JP2004328200A - 画像読取装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光学系に付着したゴミ等に起因する黒スジと、原稿上の罫線や表等の画像とを判別し、読み取り画像とは無関係の黒スジを精度良く除去できる画像読取装置を提供する。
【解決手段】2値化された画像データを1ページ分副走査方向に加算し、その加算データを基に黒スジを検出する。検出された複数の黒スジの間隔が略等間隔である場合、あるいはその加算データである黒画素数が略一定値である場合、その黒スジは原稿上の罫線や表などの画像であると判断し、黒スジ補正を行わない。一方、そうでない場合、黒スジ補正を行う。
【選択図】 図3
【解決手段】2値化された画像データを1ページ分副走査方向に加算し、その加算データを基に黒スジを検出する。検出された複数の黒スジの間隔が略等間隔である場合、あるいはその加算データである黒画素数が略一定値である場合、その黒スジは原稿上の罫線や表などの画像であると判断し、黒スジ補正を行わない。一方、そうでない場合、黒スジ補正を行う。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機等に使用される画像読取装置には、原稿搬送装置により原稿を1ページずつ原稿台ガラス上に搬送し、その搬送路に固定された露光装置により露光されて原稿の画像が読み取られる、いわゆる「流し読み」を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような流し読みを行うことが可能な、従来の自動原稿給送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す(図1参照)。図において、100は自動原稿給送装置である。101は原稿トレイであり、原稿102を積載する。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、分離搬送ローラ104の回転に連れて回転し、シート原稿を給紙する。
【0004】
給紙ローラ103は、通常、ホームポジションである上方の位置(図中、実線位置)に退避しており、原稿のセット作業を阻害しないようになっている。給紙動作が開始すると、図中、点線位置に下降して原稿102の上面に当接する。給紙ローラ103は、図示しないアームに軸支されているので、アームが揺動することにより上下に移動する。
【0005】
分離パッド105は、分離搬送ローラ104の対向側に配置されており、分離搬送ローラ104側に押圧されている。分離パッド105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ104と協働して、給紙ローラ103によって給紙される原稿102を1枚ずつ捌いて給紙する。
【0006】
レジストローラ106およびレジスト従動ローラ107は、分離部で給紙された原稿の先端を揃えるものであり、静止したレジストローラ対106、107のニップ部に向けて分離した原稿の先端を突き当て、原稿にループを生じさせてその先端を揃える。そして、リードローラ108およびリード従動ローラ109は、原稿をプラテンガラス118に向けて搬送する。さらに、リード排出ローラ111およびリード排出従動ローラ112は、原稿を排紙トレイ114側に搬送する。
【0007】
117は流し読みガラス116からシートをすくい上げるためのジャンプ台である。画像読み取りが終了すると、排紙ローラ113は原稿を排紙トレイ114に排出する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンローラ110が配置されている。プラテンローラ110はリードローラ108と同じ周速で回転する。
【0008】
115は画像読取装置である。画像読取装置115は、読み取り原稿面に対して光を照射するランプ119、および原稿102からの反射光をレンズ125およびCCDラインセンサ126に導くミラー120、121、122を有する。ランプ119およびミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121、122は、第2ミラー台124に取り付けられている。
【0009】
ミラー台123、124は、ワイヤ(図示せず)によって駆動モータ(図示せず)と結合され、駆動モータの回転駆動により原稿台ガラス118と平行に移動する。原稿からの反射光は、ミラー120、121、122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。CCDラインセンサ126は、結像した反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
【0010】
上記構成を有する画像読取装置では、原稿搬送装置によって搬送された原稿102を原稿台ガラス118上に載置し、第1ミラー台123および第2ミラー台124を副走査方向(図中矢印方向)に移動させながら原稿を読み取る原稿固定読み取りモードと、第1ミラー台123および第2ミラー台124を停止させた状態で、原稿搬送装置100によって原稿102を搬送させながら、流し読みガラスで原稿を読み取るモード(流し読みモード)との2つのモードで原稿を読み取ることができる。
【0011】
上記構成を有する画像読取装置で流し読みを行う場合(図2参照)、流し読みガラス201上にゴミ202などが付着した場合、原稿とともにゴミを読み取ってしまうことになる(図2(a)参照)。文字などが書かれていない白紙を読み取った場合、ゴミに対応する位置で画像レベルが低下してしまい(図2(b)参照)、形成される画像には、黒スジが再現されてしまう(図2(c)参照)。
【0012】
このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを解消するための手法として、読み取り画像から黒スジを検出し、検出した黒スジを黒スジ周囲に位置する画像データで置き換えることで、黒スジを除去する手法が知られている。
【0013】
図7は従来の黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。CCDラインセンサ126により1ラインずつ読み出されたアナログ画像信号は、アナログ処理回路(図示せず)でオフセット、ゲイン調整が行われた後、A/Dコンバータでデジタル信号に変換される。デジタル変換された画像データは、シェーディング補正部301でシェーディング補正される。シェーディング補正後の画像データは、1ラインずつページメモリ302に蓄積され、最終的に読み取り画像1ページ分の画像データが蓄積される。
【0014】
