JP3774086B2 - 車載多重通信ユニットの接続装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されるECU等の多重通信ユニット間を相互接続するために車体内に配索される車載多重通信ユニットの接続装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の車両においては、CPUを内蔵したECU等の多重通信ユニットが複数搭載されており、これら多重通信ユニットが発揮する各種制御機能によって、ドアロックの施錠/解錠、ウィンドウの開閉動作、ストップランプやウィンカーランプの点滅制御などの諸機能を実現している。
【0003】
具体的には、車体には、全体の通信制御を行うための多重通信ユニット、ドアロック制御を行う多重通信ユニット、車内の照明を制御する多重通信ユニット、などの複数の多重通信ユニットが車両内の各所に配置されている。これらは主として運転席近傍に設けられた各種スイッチの操作に従った所定の制御信号を受けて、対応する機能を発揮する如く構成されている。
【0004】
このような複数の多重通信ユニット間を相互に接続するために、車内にワイヤーハーネス等の電気的接続手段を配索することが必要となる。ワイヤーハーネスは、車両の組立作業を効率的に行う要請から、作業工程に見合った適宜の長さで分割されているのが一般的であり、コネクタを介してハーネス間を相互に連結するようになっている。つまり、例えば図4に示すように、ある多重通信ユニット41,43間を1束の連続したワイヤーハーネスによって接続するのではなく、通信ハーネス45の途中にいくつかの分割箇所47a〜47cを設けておき、これら分割箇所47a〜47cにおいてコネクタ49a〜49cを介してハーネス45間を相互接続する形態を採用することが多い。
【0005】
従って、車両の組立作業においては、所定長さに切り分けられた種々のワイヤーハーネスを、例えば車体のアウターパネルとインナーパネルとの間隙に通しては、次段のワイヤーハーネスにコネクタを介して接続する作業を繰返すことで、車両に搭載されたすべての多重通信ユニット間を電気的に接続することとなる。
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような車両の組立作業において、1のワイヤーハーネスと次段のワイヤーハーネスとをコネクタを介して接続する際、作業者の不注意などからうっかりコネクタ接続を忘れるといった事態を生じることがあった。また、作業者がしっかりと接続したつもりでも実際にはコネクタが半嵌合状態になっているという事態を生じることもあった。
【0006】
コネクタ接続を忘れた場合には、通常、次工程の組立作業へと進んでしまい、車両の最終検査の段階になって、どこかのコネクタに接続不良が存在するということが判明することになる。一般に、車両が完成した後の完成検査でこのような不具合が判明した場合、どのコネクタを接続し忘れたのかを調査するのは困難であり、手数を要する手直し作業となっていた。
【0007】
また、作業者がしっかりと接続したつもりなのにコネクタが半嵌合状態になっていた場合には、電気的には一応コネクタが正常に接続されており、ただコネクタの機械的ロックが嵌合していない状態であることから、完成検査の段階でも作業ミスを発見することは不可能となる。そのため、納品後において車両が実際に走行している間に振動や衝撃によって半嵌合のコネクタが外れてしまい、電気的に断線状態になって車両の一部機能が動作しなくなり、ユーザの信頼を損う結果となっていた。
【0008】
しかも、このような故障の修理を依頼された場合、車内に多数存在するコネクタのうち、どのコネクタが外れたかを特定するのは極めて困難で、修理工のカンや試行錯誤によらざるを得なかった。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、コネクタ接続部の接続不良が生じた場合に、車内に多数存在するコネクタのうち、どのコネクタが接続不良になっているのかを直ちに判断することができる車載多重通信ユニットの接続装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る車載多重通信ユニットの接続装置は、少なくとも複数の多重通信ユニット間を相互に接続するための車載多重通信ユニットの接続装置であって、前記複数の多重通信ユニットのうち第1の多重通信ユニットと第2の多重通信ユニットとを接続すべく通信ハーネスが備えられ、この通信ハーネスは複数区間に分割されていると共に、該分割箇所は3つ以上存在し、各分割箇所がコネクタを介したコネクタ接続部によって連結されることで、前記第1の多重通信ユニットと第2の多重通信ユニットとの相互接続がなされ、前記第1の多重通信ユニットからは負荷駆動ハーネスが引出され、前記負荷駆動ハーネスのうち、何れかの負荷駆動ハーネスは、分割され、前記コネクタ接続部の合計個数よりも少なく、且つ2以上の前記コネクタ接続部は、前記負荷駆動ハーネスの分割箇所を接続し、分割された負荷駆動ハーネスの末端には、分割された負荷駆動ハーネス毎に異なる負荷が接続され、これらが駆動するように構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項1に記載の車載多重通信ユニットの接続装置によれば、第1の多重通信ユニットと第2の多重通信ユニットとは通信ハーネスを介して電気的に接続され、制御信号等の通信をしている。