JP3762459B2 - 側部用エアバッグ装置 - Google Patents
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- B60R21/16—Inflatable occupant restraints or confinements designed to inflate upon impact or impending impact, e.g. air bags
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- B60R21/207—Arrangements for storing inflatable members in their non-use or deflated condition; Arrangement or mounting of air bag modules or components in vehicle seats
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は衝突時に乗員を側部から保護する側部用エアバッグ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
エアバッグ装置は、車両の衝突時にエアバッグを膨張させて乗員を拘束する装置であり、一般にガス発生器であるインフレータと、インフレータのガスにより膨張するエアバッグと、これらエアバッグとインフレータを収納するエアバッグケースとを備えている。
【０００３】
上記エアバッグ装置は乗員を前方から拘束するものに限らず、近年は側方から拘束するものも開発されている。かかる側部用エアバッグ装置は、例えばシートの背もたれのドア側等にエアバッグモジュールを埋設し、エアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより開裂せしめ、この開裂した隙間から上記エアバッグを展開させている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記縫合部の破断は、主に表装材の伸びと縫製糸の伸びの違いにより、表装材のミシン目が破断するタイプと、縫製糸が破断するタイプとがある。
【０００５】
前者のタイプは例えば塩ビレザーと裏打ち材からなる複合表装材に多く用いられ、後者のタイプは例えばファブリック材（起毛材、モケット）にポリウレタンフォームシート材を裏打ちした複合表装材に多く用いられている。
【０００６】
しかしながら、上記表装材のミシン目を破断する場合は、縫製糸の強度が表装材のミシン目間の強度より強くなければならず、また、縫製糸を破断する場合は、逆に表装材の強度の方が強くなければならないという制約があり、しかも両者共に、表装材と縫製とに品質と技術面で高度なバランスを必要とする。
【０００７】
本発明は叙上の如き実状に対処し、縫製糸の破断にきっかけを作る新規な構成を見出すことにより、縫製糸の破断を容易にし、表装材と縫製糸との強度のバランスをより簡単にすることを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記目的に適合する本発明の側部用エアバッグ装置の特徴は、前述の如く、車両のシートの車室壁側にエアバッグ装置を埋設してなり、エアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめるエアバッグ装置において、
上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する、その幅が、エアバッグケース側表装材とシート側表装材との縫合部の幅より狭い帯状体を配設し、この帯状体の固定部材側端部をこの固定部材に止着すると共に、上記帯状体の表装材側端部を前記縫合部の縫製糸により上記シート側表装材に共縫いしたところにある。
請求項２は上記帯状体の固定部材側端部をブラケット若しくはフックを介し、ループ状に通して帯状体の幅全体でエアバッグ展開時の応力を受けることを特徴としている。
【０００９】
【作用】
上記本発明のエアバッグ装置においては、エアバッグの膨張時にエアバッグの内圧によってシート側・エアバッグケース側両表装材が先ず押圧されるが、この際、上記シート側表装材が前記帯状体により伸長が抑制されるため、上記エアバッグの押圧による力はシート側，エアバッグケース側両表装材全体に分散せず、上記帯状体の縫合部に集中し、その結果、縫製糸がこの部分から切れ始めて表装材の縫合部は開裂する。