これと同時に、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部303に送られる。シェーディング補正された画像データは、まず1ラインずつ2値化回路304で2値化される。2値化されたデータは、加算回路305で黒画素カウントメモリ306の2値化データに加算され、最終的に読み取り画像1枚分の2値化データが得られる。
【0015】
図8は黒スジがある場合の読み取り原稿のイメージおよび黒画素カウントメモリ306の2値化データを示す図である。同図(a)では、読み取った画像に、図中矢印で示す箇所に黒スジが発生している。このため、同図(b)に示すように、黒スジに対応する黒画素カウント値は、他の部分と比較して大きな値となっている。黒スジ検出部308は、黒画素カウントメモリ306の値と予め設定された黒スジ判定しきい値レジスタ307の値とを比較し、しきい値を越えた黒スジのアドレスを黒スジアドレスカウンタ(黒スジアドレス格納レジスタ)309に記録する。黒スジアドレスカウンタ309に記録されたアドレス値は、太らせ回路310で所定画素分太らせ処理を行い、黒スジ補正部311に送られる。黒スジ補正部311は、太らせ回路310から黒スジ発生アドレスを取得し、ページメモリ302に蓄積された画像データから黒スジを除去する処理を行い、黒スジを補正する。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−285595号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像読取装置では、例えば、読み取った画像に罫線や表などがある場合、これらを黒スジと誤判定してしまうおそれがあった。図9は黒スジと誤判定されてしまう場合の原稿の画像を示す図である。同図(a)に示すように、読み取り画像には、罫線が含まれているので、黒画素カウンタメモリ306の黒画素カウント値は同図(b)に示すようになる。すなわち、罫線の位置に対応する主走査アドレスで黒画素カウント値が黒スジ判定しきい値を越えてしまうことになる。そして、黒スジと誤判定された罫線は、黒スジ補正部311によって除去されてしまうという問題があった。
【0018】
そこで、本発明は、光学系に付着したゴミ等に起因する黒スジと原稿上の罫線や表等の画像とを判別し、原稿上の罫線や表等の画像をゴミ等に起因する黒スジと誤判定してしまうことを抑制し、読み取り画像とは無関係の黒スジを精度良く除去できる画像読取装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像読取装置は、原稿の画像を副走査方向に読み取る画像読取手段と、該読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算する加算手段と、該加算結果を加算データとして記憶する記憶手段と、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであることを検出する黒スジ検出手段とを備えた画像読取装置において、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別手段と、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の画像読取装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態における自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す図である。本実施形態の画像読取装置は、以下に示す通り、従来と同様の構成を有する。図において、100は自動原稿給送装置である。101は原稿トレイであり、原稿102を積載する。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、分離搬送ローラ104の回転に連れて回転し、シート原稿を給紙する。
【0021】
給紙ローラ103は、通常、ホームポジションである上方の位置(図中、実線位置)に退避しており、原稿のセット作業を阻害しないようになっている。給紙動作が開始すると、図中、点線位置に下降して原稿102の上面に当接する。給紙ローラ103は、図示しないアームに軸支されているので、アームが揺動することにより上下に移動する。
【0022】
分離パッド105は、分離搬送ローラ104の対向側に配置されており、分離搬送ローラ104側に押圧されている。分離パッド105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ104と協働して、給紙ローラ103によって給紙される原稿102を1枚ずつ捌いて給紙する。
【0023】
レジストローラ106およびレジスト従動ローラ107は、分離部で給紙された原稿の先端を揃えるものであり、静止したレジストローラ対106、107のニップ部に向けて分離した原稿の先端を突き当て、原稿にループを生じさせてその先端を揃える。そして、リードローラ108およびリード従動ローラ109は、原稿をプラテンガラス118に向けて搬送する。さらに、リード排出ローラ111およびリード排出従動ローラ112は、原稿を排紙トレイ114側に搬送する。
【0024】
117は流し読みガラス116からシートをすくい上げるためのジャンプ台である。画像読み取りが終了すると、排紙ローラ113は原稿を排紙トレイ114に排出する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンローラ110が配置されている。プラテンローラ110はリードローラ108と同じ周速で回転する。
【0025】
115は画像読取装置である。画像読取装置115は、読み取り原稿面に対して光を照射するランプ119、および原稿102からの反射光をレンズ125およびCCDラインセンサ126に導くミラー120、121、122を有する。ランプ119およびミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121、122は、第2ミラー台124に取り付けられている。
【0026】
ミラー台123、124は、ワイヤ(図示せず)によって駆動モータ(図示せず)と結合され、駆動モータの回転駆動により原稿台ガラス118と平行に移動する。原稿からの反射光は、ミラー120、121、122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。CCDラインセンサ126は、結像した反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
【0027】
上記構成を有する画像読取装置では、原稿搬送装置によって搬送された原稿102を原稿台ガラス118上に載置し、第1ミラー台123および第2ミラー台124を副走査方向(図中矢印方向)に移動させながら原稿を読み取る原稿固定読み取りモードと、第1ミラー台123および第2ミラー台124を停止させた状態で、原稿搬送装置100によって原稿102を搬送させながら、流し読みガラスで原稿を読み取るモード(流し読みモード)との2つのモードで原稿を読み取ることができる。