この通信ハーネスは従来技術で述べた事情から、複数の区間に分割されており、かかる分割箇所はコネクタを介して連結されている。
【0012】
一方、このコネクタは、通信ハーネスを連結するとともに、ランプ、モータ、リレー等を含む負荷を駆動するための負荷駆動ハーネスを連結する役割をも担っている。ここで、負荷を駆動する電気的経路に注目すると、まず第1の多重通信ユニットから負荷駆動ハーネスを通って、さらにコネクタ接続部を経て、通信ハーネスとは独立した配線によって末端の負荷に至る。従って、コネクタ接続部が接続不良になった場合には負荷への電流の供給は断たれることになる。
【0013】
一般に、コネクタの接続不良が生じて通信ハーネスが電気的に断線しても、通信ハーネスは多数の多重通信ユニット間を相互に連結しているため、症状的にはユニット間の通信ができなくなったというにすぎず、接続不良を生じたコネクタを特定するのは困難である。しかし、通信ハーネスを連結するコネクタと共通のコネクタで負荷駆動ハーネスの連結をも兼用しておくことで、負荷に対する導通不良という形態でコネクタの接続不良を顕在化させることができる。
【0014】
すなわち、特定のランプが点灯しなくなったり、ドアロックが駆動できなくなった等の負荷の動作不良から、その負荷の電気的経路にあるコネクタが接続不良であると判断することができる。
【0015】
このように本発明では、負荷への導通が断たれたことを判断材料として、接続不良状態に陥ったコネクタを特定するといった新規な構成を採用している。
【0016】
そこで、請求項2に記載したように、請求項1に記載の車載多重通信ユニットの接続装置においては、前記コネクタ接続部のそれぞれから少なくとも1の負荷駆動ハーネスが引出され、その末端に負荷が接続されていることが望ましい。
【0017】
このように、各コネクタに対応して1つずつの負荷を設けておけば、特定の負荷への不導通をもって接続不良のコネクタを特定することが可能となる。
【0018】
ただし、1の負荷への導通不良から接続不良のコネクタを完全に特定するためには、ある負荷への電気経路が複数のコネクタを介していてはならない。換言すれば、ある負荷へ至る経路は通信ハーネスと兼用のコネクタ接続部を1箇所だけ含み、その他の分割を含んでいてはならないということになる。しかしながら、これでは、車両の組立工程の実体にそぐわない。
【0019】
そこで、請求項3に記載した車載多重通信ユニットの接続装置では、請求項1又は2のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、前記負荷駆動ハーネスが前記通信ハーネスの分割箇所と同一箇所において分割されていない場合には、該負荷駆動ハーネスは、連続した電線によって途切れなく連結されているか、切断されている電線同士が圧着コネクタを介して連結されているか、又は、切断されている電線同士が前記通信ハーネスのための前記コネクタとは別個独立のコネクタで連結されているか等の手段によって、前記通信ハーネスのための前記コネクタ接続部を介することなしに連結されていることを特徴としている。
【0020】
つまり、負荷へ至る電気経路は、通信ハーネスと共通のコネクタで連結された1箇所の接続部を含むと共に、他の接続部は通信ハーネスのコネクタを介さずに連結すればよい。このようにすれば、ハーネス全体が不必要に長くなって車両の組立自体を妨げるといったことがなくなる。
【0021】
この場合、請求項4に記載したように、請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、前記第1の多重通信ユニットからは複数の前記負荷駆動ハーネスが引出されていると共に前記複数の負荷駆動ハーネスの各末端にはそれぞれ負荷が接続されており、前記第1の多重通信ユニットから前記各負荷へまで至る前記負荷駆動ハーネスにおいては、前記通信ハーネスの分割箇所を連結するのと共通のコネクタによるコネクタ接続部が1箇所だけ設けられている一方、それ以外の残りの箇所における前記通信ハーネスの分割箇所にあたる箇所においては前記負荷駆動ハーネスは分割されていない連結がなされており、前記1箇所のコネクタ接続部の設けられている位置は前記複数の負荷駆動ハーネスのそれぞれで異なっているようにするのが好ましい。
