JP3709853B2 - 自動車のシートベルト装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようにフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備えた自動車のシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の自動車のシートベルト装置としては特開2001−138864号公報および特開平2−117455号公報に記載の装置がある。
前者の特開2001−138864号公報に記載のものは、フロントドアを開いた後にリヤドアが開作動可能となるようにフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備えると共に、リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けたものである。
【0003】
後者の特開平2−117455号公報に記載のものは、センターピラーレスの車両において、フロントドアとリヤドアとを設け、フロントドアはフロントピラー(またはヒンジピラー)に対してその前部が開閉自在に支持され、リヤドアはヒンジピラーに対してその後部が開閉自在に支持され、何れのドアからでも開閉できるように構成されると共に、このような観音開き構造のドアにおいて前席乗員を拘束するシートベルトのリトラクタをリヤドア内に設け、このリトラクタには所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックさせるロック機構と、リヤドア開時に前席乗員がシートベルトにより過度に拘束されることを防止する目的で、リヤドアの開時に該ロック機構によるロック動作をキャンセルさせるロックキャンセラ(キャンセル手段)とを設けたものである。
【0004】
そこで、後者のシートベルト装置を前者のシートベルト装置に適用した場合、リヤドアの開時にはロック機構によるロック動作がロックキャンセラにてキャンセルされるので、シートベルト装着時において乗員がリヤドアの半ドア状態に気付くことなく車両を走行させる懸念があり、この半ドア走行中における衝突時にはシートベルトによる乗員拘束が確保できない問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ドア開時のシートベルトのロックを防止できると共に、シートベルト装着時にはドアが開いても、ロックキャンセルを作動させないように成して半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる自動車のシートベルト装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明による自動車のシートベルト装置は、フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、フロントドアおよびリヤドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、何れかのドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、何れかのドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えたものである。
【0007】
上記構成の制御手段はCPUで構成してもよい。
上記構成によれば、上述の制御手段は、何れかのドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはキャンセル手段を作動させて、ロック機構をキャンセルすると共に、何れかのドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時、つまりシートベルトによる乗員拘束時にはキャンセル手段を不作動となして、ロック機構をキャンセルさせないようにする。
【0008】
この結果、ドア開時(シートベルト非装着時)のシートベルトのロックを防止することができると共に、シートベルト装着時には何れかのドアが開いてもロック機構をキャンセルさせないので、半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる。
【0009】
この発明による自動車のシートベルト装置は、また、フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、フロントドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、フロントドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、フロントドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えたものである。
【0010】
このように構成しても、シートベルト非装着時のシートベルトのロックを防止することができると共に、シートベルト装着時にはフロントドアが開いていてもロック機構をキャンセルさせないので、半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる。
【0011】
この発明による自動車のシートベルト装置は、さらに、フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、リヤドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、リヤドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、リヤドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えたものである。
【0012】
このように構成しても、シートベルト非装着時のシートベルトのロックを防止することができると共に、シートベルト装着時にはリヤドアが開いていてもロック機構をキャンセルさせないので、半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる。