【0028】
図2は流し読み動作を示す図である。上記画像読取装置で流し読みを行う場合、同図(a)に示すように、流し読みガラス201上にゴミ202などが付着した場合、原稿とともにゴミを読み取ってしまうことになる。同図(b)は文字などが書かれていない白紙を読み取った場合の画像信号レベルを示しており、ゴミに対応する位置で画像レベルが低下してしまい、形成される画像には、同図(c)に示すような黒スジが再現されてしまう。
【0029】
このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを解消するための手法として、読み取り画像から黒スジを検出し、検出した黒スジを黒スジ周囲に位置する画像データで置き換えることで、黒スジを除去する。そして、本実施形態では、このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを以下に示す方法で検出する。
【0030】
図3は黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。図において、601はシェーディング補正部であり、CCDラインセンサの画素毎の感度ばらつき、ランプ配光むら、レンズの端部の光量劣化などを画素単位で補正する。シェーディング補正は、CCDラインセンサからの原稿1ライン分の読み取り信号に対して行われ、補正された1ライン分の画像データはページメモリ602に順次送られて保存される。最終的に、読み取り画像1ページ分の画像データが蓄積される。
【0031】
これと同時に、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部603に送られる。シェーディング補正された画像データは、2値化回路604で所定のしきい値で2値化された後、反転される。2値化された1ライン分の画像データは、加算回路605で黒画素カウントメモリ606に加算される。尚、黒画素カウントメモリ606は、読み取り開始前にクリアされている。
【0032】
読み取り終了時、読み取り画像1枚分の2値化データの副走査方向の積算値が得られる。黒画素カウントメモリ606は、7500×14bitのメモリ容量を有する。これは、本実施形態では、主走査1ライン分が7500画素であり、A3原稿の副走査方向の幅が10000ライン分であるので、2値化データの最大加算値を格納できるようにするためである。つまり、14bitで16383ラインまで加算可能である。
【0033】
黒スジ検出部608は、黒画素カウントメモリ606の値と予め設定された黒スジ判定しきい値レジスタ607の値とを比較し、黒画素カウントメモリ606の値がしきい値を越えたときのアドレスの開始点、終了点およびそのアドレスにおける黒画素カウント数を黒スジアドレス・黒画素カウントレジスタ609に記録する。
【0034】
アドレス間隔・黒画素カウント判定部610は、レジスタ609に記録されたアドレス値およびカウンタ値から、ゴミに起因する黒スジと罫線を判別し、補正すべきアドレスを次段の補正アドレスレジスタ611に設定する。この黒スジの判別方法については後述する。
【0035】
612は補正アドレスレジスタ611に格納されたアドレス値を拡大するための太らせ処理回路である。太らせ処理回路612は、図示しない制御回路によりその拡大量を変更可能であり、「拡大なし」、「1画素分拡大」、「2画素分拡大」のいずれかを選択する。黒スジ補正部613は、ページメモリ602に保存された画像データを読み出すとともに、太らせ処理回路612から補正すべきアドレスを受け取って、そのアドレス指定範囲内の画像データを補正し、黒スジを除去する処理を行う。黒スジ除去方法としては、補正すべき範囲の隣接する正常画素による置き換えや線形補間などがある。アドレス間隔・黒画素カウント判定部610は、レジスタ609に記録されたアドレス値およびカウンタ値から、ゴミに起因する黒スジと罫線とを判別する機能を有する。
【0036】
図4はアドレス間隔・黒画素カウント判定部610によるアドレス間隔を用いた黒スジ判別方法を示す図である。同図(a)は罫線のある原稿を読み取ったとき、発生したゴミに起因する黒スジ画像における黒画素カウントメモリ606のカウント値を示す。同図(b)は同図(a)を部分的に拡大したものである。拡大された同図(b)には、黒スジの開始アドレスおよび終了アドレスの数値が示されている。開始アドレスおよび終了アドレスは、黒スジ検出部608によってレジスタ609に書き込まれている。同図(c)はレジスタ609の内容を示している。尚、ここでは、説明を簡略化するため、開始アドレスだけが示されている。終了アドレスを用いて、以下に示す処理と同様の処理を行ってもよいことは勿論である。
【0037】
▲1▼黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]を、数式(1)にしたがって算出する。算出された差分def_A[i]はレジスタ609に保存される。
【0038】
ここで、iはレジスタ609のアドレスであり、imaxは黒画素開始アドレス出現回数となる。start_ad[i]は黒画素開始アドレスである。def_A[i]は黒画素開始アドレスの差分である。また、本実施形態では、罫線の間隔は140画素(約6mm)である。
【0039】
ゴミ起因の黒スジがない場合、罫線は等間隔に並んでいるので、▲1▼の計算結果として、黒スジの間隔は全て「140」という罫線間隔値となる。一方、罫線の間にゴミ起因の黒スジが生じている場合、その箇所で黒スジの間隔が異なってしまうので、黒スジ開始アドレスの差分def_A[i]は「140」という罫線間隔値とは異なった値となる。図4(c)に示す黒画素開始アドレスの差分def_A[2]、def_A[3]は、それぞれ「90」、「50」となっている。ただし、この段階では、差分def_A[i]の値が異なっているだけであり、どの箇所がゴミ起因の黒スジであるかを判別するには至らない。
【0040】
▲2▼黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]に対し、さらに差分の絶対値def_B[i]を、数式(2)にしたがって算出する。算出された差分def_B[i]はレジスタ609に保存される。
【0041】
def_B[i]=|def_A[i+1]−def_A[i]| ……(2)
ゴミ起因の黒スジがない場合、黒スジは全て罫線によるものとなる。その間隔は全て「140」であるので、黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]に対してさらに差分def_B[i]を算出すると、その結果は値0になる。一方、罫線の間にゴミ起因の黒スジが生じた場合、黒スジ間隔が等間隔でなくなるので、差分の絶対値def_B[i]の計算結果は値0ではなくなる。