このとき、縫製糸の切断は帯状体の幅全体に対応して行なわれることになり、縫合部の破断が良好となる。
また、帯状体の固定部材側端部は、帯状体の幅全体で応力を受けるため帯状体の中で応力が一点集中せず、帯状体自体の破断は抑制される。
【００１０】
【実施例】
以下、さらに添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【００１１】
図１は本発明実施例のエアバッグ装置を示す水平断面図、図２は同エアバッグ装置が作動したシートの状態を示す斜視図、図３はエアバッグ装置作動時の帯状体の初期の作用を示す説明図、図４は同、末期の作用を示す説明図である。
【００１２】
この実施例のエアバッグ装置はインフレータ１とエアバッグ２とエアバッグケース３とを備えてなり、図１，図２に示す如く、車両のシート４の車室壁（図示せず）側にエアバッグ装置を埋設して、図２に示すように緊急時に乗員と車室壁との間にエアバッグを展開させるようになっている。
【００１３】
上記シート４に埋設されたエアバッグ装置は、上記エアバッグケース３の開口部３ａの側方で図１に示す如くこのエアバッグケース開口部３ａを被覆する表装材５とシート表面を被覆する表装材６とを突き合わせて縫合し、この縫合部７の縫製糸８をエアバッグ２の所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部７を開裂せしめてエアバッグ２を図１または図２の如く展開させるようになっている。
【００１４】
そして、本発明実施例においては、図１に示す如く、上記縫合部７のシート側表装材６とシートフレーム（またはエアバッグケース３）等の固定部材９とに亘らせて、エアバッグ２の展開時に上記シート側表装材６の伸びを抑制する帯状体１０を図３，図４に図示するようにエアバッグケース側の表装材５とシート側表装材６との縫合部の幅より狭い幅で配設し、この帯状体１０の固定部材側端部１０ｂをこの固定部材９に止着すると共に、上記帯状体１０の表装材側端部１０ａを前記縫合部８の縫製糸により上記シート側表装材６に共縫いしている。
【００１５】
上記帯状体１０の固定部材側端部１０ｂは、例えば図５に示すように、ブラケット１１とボルト１２等を介して、前記シートフレーム等に固定することが可能である。また図７，図８に示すように、帯状体１０の固定部材側端部１０ｂに、シートフレームの丸棒（図示せず）等に強制的に外嵌合するフック１３や環状をなしうるカラビナ状のフック（図示せず）を取り付けて、上記シートフレームに係止することも可能である。
【００１６】
また、帯状体１０の表装材側端部１０ａは、図１においては、シート側表装材６に引っ張られたときに剥離する方向に動くよう逆向きに縫着されているが、図６に示すようにせん断方向に動くように縫着することも可能である。
【００１７】
さらに、帯状体１０は、ナイロン，ポリエステル等の布で伸びを小さくして形成するようにし、その幅は約２０〜３０ｍｍが適当である。また、前記縫合部７が全部破断するまでエアバッグをガイドするならば、エアバッグ２の幅は約１５０〜４００ｍｍ程度が好ましい。ただ、帯状体１０は幅が狭い方がエアバッグ２の展開圧力を応力集中させ易い。なお、この帯状体１０は布ではなく樹脂や金属でも構成しうるが、シート触感として硬さが残る。
【００１８】
しかして、上記本発明実施例のエアバッグ装置においては、図１の状態で、エアバッグ２の膨張時にその内圧によってシート側とエアバッグケース側の両表装材６，５が先ず図示上方に押圧され伸びようとするが、この際、図３に示す如く上記シート側表装材６が前記帯状体１０により伸長が抑制されるため、上記エアバッグ２の押圧による力は上記帯状体１０の縫合部７に集中し、その結果、図４に示す如く縫製糸８がこの部分から切れ始めて表装材６，５の縫合部７は開裂することができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の側部用エアバッグ装置は、シートに埋設したエアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめるエアバッグ装置において、上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する帯状体を上記両表装材の縫合部の幅より狭い幅として配設し、この帯状体の固定部材側端部をこの固定部材に止着すると共に、上記帯状体の表装材側端部を前記縫合部の縫製糸により上記シート側表装材に共縫いしたものであり、エアバッグの膨張時にその内圧によってシート側とエアバッグケース側の両表装材が押圧された際に、上記シート側表装材が前記帯状体により伸長が抑制されることから、上記エアバッグの押圧による力が上記帯状体全幅の縫合部に集中し、これにより縫製糸がこの部分から切れ始めて上記表装材の縫合部を破断し開裂せしめる効果を奏するものである。