【0013】
この発明の一実施態様においては、上記制御手段はドアが開状態で、かつシートベルトが装着状態の時において車速が所定値以下の時にはロック機構をキャンセルするものである。
上記構成の車速の所定値以下の時は、自動車の停止または略停止状態を意味する。
【0014】
上記構成によれば、ドア開、シートベルト装着、車速の所定値以下の条件が満たされた時にキャンセル手段を作動させるので、このキャンセル手段の作動を必要最低限に抑えることができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記キャンセル手段は電気的に通電されて作動する手段に設定され、通電時から所定時間経過した時、キャンセル手段に対する通電を中止するものである。
【0016】
上記構成のキャンセル手段は、電磁ソレノイドを含む構成と成してもよい。
上記構成によれば、キャンセル手段は車載バッテリからの通電にて作動するが、この通電時から所定時間経過後には通電を中止(中断)するので、バッテリの負担を考慮しつつ、乗員の安全性を確保することができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、エンジン作動中においては所定時間経過後であっても通電を継続するものである。
上記構成によれば、エンジン作動中の発電により充分なバッテリ電力が確保されるので、所定時間の経過後に通電(電気的キャンセル手段に対する通電)を継続してもバッテリあがりが生ずることがなく、これにより、バッテリの負担を考慮しながらも乗員の安全性を確保することができる。
【0018】
この発明の一実施態様においては、バッテリ電圧が所定値以上の時においては所定時間経過後であっても通電を継続するものである。
【0019】
上記構成によれば、バッテリ電圧に余裕がある場合には、所定時間の経過後であっても通電(電気的にキャンセル手段に対する通電)を継続するので、バッテリの負担を考慮しながらも乗員の安全性を確保することができる。
【0020】
この発明の一実施態様においては、上記制御手段はドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時において車速が所定値以上の時にはロック機構をキャンセルしないものである。
上記構成によれば、万一、シートベルト装着検出手段が故障しても、車両走行時にはロック機構を作動させ、衝突時の安全性を確保することができる。
【0021】
この発明の一実施態様においては、上記キャンセル手段は電気的に通電されて作動する手段であると共に、上記キャンセル手段にドア開をトリガとして電源を供給する電源供給手段を備え、上記電源供給手段にはドアスイッチおよびバックルスイッチを直列に接続し、上記電源供給手段は電源供給開始から所定時間経過した時点で電源の供給を停止する停止手段を備えたものである。
【0022】
上記構成によれば、バックルスイッチもしくはドアスイッチの何れかがOFFになると、ハード回路上でキャンセル手段をOFFにし、ロック機構を作動させることができるので、安全性を優先させることができる。
【0023】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のシートベルト装置を示し、図1は車両の全体斜視図、図2は車両の全体側面図である。
車両1の車体側面には、図1、図2に示すようにフロントドア2(詳しくはフロントサイドドア)とリヤドア3(詳しくはリヤサイドドア)とで構成されるサイドドアが設けられ、フロントドア2の前端部とリヤドア3の後端部とに、それぞれヒンジ部としてのフロントドアヒンジ4とリヤドアヒンジ5とが設けられてフリースタイル構造(観音開き構造)のサイドドアが構成されている。
【0024】
これらサイドドアを構成するフロントドア2およびリヤドア3は、それぞれ、ドアパネル6,7と、ドアサッシュ8,9と、ウインドガラス10,11とを備え、上述のドアパネル6,7の内部には車両の前後方向に延びるサイドインパクトバー(図示せず)が設けられている。
【0025】
さらに、フロントドア2には、車外から該フロントドア2の開閉操作を行うドアアウタハンドル12と、車両後方を視認するドアミラー13とが設けられている。
【0026】
この実施例のフリースタイル構造(観音開き構造)のドアはフロントドア2が優先して開放され、リヤドア3はフロントドア2の開放後において、その開成が許容されるように構成している。つまり図2に示すようにフロントドア2の後端一部をリヤドア3に対して車外側から重合させるように構成している。また、この実施例では車両デザインの関係上、リヤドア3は若干傾斜した状態に開放されるようになっている。
【0027】
上述の各ドア2,3はセンターピラーレスのドア開口部14を開閉可能に覆うもので、図2に示すようにフロントドア2の後端部にはロック部材15を設け、このロック部材15がリヤドア3の前端部に設けられたストライカ15S(図3参照)でロックされ、リヤドア3の前端部の上下両部にはロック部材16,17を設け、これら各ロック部材16,17は連続する単一のドア開口部14の上辺部に設けたボディ側のストライカと、ドア開口部14の下辺部に設けたボディ側のストライカとで、それぞれロックされるように構成している。
【0028】
一方、図3に示すように車室31のフロアを構成するフロアパネル18にはブラケット19およびシートスライド装置20を介してフロントシート21が取付けられている。
このフロントシート21はシートクッション22と、シートバック23と、ヘッドレスト24とを備え、フロントシート21におけるシートクッション22のトンネル部18a側にはバックル25が設けられ、このバックル25はブラケット26を介してフロアパネル18に連結されると共に、ストークを介してシートクッション側に固定されている。
【0029】
図3は上述のフロントシート21と、閉成されたリヤドア3とを示す部分正面図であって、フロントシート21に着座した前席乗員を拘束するシートベルト27を設けている。
【0030】
