JP2015174649A - シートベルト装置 - Google Patents

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直 遠山
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Abstract

【課題】シート側方のアンカー位置に保持されたラップベルト接続用のアンカ部が乗員の乗降に干渉しない非使用位置に移動できるようにして、乗員の着座位置への乗降性を向上させるようにしたシートベルト装置を提供する。【解決手段】車両の座席に着座した乗員の肩部から腰部を拘束するショルダベルト24及び乗員の腰部を拘束するラップベルト25を有するシートベルト23と、ラップベルトにケーブル45を介して接続されるピストン40を収容するシリンダ41とガスジェネレータ312とを有した本体37を備え、かつ、急減速時にガスジェネレータの爆発でラップベルトにベルト張力を増加させるように伝えるラッププリテンショナ装置33と、を備え、本体37の長手方向の両端部がシリンダ中心線L1回りに回動可能に支持され、ケーブル45が本体と共にシリンダ中心線回りに揺動可能に突設された。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の衝突時に、座席に着座する乗員の安全性を確保すべく乗員の拘束を行うラッププリテンショナを備えたシートベルト装置に関する。
車両は座席に着座する乗員をシートベルト装置を用いて座席に拘束して、車両の衝突時における乗員の安全性を確保している。
このシートベルト装置としては、乗員の移動を抑制する拘束作用を働かせるため、腰ベルト(ラップベルト)を2点で支持した二点式シートベルト装置や、肩ベルト(ショルダベルト)及び腰ベルトを組み合わせ、それらを3点で支持する3点式シートベルト装置等が用いられている。
このようなシートベルト装置は、乗員のベルトの装着感を低減するために、乗員に対し、ある程度の緩み(遊び)を持たせて装着される。
このため、車両の衝突時に、ショルダプリテンショナ装置によってショルダベルトの緩みを減少させ、ラッププリテンショナ装置によってラップベルトの緩みを減少させ、衝突時における乗員を座席へ拘束する拘束力が低下することを防止している。
このうち、ラップベルトの緩みを減少させるラッププリテンショナ装置は、従来より、車両用シート側方のフロア上にサイドシルに沿って配置されたり、車両用シートの直下に配置されている。(たとえば、特許文献1、2参照)
特開2010−58703号公報 特開2007−238030号公報
ところで、トラック等のキャブオーバー型の車両では、車両用シートの下方にエンジンルームやホイールハウスが配置されるためフロアが比較的高位置にあり、乗降性を考慮して、シートクッションを出来るだけフロアに接近配備する構成を採る場合がある。
このような車両の場合、フロアとシートクッションとの高さ方向の間隔が狭い上、サイドシルの形状がホイールハウスに沿った形状とされるため、特許文献1のようにラッププリテンショナ装置を車両用シートの側方のフロア上にサイドシルに沿って配置することは難しかった。もちろん、シート後方にも室内空間が存在する1BOXタイプの車両であれば、ラッププリテンショナ装置の位置を車両用シートより後方側にずらして配置する等で対応することができるが、トラックのように運転席の後方がボディパネルで仕切られたタイプの車両では困難であった。
また、特許文献2のように、車両用シートの直下に長手方向を車幅方向に向けて配置することは可能であるが、シートとフロアとの間隔が狭いため、ラッププリテンショナ装置のシリンダから出されたラップベルト接続用のアンカ部がシートより上方に飛び出して配置されることになり、乗降の邪魔になる可能性が高く、改善の余地があった。
