JP2002158835A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置

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JP2002158835A
JP2002158835A JP2000349767A JP2000349767A JP2002158835A JP 2002158835 A JP2002158835 A JP 2002158835A JP 2000349767 A JP2000349767 A JP 2000349767A JP 2000349767 A JP2000349767 A JP 2000349767A JP 2002158835 A JP2002158835 A JP 2002158835A
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JP2000349767A
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English (en)
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Susumu Kondo
晋 近藤
Kosuke Shimizu
孝亮 清水
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴミなどに起因するすじ状のノイズを正確に
検知する。 【解決手段】 本発明の画像読取装置は、画像濃度に応
じた感度ですじ状のノイズを検知するすじ検知回路を備
えており、また、画像データに基づいて検知されたすじ
状のノイズの真偽を判定するすじ判定回路も備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
ファクシミリ、スキャナなどに組み込まれる画像読取装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、原稿を搬送しながら所定の線
状の読み取り位置で原稿の画像を読み取って読取画像を
得る画像読取装置がデジタル複写機、ファクシミリ、ス
キャナなどといった各種の機器に組み込まれて提供され
ている。読取画像は、原稿画像が線状の読み取り位置で
一時に読みとられて得られる主走査線の集合として得ら
れる。また、原稿の搬送方向のことを副走査方向と称す
る場合がある。
【0003】このような画像読取装置において、読み取
り位置にゴミなどが付着する場合がある。かかる場合に
画像の読み取りが行われると、読み取り位置のゴミ等が
繰り返し読み取られてしまうため、画像読取装置で得ら
れる読取画像上で副走査方向に、原稿画像には存在しな
いすじが発生してしまうという問題が生じる。この問題
を解消するために、読み取り位置に設けられたコンタク
トガラスの表面にゴミなどが付着するのを防ぐ処理を施
すという手段や、読み取り位置をゴミの付着が少ないと
ころに設定するなどといった手段が提案されている。し
かし、これらの手段では、読み取り位置にゴミなどが付
着してしまった場合に生じる不具合、すなわち、読取画
像にゴミ付着によるすじが発生するという不具合を解消
することはできない。そこで、読み取り位置にゴミなど
が付着した場合であってもそのゴミ等の影響が出力画像
に現れないようにする技術が例えば特開平9−1398
44号公報や特開2000−152008号公報により
提案されている。この特開2000−152008号公
報に開示された画像読取装置の概要は次の通りである。
まず、この画像読取装置では、原稿の搬送方向に沿って
僅かに隔たった2箇所の読み取り位置において、搬送中
の原稿の読み取りを行う。なお、以下では便宜上、搬送
中の原稿が最初に通過する読み取り位置を上流側読み取
り位置、2番目に通過する読み取り位置を下流側読み取
り位置と呼ぶ。このように上流側読み取り位置および下
流側読み取り位置の2箇所において原稿から画像を読み
取った場合、上流側読み取り位置では、例えば Pk、Pk+1、Pk+2、Pk+3、〜 というように副走査方向(即ち搬送方向)に並んだ各主
走査線上の画像データが順次得られる。これに対し、下
流側読み取り位置では、この画像データよりも位相が例
えばdラインだけ遅れた画像データ、 Pk+d、Pk+d+1、Pk+d+2、Pk+d+
3、〜 が得られる。なお、この例において画像データPkなど
におけるサフィックスは、主走査線の番号である。ここ
で、コンタクトガラス上にゴミが仮に下流側読み取り位
置のみに付着したとすると、上流側読み取り位置からは
原稿画像に忠実な画像データが得られるのに対し、下流
側読み取り位置からはゴミの影響を受けた画像データが
得られることとなり、両画像データ間に差異が生じるこ
ととなる。そこで、特開2000−152008号公報
に開示された画像読取装置では、上流側読み取り位置に
おける画像データに対し、上記位相遅れd相当の遅延を
付与して下流側読み取り位置における画像データと同相
の画像データを生成し、この画像データと下流側読み取
り位置における画像データとを比較し、両者に所定のス
レッショレベル以上の差があれば下流側読み取り位置に
ゴミ等が付着している旨の判定を行うこととしている。
また、この場合において、下流側読み取り位置における
画像データのうち上流側読み取り位置における画像デー
タと異なっている部分は、ゴミに影響を受けている部分
の画像データであるということができる。また、この画
像読取装置では、このゴミ等の影響を受けている部分の
画像データを固定のマスクデータに置き換えたり、ある
いはその部分の画像データに換えて上流側読み取り位置
における画像データを最終画像データとして出力するこ
とにより、読取画像に現れるすじの除去を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した特
開2000−152008号公報に開示された画像読取
装置によれば、読み取り位置にゴミ等が付着している旨
の判定に使用するスレッショレベルの設定によって、判
別できるゴミの濃度も変り、レベルが小さく設定される
ほど原稿画像との濃度の差が小さいゴミが判別可能とな
る。しかしながら、スレッショレベルが低下すると、実
際にはゴミ等が付着していないにも関わらず、ある種の
画像部分をすじと誤認してしまう。
【0005】また、上記特開2000−152008号
公報には、濃度の小さい原稿画像上における濃度の大き
いすじ(黒すじ)を判定する方法と濃度の大きい原稿画
像上における濃度の小さいすじ(白すじ)を判定する方
法が開示されている。正確にすじを検知するためにはこ
れら2つの方法を適切に使い分けることが必要であると
考えられるが、そのような使い分けについては開示がな
