JP3791663B2 - 全方向移動車両とその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の旋回速度、あるいは進行方向を変更する際、あるいは停止状態から走行、旋回を開始する際に、例えば、車輪の向きを変更するなどの車両の走行準備のための待機時間を必要とせず、任意の車両姿勢から、任意の方向へ即座に移動、旋回を開始、もしくは移動動作の途中においても移動の方向、旋回の速度を変更することができるような、または学術的にホロノミックな移動特性を有すると表現される、全方向移動車両とその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
平面上を移動する全方向移動車両とは、その車両の進行方向及び横方向への移動速度と、車両の鉛直軸まわりの角速度,すなわち車両の姿勢変化、の合計3自由度を制御できる車両であり、これに関しては多くの発明が知られている。それらの全方向移動車両は次の二つの種類に大別される。第一の種類の車両は、学術的には非ホロノミックである車両と呼ばれる車両である。
【0003】
この第一の種類の車両においては、車両の走行方向を変更する、または旋回動作に移る際に、例えば各車輪の方向変換などの車両内部の一部の機構の設定を変更するための待機動作、および時間が必要となる。この車両は2自由度を有する機構であり、前記車両の3自由度を同時にかつそれぞれ独立に制御することはできず、前記車両の3自由度のうちの2つを順番に選択していくことによって、最終的に車両の3自由度を制御すると見なされる。
【0004】
従って例えば、待機時間なしで、直角の経路に追従することはできず、円弧状に走行するか、もしくは、角にて一時停止、待機時間を経て再び走行を開始するといったことが必要となる。この第一の種類に分類される車両には、全輪操舵型全方向移動車両などが挙げられる。
【0005】
これに対して、第二の種類の車両は学術的には、ホロノミックである車両と呼ばれるもので、この種類の車両は車両内部機構の設定変更の必要はなく、車両の任意の姿勢、任意の位置から即座に全方向への移動、旋回が開始可能であり、車両の3自由度を同時に、かつそれぞれ独立に制御できることが大きな特徴である。これに分類される車両には、球型の車輪を使用した全方向移動車両、あるいは大車輪の周囲に横方向に自由に回転するローラを多数配置した特殊車輪を使用する全方向移動車両などがある。
【0006】
さらに特開平9-164968号公報に記載され、同一出願人によって提案された車両も、同様に第二の種類の全方向移動車両に分類されるもので、これはキャスタの形態をした車輪の車輪軸と、操舵軸の両方をアクチュエータにてそれぞれ独立に駆動し、かつこの駆動輪を2輪以上備えることで前記所定の3自由度の全方向移動を実現するものであった。この特開平9-164968号公報に記載された発明による車輪機構よれば、通常の形態のタイヤ(ゴムタイヤや空気圧タイヤなど)の装着が可能であるので、滑らかで、俊敏な全方向移動動作を実現することが可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の特開平9-164968号公報に記載された発明において使用されている車輪機構では、連続的に無限回数回転する操舵軸を有するため、配線上の問題から、各車輪機構の車輪軸、操舵軸を駆動する2つのアクチュエータは、両方とも車両本体上に設置され、その回転運動は歯車などの伝達機構を介して伝達される。このことから、2つのアクチュエータの間に速度の干渉が生じる問題がある。
【0008】
つまり、車輪駆動用アクチュエータを停止した状態にて、車輪の方向を変更するように操舵軸のアクチュエータのみを駆動しても、操舵および車輪の両方が回転してしまう現象が起こる。一方、操舵軸駆動用アクチュエータを停止した状態にて、車輪駆動用アクチュエータを駆動した場合には、車輪のみが回転する.これから、操舵軸駆動用アクチュエータから、車輪駆動用アクチュエータへの一方向の速度干渉が生じていることになる。
【0009】
前述の発明においてはこの速度干渉を除去するため、操舵軸の回転速度の所定の割合の回転速度をあらかじめ車輪軸のアクチュエータに加算して運動制御を行う必要があった。つまり、この速度干渉を除去するために、実際に車輪に必要な最大回転速度よりも早くまわるアクチュエータを車輪駆動用として搭載する必要があった。
【0010】
さらに、車輪を駆動するためのトルクは、操舵軸の伝達機構のある部分、例えばひとつの歯車を支点として作用するので、操舵軸が回転しているか、停止しているかにかかわらず、車輪に伝達されるトルクを支えるだけのトルクを操舵軸駆動用アクチュエータも発生しなくてはならないという問題があった。これは、加減速時や段差昇降時などには急激なトルクが操舵軸にかかり、これは操舵軸用アクチュエータにとって外乱に他ならない。
【0011】
そして、この車輪用アクチュエータからのトルクによって、操舵軸に速度誤差が生じた場合には、車両の走行方向がずれることになるので、車両の走行誤差を生む結果となり、この誤差の発生は重要な問題であった。
【0012】
また、同特開平9-164968号公報に記載された発明において、双輪キャスタの形態の駆動ユニットに車両本体の旋回用のアクチュエータを付加した全方向移動車両も提案されている。この車両は、二輪の駆動輪、及び駆動ユニットの操舵軸を駆動する3つのアクチュエータにより、車両の並進、回転の運動を制御できるもので、単輪キャスタを複数使用した車両の過拘束の状態(自由度よりも多くの数のアクチュエータにて制御する状態)を回避するものである。
【0013】
この双輪キャスタの形態においては、操舵軸用のアクチュエータは駆動ユニット上に設置されており、車両が旋回動作を行わないとき(単純な並進運動など)であっても、駆動ユニットの方向変化の影響を補正するために、駆動ユニットの回転と逆方向に車両本体を駆動する必要があるため、車両本体の旋回軸用アクチュエータの制御計算に並進方向の運動を考慮する必要があった。またこれは、制御システムの複雑化を招くばかりでなく、必要以上に大きな容量を有する車両本体の旋回軸用アクチュエータを搭載する必要があった。
【0014】
つまり上記の2つの問題は、車両を駆動する複数のアクチュエータ間の干渉が生じることにより、車両の走行精度を劣化させるだけでなく、その制御系を複雑にし、かつアクチュエータの容量を増大させていることになる。
【0015】
以上の問題点に関して、図を用いて、以下に詳述する。従来のキャスタ型の一例の駆動輪機構の側面図を図19に、および下面図を図20にそれぞれ示す。この例は、同特開平9-164968号公報に記載された実施例の一部変形例である。
【0016】
図19および図20において、車両本体1には、回転板3を有する操舵軸13が操舵軸用軸受2によって鉛直軸周りの回転を自在に支持されている。さらに回転板3に固定された駆動輪支持部材4によって軸支された駆動輪5が、操舵軸回転軸心から駆動輪5の転がり方向に距離sだけ離間した位置に配置されている。操舵軸駆動用モータ10、及び駆動輪軸駆動用モータ20は、共に車両本体1に固定されるように搭載される。操舵軸13は操舵軸駆動用モータ10によって、モータ軸歯車11、操舵軸が備える回転板歯車12を介して回転駆動され、また、駆動輪5は駆動輪軸駆動用モータ20によって、モータ軸歯車21、平歯車22、平歯車23、平歯車24、ベベル歯車25、ベベル歯車26を介して回転駆動される。
【0017】
特開平9-164968におけるこの駆動輪の動作目的は、図21に示すように、操舵軸の中心、つまり、操舵軸13が備える回転板3の中心位置に水平面内の任意の方向への速度を発生させることである。つまり、駆動輪5の回転によって、駆動輪の転がりの方向への速度Vwを発生させ、また、操舵軸の回転による接地点を中心とした円運動の角速度ωsによって車輪の転がりの方向と直交する方向への速度Vsを発生させ、これらの互いに直交する二つの速度の合成により結果的に、任意の方向への任意の大きさの速度Vが操舵軸中心に発生するものである。
【0018】
ここで、上述の動作は駆動輪軸駆動用モータ20が回転板3に搭載された状態にて駆動輪5が駆動される場合には、VsおよびVwは駆動輪軸駆動用モータ、操舵軸駆動用モータにより、それぞれ独立して制御が可能である。しかし、実際の車輪の設計においては、操舵軸が連続的に複数回転の動作を要求されることにより、その配線の問題から、車輪軸駆動用、操舵駆動用のモータは共に、車両本体に搭載される場合がほとんどである。このとき、操舵軸駆動用モータ10の速度が駆動輪5の速度に干渉する問題が生じる。これについて以下に詳細に述べる.
