JPWO2020110334A1 - 走行台車 - Google Patents
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Abstract
簡単な構造を有し、横方向への平行移動や方向転換を必要な時にその場で行うことができる走行台車を提供する。
ベース3と、ベース3に設けられた少なくとも1つの走行ユニット2とを備え、走行ユニット2は、ベース3に回動自在に支持された操舵軸4と、操舵軸4の端部に設けられたハウジング7と、操舵軸4と直交する方向にハウジング7に回動自在に支持された車軸8と、車軸8に固定された第1車輪9と、車軸8に少なくとも一方向に回動可能に支持された第2車輪10と、操舵軸4の内部に挿通され車軸8を回転駆動させる駆動軸11と、を含む走行台車。
ベース3と、ベース3に設けられた少なくとも1つの走行ユニット2とを備え、走行ユニット2は、ベース3に回動自在に支持された操舵軸4と、操舵軸4の端部に設けられたハウジング7と、操舵軸4と直交する方向にハウジング7に回動自在に支持された車軸8と、車軸8に固定された第1車輪9と、車軸8に少なくとも一方向に回動可能に支持された第2車輪10と、操舵軸4の内部に挿通され車軸8を回転駆動させる駆動軸11と、を含む走行台車。
Description
本発明は、走行台車に関する。本発明は2018年11月26日に出願された日本国特許の出願番号2018-220753の優先権を主張し、文献の参照による織り込みが認められる指定国については、その出願に記載された内容は参照により本出願に織り込まれる。
近年、省力化のための自走式の走行台車が数多く市場に出回っている。自走式の走行台車の種類は多い。一つの種類の走行台車はオムニホイールと呼ばれる特殊な車輪を使用している。オムニホイールは車輪の外周に筒状のローラーを多数配列したものである。オムニホイールの車輪自体は車軸を中心に回転することができる。一方、ローラーは、車輪の円周の接線に平行な筒状体の中心軸に関して回転することができるので、オムニホイールは、駆動用モーターにより、車輪およびローラーの回転方向、回転数を独立に制御することができる。このため、モーターの制御によって、オムニホイールは、車輪の回転方向、及び、車輪の接地線に直交する方向(ローラーの転がり方向)に移動することができる。すなわち、オムニホイールは単体で、車輪の面内の移動と、車輪の面に垂直な方向の移動を行うことができる。オムニホイールを備えた走行台車は、複数のオムニホイールを制御することにより、直進、後退、横進、及びその場で回転する超信地旋回(スピンターン)をすることができる。
しかしながら、以下の理由により、実用の走行台車の車輪にオムニホイールを採用している例は少ない。
(1)オムニホイールは、ローラーと車輪の間などに隙間が多数あり、走行面の粉塵が隙間に入り込む傾向がある。目詰まりを起こした場合には走行に支障が生じる。
(2)オムニホイールのみならず、全体の構造が複雑なため、製造コストが高い。
(3)個々のオムニホイールを独立に制御するため、制御部のコストが高騰し、かつ、制御部自体の故障が発生しやすい。
以上の理由により、現在多くの走行台車は、一対の駆動車輪と、多くの例では4つの従動キャスターを有している。一対の駆動車輪は、走行台車全体を支承するベースの移動方向の幅の中心部に設けられている。該駆動車輪はまた、ベースの移動方向に直交する横断方向の幅の中心に関してほぼ対称に設けられている。駆動車輪は駆動モーターによって個別に駆動されるようになっている。
これに対して従動キャスターは、旋回可能になっている。従動キャスターは、ベースの移動方向の前端部と後端部にそれぞれ一対設けられていることが多い。従動キャスターは、車輪を支持するハウジングを有している。該ハウジングは垂直な回転軸を中心に旋回することができるようになっている。車輪は前記ハウジングの回転軸に対して偏心した位置に設けられている。この構造により、従動キャスターは、押された方向に車輪が追随して方向が整合し、転動することができる。
従来の自走式搬送装置は、上記一対の駆動車輪の回転数、回転方向をそれぞれ制御することにより、おおよその直進、後進、なだらかな方向転換、およびスピンターンを行うことができる。なお、おおよその直進、後進等は、従動キャスターの影響によって生じる。
最近は、走行台車に対して正確な場所と姿勢に対する要求が高くなっている。
例えば、棚等の構造物またはロボット等の装置(省略して以降「構造物」という)から物品を受け取る場合、走行台車は該構造物と中心位置がほぼ一直線に位置するように求められる。
また例えば、物品を受け取る構造物に対して走行台車を横付けする場合、走行台車の横付けする面と、該構造物の横付けされる面がほぼ平行になっていることが求められる。
さらに例えば、物品を受け取る構造物から所定の距離をおいて走行台車を横付けする場合、正確な距離をおいて横付けすることが求められる。
上記は走行台車が物品を受け取る場合であるが、物品を渡す場合も、同様に位置や角度や距離の正確さが求められるようになっている。
しかし、従来の走行台車では従動キャスターの方向を整合させるための助走距離を必要とするため、必要時にその場で横方向へ移動することや方向を転換することが困難である。このため、従来の走行台車では、以下のような場面で要求に十分に応えられない。
(1)従来の走行台車が物品を受け渡しする構造物に接近したあとで、該走行台車と対象の構造物の中心位置がずれている場合、位置の修正が困難である。
(2)また、従来の走行台車が、物品を受け渡しする構造物に横付けしたあとで、横付け面が平行になっていなかったり、距離が正確でなかったりする場合、角度や距離の微調整が困難である。
(3)物品を受け渡しする構造物と従来の走行台車の間で、中心位置がずれていたり、平行になっていない場合に、ロボット等が物品を受け渡しする場合、ロボット等が正確に動作をすることができない。
本発明は、上記従来の問題に鑑み、簡単な構造を有し、横方向への移動や方向転換を必要な時にその場で行うことができる走行台車を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様に係る走行台車は、
ベースと、前記ベースに設けられた少なくとも1つの走行ユニットとを備え、
前記走行ユニットは、
前記ベースに回動自在に支持された操舵軸と、
前記操舵軸の端部に設けられたハウジングと、
前記操舵軸と直交する方向に前記ハウジングに回動自在に支持された車軸と、
前記車軸に固定された第1車輪と、
前記車軸に少なくとも一方向に回動可能に支持された第2車輪と、
前記操舵軸の内部に挿通され前記車軸を回転駆動させる駆動軸と、
を含むことを特徴とする。
ベースと、前記ベースに設けられた少なくとも1つの走行ユニットとを備え、
前記走行ユニットは、
前記ベースに回動自在に支持された操舵軸と、
前記操舵軸の端部に設けられたハウジングと、
前記操舵軸と直交する方向に前記ハウジングに回動自在に支持された車軸と、
前記車軸に固定された第1車輪と、
前記車軸に少なくとも一方向に回動可能に支持された第2車輪と、
前記操舵軸の内部に挿通され前記車軸を回転駆動させる駆動軸と、
を含むことを特徴とする。
前記第2車輪は、ベアリングを介して前記車軸に時計回り方向と反時計回り方向の双方向に回転自在に取り付けられていてもよい。
前記第2車輪を、前記車軸に対して時計回り方向または反時計回り方向のいずれか一方向にのみ回転させるワンウェイクラッチを含んでいてもよい。
操舵軸の中心軸を中心として前記第2車輪が回転可能な方向に、前記操舵軸を回転することにより操舵してもよい。
前記ハウジングは前記操舵軸に固定されていてもよい。
前記ハウジングは、少なくとも1つの弾性体を介して前記操舵軸に傾き動作可能に接続されていてもよい。
前記駆動軸はユニバーサルジョイントを有していてもよい。
前記ハウジングは、
前記操舵軸の端部に接続され、第1軸を支持する外側ハウジングと、
前記第1軸によって前記外側ハウジングから回転可能に支持された内側ハウジングを有し、
前記車軸は、前記第1軸とほぼ直角に交差するように、前記内側ハウジングに回動可能に支持されていてもよい。
前記操舵軸の端部に接続され、第1軸を支持する外側ハウジングと、
前記第1軸によって前記外側ハウジングから回転可能に支持された内側ハウジングを有し、
前記車軸は、前記第1軸とほぼ直角に交差するように、前記内側ハウジングに回動可能に支持されていてもよい。
前記操舵軸はその軸方向に摺動可能に前記ベースによって支持され、
前記操舵軸の下端部と前記ベースの下面の間にフローティングバネが設けられていてもよい。
前記操舵軸の下端部と前記ベースの下面の間にフローティングバネが設けられていてもよい。
前記第1車輪を走行面に押し付ける駆動輪押えバネを有していてもよい。
前記ベースに少なくとも1つの従動キャスターが設けられていてもよい。
操舵モーターと、
前記操舵モーターの回転を複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に伝達する1つ以上の操舵シャフトまたは操舵ベルトと、を備え、
前記操舵モーターの回転は、複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に同期して伝達してもよい。
前記操舵モーターの回転を複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に伝達する1つ以上の操舵シャフトまたは操舵ベルトと、を備え、
前記操舵モーターの回転は、複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に同期して伝達してもよい。
前記操舵シャフトは、操舵ウォームギアを介して、前記操舵軸の操舵ギアに回転を伝達してもよい。
駆動モーターを備え、
前記駆動モーターは、駆動ピニオンギアを介して、前記駆動軸の駆動ギアに回転を伝達してもよい。
前記駆動モーターは、駆動ピニオンギアを介して、前記駆動軸の駆動ギアに回転を伝達してもよい。
本発明の一態様によれば、簡単な構造を有し、横方向への平行移動や方向転換を必要な時にその場で行うことができる走行台車を提供することができる。
以下に本発明を実施するための形態を説明する。
図1A,1B,1Cは、本発明の一実施形態による走行台車1の走行ユニット2を拡大して示している。このうち、図1Aは走行ユニット2の車輪の高さから俯瞰した水平断面図、図1Bは走行ユニット2の正面視縦断面図、図1Cは走行ユニット2の側面視縦断面図である。
走行台車1は、装置全体の基台になっているベース3を有している。ベース3は、その上部にフレームや荷物を載置する構造物やロボット等を設置できるようになっている。ベース3は、剛性があって軽量な材料、または、剛性材料の軽量な構造体からなるのが好ましい。本実施形態のベース3は、形状は限定されない。
ベース3に走行ユニット2が取り付けられている。走行ユニット2は、図1B,1Cに示すように、走行する部分がベース3の下に突き出すように、ベース3に取り付けられている。
走行ユニット2は、中心部に中空で垂直な操舵軸4を有している。操舵軸4は、ベース3に固定されたベアリングケース5内のベアリング5´を介して、ベース3に回転自在に取り付けられている。操舵軸4の下端部はフランジ部6になっている。フランジ部6の下端面はハウジング7に接続している。
ハウジング7は、操舵軸4と直交する方向の車軸8をベアリング8´により回転可能に支持している。車軸8の一端部には第1車輪9が固定されている。車軸8の他端部には少なくとも一方向に回転可能な第2車輪10が取り付けられている。本実施形態では、第2車輪10は、ベアリング90,91によって、車軸8に時計回り方向と反時計回り方向の双方向に回転自在に取り付けられている。