い。
【0006】本発明は、上記事情に鑑み、ゴミなどに起
因するすじ状のノイズを正確に検知する画像読取装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の画像読取装置は、原稿を、所定の搬送方向に
搬送して、その搬送方向に交わる複数の線状領域を順次
に通過させる搬送部と、搬送部によって搬送される原稿
の原画像を、上記複数の線状領域それぞれで読み取って
複数の読取画像を得る画像読取部と、画像読取部によっ
て得られた複数の読取画像を比較することにより、それ
ら複数の読取画像のうちの所定の読取画像上で上記搬送
方向に連なるすじ状のノイズを、それら複数の読取画像
のうちの1つ以上の読取画像の濃度に応じた感度で検知
するすじ検知回路とを備えたことを特徴とする。
【0008】上記すじ検知回路は、上記複数の読取画像
それぞれの濃度に非線形な変換が施された後の濃度でそ
れら複数の読取画像を比較することにより、すじ状のノ
イズを、実質的に読取画像の濃度に応じた感度で検知す
るものであってもよく、あるいは、上記複数の読取画像
のうちの1つ以上の読取画像の濃度に応じたスレッショ
レベルを越える不一致が該複数の読取画像間で生じたこ
とに基づいてすじ状のノイズを検知するものであっても
よい。
【0009】上記目的を達成する本発明の第2の画像読
取装置は、原稿を、所定の搬送方向に搬送して、その搬
送方向に交わる複数の線状領域を順次に通過させる搬送
部と、搬送部によって搬送される原稿の原画像を、上記
複数の線状領域それぞれで読み取って複数の読取画像を
得る画像読取部と、画像読取部によって得られた複数の
読取画像を比較することにより、それら複数の読取画像
のうちの所定の読取画像上で上記搬送方向に連なるすじ
状のノイズを検知するすじ検知回路と、すじ検知回路に
より検知されたノイズの真偽を上記所定の読取画像に基
づいて判定する判定回路とを備えたことを特徴とする。
【0010】上記判定回路は、上記所定の読取画像上で
すじ状のノイズとして検知された部分と、その部分の周
辺に存在する部分とを比較することにより、そのノイズ
の真偽を判定するものであってもよく、あるいは、上記
所定の読取画像上ですじ状のノイズとして検知された部
分と、上記読取領域に沿う方向でその部分に隣接する部
分との間における濃度の段差の有無によってノイズの真
偽を判定するものであってもよい。
【0011】上記目的を達成する本発明の第3の画像読
取装置は、原稿を、所定の搬送方向に搬送して、その搬
送方向に交わる複数の線状領域を順次に通過させる搬送
部と、搬送部によって搬送される原稿の原画像を、上記
複数の線状領域それぞれで読み取って複数の読取画像を
得る画像読取部と、画像読取部によって得られた複数の
読取画像を比較することにより、それら複数の読取画像
のうちの所定の読取画像上で上記搬送方向に連なる、原
画像よりも濃度が高いすじ状のノイズを検知する高濃度
すじ検知回路と、画像読取部によって得られた複数の読
取画像を比較することにより、上記所定の読取画像上で
上記搬送方向に連なる、原画像よりも濃度が低いすじ状
のノイズを検知する低濃度すじ検知回路と、上記所定の
読取画像の濃度に応じて、高濃度すじ検知回路と低濃度
すじ検知回路とのうちいずれか一方を選択する選択回路
とを備えたことを特徴とする。
【0012】この本発明の第3の画像読取装置は、上記
高濃度すじ検知回路と上記低濃度すじ検知回路とを兼ね
た高低濃度すじ検出回路を備え、上記選択回路が、高低
濃度すじ検出回路を、上記所定の読取画像の濃度に応じ
て高濃度すじ検知回路あるいは低濃度すじ検知回路とし
て使い分けるものであることが好適である。
【0013】本発明の第1、第2、および第3の画像読
取装置それぞれは、上記所定の読取画像からすじ状のノ
イズを除去するすじ除去回路を備えることが好適であ
る。
【0014】また、本発明の第1、第2、および第3の
画像読取装置それぞれは、上記複数の画像読取部によっ
て得られた複数の読取画像のなかから1つの読取画像を
上記所定の読取画像として選択する読取画像選択回路を
備えることも好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0016】A.第1の実施形態 図1は、本発明の画像読取装置の第1の実施形態を示す
ブロック図である。
【0017】この図1において、CCD1は、後述する
搬送部によって搬送される原稿を読み取るものであり、
本発明にいう画像読取部の一例である。本実施形態で
は、このCCD1が、CCD駆動回路2からの駆動信号
によって駆動されることにより、原稿が搬送される経路
上に存在する上流側読み取り位置および下流側読み取り
位置の各々において原稿画像が読み取られ、下流側読み
取り位置におけるアナログ画像信号Aと上流側読み取り
位置におけるアナログ画像信号Bが出力される。
【0018】図2は、原稿を搬送する搬送部の構成と、
原稿が搬送される搬送経路上の読み取り位置からCCD
1に至るまでの光学系の構成とを示す図である。
【0019】搬送部には、引き込みローラ17と搬送ロ
ーラ18と排出ローラ21が備えられており、原稿16
は、引き込みローラ17により、1枚ずつ搬送ローラ1
8まで運ばれる。搬送ローラ18は、コンタクトガラス
19上に原稿16を搬送する。そして、原稿16はバッ
クプラテン20によってコンタクトガラス19に押さえ
つけられ、最後に排出ローラ21によって搬送部から排
出される。上述した上流側読み取り位置Bおよび下流側
読み取り位置Aは、コンタクトガラス19上に存在して
いる。これらの読み取り位置A、Bにおける各原稿画像
は、第1ミラー22、第2ミラー23、第3ミラー24
により反射され、レンズ25により縮小され、CCD1
に至る。
【0020】図3は、CCDの構成図である。
【0021】このCCD1のパッケージには、7μm×
7μmのフォトトランジスタFTがn個並んだラインセ
ンサが2列形成されている。これらの各ラインセンサL
SA,LSBは、下流側読み取り位置Aおよび上流側読
み取り位置Bそれぞれにおける原稿画像を読み取るもの
である。ここで、各ラインセンサは相互に70μmだけ
隔たっている。この間隔は読取画像の10ライン分の走
査線に相当する間隔である。この間隔を、原稿の搬送経
路上の上流側読み取り位置Bおよび下流側読み取り位置
Aの隔たりに換算すると、400dot/inchの解
像度では、10×25400÷400=635μmだ
け、600dot/inchの解像度では、10×25
400÷600=423μmだけ隔たっていることとな
る。本実施形態では10ライン分の間隔としているが、
この間隔は、検知の対象となるゴミの発生頻度に基づい
て決定されることが望ましい。
【0022】図4は、CCDのライン間隔の決定例を示
す図である。