図22に示すように、操舵軸駆動用モータ10を、例えば回転板3が、紙面上の反時計方向に回転するように駆動される場合を考える。このとき、駆動輪軸駆動用モータ20は回転しないにもかかわらず、操舵軸駆動用モータ10のみの動作によって車輪5はある角度回転してしまう現象が生じる。これは、歯車23は車輪駆動用モータ20、モータ軸歯車21、歯車22と共に車両本体1に対して停止した状態を保っている、つまり同図において紙面に固定されている状態である。
【0019】
回転板3が回転することによって、回転板3上に配置、支持された歯車24は歯車23のまわりを遊星歯車の要領で回転するので、その結果、歯車24は回転板3に対してある角度回転することになり、駆動輪5もこれに応じた角度だけ回転する。これは駆動輪軸駆動用モータ20が停止していない状態においても常に発生し、回転板3のある割合の回転が駆動輪5に加算されることになる。
【0020】
このときの回転板3の回転角度に対する駆動輪5の回転角度の比は、歯車23、24、およびベベル歯車25、26の歯数比によって決定する一定値であり、あらかじめこの回転を相殺するように駆動輪軸駆動用モータ20への速度指令値に、操舵軸駆動用モータ10への速度指令値の所定の割合の速度を加算することで、上記、速度干渉の影響を除去する方法が考えられる。
【0021】
特開平9-164968の発明の実施において、図21に示すような動作を達成するためにはこの速度干渉の除去手段は必須であった。このことから、車輪軸駆動用モータ20に駆動輪5を最高回転数で駆動する以上の早い回転数が要求され、必要以上に大きな容量のモータを搭載する必要があった。
【0022】
さらに、例えば駆動輪5が段差を乗り越える状態を考えると、段差の角に駆動輪5の一端が接触した状態の時には、車輪軸駆動用モータは段差を乗り上がるために、大きなトルクを発生する。しかし、このとき駆動輪5は一時ロックされた状態になり、車両を押し上げるに十分なトルクが伝達されるまで駆動輪5は回転できない。このとき、駆動輪5に伝えられるトルクは、平歯車23、24を介して回転板3を回転させようとする方向に作用し、操舵軸駆動用モータ10にまで伝わる。この結果、回転板3に角度誤差が発生するか、さらに悪い場合には、操舵軸駆動用モータ10が駆動輪軸駆動用モータ20に負けて回転させられてしまう現象が発生する。
【0023】
また、図23には特開平9-164968に記載された異なる実施例に関わる構成を示す。この構成においては、双輪キャスタ型の駆動ユニットを用いることで、3つのアクチュエータにより、ホロノミックな全方向移動を達成する。これは、駆動ユニット55上に搭載される操舵軸駆動用モータ150により、車両本体1が駆動ユニット55に対して回転する。図24にその動作の様子を示す。これは、駆動ユニット55と車両本体1の角度が90度ずれた状態から、車両の横方向の並進運動を行った例である。
【0024】
このとき、車両本体1自体の姿勢を変化させる必要はないにもかかわらず、駆動ユニット55は通常のキャスタと同様な動作を行うため、その姿勢は大きく変化する。この駆動ユニット55の回転の影響を補正するために、操舵軸駆動用モータ150は車両本体1を逆方向に回転させることで、車両本体1の姿勢を一定に保たなければならない。
【0025】
これより、駆動ユニット55の回転を考慮した最大の速度、つまり、車両本体1の最大旋回速度に駆動ユニット55の最大旋回速度を加算した速度、が操舵軸駆動用モータ150に要求されることとなる。また、駆動ユニット55全体を旋回させる必要があるので、大きな駆動エネルギーを必要とし、バッテリにより走行する車両においては、電力の消費が大きく、一回の充電あたりの走行時間を短縮する要因にもなる。
【0026】
この発明は上記の従来の全方向移動車両の有する問題点を解決するためになされたもので、この発明の課題は、車両を駆動するそれぞれのアクチュエータ間の速度干渉を除去することにより、制御系を簡素化し、さらには駆動輪軸駆動用モータ、及び、車両旋回駆動用モータの小容量化を図ることにある。
【0027】
さらに、操舵軸にかかる外乱トルクを操舵軸駆動用アクチュエータにまで伝えることなく、操舵軸用のアクチュエータの更なる小容量化を図ることにある。
【0028】
ひいては、全方向移動車両自身の小型、軽量化、低価格化と、エネルギー消費の低減、バッテリーによる自律走行車両などの長時間走行、あるいはバッテリーの小型、軽量化などを図ることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
前述の問題を解決するために、請求項1の発明においては、車両本体と、車両本体に取り付けられ,操舵軸と同操舵軸駆動用アクチュエータと,駆動輪と同駆動輪軸駆動用アクチュエータとを有する駆動ユニットと、前記車両本体に設けられ,前記操舵軸を軸支するための操舵軸回転用軸受とを備えた全方向移動車両において、前記操舵軸は、車両本体に取り付けられた操舵軸駆動用アクチュエータによって第一の動力伝達手段を介して駆動され、かつその下方に前記駆動輪を,軸受を介して軸支するための駆動輪支持部材を設けてなり、前記駆動輪は、車両本体に取り付けられた駆動輪軸駆動用アクチュエータによって第二の動力伝達手段を介して回転駆動され、かつ前記駆動輪支持部材に軸支されて操舵軸と共に車両本体に対して鉛直軸周りに動き得るようになし、さらに、操舵軸の回転軸心を含みかつ駆動輪軸と直交する平面から所定の距離(d)だけ離間した位置であって,操舵軸回転軸心から水平方向に所定の距離(s)だけ離間した位置において,駆動輪軸と操舵軸が互いに交差しないように水平軸周りに回動自在にしてなるものとする。
【0030】
また、請求項2の発明によれば、請求項1に記載の全方向移動車両において、前記第二の動力伝達手段は、前記駆動輪軸駆動用アクチュエータによって前記操舵軸とは独立的に鉛直軸周りに動き得る動力伝達部Aと、この動力伝達部Aに連結し,操舵軸と共に鉛直軸周りに動き得る動力伝達部Bとを有してなるものとし、この動力伝達部Bの減速比をG(但し、G>1にて減速)とし、前記駆動輪の半径をrとしたとき、前記所定の距離(d)は、次式(数4)の関係を満たすものとする。
【0031】
【数4】
上記のようにすることにより、駆動輪軸用アクチュエータと、操舵軸用アクチュエータの動作を非干渉化できる。また、駆動輪を車両本体中央より横に配置することから、動力伝達機構の配置、構成が容易になり、機構的に簡易になる。
【0032】
また、請求項3の発明によれば、請求項2に記載の全方向移動車両において、前記駆動輪支持部材は、操舵軸に接続固定された操舵軸接続部材と、この操舵軸接続部材に軸支された歯車の回転軸と同一回転軸に軸支されて鉛直面内に回転できるように軸支され,かつ前記駆動輪を軸支する駆動輪支持用リンク部材とを備え、さらに、前記操舵軸と共に鉛直軸周りに動き得る動力伝達部Bを、前記歯車に連結し,操舵軸と共に水平軸周りに動き得る駆動輪用歯車からなる動力伝達部bに代えてなり、かつ、前記操舵軸と駆動輪支持用リンク部材との間に、駆動輪の床面走行中における振動を吸収するための振動吸収手段を設けたものとする。
【0033】
上記構成によれば、床面に若干の凹凸があっても、駆動輪が接地した状態を保つことができることから、特に、駆動輪を複数設けた場合において、十分な車両駆動力、安定性を保持することができ、走行性能が向上する。
【0034】
さらに、請求項4の発明によれば、請求項3に記載の全方向移動車両において、前記振動吸収手段は、ばねを備えるものとし、このばねと並列に直線駆動型のポテンシオメータなどの直線位置検出器を設け、ばねの変位を測定することにより駆動輪に作用する垂直抗力を測定し、これにより、搭載物を含めた車両全体の重量または重心位置等を測定可能な車両重量等測定手段を備えたものとする。上記構成により、各駆動輪機構に搭載されたサスペンションのばねの変位を計測することで、車両の総重量、重心位置などを推定することができ、車両の安定性をさらに向上させることができる。