このシートベルト27はリヤドア3におけるセンタピラーと同等の剛性を有するドア前部構造体の内部に配設されたリトラクタ28で巻取られるように構成している。
【0031】
上述のリヤドア3の車室31側の下側の過半部にはアームレスト29を有するドアトリムが一体的に設けられる一方、ドア前部構造体の車室31側の上部にはフロントシート21のヘッドレスト24位置と対応するようにショルダアンカ30が取付けられている。
【0032】
そして、上述のリトラクタ28から繰出されたシートベルト27はドアトリムの上端部からドア前部構造体の車室31内へ導出された後に、ショルダアンカ30でその中間部が支持されて車室31側に延びるように構成されている。
【0033】
このシートベルト27の延出中間部にはタング部材32が移動可能に設けられると共に、該シートベルト27の延出端部つまりシートベルト下端部は図3に示すようにドア開口部14(図1参照)の口縁下部に前後方向へ摺動可能に連結されている。
図4はリヤドア3の内部に設けられたフロント席用シートベルト27のリトラクタ28の分解斜視図である。
このリトラクタ28は同図に示すように、コ字状のフレーム33と、シートベルト27を繰返し可能に巻取るリール34と、フレーム33の一側面に設けられて緊急ロック作動時にリール34のシートベルト引出し方向への回転を阻止するロック手段35と、このロック手段35を車両の衝突時に作動させる緊急ロック機構36と、シートベルト27のリトラクタ28に所定値以上の加速度(減速度)が作用した時、シートベルト27の引出しをロックするロック機構37(いわゆる減速検知手段)と、このロック機構37のロック動作をキャンセルするキャンセル手段38とを備えている。
【0034】
上述のリール34はスプライン軸34aとバネ付勢軸34bとを有し、スプライン軸34aにはプリテンショナのピニオン39が嵌合される一方、バネ付勢軸34bにはリターンスプリングのバネ付勢力が加えられる。
【0035】
また上述のロック手段35はロッキングベース40と、このロッキングベース40のディスク部41にジョイントピン42を用いて回転可能に取付けられるパウル43とを備え、このパウル43はその係止爪43aがフレーム33の内歯33aに係合した時、パウル43に作用する反力をロッキングベース40に伝達すべく構成している。
【0036】
さらに上述のリール34とロッキングベース40との間に組付けられるトーションバー44を設けて、このトーションバー44にてエネルギ吸収機構を構成している。
【0037】
上述の緊急ロック機構36は、ロッキングベース40に対して相対回転可能に支持されるロックギヤ45と、このロックギヤ45の支持部に回転可能に嵌合されるフライホイール46と、これら両者45,46間に縮設されるフライホイールスプリング47とを備えている。
【0038】
また上述のロック機構37はフレーム33の開口部33bの口縁と、リテーナハウジング48の所定部48aとの間に組付けられるもので、このロック機構37はハウジング49とセンサケース50と、慣性質量としてのボール51と、支軸52を支点として可動するアクチュエータ53とを備え、ボール51が前後方向または左右方向に動いた時、アクチュエータ53の爪54がロックギヤ45の外歯に噛合して、シートベルト27の引き出しを阻止するように構成している。
【0039】
上述のリテーナハウジング48の開口部48bはホイールカバー55で覆われると共に、このリテーナハウジング48にはキャンセラカバー56およびキャンセラキャップ57が取付けられるが、上述のキャンセラカバー56にはキャンセル手段38が組付けられる。
【0040】
このキャンセル手段38は電気的に通電されて作動するキャンセルソレノイド58と、このキャンセルソレノイド58のプランジャ59により操作されるキャンセルレバー60とを備え、キャンセラカバー56側の支軸61に対してキャンセルレバー60の孔状の支持部62が枢着される。
【0041】
また上述のキャンセルレバー60はキャンセルピン63を備え、組付け後においてキャンセルソレノイド58を通電作動させたON時には、キャンセルピン63が図4に仮想線αで示すようにアクチュエータ53を中立位置に保持して、ボール51が可動してもアクチュエータ53を非作動と成して、ロック機構37によるロック動作をキャンセルするように構成している。
【0042】
なお、上述のリトラクタ28においてその他の部品に関しては特開2001−151077号、特開2001−233172号に開示されているものを用いることができる。
【0043】
ここで上述のリトラクタ28の作用について概略的に説明すると、車両の通常時にあっては、ロック手段35およびプリテンショナは作動せず、リール34はリターンスプリングによって巻取り方向に付勢されている。
【0044】
シートベルト27が引出される際、リール34はリターンスプリングによって巻取り方向に付勢されながらベルト引出し方向に回転する。
【0045】
一方、車両の衝突時には、プリテンショナが作動し、トーションバー44に対してベルト巻取り方向に強い周方向トルクが加えられる。このトルクはトーションバー44を介してリール34を回転させる。この回転により、シートベルト27は所定長さだけ巻取られ、また略同時に緊急ロック機構36によりロック手段35が作動し、ロッキングベース41のベルト引出し方向への回転が阻止される。
【0046】
図5は自動車のシートベルト装置の制御回路を示し、CPU70は複数のドアスイッチ71〜76およびバックルスイッチ79,80からの信号に基づいて、ROM77に格納されたプログラムに従って、その内蔵のタイマ78を駆動すると共に、キャンセルソレノイド58をON、OFF制御し、またRAM81はキャンセルソレノイド58がOFFの時にF=0となるフラグFなどの必要なデータを記憶する。
【0047】
ここで、上述のドアスイッチ71はフロント右側のドア2の開状態を検出し、ドアスイッチ72はフロント左側のドア2の開状態を検出し、ドアスイッチ73,74はリヤ右側のドア3の開状態を検出し、ドアスイッチ75,76はリヤ左側のドア3の開状態を検出するドア状態検出手段であって、これら複数のドアスイッチ71〜76のうちの何れか1つのドアスイッチがON(ドア開)になると図6に示すフローチャートがスタートするものである。