【0023】この図4には、コンタクトガラス上に付着
するゴミの発生頻度の一例を表す棒グラフが示されてお
り、グラフの横軸はゴミのサイズ、縦軸は発生頻度を表
している。
【0024】発生するゴミのうちの95%を占める60
0μm以下のゴミによる影響を除去する場合には、読み
取り位置の間隔は、600μmに所定の大きさが加えら
れた635μmに設計されるとよい。このような間隔を
隔てた各読み取り位置における各原稿画像(各々1ライ
ン分の線画像)は、図2に示す光学系を経ることにより
縮小されて各ラインセンサ上に結像され、各ラインセン
サでセンスされる。
【0025】下流側読み取り位置に対応したラインセン
サでは、所定の主走査周期毎に、そのラインセンサを構
成するn個のフォトトランジスタそれぞれに流れる電流
が検知されて、1ラインを構成するn画素それぞれの濃
度を表すアナログ画像信号Aとして出力される。つま
り、1主走査周期毎に1ライン分の画像が読み取られる
ので、以下では、主走査周期のことをライン周期と称す
る場合がある。
【0026】同様に、上流側の読み取り位置に対応した
ラインセンサにおいても、主走査周期毎に、n個のフォ
トトランジスタそれぞれに流れる電流が検知されて、n
画素それぞれの濃度を表すアナログ画像信号Bが出力さ
れる。
【0027】上述したように、上流側読み取り位置およ
び下流側読み取り位置それぞれに対応した各ラインセン
サの間隔70μmは、10ライン分の走査線に対応した
間隔である。従って、原稿の搬送速度に変動がなけれ
ば、アナログ画像信号Aは、アナログ画像信号Bよりも
10ライン分だけ位相が遅れた画像信号となる。
【0028】図1において、CCD1の後段には、サン
プルホールド回路3A、出力増幅回路4A、A/D変換
回路5Aおよびシェーディング補正回路6Aからなる信
号処理系と、サンプルホールド回路3B、出力増幅回路
4B、A/D変換回路5Bおよびシェーディング補正回
路6Bからなる信号処理系とが設けられている。前者
は、下流側読み取り位置における画像の読み取りで得ら
れたアナログ画像信号Aを処理する信号処理系であり、
後者は上流側読み取り位置における画像の読み取りで得
られたアナログ画像信号Bを処理する信号処理系であ
る。
【0029】ここで、CCD1から得られるアナログ画
像信号Aおよびアナログ画像信号Bは、サンプルホール
ド回路3A、3Bにより各々サンプリングされた後、出
力増幅回路4A、4Bによって各々適正なレベルに増幅
され、A/D変換回路5A、5Bにより各々デジタル画
像データAおよびデジタル画像データBに変換される。
これらのデジタル画像データのことを以下では単に画像
データと称する。これらの画像データAおよび画像デー
タBに対し、シェーディング補正回路6A、6Bによ
り、CCD1の感度バラツキや光学系の光量分布特性に
対応した補正が施される。以上がアナログ画像信号Aお
よびアナログ画像信号Bに対応した各信号処理系の概要
である。
【0030】出力遅延回路7は、シェーディング補正回
路6Bから出力される画像データBを10ライン相当の
遅延時間だけ遅延させ、画像データAと同相の画像デー
タとして出力する。同相となった画像データAおよび画
像データBは、それぞれデータ変換回路8A及びデータ
変換回路8Bでデータ変換されて出力される。すじ検知
回路9は、データ変換回路8Aから出力される画像デー
タAとデータ変換回路8Bから出力される画像データB
とを比較することにより、画像データAに含まれるすじ
状のノイズを検知して、後述するすじ検知データを出力
する回路である。すじ判定回路11は、画像データAに
含まれる主走査方向の濃度変化点を検知し、その検知結
果とすじ検知回路9からのすじ検知データに基づきすじ
判定データを出力する回路である。また、すじ除去回路
10は、すじ判定回路11からのすじ判定データに基づ
き、シェーディング補正回路6Aから出力される画像デ
ータAと出力遅延回路7から出力される画像データBと
を用いて、すじ状のノイズを除去した画像データを生成
し、画像処理回路12に出力する回路である。なお、デ
ータ変換回路8A、データ変換回路8B、すじ検知回路
9、およびすじ除去回路10の詳細については後述す
る。
【0031】画像処理回路12は、すじ除去回路10か
ら出力される画像データに対し、この画像読取装置が搭
載された装置(デジタル複写機、スキャナなど)が必要
とする画像処理、例えば拡大縮小処理、地肌除去処理、
2値化処理などを施す手段である。
【0032】CPU13は、この画像読取装置の各部を
制御する手段である。具体的には、CPU13は、CC
D駆動回路2によって行われるCCD1の駆動の周期を
設定し、出力増幅回路4A、4Bの増幅利得を制御し、
シェーディング補正回路6A、6Bを制御し、後述する
すじ検知回路9のスレッショレベルを制御する。
【0033】以上が本実施形態に係る画像読取装置の全
体構成である。
【0034】次に図5を参照し、データ変換回路8A及
びデータ変換回路8Bについて説明する。
【0035】図5は、データ変換回路を構成するRAM
を示す図である。
【0036】本実施形態ではデータ変換回路8A及びデ
ータ変換回路8Bは、それぞれRAM26によって構成
されており、この図5には1つのデータ変換回路を構成
するRAM26が代表的に示されている。このRAM2
6にはデータ変換テーブルが記憶されており、画像デー
タはRAM26のアドレスデータとして入力されて、そ
のアドレスに書き込まれているデータが変換後の画像デ
ータとして出力される。従って、RAM26に記憶され
ているデータ変換テーブルを書き換えることにより様々
なデータ変換が可能となる。
【0037】なお本実施形態ではデータ変換回路として
RAMが使用されているが、決まった変換関係でデータ
変換可能であれば、RAM以外の手段が用いられてもよ
い。
【0038】図6は、データ変換テーブルが表す入力デ
ータと出力データの関係の一例を示すグラフである。
【0039】本実施形態では、この図6に示すような非
線形な関係を表すデータ変換テーブルがRAM26に書
き込まれている。
【0040】入力データと出力データとの関係としてこ
の図6に示す関係が用いられることにより、入力データ
の値が小さい領域では入力データの変化量ΔDI1に対
して出力データの変化量ΔDO1は大きくなり、入力デ
ータの値が大きい領域では入カデータの変化量ΔDI2
に対して出力データの変化量ΔDO2は小さくなる。従
って、複数の画像データの差は、入力データの値が小さ
い領域では拡大され、入力データの値が大きい領域では
縮小されることになる。画像データの値は、画像の濃度
を表しているので、図6に示す関係のデータ変換によ
り、濃度が高い画像領域では複数の画像データの差が抑
制され、濃度が低い画像領域では複数の画像データの差