【0042】
▲3▼def_B[i]≠0となるアドレスiの値を検出し、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスを判定する。図4(c)において、def_B[i]=0でないアドレスは、i=1,2,3の3つである。また、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスはstart_ad[3]である。このように、罫線間にゴミ起因の黒スジが発生した場合、def_B[i]≠0の箇所は3つ連続して現れるので、3つの連続するアドレスiの値の中で最も大きいものを選択することにより、start_ad[i](=start_ad[3])で示されるアドレス値がゴミ起因の黒スジ発生アドレスであると判定することができる。
【0043】
この判定方法では、ゴミ起因の黒スジ発生位置によりアドレスiの選択方法が異なる。したがって、ゴミ起因の黒スジ発生位置に応じたアドレスiの選択が必要となる。アドレスiの選択方法をまとめると、以下のようになる。
【0044】
(1)罫線間にゴミ起因の黒スジが発生した場合、def_B[i]≠0となる3つの連続したアドレスiのうち最も大きいアドレスiを選択する。
【0045】
(2)ゴミ起因の黒スジが罫線開始前に発生した場合、i=0のときのみdef_B[i]≠0となり、i=0がゴミ起因の黒スジ開始アドレスとなる。
【0046】
(3)ゴミ起因の黒スジが罫線終了後に発生した場合、i=imax−2のときのみdef_B[i]≠0となり、i=imaxがゴミ起因の黒スジ開始アドレスとなる。ただし、imax−1,imaxにおける計算不可能な欄には、値0が挿入されるものとする。
【0047】
尚、本実施形態では、隣接アドレスの差分から黒スジ間隔を算出する方法を示したが、本発明は黒スジ発生アドレスの間隔の不均一性(規則性の乱れ)から黒スジを判定するものであるので、アドレス間隔の算出方法や算出結果に対する判定方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0048】
図5はアドレス間隔・黒画素カウント判定部610による黒画素カウント値を用いた黒スジ判定方法を示す図である。同図(a)はゴミ起因の黒スジが罫線間の中心に生じた場合のレジスタ609の内容を示す。
【0049】
前述したように、黒スジのアドレス発生間隔からゴミ起因の黒スジを検出する方法を使用した場合、同図(a)では、上記差分の絶対値def_B[i]の算出結果が値0となってしまい、ゴミ起因の黒スジが判定できない。このような、黒スジ発生アドレス間隔で判定できないような場合、レジスタ609に記録された黒画素カウント数によって、判定を行うようにする。つぎに、黒画素カウント数によるゴミ起因の黒スジの判定方法を示す。
【0050】
同図(b)はレジスタ609に記録された黒スジ開始アドレスおよび黒画素加算値を示す。本実施形態では、罫線による黒画素のカウント値を「4000」とし、ゴミ起因の黒画素カウント値を「4800」とする。
【0051】
▲1▼黒画素加算値pix_cnt[i]から隣接アドレス間の黒画素加算値差分pix_def[i]を、数式(3)にしたがって算出する。
【0052】
ここで、i:レジスタ609のアドレス、pix_cnt[i+1]:黒画素加算値、pix_def[i]:黒画素加算値の差分である。また、算出された差分pix_def[i]はレジスタ609に保存される。
【0053】
ゴミ起因の黒スジがない場合、黒スジは全て罫線によるものとなり、黒画素カウント数は全て「4000」となる。したがって、黒画素カウント値の差分pix_def[i]を算出すると、その結果は値0になるはずである。しかし、ゴミ起因の黒スジの黒画素カウント値は、罫線の黒画素カウント値と異なるので、黒画素カウント値の差分pix_def[i]の計算結果は値0ではなくなる。
【0054】
▲2▼黒画素カウント値の差分pix_def[i]≠0となるアドレスiの値を検出し、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスを判定する。図5(b)において、pix_def[i]=0でないアドレスは、i=2,3の場合である。このとき、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスはstart_ad[3]である。
【0055】
このように、ゴミ起因の黒スジが発生した場合、pix_def[i]≠0の箇所は2つ連続して現れるので、2つのアドレスiの値のうち大きい方の値を選択することにより、start_ad[i](=start_ad[3])で示されるアドレス値がゴミ起因の黒スジ発生アドレスであると判定できる。
【0056】
尚、黒画素カウント値の差分を算出することにより、ゴミ起因の黒スジを判定する方法を示したが、本発明は黒画素カウント値の不均一性(規則性の乱れ)から判定を行うものであり、黒画素カウント値の差分算出方法あるいは算出結果に対する判定方法は特に限定されない。
【0057】
図6は黒スジ判定・補正処理手順を示すフローチャートである。前述したように、まず、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部603内の2値化回路604で副走査方向のライン毎に2値化される(ステップS1)。2値化された画像データは加算回路605で各ライン毎に順次加算されると、加算データとして、黒画素カウントメモリ606に記憶される(ステップS2)。黒スジ検出部608では、記憶された加算データが黒スジ判定しきい値を越えるものを黒スジであると検出する(ステップS3)。この黒スジの検出によって、レジスタ609には、黒スジの開始アドレス、終了アドレスおよび黒画素カウント値が保存される。アドレス間隔・黒画素カウント判定部610では、検出された黒スジがゴミに起因するものであるか、それとも原稿上の罫線や表などの画像に起因するものであるのかを判定する(ステップS4)。この判定は、前述したように、黒スジ発生アドレス間隔および/または黒画素カウント値を基に行われる。ここで、黒スジ発生アドレス間隔を用いた判定と、黒画素カウント値を用いた判定とは、両方採用されてもよいし、どちらか一方だけを採用されてもよい。また、両方採用した場合、両方の判定結果を基に黒スジの起因判定を行ってもよいし、一方の判定結果だけを基に黒スジの起因判定を行ってよい。これらの設定は任意である。そして、判定の結果(ステップS5)、ゴミに起因する黒スジである場合、太らせ処理回路612で太らせ処理を行い(ステップS6)、黒スジ補正部613で、太らせた画像領域の黒スジ補正を行う(ステップS7)。この後、本処理を終了する。一方、ステップS5で、原稿上の罫線や表などの画像に起因する黒スジであると判定された場合、そのまま本処理を終了する。