本発明は以上のような課題を解決するもので、目的とするのは、乗員拘束時にシート側方下部のアンカー位置に保持されたラップベルト接続用のアンカ部が乗員の乗降に干渉しないように退避移動できるようにして、乗員の着座位置への乗降性を向上させることができるシートベルト装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、車両の座席に着座した乗員の肩部から腰部を拘束するショルダベルト及び前記乗員の腰部を拘束するラップベルトを有するシートベルトと、前記ラップベルトにケーブルを介して接続されるピストンを収容するシリンダ及び該シリンダの一端に設けられるガスジェネレータから成る本体を備え、かつ、急減速時に前記ガスジェネレータの爆発で生じる爆発力を前記ピストン及びケーブルを介してラップベルトに伝えるラッププリテンショナ装置と、を具備するシートベルト装置であって、前記ラッププリテンショナ装置の前記本体は、前記シリンダの長手方向が車幅方向に沿って配置されるとともに前記シリンダの中心線回りに回動可能に支持され、前記ラッププリテンショナ装置の前記ケーブルの前記ラップベルトとの接続部が、前記本体と共に前記シリンダの中心線回りに車両の前後方向に揺動可能に突設されている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のシートベルト装置において、前記ラッププリテンショナ装置の前記接続部は、前記シートベルトの装着時には、前記シートバックより車両前方側に位置される使用位置に移動され、前記シートベルトの非装着時には、前記シートバックの後側方に位置される非使用位置に移動可能とされる、ことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載のシートベルト装置において、前記シートベルトの前記ショルダベルトを常時巻き取り方向に引き込むリトラクタを備え、前記ラッププリテンショナ装置の前記接続部は、前記シートベルトを介して前記リトラクタの巻き取り力により常時車両後方側に揺動する方向に付勢されており、前記シートベルトの非装着時には、前記付勢力により非使用位置に保持されることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のシートベルト装置において、前記ラッププリテンショナ装置は、サイドシルの側面に前記シリンダの中心線回りに回動可能に締結される当接部と、該当接部の左右端部から延設され前記本体の車幅方向外側の端部に連結される連結フランジとを有するコ字状に形成された第1ブラケットと、フロアに固定され、前記本体の車幅方向内側の端部が回動可能に挿通される縦板部を有する第2のブラケットと、を備えており、前記本体が前記第1、第2ブラケットを介して前記シリンダの中心線回りに回動可能に支持される、ことを特徴とする。
請求項1の発明では、ラッププリテンショナ装置のケーブルとラップベルトとの接続部がプリテンショナ本体と共にシリンダの中心線回りに揺動可能であるので、シートベルトを装着した乗員拘束時(シートベルト装着時)には、ラップベルトとの接続部が車両前方側の下部アンカー位置に移動されて乗員を拘束することができる。一方で、乗降時のようにシートベルトの拘束を解除した状態では、ラップベルトとの接続部を乗員の乗降の邪魔にならないシートの後方側に移動させることができるので、乗員の着座位置への乗降性を向上させることができる。したがって、キャブオーバー車のようなシートクッションとフロアとの間隔の狭い車両であっても乗員の乗降性を損なうことなく、ラッププリテンショナ装置を設置することができる。
請求項2の発明では、シートベルトが装着された状態では、ラップベルトとの接続部がシートバックより前方の使用位置とされるので、より適切に乗員を拘束することができ、シートベルトが装着されていない状態では、ラップベルトとの接続部がシートバック後側方で乗員の乗降の邪魔にならない非使用位置とされるので、乗員の乗降時の乗降性を向上することができる。すなわち、従来のシートベルトによる乗員拘束性を維持したまま、乗降時における乗員の乗降性を向上させることが可能となる。
請求項3の発明では、シートベルトの拘束を解除したときに、リトラクタがシートベルトを巻き取る巻き取り力により、ラップベルトとの接続部が自動的に非使用位置に移動されるので、より一層、乗員の乗降性を向上させることができる。
請求項4の発明では、第1、第2ブラケットにより、簡単な構成でラッププリテンショナ装置の本体をシリンダの中心線回りに回動可能に支持することができる。