が強調されることとなる。
【0041】このような非線形な変換関係でデータ変換
された画像データがすじ検知回路に入力される。
【0042】図7は、すじ検知回路の構成図である。
【0043】本実施形態におけるすじ検知回路9は、デ
ータ比較ブロック27および連続性検知ブロック28に
より構成されている。
【0044】データ比較ブロック27には、ライン周期
(主走査周期)毎に、各々n画素分の画素の濃度を表す
画像データAおよび画像データBが入力される。ここ
で、画像データBは、上流側読み取り位置において読み
取られた原稿画像に対応しているが、出力遅延回路7に
より10ライン相当の遅延が施されている。従って、原
稿の搬送速度の変動がなければ、データ比較ブロック2
7に入力される画像データAおよび画像データBは、各
々原稿上の同一ラインに対応した読取画像を表している
ものであり、両者は本来一致すべきものである。しかし
ながら、下流側読み取り位置にゴミなどが付着すると、
下流側読み取り位置に対応した画像データAのうちゴミ
の付着箇所に対応した画素の画像データがその影響を受
け、画像データAが表す当該画素の濃度が、画像データ
Bが表す当該画素の濃度よりも顕著に高くなると考えら
れる。そこで、このデータ比較ブロック27は、このよ
うな前提に基づき、画像データAが画像データBよりも
顕著に高くなっている場合に、画像データAがゴミの影
響を受けている可能性がある旨の信号を発生する。さら
に詳述すると次の通りである。
【0045】このデータ比較ブロック27における比較
回路29は、画像データAと画像データBとを比較し、
前者が後者よりも大きい場合に信号“1”を出力し、そ
うでない場合には信号“0”を出力する。また、減算回
路30は、画像データAから画像データBを減算し、画
像データAおよび画像データBの差A−Bを出力する。
比較回路31は、減算回路30によって求められた差A
−Bを所定のスレッショレベルと比較し、差A−Bがス
レッショレベルよりも高い場合に信号“1”を出力し、
そうでない場合には信号“0”を出力する。これによ
り、差A−Bが顕著であるか否かが判定されることとな
る。AND回路32は、比較回路29の出力信号および
比較回路31の出力信号の供給を受け、両者の論理積を
出力する。すなわち、AND回路32は、画像データA
に対応した画素の濃度が画像データBに対応した画素の
濃度よりも高く、かつ、両画素間に所定のスレッショレ
ベル以上の顕著な濃度差がある場合に信号“1”を出力
し、そうでない場合には信号“0”を出力する。
【0046】このデータ比較ブロック27に入力されて
比較される画像データAおよび画像データBは、上述し
たデータ変換回路で変換された画像データであるので、
濃度が高い画像領域ではこれらの画像データの差が抑制
されており、濃度が低い画像領域ではこれらの画像デー
タの差が強調されている。このため、スレッショレベル
が一定であっても、濃度が低い領域のほうが濃度が高い
領域よりもゴミなどの検知感度が高い。一般に、ゴミな
どの誤検知は、画像濃度が高いところで生じやすいの
で、画像濃度に応じた検知感度でゴミの検知が行われる
本実施形態の画像読取装置は、すじ状のノイズを正確に
検知することができる。
【0047】なお、以下では便宜上、AND回路32の
出力信号をゴミ判定ビットと呼ぶ。
【0048】ところで、既に説明した通り、データ比較
ブロック27には、ライン周期毎に、各々1ライン(n
画素)分の画像データAおよび画像データBが入力され
る。データ比較ブロック27では、1ラインを構成する
各画素毎に上記処理が行われ、画像データAがゴミの影
響を受けているか否かを各画素毎に表したゴミ判定ビッ
トからなるnビットのシリアルデータがライン周期毎に
AND回路32から出力される。
【0049】さて、原稿の搬送速度が一定である場合に
は、このゴミ判定ビットが“1”となることを以て、読
取画像にすじが現れる旨の判定を行うことも可能であ
る。しかしながら、実際には原稿の搬送速度には変動が
生じるので、このゴミ判定ビットが“1”になったから
と言って、直ちに読取画像にすじが現れる旨の判定を行
うことはできない。
【0050】しかしながら、原稿の搬送速度の変動は、
原稿がローラに当たるときやローラから離れるときに発
生するものであるため、上記の搬送速度の変動に基づく
画像データAおよび画像データBの位相ずれは、2〜3
ライン周期程度しか持続しないと考えられる。これに対
し、ゴミの付着によるすじの発生は、短くても数10ラ
イン周期以上は持続する。従って、特定の画素に対応し
たゴミ判定ビットが5〜10ライン周期に亙って連続し
て“1”となった場合には、原稿の搬送速度の変動の影
響ではなく、ゴミの付着に起因してそのような事態が起
こっていると考えてよい。
【0051】図7における連続性検知ブロック28は、
このような考えに基づき、データ比較ブロック27の後
段に設けられたものである。この連続性検知ブロック2
8は、4個のラインメモリ33〜36と、AND回路3
7とにより構成されている。ここで、ラインメモリ33
〜36は、各々FIFO(First−In Firs
t−Out;先入れ先出し)メモリによって構成されて
いる。これらのラインメモリは、図7に示すようにカス
ケード接続されている。また、各ラインメモリは、上記
データ比較ブロック27から出力されるゴミ判定ビット
を順次シフトする各シフトレジスタを構成している。さ
らに、各ラインメモリは、nビットのシリアルデータを
記憶するように構成されており、各ラインメモリに入力
されたビットデータは1ライン周期後に当該ラインメモ
リから出力される。
【0052】従って、ある画素に対応したゴミ判定ビッ
トがデータ比較ブロック27のAND回路32から出力
されているとき、ラインメモリ33〜36からは当該画
素よりも各々1〜4ラインだけ前の各画素に対応した各
ゴミ判定ビットが出力されることとなる。AND回路3
7は、データ比較ブロック27のAND回路32および
ラインメモリ33〜36から出力されるゴミ判定ビット
が全て“1”である場合、すなわち、画素がゴミの影響
を受けている旨の判定が主走査線上の共通位置で5ライ
ン連続して行われた場合には信号“1”を出力し、そう
でない場合には信号“0”を出力する。このAND回路
37の出力信号がすじ検知データである。
【0053】さて、すじ検知回路9は、画像データAの
値が画像データBの値に比べて所定値以上大きい場合に
ゴミが有りと判定するが、原稿濃度が高く、画像データ
Bに濃度の低いゴミが存在する場合でもすじ検知回路9
は画像データAにゴミがあると誤検知をしてしまう。ま
た、濃度変化の小さいゴミを検知できるように、すじ検
知回路9で使用するスレッシュレベルを小さくすると、
ゴミが発生していない場合でも誤検知が発生しやすくな
る。
