JP3687405B2 - 画像読取装置および画像読取方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デジタル複写機、ファクシミリ、スキャナなどの画像読取装置およびその画像読取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
搬送装置によって搬送される原稿を所定の読み取り位置において読み取るデジタル複写機、ファクシミリ、スキャナなどの画像読取装置が各種提供されている。この種の画像読取装置において、読み取り部にゴミなどが付着する場合がある。かかる場合に画像の読み取りが行われると、読み取り部によってゴミが読み取られてしまうため、画像読取装置から得られる出力画像や送信画像(以下、単に出力画像という。)に、原稿画像にない副走査方向に延びたスジが発生してしまう。
【0003】
この問題を解消するための手段として、読み取り部のコンタクトガラスの表面にゴミなどが付着するのを防ぐための処理を施したり、読み取り部の位置をゴミの付着の少ないところにするなどの方法が提案されている。しかし、これらの方法では、読み取り部にゴミが付着してしまった場合に生じる不具合、すなわち、出力画像にゴミ付着によるスジが発生するという不具合を解消することはできない。
【0004】
そこで、読み取り部にゴミが付着した場合にそのゴミの影響が出力画像に顕れないようにする技術が例えば特開平9−139844号公報により提案されている。
【0005】
この特開平9−139844号公報に開示された画像読取装置の概要は次の通りである。まず、この画像読取装置では、原稿の搬送方向に沿って僅かに隔たった2箇所の読み取り位置において、搬送中の原稿の読み取りを行う。なお、以下では便宜上、搬送中の原稿が最初に通過する読み取り位置を上流側読み取り位置、2番目に通過する読み取り位置を下流側読み取り位置と呼ぶ。
【0006】
このように上流側読み取り位置および下流側読み取り位置に2箇所において原稿から画像を読み取った場合、上流側読み取り位置では、例えば
Pk、Pk+1、Pk+2、Pk+3、〜
というように副走査方向に並んだ各主走査線上の画像データが順次得られる。
【0007】
これに対し、、下流側読み取り位置では、この画像データよりも位相が例えばdラインだけ遅れた画像データ、
Pk+d、Pk+d+1、Pk+d+2、Pk+d+3、〜
が得られる。なお、この例において画像データPkなどにおけるサフィックスは、主走査線の番号である。
【0008】
ここで、仮にコンタクトガラスにおける下流側読み取り位置に対応した位置のみにゴミが付着したとすると、上流側読み取り位置からは原稿画像に忠実な画像データが得られるのに対し、下流側読み取り位置からはゴミの影響を受けた画像データが得られることとなり、両画像データ間に差異が生じることとなる。
【0009】
そこで、この画像読取装置では、上流側読み取り位置における画像データに対し、上記位相遅れd相当の遅延を付与して下流側読み取り位置における画像データと同相の画像データを生成し、この画像データと下流側読み取り位置における画像データとを比較し、両者に差があれば下流側読み取り位置にゴミが付着している旨の判定を行うこととしている。
【0010】
また、この場合において、下流側読み取り位置における画像データのうち上流側読み取り位置における画像データと異なっている部分は、ゴミの影響を受けている部分の画像データであるということができる。そこで、この画像読取装置では、このゴミの影響を受けている部分の画像データを固定のマスクデータに置き換えることにより、出力画像に顕れるスジの除去を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特開平9−139844号公報に開示の構成では、下流側読み取り位置および上流側読み取り位置における各画像データを各々2値化し、これらの2値化データが異なっているか否かにより、ゴミが付着しているか否かの判定を行っている。このため、下流側読み取り位置および上流側読み取り位置における各画像データの一方が2値化の閾値より高く、かつ、他方が閾値よりも低い場合にのみゴミが付着している旨の判定がなされ、たとえゴミが付着していたとしても、各画像データの両方が閾値を越える場合あるいは閾値を越えない場合には、ゴミが付着している旨の判定がなされないという問題があった。
【0012】
この問題を解決し、ゴミの付着を精度よく判定するための方法として、下流側読み取り位置および上流側読み取り位置における各画像データ(多値データ)をそのまま比較し、両者の差分が所定の閾値以上であればゴミが付着している旨の判定をする、という方法が考えられる。しかし、画像読取装置の構造などに起因して、下流側読み取り位置および上流側読み取り位置における各画像データ間に定常的なオフセットが生じる場合がある。このような定常的なオフセットが発生する状況においては、各読み取り位置における各画像データ間の差分によりゴミ付着の判定を行ったとしても、判定が不正確なものになる場合があるという問題がある。ここで、図1を参照し、この問題について詳述する。
【0013】
図1は、画像読取装置における原稿搬送系および画像読み取りのための光学系の構成を示すものである。図1において、原稿2は、引き込みローラ3により、1枚ずつ搬送ローラ4まで運ばれる。搬送ローラ4は、原稿搬送方向を変えてコンタクトガラス6に原稿2を搬送する。そして、原稿2はバックプラテン7によってコンタクトガラス5に押さえつけられ、最後に排出ローラ8によって搬送装置から排出される。上述した上流側読み取り位置および下流側読み取り位置は、コンタクトガラス5の上方にある。図1における符号Aは上流側読み取り位置における原稿画像、符号Bは下流側読み取り位置における原稿画像を示すものである。これらの原稿画像AおよびBは、各々第1ミラー9、第2ミラー10、第3ミラー11により光路を変え、レンズ12により縮小され、CCD1に至る。