【0035】
さらに、請求項5の発明によれば、請求項3に記載の全方向移動車両において、前記操舵軸と共に回転する振動吸収手段の変位に応じて上下動を行う可動子を操舵軸の中心を貫通して設け、かつ操舵の動作により回転を行わない部位に配設置したポテンシオメーターなどの直線位置検出器を設け、この直線位置検出器にて前記可動子の変位を計測することにより前記振動吸収手段の変位を測定し、これにより、搭載物を含めた車両全体の重量または重心位置等を測定可能な車両重量等測定手段を備えたものとする。上記により、サスペンションのばねの変位を計測するセンサを車両本体に設置することが可能であるので、回転部に配線を渡す必要がなくなり、装置の信頼性を向上させることができる。
【0036】
また、請求項6の発明によれば、請求項1ないし5のいずれかに記載の全方向移動車両の制御方法であって、車両本体は、前記駆動ユニットを2つ以上備え、車両基準点に仮想的に設置された車両基準座標系に対するそれぞれの駆動ユニットの操舵軸の位置(座標)、姿勢情報を用いて、次式(数5)に従って、各駆動ユニットにおける操舵軸駆動用アクチュエータおよび駆動輪軸駆動用アクチュエータの回転角速度を制御することとする。
【0037】
【数5】
上記制御方法によれば、各アクチュエータを他の駆動機構の運動状態などを考慮することなく、完全に独立して制御することができるので、機構的だけでなく、ソフト的にもモジュール性を高めることができ、設計の自由度が高くなる。
【0038】
次に、請求項7の発明によれば、車両本体と、車両本体に取り付けられ,操舵軸と駆動輪とを有する複数個の駆動ユニットと,この複数個の駆動ユニットにおける操舵軸と駆動輪とを駆動するための駆動手段を備えた駆動セットと、この駆動セットに設けられ,前記車両本体の鉛直軸まわりの回転を自在にして支持するための車両本体回転用軸受と車両本体回転駆動用アクチュエータと同動力伝達手段とを備えた全方向移動車両であって、前記複数個の各操舵軸は、前記駆動セットに取り付けられた操舵軸駆動用アクチュエータによって,ベルトやチェーンなどの動力伝達手段を介して一括駆動され、かつその下方に前記駆動輪を,軸受を介して軸支するための駆動輪支持部材を設けてなり、前記複数個の各駆動輪は、前記駆動セットに取り付けられた駆動輪軸駆動用アクチュエータによって,ベルトやチェーンなどの動力伝達手段を介して一括駆動され、かつ前記駆動輪支持部材に軸支されて操舵軸と共に車両本体に対して鉛直軸周りに動き得るようになし、さらに、操舵軸の回転軸心を含みかつ駆動輪軸と直交する平面から所定の距離(d)だけ離間した位置であって,操舵軸回転軸心から水平方向に所定の距離(s)だけ離間した位置において,駆動輪軸と操舵軸が互いに交差せぬように水平軸周りに回動自在にしてなるものとする。
【0039】
また、請求項8の発明によれば、請求項7に記載の全方向移動車両の制御方法であって、駆動輪軸駆動用アクチュエータと操舵軸駆動用アクチュエータおよび車両本体回転駆動用アクチュエータの回転角速度を、次式(数6)に基づいて制御することにより、駆動ユニット及び車両本体の並進方向の速度とその方向を制御し、かつ、車両本体の方向を制御することとする。
【0040】
【数6】
上記構成および制御方法によれば、車両に搭載される駆動輪および操舵軸の駆動をそれぞれ単一のアクチュエータにより行うことにより、必要最小限の数のアクチュエータにて駆動可能な車両を構成することができ、低コストな車両を提供することができる。また、車両の並進運動と、回転運動を非干渉化できることから、制御系の負担を軽減するばかりでなく、車両旋回用アクチュエータの小型化も可能である。
【0041】
次に、請求項9ないし10の発明は、制御方法のさらなる改良であって、請求項9の発明においては、請求項8に記載の全方向移動車両の制御方法において、車両本体に角度検出器を固定して設け、この角度検出器の軸を操舵軸駆動用アクチュエータの動力伝達手段により回転駆動されるように結合し、この角度検出器により車両本体に対する駆動輪の向きの相対角度を測定するための角度測定手段を設け、測定された相対角度を前記(数6)におけるθwとして、(数6)に基づいて車両の制御を行うこととする。
【0042】
また、請求項10の発明は、請求項9に記載の全方向移動車両の制御方法において、前記角度測定手段は、操舵軸駆動用アクチュエータの軸の回転を検出する第一の積算型エンコーダと、車両本体回転駆動用アクチュエータの軸の回転を検出する第二の積算型エンコーダと、車両本体に対する駆動輪の向きを計測する比較的低分解能である絶対角度検出型エンコーダと、正逆回転を伴う積算型エンコーダからのパルス列に含まれるパルス数を数え,2系列のパルス数の減算を行い,その結果を出力する偏差カウンタとを備え、前記第一の積算型エンコーダから出力されるパルス列を前記偏差カウンタの正の入力に接続することにより検出し、第二の積算型エンコーダから出力されるパルス列を同偏差カウンタの負の入力に接続することにより検出し、この偏差カウンタの出力をもって、車両本体と駆動輪の向きの角度計測値の下位とし、絶対角度検出型エンコーダの出力を同角度計測値の上位とし、両方の計測値をあわせることにより、最終的な同角度計測値とすることとする。
【0043】
上記方法によれば、ふたつのアクチュエータにより駆動される一つの軸に関して、比較的、低分解能である絶対角度検出型エンコーダを一つ設置し、二つのアクチュエータに取り付けられた積算型エンコーダにより、これをハード的に補正することで、ソフト的な負担を増大させることなく、安価なセンサにより、高精度の角度検出を実現することができる。
【0044】
次に、請求項11の発明は、請求項7に記載の全方向移動車両において、前記駆動輪に働く車両走行面からの外乱トルクの干渉を緩和するように、隣接する駆動ユニットにおける前記駆動輪と操舵軸との相対位置関係を逆に配設するものとする。
【0045】
上記の構成によれば、床,段差からの外乱トルクを動力伝達機構にて消去、または緩和し、アクチュエータへの影響を軽減するので、アクチュエータの小容量化が可能となる。
【0046】
また、請求項12の発明によれば、請求項8から10のいずれかに記載の全方向移動車両の制御方法において、前記駆動セットにジャイロスコープなどの鉛直軸周りの回転を検出するセンサを設置し、このセンサの出力により駆動輪と床との間の滑りを検出し、この滑り検出値により、前記車両本体に対する駆動輪の向きの相対角度測定値を補正することとする。
【0047】
上記制御方法によれば、車両の姿勢誤差のみを検出することが可能となり、車両の姿勢認識のアルゴリズムが極めて簡易なものとなる。さらに、低レンジ、高感度の回転計測計を搭載することができ、従来の類似のシステムに比較して、高精度は測定、制御が可能となる。
【0048】
さらに、請求項13の発明によれば、請求項6,8,9,10,12のいずれかに記載の全方向移動車両の制御方法において、車両本体にジャイロスコープなどの鉛直軸周りの回転を検出するセンサを設置し、このセンサからの回転角度の測定値を、車両の制御装置において認識している車両本体の姿勢のデータに加算することにより、車両本体の姿勢の認識誤差を補正することとする。上記により、車両制御アルゴリズムの基本パラメータである車両姿勢値を瞬時に更新することができるので、制御系の負担を軽減できるばかりではなく、車両の走行精度を向上させることができる。
【0049】
以上、前記一連の発明によれば、制御系、駆動系の非干渉化、簡単化、およびアクチュエータの小容量化、省電力駆動などを行うことにより、低コスト、高信頼性、高精度走行能力を有する実用的なホロノミック全方向移動車両を提供することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
図面に基づき、本発明の実施の形態について以下に述べる。
【0051】
(実施例1)