【0048】
また上述のバックルスイッチ79は前席右側のバックル25に対してタング部材32が係入されたシートベルト装着時にOFF、ベルト外し時にONとなるスイッチで、バックルスイッチ80は前席左側のバックル25に対してタング部材32が係入されたシートベルト装着時にOFF、ベルト外し時にONとなるスイッチであって、これらバックルスイッチ79,80はシートベルト27の装着の有無を検出するベルト装着検出手段を構成するものである。
【0049】
しかも、上述のCPU70はドア開状態で、かつシートベルト27が非装着状態の時には図4に示すロック機構37をキャンセルする(キャンセルソレノイド58のON)と共に、ドアが開状態で、かつシートベルト27が装着状態の時には図4に示すロック機構37をキャンセルさせない(キャンセルソレノイド58のOFF)ように、キャンセルソレノイド58をON、OFF制御する制御手段を兼ねる。
【0050】
このように構成した自動車のシートベルト装置の作用を、図6に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
このフローチャートはドアスイッチ71〜76のうちの何れか1つのドアスイッチがONになると、スタートするものであって、ステップS1で、CPU70はタイマ78をリセットさせた後に、同タイマ78をスタートさせる。
【0051】
次にステップS2で、CPU70はバックルスイッチ79,80に基づいて前席乗員がシートベルト27を装着しているか否かを判定し、非装着時(NO判定時)にはステップS3に移行し、装着時(YES判定時)には別のステップS4に移行する。
【0052】
上述のステップS3で、CPU70はフラグがF=1か否かを判定し、この場合にはF=0となるので次のステップS5で、CPU70は該当する側のキャンセルソレノイド58をON(通電)にして、ロック機構37をキャンセルする。
【0053】
次にステップS6で、CPU70はフラグをF=1と成し、次のステップS7で、CPU70はタイマ78の計時に基づいて所定時間(例えば60分)が経過したか否かを判定し、NO判定時にはステップS2にリターンし、ステップS2のNO判定、ステップS3のYES判定の処理を繰返す一方、ステップS7でのYES判定時には次のステップS8に移行する。
【0054】
一方、前述のステップS4では、前席乗員のシートベルト装着に対応して、フラグがF=1か否かを判定し、キャンセルソレノイド58のOFFに相当するF=0の時(NO判定時)にはステップS7にスキップする一方、F=1の場合(YES判定時)には次のステップS9に移行する。
【0055】
このステップS9で、CPU70はキャンセルソレノイド58をOFF(非通電)と成し、ロック機構37をキャンセルしないようにする。
次にステップS10で、CPU70はフラグをF=0と成した後に、ステップS7に移行し、このステップS7で上述同様に所定時間経過か否かを判定し、NO判定時にはステップS2にリターンし、ステップS2のYES判定、ステップS4のNO判定の処理を繰返す一方、ステップS7でのYES判定時には次のステップS8に移行する。
【0056】
このステップS8で、CPU70は所定時間が経過したことに対応して、フラグがF=0か否かを判定し、F=0の時(YES判定時)には処理を終了する一方、F=1の時(NO判定時)には次のステップS11でキャンセルソレノイド58をOFFにした後に一連の処理を終了する。
【0057】
このように図1〜図6で示した実施例の自動車のシートベルト装置は、フロントドア2の開作動後にリヤドア3が開作動可能となるようフロントドア2をリヤドア3に対して車外側から重合させる観音開き構造のドア2,3を備え、リヤドア3にフロント席用シートベルト27のリトラクタ28を設けた自動車のシートベルト装置であって、上記シートベルト27のリトラクタ28に所定値以上の加速度が作用した時、シートベルト27の引出しをロックするロック機構37と、上記ロック機構37のロック動作をキャンセルするキャンセル手段38と、ドアの開状態を検出するドア状態検出手段(ドアスイッチ71〜76参照)と、上記シートベルト27の装着を検出するベルト装着検出手段(バックルスイッチ79,80参照)とを設け、ドアが開状態で、かつシートベルト27が非装着状態の時にはロック機構37をキャンセルすると共に、ドアが開状態で、かつ、シートベルト27が装着状態の時にはロック機構37をキャンセルさせない制御手段(CPU70参照)を備えたものである。
【0058】
この構成によれば、上述の制御手段(CPU70参照)は、ドアが開状態で、かつシートベルト27が非装着状態の時にはキャンセル手段38を作動させて、ロック機構37をキャンセルすると共に、ドアが開状態で、かつ、シートベルト27が装着状態の時、つまりシートベルト27による乗員拘束時にはキャンセル手段38を不作動となして、ロック機構37をキャンセルさせないようにする。
【0059】
この結果、ドア開時(シートベルト非装着時)のシートベルト27のロックを防止することができると共に、シートベルト装着時にはドアが開いてもロック機構37をキャンセルさせないので、半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる。
【0060】
また、上記キャンセル手段38は電気的に通電されて作動する手段(キャンセルソレノイド58参照)に設定され、通電時から所定時間経過した時、キャンセル手段38のキャンセルソレノイド58に対する通電を中止(ステップS11参照)するものである。
【0061】
この構成によれば、キャンセル手段38は車載バッテリからの通電にて作動するが、この通電時から所定時間経過後には通電を中止(中断)するので、バッテリの負担を考慮しつつ、乗員の安全性を確保することができる。
【0062】
図7、図8は自動車のシートベルト装置の他の実施例を示し、図7に示す制御回路においては図5の構成に加えて車速センサ82と、エンジン回転センサ83とを設けている。
【0063】