【0014】
この図1に示す構成において、原稿2は搬送ローラ4により、斜め下方に搬送されてコンタクトガラス5に至る。そして、原稿読み取り時において上流側読み取り位置における原稿画像Aの光路および下流側読み取り位置における原稿画像Bの光路はコンタクトガラス5に対して垂直であるが、上流側読み取り位置および下流側読み取り位置は原稿2がコンタクトガラス5に対して斜めに搬送される区間内に設けられている。従って、上流側読み取り位置からCCD1に至るまでの光路長は、下流側読み取り位置からCCD1に至るまでの光路長よりも長くなる。このため、たとえコンタクトガラス5にゴミが付着していない場合であっても、図12(a)に例示するように、上流側読み取り位置における読取画像Aの濃度値が下流側読み取り位置における読取画像Bの濃度値よりも高くなり、各読み取り位置に対応した画像データ間に一定の大きさのオフセットΔDが生じてしまう。
【0015】
ここで、下流側読み取り位置における読取画像Bの濃度値から上流側読み取り位置における読取画像Aの濃度値を差し引いた差分を閾値と比較してゴミ付着の判定を行うと、下流側読み取り位置のコンタクトガラスにゴミが付着した場合に、上記オフセットΔDの影響により各読取画像の濃度値間の差分が小さくなってしまうため、ゴミ付着の判定が難しくなってしまうのである。図12(b)はその例を示すものである。仮に各読み取り位置間で上記オフセットΔDがなかったとすると、下流側読み取り位置のコンタクトガラスにゴミが付着した場合には、各読み取り位置における読取画像の濃度値間に比較的大きな差分ΔD1が生じる。ところが、図2に示す構成では各読み取り位置間で上記オフセットΔDが生じてしまうため、各読み取り位置における読取画像の濃度値間の差分がΔD1からΔD2に減ってしまい、ゴミ付着の判定をすることが困難になるのである。
【0016】
また、上記特開平9−139844号公報に開示の構成では、ゴミの影響を受けている画像データを固定のマスクデータに置き換えることにより、出力画像におけるスジの除去を行っていたが、この方法では、マスクデータに対応した画像とその周囲の画像との間に濃度差が生じてしまい、出力画像を劣化させてしまうという問題がある。
【0017】
この改善策として、ゴミが付着していると判定された場合に、上記読取画像AおよびBのうちゴミが付着していないと判定されているものの画像データを選択することによりゴミの除去された画像データを得る、という方法が考えられる。しかし、上記オフセットΔDが生じるような状況下でこの方法を実施すると、ゴミの影響を受けた画像データをこれとは濃度の異なった画像データによって置換することとなり、出力画像を劣化させることとなる。例えば図1に示す構成において、ゴミが付着していないと判定されているときに下流側読み取り位置における読取画像Bの画像データを選択し、下流側読み取り位置にゴミが付着していると判定されたときに上流側読み取り位置における読取画像Aの画像データを選択したとする。この場合、読取画像Bの画像データに代えて読取画像Aの画像データを選択したことにより、ゴミによるはっきりしたスジを消すことはできるが、読取画像Aの濃度値は読取画像Bの濃度値よりも高いため、画像データの置換が行われている部分に、うっすらと黒いスジが残ってしまう。
【0018】
この発明は以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、複数の読み取り位置における同一画像に対応した各読取画像に濃度差が存在する場合であっても、読み取り部へのゴミ付着などによるスジ状のノイズを正確に検知し、出力画像から除去することができる画像読取装置および画像読取方法を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読み取り手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えた場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段と、
前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段と
を具備することを特徴とする記載の画像読取装置を要旨とする。
【0020】
かかる発明によれば、元々読取濃度値の高い第1の読み取り位置での読取画像から第2の読み取り位置での読取画像を差し引いた差分を判定することによりスジ状のノイスの有無が判定されるので、ゴミ付着によるスジ状のノイズを確実に検知し、ノイズを含まない第2の読み取り位置での読取画像に置き換えることができる。また、第2の読み取り位置での読取画像は、ゴミ付着によるノイズを含まない第1の読み取り位置での読取画像よりも濃度値が低いので、読取画像の置換を行った部分はうっすらと白いノイズとなるが、そのようなノイズは目立たないという利点がある。
【0021】
請求項2に係る発明は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読み取り手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、該平均濃度差によって所定の閾値を補正して出力する閾値補正手段と、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が前記閾値補正手段から出力された閾値を越えた場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段と
を具備することを特徴とする画像読取装置を要旨とする。
【0022】
かかる発明によれば、第1の読み取り位置での読取画像から第2の読み取り位置での読取画像を差し引いた差分によりノイズの有無を判定する際に、各読み取り位置での読取画像の平均濃度差によって補正された閾値を使用するので、ノイズの有無を正確に判定することができる。