【0058】
このように、本実施形態の画像読取装置では、罫線による黒スジが等間隔であったり、黒画素カウント値が等しいという特徴を利用することで、検出された黒スジが罫線や表によるものであるか、それとも流し読みガラスに付着したゴミを原因とする黒スジであるのかを判定することができる。尚、罫線や表に限らず、読み取り原稿中、黒スジと判別される線の間隔や長さが同じものである限り、上記方法は同様に適用可能であり、ゴミ起因の黒スジを精度良く判別できる。
【0059】
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施の形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0060】
本発明の実施形態を以下に列挙する。
【0061】
[実施態様1] 原稿の画像を副走査方向に読み取る画像読取手段と、該読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算する加算手段と、該加算結果を加算データとして記憶する記憶手段と、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであることを検出する黒スジ検出手段とを備えた画像読取装置において、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別手段と、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正手段とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
【0062】
[実施態様2] 前記黒スジの規則性は、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジが略等間隔にあることであり、前記黒スジ判別手段は、前記検出された黒スジの間隔が前記略等間隔にない場合、該検出された黒スジを前記読み取り画像と無関係の黒スジであると判別することを特徴とする実施態様1記載の画像読取装置。
【0063】
[実施態様3] 前記黒スジの規則性は、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの加算データが略一定値にあることであり、前記黒スジ判別手段は、前記検出された黒スジの加算データが略一定値にない場合、該検出された黒スジを前記読み取り画像と無関係の黒スジであると判別することを特徴とする実施態様1記載の画像読取装置。
【0064】
[実施態様4] 原稿の画像を副走査方向に読み取り、該読み取られた画像データを2値化し、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算し、該加算結果を加算データとして記憶し、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであると検出する画像読取方法において、前記検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別ステップと、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正ステップとを有することを特徴とする画像読取方法。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、光学系に付着したゴミ等に起因する黒スジと、原稿上の罫線や表等の画像とを判別し、原稿上の罫線や表等の画像をゴミ等に起因する黒スジと誤判定してしまうことを抑制し、読み取り画像とは無関係の黒スジを精度良く除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す図である。
【図2】流し読み動作を示す図である。
【図3】黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】アドレス間隔・黒画素カウント判定部610によるアドレス間隔を用いた黒スジ判別方法を示す図である。
【図5】アドレス間隔・黒画素カウント判定部610による黒画素カウント値を用いた黒スジ判定方法を示す図である。
【図6】黒スジ判定・補正処理手順を示すフローチャートである。
【図7】従来の黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。
【図8】黒スジがある場合の読み取り原稿のイメージおよび黒画素カウントメモリ306の2値化データを示す図である。
【図9】黒スジと誤判定されてしまう場合の原稿の画像を示す図である。
【符号の説明】
603 黒スジ判定部
604 2値化回路
609 黒スジアドレス・黒画素カウントレジスタ
610 アドレス間隔・黒画素カウント判定回路
611 補正アドレスレジスタ
613 黒スジ補正部
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機等に使用される画像読取装置には、原稿搬送装置により原稿を1ページずつ原稿台ガラス上に搬送し、その搬送路に固定された露光装置により露光されて原稿の画像が読み取られる、いわゆる「流し読み」を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような流し読みを行うことが可能な、従来の自動原稿給送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す(図1参照)。図において、100は自動原稿給送装置である。101は原稿トレイであり、原稿102を積載する。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、分離搬送ローラ104の回転に連れて回転し、シート原稿を給紙する。
【0004】
給紙ローラ103は、通常、ホームポジションである上方の位置(図中、実線位置)に退避しており、原稿のセット作業を阻害しないようになっている。給紙動作が開始すると、図中、点線位置に下降して原稿102の上面に当接する。給紙ローラ103は、図示しないアームに軸支されているので、アームが揺動することにより上下に移動する。
【0005】
分離パッド105は、分離搬送ローラ104の対向側に配置されており、分離搬送ローラ104側に押圧されている。分離パッド105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ104と協働して、給紙ローラ103によって給紙される原稿102を1枚ずつ捌いて給紙する。
【0006】