操舵軸4とハウジング7は固定されているため、操舵軸4を回転すると、ハウジング7が回転し、車軸8が水平面内で回転する。すなわち、操舵軸4の回転角を制御することにより、車軸8の方向を制御でき、操舵することができるようになっている。
操舵軸4の内部には、駆動軸11が同軸的に設けられている。駆動軸11は、操舵軸4の内面からベアリング12,13を介して回転自在に支持されている。これにより、駆動軸11は垂直な軸に関して独立に回転自在になっている。
駆動軸11の上端部には、駆動ギア14が設けられている。駆動ギア14に対して、駆動ピニオンギア15が作動可能に咬合している。駆動ギア14と駆動ピニオンギア15は、入出力の2軸がねじれ位置に配置されている。大きなトルクも予想されるため、駆動ギア14と駆動ピニオンギア15は、ハイレイシオのハイポイドギアを使用するのが好ましい。
駆動軸11の下端部には傘歯車の車輪駆動ギア16が設けられている。車輪駆動ギア16に対して、第1車輪9に接続された車輪ギア17が作動可能に咬合している。これにより、駆動軸11の回転が車輪駆動ギア16と車輪ギア17を介して第1車輪9に伝わるようになっている。
すなわち、駆動ギア14を回転させると、その回転が駆動軸11と車輪駆動ギア16と車輪ギア17を介して第1車輪9が駆動することができるようになっている。第2車輪10は、車軸8に少なくとも一方向に回転可能なものを含むが、この実施形態では、任意の方向に回転可能になっている。このため、第1車輪9の回転に追随して回転することができるようになっている。
操舵軸4の上端部には操舵ギア18が取り付けられている。操舵ギア18は円周上にギアの歯が設けられている。操舵ギア18に対して操舵ウォームギア19が、操舵ギア18の円周に接するように設けられている。操舵ウォームギア19の歯は操舵ギア18の歯と作動可能に咬合している。操舵ギア18が回転すると、操舵軸4を介してハウジング7が回転し、車軸8が水平面内で回転するようになっている。すなわち、操舵ギア18の回転を制御することにより、車軸8を水平面内で所定の角度に制御することができるようになっている。
操舵ギア18の回転角度は任意であるため、車軸8は水平面内で360度に回転することができる。車軸8の回転によって、第1車輪9と第2車輪10(車輪の中心点S)は、操舵軸4の中心軸を中心に半径r1の軌跡を描いて回転することができるので、車軸8を水平面内で所定の角度に回転して保持することもできる。
ここで、上記半径r1と、第1と第2車輪9,10の半径r2と、車軸8の水平面内での回転角θ1と、その時の第1と第2車輪9,10の回転角θ2と、車輪駆動ギア16と車輪ギア17のギア比RTは、下記の関係を満たしている。すなわち、
第1と第2車輪9,10の転がりの距離 =r2*θ2
車輪の中心点Sの水平面内での移動距離 =r1*θ1
車輪駆動ギア16と車輪ギア17のギア比RT=θ2/θ1
第1と第2車輪9,10の転がりの距離と、車軸8の先端部の移動距離はギア比RTに比例するため、以下のように表現することができる。
第1と第2車輪9,10の転がりの距離 =r2*θ2
車輪の中心点Sの水平面内での移動距離 =r1*θ1
車輪駆動ギア16と車輪ギア17のギア比RT=θ2/θ1
第1と第2車輪9,10の転がりの距離と、車軸8の先端部の移動距離はギア比RTに比例するため、以下のように表現することができる。
r2*θ2=r1*θ1*RT
好ましくは、車輪駆動ギア16と車輪ギア17のギア比RT=1とすると、r2*θ2=r1*θ1となる。
好ましくは、車輪駆動ギア16と車輪ギア17のギア比RT=1とすると、r2*θ2=r1*θ1となる。
さらに好ましくはr1=r2とすると、θ1=θ2となる。
図2A,2Bは、図1A,1B,1Cの走行台車1の平面と操舵系統の作用を説明的に示している。このうち、図2Aは、車輪の上から俯瞰した走行台車1の平面を示している。図2Bは、車輪の駆動系統を上から俯瞰した走行台車1の平面を示している。
図2Aに示すように、本実施形態では、走行ユニット2がベース3のそれぞれ四隅に合計4つ設けられている。
これらの走行ユニット2に対して、駆動系統が図2Bに示すように設けられている。
駆動系統は、操舵系統20と第1車輪駆動系統21と第2車輪駆動系統22を含む。
操舵系統20は、操舵モーター23と、第1操舵シャフト24と、第2操舵シャフト25と、第3操舵シャフト26とを有している。第1,第2,第3の操舵シャフト24,25,26はそれぞれ、ブラケット27によって、ベース3から回転自在に支持されている。本実施形態の操舵シャフト24,25,26はベース3上に概略H字状に配置されている。第2操舵シャフト25と第3操舵シャフト26の両端部はそれぞれ四隅の走行ユニット2に延びている。
操舵モーター23と第1,第2,第3の操舵シャフト24,25,26は、複数の傘歯車28によって回転を伝達可能に結合されている。第2操舵シャフト25と第3操舵シャフト26の両端はそれぞれ、操舵ウォームギア19を介して各走行ユニット2の操舵ギア18に回転を伝達可能になっている。
第1車輪駆動系統21は、第1車輪駆動モーター29と、第1車輪駆動シャフト30を有している。第1車輪駆動シャフト30は二つのブラケット31によって、ベース3から回転自在に支持されている。第1車輪駆動シャフト30の両端部はそれぞれ図2Bの左側の上下の走行ユニット2に延びている。
第1車輪駆動モーター29は、傘歯車32によって第1車輪駆動シャフト30に回転を伝達可能に結合されている。第1車輪駆動シャフト30の両端部は、駆動ピニオンギア15を介して図2Bの左側上下の走行ユニット2の駆動ギア14に回転を伝達可能になっている。
第2車輪駆動系統22は第1車輪駆動系統21と同様の構成を有している。すなわち、第2車輪駆動系統22は、第2車輪駆動モーター33と第2車輪駆動シャフト34を有している。第2車輪駆動シャフト34は二つのブラケット31によって、ベース3から回転自在に支持されている。第2車輪駆動シャフト34の両端部はそれぞれ図2Bの右側の上下の走行ユニット2に延びている。
第2車輪駆動モーター33は、傘歯車35によって第2車輪駆動シャフト34に回転を伝達可能に結合されている。第2車輪駆動シャフト34の両端部は、駆動ピニオンギア15を介して図2Bの右側上下の走行ユニット2の駆動ギア14に回転を伝達可能になっている。
次に、図2A,2Bを用いて操舵系統20の作用を説明する。
操舵するときは、操舵モーター23を回転させる。ここで、例えば図2Bに示すように、操舵モーター23の出力軸を出力軸側から見て反時計回り方向R1に回転させる。操舵モーター23の回転R1は、傘歯車28を介して第1操舵シャフト24を、図2Bの下方から見て反時計回り方向R2に回転させる。この第1操舵シャフト24の回転R2は、他の傘歯車28を介して第2操舵シャフト25と第3操舵シャフト26を、図2Bの左方から見て反時計回り方向R3と時計回り方向R4に回転させる。この第2操舵シャフト25と第3操舵シャフト26の回転R3,R4は、それぞれの両端の操舵ウォームギア19を介して、ベース3の四隅の走行ユニット2の操舵ギア18を、図2Bの上方から見て時計回り方向R5に回転させる。
各走行ユニット2の操舵ギア18の回転R5は、各走行ユニット2の操舵軸4(図1B参照)を回転させ、各走行ユニット2の第1車輪9と第2車輪10を、図2Aに示すように上方から見て時計回り方向R6に同期して回転させる。
各走行ユニット2の第1車輪9と第2車輪10を水平面内で所定の角度αに固定し、後述するように第1車輪9を駆動すると、ベース3は図2Aに示すように、角度αの方向に平行移動する。
以上のようにして、操舵モーター23を回転させて任意の角度αに制御して第1車輪9を駆動することにより、ベース3は任意の方向に走行することができる。
なおこのとき、各走行ユニット2において車軸8(図2Aに不図示)を水平面内で角度α傾斜させて固定し、第1車輪9を駆動すると、第2車輪10は回転方向が許す限り第1車輪9に追随して回転し、荷重を搬送して移動させることができる。
次に、図3A,3Bを用いて第1と第2の車輪駆動系統21,22の作用を説明する。なお、図3Bにおいて、構成は図2Bと共通である。説明の関係上、第1と第2の車輪駆動系統21,22に関連するもののみ符号を付している。操舵系統20の構成については符号と説明を省略する。
第1車輪駆動系統21で図3Bの左側の上下の走行ユニット2の車輪9,10を駆動するときは、第1車輪駆動モーター29を回転させる。
ここで、例えば図3Bに示すように、第1車輪駆動モーター29の出力軸を出力軸側から見て時計回り方向R7に回転させる。第1車輪駆動モーター29の回転R7は、傘歯車32を介して第1車輪駆動シャフト30を、図3Bの下方から見て時計回り方向R8に回転させる。この第1車輪駆動シャフト30の回転R8は、図3Bの左上の走行ユニット2に対して、駆動ピニオンギア15を介して、駆動ギア14を図3Bの上方から見て時計回り方向R9に回転させる。
また、第1車輪駆動シャフト30の回転R8は、図3Bの左下の走行ユニット2に対して、駆動ピニオンギア15を介して、駆動ギア14を図3Bの上方から見て反時計回り方向R10に回転させる。
図3Bの左上の走行ユニット2の駆動ギア14の回転R9は、図1Bに示す駆動軸11等を介して、図3Aの左上の走行ユニット2の第1車輪9を、図3Aの左側から見て反時計回り方向R11に回転させる。車輪9,10が図3Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R11に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図3Aの垂直上方の方向F1に転動する。
また、図3Bの左下の走行ユニット2の駆動ギア14の回転R10は、図1Bに示す駆動軸11等を介して、図3Aの左下の走行ユニット2の第1車輪9を、図3Aの左側から見て反時計回り方向R12に回転させる。車輪9,10が図3Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R12に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図3Aの垂直上方の方向F2に転動する。
第2車輪駆動系統22で図3Bの右側の上下の走行ユニット2の車輪9,10を駆動する場合も同様である。
第2車輪駆動系統22で図3Bの右側の上下の走行ユニット2の車輪9,10を駆動するときは、第2車輪駆動モーター33を回転させる。
ここで、例えば図3Bに示すように、第2車輪駆動モーター33の出力軸を出力軸側から見て反時計回り方向R13に回転させる。第2車輪駆動モーター33の回転R13は、傘歯車35を介して第2車輪駆動シャフト34を、図3Bの下方から見て時計回り方向R14に回転させる。この第2車輪駆動シャフト34の回転R14は、図3Bの右上の走行ユニット2に対して、駆動ピニオンギア15を介して、駆動ギア14を図3Bの上方から見て時計回り方向R15に回転させる。
また、第2車輪駆動シャフト34の回転R14は、図3Bの右下の走行ユニット2に対して、駆動ピニオンギア15を介して、駆動ギア14を図3Bの上方から見て反時計回り方向R16に回転させる。