【0023】
請求項3に係る発明は、前記閾値補正手段によって求められた前記平均濃度差により前記第2の読取手段による読取画像を補正する補正手段と、
前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記補正手段による補正を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段と
を具備することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置を要旨とする。
【0024】
かかる発明によれば、第1の読み取り位置において得られたノイズを含む読取画像が、第2の読み取り位置において得られた読取画像を上記平均濃度差によって補正したものに置換されるので、置換箇所とその周囲の部分の濃度差をなくすることができる。
【0025】
請求項4に係る発明は、原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、該平均濃度差をなくすように前記第1または第2の読取手段の読取画像を補正する補正処理を行う補正手段と、前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取られ、前記補正手段による補正処理を経た各読取画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越え、かつ、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも大きい場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段とを具備することを特徴とする画像読取装置を要旨とする。
【0026】
かかる発明によれば、各読み取り位置における読取画像について、平均濃度差をなくすように補正が行われ、この補正後の各読み取り画像の濃度値の差分によりスジ状のノイズの有無が判定されるため、ゴミ付着によるスジ状のノイズを確実に検知することができる。
【0027】
請求項5に係る発明は、前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記補正手段による補正処理を経た前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記補正手段による補正処理を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段を具備することを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置を要旨とする。
【0028】
かかる発明によれば、ノイズが検知された場合に、平均濃度差のない補正後の各読取画像の置換によりノイズ除去が行われるので、置換箇所を目立たなくすることができる。
【0029】
請求項6に係る発明は、搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を形成する画像読取方法において、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、所定の閾値を越えた場合には、前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法を要旨とする。
【0030】
かかる発明によれば、上記請求項1に係る発明と同様の効果が得られる。
【0031】
請求項7に係る発明は、搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を形成する画像読取方法において、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、この平均濃度差を用いて所定の閾値の補正および前記第2の読取手段による読取画像の補正を行い、
前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が前記補正後の閾値を越えない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記補正後の閾値を越えた場合には、前記第2の読取手段によって読み取られ、かつ、前記補正を経た画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法を要旨とする。
【0032】
かかる発明によれば、上記請求項3に係る発明と同様の効果が得られる。
【0033】
請求項8に係る発明は、搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を生成する画像読取方法において、前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、この平均濃度差をなくすように各読取画像の少なくとも一方を補正する補正処理を行い、前記補正処理を経た各読取画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えない場合には、前記補正処理を経た第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記所定の閾値を越え、かつ、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも大きい場合には、前記補正処理を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法を要旨とする。
【0034】
かかる発明によれば、上記請求項4に係る発明と同様な効果が得られる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
A.第1の実施形態