本発明の第1実施形態としてのシートベルト装置が車両のキャブに備えられた状態を示す概略斜視図である。 図1のシートベルト装置を備えたキャブの概略側面図である。 図1のシートベルト装置のラッププリテンショナ装置のキャブフロアへの取り付け状態を示す概略斜視図である。 図1のシートベルト装置の非使用時と使用時におけるラップベルト接続部の位置を比較したキャブ側面図であり、(a)は、ラップベルト接続部の位置が非使用位置にある場合、(b)は、ラップベルト接続部の位置が使用位置である下部アンカー位置にある場合を示す。 図1のシートベルト装置のラッププリテンショナ装置が配備されるシートクッション後部の切欠斜視図である。 図1のラッププリテンショナ装置の拡大図で、(a)は全体斜視図、(b)は切欠斜視図である。 図1のシートベルト装置のラッププリテンショナ装置が用いるシリンダの概略図である。
以下、本発明を適用したシートベルト装置を説明する。
本発明は、シートベルト装置において、以下の特徴を有する。
要するに、ラッププリテンショナ装置のケーブルのラップベルト接続部がプリテンショナ本体と共にシリンダ中心線回りに揺動できるので、乗降時のような場合には、ラップベルト接続部が下部アンカー位置である使用位置より乗員の乗降に干渉しない非使用位置に回動することができ、乗降性を向上できる点が特徴になっている。
本発明の特徴について、以下の実施形態及び変形例等を用いて説明する。なお、実施形態及び変形例等に亘り、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより、以後の説明を省略する。
図1は本発明の適用される第1実施形態としてのシートベルト装置1を備えたキャブオーバー型の車両のキャブ2の助手席側を示す。
キャブ2は、図2に示すように、キャブフロア4と、フロントパネル(フロントマスク)5と、左右のサイドパネル6,6と、バックパネル7と、ルーフパネル8とにより箱型に組み付け溶接して一体形成される。
左右のサイドメンバ6,6にはドア開口9とその後方の柱部11とで形成される。ドア開口9はフロントパネル5側のフロントピラ401にヒンジ結合される不図示のドアにより開閉される。柱部11は上部がルーフパネル8の左右のルーフサイドレール801に一体結合され、下部が左右のサイドシル12に一体結合される。
図2に示すように、キャブフロア4は不図示のエンジンルームの上壁部を形成しており、その左右縁部は左右のサイドシル12に一体結合され、後縁部はバックパネル7の下部に溶着されている。このキャブフロア4は、乗員の足が置かれる前部f1と前部f1より高位置でシート15が載置されるキックアップ部f2とが後方に向けて段差をつけて形成される。
ここでは、以下、助手席側のシート15のシートベルト装置1で説明する。なお、運転席側および助手席側のシート15とシートベルト装置1は、同じものが採用される。
図1,3に示すように、キャブフロア4のキックアップ部f2の後部には、エンジンサービスホール13が形成され、同エンジンサービスホール13がエンジンカバー(図3の2点鎖線参照)14で解放可能に覆われている。このエンジンカバー14の上に助手席側のシート15(図1の2点鎖線参照)が装着される。
図1に2点鎖線で示すように、シート15は、シートクッション16とその後端より上方に延びるシートバック17とを備える。
なお、本実施形態では、助手席側のシート15の下部にエンジンサービスホール13とエンジンカバー14を設けた構造で説明しているが、これに代えて、キャブ(キャビン)の全体を前方へ傾動させてエンジンルームを開く構造のチルト式キャブオーバー型車であってもよい。この場合は、キャブフロアのエンジンサービスホールが不要となり、助手席側のシート15がキャブフロアに直接締結されることとなる。
このようなキャブオーバー型車両のシート15に本発明のシートベルト装置1のシートベルト23が装着されて、乗員をシート15に拘束している。
図1、4に示すように、シートベルト装置1は、シートベルト23が装着された状態で、シートバック17の上方、すなわち、シート15に着座した乗員の肩部上方となる上部アンカー位置P1と、車幅方向で車内中央側(図1で左側)の中央アンカー位置P2と、車幅方向車外側の下部アンカー位置P3との3点にわたりシートベルト23を掛け渡している。
上部アンカー位置P1は、柱部11の上部とルーフサイドレール801の結合部の直下のピラインナパネル26に設けられる。中央アンカー位置P2は、シートクッション16の芯材18の車幅方向中央側との対向部に設けられる。下部アンカー位置P3はシート15の後側部であって、サイドシル12との対向空間t1に配備される。