図3Bの右上の走行ユニット2の駆動ギア14の回転R15は、図1Bに示す駆動軸11等を介して、図3Aの右上の走行ユニット2の第1車輪9を、図3Aの左側から見て反時計回り方向R17に回転させる。車輪9,10が図3Aに示すように水平に保持されているとすると、右上の走行ユニット2の第1車輪9が方向R17に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図3Aの垂直上方の方向F3に転動する。
また、図3Bの右下の走行ユニット2の駆動ギア14の回転R16は、図1Bに示す駆動軸11等を介して、図3Aの右下の走行ユニット2の第1車輪9を、図3Aの左側から見て反時計回り方向R18に回転させる。車輪9,10が図3Aに示すように水平に保持されているとすると、右下の走行ユニット2の第1車輪9が方向R18に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図3Aの垂直上方の方向F4に転動する。
このように、第1車輪駆動系統21の第1車輪駆動モーター29と、第2車輪駆動系統22の第2車輪駆動モーター33を同時に回転させることにより、4つの走行ユニット2が同時に図3Aの垂直上方の方向F1,F2,F3,F4に同時に転動する。これにより、走行台車1が図3Aの垂直上方に移動する。
第1と第2の車輪駆動モーター29,33を図3A,3Bで説明した方向の逆方向に回転させれば、走行台車1は逆方向に移動する。
また、第1と第2の車輪駆動モーター29,33を互いに同じ方向に回転させれば、走行台車1はその場でスピンターンをすることができる。第1と第2の車輪駆動モーター29,33の同じ回転方向を切り替えることにより、走行台車1は時計回りのスピンターンと反時計回りのスピンターンをすることができる。
次に、他の実施形態の走行台車1aについて図4A,4Bを用いて説明する。
図4A,4B,4Cの走行台車1aは、図2A,2B,3A,3Bの回転伝達のためのシャフトに換えて、動力伝達用のベルトを使用している。図4Aは車輪の上から俯瞰した走行台車1aの平面を示している。図4Bは車輪の駆動系統を上から俯瞰した走行台車1aの平面を示している。図4Cは図4Bの一部矢印P,Qの方向に見た走行ユニット2aの縦断面図である。なお、図1A−3Bと同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。
図4Aに示すように、本実施形態では、走行ユニット2aがベース3の四隅に合計4つ設けられている。
走行ユニット2aは、図4Cに示すように、走行する部分が下に突き出すようにベース3に取り付けられている。
図4Cに示すように、走行ユニット2aは、中心部に中空で垂直な操舵軸4を有している。操舵軸4は、ベース3に固定されたベアリングケース5内のベアリング5´を介して、ベース3に回転自在に取り付けられている。操舵軸4の下端部はフランジ部6になっており、ハウジング7に接続している。
ハウジング7は、水平な車軸8をベアリング8´により回転可能に支持している。車軸8の一端部には第1車輪9が固定されている。車軸8の他端部には少なくとも一方向に回転可能な第2車輪10が取り付けられている。なお、本実施形態では、第2車輪10は任意の方向に回転可能になっている。
この構造により、操舵軸4が回転すると、ハウジング7が回転し、車軸8が水平面内で回転することができる。すなわち、操舵軸4の回転によって、第1と第2の車輪9,10を操舵することができるようになっている。
操舵軸4の内部には、駆動軸11が同軸的に挿通されて設けられている。駆動軸11は、操舵軸4の内面からベアリング12,13を介して回転自在に支持されている。
駆動軸11の上端部には、駆動プーリー48が設けられている。駆動プーリー48には、矢印Pにおいて後に説明する第2車輪駆動ベルト47が掛け回されている。第2車輪駆動ベルト47は、後に再び説明する第2車輪駆動モーター45の出力軸のプーリー46に掛け回されている。これにより、第2車輪駆動モーター45の回転が駆動プーリー48に伝わるようになっている。
駆動軸11の下端部には傘歯車の車輪駆動ギア16が設けられている。車輪駆動ギア16に対して、第1車輪9に接続された車輪ギア17が作動可能に咬合している。これにより、駆動軸11の回転が車輪駆動ギア16と車輪ギア17を介して第1車輪9に伝わるようになっている。
第2車輪10は、第1車輪9の回転方向と同一の方向に回転可能なら、第1車輪9の回転に追随して回転するようになっている。
操舵軸4の上端部には操舵プーリー49が取り付けられている。操舵プーリー49には、後に再び説明する操舵ベルト41が掛け回されている。操舵ベルト41は、後に再び説明する操舵モーター39の出力軸に取り付けられたプーリー40にも掛け回されている。これによって、操舵モーター39の回転が操舵プーリー49に伝わるようになっている。
上述した動力伝達構造を有している走行ユニット2aに対して、駆動系統は図4Bのように設けられている。
図4Bに示すように、本実施形態の駆動系統は、操舵系統36と第1車輪駆動系統37と第2車輪駆動系統38を含む。
操舵系統36は、操舵モーター39と、プーリー40と、操舵ベルト41とを有している。
操舵ベルト41は、操舵モーター39の出力軸に取り付けられたプーリー40と、案内用の複数のプーリー40と、全走行ユニット2aの操舵プーリー49に掛け回されている。これにより、操舵モーター39の出力軸が回転すると、全走行ユニット2aの操舵プーリー49が一方向に同期して回転するようになっている。
第1車輪駆動系統37は、第1車輪駆動モーター42と、プーリー43と、第1車輪駆動ベルト44を有している。
第1車輪駆動ベルト44は、第1車輪駆動モーター42の出力軸に取り付けられたプーリー43と、案内用の複数のプーリー43と、図4Bの左側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48に掛け回されている。これにより、第1車輪駆動モーター42が回転すると、図4Bの左側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48が一方向に回転するようになっている。
第2車輪駆動系統38は、第2車輪駆動モーター45と、プーリー46と、第2車輪駆動ベルト47を有している。
第2車輪駆動ベルト47は、第2車輪駆動モーター45の出力軸に取り付けられたプーリー46と、案内用の複数のプーリー46と、図4Bの右側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48に掛け回されている。これにより、第2車輪駆動モーター45が回転すると、図4Bの右側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48が一方向に回転するようになっている。
次に、図4Bを用いて操舵系統36の作用を説明する。
操舵するときは、操舵モーター39を回転させる。ここで、例えば図4Bに示すように、操舵モーター39の出力軸を図4Bの上方から見て反時計回り方向R20に回転させる。操舵モーター39の回転R20は、操舵ベルト41を介して、ベース3の四隅の走行ユニット2aの操舵プーリー49を、図4Bの上方から見て時計回り方向R21に回転させる。
各走行ユニット2aの操舵プーリー49の回転R21は、各走行ユニット2aの操舵軸4(図1B参照)を回転させ、各走行ユニット2aの第1車輪9と第2車輪10を、図4Aに示すように、上方から見て時計回り方向R21に回転させる。
各走行ユニット2aの第1車輪9と第2車輪10を水平面内で所定の角度αに固定し、後述するように第1車輪9を駆動すると、ベース3は図4Aに示すように、角度αの方向に平行移動する。
なおこのとき、各走行ユニット2aにおいて車軸8(図4Aに不図示)を水平面内で角度α傾けて固定して第1車輪9を駆動すると、第2車輪10は回転方向が許す限り第1車輪9に追随して回転し、荷重を搬送して移動させることができる。
次に、図5A,5B,5Cを用いて第1と第2の車輪駆動系統37,38の作用を説明する。なお、図5Bにおいて、構成は図4Bと共通である。説明の関係上、第1と第2の車輪駆動系統37,38に関連するもののみ符号を付している。操舵系統36の構成については符号と説明を省略する。
第1車輪駆動系統37で、図5Bの左側の上下の走行ユニット2aの車輪9,10を駆動するときは、第1車輪駆動モーター42を回転させる。
ここで、例えば図5Bに示すように、第1車輪駆動モーター42の出力軸を、図5Bの上方から見て反時計回り方向R22に回転させる。第1車輪駆動モーター42の回転R22は、第1車輪駆動ベルト44を介して、図5Bの左側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48を、図5Bの上方から見て反時計回り方向R23に回転させる。
図5Bの左側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48の回転R23は、図5Aの左側の上下の走行ユニット2aの第1車輪9を、図5Aの右側から見て時計回り方向R24に回転させる。車輪9,10が図5Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R24に回転することにより、図5Aの左側の上下の走行ユニット2aの第1および第2の車輪9,10は、図5Aの垂直上方の方向F5に転動する。
第2車輪駆動系統38で図5Bの右側の上下の走行ユニット2aの車輪9,10を駆動する場合も同様である。
第2車輪駆動系統38で、図5Bの右側の上下の走行ユニット2aの車輪9,10を駆動するときは、第2車輪駆動モーター45を回転させる。
ここで、例えば図5Bに示すように、第2車輪駆動モーター45の出力軸を図5Bの上方から見て時計回り方向R25に回転させる。第2車輪駆動モーター45の回転R25は、第2車輪駆動ベルト47を介して、図5Bの右側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48を、図5Bの上方から見て時計回り方向R26に回転させる。
図5Bの右側の上下の走行ユニット2aの駆動プーリー48の回転R26は、図5Aの右側の上下の走行ユニット2aの第1車輪9を、図5Aの右側から見て時計回り方向R27に回転させる。車輪9,10が図5Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R27に回転することにより、図5Aの右側の上下の走行ユニット2aの第1および第2の車輪9,10は、図5Aの垂直上方の方向F6に転動する。
このように、第1車輪駆動系統37の第1車輪駆動モーター42と、第2車輪駆動系統38の第2車輪駆動モーター45を同時に回転させることにより、4つの走行ユニット2が同時に図5Aの垂直上方の方向F5,F6に同時に転動する。これにより、走行台車1aは図5Aの垂直上方に移動する。
第1と第2の車輪駆動モーター42,45を図5Bで説明した方向の逆方向に回転させれば、走行台車1aは逆方向に移動する。
また、第1と第2の車輪駆動モーター42,45を互いに同じ方向に回転させれば、走行台車1aはその場でスピンターンをすることができる。第1と第2の車輪駆動モーター42,45の同じ回転方向を切り替えることにより、走行台車1aは時計回りのスピンターンと反時計回りのスピンターンをすることができる。
次に、他の実施形態の走行台車1bについて図6A,6Bを用いて説明する。
図6A,6Bの走行台車1bは、2つの走行ユニット2bと、2つの従動キャスター50を有している。
図6Aは車輪の上から俯瞰した走行台車1bの平面を示している。図6Bは車輪の駆動系統を上から俯瞰した走行台車1bの平面を示している。なお、図1A−5Cと同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。