はこの発明の第1の実施形態である画像読取装置の構成を示すブロック図である。図において、CCD1は、図1に示す原稿搬送系によって搬送される原稿を読み取る手段である。本実施形態では、このCCD1が、CCD駆動回路13からの駆動信号によって駆動されることにより、原稿の搬送経路上の上流側読み取り位置および下流側読み取り位置の各々において原稿画像を読み取り、上流側読み取り位置におけるアナログ画像信号Aと下流側読み取り位置におけるアナログ画像信号Bとを出力する。
【0036】
原稿搬送系の構成および原稿の搬送経路上の各読み取り位置からCCD1に至るまでの光学系の構成は、既に図1を参照して説明した通りである。
【0037】
CCD1のパッケージには、図3に示すように、7μm×7μmのフォトダイオードをN個並べたラインセンサが2列形成されている。これらの各ラインセンサは、上流側および下流側の各読み取り位置における原稿画像を各々読み取る手段である。ここで、各ラインセンサは相互に70μmだけ隔たっている。これに対し、原稿の搬送経路上の上流側読み取り位置および下流側読み取り位置は423μmだけ隔たっている。これらの各読み取り位置における各原稿画像(各々1ライン分の線画像)は、図1に示す光学系を経ることにより縮小されて各ラインセンサ上に結像するのである。
【0038】
上流側の読み取り位置に対応したラインセンサでは、1ライン周期(主走査周期)毎に、当該ラインセンサを構成するn個のフォトトランジスタに流れる電流が順次検知され、1ライン分(n画素分)の各画素の濃度を表すアナログ画像信号Aとして出力される。同様に、下流側の読み取り位置に対応したラインセンサにおいても、1ライン周期(主走査周期)毎に、n個のフォトトランジスタに流れる電流が順次検知され、1ライン分(n画素分)の各画素の濃度を表すアナログ画像信号Bが出力されるのである。
【0039】
ここで、上流側および下流側の各読み取り位置に対応した各ラインセンサの間隔70μmは、10ライン分の走査線に対応した間隔である。従って、原稿の搬送速度に変動がなければ、アナログ画像信号Bは、アナログ画像信号Aよりも10ライン相当の位相遅れを持った画像信号となる。
【0040】
図2において、CCD1の後段には、サンプルホールド回路14A、出力増幅回路15A、A/D変換回路16Aおよびシェーデイング補正回路17Aからなる信号処理系と、サンプルホールド回路14B、出力増幅回路15B、A/D変換回路16Bおよびシェーデイング補正回路17Bからなる信号処理系とが設けられている。前者は、上流側読み取り位置における画像信号Aに対応した信号処理系であり、後者は下流側読み取り位置における画像信号Bに対応した信号処理系である。
【0041】
ここで、CCD1から得られるアナログ画像信号AおよびBは、サンプルホールド回路14Aおよび14Bにより各々サンプリングされた後、出力増幅回路15Aおよび15Bによって各々適正なレベルに増幅され、A/D変換回路16Aおよび16Bにより各々デジタル画像データAおよびBに変換される。これらのデジタル画像データAおよびBに対し、シェーデイング補正回路17Aおよび17Bにより、CCD1の感度バラツキや光学系の光量分布特性に対応した補正が施される。以上が画像信号AおよびBに対応した各信号処理系の概要である。
【0042】
出力遅延回路18は、シェーデイング補正回路17Aから出力される画像データAを10ライン相当の遅延時間だけ遅延させ、画像データBと同相の画像データとして出力する。スジ検知回路19は、出力遅延回路18から出力される画像データAと、シェーデイング補正回路17Bから出力される画像データBとを比較することにより、画像データAに含まれる黒スジ状のノイズを検知し、黒スジ検知データを出力する手段である。また、スジ除去回路20は、スジ検知回路19からの黒スジ検知データに基づき、画像データAから黒スジ状のノイズを除去した画像データを生成し、画像処理回路21に出力する手段である。なお、スジ検知回路19およびスジ除去回路20の詳細については後述する。
【0043】
画像処理回路21は、スジ除去回路20から出力される画像データに対し、この画像読取装置が搭載された装置(デジタル複写機、スキャナなど)が必要とする画像処理、例えば拡大縮小処理、地肌除去処理、2値化処理などを施す手段である。
【0044】
CPU22は、この画像読取装置の各部を制御する手段である。具体的には、CPU22は、CCD駆動回路13によって行われるCCD1の駆動の周期の設定し、出力増幅回路15Aおよび15Bの利得の制御、シェーデイング補正回路17Aおよび17Bの制御、スジ検知回路19の定数の制御(後述)などを行う。
以上が本実施形態に係る画像読取装置の全体構成である。
【0045】
次に図4を参照し、スジ検知回路19について説明する。本実施形態におけるスジ検知回路19は、データ比較ブロック23、連続性検知ブロック24およびスレッシュ補正回路34により構成されている。
【0046】
データ比較ブロック23には、ライン周期(主走査周期)毎に、各々n画素分の画素の濃度を表す画像データAおよびBが入力される。ここで、画像データAは、上流側の読み取り位置において読み取られた原稿画像に対応しているが、出力遅延回路18により10ライン相当の遅延が施されている。従って、原稿の搬送速度の変動がなければ、データ比較ブロック23に入力される画像データAおよびBは、各々原稿上の同一ラインに対応した読取画像を表しているものであり、両者は本来一致すべきものである。しかしながら、上流側読み取り位置にゴミなどが付着すると、上流側読み取り位置に対応した画像データAのうちゴミの付着箇所に対応した画素の画像データがその影響を受け、画像データAによって表される当該画素の濃度が画像データBによって表される当該画素の濃度よりも顕著に高くなると考えられる。そこで、このデータ比較ブロック23では、このような前提に基づき、画像データAが画像データBよりも顕著に高くなっている場合に、画像データAがゴミの影響を受けている可能性がある旨の信号を発生するものである。さらに詳述すると次の通りである。