しかも、本発明側部用エアバッグ装置はとりわけ帯状体の幅が両表装材の縫合部の幅より狭く、エアバッグの膨張による縫合部への応力を縫合部の全体でなく縫合部よりも幅が狭い帯状体の幅部分に集中させることで安定した破断の起点となって縫合部の破断を良好ならしめることができる。
また、請求項２に係る構成によれば、帯状体の固定部材側端部が帯状体の幅全体で応力を受けるため帯状体の中で応力が一点集中せず帯状体自体の破断が抑制される効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明実施例のエアバッグ装置を示す水平断面図である。
【図２】同エアバッグ装置が作動したシートの状態を示す斜視図である。
【図３】エアバッグ装置作動時の帯状体の初期の作用を示す説明図である。
【図４】同、末期の作用を示す説明図である。
【図５】帯状体の固定部材への止着例を示す斜視図である。
【図６】帯状体のシート側表装材への縫着例を示す斜視図である。
【図７】帯状体の固定部材への他の止着例を示す斜視図である。
【図８】同、断面図である。
【符号の説明】
１ インフレータ
２ エアバッグ
３ エアバッグケース
３ａ エアバッグケース開口部
４ シート
５ エアバッグケース側表装材
６ シート側表装材
７ 縫合部
８ 縫製糸
９ 固定部材
１０ 帯状体
１０ａ 帯状体の表装材側端部
１０ｂ 帯状体の固定部材側端部
１１ ブラケット
１２ ボルト
１３ フック
【産業上の利用分野】
本発明は衝突時に乗員を側部から保護する側部用エアバッグ装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
エアバッグ装置は、車両の衝突時にエアバッグを膨張させて乗員を拘束する装置であり、一般にガス発生器であるインフレータと、インフレータのガスにより膨張するエアバッグと、これらエアバッグとインフレータを収納するエアバッグケースとを備えている。
【０００３】
上記エアバッグ装置は乗員を前方から拘束するものに限らず、近年は側方から拘束するものも開発されている。かかる側部用エアバッグ装置は、例えばシートの背もたれのドア側等にエアバッグモジュールを埋設し、エアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより開裂せしめ、この開裂した隙間から上記エアバッグを展開させている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記縫合部の破断は、主に表装材の伸びと縫製糸の伸びの違いにより、表装材のミシン目が破断するタイプと、縫製糸が破断するタイプとがある。
【０００５】
前者のタイプは例えば塩ビレザーと裏打ち材からなる複合表装材に多く用いられ、後者のタイプは例えばファブリック材（起毛材、モケット）にポリウレタンフォームシート材を裏打ちした複合表装材に多く用いられている。
【０００６】
しかしながら、上記表装材のミシン目を破断する場合は、縫製糸の強度が表装材のミシン目間の強度より強くなければならず、また、縫製糸を破断する場合は、逆に表装材の強度の方が強くなければならないという制約があり、しかも両者共に、表装材と縫製とに品質と技術面で高度なバランスを必要とする。
【０００７】
本発明は叙上の如き実状に対処し、縫製糸の破断にきっかけを作る新規な構成を見出すことにより、縫製糸の破断を容易にし、表装材と縫製糸との強度のバランスをより簡単にすることを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上記目的に適合する本発明の側部用エアバッグ装置の特徴は、前述の如く、車両のシートの車室壁側にエアバッグ装置を埋設してなり、エアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめるエアバッグ装置において、
上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する、その幅が、エアバッグケース側表装材とシート側表装材との縫合部の幅より狭い帯状体を配設し、この帯状体の固定部材側端部をこの固定部材に止着すると共に、上記帯状体の表装材側端部を前記縫合部の縫製糸により上記シート側表装材に共縫いしたところにある。
