JPH07210002A - 転写搬送装置 - Google Patents

転写搬送装置

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JPH07210002A
JPH07210002A JP583994A JP583994A JPH07210002A JP H07210002 A JPH07210002 A JP H07210002A JP 583994 A JP583994 A JP 583994A JP 583994 A JP583994 A JP 583994A JP H07210002 A JPH07210002 A JP H07210002A
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Satoshi Takano
聡 高野
Makoto Arai
誠 荒井
Masakuni Konshiya
将国 近者
Itaru Matsuda
格 松田
Yuko Harasawa
祐子 原沢
Koichi Ishii
宏一 石井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性体ベルトで構成された転写ベルトに硬質
な低摩擦係数の材料をコーティングする際にできる亀裂
を解消し、クリーニング性能に優れた転写搬送装置を提
供する。 【構成】 感光体3上の画像情報を転写紙S上に転写
し、かつ、同転写紙Sを静電的に吸着搬送する転写ベル
ト6に弾性体ベルトを使用した転写搬送装置1におい
て、予め伸張させた弾性体ベルト6の表面に低摩擦係数
の被膜層を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真方式の画像形
成装置における転写搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】弾性体で形成された転写ベルトの表面に
付着した汚れ(主にトナー)のクリーニング方法として
は、ベルト表面に低摩擦係数の材料やトナーと離形性の
良い材料を用いて被膜層を形成し、クリーニングブレー
トやブラシ等により同被膜層に付着したトナー等の汚れ
を掻き取ってクリーニングを行なっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写ベルト
成形時に問題となるのが、伸びのある弾性体ベルトにど
のようにして低摩擦係数の材料、すなわち、硬い材料を
コーティングするかにある。低摩擦係数の材料は、硬い
程摩擦係数が低くなって本来の性質を発揮するのである
が、これを弾性体ベルトにコーティングすると、ベルト
の張力が高くなって伸びなくなる。この状態のベルトを
無理に伸ばそうとすると、ベルト表面の被膜層に亀裂が
入り同亀裂部にトナーが入り込んでしまい、クリーニン
グブレートやブラシ等で掻き取れなくなり、転写ベルト
表面のクリーニング不良が発生するという問題がある。
反対に、低摩擦係数の材料に比較的軟らかい材料を用い
て弾性低ベルトに追従できるようにすると、ベルトの張
力がそれほど高くならず、亀裂の発生は抑えられるもの
の、ベルト表面の摩擦係数が高くなってトナーの離形性
が良くなくなり、やはり、転写ベルトのクリーニング不
良を招いてしまうという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明においては、転写ベルトをなす弾性体ベルトを予め
伸張させ、その表面に低摩擦係数の被膜層を形成し、請
求項2記載の発明においては、加温し、かつ、保温状態
において伸張させた弾性体ベルトの表面に低摩擦係数の
被膜層を形成した。請求項3記載の発明においては、弾
性体ベルトにゴムベルトを使用し、同ベルトの表面にフ
ッ素被膜層を形成し、請求項4記載の発明においては、
請求項3記載の転写搬送装置において、形成されたフッ
素被装層にステアリン酸亜鉛を塗布するベルト修復手段
を有する。
【0005】
【作用】請求項1記載の発明によると、予め伸ばした弾
性体ベルトに低摩擦係数の被膜層を形成するので、弾性
体ベルトの伸張時における被膜層への引っ張り荷重が軽
減される。請求項2記載の発明によると、予め加温し、
かつ、保温状態において伸張した弾性体ベルトに低摩擦
係数の被膜層を形成するので、熱による乾燥後の被膜層
への引っ張り荷重が軽減される。請求項4記載の発明に
よると、ゴムベルト製の転写ベルトを予め使用状態まで
伸張したり、或いは加温し、かつ、保温状態において伸
張した状態で形成したフッ素被膜層に、ステアリン酸亜
鉛をベルト修復手段によって塗布することで、フッ素被
膜層にベルト使用に伴う経時的な亀裂が発生しても、ス
テアリン酸亜鉛が亀裂内に浸入して同亀裂が埋められ
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1に符号1で示す転写搬送装置は、ベルトユニッ
ト2を本体1Aに対して着脱自在に支持している。ベル
トユニット2は、図3に示すドラム状の感光体3からの
現像画像を転写するために一対のローラ4,5に巻き掛