【0047】
このデータ比較ブロック23における比較回路25は、画像データAと画像データBとを比較し、前者が後者よりも大きい場合に信号“1”を出力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。また、減算回路26は、画像データAから画像データBを減算し、画像データAおよびBの差A−Bを出力する。比較回路27は、減算回路26によって求められた差A−Bをスレッシュ演算回路34によって演算されたスレッショルドと比較し、差A−Bがスレッショルドよりも高い場合に信号“1”を出力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。なお、スレッシュ演算回路34の詳細については後述する。AND回路28は、比較回路25の出力信号および比較回路27の出力信号の供給を受け、両者の論理積を出力する。すなわち、AND回路28は、画像データAに対応した画素の濃度が画像データBに対応した画素の濃度よりも高く、かつ、両画素間に所定のスレッショルド以上の濃度差がある場合に信号“1”を出力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。なお、以下では便宜上、このAND回路28の出力信号をゴミ判定ビットと呼ぶ。
【0048】
既に説明した通り、データ比較ブロック23には、ライン周期毎に、各々1ライン(n画素)分の画像データAおよびBが入力される。データ比較ブロック23では、1ラインを構成する各画素毎に上記処理が行われ、画像データAがゴミの影響を受けているか否かを各画素毎に表したゴミ判定ビットからなるnビットのシリアルデータがライン周期毎にAND回路28から出力される。
【0049】
図4における連続性検知ブロック24は、データ比較ブロック27の後段に設けられている。この連続性検知ブロック24は、4個のラインメモリ29〜32と、AND回路33とにより構成されている。ここで、ラインメモリ29〜32は、各々FIFO(First-In First-Out;先入れ先出し)メモリによって構成されている。これらの各ラインメモリは、図示のようにカスケード接続されており、上記データ比較ブロック23から出力されるゴミ判定ビットを順次シフトする1個のシフトレジスタを構成している。また、各ラインメモリは、nビットのシリアルデータを記憶し得るように構成されており、各ラインメモリに入力されたデータは1ライン周期後に当該ラインメモリから出力される。
【0050】
従って、ある画素に対応したゴミ判定ビットがデータ比較ブロック23のAND回路28から出力されているとき、ラインメモリ29〜32からは当該画素よりも各々1〜4ラインだけ前の各画素に対応した各ゴミ判定ビットが出力されることとなる。AND回路33は、データ比較ブロック23のAND回路28およびラインメモリ29〜32から出力されるゴミ判定ビットが全て“1”である場合、すなわち、主走査方向での位置を同じくする画素がゴミの影響を受けている旨の判定が5ライン連続して行われた場合には信号“1”を出力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。このAND回路33の出力信号が黒スジ検知データである。
【0051】
次に図5を参照し、スレッシュ補正回路34の構成について説明する。本実施形態におけるスレッシュ補正回路34は、平均値演算回路35および36と、減算回路37と、加算回路38とにより構成されている。
【0052】
既に図1を参照して説明したように、原稿搬送装置により2つの異なる読み取り位置において原稿画像を読み取る場合、各読み取り位置からCCDセンサ1までの各光路長が異なっていると、たとえ同一原稿画像を読み取ったとしても、各読み取り位置から得られる読取画像の濃度間にオフセットが生じてしまう。このオフセットは、画像読取装置の構成や読み取り位置によって異なってくる。
【0053】
スレッシュ補正回路34は、この読み取り濃度のオフセットをデータ比較ブロック23において使用されるスレッショルドに反映させるための補正を行う回路である。このスレッシュ補正回路34において、平均値演算回路35および36には、上流側読み取り位置および下流側読み取り位置において得られた同一画像に対応した画像データAおよびBが入力される。平均値演算回路35は、画像データAについて64画素分の平均値を求める。また、平均値演算回路36は、平均値演算回路35と同じ画素数、すなわち、64画素分の画像データBの平均値を求める。減算回路37は、平均値演算回路35によって求められた画像データAの平均値から、平均値演算回路36によって求められた画像データBの平均値を差し引き、原稿の同一箇所から得られた画像データAおよびBの各濃度値を比較した場合に、前者が後者よりも平均的にどれだけ高いかを表す平均値差分データを出力する。この平均値差分データは、上述したオフセットに相当するものである。そして、加算回路38は、CPU22から与えられる所定のスレッショルドレベルに対し、この減算回路37から得られる平均値差分データを加算する補正を行う。この加算回路38から得られる補正後のスレッショルドレベルが、上記データ比較ブロック23の比較回路27に供給されるのである。また、平均値差分データは、このようにスレッショルドの補正に用いられる他、スジ除去回路20にも送られ、スジ除去のための処理に使用される。
【0054】
次に図6を参照し、スジ除去回路20の構成について説明する。この図6に示すように、スジ除去回路20は、加算回路39と、選択回路40と、遅延回路41および42と、選択回路43とにより構成されている。
【0055】