【0054】上述したすじ判定回路11は、このような
ことからすじ検知回路9の後段に設けられたものであ
り、すじ検知回路9によって検知されたすじの真偽を判
定する。
【0055】図8は、すじ判定回路11の構成図であ
る。
【0056】このすじ判定回路11は、主走査エッジ検
出ブロック38およびすじ検知マスクブロック41とに
より構成されている。
【0057】画像データAがゴミの影響を受けている場
合には、画像データAに基づいてそのゴミの真偽を判定
することができるはずである。具体的には、画像データ
Aのうちゴミの影響を受けた画素のデータと、その画素
の周辺の画素のデータとを比較して顕著な差異の有無を
判定することによってゴミの真偽を判定することができ
る。より簡便に判定する場合には、に主走査方向におけ
る濃度の段差(エッジ)が検出されるか否かで判定する
こともできる。本実施形態では、このエッジを検出する
方法が採用されている。
【0058】主走査エッジ検出ブロック38では、すじ
が検出された画素(すじ検知画素)と、その画素から主
走査線方向に2画素隔たった3画素の平均値との差分
が、画像データAに基づいて求められ、その差分と所定
のスレッショレベルが比較される。そして、差分がスレ
ッショレベルより大きい場合は画像データAの主走査方
向にエッジ有りと判定され、差分がそのスレッショレベ
ルより小さい場合はエッジ無しと判定される。
【0059】この主走査エッジ検出ブロック38の遅延
回路39では、画像データAが2画素分遅延されると共
に、3画素の平均値が算出されて出力される。また、比
較回路40では、遅延回路39から出力された平均値と
画像データAとの差分が求められてスレッショレベルと
比較されてエッジが検出される。
【0060】すじ検知マスクブロック41は、主走査エ
ッジ検出ブロック38によるエッジの検出結果がエッジ
有りという結果である時はすじ検知データをそのまます
じ判定データとして出力し、検出結果がエッジ無しとい
う結果である時はすじ検知データをマスクする。つま
り、すじ検知データが“1”であっても、検出結果がエ
ッジ無しという結果である時はすじ判定データを“0”
として出力する。以上説明したように、すじ判定回路1
1は、画像データAのゴミ検知位置に主走査方向のエッ
ジが無い場合には、すじ検知回路9による検知の結果、
ゴミ有りと検知された場合であっても、すじ検知回路9
が誤検知したとしてゴミ無しと訂正するものである。す
じ判定回路11を備えた画像読取装置によれば、すじ状
のノイズの誤検知を訂正して正確な検知を行うことがで
きる。
【0061】すじ判定回路11から出力されるすじ判定
データはすじ除去回路に入力され、このすじ除去回路
は、画像データからすじ状のノイズを除去する。
【0062】図9は、すじ除去回路の構成図である。
【0063】この図9に示すすじ除去回路10は、選択
回路42と、遅延回路43および44と、選択回路45
とにより構成されている。
【0064】選択回路42は、すじ判定回路11から出
力されるすじ判定データが“0”である場合にはシェー
ディング補正回路6Aからの画像データAを選択し、
“1”である場合には出力遅延回路7からの画像データ
Bを選択し、このようにして選択したデータをすじ除去
画像データとして出力する。つまり、すじ判定データが
“0”であるときは画像データAがそのまま選択回路4
2から出力されるが、すじ判定データが“1”となり、
画像データAを用いたのではすじが読取画像に現れるこ
とが判明したときには、画像データAの代わりに画像デ
ータBが選択回路42から出カされる。
【0065】遅延回路43は、選択回路42からのすじ
除去画像データを4ライン周期だけ遅延させて出力す
る。また、遅延回路44は、出力遅延回路7からの画像
データBを4ライン周期だけ遅延させて出力する。選択
回路45は、すじ判定回路11から出力されるすじ判定
データが“0”である場合には遅延回路43からのすじ
除去画像データを選択し、“1”である場合には遅延回
路44からの画像データBを選択し、このようにして選
択したデータを最終すじ除去画像データとして出力す
る。つまり、すじ判定データが“1”であるときは、4
ライン周期前に遡った画像データの切換も行う。このよ
うな4ライン周期前に遡った画像データの切換を行うの
は、すじ判定データが“0”から“1”へ切り換わるタ
イミングが、読取画像にすじが現れるタイミングよりも
4ライン周期だけ遅れるからである。
【0066】本実施形態では、すじが検知されない場合
には画像データAがそのまま出力され、画像データAに
すじが検知された場合には画像データAの代わりに画像
データBが出力されるように構成されている。これに対
し、すじが検知されない場合は画像データBをそのまま
出力し、画像データBにすじが検知された場合には画像
データBの代わりに画像データAを出力する構成も考え
られる。また、画像データAおよび画像データBの交換
が可能な構成も考えられる。
【0067】図10は、画像データの交換が可能な構成
を表す図である。
【0068】この図10に示す構成は、図1で説明した
シェーディング補正回路6Aと遅延回路7の後段に、選
択回路46が設けられている点を除いて、図1に示す構
成と同様の構成である。
【0069】選択回路46は、画像データAと画像デー
タBとを交換して出力する交換出力状態と、画像データ
Aと画像データBとをそのまま出力する平行出力状態と
のうちのいずれか一方を選択するものであるとともに、
画像読取装置の製造時や製造後に出力状態の変更が可能
なものである。従って、上述したコンタクトガラスに付
着するゴミの分布に偏りがある場合は、その分布に合わ
せた出力状態を選択することも可能である。
【0070】図11は、コンタクトガラスに付着するゴ
ミの分布の一例を示す図である。
【0071】この図11には、ゴミ分布を表すくさび形
のグラフGが示されており、このグラフGは、上述した
搬送経路の下流側ほどコンタクトガラスに多くのゴミが
付着することを示している。このようなゴミ分布が生じ
た場合には、上述した上流側読み取り位置および下流側
読み取り位置のうち上流側読み取り位置の方がゴミの付
着が少ない。このため、図10に示す選択回路46によ
って交換出力状態が選択されると、上流側読み取り位置
で原稿画像が読み取られて得られる画像データBが主に
用いられ、下流側読み取り位置で原稿画像が読み取られ
て得られる画像データAが補完的に用いられることとな
り、読み取り位置に付着するゴミの影響が低減される。
【0072】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、複数の画像データの比較のためのスレッショレベル
を小さくしても、読み取り部へのゴミ付着などによるす
じ状のノイズを正確に検知することができる。