シートベルト23は長手方向の中間部が板状のタング27の貫通穴に挿通され、タング27より上方側が胸部ウエビング(肩ベルト部)24を成し、タング27より下方側が腰部ウエビング(腰ベルト部)25を成している。即ち、シートベルト23は上部アンカー位置P1と中央アンカー位置P2の間を胸部ウエビング24とし、中央アンカー位置P2と下部アンカー位置P3の間を腰部ウエビング25として機能させる。
上部アンカー位置P1にはピラインナパネル26に支持されたスリップリング26が配備され、そこに胸部ウエビング24の上方端が巻き掛けられ、さらに下方に延出する延出端は柱部11の下部に配備のリトラクタ31に接続されている。リトラクタ31は、シートベルト23を巻き取り可能かつ引き出し可能に構成されている。リトラクタ31は、不図示の巻取りばねによってシートベルト23の巻き取り方向に常時付勢されており、シートベルト23が装着された状態で常にシートベルト23に比較的緩い張力を与えている。
また、リトラクタ31には、後述の制御手段60よりの駆動出力を受けた際に、シートベルト23(胸部ウエビング24)の巻き取り方向の張力を増加させるリトラクタ側プリテンショナが内蔵されている。これにより、衝突時等において、乗員をシート15により確実に拘束することができるようになっている。
なお、リトラクタ側プリテンショナは、従来周知の構成であるので、ここでは、詳細な説明は省略する。
ところで、図1に示すように、シートベルト装置1のシートベルト23は、胸部ウエビング24と腰部ウエビング25とを折り返して巻き掛けるタング27を備える。タング27は中央アンカー位置P2のバックル32に連結される。バックル32はシートクッション16の芯材18の車両中央側との対向部位にバックル用ブラケット321を介して連結されている。
腰部ウエビング25の下端部は、下部アンカー位置P3でキャブフロア4側に支持されるラッププリテンショナ装置33に連結される。ここで下部アンカー位置P3はラッププリテンショナ装置33から延びるケーブル45の先端の腰部ウエビング(ラップベルト)25との接続部(以後ラップベルト接続部と記す)35により形成されている(図3参照)。そして、詳しくは後述するが、本実施形態では、このラップベルト接続部35は、シートベルト装置1のシートベルト23が装着された状態(使用状態)で、使用位置である下部アンカー位置P3に位置され、シートベルト装置1のシートベルト23が解除された状態(非使用状態)でシート15後方側の非使用位置P4に位置されるよう構成されている。
図6、7に示すように、ラッププリテンショナ装置33は、シリンダ41と、シリンダ41の内部に収容されるピストン40(図7参照)と、そのピストン40に接続されたケーブル45とからなる本体37とを備える。
ピストン40は、その内部にガスジェネレータ401を収容保持し、制御手段60からの駆動出力を受けることでガスジェネレータ401が爆発した際に、爆発ガス圧を受け、シリンダ41内で摺動し、ケーブル45に張力を加える。
図6(a),(b)に示すように、シリンダ41は端部よりケーブル45を突き出し、これと並列状にシリンダ中心線L1方向に延長部材43を延出形成する。この延長部材43はその側面にケーブル45を当接しており、延長部材43の一側縁より延びるガイド片48との間にケーブル45を挟持する。しかも、ガイド片48の先端部481には湾曲面を有したケーブルガイド481(図6(b)参照)が形成され、この部位と延長部材43とが協働して、ケーブル45をシリンダ中心線L1と直交する方向に向けて突出し保持している。
ケーブル45はその先端にラップベルト接続部35を設けている。ここには腰部ウエビング(ラップベルト)25が接続される。
このため、ガスジェネレータ401の爆発時には爆発ガスの圧力を受けたピストン40がケーブル45を介してケーブル45先端のラップベルト接続部35側の腰部ウエビング(ラップベルト)25に張力を伝え、これにより乗員の拘束力を強化する。