請求項２は上記帯状体の固定部材側端部をブラケット若しくはフックを介し、ループ状に通して帯状体の幅全体でエアバッグ展開時の応力を受けることを特徴としている。
【０００９】
【作用】
上記本発明のエアバッグ装置においては、エアバッグの膨張時にエアバッグの内圧によってシート側・エアバッグケース側両表装材が先ず押圧されるが、この際、上記シート側表装材が前記帯状体により伸長が抑制されるため、上記エアバッグの押圧による力はシート側，エアバッグケース側両表装材全体に分散せず、上記帯状体の縫合部に集中し、その結果、縫製糸がこの部分から切れ始めて表装材の縫合部は開裂する。
このとき、縫製糸の切断は帯状体の幅全体に対応して行なわれることになり、縫合部の破断が良好となる。
また、帯状体の固定部材側端部は、帯状体の幅全体で応力を受けるため帯状体の中で応力が一点集中せず、帯状体自体の破断は抑制される。
【００１０】
【実施例】
以下、さらに添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
【００１１】
図１は本発明実施例のエアバッグ装置を示す水平断面図、図２は同エアバッグ装置が作動したシートの状態を示す斜視図、図３はエアバッグ装置作動時の帯状体の初期の作用を示す説明図、図４は同、末期の作用を示す説明図である。
【００１２】
この実施例のエアバッグ装置はインフレータ１とエアバッグ２とエアバッグケース３とを備えてなり、図１，図２に示す如く、車両のシート４の車室壁（図示せず）側にエアバッグ装置を埋設して、図２に示すように緊急時に乗員と車室壁との間にエアバッグを展開させるようになっている。
【００１３】
上記シート４に埋設されたエアバッグ装置は、上記エアバッグケース３の開口部３ａの側方で図１に示す如くこのエアバッグケース開口部３ａを被覆する表装材５とシート表面を被覆する表装材６とを突き合わせて縫合し、この縫合部７の縫製糸８をエアバッグ２の所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部７を開裂せしめてエアバッグ２を図１または図２の如く展開させるようになっている。
【００１４】
そして、本発明実施例においては、図１に示す如く、上記縫合部７のシート側表装材６とシートフレーム（またはエアバッグケース３）等の固定部材９とに亘らせて、エアバッグ２の展開時に上記シート側表装材６の伸びを抑制する帯状体１０を図３，図４に図示するようにエアバッグケース側の表装材５とシート側表装材６との縫合部の幅より狭い幅で配設し、この帯状体１０の固定部材側端部１０ｂをこの固定部材９に止着すると共に、上記帯状体１０の表装材側端部１０ａを前記縫合部８の縫製糸により上記シート側表装材６に共縫いしている。
【００１５】
上記帯状体１０の固定部材側端部１０ｂは、例えば図５に示すように、ブラケット１１とボルト１２等を介して、前記シートフレーム等に固定することが可能である。また図７，図８に示すように、帯状体１０の固定部材側端部１０ｂに、シートフレームの丸棒（図示せず）等に強制的に外嵌合するフック１３や環状をなしうるカラビナ状のフック（図示せず）を取り付けて、上記シートフレームに係止することも可能である。
【００１６】
また、帯状体１０の表装材側端部１０ａは、図１においては、シート側表装材６に引っ張られたときに剥離する方向に動くよう逆向きに縫着されているが、図６に示すようにせん断方向に動くように縫着することも可能である。
【００１７】
さらに、帯状体１０は、ナイロン，ポリエステル等の布で伸びを小さくして形成するようにし、その幅は約２０〜３０ｍｍが適当である。また、前記縫合部７が全部破断するまでエアバッグをガイドするならば、エアバッグ２の幅は約１５０〜４００ｍｍ程度が好ましい。ただ、帯状体１０は幅が狭い方がエアバッグ２の展開圧力を応力集中させ易い。なお、この帯状体１０は布ではなく樹脂や金属でも構成しうるが、シート触感として硬さが残る。
【００１８】
しかして、上記本発明実施例のエアバッグ装置においては、図１の状態で、エアバッグ２の膨張時にその内圧によってシート側とエアバッグケース側の両表装材６，５が先ず図示上方に押圧され伸びようとするが、この際、図３に示す如く上記シート側表装材６が前記帯状体１０により伸長が抑制されるため、上記エアバッグ２の押圧による力は上記帯状体１０の縫合部７に集中し、その結果、図４に示す如く縫製糸８がこの部分から切れ始めて表装材６，５の縫合部７は開裂することができる。