そして、この実施例においては制御手段としてのCPU70はドアが開状態で、かつシートベルト27が装着状態の時において車速センサ82で検出した車速Vが所定値Vo以下の時、詳しくは車速V=5Km/h以下、または車速V=0Km/hの車両略停止時または車両停止時にはロック機構37をキャンセルするように構成している。
【0064】
さらに上述の制御手段としてのCPU70はエンジン回転センサ83からの出力に基づいてエンジン作動中(650〜700rpmのアイドリング回転数以上の時)において所定時間の経過後であってもキャンセルソレノイド58に対する通電を継続すべく構成している。
【0065】
このように構成した自動車のシートベルト装置の作用を、図8に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
このフローチャートも図6のフローチャートと同様にしてドアスイッチ71〜76のうちの何れか1つのドアスイッチがONになると、スタートするものであって、ステップQ1で、CPU70はタイマ78をリセットさせた後に、同タイマ78をスタートさせる。
【0066】
次にステップQ2で、CPU70はバックルスイッチ79,80に基づいて前席乗員がシートベルト27を装着しているか否かを判定し、非装着時(NO判定時)にはステップQ3に移行し、装着時(YES判定時)には別のステップQ4に移行する。
【0067】
このステップQ4で、CPU70は車速センサ82からの信号に基づいて現行の車速Vが所定値Vo以上で、車両が走行中か、または実質的に車両が停止もしくは略停止しているかを判定し、V<Voの実質的な車両停止時(NO判定時)にはステップQ3に移行し、V>Voの車両走行時(YES判定時)には別のステップQ5に移行する。
【0068】
上述のステップQ3で、CPU70はフラグがF=1か否かを判定し、この場合にはF=0となるので次のステップQ6で、CPU70は該当する側のキャンセルソレノイド58をON(通電)にして、ロック機構37をキャンセルする。
【0069】
次にステップQ7で、CPU70はフラグをF=1と成し、次のステップQ8で、CPU70はタイマ78の計時に基づいて所定時間(例えば60分)が経過したか否かを判定し、NO判定時にはステップQ2にリターンし、ステップQ2のNO判定、ステップQ3のYES判定の処理を繰返す一方、ステップQ8でのYES判定時には次のステップQ9に移行する。
【0070】
一方、前述のステップQ5では、前席乗員のシートベルト装着および車両走行に対応して、フラグがF=1か否かを判定し、キャンセルソレノイド58のOFFに相当するF=0の時(NO判定時)にはステップQ8にスキップする一方、F=1の場合(YES判定時)には次のステップQ10に移行する。
【0071】
このステップQ10で、CPU70はキャンセルソレノイド58をOFF(非通電)と成し、ロック機構37をキャンセルしないようにする。
次にステップQ11で、CPU70はフラグをF=0と成した後に、ステップQ8に移行し、このステップQ8で上述同様に所定時間経過か否かを判定し、NO判定時にはステップQ2にリターンし、ステップQ2のYES判定、ステップQ4のYES判定、ステップQ5のNO判定の処理を繰返す一方、ステップQ8でのYES判定時には次のステップQ9に移行する。
【0072】
このステップQ9で、CPU70はエンジン回転センサ83の出力に基づいて現行のエンジン回転数Neが所定値Neoよりも大きいか否かを判定し、エンジンが作動中でバッテリ電圧に余裕がある場合(YES判定時)にはステップQ2にリターンし、NO判定時には次のステップQ12に移行する。
【0073】
このステップQ12で、CPU70は所定時間が経過したことに対応して、フラグがF=0か否かを判定し、F=0の時(YES判定時)には処理を終了する一方、F=1の時(NO判定時)には次のステップQ13でキャンセルソレノイド58をOFFにした後に一連の処理を終了する。
【0074】
このように図7、図8に示す実施例においては、上記制御手段(CPU70参照)はドアが開状態で、かつシートベルト27が装着状態の時(ステップQ2のYES判定参照)において車速Vが所定値Vo以下の時(ステップQ4のNO判定時)にはロック機構37をキャンセル(ステップQ6参照)するものである。
【0075】
この構成によれば、ドア開、シートベルト装着、車速の所定値以下の条件が満たされた時にキャンセル手段38を作動させるので、このキャンセル手段38の作動を必要最低限に抑えることができる。
【0076】
また、エンジン作動中(ステップQ9のYES判定参照)においては、所定時間経過後(ステップQ8のYES判定参照)であってもキャンセルソレノイド58に対する通電を継続(ステップQ6参照)するものである。
この構成によれば、エンジン作動中の発電により充分なバッテリ電力が確保されるので、所定時間の経過後に通電(電気的キャンセル手段に対する通電)を継続してもバッテリあがりが生ずることがなく、これにより、バッテリの負担を考慮しながらも乗員の安全性を確保することができる。
【0077】
この図7、図8に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図7において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0078】
図9、図10は自動車のシートベルト装置のさらに他の実施例を示し、図7のエンジン回転センサ83に代えて図9のCPU70内にはバッテリ84の電圧を検出するバッテリ電圧検出部85を構成し、バッテリ電圧Eが所定値Eo以上の時においては所定時間の経過後であってもキャンセルソレノイド58に対する通電を継続するように構成したものである。
【0079】
このように構成した自動車のシートベルト装置の作用を、図10に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
このフローチャートも先の実施例と同様にしてドアスイッチ71〜76のうちの何れか1つのドアスイッチがONになると、スタートするものであって、ステップU1で、CPU70はタイマ78をリセットさせた後に、同タイマ78をスタートさせる。