図6Aに示すように、本実施形態では、走行ユニット2bがベース3の対角の二つの隅部に設けられている。従動キャスター50は、走行ユニット2bの対角と交差する対角の隅部に設けられている。
走行ユニット2bは、図1A,1B,1Cに示すように、走行する部分が下に突き出すようにベース3に取り付けられている。
走行ユニット2b自体の構造は、図1A,1B,1Cに示した走行ユニット2と同じ構造を有している。
従動キャスター50は、ベース3の下面に取り付ける取付金具51と、取付金具51に対して旋回可能なブラケット52と、ブラケット52の先端部に回転可能に支持された従動輪53とを有している。従動輪53はブラケット52の旋回軸に関して偏心している。この構造により、従動キャスター50は水平の一方向に押されると、ブラケット52が旋回し、従動輪53が方向を整合させて転動する。
図6Bに示すように、走行台車1bの駆動系統は、操舵系統54と第1車輪駆動系統55と第2車輪駆動系統56を含む。
操舵系統54は、操舵モーター57と、操舵シャフト58とを有している。
操舵シャフト58は、両端が走行ユニット2bに延びるように、ベース3の対角線とほぼ平行に配置されている。操舵シャフト58は、ブラケット59によってベース3から回転自在に支持されている。操舵モーター57と操舵シャフト58は傘歯車60によって回転を伝達可能に結合されている。
操舵シャフト58の両端部は操舵ウォームギア19に接続されている。各操舵ウォームギア19は、各走行ユニット2bの操舵ギア18と作動可能に校合している。
第1車輪駆動系統55は、第1車輪駆動モーター61と、短い第1車輪駆動シャフト62とを有している。第1車輪駆動シャフト62はブラケット59によって回転自在に支持されている。第1車輪駆動シャフト62の先端部は駆動ピニオンギア15に接続されている。駆動ピニオンギア15は、走行ユニット2bの駆動ギア14と作動可能に咬合している。駆動ピニオンギア15は第1車輪駆動モーター61の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
第2車輪駆動系統56は、第1車輪駆動系統55と同様の構成を有している。
第2車輪駆動系統56は、第2車輪駆動モーター63と、短い第2車輪駆動シャフト64とを有している。第2車輪駆動シャフト64はブラケット59によって回転自在に支持されている。第2車輪駆動シャフト64の先端部は駆動ピニオンギア15に接続されている。駆動ピニオンギア15は、走行ユニット2bの駆動ギア14と作動可能に咬合している。なお、駆動ピニオンギア15は第2車輪駆動モーター63の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
次に、図6A,6Bを用いて操舵系統54の作用を説明する。
操舵するときは、操舵モーター57を回転させる。ここで、例えば図6Bに示すように、操舵モーター57の出力軸を出力軸側から見て時計回り方向R28に回転させる。操舵モーター57の回転R28は、傘歯車60を介して、操舵シャフト58を、図6Bの左下から見て反時計回り方向R29に回転させる。
操舵シャフト58の回転R29は、各走行ユニット2bの操舵ギア18を、図6Bの上方から見て時計回り方向R30に回転させる。
各走行ユニット2bの操舵ギア18の上方から見て時計回りの回転R30は、図6Aに示すように、各走行ユニット2bの第1と第2の車輪9,10を、図6Aの上方から見て時計回り方向R31に回転させる。
このようにして、各走行ユニット2bの第1と第2の車輪9,10を、水平面内で所定の角度αに固定し、後述するように第1車輪9を駆動すると、ベース3は図6Aに示すように、角度αの方向に平行移動する。
なおこのとき、各走行ユニット2bにおいて車軸8(図6Aに不図示)を水平面内で角度α傾けて固定して第1車輪9を駆動すると、第2車輪10は回転方向が許す限り第1車輪9に追随して回転し、荷重を搬送して移動させることができる。
またこのとき、従動キャスター50は、走行ユニット2bの移動に追随してブラケット52が旋回し、方向を整合させて転動する。
次に、図7A,7Bを用いて第1と第2の車輪駆動系統55,56の作用を説明する。なお、図7Bにおいて、構成は図6Bと共通である。説明の関係上、第1と第2の車輪駆動系統55,56に関連するもののみ符号を付している。操舵系統54の構成については符号と説明を省略する。
第1車輪駆動系統55で、図7Bの左下の走行ユニット2bの車輪9,10を駆動するときは、第1車輪駆動モーター61を回転させる。
ここで、例えば図7Bに示すように、第1車輪駆動モーター61の出力軸を、出力軸側から見て時計回り方向R32に回転させる。第1車輪駆動モーター61の回転R32は、駆動ピニオンギア15を介して、図7Bの左下の走行ユニット2bの駆動ギア14を、図7Bの上方から見て反時計回り方向R33に回転させる。
図7Bの左下の走行ユニット2bの駆動ギア14の回転R33は、該走行ユニット2bの第1車輪9を、図7Aの右側から見て時計回り方向R34に回転させる。該走行ユニット2bの第1と第2の車輪9,10が図7Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R34に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図7Aの垂直上方の方向F7に転動する。
第2車輪駆動系統56で図7Bの右上の走行ユニット2bの車輪9,10を駆動する場合も同様である。
第2車輪駆動系統56で、図7Bの右上の走行ユニット2bの車輪9,10を駆動するときは、第2車輪駆動モーター63を回転させる。
ここで、例えば図7Bに示すように、第2車輪駆動モーター63の出力軸を、出力軸側から見て反時計回り方向R35に回転させる。第2車輪駆動モーター63の回転R35は、駆動ピニオンギア15を介して、図7Bの右上の走行ユニット2bの駆動ギア14を、図7Bの上方から見て時計回り方向R36に回転させる。
図7Bの右上の走行ユニット2bの駆動ギア14の回転R36は、該走行ユニット2bの第1車輪9を、図7Aの右側から見て時計回り方向R37に回転させる。該走行ユニット2bの第1と第2の車輪9,10が図7Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R37に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図7Aの垂直上方の方向F8に転動する。
このように、第1車輪駆動系統55の第1車輪駆動モーター61と、第2車輪駆動系統56の第2車輪駆動モーター63を同時に回転させることにより、2つの走行ユニット2bが同時に図7Aの垂直上方の方向F7,F8に同時に転動する。これにより、走行台車1bは図7Aの垂直上方に移動する。
なお、従動キャスター50は、走行ユニット2bの移動に追随してブラケット52が旋回し、方向を整合させて転動する。
第1と第2の車輪駆動モーター61,63を図7Bで説明した方向の逆方向に回転させれば、走行台車1bは逆方向に移動する。
また、第1と第2の車輪駆動モーター61,63を互いに同じ方向に回転させれば、走行台車1bはその場でスピンターンをすることができる。第1と第2の車輪駆動モーター61,63の同じ回転方向を切り替えることにより、走行台車1bは時計回りのスピンターンと反時計回りのスピンターンをすることができる。
次に、他の実施形態の走行台車1cについて図8A,8Bを用いて説明する。
図8A,8Bの走行台車1cは、2つの走行ユニット2cと、2つの従動キャスター50を有している。
図8Aは車輪の上から俯瞰した走行台車1cの平面を示している。図8Bは車輪の駆動系統を上から俯瞰した走行台車1cの平面を示している。なお、図1A−7Bと同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。
図8Aに示すように、本実施形態では、走行ユニット2cがベース3の対角の二つの隅部に設けられている。従動キャスター50は、走行ユニット2cの対角と交差する対角の隅部に設けられている。
走行ユニット2cは、図1A,1B,1Cに示すように、ベース3に走行する部分が下に突き出すように取り付けられている。
走行ユニット2c自体の構造は、図1A,1B,1Cに示した走行ユニット2と同じ構造を有している。
従動キャスター50は、図6A,6B,7A,7Bの従動キャスター50と同様であり、取付金具51と、ブラケット52と、従動輪53とを有している。従動輪53はブラケット52の旋回軸に関して偏心して旋回可能になっている。
図8Bに示すように、走行台車1cの駆動系統は、操舵系統65と第1車輪駆動系統66と第2車輪駆動系統67を含む。
操舵系統65は、操舵モーター68と、操舵シャフト69,70とを有している。操舵シャフト69,70は、互いに直角に、ベース3の隣接する辺に沿って設けられている。操舵シャフト69,70は、複数のブラケット71によってベース3から回転自在に支持されている。操舵シャフト69,70の一端部は互いに接近し、他端はそれぞれ図8Bに示すように、各走行ユニット2cに延びている。操舵モーター68と操舵シャフト70は傘歯車72によって回転を伝達可能に結合されている。操舵シャフト69,70の近接する端部は、傘歯車73によって回転を伝達可能に結合されている。各走行ユニット2cに延びている操舵シャフト69,70の端部は、それぞれ操舵ウォームギア19に接続されている。操舵ウォームギア19は、各走行ユニット2cの操舵ギア18と作動可能に咬合している。
第1車輪駆動系統66は、第1車輪駆動モーター74と、短い第1車輪駆動シャフト75とを有している。第1車輪駆動シャフト75はブラケット71によって回転自在に支持されている。第1車輪駆動シャフト75の先端部は駆動ピニオンギア15に接続されている。駆動ピニオンギア15は、走行ユニット2cの駆動ギア14と作動可能に咬合している。なお、駆動ピニオンギア15は第1車輪駆動モーター74の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
第2車輪駆動系統67は、第1車輪駆動系統66と同様の構成を有している。
第2車輪駆動系統67は、第2車輪駆動モーター76と、短い第2車輪駆動シャフト77とを有している。第2車輪駆動シャフト77はブラケット71によって回転自在に支持されている。第2車輪駆動シャフト77の先端部は駆動ピニオンギア15に接続されている。駆動ピニオンギア15は、走行ユニット2cの駆動ギア14と作動可能に咬合している。駆動ピニオンギア15は第2車輪駆動モーター76の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
次に、図8A,8Bを用いて操舵系統65の作用を説明する。
操舵するときは、操舵モーター68を回転させる。ここで、例えば図8Bに示すように、操舵モーター68の出力軸を出力軸側から見て時計回り方向R38に回転させる。操舵モーター68の回転R38は、傘歯車72を介して、操舵シャフト70を、図8Bの左から見て反時計回り方向R39に回転させる。
操舵シャフト70の回転R39は、接続している操舵ウォームギア19を介して、図8Bの右上の走行ユニット2cの操舵ギア18を、図8Bの上方から見て時計回り方向R40に回転させる。該走行ユニット2cの操舵ギア18の回転R40は、図8Aの右上の走行ユニット2cの第1と第2の車輪9,10を、図8Aの上方から見て時計回り方向R41に回転させる。