図1および図2は、請求項1,2の発明に関わる実施例の側面図および下側より見た平面図である。車両本体1には、駆動輪操舵用の回転板3を有する操舵軸13が操舵軸回転用軸受2によって鉛直軸周りの回転を自在に支持されている。回転板3には駆動輪支持部材4によって駆動輪5が操舵軸から駆動輪5の転がり方向に距離s、さらに、それと直交する方向、つまり駆動輪5の回転軸と平行な方向にdだけ離間した位置に配置されている。操舵軸駆動用モータ10、及び駆動輪軸駆動用モータ20は共に車両本体1に固定されるように設置される。
【0052】
回転板3は操舵軸駆動用モータ10によって、モータ軸平歯車11、操舵軸が有する平歯車12を介して回転駆動される。また、駆動輪5は駆動輪軸駆動用モータ20によって、モータ軸平歯車21、平歯車22、平歯車23、平歯車24、ベベル歯車25、ベベル歯車26を介して回転駆動される。
【0053】
次に動作について説明する。駆動輪軸駆動用モータ20を停止した状態にて、操舵軸駆動用モータ10を回転駆動すると、回転板3が回転する。このとき、回転板3上に回転支持された平歯車24は遊星歯車の要領で平歯車23を中心として回転運動をするので、この平歯車24は回転板3に対して回転することにより駆動輪5が回転する。
【0054】
図3,図4に示すように、回転板3を紙面上にて反時計方向に回転させたとき、駆動輪軸駆動用モータ20が回転していないにもかかわらず、駆動輪5は紙面右方向に移動するように回転する。このとき、駆動輪横方向のオフセット距離dを調節することで、操舵軸駆動用モータ10の回転によって生じる駆動輪5の姿勢の変化に対する、速度干渉による駆動輪5の回転によって生じる駆動輪5の床に対する移動量を、距離dを適切な値とすることにより、駆動輪5が操舵軸からsの距離の点、つまり点O'を中心とする半径dの円の円周上を転がるようにすれば、操舵軸の中心点Oも点O'を中心とした半径sの円周上を運動する。
【0055】
これより、前記特開平9-164968号公報に記載された発明の目的とする運動がこの車輪機構においても達成され、かつ駆動輪軸駆動用モータ20を回転させなくとも、駆動輪5の転がりの方向への速度ベクトルは点Oに発生しないので、操舵軸駆動用モータ10と駆動輪軸駆動用モータ20との速度干渉を除去することができる。
【0056】
次に、請求項2の発明に関わり、駆動輪5の転がりの方向、及びオフセット距離dの決定方法について説明する。駆動輪5の転がりの方向は、歯車の構成と操舵軸に対して駆動輪5の配置される方向により決定される。前述のように、図1、2に示す配置例では、回転板3が紙面上にて反時計周りに旋回駆動されたとき、駆動輪5も反時計方向に向きを変えながら紙面右方向に回転、移動する(図4)。このときの重要な関係は、駆動輪5の旋回方向と、その時の駆動輪5の床面に対して移動する方向である。
【0057】
図4における例では、駆動輪5が反時計周りに旋回するときには、駆動輪5は右方向に移動しなければならない。例えばこの回転の方向を逆にするには、平歯車23と平歯車24の間にアイドラーとしての平歯車を挿入すれば良い。
【0058】
また、距離dは、駆動輪の旋回中心を点O'と一致させるように調整する。平歯車23〜26のそれぞれの歯車の有効半径をr23〜r26とすると、この歯車23から車輪5までの減速比G(G>1にて減速)は、
【0059】
【数7】
で与えられる。操舵軸駆動用アクチュエータ10のみを駆動させ、回転板3を回転させるときを考える。回転板3が回転角θs回転したとき、平歯車24は回転していない平歯車23の周りをθsだけ遊星歯車の要領で回転する。このときの歯車24は点O'周りにθ23だけ回転したことになり、下記(数8)で与えられる。
【0060】
【数8】
このとき、駆動輪5はθw回転するとすると、
【0061】
【数9】
また、そのときの駆動輪5の走行距離aは、
【0062】
【数10】
ただし、rは駆動輪5の半径である。
式3、4を代入すると、
【0063】
【数11】
となる。駆動輪5を点O'を中心とする半径dの円周上を転がるようにするためには、図5に示すようなθsとθwの関係を満たすことが必要である。半径dの円弧と駆動輪5の走行距離が等しくなることより、
【0064】
【数12】
が条件として得られる。
(数11)と(数12)からθsを消去し、dを求めると、下記(数13)が導出される。
【0065】
【数13】
以上に示した条件を満たすように距離dを調節することで、操舵軸駆動用モータ10の駆動のみによる操舵軸の回転運動により、駆動輪5は点O'を中心として半径dの円上を旋回運動し、また操舵軸中心つまり点Oは、同様に点O'を中心として半径sの円上を旋回運動する。これより、操舵軸駆動用モータ10の駆動により、操舵軸は、駆動輪の転がり方向と直交する方向の速度を操舵軸上に発生することができる。また、駆動輪軸駆動用モータ20のみの駆動によっては、駆動輪が回転するのみであり、操舵軸は駆動輪の転がりの方向に速度を発生する。よって、操舵軸駆動用モータ10のみの駆動と、駆動輪軸駆動用モータ20のみの駆動によりそれぞれ直交する速度を操舵軸上に発生させることができるので、それぞれの駆動を独立に制御することにより、駆動輪の向きにかかわらず、操舵軸をあらゆる方向に移動させることが可能となる。
【0066】
(実施例2)
次に請求項3に関わる全方向移動車両の実施例について、以下に説明する。図6、7は、実施例2の側面図、下側平面図をそれぞれ示す。この実施例は、平歯車23、24と、ベベル歯車25、26の動力伝達経路上の配置を、前記実施例1とは逆にしたものである。この構成により、平歯車を鉛直面内に配置できるばかりでなく、歯車22により駆動される軸を、操舵軸中心から駆動輪5の中心付近の高さまで延長でき、駆動輪5の上部の歯車などを配置する必要がなくなることから、駆動輪5が上下動できる寸法の余裕ができる。
【0067】
この実施例においては、平歯車24、駆動輪5を支持する駆動輪支持用リンク部材7を、操舵軸13に固着される操舵軸接続部材6とは分離して設け、これを平歯車23、およびベベル歯車26の回転軸まわりに鉛直面内の回転を自在にして支持する。さらに、駆動輪支持用リンク部材7の駆動輪5の配置されている側とは反対側の部分と操舵軸13との間に、引張りばね8を渡し、駆動輪5が床面を押す方向に力を発生させるようにする。
【0068】
また、押す形式のばねを使用する際には、駆動輪支持用リンク部材7の駆動輪5が配置されている側の部分と、操舵軸13との間に押しばね9を挿入することにより、駆動輪5の床面方向への力を発生させる。また、上記引張りばね8、押しばね9とダンパを併設することも可能であり、ばね定数、粘性係数を調節することにより、上記構成によるサスペンション機構の振動吸収能力や、床面への接地能力などを変化させることができる。
【0069】
(実施例3)
次に請求項4に関わる実施例の全方向移動車両について説明する。実施例2の全方向移動車両における車輪機構においては、各車輪機構は独立なサスペンションを搭載し、床面の凹凸に対応して、その駆動輪の上下動を行う。このとき、各サスペンション機構に備えられるばねは、その駆動輪にかかる垂直抗力を支え、また、これに比例した変位を伴っている。これより、サスペンション機構のばねの変位を測定することで、その駆動輪に作用している垂直抗力を測定することができる。
【0070】
これは、ばねに図6には図示しない直線的な変位を測定するポテンシオメータなどの簡単なセンサを併設することにより実現できる。車両に搭載される複数の車輪に備えられる複数のセンサから力情報の総和から、車両搭載物を含めた総重量を、また、力分布から重心の位置を推定することが可能となる。
【0071】
(実施例4)
次に請求項5の発明に関わる実施例の全方向移動車両について説明する。実施例3においては、ばねの横にその変位を計測するセンサを取り付けることにより、駆動輪5に作用する垂直抗力を測定したが、センサは駆動輪5と共に回転する部位に取り付けなければならず、配線の問題がある。そこで、図8に示すように、操舵軸中心を貫通する可動子62を設置し、この変位を計測することで、ばねの変位を測定する。