加算回路39は、画像データBとスレッシュ補正回路34において演算された平均値差分データとを加算して出力する。選択回路40は、スジ検知回路19から出力される黒スジ検知データが“0”である場合には画像データAを選択し、“1”である場合には加算回路39からの画像データを選択し、このようにして選択したデータを黒スジ除去画像データとして出力する。遅延回路41は、加算回路39からの画像データを4ライン周期だけ遅延させて出力する。また、遅延回路42は、選択回路40からの黒スジ除去画像データを4ライン周期だけ遅延させて出力する。選択回路43は、スジ検知回路19から出力される黒スジ検知データが“0”である場合には遅延回路42からの黒スジ除去画像データを選択し、“1”である場合には遅延回路41からの濃度補正のなされた画像データBを選択し、このようにして選択したデータを最終黒スジ除去画像データとして出力する。
【0056】
以上説明したスジ除去回路20は、要するに、黒スジ検知データが“0”であるときは画像データAをそのまま出力するが、黒スジ検知データが“1”となり、画像データAを用いたのでは黒スジが出力画像に現れることが判明したときには、4ライン前に遡って、画像データAの代わりに、平均値差分データが加算されることにより濃度補正のなされた画像データB(すなわち、黒スジ除去画像データ)を出力するものである。このように4ライン周期前に遡って画像データの切換を行うのは、黒スジ検知データが“0”から“1”へ切り換わるのが、出力画像に黒スジが現れるタイミングよりも4ライン周期だけ遅れるからである。遅延回路41および42並びに選択回路43は、4ライン周期遡って画像データの切換を行うために選択回路40の後段に付加されたものである。
以上が本実施形態に係る画像読取装置の構成の詳細である。
【0057】
次に、図7を参照し、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態において、、スジ検知回路19では、出力遅延回路18からの画像データA(上流側読み取り位置に対応)がシェーディング補正回路17Bからの画像データB(下流側読み取り位置に対応)よりも大きく、かつ、画像データAから画像データBを差し引いた値がスレッシュ補正回路34からのスレッショルドを越えるか否かにより、画像データAにゴミの影響によるスジがあるか否かが判定され、その結果を示す黒スジ検知データが出力される。
【0058】
ここで、図1に示すように、上流側読み取り位置からCCD1に至るまでの光路長は、下流側読み取り位置からCCD1に至るまでの光路長よりも長い。このため、たとえコンタクトガラス5にゴミが付着していない場合であっても、図7(a)に例示するように、画像データAは画像データBよりも大きく、両画像データ間には一定の大きさのオフセットΔDが生じる。
【0059】
このような状況において、上流側読み取り位置にゴミが付着すると、元々画像データBよりも大きな画像データAが、ゴミ付着の影響によりさらに上昇することとなり、図7(b)に例示するように、画像データAは画像データBを大きく越え、両者の間に大きな差分ΔD1が生じる。このため、スジ検知回路19における比較回路25の出力信号が確実に“1”となる。
【0060】
一方、スジ検知回路19内のスレッシュ補正回路34では、画像データAの64画素分の平均値から画像データBの64画素分の平均値が差し引かれ、上記オフセットΔDに相当する平均値差分データが求められる。そして、CPU22からのスレッショルドTHに対し、この平均値差分データを加算する補正が行われ、この補正後のスレッショルドTH+ΔDが、比較回路27に供給される。比較回路27では、画像データAと画像データBの差分が、この補正後のスレッショルドTH+ΔDと比較され(図7(b)参照)、前者が後者を越えるときに信号“1”を出力する。AND回路28は、比較回路25および27の両方の出力信号が“1”であるときにゴミ判定ビット“1”を出力する。そして、このゴミ判定ビット“1”が副走査方向に連続して出力されると、黒スジ検知データ“1”がAND回路33から出力され、スジ除去回路20に供給される。
【0061】
この黒スジ検知データ“1”が出力されると、スジ除去回路20では、画像データBに平均値差分データを加算することにより得られた補正後の画像データBが選択回路40によって選択され、黒スジ除去画像データとして出力され、これが選択回路43を介して、最終黒スジ除去画像データとして出力される。
【0062】
ここで、最終黒スジ除去画像データの元となる画像データBは、元々オフセットΔDだけ画像データAよりも小さい。しかし、上記のように画像データBに対して平均値差分データを加算する補正が行われるため、ゴミの付着がないときの画像データAとほぼ同じ濃度の最終黒スジ除去画像データが得られる(図7(c)参照)。
【0063】
このように本実施形態においては、ゴミの付着がなければ画像データBよりも画像データAが大きくなる構成において、画像データAから画像データBを差し引いた差分をスレッショルドと比較することにより黒スジの有無の判定を行い、しかも、各画像データの平均値間の差分により補正されたスレッショルドを用いてこの比較を行っているので、ゴミ付着の影響による黒スジが発生しているか否かの判定を正確に行うことができる。
【0064】
また、常時は、画像データAを用いて出力画像を形成し、黒スジ検知データが出力されたときには、平均値差分データによって濃度補正された画像データBに置き換えているので、この置換部分が周囲よりもうっすらと黒くなる不具合を防止することができる。
【0065】
なお、本実施形態では、画像データBの濃度補正を行ったが、この濃度補正を省略し、画像データBをそのまま黒スジ除去データとして用い、画像データAと置き換えてもよい。この場合、画像データBは、ゴミ付着がないときの画像データAよりも小さいため、この置換が行われることにより、置換部分がうっすらと白くなるノイズが出力画像に生じるが、かかるノイズは目立たないからである。
【0066】