【００１９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の側部用エアバッグ装置は、シートに埋設したエアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめるエアバッグ装置において、上記縫合部のシート側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する帯状体を上記両表装材の縫合部の幅より狭い幅として配設し、この帯状体の固定部材側端部をこの固定部材に止着すると共に、上記帯状体の表装材側端部を前記縫合部の縫製糸により上記シート側表装材に共縫いしたものであり、エアバッグの膨張時にその内圧によってシート側とエアバッグケース側の両表装材が押圧された際に、上記シート側表装材が前記帯状体により伸長が抑制されることから、上記エアバッグの押圧による力が上記帯状体全幅の縫合部に集中し、これにより縫製糸がこの部分から切れ始めて上記表装材の縫合部を破断し開裂せしめる効果を奏するものである。
しかも、本発明側部用エアバッグ装置はとりわけ帯状体の幅が両表装材の縫合部の幅より狭く、エアバッグの膨張による縫合部への応力を縫合部の全体でなく縫合部よりも幅が狭い帯状体の幅部分に集中させることで安定した破断の起点となって縫合部の破断を良好ならしめることができる。
また、請求項２に係る構成によれば、帯状体の固定部材側端部が帯状体の幅全体で応力を受けるため帯状体の中で応力が一点集中せず帯状体自体の破断が抑制される効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明実施例のエアバッグ装置を示す水平断面図である。
【図２】同エアバッグ装置が作動したシートの状態を示す斜視図である。
【図３】エアバッグ装置作動時の帯状体の初期の作用を示す説明図である。
【図４】同、末期の作用を示す説明図である。
【図５】帯状体の固定部材への止着例を示す斜視図である。
【図６】帯状体のシート側表装材への縫着例を示す斜視図である。
【図７】帯状体の固定部材への他の止着例を示す斜視図である。
【図８】同、断面図である。
【符号の説明】
１ インフレータ
２ エアバッグ
３ エアバッグケース
３ａ エアバッグケース開口部
４ シート
５ エアバッグケース側表装材
６ シート側表装材
７ 縫合部
８ 縫製糸
９ 固定部材
１０ 帯状体
１０ａ 帯状体の表装材側端部
１０ｂ 帯状体の固定部材側端部
１１ ブラケット
１２ ボルト
１３ フック
Claims (2)
- 車両のシートの車室壁側にエアバッグ装置を埋設してなり、エアバッグケース開口部の近傍で、このエアバッグケース開口部を被覆する表装材とシート表面を被覆する表装材とを縫合し、この縫合部の縫製糸をエアバッグの所定の展開圧力で破断することにより上記縫合部を開裂せしめる側部用エアバッグ装置において、上記縫合部のシート
側表装材とシートフレーム等の固定部材とに亘らせて、エアバッグ展開時に上記シート側表装材の伸びを抑制する、前記エアバッグケース側表装材とシート側表装材との縫合部の幅より狭い幅の帯状体を配設し、この帯状体の固定部材側端部をこの固定部材に止着すると共に、上記帯状体の表装材側端部を前記縫合部の縫製糸により上記シート側表装材に共縫いしたことを特徴とする側部用エアバッグ装置。 - 帯状体の固定部材側端部をブラケット若しくはフックを介して固定部材に固定する請求項１記載の側部用エアバッグ装置。
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| JP21812295A JP3762459B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 側部用エアバッグ装置 |
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| DE69627684T DE69627684T2 (de) | 1995-08-02 | 1996-07-10 | Seitenairbagvorrichtung |
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Publications (2)
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| JP21812295A Expired - Fee Related JP3762459B2 (ja) | 1995-08-02 | 1995-08-02 | 側部用エアバッグ装置 |
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