【0073】なお、以上説明した第1の実施形態はあく
までも例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で
様々な変形を行うことが可能である。例えば上記第1の
実施形態には以下のような変形例が考えられる。 (1)図1に示す第1の実施形態に対する第1の変形例
について以下説明する。
【0074】この第1の変形例では、図1に示す2つの
データ変換回路8A,8Bが省略されるとともに、図7
に示すすじ検知回路9に換えて、以下説明するすじ検出
回路が用いられる。
【0075】図12は、第1の実施形態に対する第1の
変形例で用いられるすじ検出回路を示す図である。
【0076】図7に示すすじ検知回路のデータ比較ブロ
ック27における比較回路31に入力されるスレッショ
レベルはCPUにて設定されるが、この図12に示すす
じ検知回路9では、データ比較ブロック27にデータ変
換回路47が備えられており、このデータ変換回路47
の出力がスレッショレベルとして比較回路31に入力さ
れる。
【0077】このデータ変換回路47は図5に示すよう
なRAMで構成され、データ変換テーブルを記憶してい
る。そして、画像データBがこのRAMのアドレスとし
て入力され、そのアドレスに書き込まれているデータが
スレッショレベルとして出力される。従って、画像デー
タBに応じたスレッショレベルが得られ、データ比較ブ
ロック27は、画像データBに応じた感度でデータの比
較を行うこととなる。このため、図1のデータ変換回路
8A、8Bによって画像データが変換されることによる
効果と同様な効果が得られる。
【0078】図13は、データ変換回路47に記憶され
るデータ変換テーブルが表す、画像データBとスレッシ
ョレベルとの関係を示すグラフである。
【0079】この図13のグラフには、データ変換回路
47に記憶されるデータ変換テーブルが表す変換関係の
一例として、非線形かつ単調増加の変換関係が示されて
いる。データ変換テーブルが表す変換関係が単調増加の
変換関係であれば、画像データの値が小さい領域ではス
レッショレベルが小さくなり、画像データの値が大きい
領域ではスレッショレベルが大きくなる。この結果、図
1のデータ変換回路8A、8Bによるデータ変換の効果
と同様な効果が得られる。
【0080】このような第1の変形例によれば、図1に
示す構成よりもRAMの数が少ないために回路規模が抑
えられるという利点がある。 (2)図1に示す第1の実施形態に対する第2の変形例
について以下説明する。
【0081】所定の濃度を超える濃度を有する画像領域
では、すじの誤検知が生じやすいとともに、すじ自体が
目立ちにくいため、このような画像領域ではすじの検知
が不要であると考えられる。そこで、第2の変形例で
は、このような画像領域でゴミの判定がマスクされる。
【0082】この第2の変形例では、図7に示すすじ検
知回路9に換えて、以下説明するすじ検出回路が用いら
れる。
【0083】図14は、第1の実施形態に対する第2の
変形例で用いられるすじ検出回路を示す図である。
【0084】この図14に示すすじ検知回路9のデータ
比較ブロック27には、比較回路48が備えられてい
る。この比較回路48は、画像データBと上限値Cとを
比較して、画像データBが上限値Cより小さい場合に信
号“1”を出力し、そうでない場合は信号“0”を出力
する。
【0085】また、この図14のデータ比較ブロック2
7に備えられているAND回路32は比較回路29の出
力信号、比較回路31の出力信号及び比較回路48の出
力信号の論理積を出力するものである。このAND回路
32から出力される論理積がゴミ判定ビットとなる。す
なわち、比較回路48の出力信号が“0”の場合は無条
件にゴミ判定ビットは“0”となるため、画像データB
が上限値Cより大きい場合はゴミの判定はマスクされ
る。従って、上限値Cの設定によってすじ状のノイズの
検知が不要な画像領域が設定され、その画像領域ではす
じ検知がマスクされる。
【0086】このような第2の変形例によれば、ノイズ
の検知が不要な画像領域における誤検知を回避すること
ができる。 B.第2の実施形態 本発明の画像読取装置の第2の実施形態の構成は、図1
に示すすじ検知回路9の内部構成が相違する点を除い
て、図1に示す第1の実施形態の構成と同様の構成であ
る。
【0087】図15は、本発明の第2の実施形態の構成
部分のうち、上述した第1の実施形態とは相違する構成
部分を示すブロック図である。
【0088】この図15に示す構成部分は、上記第1の
実施形態におけるすじ検知回路9のデータ比較ブロック
27に対応する構成部分であり、この構成部分の後段に
は、図7に示す連続性検知ブロック28と同様な連続性
検知ブロックが接続されているものとする。また、ここ
でいう画像データAは、図1に示すシェーディング補正
回路6Aから出力された画像データを意味しており、こ
こでいう画像データBは、図1に示す出力遅延回路7か
ら出力された画像データを意味している。
【0089】図15には、データ比較ブロック49とデ
ータ比較ブロック50と比較回路51と選択回路52で
構成された回路が示されている。データ比較ブロック4
9は、図7に示すデータ比較ブロック27と同じ回路で
あり、このデータ比較ブロック49は、画像の濃度より
も濃度が高いゴミを検知する。このデータ比較ブロック
49と連続性検知ブロックとの組み合わせによって、本
発明にいう高濃度すじ検知回路の一例が構成されてい
る。
【0090】一方、データ比較ブロック50は、画像の
濃度よりも濃度が低いゴミを検知するものであり、この
データ比較ブロック50と連続性検知ブロックとの組み
合わせによって、本発明にいう低濃度すじ検知回路の一
例が構成されている。このデータ比較ブロック50にお
ける比較回路57は、画像データAと画像データBとを
比較し、前者が後者よりも小さい場合に信号“1”を出
力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。ま
た、減算回路58は、画像データBから画像データAを
減算し、画像データAおよび画像データBの差B−Aを
出力する。比較回路59は、減算回路58によって求め
られた差B−Aを所定のスレッショレベルと比較し、差
B−Aがスレッショレベルよりも高い場合に信号“1”
を出力し、そうでない場合には信号“0”を出力する。
AND回路60は、比較回路57の出力信号および比較
回路59の出力信号の供給を受け、両者の論理積を出力
する。すなわち、AND回路60は、画像データAに対
応した画素の濃度が画像データBに対応した画素の濃度
よりも低く、かつ、両画素間に所定のスレッショレベル
以上の濃度差がある場合に信号“1”を出力し、そうで
ない場合には信号“0”を出力する。
【0091】比較回路51は画像データAと画像データ