B.第2の実施形態
図8はこの発明の第2の実施形態である画像読取装置の構成を示すブロック図である。本実施形態では、スジ検知回路19およびスジ除去回路20が、スジ検知回路119およびスジ除去回路120に置き換えられるとともに、濃度補正回路118が追加されている。他の点については、上記第1の実施形態の構成と何ら変わるところはない。
【0067】
濃度補正回路118は、図9に示すように、平均値演算回路135および136と、減算回路137と、加算回路138とにより構成されている。ここで、平均値演算回路135および136には、上流側読み取り位置および下流側読み取り位置において得られた同一画像に対応した画像データAおよびBが入力される。平均値演算回路135は、画像データAについて64画素分の平均値を求める。また、平均値演算回路136は、平均値演算回路35と同じ画素数、すなわち、64画素分の画像データBの平均値を求める。減算回路137は、平均値演算回路135によって求められた画像データAの平均値から、平均値演算回路136によって求められた画像データBの平均値を差し引き、原稿の同一箇所から得られた画像データAおよびBの各濃度値を比較した場合に、前者が後者よりも平均的にどれだけ高いかを表す平均値差分データを出力する。この平均値差分データは、上述したオフセットに相当するものである。そして、加算回路138は、画像データBに対し、この平均値差分データを加算する補正を行い、補正後の画像データBを出力する。
【0068】
スジ検知回路119の構成は、図10に示す通りである。このスジ検知回路119は、上記第1の実施形態におけるスジ検知回路19と異なり、スレッシュ補正回路を有しておらず、比較回路27にはCPU22からのスレッショルドがそのまま与えられる。また、比較回路25および演算回路26には、出力遅延回路18からの画像データAと、濃度補正回路118からの補正後の画像データBが与えられる。他の点については、上記第1の実施形態におけるスジ検知回路と同様であるので、図4において用いた符号と同じ符号を使用し、その説明を省略する。
【0069】
スジ除去回路120の構成は、図11に示す通りである。このスジ除去回路120は、上記第1の実施形態における加算回路39に相当するものを有しておらず、選択回路40には濃度補正回路118からの補正後の画像データBが与えられる。他の点については、上記第1の実施形態におけるスジ除去回路と同様であるので、図6において用いた符号と同じ符号を使用し、その説明を省略する。
【0070】
上記第1の実施形態では、画像データAと画像データBとの差分の大小判定をするためのスレッショルドが平均値差分データにより補正された。これに対し、本実施形態では、このようなスレッショルドの補正の代わりに、上記濃度補正回路118により、画像データBに平均値差分データを加える補正が行われ、スジ検知回路119では、この補正後の画像データBを画像データAから差し引いた差分が所定のスレッショルドを越えるか否かにより、ゴミ付着による黒スジの有無の判定が行われる。そして、黒スジがあるとの判定がなされた場合、スジ除去回路120では、画像データAが補正後の画像データBによって置き換えられる。本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る画像読取装置によれば、複数の読み取り位置における同一画像に対応した各読取画像に濃度差が存在する場合であっても、読み取り部へのゴミ付着などによるスジ状のノイズを正確に検知し、出力画像から除去することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態である画像読取装置における原稿搬送系および原稿読み取りのための光学系の構成を示す図である。
【図2】 同実施形態である画像読取装置の構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施形態におけるCCDの構成を示す図である。
【図4】 同実施形態におけるスジ検知回路の構成を示すブロック図である。
【図5】 同実施形態におけるスレッシュ補正回路の構成を示すブロック図である。
【図6】 同実施形態におけるスジ除去回路の構成例を示すブロック図である。
【図7】 同実施形態に係る画像読取装置の動作を説明する図である。
【図8】 この発明の第2の実施形態である画像読取装置の構成を示すブロック図である。
【図9】 同実施形態における濃度補正回路の構成を示すブロック図である。
【図10】 同実施形態におけるスジ検知回路の構成を示すブロック図である。
【図11】 同実施形態におけるスジ除去回路の構成例を示すブロック図である。
【図12】 従来の画像読取装置の問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1……CCD、14Aおよび14B……サンプルホールド回路、
15Aおよび15B……出力増幅回路、16Aおよび16B……A/D変換回路、
17Aおよび17B……シェーディング補正回路、18……出力遅延回路、
19……スジ検知回路(ノイズ検知手段)、
20……スジ除去回路(ノイズ除去手段)、21……画像処理回路。

Claims (8)

  1. 原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読み取り手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えた場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段と、
    前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段と
    を具備することを特徴とする記載の画像読取装置。