【0022】
このように通信ハーネスと共用するコネクタ接続部の位置を複数の負荷駆動ハーネスのそれぞれで異なるようにすることは、導通不良の負荷と1対1にコネクタが対応することになり、接続不良のコネクタを直ちに特定できる。
【0023】
前記したような構成に従って、1の負荷への導通不良と1のコネクタの接続不良とを1対1に対応させるようにすれば、例えば、あるランプが点灯しないことをもって接続不良のコネクタを特定できそうでもある。しかしながら、現行の車両ではランプの点灯等も含めて多重通信ユニットが制御していることが多く、1箇所のコネクタの接続不良によって数多くの負荷が動作しなくなることがままある。
【0024】
そこで、請求項5に記載の車載多重通信ユニットの接続装置は、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、前記第1の多重通信ユニットには各負荷への導通状態を判定するための判定手段が備えられていることを特徴としている。
【0025】
請求項5に記載の車載多重通信ユニットの接続装置によれば、第1の多重通信ユニットすなわち負荷への電源供給側から導通状態を判断するため、たとえシステムが全体としてはダウンした場合であっても、第1の多重通信ユニットは負荷に対する導通/不導通を判断することができる。
【0026】
そこで、請求項6に記載したように、請求項5に記載の車載多重通信ユニットの接続装置においては、前記負荷のうちいずれか1の負荷への導通不良が判定された場合に、前記コネクタ接続部の接続不良があることを表示する表示手段を備えるとよい。
【0027】
なお、この表示手段は例えば第1の多重通信ユニット自体に設けたり車両のインパネに設けることもできるが、通常は、不具合が生じたときにサービスマンが使用するものと考えられる。
【0028】
そこで、請求項7に記載したように、請求項6に記載の車載多重通信ユニットの接続装置においては、前記表示手段を、前記第1の多重通信ユニットに接続可能な第3の多重通信ユニットに設け、前記第1の多重通信ユニットの判定手段から入力を受けて、前記接続不良が判定された際に、当該接続不良を起している前記コネクタ接続部を特定表示することが望ましい。
【0029】
すなわち、サービスマンが接続不良の判定分析ツールとしての第3の多重通信ユニットを第1の多重通信ユニットに接続すると、第3の多重通信ユニットには接続不良を起しているコネクタが特定表示されるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る車載多重通信ユニットの接続装置の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0031】
図1は、本発明の第1実施形態による車載多重通信ユニットの接続装置の構成を示すブロック図、図2は、本発明の第2実施形態による車載多重通信ユニットの接続装置の構成を示すブロック図、図3は、本発明が適用される車両内における多重通信ユニットの配置を示す模式図である。なお、図面の説明において同一の部材には同一符号を付し、その重複した説明を省略する。
【0032】
まず、本発明が適用される車両の概略構成について、車両に搭載されるネットワークシステムに注目して説明すると、図3に示すように、車体31には、全体の通信制御を行うための多重通信ユニット33a、ドアロック制御を行う多重通信ユニット33b、車内の照明を制御する多重通信ユニット33c、後部エアコンを制御する多重通信ユニット33d、リアワイパやストップランプの制御を行う多重通信ユニット33e、電動ウィンドウの開閉制御を行う多重通信ユニット33fなどが車内の各所に配置されており、これらは主として運転席に設けられた各種スイッチの操作に従った所定の制御信号を受けて、対応する機能を発揮するように構成されている。
【0033】
次に、本発明に係る車載多重通信ユニットの接続装置に関する複数の実施形態について説明する。
【0034】
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態を説明する。図1の通りこの実施形態では、第1の多重通信ユニット11と第2の多重通信ユニット13とが通信ハーネス15を介して相互に接続されている。通信ハーネス15は例えば2芯のツイストケーブルであって、公知のいわゆるCAN方式に従って、多重ユニット相互間の通信を行う。なお、図面には2つの多重通信ユニット11,13のみを示しているが、実際の車両においては、例えば図3に示す如くより多くの多重通信ユニットが相互に接続されるものである。
【0035】
通信ハーネス15は、第1乃至第3の分割箇所17a〜17cにおいて3つの区間に分割された3組のハーネスとして構成されており、各分割箇所17a〜17cは一般的な電子部品であるコネクタを介した第1乃至第3のコネクタ接続部19a〜19cによって連結されている。