けられている転写ベルト6、同ベルト6を感光体3に対
して接離させるDCソレノイド8と接離レバー9、転写
ベルト6に転写バイアスを印加するバイアスローラ1
1、及び転写ベルト6の電荷を除電する接触板13とを
備えている。また、転写ベルト6の表面に付着する残留
トナーや転写紙Sの紙屑を掻き落とすクリーニングブレ
ード16Aを有するクリーニング装置16やバイアスロ
ーラ11に電圧を印加する高圧電源12は、図1に示す
本体1Aに設けられている。
【0007】ローラ5は、図1,図2に示すように、図
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて回
転駆動するようになっている。転写ベルト6は、このロ
ーラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で転写紙
Sの搬送方向(図3矢印A方向)に移動することができる
ようになっている。転写ベルト6は、図5に示すよう
に、2層構造で構成されており、表面層6bはベルト表
面の電気抵抗が1×109Ω〜1×1012Ω、内側層6
aの表面抵抗率が1×107Ω〜5×108Ωに、そし
て、その体積低効率が5×108Ω・cm〜5×1010Ω・c
mに設定されているものである。
【0008】ローラ4,5は、図1,図3に示すよう
に、支持体7によって回転可能に支持されている。支持
体7は、ローラ4,5のうち、矢印Aで示す転写紙搬送
方向において、感光体3に対する転写位置の下流側に位
置するローラ5の支持軸5aを支点として揺動可能とな
っている。この支持体7は、転写ベルト6の転写位置側
を制御板8Aからの信号により駆動されるDCソレノイ
ド8によって動作される。すなわち、DCソレノイド8
には、接離レバー9が連結されていて、この接離レバー
9が支持体7を動かして転写ベルト6を感光体3に対し
て接離させるようになっている。
【0009】制御板8Aは、用紙搬送手段であるレジス
トローラ10によって感光体3に形成される画像の先端
位置との整合を採られた状態で搬送される転写紙Sの先
端が感光体3に接近すると、駆動信号を発してDCソレ
ノイド8を駆動するようになっている。従って、このソ
レノイド8の駆動により支持体7が感光体ドラム3に対
して近接して、転写ベルト6が同感光体3に当接するこ
とにより、感光体3との対向位置で転写紙Sを感光体3
に接触させながら搬送することのできるニップ部Bが形
成される。
【0010】本実施例において、上述したローラ4,5
のうち、感光体3側に位置するローラ4は、駆動側をな
すローラ5に対する従動ローラとして構成されており、
比較的電気容量が大きい金属ローラ等の導電性のローラ
をフロート状態にし、チャージアップによる放電を防ぐ
機能を持たせたものである。このため、ローラ4に帯電
した電荷は、上述した電気的特性をもつ転写ベルト6を
介して除電される。また、ローラ4の表面形状は、図2
に示すように、軸方向において両端4a,4aが先細の
テーパ状に形成されていて、転写ベルト6の片寄りを防
止するようになっている。
【0011】駆動側のローラ5は、後述する転写ベルト
6からの転写紙Sの分離の際の剥離放電を起こすような
急激な電荷の移動を防ぐために絶縁性のローラによって
構成されており、例えば、駆動の際の転写ベルト6に対
するグリップ力を高める機能も併せ持たせる意味で、絶
縁性のEPゴムあるいはクロロプレーンゴムを材質とし
て選択されている。
【0012】バイアスローラ11は、転写ベルト6の移
動方向においてローラ4の下流側(図3,図4において
左側)で、転写ベルト6の内側に接触するように設けら
れている。このバイアスローラ11は、転写ベルト6に
対して感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を
付与するための接触電極を構成しており、高圧電源12
に接続されている。
【0013】接触板13は、転写ベルト6の移動方向に
おけるバイアスローラ11の下流側(図3,図4におい
て左側)であって、転写ベルト6における展張部のうち
の転写紙搬送面に相当する通紙面側で、転写ベルト6を
挟んで転写紙Sと対向する位置に配置されている。この
接触板13は、転写ベルト6上に流れる電流を帰還電流
として検出するためのものであり、この電流の検出によ
ってバイアスローラ11からの供給電流が制御される。
このため、接触板13には、検出電流に応じてバイアス
ローラ11への供給電流を設定するための転写制御板1
4が接続されており、この転写制御板14は、高圧電源
12に接続されている。
【0014】このような転写搬送装置1においては、図
4に示すように、レジストローラ10から転写紙Sが繰
り出されるのに合わせて、支持体7が転写ベルト6を感
光体3に接近させる態位を設定され、感光体3との間で
転写紙の搬送方向に沿った長さに相当する幅4〜8mm程
度のニップ部Bを形成する。
【0015】一方、感光体3は、その表面が例えば、−
800Vに帯電した状態とされ、図6に示すように、こ
の表面にプラス帯電のトナーを静電的に吸着した状態で