制御手段60は衝突センサである加速度センサ49と、乗員のシートベルト装着を検知する装着状態センサ51と、走行状態を検知する走行センサ52とを備える。この制御手段60はシートベルト装着時で走行時において、加速度センサ49から所定値以上の過度の減速信号を受けると車両の衝突時と判断する。この際、制御手段60は駆動出力をガスジェネレータ401に出力してラッププリテンショナ装置33を駆動し、しかも、不図示のリトラクタ側プリテンショナにも駆動出力を発するよう機能する。
ラッププリテンショナ装置33は、図4、5に示すように、シート15の後部であって、シートクッション16の後端下部に車幅方向に連続形成された切欠部36に収容される。具体的には、ラッププリテンショナ装置33の本体37(シリンダ41)の長手方向が切欠部36内で車幅方向に沿うように配置されている。
図3、6に示すように、ラッププリテンショナ装置33の本体37は、車幅方向内側(車両中央側で図3で左側)の端部が第2ブラケット39を用いて、車幅方向外側(サイドシル12側で図3で右側)の端部が第1ブラケット38を用いて、それぞれ車体側に取付けられる。そして、本体37は、第1、第2ブラケット38,39により、シリンダ中心線L1回りに回動可能に支持されている。
ここで、第2ブラケット39はL字型に屈曲形成され、縦向き部391に貫通穴393が形成され、屈曲基部392がキャブフロア4のキックアップ部f2の補助板部59に設けた第2取付け部a2にボルト止めされる。そして、第2ブラケット39の縦向き部391の貫通穴393にシリンダ41の端部が回動可能に挿通される。
一方、第1ブラケット38は、シリンダ41より延びる延長部材43の先端に形成された筒状膨出部44に連結ボルト58で連結されるとともに、サイドシル12に設けた第1取付部a1に枢支ボルト47で取り付けられる。
具体的には、第1ブラケット38は第1取付部a1に当接する当接部381と、その両側端より屈曲して延びる連結フランジ382とによりコ字形を成すように形成される。当接部381はサイドシル12の側面(インナパネル121)に設けた第1取付け部a1に枢支ボルト47を介して車両前後方向に回動可能に取り付けられる。連結フランジ382は筒状膨出部44の両端に重ねて配備され、両者が連結ボルト(ピン付ボルト)58で相対的に変位可能に結合される。
これにより、第1ブラケット38は、第1取付け部a1にシリンダ中心線L1回りに回動可能に締結される。更に、第1ブラケット38と筒状膨出部44とがシリンダ中心線L1と直交する連結ボルト58で枢着される。
このように支持された本体37は、図3、6に示すように、シリンダ41側の延長部材43より上方に突設されたケーブル45の突端のラップベルト接続部35をシリンダ中心線L1回りに回動できる。つまりラップベルト接続部35は、シリンダ中心線L1を中心に車両の前後に揺動可能とされている。そして、ラップベルト接続部35は、シート15とサイドシル12との対向空間t1で、シートバック17の後側方に位置する非使用位置P4と、シートバック17の前方側に位置する使用位置である下部アンカー位置P3との間で揺動可能とされる。
乗員拘束時(シートベルト装着時)には、そのラップベルト接続部35がシート15側方の下部アンカー位置P3に保持され、乗降時(シートベルト非装着時)には乗員の乗降に干渉しない非使用位置P4に回動し、保持される。
上述において、車両のキャブ2内には、上述の助手席側のシートベルト装置1と同様構成の運転席側のシートベルト装置(不図示)が配備されるが、ここでは重複説明を略す。
次に、上述のシートベルト装置1の作動を説明する。
車両の走行に先立ち、助手席側のシート15に乗員が着座してシートベルト装置1を装着する場合を説明する。
図4(a)は、シートベルト装置1のシートベルト23が装着されていない状態を示す。シートベルト23が装着されていない状態では、ラッププリテンショナ装置33側のラップベルト接続部35は、リトラクタ31によって巻き取られたシートベルト23によって車両後方側に引かれている。そのため、ラッププリテンショナ装置33の本体37が車両後方側に回動され、ラップベルト接続部35が下部アンカー位置(使用位置)P3よりシート15後方であって乗員の乗降に干渉しない非使用位置P4に回動保持されている。つまり、ラップベルト接続部35は、シートベルト23を介して常にリトラクタ31の巻き取り力により、非使用位置P4に揺動する方向に付勢されている。