Bの双方が所定スレッショレベルより大きい場合は
“1”を出力し、画像データAおよび画像データBの少
なくとの一方が所定スレッショレベルより小さい場合は
“0”を出力する。
【0092】選択回路52には比較回路51の出力結果
が入力され、比較回路51の出力が“0”であるか
“1”であるかに応じて、それぞれ、データ比較ブロッ
ク49による検出データ、あるいはデータ比較ブロック
50の検出データを選択して出力する。つまり、比較回
路51および選択回路52によって、本発明にいう選択
回路の一例が構成されており、画像濃度が小さい領域で
は、画像の濃度よりも濃度が高いゴミの検出結果が選択
され、画像濃度が大きい領域では、画像の濃度よりも濃
度が低いゴミの検出結果が選択される。これにより、濃
度が高いゴミに起因するすじと、濃度が低いゴミに起因
するすじの双方が検知されて除去される。また、これら
のすじの検知が画像濃度に応じて選択されることによ
り、高濃度のゴミおよび低濃度のゴミそれぞれに起因す
るすじの双方が正確に検知される。
【0093】以上説明した第2の実施形態も、あくまで
も例示であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々
な変形を行うことが可能である。例えば上記第2の実施
形態には以下のような変形例が考えられる。
【0094】この変形例では、図15に示すすじ検知回
路に換えて、以下説明するすじ検知回路が用いられる。
【0095】図16は、第2の実施形態に対する変形例
で用いられるすじ検出回路を示す図である。
【0096】この図16に示すすじ検知回路は、データ
判定ブロック61とデータ比較ブロック27と連続性検
知ブロック28によって構成されている。このすじ検知
回路のデータ比較ブロック27および連続性検知ブロッ
ク28は、それぞれ、図7に示すデータ比較ブロック2
7および連続性検知ブロック28と同等な回路ブロック
である。また、図15の説明と同様に、ここでいう画像
データAは、図1に示すシェーディング補正回路6Aか
ら出力された画像データを意味しており、ここでいう画
像データBは、図1に示す出力遅延回路7から出力され
た画像データを意味している。
【0097】この変形例では、データ比較ブロック27
は、図15に示す2つのデータ比較ブロック59,60
の役割を兼ねたものであり、データ比較ブロック27お
よび連続性検知ブロック28によって、本発明にいう高
低濃度すじ検出回路の一例が構成されている。即ち、デ
ータ比較ブロック27に入力されるデータは比較データ
Aおよび比較データBであり、比較データAおよび比較
データBがそれぞれ画像データAおよび画像データBで
ある場合には、データ比較ブロック27は、図15に示
すデータ比較ブロック59と同様な回路として動作し、
比較データAおよび比較データBがそれぞれ画像データ
Bおよび画像データAである場合には、このデータ比較
ブロック27は、図15に示すデータ比較ブロック60
と同様な回路として動作する。
【0098】この図16に示すすじ検知回路のデータ判
定ブロック61は、本発明にいう黒白選択回路の一例で
あり、比較回路62と選択回路63から構成されてい
る。比較回路62は、図15に示す比較回路51と同様
に、画像データAと画像データBの双方が所定スレッシ
ョレベルより大きい場合は“1”を出力し、画像データ
Aおよび画像データBの少なくとの一方が所定スレッシ
ョレベルより小さい場合は“0”を出力する。選択回路
63には比較回路62の出力結果が入力され、出力結果
が“0”であった場合には、選択回路63は、画像デー
タAを比較データAとして出力するとともに画像データ
Bを比較データBとして出力して、データ比較ブロック
27を図15に示すデータ比較ブロック59と同様な回
路として動作させる。また、比較回路62の出力結果が
“1”であった場合には、選択回路63は、画像データ
Aと画像データBを交換して、画像データAを比較デー
タBとして出力するとともに画像データBを比較データ
Aとして出力し、データ比較ブロック27を図15に示
すデータ比較ブロック60と同様な回路として動作させ
る。
【0099】このような変形例によれば、図15に示す
2つのデータ比較ブロック59,60の役割がデータ比
較ブロック27によって兼ねられることで回路規模が抑
えられる。
【0100】なお、上記各実施形態では、所定の1つの
画像データに応じた感度ですじ状のノイズが検知される
が、本発明の画像読取装置は、複数の画像データの平均
値などに応じた感度ですじ状のノイズを検知するもので
あってもよい。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る画像
読取装置によれば、ゴミなどに起因するすじ状のノイズ
を正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像読取装置の第1の実施形態を示す
ブロック図である。
【図2】原稿を搬送する搬送部の構成と、原稿が搬送さ
れる搬送経路上の読み取り位置からCCDに至るまでの
光学系の構成とを示す図である。
【図3】CCDの構成図である。
【図4】CCDのライン間隔の決定例を示す図である。
【図5】データ変換回路を構成するRAMを示す図であ
る。
【図6】データ変換テーブルが表す入力データと出力デ
ータの関係の一例を示すグラフである。
【図7】すじ検知回路の構成図である。
【図8】すじ判定回路の構成図である。
【図9】すじ除去回路の構成図である。
【図10】画像データの交換が可能な構成を表す図であ
る。
【図11】コンタクトガラスに付着するゴミの分布の一
例を示す図である。
【図12】第1の実施形態に対する第1の変形例で用い
られるすじ検出回路を示す図である。
【図13】データ変換回路に記憶されるデータ変換テー
ブルが表す、画像データとスレッショレベルとの関係を
示すグラフである。
【図14】第1の実施形態に対する第2の変形例で用い
られるすじ検出回路を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の構成部分のうち、
第1の実施形態とは相違する構成部分を示すブロック図
である。
【図16】第2の実施形態に対する変形例で用いられる
すじ検出回路を示す図である。
【符号の説明】