【0072】
可動子62は、ばね61により常に下方向に押付けられるように与力を受けている。また、その変位は車両本体1に固定された直線型ポテンシオメータなどの直線変位計測計60により検出される.可動子62の先端は、サスペンション機構の回転によって上下動の動きが得られるように、図9(a)から(c)に示すような摺動部材63に接触している。図9(a)から(c)に示す例では、駆動輪5が車両本体方向に上昇した場合には、可動子62が上昇し、また、駆動輪5が下降した場合には、可動子62が下降する。
【0073】
(実施例5)
次に請求項6の発明に関わる全方向移動車両の制御方法の実施例について説明する。図10(a),(b)は、この実施例に関わる模式図である。車両には、少なくとも請求項2の発明に関わる駆動ユニットが2ユニット搭載される。図10は、4ユニット搭載の実施例を示す。
【0074】
車両の制御基準点にその原点が仮想的に設置された車両座標系における、第i番めの駆動ユニットの操舵軸中心の位置をxi、yiとして定義する。このとき、車両がx軸方向にvvx、y軸方向にvvyの速度で、旋回運動を伴わない並進運動を行うとき、これを実現するために各駆動ユニットに要求される各軸方向の速度は、それらの位置xi、yiとは無関係で、下記(数14)のように車両速度と同じ速度がそれぞれ要求される。
【0075】
【数14】
次に、図10(b)に示すように、車両が基準点O周りに角速度ωvにて定置旋回(並進運動を伴わない旋回運動)を行うとき、これを実現するために各駆動ユニットに要求されるx、y軸方向の速度は、下記(数15)で与えられる。
【0076】
【数15】
ただし、図10(b)に示すようにLiは、車両基準点から第i番の駆動ユニットの操舵軸中心までの距離であり、またθiは車両基準座標原点から第i番の駆動ユニットの操舵軸中心に引いた直線の角度である。ここで、その幾何学的な条件から、下記(数16)の関係があることが、図10(b)から求められる。
【0077】
【数16】
(
これを代入すると、Li、θiは消去され、下記(数17)を得る。
【0078】
【数17】
一方、車両が上述の並進運動と、旋回運動を同時に行う場合には、(数14)および(数15)で示される速度の和の速度が各駆動ユニットに要求されることになるので、(数14)および(数15)の右辺どうしを加算することにより、車両の任意の回転を伴った任意の並進動作を実現するための各駆動ユニットに要求されるx、y軸方向の速度vix、viyが、下記(数18)のように求められる。
【0079】
【数18】
これらから、各駆動ユニットにおける駆動輪5の進行方向の速度vwix、および横方向の速度vwiyは、車両座標系にて記述された(数18)の速度を、駆動輪5の角度だけ回転変換を行うことにより、下記(数19)のように求められる。
【0080】
【数19】
ただし、(i = 1,2,......)
ここで、θwiは、図10(a)に示すように、車両基準座標系に対する各駆動輪5の姿勢である。
【0081】
これらから、最終的に操舵軸駆動用、駆動輪軸駆動用の各モータに与える角速度指令値は、下記(数20)のように求められる。この(数20)は(数2)と同一である。
【0082】
【数20】
以上のように、各駆動ユニットは、その操舵軸の中心の座標、および姿勢の情報を使用するのみで、他の駆動ユニットの状態を考慮することなく、他の車輪の情報を用いなくとも、独立して1輪の運動を決定することができることがわかる。これは、各駆動ユニットの制御部分が車両全体の運動を管理する制御部分と一方向の情報のやりとりをするのみで達成されるので、装置としての拡張性、信頼性を向上させることができる。なお、以上の車両の動作を行うためには少なくとも2つの駆動ユニットが必要であり、2つ以上であれば、その配置、ユニットの数には制限がなく、柔軟に車両の設計を行うことができる。
【0083】
(実施例6)
次に、請求項7、8および9の全方向移動車両とその制御方法に関わる実施例について説明する。図11に実施例の上面図を、図12に側面図を示す。駆動セット550には、請求項2における駆動ユニットのモータ10、20を除いた車輪機構としての駆動ユニット55が複数ユニット(図11では4ユニット)設けられ、全ての車輪機構の操舵を行う操舵動力用プーリ19は、駆動セット550に設けられ、全ての駆動輪が同一の方向を向くようにして、ベルト18をもって動力的に結合される。また、駆動輪5を駆動する各駆動輪動力用プーリ29も同様にして、ベルト28をもって動力的に結合される。
【0084】
操舵動力用プーリ19を結合するベルト18は、単一の操舵軸駆動用モータ10によって駆動され、その結果全ての駆動輪5の操舵が同時に行われ、全駆動輪5は常に同方向に向く。また、駆動輪動力用プーリ29を結合するベルト28は、別の単一の駆動輪軸駆動用モータ20によって駆動され、その結果、全駆動輪5は常に同じ角速度にて回転、床面を移動する。これらの車輪機構において支持、駆動される駆動セット550は、上記2つのモータの同期制御によって、あらゆる方向の並進運動を行うことができる。以下にその同期制御の方法を説明する。
【0085】
まず、駆動輪軸駆動用モータ20を駆動すると、平行に保たれた駆動輪5は全て同速度にて回転するので、各駆動ユニットの操舵軸中心には、駆動輪5の転動方向に同じ速度が発生する。一方、操舵軸駆動用モータ10を駆動すると、全駆動輪5は、同時に向きを変えるように動作し、その結果各操舵軸中心に駆動輪5の横方向の速度を発生する。これら駆動輪軸駆動用モータ20によって発生する速度ベクトルと、操舵軸駆動用モータ10によって発生する速度ベクトルは常に互いに直交し、かつそれぞれのモータの速度制御により独立に決定できる。
【0086】
駆動セット550はこれら各操舵軸中心における速度ベクトルの合成速度ベクトルにより並進運動を行う。よって、要求される方向のベクトル(つまり車両の動作指令の速度ベクトル)を駆動輪5の床面に対する姿勢に応じて、瞬間瞬間における駆動輪5の方向と、それに直交する方向に分解し、それぞれを各モータ20、10への速度指令値として連続的、あるいは極めて短時間の繰り返し操作にて制御することで、動作指令に対応した合成速度ベクトルを発生させ、床面に対して任意な方向への全方向移動動作を実現することができる。車両本体1の動作指令の並進速度ベクトルから、車輪軸駆動用モータ20、操舵軸駆動用モータ10への速度分解の式を下記(数21)に示す。
【0087】
【数21】
以上のアルゴリズムにより、駆動セット550は車輪本体1と共に、360度任意の方向への並進運動を行うことができる。しかし、ここで注意することは、駆動セット550の姿勢は常に一定であり、駆動輪5と床面との間の滑りが起こらない限り駆動ユニット55の姿勢は初期状態から変化することはないということである。このため、駆動セット550上に旋回ステージ53を設置し、この旋回ステージ53を回転駆動することで車両本体1の回転動作を実現する。この旋回ステージ53の回転は第三の旋回用モータ50により駆動され、この旋回ステージ53に固着される車両本体1の旋回速度、および姿勢が制御される。
【0088】
ここで、前述のように、駆動セット550はいかなる並進方向の動作によっても鉛直軸まわりに旋回運動しないことから、旋回用モータ50の速度制御においては、車両の並進運動を考慮する必要はなく、車両本体1の旋回運動が要求されるときにのみ、回転動作し、これを制御すれば良い。このことより、車両全体として並進運動と旋回運動が非干渉化された制御が可能となる。以上により、並進の制御式と組み合わせることで、車両全体の制御式は下記(数22)のように求められる。(数22)は、(数3)と同一である。
【0089】
【数22】
(実施例7)
次に、請求項9の全方向移動車両の制御方法に関わる実施例について、さらに説明する。図12は実施例7に関わる側面図を示す。