ニップ部に移動する。そして、感光体3は、ニップ部に
至る前に感光体3近傍に配置され、感光体3表面の電荷
を弱める転写前除電ランプ(PTL)15によって表面
電位を低下させられる。図6では、帯電電荷の高さを丸
印の大きさによって表してあり、転写前除電ランプ15
によって帯電電荷が少なくなっている状態は、除電前を
示す丸印よりも小さく示されている。
【0016】図4に示すニップ部Bにおいて、感光体3
上のトナーは、転写ベルト6側に位置するバイアスロー
ラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転移す
る。この場合、バイアスローラ11への高圧電源12か
らの転写バイアスは、−1.5KV〜−2.0KVに設
定され、これに基づくニップ部Bでの転写ベルト6の電
位は−1.3KV〜−1.8KVに設定されている。
【0017】この転写ベルト6におけるニップ部Bでの
電位は、次の理由によって設定されている。すなわち、
図3および図4において、高圧電源12から出力された
電流値をI1とし、転写ベルト6を介して接触板13か
ら接地側に流れる帰還電流値を検出した際の値をI2
した場合、これら両者間で I1ーI2=IOUT (但し、IOUT:一定)・・・・(1) の関係が得られるようにI1の値を制御する。これは、
温度、湿度等の環境条件の変化や転写ベルト6の製造品
質に生じるバラツキに拘らず、転写紙S上での表面電位
Pを安定させることによって転写効率の変化を無くす
ようにするためである。
【0018】つまり、転写ベルト6および転写紙Sを通
して感光体3側に流れる電流をIOU Tとして見立てるこ
とによって、転写紙S上での表面抵抗VPの低抵抗化あ
るいは高抵抗化による転写ベルト6への電流の流れ易さ
の変化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影響してしま
うのを防止するようになっている。
【0019】従って、本実施例における上述したニップ
部Bでの転写ベルト6の電位は、上記理由に基づく転写
紙上での表面電位VPを得るために設定されており、こ
の場合のIOUTは、本実施例の場合、IOUT=35μA±
5μAに設定した場合に良好な転写が得られた。なお、
この転写紙S上での表面電位VPは、環境、紙種あるい
は転写ベルト6の抵抗変化によっては、上述した転写ベ
ルト6の電位「−1.3KV〜−1.8KV」に関し、こ
の範囲を外れることもある。
【0020】ところで、感光体3からの画像転写が行わ
れると、これと同時に転写紙Sも帯電する。従って、転
写ベルト6上の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷
との関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に
吸着して感光体3からの転写紙の分離が行える。そし
て、これは、感光体3の帯電電位(−800V)に対し
て転写バイアス(−1.3KV以上)の高さによって、ま
た、このような静電気的な関係とは別に、感光体3の曲
率分離を利用した転写紙S自らの腰の強さによる剥離動
作によって助長される。
【0021】しかし、このような電位差による静電吸着
は、環境条件の変化により、高湿度の場合には、感光体
3に電流が流れやすくなるので転写紙の分離がうまくい
かなくなる。このため、図5に示した転写ベルト6の表
面層6bでの抵抗値が若干高めに設定してあることか
ら、ニップ部Bでの転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ
て感光体3への電流の流れを遅延したり、さらには、バ
イアスローラ11をニップ部Bよりも転写紙搬送方向で
下流側に位置させている。これにより、転写ベルト6か
ら転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、感光体3への
電流の流れを遅延させ、転写紙Sと感光体3との間での
静電的な吸着関係を回避するようになっている。
【0022】この場合に用いる真電荷の移行を遅らせる
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
【0023】さらに、転写ベルト6側でも、環境変化に
よる抵抗変化が少ないものが選択される方がよく、例え
ば、弾性体ベルトとしてゴムベルトを用いた場合には、
ウレタンゴムのような吸湿性に富む材質ではなく、クロ
ロプレーンゴム(CRゴム)のような吸湿性が少なく抵
抗値が安定した材質を選択することが望まれる。
【0024】なお、この感光体3側へ流れる電流IOUT
の値は、一義的なものでなく、例えば、デジタル方式の
ように、用いられるトナーの電位が低い場合には減らす
ことができ、反対に転写前除電ランプ15が用いられな
い場合には、感光体3の表面電位が上がるのにあわせて
増やすことになる。
【0025】一方、ニップ部Bを通過した転写紙Sは、
転写ベルト6の移動にあわせて搬送され、接触板13に
よる除電作用によって転写ベルト6との間での静電的な
吸着関係を緩和若しくは解除されるが、この場合の転写