【0036】
第1の多重通信ユニット11からは、前記した通信ハーネス15に加えて、第1の負荷駆動ハーネス21と第2の負荷駆動ハーネス23とが引出されている。これら2本の負荷駆動ハーネス21,23は通信ハーネス15に沿って車体内に配索されている。なお、第1の多重通信ユニット11に対し、通信ハーネス15とは別系統の第3の負荷28を接続することもできる。
【0037】
第1の負荷駆動ハーネス21は、通信ハーネス15が最初に分割される箇所である第1の分割箇所17aにおいて同様に分割され、通信ハーネス15の連結に使用されているものと共通する第1のコネクタ接続部19aを介して接続され、通信ハーネス15とは分岐するように配線が引出され、その末端には駆動すべき負荷25が接続されている。
【0038】
第2の負荷駆動ハーネス23は、第1の分割箇所17aではコネクタ接続部19aを介することなくスキップし(図1中の符号S参照)、この部分はコネクタ接続部19aとは独立した別個の圧着コネクタ等を介して接続されている。そして、次段の第2の分割箇所17bにおいては、通信ハーネス15と同様に分割され、通信ハーネス15の連結に使用されているものと共通する第2のコネクタ接続部19bを介して接続され、通信ハーネス15とは分岐するように配線が引出され、その末端には駆動すべき負荷27が接続されている。
【0039】
次に、上記構成からなる本実施形態の車載多重通信ユニットの接続装置の動作を説明する。
【0040】
通常の使用時、すなわち、コネクタ接続部19a〜19cが正常に接続されている状態においては、第1の多重通信ユニット11と第2の多重通信ユニット13とは相互に通信を行い、乗員の指示操作に応じて、ドアロックの施錠/解錠、ウィンドウの開閉動作、ストップランプやウィンカーランプの点滅制御などの諸機能を実現する。また、第1の多重通信ユニット11からの電流の供給を受けて、ランプやモータである負荷25及び27が所定の動作を行う。
【0041】
いま、いずれかのコネクタ接続部19a〜19cの嵌合状態が外れて接続不良状態に陥ったとする。すると、第1の多重通信ユニット11と第2の多重通信ユニット13との間の通信が不能になると同時に、この不具合は図3に示すような他の多重通信ユニットにまで波及して、場合によっては車両の運行自体が不能な故障状態にまで至るおそれがある。
【0042】
そこで、第1の多重通信ユニット11は、第2の多重通信ユニットとの間の通信が不能になったと判断すると、第1の負荷駆動ハーネス21に電流を供給し、その導通試験を行う。負荷25を通って電流が流れることを確認できれば、第1のコネクタ接続部19aの接続は正常であると判定する。逆に、第1の負荷駆動ハーネス21への導通試験が失敗した場合には、第1のコネクタ接続部19aが外れていると判定する。なお、第1の多重通信ユニット11が有するコネクタ接続部19aの接続状態判定機能が、請求項5乃至7に記載の判定手段に該当する。
【0043】
第1のコネクタ接続部19aが正常であると判定した第1の多重通信ユニット11は、次に、第2の負荷駆動ハーネス23に電流を供給し、その導通試験を行う。負荷27を通って電流が流れることが確認できれば、第2のコネクタ接続部19bの接続も正常であると判定する。逆に、第2の負荷駆動ハーネス23への導通試験が失敗した場合には、第2のコネクタ接続部19bが外れている旨の判定を下し、結果として第2のコネクタ接続部19bの接続不良が判明する。
【0044】
第1のコネクタ接続部19aと第2のコネクタ接続部19bとの両方が正常であると判定した第1の多重通信ユニット11は、第3のコネクタ接続部19cが外れている旨の判定を下し、結果として第3のコネクタ接続部19cの接続不良が判明する。
【0045】
以上によって、第1〜第3のコネクタ接続部19a〜19cのいずれかが接続不良になった場合であっても、接続不良に陥っているコネクタを特定することができる。
【0046】
車両工場の中間あるいは最終検査工程において、又は、車両の修理を依頼されたサービス工場においては、第1の多重通信ユニットに第3の多重通信ユニットである表示装置29を接続する。すると、上述した判定結果が画面に表示され、ワイヤーハーネス全体のうち、どこのコネクタが接続不良状態に陥っているのかが直ちに判明する。従って、該当箇所の内装を取外してコネクタの接続作業をやり直せば、きわめて容易に修理は完了する。なお、上述した表示装置29が請求項6乃至7に記載の表示手段に該当する。
【0047】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、上述した第1実施形態との間の構成上の差異に注目し、図2を参照して説明すると、この実施形態における第2の負荷駆動ハーネス23は、第1の分割箇所17aでコネクタ接続部19aをスキップすることなく、コネクタ接続部19aを介して接続がなされている点が第1実施形態とは異なっている。