操舵シャフト70の図8Bの左から見て反時計回り方向の回転R39は、傘歯車73を介して、操舵シャフト69を、図8Bの下方から見て反時計回り方向R42に回転させる。
操舵シャフト69の回転R42は、接続している操舵ウォームギア19を介して、図8Bの左下の走行ユニット2cの操舵ギア18を、図8Bの上方から見て時計回り方向R43に回転させる。該走行ユニット2cの操舵ギア18の回転R43は、図8Aの左下の走行ユニット2cの第1と第2の車輪9,10を、図8Aの上方から見て時計回り方向R44に回転させる。
このようにして、各走行ユニット2cの第1と第2の車輪9,10を、水平面内で所定の角度αに固定し、後述するように第1車輪9を駆動すると、ベース3は図8Aに示すように、角度αの方向に平行移動する。
なおこのとき、各走行ユニット2cにおいて車軸8(図8Aに不図示)を水平面内で角度α傾けて固定して第1車輪9を駆動すると、第2車輪10は回転方向が許す限り第1車輪9に追随して回転し、荷重を搬送して移動させることができる。
また、従動キャスター50は、走行ユニット2cの移動に追随してブラケット52が旋回し、方向を整合させて転動する。
次に、図9A,9Bを用いて第1と第2の車輪駆動系統66,67の作用を説明する。なお、図9Bにおいて、構成は図8Bと共通である。説明の関係上、第1と第2の車輪駆動系統66,67に関連するもののみ符号を付している。操舵系統65の構成については符号と説明を省略する。
第1車輪駆動系統66で、図9Bの左下の走行ユニット2cの車輪9,10を駆動するときは、第1車輪駆動モーター74を回転させる。
ここで、例えば図9Bに示すように、第1車輪駆動モーター74の出力軸を、出力軸側から見て時計回り方向R45に回転させる。第1車輪駆動モーター74の回転R45は、駆動ピニオンギア15を介して、図9Bの左下の走行ユニット2cの駆動ギア14を、図9Bの上方から見て反時計回り方向R46に回転させる。
図9Bの左下の走行ユニット2cの駆動ギア14の回転R46は、該走行ユニット2cの第1車輪9を、図9Aの右側から見て時計回り方向R47に回転させる。該走行ユニット2cの第1と第2の車輪9,10が図9Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R47に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図9Aの垂直上方の方向F9に転動する。
第2車輪駆動系統67で図9Bの右上の走行ユニット2cの車輪9,10を駆動する場合も同様である。
第2車輪駆動系統67で、図9Bの右上の走行ユニット2cの車輪9,10を駆動するときは、第2車輪駆動モーター76を回転させる。
ここで、例えば図9Bに示すように、第2車輪駆動モーター76の出力軸を、出力軸側から見て反時計回り方向R48に回転させる。第2車輪駆動モーター76の回転R48は、駆動ピニオンギア15を介して、図9Bの右上の走行ユニット2cの駆動ギア14を、図9Bの上方から見て時計回り方向R49に回転させる。
図9Bの右上の走行ユニット2cの駆動ギア14の回転R49は、該走行ユニット2cの第1車輪9を、図9Aの右側から見て時計回り方向R50に回転させる。該走行ユニット2cの第1と第2の車輪9,10が図9Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R50に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図9Aの垂直上方の方向F10に転動する。
このように、第1車輪駆動系統66の第1車輪駆動モーター74と、第2車輪駆動系統67の第2車輪駆動モーター76を同時に回転させることにより、2つの走行ユニット2cが同時に図9Aの垂直上方の方向F9,F10に同時に転動する。これにより、走行台車1cは図9Aの垂直上方に移動する。
なお、従動キャスター50は、走行ユニット2cの移動に追随してブラケット52が旋回し、方向を整合させて転動する。
第1と第2の車輪駆動モーター74,76を図9Bで説明した方向の逆方向に回転させれば、走行台車1cは逆方向に移動する。
また、第1と第2の車輪駆動モーター74,76を互いに同じ方向に回転させれば、走行台車1cはその場でスピンターンをすることができる。第1と第2の車輪駆動モーター74,76の同じ回転方向を切り替えることにより、走行台車1cは時計回りのスピンターンと反時計回りのスピンターンをすることができる。
次に、他の実施形態の走行台車1dについて図10A,10Bを用いて説明する。
図10A,10Bの走行台車1dは、1つの走行ユニット2dと、4つの従動キャスター50を有している。
図10Aは車輪の上から俯瞰した走行台車1dの平面を示している。図10Bは車輪の駆動系統を上から俯瞰した走行台車1dの平面を示している。なお、図1A−9Bと同一の部分には同一の符号を付して重複する説明を省略することがある。
図10Aに示すように、本実施形態では、走行ユニット2dがベース3の中央部に1つ設けられている。従動キャスター50は、ベース3の四隅に設けられている。
走行ユニット2dは、図1A,1B,1Cに示すように、走行する部分が下に突き出すようにベース3に取り付けられている。
走行ユニット2d自体の構造は、図1A,1B,1Cに示した走行ユニット2と同じ構造を有している。
従動キャスター50は、図6A,6B,7A,7Bの従動キャスター50と同じ構造を有し、取付金具51と、ブラケット52と、従動輪53とを有している。従動キャスター50は旋回可能になっている。
図10Bに示すように、走行台車1dの駆動系統は、操舵系統78と車輪駆動系統79を含む。
操舵系統78は、操舵モーター80と、操舵シャフト81とを有している。操舵シャフト81は、ブラケット82によってベース3から回転自在に支持されている。操舵シャフト81の端部は、操舵ウォームギア19に接続されている。操舵ウォームギア19は、走行ユニット2dの操舵ギア18と作動可能に咬合している。なお、操舵ウォームギア19は、操舵モーター80の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
車輪駆動系統79は、車輪駆動モーター83と、短い車輪駆動シャフト84とを有している。車輪駆動シャフト84はブラケット82によって回転自在に支持されている。車輪駆動シャフト84の先端部は駆動ピニオンギア15に接続されている。駆動ピニオンギア15は、走行ユニット2dの駆動ギア14と作動可能に咬合している。なお、駆動ピニオンギア15は車輪駆動モーター83の出力軸に直接接続するようにしてもよい。
次に、図10A,10Bを用いて操舵系統65の作用を説明する。
操舵するときは、操舵モーター80を回転させる。ここで、例えば図10Bに示すように、操舵モーター68の出力軸を出力軸側から見て時計回り方向R51に回転させる。操舵モーター80の回転R51は、操舵ウォームギア19を介して、走行ユニット2dの操舵ギア18を、図10Bの上方から見て時計回り方向R52に回転させる。
操舵ギア18の回転R52は、操舵軸4(図1B参照)を介して、走行ユニット2dの第1と第2の車輪9,10を、図10Aの上方から見て時計回り方向R53に回転させる。
走行ユニット2dの第1と第2の車輪9,10を、水平面内で所定の角度αに固定し、後述するように第1車輪9を駆動すると、ベース3は図10Aに示すように、角度αの方向に平行移動する。
なおこのとき、走行ユニット2dにおいて車軸8(図10Aに不図示)を水平面内で角度αに傾けて固定して第1車輪9を駆動すると、第2車輪10は回転方向が許す限り第1車輪9に追随して回転し、荷重を搬送して移動させることができる。
また、従動キャスター50は、走行ユニット2dの移動に追随してブラケット52が旋回し、従動輪53が方向を整合させて転動する。
次に、図11A,11Bを用いて車輪駆動系統79の作用を説明する。なお、図11Bにおいて、構成は図10Bと共通である。説明の関係上、車輪駆動系統79に関連するもののみ符号を付している。操舵系統78の構成については符号と説明を省略する。
車輪駆動系統79で、走行ユニット2dの車輪9,10を駆動するときは、車輪駆動モーター83を回転させる。
ここで、例えば図11Bに示すように、車輪駆動モーター83の出力軸を、出力軸側から見て反時計回り方向R54に回転させる。車輪駆動モーター83の回転R54は、駆動ピニオンギア15を介して、走行ユニット2dの駆動ギア14を、図11B上方から見て時計回り方向R55に回転させる。
走行ユニット2dの駆動ギア14の回転R55は、走行ユニット2dの第1車輪9を、図11Aの左側から見て反時計回り方向R56に回転させる。該走行ユニット2dの第1と第2の車輪9,10が図11Aに示すように水平に保持されているとすると、第1車輪9が方向R56に回転することにより、第1および第2の車輪9,10は、図11Aの垂直上方の方向F11に転動する。
走行ユニット2dの移動に伴い、従動キャスター50は、走行ユニット2dに追随して方向を整合させて転動する。
車輪駆動モーター83の回転方向を図11Bで説明した方向の逆方向に回転させれば、走行台車1dは逆方向に移動する。
図12A−12Gは、走行ユニット2と従動キャスター50の種々の配置例を示している。
走行ユニット2と従動キャスター50の配置は限定されず、任意に必要に応じて行うことができる。以下は例を示している。
図12Aは、走行ユニット2をベース3の四隅に計4個設けている例を示している。図12Bは、ベース3の一つの対角線の隅部に計2個の走行ユニット2を設け、交差する対角線の隅部に計2個の従動キャスター50を設けた例を示している。図12Cは、ベース3の一辺の両隅部に計2個の走行ユニット2を設け、該辺に対向する辺の中央部に1個の従動キャスター50を設けた例を示している。図12Dは、ベース3の一辺の両隅部に計2個の走行ユニット2を設け、該辺に対向する辺の両隅部に計2個の従動キャスター50を設けた例を示している。図12Eは、ベース3の中央部に1個の走行ユニット2を設け、四隅に計4個の従動キャスター50を設けた例を示している。図12Fは、ベース3の一辺の両隅部に計2個の従動キャスター50を設け、該辺に対向する辺の中央部に1個の走行ユニット2を設けた例を示している。図12Gは、ベース3の四隅に計4個の従動キャスター50を設け、対向する2辺の中央部に計2個の走行ユニット2を設けた例を示している。
図13A,13B,13Cは、他の実施形態の走行ユニット2eを示している。図13Aは走行ユニット2eの車輪の高さから俯瞰した水平断面図、図13Bは走行ユニット2eの正面視縦断面図、図13Cは走行ユニット2eの側面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2eは、ワンウェイクラッチ85を設けている点で、図1A,1B,1Cに示した走行ユニット2と構成を相違し、その余の構成は同じである。
本実施形態の説明では、図1A,1B,1Cの走行ユニット2と同一の部分については重複する説明を省略する。
本実施形態の走行ユニット2eは、図13Bに示すように、第2車輪10と車軸8の間にワンウェイクラッチ85を有している。ワンウェイクラッチ85は、第2車輪10を所定の一方向にのみ回転させるようになっている。
車軸8に対して第2車輪10が双方向に回転自在に設けられている場合、車軸8が水平面内で自由に回転することができるとすると、第1車輪9の回転により、第2車輪10は連れられて回るようになる。その結果、図13Aに示すように、第1車輪9と第2車輪10は、操舵軸4の中心軸を回転中心として、半径r1の円の軌跡を描いて回転する。