【0080】
次にステップU2で、CPU70はバックルスイッチ79,80に基づいて前席乗員がシートベルト27を装着しているか否かを判定し、非装着時(NO判定時)にはステップU3に移行し、装着時(YES判定時)には別のステップU4に移行する。
【0081】
このステップU4で、CPU70は車速センサ82からの信号に基づいて現行の車速Vが所定値Vo以上で、車両が走行中か、または実質的に車両が停止もしくは略停止しているかを判定し、V<Voの実質的な車両停止時(NO判定時)にはステップU3に移行し、V>Voの車両走行時(YES判定時)には別のステップU5に移行する。
【0082】
上述のステップU3で、CPU70はフラグがF=1か否かを判定し、この場合にはF=0となるので次のステップU6で、CPU70は該当する側のキャンセルソレノイド58をON(通電)にして、ロック機構37をキャンセルする。
【0083】
次にステップU7で、CPU70はフラグをF=1と成し、次のステップU8で、CPU70はタイマ78の計時に基づいて所定時間(例えば60分)が経過したか否かを判定し、NO判定時にはステップU2にリターンし、ステップU2のNO判定、ステップU3のYES判定の処理を繰返す一方、ステップU8でのYES判定時には次のステップU9に移行する。
【0084】
一方、前述のステップU5では、前席乗員のシートベルト装着に対応して、フラグがF=1か否かを判定し、キャンセルソレノイド58のOFFに相当するF=0の時(NO判定時)にはステップU8にスキップする一方、F=1の場合(YES判定時)には次のステップU10に移行する。
【0085】
このステップU10で、CPU70はキャンセルソレノイド58をOFF(非通電)と成し、ロック機構37をキャンセルしないようにする。
次にステップU11で、CPU70はフラグをF=0と成した後に、ステップU8に移行し、このステップU8で上述同様に所定時間経過か否かを判定し、NO判定時にはステップU2にリターンし、ステップU2のYES判定、ステップU4のYES判定、ステップU5のNO判定の処理を繰返す一方、ステップU8でのYES判定時には次のステップU9に移行する。
【0086】
このステップU9で、CPU70はバッテリ電圧検出部85の検出結果に基づいて現行のバッテリ電圧Eが所定値Eoより大で、バッテリ電圧に余裕があるか否かを判定し、YES判定時にはステップU2にリターンする一方、NO判定時には次のステップU12に移行する。
【0087】
このステップU12で、CPU70は所定時間が経過したことに対応して、フラグがF=0か否かを判定し、F=0の時(YES判定時)には処理を終了する一方、F=1の時(NO判定時)には次のステップU13でキャンセルソレノイド58をOFFにした後に一連の処理を終了する。
【0088】
このように図9、図10に示す実施例においては、バッテリ電圧Eが所定値Eo以上の時(ステップU9のYES判定参照)においては所定時間経過後(ステップU8のYES判定参照)であっても、キャンセルソレノイド58に対する通電を継続(ステップU6参照)するものである。
【0089】
この構成によれば、バッテリ電圧Eに余裕がある場合には、所定時間の経過後であっても通電(電気的にキャンセル手段38に対する通電)を継続するので、バッテリ84の負担を考慮しながらも乗員の安全性を確保することができる。
【0090】
この図9、図10に示す実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例と同様であるから、図9において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0091】
図11は自動車のシートベルト装置のさらに他の実施例を示すフローチャートである。この実施例においては、ドア開状態で、シートベルト非装着を検出している場合であっても、車速Vが所定値以上の時にはロック機構37をキャンセルしないように構成したものである。この場合、制御回路は図9で示したものを用いる。
【0092】
このように構成した自動車のシートベルト装置の作用を、図11に示すフローチャートを参照して、以下に詳述する。
このフローチャートも先のフローチャートと同様にしてドアスイッチ71〜76のうちの何れか1つのドアスイッチがONになると、スタートするものであって、ステップC1で、CPU70はタイマ78をリセットさせた後に、同タイマ78をスタートさせる。
【0093】
次にステップC2で、CPU70はバックルスイッチ79,80に基づいて前席乗員のシートベルト27非装着を判定し、装着時(NO判定時)にはステップC3に移行し、非装着時(YES判定時)には別のステップC4に移行する。
【0094】
このステップC4で、CPU70は車速センサ82からの信号に基づいて現行の車速Vが所定値Vo以上で、車両が走行中か、または実質的に車両が停止もしくは略停止しているかを判定し、V<Voの実質的な車両停止時(NO判定時)にはステップC5に移行し、V>Voの車両走行時(YES判定時)には別のステップC3に移行する。
【0095】
上述のステップC3で、CPU70はフラグがF=1か否かを判定し、この場合にはF=0となるので次のステップC6で、CPU70は該当する側のキャンセルソレノイド58をOFF(しゃ断)にして、ロック機構37をキャンセルさせない。
【0096】
次にステップC7で、CPU70はフラグをF=0と成し、次のステップC8で、CPU70はタイマ78の計時に基づいて所定時間(例えば60分)が経過したか否かを判定し、NO判定時にはステップC2にリターンして処理を繰返す一方、ステップC8でのYES判定時には次のステップC9に移行する。
【0097】
一方、前述のステップC5では、前席乗員のシートベルト非装着および車両の実質停止に対応して、フラグがF=1か否かを判定し、キャンセルソレノイド58のOFFに相当するF=0の時(NO判定時)にはステップC8にスキップする一方、F=1の場合(YES判定時)には次のステップC10に移行する。
【0098】
このステップC10で、CPU70はキャンセルソレノイド58をON(通電)と成し、ロック機構37をキャンセルする。