紙Sとの帯電量が緩和される速度は、転写紙Sの持つ抵
抗値をRとし、静電容量をCとした場合にこれら両要素
によって左右され、 時定数(τ)=C・R・・・・(2) によって求められる。
【0026】従って、OHPシートや低湿時に高抵抗化
した転写紙S等は、帯電量を緩和されるまでの時間が遅
くなりやすいので、この場合には、駆動側のローラ5で
の曲率分離が行われる。このため、ローラ5の直径は1
6mm以下に設定されている。さらに、このようなロー
ラ5を用いた場合には、上質45K紙(剛度 横21[cm
3/100])の分離が可能であるという実験結果が得られて
いる。
【0027】このようにして転写紙Sへの画像転写およ
び分離が完了した転写ベルト6は、DCソレノイド8の
励磁が解除されるのに応じて接離レバー9が解除され、
支持体7が感光体3から離間される。そして、クリーニ
ング装置16により表面を清掃される。
【0028】また、感光体3から剥離された転写紙S
は、転写ベルト6に静電的に吸いつけられて定着部17
を構成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bの間
に搬送される。定着部17では、転写紙S上のトナーを
加熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に
定着させる。
【0029】クリーニング装置16は、クリーニングブ
レード16Aを備えており、転写ベルト6を摺擦するこ
とにより、感光体3の表面から転移したトナーや転写さ
れないで転写ベルト6の周辺に飛散していたものが付着
した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取るようにな
っている。
【0030】クリーニングブレード16Aによって摺擦
される転写ベルト6は、摺擦抵抗の増加による駆動力の
増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の
現象を防止するのに、摩擦係数を低いものとされてい
る。このため、本実施例においては、転写ベルト6の表
面は、フッ素(ポリフッ化ビニルデン)が被覆されてい
る。また、転写ベルト6の表面から掻き採られたトナー
あるいは紙粉は、回収スクリュー16Bによって本体1
Aから図示しない廃トナー回収容器に収容される。
【0031】一方、上述した転写ベルト6の内面層6a
は、ゴムベルトで形成されていて、表面層6bは、硬質
で低摩擦係数の材料のフッ素系樹脂から構成されてい
る。この表面層6bは、ローラ4,5に巻きかけた使用
時の状態まで伸張させたゴムベルトの表面に液状のフッ
素系樹脂を塗布したり、或いは、ゴムベルトを加温して
保温状態を維持しつつ、ローラ4,5に巻きかけた使用
時の状態まで伸張させて、その表面にフッ素系樹脂を塗
布した後、乾燥させる等の方法によって形成される。す
なわち、液状のフッ素樹脂を塗布後、予め使用状態の伸
張率まで伸ばした状態で焼き付け乾燥する。ここでの伸
張率は2〜3%とする。
【0032】従って、ゴム製の転写ベルトの使用に当
り、同ベルトをローラ4,5に掛け渡しても予め伸張さ
せた内面層6aに表面層6bが形成されているので、表
面層6bに掛かる引っ張り荷重が軽減され、表面層6b
の亀裂が防止される。
【0033】次に、転写ベルト6の修復機能を有する転
写搬送装置について図7を用いて説明する。なお、図1
乃至図6に示す転写搬送装置1で用いた部材と同一の作
用をする部材には、図1乃至図6で用いた符号を符し、
その説明は省略する。
【0034】図7に示す転写搬送装置20は、上述した
転写搬送装置1に修復手段21を追加したものである。
修復手段21は、粉状のステアリン酸亜鉛がその表面に
含浸された塗布ローラであって、クリーニング装置16
よりも下流側(図7において右側)に回転自在に支持さ
れており、感光体3から離間した時の転写ベルト6の表
面に接触するようになっている。
【0035】ステアリン酸亜鉛は、転写ベルト6の移動
に伴い、クリーニングされた転写ベルト6の表面に塗布
され、使用に伴いフッ素系樹脂で形成ベルト表面層6b
に発生する微妙な亀裂内に浸入してその亀裂を埋めるも
のである。このように、クリーニング後の転写ベルト6
に粉状のステアリン酸亜鉛を塗布することで、経時的に
生じる亀裂を修復することができる。図7に符号22で
示す部材は、バイアスローラ11のステーを兼ねた導電
部材からなるバイアス端子であって、このバイアス端子
22を介して高圧電源12からの転写バイアスがバイア
スローラ11に供給されている。
【0036】本実施例では、修復手段21をローラとし
たが、塗布ブラシのようなものでも良い。また、修復手
段21としての塗布ローラは、感光体3から離れた転写
ベルト6に接してステアリン酸亜鉛を塗布するようにな
っているが、例えば、支持体7に修復手段21を固定し
て、転写ベルト6の接離動作と一緒に移動可能とし、常
に転写ベルト6に接する構成を採ることもできる。
【0037】あるいは、修復手段21を転写ベルト6に