車軸8を水平面内で所定の角度に保持し、第1車輪9を回転させると、上述したように第1と第2の車輪9,10は一方向に進行するが、第2車輪10は駆動力に寄与しないか、第1車輪9の前進に伴って第2車輪10がわずかに後退し、エネルギーの損失を生じることがある。
これに対して、本実施形態の走行ユニット2eによれば、第2車輪10はワンウェイクラッチ85によって、一方向にしか回転しないようになっている。
本実施形態によれば、第2車輪10が回転可能な方向に操舵軸4を回転させることにより、操舵軸4の中心軸を回転中心として車軸8を水平面内で回転させ、方向の制御を行うことができる。
逆に、第2車輪10が回転不能な方向に第1車輪9を回転させると、第2車輪10は操舵軸4の中心軸を中心として転動せず、第1車輪9の回転に追随し、第1と第2の車輪9,10は一方向に平行移動する。
このとき、第1車輪9の前進する力の偶力により、操舵軸4等の遊びによって第2車輪10に後退する力が働くが、ワンウェイクラッチ85によって第2車輪10は後退せず、常に前進方向に力が生かされる。すなわち、走行時は、駆動モーター(不図示)の駆動力を、第1車輪9だけでなく、第2車輪10にも伝えることができ、走行が安定する。
また、車軸8を水平面内で所定の角度に保持し、第1車輪9を回転させるときは、第2車輪10の後進は起こらず、車軸8の振れによるエネルギーの損失を防止することができる。
なお、走行ユニット2eの特徴は、走行ユニット2a(図5A,5B)にも同様に適用できる。
図14A,14Bは、他の実施形態の走行ユニット2fを示している。図14Aは走行ユニット2fの正面視縦断面図である。図14Bは、走行ユニット2fの側面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2fは、ばね92と調整ねじ93とユニバーサルジョイント94を設けている点で、図13A,13B,13Cに示した走行ユニット2eと構成を相違し、その余の構成は同じである。
本実施形態の説明では、図13A,13B,13Cの走行ユニット2eと同一の部分については重複する説明を省略する。
本実施形態の走行ユニット2fは、図14A,14Bに示すように、操舵軸4のフランジ部6とハウジング7の天板の間にばね92を有している。ばね92は好ましくは4つ設けられている。
操舵軸4のフランジ部6とハウジング7は、ばね92を挟んで、調整ねじ93によって締結されている。調整ねじ93は、ばね92がある程度圧し縮められてなお縮み代がある程度に締め付けられている。調整ねじ93は、締め付けの程度によって、ばね92の反発力を調製できるようになっている。
本実施形態の駆動軸11fは、ユニバーサルジョイント94を有している。ユニバーサルジョイント94は、ほぼ直交する2つのピン95の回転によって、任意の方向に限られた角度内で屈折できるようになっている。
ばね92と調整ねじ93は、好ましくは駆動軸11fに関して対称に、それぞれ4つ設けられている。
図15は、走行ユニット2fの作用状態を示している。
図15に示すように、走行ユニット2fは、走行面の傾斜に応じて、ハウジング7の頂面や車軸8が水平面に対して傾斜することができる。
すなわち、走行面が傾斜している場合、ばね92のいずれかが縮み、その他のばね92が伸びることにより、ハウジング7の頂面や車軸8が水平面に対して傾斜する。
ユニバーサルジョイント94は、ハウジング7の頂面の傾斜に応じて屈折することができる。
このように、走行面が傾斜している場合は、ハウジング7と車軸8が水平面に対して傾斜し、第1車輪9や第2車輪10が走行面から浮き上がることを防止することができる。
これにより、走行中のショックを和らげ、第1車輪9や第2車輪10が接地していることにより、駆動力を走行面に伝え、スムーズな走行をすることができる。
なお、操舵軸4に対してハウジング7を傾き動作可能に接続できる当業者にとって任意の公知の技術を利用することができる。例えば、ばね92に換えて弾性体を利用することができる。また、ユニバーサルジョイント94に換えて、リンク機構を利用することができる。また、走行ユニット2fからワンウェイクラッチ85を省略してもよい。また、走行ユニット2fの特徴は、走行ユニット2a(図5A,5B)にも同様に適用できる。
図16A,16Bは、他の実施形態の走行ユニット2gを示している。図16Aは走行ユニット2gの側面視縦断面図である。図16Bは、走行ユニット2gの正面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2gは、第1車輪9gと第2車輪10gと車輪ギア17gの構成が、図1A,1B,1Cに示した走行ユニット2と構成を相違しており、その余の構成はほぼ同じである。
本実施形態の説明では、図1A,1B,1Cの走行ユニット2と同一の部分については重複する説明を省略することがある。
図16Bに示すように、本実施形態の駆動軸11は、操舵軸4の内部を垂直に貫通している。駆動軸11はベアリング12,13によって回転可能に支持されている。駆動軸11の下端部に車輪駆動ギア16が設けられている。車輪駆動ギア16は、キー96によって、駆動軸11と一体的に回転するように設けられている。
車軸8は、ベアリング8´を介してハウジング7に回転可能に支持されている。車軸8の一端部には第1車輪9gが設けられている。車軸8と第1車輪9gは、キー97によって、一体的に回転するようになっている。車軸8の中央部の、第1車輪9gの反対側寄りの部分には、車輪ギア17gが設けられている。車輪駆動ギア16と車輪ギア17gは互いに回転力を伝達可能に咬合している。車軸8と車輪ギア17gは、キー98によって、一体的に回転するように設けられている。すなわち、駆動軸11の回転は、車輪駆動ギア16と車輪ギア17gを介して第1車輪9gを駆動するようになっている。
車軸8の第1車輪9gの反対側の端部には、第2車輪10gが設けられている。第2車輪10gは、ベアリング99,100によって、車軸8に対して回転可能に設けられている。
本実施形態において、駆動軸11の軸心から第1車輪9gまたは第2車輪10gまでの距離r1と、第1車輪9gと第2車輪10gの半径r2と、操舵時の車軸8の水平面内の回転角θ1(図1A参照)と、第1車輪9gと第2車輪10gの転がりの回転角θ2(図1C,16A参照)と、車輪駆動ギア16と車輪ギア17gのギア比R1の関係は、図1A,1B,1Cと同じである。
すなわち、r2*θ2=r1*θ1*RTである。
ここで、r1=r2、RT=1とすると、本実施形態の操舵は以下のようになる。
操舵回転時(方向転換時)は、方向転換の角度に応じて、第1車輪9gの路面接地位置が円弧を描いて移動し、駆動軸11は回らず車輪駆動ギア16も回らないが、ハウジング7と車軸8が回転することにより、その角度分だけ車輪ギア17gは回る。例えば、操舵軸4が上方から見て時計回りに回転すると、第1車輪9gは図16Bの左方から見て反時計回りに回転する。
上述した関係を満たしているとき、第1車輪9gの路面接地位置の移動距離と、車軸8の先端部の回転による円周上の距離は、等しくなる。
したがって、第1車輪9gが路面とスリップすることなく、方向転換をすることができる。なお、第1車輪9gが転動すると、第2車輪10gは追随して転動する。
次に同様の作用効果を奏する他の実施形態の走行ユニット2hについて説明する。
図17Aは走行ユニット2hの側面視縦断面図である。図17Bは、走行ユニット2hの正面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2hは、第1車輪9hと第2車輪10hと車輪ギア17hの構成が、図1A,1B,1Cの走行ユニット2と図16A,16Bの走行ユニット2gと相違している。その余の構成はほぼ同じである。
本実施形態の説明では、図1A,1B,1Cと図16A,16Bと同一の部分については重複する説明を省略することがある。
図17Bに示すように、本実施形態の駆動軸11の下端部には車輪駆動ギア16が設けられている。車輪駆動ギア16は、キー101によって、駆動軸11と一体的に回転するように設けられている。
車軸8は、ベアリング8´を介してハウジング7に回転可能に支持されている。車軸8の一端部には第1車輪9hが設けられている。第1車輪9hは、ベアリング102,103を介して、車軸8によって回転可能に支持されている。第1車輪9hの内側の車軸8上には、車輪ギア17hが設けられている。車輪駆動ギア16と車輪ギア17hは互いに回転力を伝達可能に咬合している。車輪ギア17hは、キー104によって、車軸8と一体的に回転するように設けられている。
車軸8の第1車輪9hの反対側の端部には、第2車輪10hが設けられている。第2車輪10hは、キー105によって、車軸8と一体的に回転するように設けられている。
この構成により、駆動軸11の回転は、車輪駆動ギア16と車輪ギア17hと車軸8を介して、第2車輪10hに伝達され、第2車輪10hを駆動する。換言すると、本実施形態では、第2車輪10hが駆動輪として作用する。これに対して、第1車輪9hは車軸8上に回転可能に支持されている。
本実施形態においても、駆動軸11の軸心から第1車輪9hまたは第2車輪10hまでの距離r1と、第1車輪9hと第2車輪10hの半径r2と、操舵時の車軸8の水平面内の回転角θ1(図1A参照)と、第1車輪9hと第2車輪10hの転がりの回転角θ2(図1C,17A参照)と、車輪駆動ギア16と車輪ギア17hのギア比R1の関係は、下式を満たしている。
r2*θ2=r1*θ1*RT
ここで、r1=r2、RT=1とすると、本実施形態の操舵は以下のようになる。
ここで、r1=r2、RT=1とすると、本実施形態の操舵は以下のようになる。
例えば、操舵軸4が上方から見て時計回りに回転すると、駆動軸11と車輪駆動ギア16は回らないが、操舵軸4が上方から見て時計回りに回転した分、車輪ギア17hと第2車輪10hは図17Bの右方から見て、反時計回りに回転する。
上述した関係を満たしているとき、第2車輪10hの路面接地位置の移動距離と、車軸8の先端部の回転による円周上の距離は、等しくなる。
したがって、第2車輪10hが路面とスリップすることなく、方向転換をすることができる。このとき、第1車輪9hは第2車輪10hの転動に追随して転動する。
図18A,18B,18Cは、他の実施形態の走行ユニット2iを示している。図18Aは、走行ユニット2iの水平断面図である。図18Bは、走行ユニット2iの側面視縦断面図である。図18Cは、走行ユニット2iの正面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2iは、車輪駆動ギア16iと車輪ギア17iの間に中間ギア122が設けられている点と、ハウジング7がジンバル状の外側ハウジング7outと内側ハウジング7inを有している点で、図1A,1B,1Cの走行ユニット2と構成を相違している。その余の構成は走行ユニット2とほぼ同じである。
本実施形態の説明では、図1A,1B,1Cの走行ユニット2と同一の部分については重複する説明を省略することがある。
本実施形態の走行ユニット2iでは、操舵軸4は、垂直下方に延び、外側ハウジング7outに接続している。外側ハウジング7outは、操舵軸4とは別部材で構成しても良いが、本実施形態では操舵軸4と一体に設けられている。外側ハウジング7outは、図18Bで左右方向に、図18Cで垂直方向に延び、両端部で屈曲して下方に延びている。すなわち、外側ハウジング7outは、側面視で下向きのU字形状を有している(図18B参照)。