【0048】
この実施形態において、いずれかのコネクタ接続部19a〜19cの接続不良が発生した場合について説明すると、まず、第1の多重通信ユニット11は第1の負荷駆動ハーネス21に電流を供給し、その導通試験を行う。負荷25を通って電流が流れることが確認できれば、第1のコネクタ接続部19aの接続は正常であると判断できる。逆に、第1の負荷駆動ハーネス21への導通試験が失敗した場合には、第1のコネクタ接続部19aが外れていると判断する。
【0049】
第1のコネクタ接続部19aが正常であると判断した第1の多重通信ユニット11は、次に、第2の負荷駆動ハーネス23に電流を供給し、その導通試験を行う。負荷27を通って電流が流れることが確認できれば、第2のコネクタ接続部19bの接続も正常であると判断できる。逆に、第2の負荷駆動ハーネス23への導通試験が失敗した場合には、第2のコネクタ接続部19bが外れていることが判明する。
【0050】
第1のコネクタ接続部19aと第2のコネクタ接続部19bとの両方が正常であると判断した第1の多重通信ユニット11は、結果として、第3のコネクタ接続部19cが外れていると判断する。
【0051】
以上によって、第1〜第3のコネクタ接続部19a〜19cのいずれかが接続不良になった場合であっても、接続不良に陥っているコネクタを特定することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、第2の負荷駆動ハーネス23は第1の分割箇所17aで分割されており、コネクタ接続部19aを介してその接続を行うだけなので、第1実施形態のように圧着端子等を用いて別個に接続を行う手間がかからない。
【0053】
以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載したものであって、本発明の要旨を限定するために記載したものではない。したがって、上述の各実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であることは言うまでもない。
【0054】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の車載多重通信ユニットの接続装置によれば、以下に述べる効果が得られる。
【0055】
請求項1に記載の発明によれば、例えば車両組立時における中間あるいは最終検査工程、又は修理サービス時における不良個所探索工程において、コネクタの接続不良が疑われた場合、従来ではどのコネクタが接続不良状態に陥っているかを特定するのが困難であったところ、負荷に対する導通不良を手がかりとして、この負荷と共用している通信ハーネスのコネクタ接続部の接続不良を特定することができる。
【0056】
請求項2に記載の発明によれば、各コネクタに対応して1つずつの負荷を設けることで、特定の負荷への導通不良をもって接続不良のコネクタを特定することが可能となる。
【0057】
請求項3に記載の発明によれば、ハーネス全体が不必要に長くなることはなく、従来の組立工程と同程度の工数で車両の組立を行うことができ、コストの高騰を招くことがない。
【0058】
請求項4に記載の発明によれば、通信ハーネスと共用するコネクタ接続部の位置を複数の負荷駆動ハーネスのそれぞれで異なるようにすることで、導通不良の負荷と1対1にコネクタが対応することになる結果として、接続不良のコネクタを直ちに特定できる。
【0059】
請求項5に記載の発明によれば、第1の多重通信ユニットすなわち負荷への電源供給側から導通状態を判断するため、相互に複雑に関連しているシステム全体がダウンした場合であっても、第1の多重通信ユニットにより負荷に対する導通/不導通を判断することができる。
【0060】
請求項6又は7に記載の発明によれば、接続不良を起しているコネクタを特定して表示することができるというきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による車載多重通信ユニットの接続装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2実施形態による車載多重通信ユニットの接続装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明が適用される車両内における多重通信ユニットの配置を示す模式図である。
【図4】従来技術による車載多重通信ユニットの接続装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 第1の多重通信ユニット
13 第2の多重通信ユニット
15 通信ハーネス
17a 分割箇所
17b 分割箇所