【0090】
駆動セット550には、駆動輪5を備える複数の駆動ユニットと、3つのモータ10、20、50、およびこれらを結合する動力伝達機構であるベルト18、19、および旋回ステージ53を搭載する。車両本体1は、旋回用モータ50によって回転駆動される歯車58、旋回ステージ53を介して、車両中心を通る鉛直軸周りに旋回する。絶対角度検出型エンコーダ70は、その回転中心を車両本体1の回転中心と同一になるようにして車両本体1に直接固定される。また、その測定軸71は、操舵駆動用モータ10によって駆動されるベルト18によって、プーリ19を介して回転される。これより、絶対角度検出型エンコーダ70は、駆動セット550の状態にはよらず、車両本体1に対する駆動輪5の向きを計測することが可能となる。
【0091】
(実施例8)
次に、請求項10の全方向移動車両の制御方法に関わる実施例について、図13により説明する。請求項9の全方向移動車両の制御方法の実現に際しては、車両本体1に対する駆動輪5の相対角度を計測するために、絶対角度検出型エンコーダ、または、ポテンシオメータを用いることが一般的である。近年では、コンピュータとの入出力が容易であること、ノイズに強いシステムを構築できること、などの理由から、デジタル出力のエンコーダの方が多く用いられる傾向にある。この発明の車両制御システムにおいては、この角度検出値に基づいて、車両の速度分解の計算が行われることから、高精度の角度検出が要求される。
【0092】
しかし、絶対角度検出型エンコーダのうち、機械的に高分解能のスリットを用いているものは非常に高価であり、また、電池、あるいは微少電力によるバックアップにて高分解能を実現するものは、保守の点から好ましくない。そこで、比較的低分解能の絶対角度検出型エンコーダと、モータのシャフトに備えられた積算型エンコーダを用いて、高分解能の絶対角度検出を行う.これまでも、低分解能の絶対角度検出型エンコーダと、積算型エンコーダを併用した高分解能角度検出は存在し、積算型エンコーダの積算カウンタの値を、絶対角度検出型エンコーダの最小分解能以下の測定値とみなし、高分解能を実現していた。
【0093】
例えば、8ビットの絶対角度検出型エンコーダと、4ビットの積算カウンタを用いたとすると、8ビットを上位、4ビットを下位とみなすことで、結果的に12ビットの分解能を実現することが可能である.しかし、これは、ひとつのアクチュエータによって駆動される軸の角度計測についてのみに適用が可能なものである。
【0094】
本システムにおいては、車両本体1と駆動輪5の相対角度を測定することが目的であるが、この角度は、操舵軸駆動用モータ10、旋回用モータ50のいずれか、あるいは両方を回転駆動することで変化する。請求項10の発明の制御方法を実現するには、図13に示す構成が採用される。本構成においては、旋回用モータ50により絶対角度検出型エンコーダ70本体を回転させ、操舵軸駆動用モータ10によりその測定軸71を回転させていることに相当する。つまり、二つのモータによって一つの軸が駆動される。
【0095】
このことから、上記の従来の方法を適用することはできない。二つのモータ10、50に取り付けられた積算型エンコーダ81、82は偏差カウンタ100の正、負の2つの入力に信号が接続される.また、絶対角度検出型エンコーダ70の最下位ビットは偏差カウンタ100のリセットを行うように接続される。演算部(CPU)104の保持信号により、各4ビットずつ割り当てられた4ビット信号保持装置101〜103により、その瞬間の各ビットの状態を保持することで、絶対角度検出型エンコーダ70、および偏差カウンタ100により計測された値を同期して取り込むことができる。
【0096】
次にこの動作について説明する。図14(a)に示すように、操舵軸駆動用モータ10が駆動輪5を反時計方向に操舵するとき、あるいは同図(b)に示すように旋回用モータ50が車両外郭部90を負方向に回転するとき、さらにこの両方が同時に起こる場合において、車両外郭部90と、駆動輪5の相対角度は増加するように変化する。よって、操舵軸駆動用モータ10のエンコーダ81は偏差カウンタ100の正の入力に、旋回用モータ50のエンコーダ82は偏差カウンタ100の負の入力に接続する。
【0097】
これにより、駆動輪5が反時計方向にわずかに操舵されたときには、偏差カウンタ100の出力は正の入力と等しくなり、これが車両本体1と駆動輪5の相対角度となる。また、車両本体1が時計方向にわずかに回転されたときには、偏差カウンタ100の出力は車両本体1の駆動角度の逆符号の角度を示し、つまりこの場合正の値が出力され、このときにも出力は、車両本体1と駆動輪5の相対角度に等しくなる。また、例えば図15に示すように、駆動輪5が反時計方向にある角度わずかに回転し、車両本体1も同方向にそれと同じ角度回転されたとすると、偏差カウンタ内部にて、正の入力と負の入力の加減算を行う結果、その出力は零となり、実際の車両本体1と駆動輪5の相対角度、つまり零、と一致することとなる。
【0098】
また、絶対角度検出型エンコーダ70の最下位ビットが変化するほど大きく相対角度が変化した場合には、このビットの変化により、偏差カウンタはリセットされるので、最下位ビットが変化した瞬間からの角度変化を再び記憶することとなる。つまり、偏差カウンタ100は絶対角度エンコーダ70の最下位ビットの分解能以下の角度を、ふたつの積算型エンコーダ81、82からのパルスを用いて常に計測することができる。図13において、CPU104は、絶対角度検出型エンコーダ70からの上位8ビットと、偏差カウンタ100からの下位4ビットを情報保持装置101から104を用いて同時に保持し、これを取り込むことで、ある瞬間における高分解能な角度を検出することができる。
【0099】
(実施例9)
次に、請求項11の全方向移動車両に関わる実施例について、図16により説明する。請求項7、8の発明に関わる実施例(図11、図12)においては、駆動輪軸駆動用モータ20と、操舵軸駆動用モータ10の動作を速度的に非干渉化したことより、複数の駆動輪を搭載した車両において、横方向への偏りの形態の異なる駆動ユニット(右方向の横にオフセットしているか、左方向の横にオフセットしているか)が混在していても、これらを共通のモータにより駆動することが可能である。
【0100】
よって、車両上の駆動輪の位置やその他の要因によって適した駆動ユニットの形態を選択することができる。ここでは、駆動輪軸駆動用モータ20と操舵軸駆動用モータ10との間のトルク干渉を除去、あるいは緩和するために、異なる形態の駆動ユニットを混在して配置する方法について説明する。
【0101】
図16には、この実施例の平面図を示す。例えば、車両全体が紙面上方に移動し、駆動輪5が段差を乗上げようと、段差250の縁に駆動輪5の一部が接触した状態を考える。このとき、駆動輪5が段差250の縁に接触する瞬間に、車両からの慣性力を受ける結果、操舵軸まわりには大きなトルクが作用する。このとき、左前方の駆動ユニットにおいては操舵軸を反時計周り方向に回転させようとするトルクが作用し、また、右前方の駆動ユニットにおいては時計周り方向のトルクが操舵軸に作用する。
【0102】
しかし、これらの操舵軸駆動用プーリ19はベルト18にて結合されているので、上述の操舵軸にかかるトルクはベルト18を互いに引き合うように作用し、駆動セット550に作用する内力として消去され、操舵軸駆動用モータ10まで伝達しない。そのため、駆動輪5が2輪同時に段差に衝突する際には、段差に衝突した影響による外乱トルクはほとんど除去される。
【0103】
車両が全方向へ移動する場合には、いずれの方向へ向かう際にも進行方向前方の駆動輪はその形態が左右異なることが望ましい。これを実現するためには、図16に示すように、隣接する駆動ユニットにおける前記駆動輪と操舵軸との相対位置関係を逆に配設する。つまり、一方の対角に位置するふたつの車輪が同様の形態の駆動ユニットとなり、また、他の対角に位置するふたつの駆動ユニットはこれと逆の形態をとる。