次にステップC11で、CPU70はフラグをF=1と成した後に、ステップC8に移行し、このステップC8で上述同様に所定時間経過か否かを判定し、NO判定時にはステップC2にリターンして処理を繰返す一方、ステップC8でのYES判定時には次のステップC9に移行する。
【0099】
このステップC9で、CPU70はエンジン回転センサ83の出力に基づいて現行のエンジン回転数Neが所定値Neoよりも大きいか否かを判定し、エンジンが作動中でバッテリ電圧に余裕がある場合(YES判定時)にはステップC2にリターンし、NO判定時には次のステップC12に移行する。
【0100】
このステップC12で、CPU70は所定時間が経過したことに対応して、フラグがF=0か否かを判定し、F=0の時(YES判定時)には処理を終了する一方、F=1の時(NO判定時)には次のステップC13でキャンセルソレノイド58をOFFにした後に一連の処理を終了する。
【0101】
このように構成すると、所定以上の車速時に乗員が乗り込んでくる可能性はほとんどないので、万が一、シートベルト装着検出手段が故障している場合を考慮して、車両走行時(ステップC4のYES判定時)にはステップC6でキャンセルソレノイド58をOFFにして、ロック機構37を作動させることで、衝突時の乗員安全性を確保することができる。
【0102】
要するに図11の実施例においては、上記制御手段(CPU70参照)はドアが開状態で、かつシートベルト27が非装着状態の時において車速Vが所定値Vo以上の時には、ロック機構37をキャンセルしないものである。
これにより、万一、シートベルト装着検出手段(バックルスイッチ79,80参照)が故障しても、車両走行時にはロック機構37を作動させ、衝突時の安全性を確保することができる。
【0103】
図12、図13は自動車のシートベルト装置のさらに他の実施例を示し、図5で示したブロック図を図12に示す如きハード回路とタイマ78とで実行するものである。この実施例においても各ドアスイッチ71〜76はドア開時にONとなり、バックルスイッチ79,80はタング部材32の係入時(シートベルト装着時)にOFFされ、ベルト外し時にスイッチONとなり、キャンセルソレノイド58は通電ON時にロック機構37をキャンセルさせ、非通電のOFF時にロック機構37をキャンセルさせないものである。
【0104】
すなわち図12の回路は、ロックキャンセラー機構としてのキャンセルソレノイド58にドア開(何れかのドアスイッチ71〜76のON)をトリガにして電源を供給する電源供給ライン90を設け、この電源供給ライン90にCPU70内のタイマ78を介して、バックルスイッチ79,80およびドアスイッチ71〜76が図示のように直列に接続され、電源供給ライン90はタイマ78の動作により、電源供給開始から所定時間経過した時点で電源の供給が停止されるように構成されている。
【0105】
このように構成した実施例の作用を、図13に示すフローチャートを参照して以下に説明する。
ステップD1で、CPU70は何れかのドアスイッチ71〜76がONになったか否かを判定し、YES判定時にのみ次のステップD2に移行する。
【0106】
このステップD2で、CPU70は電源供給ライン90からキャンセルソレノイド58に電源を供給する(詳しくは電源供給可能態様となる)。
次にステップD3で、CPU70はタイマ78をリセット後、タイマカウントをスタートさせる。
次にステップD4で、CPU70はタイマカウントによる所定時間が経過したか否かを判定し、所定時間の経過時(YES判定時)にのみ、次のステップD5に移行する。
【0107】
このステップD5で、CPU70はタイマ78にてキャンセルソレノイド58に対する電源供給をしゃ断OFFする。
要するに、この実施例では、バックルスイッチ79,80または各ドアスイッチ71〜76のいずれかがOFFになれば、ハード回路上で、キャンセルソレノイド58をOFFするものである。つまり、バックルスイッチ79,80またはドアスイッチ71〜76の何れかがOFFになった時、ハード回路上にてキャンセルソレノイド58を必ずOFFとなして、ロック機構37を作動させることができ、乗員の安全性を優先させることができ、図6で示したフローチャートとほぼ同様の作用を奏するものである。
【0108】
すなわち、図12、図13の実施例は、上記キャンセル手段38にドア開をトリガとして電源を供給する電源供給手段(電源供給ライン90参照)を備え、上記電源供給手段にはドアスイッチ71〜76およびバックルスイッチ79,80を直列に接続し、上記電源供給手段は電源供給開始から所定時間経過した時点で電源の供給を停止する停止手段を(タイマ78参照)備えたものである。
【0109】
この構成によれば、バックルスイッチ79,80もしくはドアスイッチ71〜76の何れかがOFFになると、ハード回路上でキャンセル手段38をOFFにし、ロック機構37を作動させることができるので、安全性を優先させることができる。
【0110】
なお、図6、図8、図10、図11、図13で示した各フローチャートのそれぞれのステップは、処理内容に対応する手段を構成するものである。また、ステップQ4,U4,C4におけるV>Voの判定処理に代えて、シフトレバーのポジションを検出して、車両が走行中が停止中か否かを判定するように構成してもよい。
【0111】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のドア状態検出手段は、実施例のドアスイッチ71〜76に対応し、
以下同様に、
ベルト装着検出手段は、バックルスイッチ79,80に対応し、
制御手段は、CPU70に対応し、
電気的に通電されて作動する手段は、電磁SOLによるキャンセルソレノイド58を含むキャンセル手段38に対応し、
電源供給手段は、電源供給ライン90に対応し、
電源供給の停止手段は、タイマ78に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0112】
【発明の効果】