通常、シートベルト装置1が装着されていない時は、シートベルト23およびラッププリテンショナ装置33(ラップベルト接続部35)は、このような状態(非使用位置P4)に保持されており、ラップベルト接続部35が乗降の邪魔にならないので、乗員の着座位置への乗降性を確保することができる。
乗員は、シート15に着座した後、リトラクタ31側よりシートベルト23を引き出し、板状のタング27を中央アンカー位置P2のバックル32に係止してシートベルト23を装着する。このとき、助手席側のサイドシル12との対向空間t1内に保持されているラップベルト接続部35は、シートベルト23の腰部ウエビング25が車両前方側に引かれることで、非使用位置P4より使用位置(下部アンカー位置)P3に回動される。この状態では、シートベルト23はリトラクタ31内の不図示の巻取りばねの弾性力を受け、巻き取り方向に比較的緩い張力を受けている。この際、シートベルト23のうち、上部アンカー位置P1と中央アンカー位置P2を結ぶ胸部ウエビング24が乗員の胸部を比較的緩く拘束し、中央アンカー位置P2と下部アンカー位置P3を結ぶ腰部ウエビング25が乗員の腰部を比較的緩く拘束する。
この状態に達すると、装着状態センサ51がオンする。次いで、車両が走行に入ると、走行センサ52がオンして通常走行が継続され、その間、乗員は比較的緩い拘束状態のままでシートベルト23を装備して走行できる。
そして、車両の走行が終了し、シートベルト23のタング27を中央アンカー位置P2のバックル32から解除すると、シートベルト23がリトラクタ31内に胸部ウエビング24側から巻き取られる。この場合、胸部ウエビング24側に続いて腰部ウエビング25側もリトラクタ31内に巻き取られ、腰部ウエビング25の下端が連結されているラップベルト接続部35が引っ張り力を受け、対向空間t1内で使用位置(下部アンカー位置)P3より非使用位置P4に自動的に回動し、保持される。なお、リトラクタ31側の引っ張り力が小さい場合、手動によりラップベルト接続部35を非使用位置P4に回動させてもよい。
このような操作により乗員の着座位置よりの降車は容易化され、乗降性を向上させることができる。
次に、車両の走行中に車両が衝突した場合を説明する。この場合、過度の減速度が衝突センサである加速度センサ49で検出される。
すると、加速度センサ49は車両の衝突信号を制御手段60に伝え、これを判断した制御手段60は不図示の駆動回路を介して駆動出力をリトラクタ側プリテンショナ311及びラッププリテンショナ装置33に発する。
これに応じて、リトラクタ側プリテンショナのガスジェネレータ(図示なし)とラッププリテンショナ装置33側のガスジェネレータ401が爆発駆動する。
すると、リトラクタ側プリテンショナが巻き取り作動して、胸部ウエビング28の緩みを排除し、ラッププリテンショナ装置33が巻き取り作動して、腰部ウエビング29の緩みを排除する。このようなリトラクタ側プリテンショナとラッププリテンショナ装置33の両巻き取り作動により、シートベルト23が乗員を助手席に緩み無く拘束し、車両衝突時における乗員の安全性を確保できる。
以上説明したように、本実施の形態のシートベルト装置1によれば、ラッププリテンショナ装置33の本体37が車両前後方向に回動可能とされており、乗員の乗降時に、ラップベルト接続部35の位置を使用位置(下部アンカー位置)P3と、乗員の乗降の妨げにならないシート15(シートバック17)後側方の非使用位置P4との間で揺動させることができるので、乗員の乗降性を向上させることができる。
しかも、ラップベルト接続部35は、シートベルト23を介してリトラクタ31の巻き取り力によって常時、非使用位置P4側に付勢されているので、シートベルト23の拘束を解除しただけで、自動的に非使用位置P4に移動させることができる。
このように、本発明のシートベルト装置1によれば、シートベルト23と接続されるアンカ部であるラップベルト接続部35がシート15の側方に突出されるような車両であっても、乗員の着座位置への乗降性を向上させることができる。特にシートクッションがフロアに接近配備されてフロアとの高さ方向での間隔が狭いキャブオーバー型車両に好適である。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本発明のシートベルト装置1は、キャブオーバー型の車両に装備されているが、これに限定されるものでは無い。