レジストローラ106およびレジスト従動ローラ107は、分離部で給紙された原稿の先端を揃えるものであり、静止したレジストローラ対106、107のニップ部に向けて分離した原稿の先端を突き当て、原稿にループを生じさせてその先端を揃える。そして、リードローラ108およびリード従動ローラ109は、原稿をプラテンガラス118に向けて搬送する。さらに、リード排出ローラ111およびリード排出従動ローラ112は、原稿を排紙トレイ114側に搬送する。
【0007】
117は流し読みガラス116からシートをすくい上げるためのジャンプ台である。画像読み取りが終了すると、排紙ローラ113は原稿を排紙トレイ114に排出する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンローラ110が配置されている。プラテンローラ110はリードローラ108と同じ周速で回転する。
【0008】
115は画像読取装置である。画像読取装置115は、読み取り原稿面に対して光を照射するランプ119、および原稿102からの反射光をレンズ125およびCCDラインセンサ126に導くミラー120、121、122を有する。ランプ119およびミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121、122は、第2ミラー台124に取り付けられている。
【0009】
ミラー台123、124は、ワイヤ(図示せず)によって駆動モータ(図示せず)と結合され、駆動モータの回転駆動により原稿台ガラス118と平行に移動する。原稿からの反射光は、ミラー120、121、122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。CCDラインセンサ126は、結像した反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
【0010】
上記構成を有する画像読取装置では、原稿搬送装置によって搬送された原稿102を原稿台ガラス118上に載置し、第1ミラー台123および第2ミラー台124を副走査方向(図中矢印方向)に移動させながら原稿を読み取る原稿固定読み取りモードと、第1ミラー台123および第2ミラー台124を停止させた状態で、原稿搬送装置100によって原稿102を搬送させながら、流し読みガラスで原稿を読み取るモード(流し読みモード)との2つのモードで原稿を読み取ることができる。
【0011】
上記構成を有する画像読取装置で流し読みを行う場合(図2参照)、流し読みガラス201上にゴミ202などが付着した場合、原稿とともにゴミを読み取ってしまうことになる(図2(a)参照)。文字などが書かれていない白紙を読み取った場合、ゴミに対応する位置で画像レベルが低下してしまい(図2(b)参照)、形成される画像には、黒スジが再現されてしまう(図2(c)参照)。
【0012】
このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを解消するための手法として、読み取り画像から黒スジを検出し、検出した黒スジを黒スジ周囲に位置する画像データで置き換えることで、黒スジを除去する手法が知られている。
【0013】
図7は従来の黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。CCDラインセンサ126により1ラインずつ読み出されたアナログ画像信号は、アナログ処理回路(図示せず)でオフセット、ゲイン調整が行われた後、A/Dコンバータでデジタル信号に変換される。デジタル変換された画像データは、シェーディング補正部301でシェーディング補正される。シェーディング補正後の画像データは、1ラインずつページメモリ302に蓄積され、最終的に読み取り画像1ページ分の画像データが蓄積される。
【0014】
これと同時に、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部303に送られる。シェーディング補正された画像データは、まず1ラインずつ2値化回路304で2値化される。2値化されたデータは、加算回路305で黒画素カウントメモリ306の2値化データに加算され、最終的に読み取り画像1枚分の2値化データが得られる。
【0015】
図8は黒スジがある場合の読み取り原稿のイメージおよび黒画素カウントメモリ306の2値化データを示す図である。同図(a)では、読み取った画像に、図中矢印で示す箇所に黒スジが発生している。このため、同図(b)に示すように、黒スジに対応する黒画素カウント値は、他の部分と比較して大きな値となっている。黒スジ検出部308は、黒画素カウントメモリ306の値と予め設定された黒スジ判定しきい値レジスタ307の値とを比較し、しきい値を越えた黒スジのアドレスを黒スジアドレスカウンタ(黒スジアドレス格納レジスタ)309に記録する。黒スジアドレスカウンタ309に記録されたアドレス値は、太らせ回路310で所定画素分太らせ処理を行い、黒スジ補正部311に送られる。黒スジ補正部311は、太らせ回路310から黒スジ発生アドレスを取得し、ページメモリ302に蓄積された画像データから黒スジを除去する処理を行い、黒スジを補正する。
【0016】
【特許文献1】
特開2001−285595号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の画像読取装置では、例えば、読み取った画像に罫線や表などがある場合、これらを黒スジと誤判定してしまうおそれがあった。図9は黒スジと誤判定されてしまう場合の原稿の画像を示す図である。同図(a)に示すように、読み取り画像には、罫線が含まれているので、黒画素カウンタメモリ306の黒画素カウント値は同図(b)に示すようになる。すなわち、罫線の位置に対応する主走査アドレスで黒画素カウント値が黒スジ判定しきい値を越えてしまうことになる。そして、黒スジと誤判定された罫線は、黒スジ補正部311によって除去されてしまうという問題があった。
【0018】
そこで、本発明は、光学系に付着したゴミ等に起因する黒スジと原稿上の罫線や表等の画像とを判別し、原稿上の罫線や表等の画像をゴミ等に起因する黒スジと誤判定してしまうことを抑制し、読み取り画像とは無関係の黒スジを精度良く除去できる画像読取装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像読取装置は、原稿の画像を副走査方向に読み取る画像読取手段と、該読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算する加算手段と、該加算結果を加算データとして記憶する記憶手段と、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであることを検出する黒スジ検出手段とを備えた画像読取装置において、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別手段と、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の画像読取装置の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は実施の形態における自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す図である。本実施形態の画像読取装置は、以下に示す通り、従来と同様の構成を有する。図において、100は自動原稿給送装置である。101は原稿トレイであり、原稿102を積載する。原稿トレイ101の上方には、給紙ローラ103が設けられている。給紙ローラ103は、分離搬送ローラ104の回転に連れて回転し、シート原稿を給紙する。