この発明によれば、ドア開時のシートベルトのロックを防止できると共に、シートベルト装着時にはドアが開いても、ロックキャンセルを作動させないように成して半ドア走行中の衝突時における乗員拘束を達成して、安全性を確保することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 観音開き構造のドアを備えた自動車の斜視図。
【図2】 同側面図。
【図3】 シートベルトの装着状態を示す部分正面図。
【図4】 リトラクタの要部の分解斜視図。
【図5】 本発明の自動車のシートベルト装置を示すブロック図。
【図6】 ロック機構のキャンセル制御を示すフローチャート。
【図7】 他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図8】 キャンセル制御の他の実施例を示すフローチャート。
【図9】 さらに他の実施例を示す制御回路ブロック図。
【図10】 キャンセル制御のさらに他の実施例を示すフローチャート。
【図11】 キャンセル制御のさらに他の実施例を示すフローチャート。
【図12】 自動車のシートベルト装置のさらに他の実施例を示す回路図。
【図13】 図12の装置の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
2…フロントドア
3…リヤドア
27…シートベルト
28…リトラクタ
37…ロック機構
38…キャンセル手段
70…CPU(制御手段)
71〜76…ドアスイッチ(ドア状態検出手段)
79,80…バックルスイッチ(ベルト装着検出手段)
78…タイマ(電源供給の停止手段)
90…電源供給ライン(電源供給手段)
Claims (9)
- フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、
リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、
上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、
上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、
フロントドアおよびリヤドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、
上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、
何れかのドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、
何れかのドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えた
自動車のシートベルト装置。 - フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、
リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、
上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、
上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、
フロントドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、
上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、
フロントドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、
フロントドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えた
自動車のシートベルト装置。 - フロントドアの開作動後にリヤドアが開作動可能となるようフロントドアをリヤドアに対して車外側から重合させる観音開き構造のドアを備え、
リヤドアにフロント席用シートベルトのリトラクタを設けた自動車のシートベルト装置であって、
上記シートベルトのリトラクタに所定値以上の加速度が作用した時、シートベルトの引出しをロックするロック機構と、
上記ロック機構のロック動作をキャンセルするキャンセル手段と、
リヤドアの開状態を検出するドア状態検出手段と、
上記シートベルトの装着を検出するベルト装着検出手段とを設け、
リヤドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時にはロック機構をキャンセルすると共に、
リヤドアが開状態であっても、シートベルトが装着状態の時にはロック機構をキャンセルさせない制御手段を備えた
自動車のシートベルト装置。 - 上記制御手段はドアが開状態で、かつシートベルトが装着状態の時において車速が所定 値以下の時にはロック機構をキャンセルする
請求項1〜3の何れか1に記載の自動車のシートベルト装置。 - 上記キャンセル手段は電気的に通電されて作動する手段に設定され、
通電時から所定時間経過した時、キャンセル手段に対する通電を中止する
請求項1〜4の何れか1に記載の自動車のシートベルト装置。 - エンジン作動中においては所定時間経過後であっても通電を継続する
請求項5記載の自動車のシートベルト装置。 - バッテリ電圧が所定値以上の時においては所定時間経過後であっても通電を継続する
請求項5記載の自動車のシートベルト装置。 - 上記制御手段はドアが開状態で、かつシートベルトが非装着状態の時において車速が所定値以上の時にはロック機構をキャンセルしない
請求項1〜3の何れか1に記載の自動車のシートベルト装置。 - 上記キャンセル手段は電気的に通電されて作動する手段であると共に、上記キャンセル手段にドア開をトリガとして電源を供給する電源供給手段を備え、
上記電源供給手段にはドアスイッチおよびバックルスイッチを直列に接続し、
上記電源供給手段は電源供給開始から所定時間経過した時点で電源の供給を停止する停止手段を備えた
請求項1〜3の何れか1に記載の自動車のシートベルト装置。
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