また、上述のシートベルト装置1では、リトラクタの巻き取り力を利用してラップベルト接続部35を非使用位置P4に付勢しているが、別途、付勢手段を設けてもよい。
また、上述において、ラッププリテンショナ装置33は、シートクッション16の後端下部に車幅方向に連続形成された切欠部(図5参照)36に本体37が収容されているが、これに代えて、シートクッション16の後方のフロア上に配備されてもよく、場合により、シートクッション16の直下のフロア上に本体収容用の凹部を設け、そこにシリンダ中心線L1回りに回動可能に本体37を収容するように構成してもよい。これらの場合も本発明の基本的な効果を得ることができる。
なお、本発明の実施の形態に記載された効果は本発明から生じるもっとも好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されるものに限定されるものではない。
1 シートベルト装置
3 前席(座席)
15 シート
16 シートクッション
19 スリップリング
21 上部ウエビング(シートベルト)
23 シートベルト
24 胸部ウエビング(肩ベルト部)
25 腰部ウエビング(腰ベルト部)
27 タング
31 リトラクタ
33 ラッププリテンショナ装置
35 ラップベルト接続部
37 本体
38 第1ブラケット
39 第2ブラケット
391 貫通穴
40 ピストン
401 ラッププリテンショナ装置のガスジェネレータ
43 延長部材
44 筒状膨出部
45 ケーブル
a1 第1取付部
a2 第2取付部
t1 対向空間
L1 シリンダ中心線
P1 上部アンカー位置
P2 中央アンカー位置
P3 下部アンカー位置
P4 非使用位置

Claims (4)

  1. 車両の座席に着座した乗員の肩部から腰部を拘束するショルダベルト及び前記乗員の腰部を拘束するラップベルトを有するシートベルトと、
    前記ラップベルトにケーブルを介して接続されるピストンを収容するシリンダ及び該シリンダの一端に設けられるガスジェネレータから成る本体を備え、かつ、急減速時に前記ガスジェネレータの爆発で生じる爆発力を前記ピストン及びケーブルを介してラップベルトに伝えるラッププリテンショナ装置と、を具備するシートベルト装置であって、
    前記ラッププリテンショナ装置の前記本体は、前記シリンダの長手方向が車幅方向に沿って配置されるとともに前記シリンダの中心線回りに回動可能に支持され、
    前記ラッププリテンショナ装置の前記ケーブルの前記ラップベルトとの接続部が、前記本体と共に前記シリンダの中心線回りに車両の前後方向に揺動可能に突設された、ことを特徴とするシートベルト装置。
  2. 前記ラッププリテンショナ装置の前記接続部は、前記シートベルトの装着時には、前記シートバックより車両前方側に位置される使用位置に移動され、前記シートベルトの非装着時には、前記シートバックの後側方に位置される非使用位置に移動可能とされる、ことを特徴とする請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 前記シートベルトの前記ショルダベルトを常時巻き取り方向に引き込むリトラクタを備え、
    前記ラッププリテンショナ装置の前記接続部は、前記シートベルトを介して前記リトラクタの巻き取り力により常時車両後方側に揺動する方向に付勢されており、前記シートベルトの非装着時には、前記付勢力により非使用位置に保持される、ことを特徴とする請求項1または2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記ラッププリテンショナ装置は、サイドシルの側面に前記シリンダの中心線回りに回動可能に締結される当接部と、該当接部の左右端部から延設され前記本体の車幅方向外側の端部に連結される連結フランジとを有するコ字状に形成された第1ブラケットと、フロアに固定され、前記本体の車幅方向内側の端部が回動可能に挿通される縦板部を有する第2のブラケットと、を備えており、
    前記本体が前記第1、第2ブラケットを介して前記シリンダの中心線回りに回動可能に支持される、ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のシートベルト装置。
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