1 CCD 2 CCD駆動回路 3A,3B サンプルホールド回路 4A,4B 出力増幅回路 5A,5B A/D変換回路 6A,6B シェーディング補正回路 7 出力遅延回路 8A,8B データ変換回路 9 すじ検知回路 10 すじ除去回路 11 すじ判定回路 13 CPU 16 原稿 17 引き込みローラ 18 搬送ローラ 19 コンタクトガラス 20 バックプラテン 21 排出ローラ 26 RAM 27,49,50 データ比較ブロック 28 連続性検知ブロック 38 主走査エッジ検出ブロック 41 すじ検知マスクブロック 51 比較回路 52 選択回路 61 データ判定ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B047 AA01 BA02 BC14 CA17 CB12 DA03 5C072 AA01 BA17 EA05 LA04 UA03 XA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を、所定の搬送方向に搬送して、そ
    の搬送方向に交わる複数の線状領域を順次に通過させる
    搬送部と、 前記搬送部によって搬送される原稿の原画像を、前記複
    数の線状領域それぞれで読み取って複数の読取画像を得
    る画像読取部と、 前記画像読取部によって得られた複数の読取画像を比較
    することにより、それら複数の読取画像のうちの所定の
    読取画像上で前記搬送方向に連なるすじ状のノイズを、
    それら複数の読取画像のうちの1つ以上の読取画像の濃
    度に応じた感度で検知するすじ検知回路とを備えたこと
    を特徴とする画像読取装置。
  2. 【請求項2】 前記すじ検知回路が、前記複数の読取画
    像それぞれの濃度に非線形な変換が施された後の濃度で
    それら複数の読取画像を比較することにより、すじ状の
    ノイズを、実質的に読取画像の濃度に応じた感度で検知
    するものであることを特徴とする請求項1記載の画像読
    取装置。
  3. 【請求項3】 前記すじ検知回路が、前記複数の読取画
    像のうちの1つ以上の読取画像の濃度に応じたスレッシ
    ョレベルを越える不一致が該複数の読取画像間で生じた
    ことに基づいてすじ状のノイズを検知するものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  4. 【請求項4】 原稿を、所定の搬送方向に搬送して、そ
    の搬送方向に交わる複数の線状領域を順次に通過させる
    搬送部と、 前記搬送部によって搬送される原稿の原画像を、前記複
    数の線状領域それぞれで読み取って複数の読取画像を得
    る画像読取部と、 前記画像読取部によって得られた複数の読取画像を比較
    することにより、それら複数の読取画像のうちの所定の
    読取画像上で前記搬送方向に連なるすじ状のノイズを検
    知するすじ検知回路と、 前記すじ検知回路により検知されたノイズの真偽を前記
    所定の読取画像に基づいて判定する判定回路とを備えた
    ことを特徴とする画像読取装置。
  5. 【請求項5】 前記判定回路が、前記所定の読取画像上
    ですじ状のノイズとして検知された部分と、その部分の
    周辺に存在する部分とを比較することにより、そのノイ
    ズの真偽を判定するものであることを特徴とする請求項
    4記載の画像読取装置。
  6. 【請求項6】 前記判定回路が、前記所定の読取画像上
    ですじ状のノイズとして検知された部分と、前記読取領
    域に沿う方向でその部分に隣接する部分との間における
    濃度の段差の有無によって前記ノイズの真偽を判定する
    ものであることを特徴とする請求項4記載の画像読取装
    置。
  7. 【請求項7】 原稿を、所定の搬送方向に搬送して、そ
    の搬送方向に交わる複数の線状領域を順次に通過させる
    搬送部と、 前記搬送部によって搬送される原稿の原画像を、前記複
    数の線状領域それぞれで読み取って複数の読取画像を得
    る画像読取部と、 前記画像読取部によって得られた複数の読取画像を比較
    することにより、それら複数の読取画像のうちの所定の
    読取画像上で前記搬送方向に連なる、前記原画像よりも
    濃度が高いすじ状のノイズを検知する高濃度すじ検知回
    路と、 前記画像読取部によって得られた複数の読取画像を比較
    することにより、前記所定の読取画像上で前記搬送方向
    に連なる、前記原画像よりも濃度が低いすじ状のノイズ
    を検知する低濃度すじ検知回路と、 前記所定の読取画像の濃度に応じて、前記高濃度すじ検
    知回路と前記低濃度すじ検知回路とのうちいずれか一方
    を選択する選択回路とを備えたことを特徴とする画像読
    取装置。
  8. 【請求項8】 前記高濃度検知回路と前記低濃度検知回
    路とを兼ねた高低濃度すじ検出回路を備え、 前記選択回路が、前記高低濃度すじ検出回路を、前記所
    定の読取画像の濃度に応じて前記高濃度すじ検知回路あ
    るいは前記低濃度すじ検知回路として使い分けるもので
    あることを特徴とする請求項7記載の画像読取装置。
  9. 【請求項9】 前記所定の読取画像からすじ状のノイズ
    を除去するすじ除去回路を備えたことを特徴とする請求
    項1、4、または7記載の画像読取装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の画像読取部によって得られ
    た複数の読取画像のなかから1つの読取画像を前記所定
    の読取画像として選択する読取画像選択回路を備えたこ
    とを特徴とする請求項1、4、または7記載の画像読取
    装置。
JP2000349767A 2000-11-16 2000-11-16 画像読取装置 Pending JP2002158835A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7072075B2 (en) 2002-09-20 2006-07-04 Fuji Xerox Co., Ltd. Image reader
JP2012244210A (ja) * 2011-05-16 2012-12-10 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、方法、プログラムおよび記録媒体
JP2013062651A (ja) * 2011-09-13 2013-04-04 Kyocera Document Solutions Inc 画像読取装置
US8810823B2 (en) 2012-04-23 2014-08-19 Kyocera Document Solutions Inc. Image reading device, an image forming apparatus, and methods for detecting dirt in document reading positions

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