【0021】
給紙ローラ103は、通常、ホームポジションである上方の位置(図中、実線位置)に退避しており、原稿のセット作業を阻害しないようになっている。給紙動作が開始すると、図中、点線位置に下降して原稿102の上面に当接する。給紙ローラ103は、図示しないアームに軸支されているので、アームが揺動することにより上下に移動する。
【0022】
分離パッド105は、分離搬送ローラ104の対向側に配置されており、分離搬送ローラ104側に押圧されている。分離パッド105は、分離搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、分離搬送ローラ104と協働して、給紙ローラ103によって給紙される原稿102を1枚ずつ捌いて給紙する。
【0023】
レジストローラ106およびレジスト従動ローラ107は、分離部で給紙された原稿の先端を揃えるものであり、静止したレジストローラ対106、107のニップ部に向けて分離した原稿の先端を突き当て、原稿にループを生じさせてその先端を揃える。そして、リードローラ108およびリード従動ローラ109は、原稿をプラテンガラス118に向けて搬送する。さらに、リード排出ローラ111およびリード排出従動ローラ112は、原稿を排紙トレイ114側に搬送する。
【0024】
117は流し読みガラス116からシートをすくい上げるためのジャンプ台である。画像読み取りが終了すると、排紙ローラ113は原稿を排紙トレイ114に排出する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンローラ110が配置されている。プラテンローラ110はリードローラ108と同じ周速で回転する。
【0025】
115は画像読取装置である。画像読取装置115は、読み取り原稿面に対して光を照射するランプ119、および原稿102からの反射光をレンズ125およびCCDラインセンサ126に導くミラー120、121、122を有する。ランプ119およびミラー120は、第1ミラー台123に取り付けられている。また、ミラー121、122は、第2ミラー台124に取り付けられている。
【0026】
ミラー台123、124は、ワイヤ(図示せず)によって駆動モータ(図示せず)と結合され、駆動モータの回転駆動により原稿台ガラス118と平行に移動する。原稿からの反射光は、ミラー120、121、122を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。CCDラインセンサ126は、結像した反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。
【0027】
上記構成を有する画像読取装置では、原稿搬送装置によって搬送された原稿102を原稿台ガラス118上に載置し、第1ミラー台123および第2ミラー台124を副走査方向(図中矢印方向)に移動させながら原稿を読み取る原稿固定読み取りモードと、第1ミラー台123および第2ミラー台124を停止させた状態で、原稿搬送装置100によって原稿102を搬送させながら、流し読みガラスで原稿を読み取るモード(流し読みモード)との2つのモードで原稿を読み取ることができる。
【0028】
図2は流し読み動作を示す図である。上記画像読取装置で流し読みを行う場合、同図(a)に示すように、流し読みガラス201上にゴミ202などが付着した場合、原稿とともにゴミを読み取ってしまうことになる。同図(b)は文字などが書かれていない白紙を読み取った場合の画像信号レベルを示しており、ゴミに対応する位置で画像レベルが低下してしまい、形成される画像には、同図(c)に示すような黒スジが再現されてしまう。
【0029】
このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを解消するための手法として、読み取り画像から黒スジを検出し、検出した黒スジを黒スジ周囲に位置する画像データで置き換えることで、黒スジを除去する。そして、本実施形態では、このような流し読み時に生じるゴミによる画像の黒スジを以下に示す方法で検出する。
【0030】
図3は黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。図において、601はシェーディング補正部であり、CCDラインセンサの画素毎の感度ばらつき、ランプ配光むら、レンズの端部の光量劣化などを画素単位で補正する。シェーディング補正は、CCDラインセンサからの原稿1ライン分の読み取り信号に対して行われ、補正された1ライン分の画像データはページメモリ602に順次送られて保存される。最終的に、読み取り画像1ページ分の画像データが蓄積される。
【0031】
これと同時に、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部603に送られる。シェーディング補正された画像データは、2値化回路604で所定のしきい値で2値化された後、反転される。2値化された1ライン分の画像データは、加算回路605で黒画素カウントメモリ606に加算される。尚、黒画素カウントメモリ606は、読み取り開始前にクリアされている。
【0032】
読み取り終了時、読み取り画像1枚分の2値化データの副走査方向の積算値が得られる。黒画素カウントメモリ606は、7500×14bitのメモリ容量を有する。これは、本実施形態では、主走査1ライン分が7500画素であり、A3原稿の副走査方向の幅が10000ライン分であるので、2値化データの最大加算値を格納できるようにするためである。つまり、14bitで16383ラインまで加算可能である。
【0033】
黒スジ検出部608は、黒画素カウントメモリ606の値と予め設定された黒スジ判定しきい値レジスタ607の値とを比較し、黒画素カウントメモリ606の値がしきい値を越えたときのアドレスの開始点、終了点およびそのアドレスにおける黒画素カウント数を黒スジアドレス・黒画素カウントレジスタ609に記録する。