  2. 原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読み取り手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、該平均濃度差によって所定の閾値を補正して出力する閾値補正手段と、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が前記閾値補正手段から出力された閾値を越えた場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段と
    を具備することを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記閾値補正手段によって求められた前記平均濃度差により前記第2の読取手段による読取画像を補正する補正手段と、
    前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記補正手段による補正を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段と
    を具備することを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 原稿を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送される原稿を読み取る第1および第2の読取手段とを具備し、同一画像を前記第1および第2の読取手段によって読み取った場合に、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも高い画像読取装置において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求めて、該平均濃度差をなくすように前記第1または第2の読取手段の読取画像を補正する補正処理を行う補正手段と、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取られ、前記補正手段による補正を経た各読取画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越え、かつ、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも大きい場合に、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定をするノイズ検知手段と
    を具備することを特徴とする画像読取装置。
  5. 前記ノイズ検知手段により、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされない場合には、前記補正手段による補正処理を経た前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記第1の読取手段による読取画像にスジ状のノイズが含まれている旨の判定がなされた場合には、前記補正手段による補正処理を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成するノイズ除去手段を具備することを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
  6. 搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を生成する画像読取方法において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、所定の閾値を越えた場合には、前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法。
  7. 搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を生成する画像読取方法において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、この平均濃度差を用いて所定の閾値の補正および前記第2の読取手段による読取画像の補正を行い、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の読取濃度値の差が前記補正後の閾値を越えない場合には、前記第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記補正後の閾値を越えた場合には、前記第2の読取手段によって読み取られ、かつ、前記補正を経た画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法。
  8. 搬送手段によって搬送される原稿から第1の読取手段により画像を読み取るとともに、同一箇所から読み取った画像の読取濃度が前記第1の読取手段により読み取った画像の読取濃度よりも低い第2の読取手段により前記原稿から画像を読み取り、出力画像を生成する画像読取方法において、
    前記第1および第2の読取手段によって前記原稿の同一箇所から読み取った各画像の平均濃度差を求め、この平均濃度差をなくすように各読取画像の少なくとも一方を補正する補正処理を行い、
    前記補正処理を経た各読取画像の読取濃度値の差が所定の閾値を越えない場合には、前記補正処理を経た第1の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成し、前記所定の閾値を越え、かつ、前記第1の読取手段から得られる読取画像の濃度値が前記第2の読取手段から得られる読取画像の濃度値よりも大きい場合には、前記補正処理を経た前記第2の読取手段による読取画像を用いて出力画像を生成することを特徴とする画像読取方法。
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