17c 分割箇所
19a 第1のコネクタ接続部
19b 第2のコネクタ接続部
19c 第3のコネクタ接続部
21 第1の負荷駆動ハーネス
23 第2の負荷駆動ハーネス
25 第1の負荷
27 第2の負荷
28 第3の負荷
29 表示装置(第3の多重通信ユニット、又は表示手段)
31 車体
33a〜33f 多重通信ユニット
S点 負荷駆動ハーネスが分割されずに連結されている箇所

Claims (7)

  1. 少なくとも複数の多重通信ユニット間を相互に接続するための車載多重通信ユニットの接続装置であって、
    前記複数の多重通信ユニットのうち第1の多重通信ユニットと第2の多重通信ユニットとを接続すべく通信ハーネスが備えられ、
    この通信ハーネスは複数区間に分割されていると共に、該分割箇所は3つ以上存在し、各分割箇所がコネクタを介したコネクタ接続部によって連結されることで、前記第1の多重通信ユニットと第2の多重通信ユニットとの相互接続がなされ、
    前記第1の多重通信ユニットからは負荷駆動ハーネスが引出され、前記負荷駆動ハーネスのうち、何れかの負荷駆動ハーネスは、分割され、前記コネクタ接続部の合計個数よりも少なく、且つ2以上の前記コネクタ接続部は、前記負荷駆動ハーネスの分割箇所を接続し、
    分割された負荷駆動ハーネスの末端には、分割された負荷駆動ハーネス毎に異なる負荷が接続され、これらが駆動するように構成されていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  2. 請求項1に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記コネクタ接続部のそれぞれから少なくとも1の負荷駆動ハーネスが引出され、その末端には負荷が接続されていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  3. 請求項1又は2のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記負荷駆動ハーネスが前記通信ハーネスの分割箇所と同一箇所において分割されていない場合には、該負荷駆動ハーネスは、連続した電線によって途切れなく連結されているか、切断されている電線同士が圧着コネクタを介して連結されているか、又は、切断されている電線同士が前記通信ハーネスのための前記コネクタとは別個独立のコネクタで連結されているか等の手段によって、前記通信ハーネスのための前記コネクタ接続部を介することなしに連結されていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記第1の多重通信ユニットからは複数の前記負荷駆動ハーネスが引出されていると共に前記複数の負荷駆動ハーネスの各末端にはそれぞれ負荷が接続されており、
    前記第1の多重通信ユニットから前記各負荷へまで至る前記負荷駆動ハーネスにおいては、前記通信ハーネスの分割箇所を連結するのと共通のコネクタによるコネクタ接続部が1箇所だけ設けられている一方、それ以外の残りの箇所における前記通信ハーネスの分割箇所にあたる箇所においては前記負荷駆動ハーネスは分割されていない連結がなされており、
    前記1箇所のコネクタ接続部の設けられている位置は前記複数の負荷駆動ハーネスのそれぞれで異なっていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記第1の多重通信ユニットには各負荷への導通状態を判定するための判定手段が備えられていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  6. 請求項5に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記負荷のうちいずれか1の負荷への導通不良が判定された場合には、前記コネクタ接続部の接続不良があることを表示する表示手段が備えられていることを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
  7. 請求項6に記載の車載多重通信ユニットの接続装置において、
    前記表示手段は、前記第1の多重通信ユニットに接続可能な第3の多重通信ユニットに設けられており、前記第1の多重通信ユニットの判定手段から入力を受けて、前記接続不良が判定された際に、当該接続不良を起している前記コネクタ接続部を特定表示することを特徴とする車載多重通信ユニットの接続装置。
JP19655599A 1999-07-09 1999-07-09 車載多重通信ユニットの接続装置 Expired - Fee Related JP3774086B2 (ja)

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