外側ハウジング7outの図18Bの右側の端部には、駆動軸11に達しない程度の長さの第1軸前段部106が設けられている。第1軸前段部106は、ベアリング107を介して外側ハウジング7outの該端部によって回転可能に支持されている。第1軸前段部106の駆動軸11に近い内端部は膨出部を有し、反対側の外端部は脱落しないようにボルト108がねじ込まれている。
外側ハウジング7outの図18Bの左側の端部には、駆動軸11に達しない程度の長さの第1軸後段部109が設けられている。第1軸後段部109は、ベアリング110を介して外側ハウジング7outの該端部によって回転可能に支持されている。第1軸後段部109の駆動軸11に近い内端部は膨出部を有し、反対側の外端部は脱落しないようにボルト111がねじ込まれている。
第1軸前段部106と第1軸後段部109は、後に説明するように、車軸8iと交差するために、中央部分が欠落して前段部と後段部に分離しているが、共通の中心軸を有し、2回転軸のジンバル構造の第1軸を構成している。これに対して後に説明する車軸8iは、第1軸前段部106と第1軸後段部109が構成する前記第1軸とほぼ直角に交差し、2回転軸のジンバル構造の第2軸を構成している。
外側ハウジング7outの第1軸前段部106と第1軸後段部109には、平面視で四角中空の環状の内側ハウジング7inが設けられている。内側ハウジング7inは第1軸前段部106に対して固定されているが、第1軸前段部106と第1軸後段部109は外側ハウジング7outに対して回転可能であるため、内側ハウジング7inは外側ハウジング7outに対して、第1軸前段部106と第1軸後段部109の中心軸を中心に回転可能になっている。
内側ハウジング7inには、第1軸前段部106と第1軸後段部109の間を通って、前述の第1軸と交差するように、車軸8iが設けられている。車軸8iは、前述のジンバル構造の第2軸になっている。車軸8iは、ベアリング114,115を介して、内側ハウジング7inによって回転可能に支持されている。
車軸8iの両端部は、内側ハウジング7inの外側に突出している。車軸8iの図18A,18Cの左側の端部には第1車輪9iが設けられている。第1車輪9iはキー116によって車軸8iと一体的に回転するように設けられている。第1車輪9iが脱落しないように、車軸8iの該端部にはナット117が締め付けられている。
第1車輪9iの反対側の車軸8iの端部には、第2車輪10iが設けられている。第2車輪10iは、ベアリング118,119を介して車軸8iによって回転可能に支持されている。第2車輪10iが脱落しないように、車軸8iの該端部にはナット120が締め付けられている。
駆動軸11は、操舵軸4の内部を垂直に貫通している。駆動軸11はベアリング12,13を介して操舵軸4によって回転可能に支持されている。駆動軸11の下端部に車輪駆動ギア16iが設けられている。車輪駆動ギア16iは、キー121によって、駆動軸11と一体的に回転するように設けられている。
第1軸後段部109には中間ギア122が設けられている。中間ギア122はベアリング112,113によって、内側ハウジング7inに対して回転可能に設けられている。中間ギア122は、車輪駆動ギア16iと回転力を伝達可能に咬合している。
車軸8iの第1車輪9i寄りの内側ハウジング7inの内側部分には、車輪ギア17iが設けられている。車輪ギア17iは、キー123によって車軸8iと一体的に回転するように設けられている。車輪ギア17iは中間ギア122と回転力を伝達可能に咬合している。
すなわち、車輪駆動ギア16iと中間ギア122と車輪ギア17iは互いに咬合し、車輪駆動ギア16iが回転すると、中間ギア122を介して車輪ギア17iを回転駆動できるようになっている。車輪駆動ギア16iと中間ギア122と車輪ギア17iは歯のピッチが同じであり、車輪駆動ギア16iと車輪ギア17iのギア比は1であるため、駆動軸11の回転角と第1車輪9iの回転角が等しくなる。中間ギア122は、図18Cに示すように、車輪駆動ギア16iと車輪ギア17iに比して、大径になっているため、車輪駆動ギア16iと車輪ギア17iの歯の間には隙間tが存在している。これにより、車輪駆動ギア16iと車輪ギア17iは互いに干渉することなく、同期して回転することができる。
駆動軸11の回転は、車輪駆動ギア16iと中間ギア122と車輪ギア17iを通じて、第1車輪9iを回転させ、この第1車輪9iの回転に追随して第2車輪10iが回転するようになっている。
本実施形態によれば、車軸8iは、操舵軸4によって概略水平面内で回転するのみならず、第1軸前段部106と第1軸後段部109の中心軸に関して概略垂直面内でも回転することができる。これにより、本実施形態によれば、走行面の傾斜に応じて、車軸8iが水平面に対して傾斜することができる。このことを図19A,19Bを用いて以下に説明する。
図19Aは、第2車輪10iが第1車輪9iより上がった状態の走行状態を示しており、図19Bは、第1車輪9iが第2車輪10iより上がった状態の走行状態を示している。なお、図19A,19Bにおいて、駆動軸11や操舵軸4は垂直の状態を保っている。
走行面が例えば図19Aのように左側が下がった状態のときは、外側ハウジング7outは姿勢を変えないが、内側ハウジング7in及び車軸8iが第1軸前段部106と第1軸後段部109の中心軸を中心に左下がりに傾斜する。この結果、第1車輪9iや第2車輪10iが走行面に接し、浮き上がることがない。
また、図19Bのように左側が上がった状態のときは、外側ハウジング7outは姿勢を変えないが、内側ハウジング7inと車軸8iが第1軸前段部106と第1軸後段部109の中心軸を中心に左上がりに傾斜する。この結果、第1車輪9iや第2車輪10iが走行面に接し、浮き上がることがない。
このように、本実施形態によれば、走行ユニット2iの走行方向の左右の高さが変化するときに、車軸8iがこれに追随して傾斜し、これによって第1車輪9iや第2車輪10iが常に接地し、駆動力を走行面に確実に伝達することができる。
図20Aは、他の実施形態の走行ユニット2jを示している。図20Aは、走行ユニット2jの正面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2jは、走行面の高低に追随するためのフローティングバネ133とそれを包含するための構成を有している点で、図18A−19Bの走行ユニット2iと構成を相違し、その余の構成はほぼ同じである。
本実施形態の説明では、図18A−19Bの走行ユニット2iと同一の部分については重複する説明を省略することがある。
本実施形態の走行ユニット2jは、操舵軸4jを回転可能かつ上下動可能に支持するための機構を内包するベアリングケース124を有している。ベアリングケース124は概略円筒形の形状を有し、上部に係止部125、下部にフローティングバネ133の上端部を保持するための突起部126を有している。
ベアリングケース124の円筒部内側には摺動スリーブ127が設けられている。
本実施形態の操舵軸4jは、概略円筒形の形状を有しているが、下部にフローティングバネ133の下端部を保持するためのリング部128を有している。
操舵軸4jの外周面にはベアリング129,130が装着され、ベアリング129,130の外側にはベアリング129,130を保持するためのベアリング保持体131が装着されている。ベアリング保持体131の上端部にはベアリング129,130の脱落を防止するリング132が設けられている。
ベアリング保持体131と摺動スリーブ127の間はスライド可能になっている。係止部125は、ベアリング保持体131を係止し、脱落を防止している。
ベアリングケース124の底面と操舵軸4jのリング部128の間に、コイル状のフローティングバネ133が設けられている。ベアリングケース124の突起部126とリング部128は、フローティングバネ133の上下端部を保持している。
次に、図20Bを用いて走行ユニット2jの作用を説明する。図20Bは、走行ユニット2jが走行面の所定の高さの段差に乗り上げた状態を示している。
走行ユニット2jが走行面の所定の高さの段差に乗り上げたとき、第1車輪9jと第2車輪10jは同じ高さ上昇する。これに伴って、ベアリング保持体131と摺動スリーブ127の間でスライドが生じ、フローティングバネ133が押し縮められ、ベアリングケース124の内側の操舵軸4jと駆動軸11等の全体がベース3に対して相対的に上昇する。
段差を乗り越えた後は、フローティングバネ133が伸び、再び第1車輪9jと第2車輪10jが下がって走行面に接する。
このように、本実施形態によれば、走行面に高さの変化があったときに、ベース3の高さを変えずに、ベアリングケース124の内側でベアリングケース124を除く走行ユニット2jの全体が上下動する。すなわち、本実施形態によれば、第1車輪9jと第2車輪10jが段差のある走行面に追随し、駆動力を走行面に確実に伝達することができる。また、本実施形態によれば、凹凸のある走行面のショックをやわらげ、スムーズな走行を行うことができる。
なお、本実施形態では、段差に乗り上げたときは、操舵軸4jと駆動軸11と駆動ギア14と操舵ギア18と駆動ピニオンギア15と操舵ウォームギア19が、ベース3に対して上昇するため、駆動ピニオンギア15と操舵ウォームギア19、および、操舵モーターと車輪駆動モーターの間に、ユニバーサルジョイントを設けて、高さの相違を吸収するようにしてもよい。あるいは、代替的に、駆動ピニオンギア15と操舵ウォームギア19と操舵モーターと車輪駆動モーターが一体的に上下動するようにこれらをブラケット等で結合してもよい。
図21A,21Bは、他の実施形態の走行ユニット2kを示している。図21Aは、走行ユニット2kの水平断面図である。図21Bは、図21Aの矢印A−A方向に見た走行ユニット2kの正面視縦断面図である。
本実施形態の走行ユニット2kは、駆動輪押えバネ136を有している点で、図20A,20Bの走行ユニット2jと構成を相違している。その余の構成は走行ユニット2jとほぼ同じである。
本実施形態の説明では、図20A,20Bの走行ユニット2jと同一の部分については重複する説明を省略することがある。
図21A,21Bに示すように、本実施形態では、駆動軸11に関して駆動輪(この場合は第1車輪9k)と反対側の操舵軸4kの下端部にフック134を設けている。
また、フック134の下方の内側ハウジング7inの一部にフック135を設けている。フック134とフック135の間に引張りバネの駆動輪押えバネ136が引張り状態で掛けられている。
図21Cを用いて、走行ユニット2kの作用を説明する。
図21Cに示すように、本実施形態によれば、駆動輪押えバネ136の引張り力により、内側ハウジング7inは、第1軸前段部106と第1軸後段部109の中心軸を中心に、図21Cの左側が下がる方向に付勢される。走行ユニット2kでは、第1車輪9kが駆動輪になっており、駆動輪押えバネ136の作用によって、第1車輪9kが走行面に押し付けられるようになる。
第1車輪9kが走行面に押し付けられた状態で、駆動軸11からの回転力を走行面に伝えるので、効率がよい走行を行うことができる。
たとえば、図21Cに示すように、図21Cの左側が下がっている傾斜面を走行するときは、内側ハウジング7inの傾斜による自然な追随に加えて、駆動輪押えバネ136によって積極的に第1車輪9kが走行面に押し付け、回転力を効率よく走行面に伝えることができる。