【0104】
(実施例10)
次に、請求項12の全方向移動車両の制御方法に関わる実施例について、図17により説明する。請求項7〜11のいずれかの全方向移動車両または制御方法においては、車両が理想的な動作を行っている際(つまり完全な平面上において駆動輪5と床との間の滑りが生じない状態)には駆動セット550は回転運動を行わないということがひとつの特徴である。図17に駆動輪5の横方向へ移動する場合の動作例を示す。これから、車両本体1が鉛直軸まわりに回転運動をした場合には、駆動輪に滑りが生じた、即ち理想的な走行状態ではない状況であると判断することができる。
【0105】
これより、駆動セット550にジャイロスコープなどの回転計測器84を設置し、その鉛直軸周りの回転を計測することで平坦地における駆動輪5と床の間の滑りを検出することができる。またこの場合、駆動セット550の回転はそれほど早くなく、上記のような状況の場合のみ起こることから、従来の車両に搭載される回転計測器よりも測定レンジの狭い、高分解能、高感度なセンサを使用できるので、角度検出精度が向上し、走行精度も向上させることができる。
【0106】
(実施例11)
次に、請求項13の全方向移動車両の制御方法に関わる実施例について、図18により説明する。車両の姿勢誤差は、走行距離が長くなるにつれ位置誤差が増大することから、走行精度の影響が非常に大きく、これを高精度に制御することは重要な問題である。
【0107】
請求項7ないし12のいずれかの全方向移動車両またはその制御方法においては、車両の運動状態(旋回運動や並進運動を行っているか)にかかわらず、駆動セット550に搭載された回転計測器84は、駆動セット550の旋回のみを検出する。前述の検討から、駆動セット550は、駆動輪と床との間の滑りがあったときのみにその姿勢を変化させることから、回転計測器84から出力があった場合には駆動輪に滑りが生じ、その滑りの大きさが駆動セット550の回転速度に比例するものとして捕らえることができる。
【0108】
図18において、記号右肩の*印は、その変数の目標値であることを示す。車両の操舵軸駆動用モータ10、駆動輪軸駆動用モータ20にそれぞれ取り付けられたエンコーダ83、81から送られるモータの角度の情報に基づき、車両の運動学モデルであるJ(θw)を計算することにより車両の実際位置xv、yv、および実際速度vvx、vvyの予想値を得る。この実際位置の予想値は、図示しない上位制御装置、または、図示しない操作装置から車両に指令される並進方向の位置目標値xv*、yv*と比較され位置誤差が検出される。
【0109】
さらにその位置誤差は速度目標値vvx*、vvy*として見なされ、実際速度vvx、vvyと比較される.これらフィードバック制御の計算により最終的に得られる速度誤差に基づいて車両の逆運動学モデルであるJ-1(θw)を計算することにより操舵軸駆動用モータ10、駆動輪軸駆動用モータ20の目標回転角速度ωms*、ωmw*を決定する.このモータの目標回転角速度に従って操舵軸駆動用モータ10、駆動輪軸駆動用モータ20が制御される。
【0110】
また、車両の姿勢は、車両旋回用モータ50によってのみ制御される。車両の姿勢の実際値の予想値は、駆動セット550の姿勢の初期値(図はこれを零に設定した場合である)に車両旋回用モータ50の回転角度を加算することにより得ることができる。この実際姿勢の予想値は、車両の並進方向の位置と同様、図示しない上位制御装置、または図示しない操作装置から指令される姿勢目標値θv*と比較され、姿勢誤差が検出される。さらにその姿勢誤差は車両旋回用モータ50に搭載されるエンコーダ82によって計測される実際角速度ωvと比較され、その結果に基づき、車両の旋回の逆運動学モデルJr -1を計算することにより車両旋回用モータ50の目標回転角速度ωmr*が決定される.このモータの目標回転角速度に従って車両旋回用モータ20が制御される。
【0111】
以上のように、操舵軸駆動用モータ10と駆動輪軸駆動用モータ20は車両の並進方向の動作を制御するために組みとなって制御、駆動され、また、車両旋回用モータ50は車両本体の姿勢を制御するために単独にて制御、駆動される。ここで、並進運動の計算に使用される運動学モデルJ(θw)、および逆運動学モデルJ-1(θw)は、車両本体に対する駆動輪の方向θwの関数となっており、この駆動輪の方向θwが不正確であった場合には、床面に対する目標軌道の方向と、車両の実際の走行方向に角度誤差が発生することから、この車両本体に対する駆動輪の方向θwを正確に把握する必要がある。
【0112】
ここで、この駆動輪の方向θwは、車両本体の姿勢θvから駆動セット550に対する駆動輪の角度θsを減じることによって得ることができる。このうち、駆動セット550に対する駆動輪の角度θsの変化は操舵軸駆動用モータ10に搭載されたエンコーダ83により正確に知ることができる。これに対して、車両本体の姿勢θvは、駆動セット550の初期姿勢に車両旋回用モータの回転θsを加算することで算出されるので、駆動セット550の実際の姿勢が初期姿勢に対してずれてしまった場合には、実際の値とは異なることになる。
【0113】
一方、駆動セット550が、初期姿勢からずれる場合に、この姿勢のずれのみを回転計測器84を用いて計測可能であることから、その出力Δθvを姿勢の予想値に単純に加えあわせることで、駆動セット550の初期姿勢からの誤差姿勢、つまり駆動セット550の床に対する姿勢Δθvを得ることができ、これから車両本体の姿勢θv、車両本体に対する駆動輪の角度θwすべてを補正することが可能となる。このように正確に補正された車両本体に対する駆動輪の角度θwを使用して、並進運動の計算に使用される運動学モデルJ(θw)、および逆運動学モデルJ-1(θw)を随時最新のものに更新(図18において点線にて表記)することによって、旋回運動のみならず、並進運動も床面に対して正確に制御、あるいは実際位置を予想することが可能となる。
【0114】
以上の説明のように、従来のシステムのような駆動輪の回転、操舵角などの様々な計測値から車両の誤差を算出するといった計算処理が不要となり、極めて短時間、かつ容易に誤差の補正処理を完了することができる。
【0115】
【発明の効果】
以上詳述したように、上記一連の発明によれば、車両を駆動するそれぞれのアクチュエータ間の速度干渉を除去することにより、制御系を簡素化し、さらには駆動輪軸駆動用モータ及び車両旋回駆動用モータの小容量化を図ることができる。さらに、操舵軸にかかる外乱トルクを操舵軸駆動用アクチュエータにまで伝えることなく、操舵軸用のアクチュエータの更なる小容量化を図ることができる。
【0116】
総じて、制御系、駆動系の非干渉化、簡単化、およびアクチュエータの小容量化、省電力駆動などを行うことにより、低コスト、高信頼性、高精度走行能力を有する実用的なホロノミック全方向移動車両を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2の発明に関わる実施例の側面図
【図2】請求項1,2の発明に関わる実施例の平面図
【図3】請求項1,2の発明の動作原理を概念的に説明するための図
【図4】請求項1,2の発明の動作原理を概念的に説明するための図
【図5】請求項2の発明の計算式を説明するための図
【図6】請求項3,4の発明に関わる実施例の側面図
【図7】請求項3,4の発明に関わる実施例の平面図
【図8】請求項5の発明に関わる実施例の側面図
【図9】請求項5の発明に関わる実施例の動作説明図
【図10】請求項6の発明に関わる実施例の速度ベクトル図
【図11】請求項7,8,9の発明に関わる実施例の平面図
【図12】請求項7,8,9の発明に関わる実施例の側面図
【図13】請求項10の発明に関わる制御方法を説明するためのシステム構成図
【図14】請求項10の発明に関わる実施例の動作説明図
【図15】請求項10の発明に関わる実施例の動作説明図