対して図示しないソレノイド等のアクチュエータで接離
自在とすることでも構わない。その際、複写機であれ
ば、アクチュエータを複写枚数を予め設定された図1に
示す制御板8A等に準ずる制御手段と接続しておき、そ
の設定枚数になると制御手段が駆動信号を発してアクチ
ュエータを駆動して塗布ローラやブラシを転写ベルト6
に接触させ、自動修復するようにしても構わない。さら
に、アクチュエータをテンキー等が配置される図示しな
い操作部に設けたマニアルスイッチと接続し、機器使用
者が複写画像を見て、地汚れが目立ってきたらマニアル
スイッチを操作してアクチュエータを作動させ、転写ベ
ルト6の修復をするようにしても良い。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、硬質な低摩擦係数の材
料で弾性体ベルトからなる転写ベルトの表面に被膜層を
形成するに当り、予め弾性体ベルトを使用時と同じ伸張
率まで架張したり、あるいは加温、保温した状態で低摩
擦係数の材料を被覆するので、形成される被膜層への引
っ張り荷重が軽減され、上記弾性体ベルトの亀裂防止に
つながる。従って、発生する亀裂内へのトナー等の浸入
を防止できるので、クリーニング性能に優れた転写搬送
装置を提供することができる。
【0039】また、形成されたフッ素系樹脂の被膜層に
修復手段によってステアリン酸亜鉛を塗布することによ
り、転写ベルトの使用に伴い被膜層に経時的に発生する
亀裂を修復することができ、長期間に渡って良好なクリ
ーニング性能を得ることができる転写搬送装置の提供に
つながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実施された転写搬送装置を概略構成を
示す斜視図である。
【図2】転写ベルトユニットの概略構成を示す平面図で
ある。
【図3】本発明の転写搬送装置の概略構成を示す配置図
である。
【図4】図3に示す転写搬送装置の転写時の動作を示す
配置図である。
【図5】本発明の転写搬送装置に用いられる転写ベルト
の部分拡大断面図である。
【図6】トナー粒子の転写動作を示す拡大図である。
【図7】ベルト修復手段を有する転写搬送装置の概略構
成を示す配置図である。
【符号の説明】
1,20 転写搬送装置 3 感光体 6 転写ベルト 6b 低摩擦係数の被膜層 21 ベルト修復手段 S 転写紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 格 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 原沢 祐子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内 (72)発明者 石井 宏一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号・株式 会社リコー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体上の画像情報を転写紙上に転写し、
    かつ、同転写紙を静電的に吸着搬送する転写ベルトに弾
    性体ベルトを使用した転写搬送装置において、 伸張させた上記弾性体ベルトの表面に低摩擦係数の被膜
    層を形成したことを特徴とする転写搬送装置。
  2. 【請求項2】感光体上の画像情報を転写紙上に転写し、
    かつ、同転写紙を静電的に吸着搬送する転写ベルトに弾
    性体ベルトを使用した転写搬送装置において、 加温し、かつ、保温状態において伸張させた上記弾性体
    ベルトの表面に低摩擦係数の被膜層を形成したことを特
    徴とする転写搬送装置。
  3. 【請求項3】弾性体ベルトにゴムベルトを使用し、同ベ
    ルト表面にフッ素被膜層を形成したことを特徴とする請
    求項1または2記載の転写搬送装置。
  4. 【請求項4】弾性体ベルトにゴムベルトを使用し、同ベ
    ルトの表面にフッ素被膜層を形成すると共に、上記フッ
    素被膜層にステアリン酸亜鉛を塗布するベルト修復手段
    を有することを特徴とする請求項1または2記載の転写
    搬送装置。
JP00583994A 1994-01-24 1994-01-24 転写搬送装置 Expired - Lifetime JP3356231B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007178963A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Canon Inc 画像形成装置
JP2009003390A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Fuji Xerox Co Ltd 画像形成装置
CN105474105A (zh) * 2014-06-30 2016-04-06 京瓷办公信息系统株式会社 转印装置和图像形成装置

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