なお、本実施形態では、駆動輪押えバネ136は引張りバネからなり、駆動軸11に関して駆動輪と反対側に設けたが、代替的に駆動軸11に関して駆動輪と同じ側に圧縮バネを設けるようにしてもよい。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。また、モーターの回転の伝達手段は、例示したウォームギア、ピニオンギア、傘歯車、シャフト等の機械部品の組合せに限定されず、回転を伝達できるのであれば、例えば平歯車等の機械部品の組合せにより実現してもよい。また、1つの操舵モーターの回転を複数の走行ユニットの操舵軸に分配する態様に限らず、複数の走行ユニットの操舵軸に対してそれぞれ操舵モーターを設けてもよい。同様に、1つの駆動モーターの回転を複数の走行ユニットの駆動軸に分配する態様に限らず、複数の走行ユニットの駆動軸に対してそれぞれ駆動モーターを設けてもよい。
1、1a、1b、1c、1d:走行台車
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g,2h,2i、2j、2k:走行ユニット
3:ベース
4、4j、4k:操舵軸
5、124:ベアリングケース
12、13、90、91、99、100、102、103、107、110、112、113、114、115、118、119、129、130、5´、8´:ベアリング
6:フランジ部
7:ハウジング
8、8i、8j、8k:車軸
9、9g、9h、9i、9j、9k:第1車輪
10、10g、10h、10i、10j、10k:第2車輪
11、11f:駆動軸
14:駆動ギア
15:駆動ピニオンギア
16、16i、16j、16k:車輪駆動ギア
17、17g、17h、17i:車輪ギア
18:操舵ギア
19:操舵ウォームギア
20、36、54、65、78:操舵系統
21、22、37、38、55、56、66、67、79:車輪駆動系統
23、39、57、68、80:操舵モーター
24、25、26、58、69、70、81:操舵シャフト
27、31、52、59、71、82:ブラケット
28、32、35、60、72、73:傘歯車
29、33、42、45、61、63、74、76、83:車輪駆動モーター
30、34、62、64、75、77、84:車輪駆動シャフト
40、43、46:プーリー
41:操舵ベルト
44、47:駆動ベルト
48:駆動プーリー
49:操舵プーリー
50:従動キャスター
51:取付金具
53:従動輪
85:ワンウェイクラッチ
92:ばね
93:調整ねじ
94:ユニバーサルジョイント
95:ピン
96、97、98、101、104、105、116、121、123:キー
106:第1軸前段部
108、111:ボルト
109:第1軸後段部
117、120:ナット
122:中間ギア
125:係止部
126:突起部
127:摺動スリーブ
128:リング部
131:ベアリング保持体
132:リング
133:フローティングバネ
134、135:フック
136:駆動輪押えバネ
7in:内側ハウジング
7out:外側ハウジング
2、2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g,2h,2i、2j、2k:走行ユニット
3:ベース
4、4j、4k:操舵軸
5、124:ベアリングケース
12、13、90、91、99、100、102、103、107、110、112、113、114、115、118、119、129、130、5´、8´:ベアリング
6:フランジ部
7:ハウジング
8、8i、8j、8k:車軸
9、9g、9h、9i、9j、9k:第1車輪
10、10g、10h、10i、10j、10k:第2車輪
11、11f:駆動軸
14:駆動ギア
15:駆動ピニオンギア
16、16i、16j、16k:車輪駆動ギア
17、17g、17h、17i:車輪ギア
18:操舵ギア
19:操舵ウォームギア
20、36、54、65、78:操舵系統
21、22、37、38、55、56、66、67、79:車輪駆動系統
23、39、57、68、80:操舵モーター
24、25、26、58、69、70、81:操舵シャフト
27、31、52、59、71、82:ブラケット
28、32、35、60、72、73:傘歯車
29、33、42、45、61、63、74、76、83:車輪駆動モーター
30、34、62、64、75、77、84:車輪駆動シャフト
40、43、46:プーリー
41:操舵ベルト
44、47:駆動ベルト
48:駆動プーリー
49:操舵プーリー
50:従動キャスター
51:取付金具
53:従動輪
85:ワンウェイクラッチ
92:ばね
93:調整ねじ
94:ユニバーサルジョイント
95:ピン
96、97、98、101、104、105、116、121、123:キー
106:第1軸前段部
108、111:ボルト
109:第1軸後段部
117、120:ナット
122:中間ギア
125:係止部
126:突起部
127:摺動スリーブ
128:リング部
131:ベアリング保持体
132:リング
133:フローティングバネ
134、135:フック
136:駆動輪押えバネ
7in:内側ハウジング
7out:外側ハウジング
Claims (14)
- ベースと、前記ベースに設けられた少なくとも1つの走行ユニットとを備え、
前記走行ユニットは、
前記ベースに回動自在に支持された操舵軸と、
前記操舵軸の端部に設けられたハウジングと、
前記操舵軸と直交する方向に前記ハウジングに回動自在に支持された車軸と、
前記車軸に固定された第1車輪と、
前記車軸に少なくとも一方向に回動可能に支持された第2車輪と、
前記操舵軸の内部に挿通され前記車軸を回転駆動させる駆動軸と、を含む走行台車。 - 請求項1に記載の走行台車であって、
前記第2車輪は、ベアリングを介して前記車軸に時計回り方向と反時計回り方向の双方向に回転自在に取り付けられている、走行台車。 - 請求項1に記載の走行台車であって、
前記第2車輪を、前記車軸に対して時計回り方向または反時計回り方向のいずれか一方向にのみ回転させるワンウェイクラッチを含む走行台車。 - 請求項3に記載の走行台車であって、
操舵軸の中心軸を中心として前記第2車輪が回転可能な方向に、前記操舵軸を回転することにより操舵する、走行台車。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の走行台車であって、
前記ハウジングは前記操舵軸に固定されている、走行台車。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の走行台車であって、
前記ハウジングは、少なくとも1つの弾性体を介して前記操舵軸に傾き動作可能に接続されている、走行台車。 - 請求項6に記載の走行台車であって、
前記駆動軸はユニバーサルジョイントを有している、走行台車。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の走行台車であって、
前記ハウジングは、
前記操舵軸の端部に接続され、第1軸を支持する外側ハウジングと、
前記第1軸によって前記外側ハウジングから回転可能に支持された内側ハウジングを有し、
前記車軸は、前記第1軸とほぼ直角に交差するように、前記内側ハウジングに回動可能に支持されている、走行台車。 - 請求項8に記載の走行台車であって、
前記操舵軸はその軸方向に摺動可能に前記ベースによって支持され、
前記操舵軸の下端部と前記ベースの下面の間にフローティングバネが設けられている、走行台車。 - 請求項6〜9のいずれか1項に記載の走行台車であって、
前記第1車輪を走行面に押し付ける駆動輪押えバネを有している、走行台車。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の走行台車であって、
前記ベースに少なくとも1つの従動キャスターが設けられている、走行台車。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載の走行台車であって、
操舵モーターと、
前記操舵モーターの回転を複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に伝達する1つ以上の操舵シャフトまたは操舵ベルトと、を備え、
前記操舵モーターの回転は、複数の前記走行ユニットの前記操舵軸に同期して伝達される、走行台車。 - 請求項12に記載の走行台車であって、
前記操舵シャフトは、操舵ウォームギアを介して、前記操舵軸の操舵ギアに回転を伝達する、走行台車。 - 請求項1〜13のいずれか1項に記載の走行台車であって、
駆動モーターを備え、
前記駆動モーターは、駆動ピニオンギアを介して、前記駆動軸の駆動ギアに回転を伝達する、走行台車。
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---|---|---|---|
JP2018220753 | 2018-11-26 | ||
JP2018220753 | 2018-11-26 | ||
PCT/JP2019/012865 WO2020110334A1 (ja) | 2018-11-26 | 2019-03-26 | 走行台車 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2020110334A1 true JPWO2020110334A1 (ja) | 2021-10-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020557538A Pending JPWO2020110334A1 (ja) | 2018-11-26 | 2019-03-26 | 走行台車 |
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---|---|
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WO (1) | WO2020110334A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6261879A (ja) * | 1985-09-10 | 1987-03-18 | Yoshida Sharyo Kiki Kk | 自在搬送車 |
JP2001199356A (ja) * | 2000-01-17 | 2001-07-24 | Fuji Electric Co Ltd | 全方向移動車両とその制御方法 |
JP2009208527A (ja) * | 2008-03-03 | 2009-09-17 | Nobuaki Ikuta | 移動方向自在電気駆動台車 |
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JP2015070981A (ja) * | 2013-10-04 | 2015-04-16 | 日本精工株式会社 | 障害物回避先導ロボット |
-
2019
- 2019-03-26 JP JP2020557538A patent/JPWO2020110334A1/ja active Pending
- 2019-03-26 WO PCT/JP2019/012865 patent/WO2020110334A1/ja active Application Filing
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Publication number | Publication date |
---|---|
WO2020110334A1 (ja) | 2020-06-04 |
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