【図16】請求項11の発明に関わる実施例の平面図
【図17】請求項12の発明に関わる実施例の動作説明図
【図18】請求項13の発明に関わる制御方法を説明するためのシステム構成図
【図19】従来のキャスタ型駆動輪機構の一例の側面図
【図20】従来のキャスタ型駆動輪機構の一例の平面図
【図21】従来のキャスタ型駆動輪機構における速度ベクトル図
【図22】従来のキャスタ型駆動輪機構の動作説明図
【図23】従来の双輪キャスタ型駆動輪機構を用いた車両の模式図
【図24】従来の双輪キャスタ型駆動輪機構を用いた車両の動作例を示す図
【符号の説明】
1:車両本体、2:操舵軸回転用軸受、3:回転板、4:駆動輪支持部材、5:駆動輪、6:操舵軸接続部材、7:駆動輪支持用リンク部材、8:引張りばね、9:押しばね、10:操舵軸駆動用モータ、11,21,51:モータ軸平歯車、12,22,23,24:平歯車、18,28:ベルト、19:操舵動力用プーリ、20:駆動輪軸駆動用モータ、25,26:ベベル歯車、29:駆動輪動力用プーリ、50:旋回用モータ、52:歯車、53:旋回ステージ、55:駆動ユニット、70:絶対角度検出型エンコーダ、81,82,83:積算型エンコーダ、84:回転計測器、100:偏差カウンタ、101,102,103:4ビット信号保持装置、104:CPU、550:駆動セット。
Claims (13)
- 車両本体と、車両本体に取り付けられ,操舵軸と同操舵軸駆動用アクチュエータと,駆動輪と同駆動輪軸駆動用アクチュエータとを有する駆動ユニットと、前記車両本体に設けられ,前記操舵軸を軸支するための操舵軸回転用軸受とを備えた全方向移動車両において、
前記操舵軸は、車両本体に取り付けられた操舵軸駆動用アクチュエータによって第一の動力伝達手段を介して駆動され、かつその下方に前記駆動輪を,軸受を介して軸支するための駆動輪支持部材を設けてなり、
前記駆動輪は、車両本体に取り付けられた駆動輪軸駆動用アクチュエータによって第二の動力伝達手段を介して回転駆動され、かつ前記駆動輪支持部材に軸支されて操舵軸と共に車両本体に対して鉛直軸周りに動き得るようになし、さらに、操舵軸の回転軸心を含みかつ駆動輪軸と直交する平面から所定の距離(d)だけ離間した位置であって,操舵軸回転軸心から水平方向に所定の距離(s)だけ離間した位置において,駆動輪軸と操舵軸が互いに交差しないように水平軸周りに回動自在にしてなることを特徴とする全方向移動車両。 - 請求項2に記載の全方向移動車両において、前記駆動輪支持部材は、操舵軸に接続固定された操舵軸接続部材と、この操舵軸接続部材に軸支された歯車の回転軸と同一回転軸に軸支されて鉛直面内に回転できるように軸支され,かつ前記駆動輪を軸支する駆動輪支持用リンク部材とを備え、さらに、前記操舵軸と共に鉛直軸周りに動き得る動力伝達部Bを、前記歯車に連結し,操舵軸と共に水平軸周りに動き得る駆動輪用歯車からなる動力伝達部bに代えてなり、かつ、前記操舵軸と駆動輪支持用リンク部材との間に、駆動輪の床面走行中における振動を吸収するための振動吸収手段を設けたことを特徴とする全方向移動車両。
- 請求項3に記載の全方向移動車両において、前記振動吸収手段は、ばねを備えるものとし、このばねと並列に直線駆動型のポテンシオメータなどの直線位置検出器を設け、ばねの変位を測定することにより駆動輪に作用する垂直抗力を測定し、これにより、搭載物を含めた車両全体の重量または重心位置等を測定可能な車両重量等測定手段を備えたことを特徴とする全方向移動車両。
- 請求項3に記載の全方向移動車両において、前記操舵軸と共に回転する振動吸収手段の変位に応じて上下動を行う可動子を操舵軸の中心を貫通して設け、かつ操舵の動作により回転を行わない部位に配設置したポテンシオメーターなどの直線位置検出器を設け、この直線位置検出器にて前記可動子の変位を計測することにより前記振動吸収手段の変位を測定し、これにより、搭載物を含めた車両全体の重量または重心位置等を測定可能な車両重量等測定手段を備えたことを特徴とする全方向移動車両。
- 車両本体と、車両本体に取り付けられ,操舵軸と駆動輪とを有する複数個の駆動ユニットと,この複数個の駆動ユニットにおける操舵軸と駆動輪とを駆動するための駆動手段を備えた駆動セットと、この駆動セットに設けられ,前記車両本体の鉛直軸まわりの回転を自在にして支持するための車両本体回転用軸受と車両本体回転駆動用アクチュエータと同動力伝達手段とを備えた全方向移動車両であって、
前記複数個の各操舵軸は、前記駆動セットに取り付けられた操舵軸駆動用アクチュエータによって,ベルトやチェーンなどの動力伝達手段を介して一括駆動され、かつその下方に前記駆動輪を,軸受を介して軸支するための駆動輪支持部材を設けてなり、
前記複数個の各駆動輪は、前記駆動セットに取り付けられた駆動輪軸駆動用アクチュエータによって,ベルトやチェーンなどの動力伝達手段を介して一括駆動され、かつ前記駆動輪支持部材に軸支されて操舵軸と共に車両本体に対して鉛直軸周りに動き得るようになし、さらに、操舵軸の回転軸心を含みかつ駆動輪軸と直交する平面から所定の距離(d)だけ離間した位置であって,操舵軸回転軸心から水平方向に所定の距離(s)だけ離間した位置において,駆動輪軸と操舵軸が互いに交差せぬように水平軸周りに回動自在にしてなることを特徴とする全方向移動車両。 - 請求項8に記載の全方向移動車両の制御方法において、
車両本体に角度検出器を固定して設け、この角度検出器の軸を操舵軸駆動用アクチュエータの動力伝達手段により回転駆動されるように結合し、この角度検出器により車両本体に対する駆動輪の向きの相対角度を測定するための角度測定手段を設け、測定された相対角度を前記(数3)におけるθwとして、(数3)に基づいて車両の制御を行うことを特徴とする全方向移動車両の制御方法。 - 請求項9に記載の全方向移動車両の制御方法において、前記角度測定手段は、操舵軸駆動用アクチュエータの軸の回転を検出する第一の積算型エンコーダと、車両本体回転駆動用アクチュエータの軸の回転を検出する第二の積算型エンコーダと、車両本体に対する駆動輪の向きを計測する比較的低分解能である絶対角度検出型エンコーダと、正逆回転を伴う積算型エンコーダからのパルス列に含まれるパルス数を数え,2系列のパルス数の減算を行い,その結果を出力する偏差カウンタとを備え、前記第一の積算型エンコーダから出力されるパルス列を前記偏差カウンタの正の入力に接続することにより検出し、第二の積算型エンコーダから出力されるパルス列を同偏差カウンタの負の入力に接続することにより検出し、この偏差カウンタの出力をもって、車両本体と駆動輪の向きの角度計測値の下位とし、絶対角度検出型エンコーダの出力を同角度計測値の上位とし、両方の計測値をあわせることにより、最終的な同角度計測値とすることを特徴とする全方向移動車両の制御方法。
- 請求項7に記載の全方向移動車両において、前記駆動輪に働く車両走行面からの外乱トルクの干渉を緩和するように、隣接する駆動ユニットにおける前記駆動輪と操舵軸との相対位置関係を逆に配設することを特徴とする全方向移動車両。
- 請求項8から10のいずれかに記載の全方向移動車両の制御方法において、前記駆動セットにジャイロスコープなどの鉛直軸周りの回転を検出するセンサを設置し、このセンサの出力により駆動輪と床との間の滑りを検出し、この滑り検出値により、前記車両本体に対する駆動輪の向きの相対角度測定値を補正することを特徴とする全方向移動車両の制御方法。
- 請求項6,8,9,10,12のいずれかに記載の全方向移動車両の制御方法において、車両本体にジャイロスコープなどの鉛直軸周りの回転を検出するセンサを設置し、このセンサからの回転角度の測定値を、車両の制御装置において認識している車両本体の姿勢のデータに加算することにより、車両本体の姿勢の認識誤差を補正することを特徴とする全方向移動車両の制御方法。
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