【0034】
アドレス間隔・黒画素カウント判定部610は、レジスタ609に記録されたアドレス値およびカウンタ値から、ゴミに起因する黒スジと罫線を判別し、補正すべきアドレスを次段の補正アドレスレジスタ611に設定する。この黒スジの判別方法については後述する。
【0035】
612は補正アドレスレジスタ611に格納されたアドレス値を拡大するための太らせ処理回路である。太らせ処理回路612は、図示しない制御回路によりその拡大量を変更可能であり、「拡大なし」、「1画素分拡大」、「2画素分拡大」のいずれかを選択する。黒スジ補正部613は、ページメモリ602に保存された画像データを読み出すとともに、太らせ処理回路612から補正すべきアドレスを受け取って、そのアドレス指定範囲内の画像データを補正し、黒スジを除去する処理を行う。黒スジ除去方法としては、補正すべき範囲の隣接する正常画素による置き換えや線形補間などがある。アドレス間隔・黒画素カウント判定部610は、レジスタ609に記録されたアドレス値およびカウンタ値から、ゴミに起因する黒スジと罫線とを判別する機能を有する。
【0036】
図4はアドレス間隔・黒画素カウント判定部610によるアドレス間隔を用いた黒スジ判別方法を示す図である。同図(a)は罫線のある原稿を読み取ったとき、発生したゴミに起因する黒スジ画像における黒画素カウントメモリ606のカウント値を示す。同図(b)は同図(a)を部分的に拡大したものである。拡大された同図(b)には、黒スジの開始アドレスおよび終了アドレスの数値が示されている。開始アドレスおよび終了アドレスは、黒スジ検出部608によってレジスタ609に書き込まれている。同図(c)はレジスタ609の内容を示している。尚、ここでは、説明を簡略化するため、開始アドレスだけが示されている。終了アドレスを用いて、以下に示す処理と同様の処理を行ってもよいことは勿論である。
【0037】
▲1▼黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]を、数式(1)にしたがって算出する。算出された差分def_A[i]はレジスタ609に保存される。
【0038】
ここで、iはレジスタ609のアドレスであり、imaxは黒画素開始アドレス出現回数となる。start_ad[i]は黒画素開始アドレスである。def_A[i]は黒画素開始アドレスの差分である。また、本実施形態では、罫線の間隔は140画素(約6mm)である。
【0039】
ゴミ起因の黒スジがない場合、罫線は等間隔に並んでいるので、▲1▼の計算結果として、黒スジの間隔は全て「140」という罫線間隔値となる。一方、罫線の間にゴミ起因の黒スジが生じている場合、その箇所で黒スジの間隔が異なってしまうので、黒スジ開始アドレスの差分def_A[i]は「140」という罫線間隔値とは異なった値となる。図4(c)に示す黒画素開始アドレスの差分def_A[2]、def_A[3]は、それぞれ「90」、「50」となっている。ただし、この段階では、差分def_A[i]の値が異なっているだけであり、どの箇所がゴミ起因の黒スジであるかを判別するには至らない。
【0040】
▲2▼黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]に対し、さらに差分の絶対値def_B[i]を、数式(2)にしたがって算出する。算出された差分def_B[i]はレジスタ609に保存される。
【0041】
def_B[i]=|def_A[i+1]−def_A[i]| ……(2)
ゴミ起因の黒スジがない場合、黒スジは全て罫線によるものとなる。その間隔は全て「140」であるので、黒画素開始アドレス間の差分def_A[i]に対してさらに差分def_B[i]を算出すると、その結果は値0になる。一方、罫線の間にゴミ起因の黒スジが生じた場合、黒スジ間隔が等間隔でなくなるので、差分の絶対値def_B[i]の計算結果は値0ではなくなる。
【0042】
▲3▼def_B[i]≠0となるアドレスiの値を検出し、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスを判定する。図4(c)において、def_B[i]=0でないアドレスは、i=1,2,3の3つである。また、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスはstart_ad[3]である。このように、罫線間にゴミ起因の黒スジが発生した場合、def_B[i]≠0の箇所は3つ連続して現れるので、3つの連続するアドレスiの値の中で最も大きいものを選択することにより、start_ad[i](=start_ad[3])で示されるアドレス値がゴミ起因の黒スジ発生アドレスであると判定することができる。
【0043】
この判定方法では、ゴミ起因の黒スジ発生位置によりアドレスiの選択方法が異なる。したがって、ゴミ起因の黒スジ発生位置に応じたアドレスiの選択が必要となる。アドレスiの選択方法をまとめると、以下のようになる。
【0044】
(1)罫線間にゴミ起因の黒スジが発生した場合、def_B[i]≠0となる3つの連続したアドレスiのうち最も大きいアドレスiを選択する。
【0045】
(2)ゴミ起因の黒スジが罫線開始前に発生した場合、i=0のときのみdef_B[i]≠0となり、i=0がゴミ起因の黒スジ開始アドレスとなる。
【0046】
(3)ゴミ起因の黒スジが罫線終了後に発生した場合、i=imax−2のときのみdef_B[i]≠0となり、i=imaxがゴミ起因の黒スジ開始アドレスとなる。ただし、imax−1,imaxにおける計算不可能な欄には、値0が挿入されるものとする。
【0047】
尚、本実施形態では、隣接アドレスの差分から黒スジ間隔を算出する方法を示したが、本発明は黒スジ発生アドレスの間隔の不均一性(規則性の乱れ)から黒スジを判定するものであるので、アドレス間隔の算出方法や算出結果に対する判定方法は、上記実施形態に限定されるものではない。
【0048】
図5はアドレス間隔・黒画素カウント判定部610による黒画素カウント値を用いた黒スジ判定方法を示す図である。同図(a)はゴミ起因の黒スジが罫線間の中心に生じた場合のレジスタ609の内容を示す。
【0049】
前述したように、黒スジのアドレス発生間隔からゴミ起因の黒スジを検出する方法を使用した場合、同図(a)では、上記差分の絶対値def_B[i]の算出結果が値0となってしまい、ゴミ起因の黒スジが判定できない。このような、黒スジ発生アドレス間隔で判定できないような場合、レジスタ609に記録された黒画素カウント数によって、判定を行うようにする。つぎに、黒画素カウント数によるゴミ起因の黒スジの判定方法を示す。
【0050】
同図(b)はレジスタ609に記録された黒スジ開始アドレスおよび黒画素加算値を示す。本実施形態では、罫線による黒画素のカウント値を「4000」とし、ゴミ起因の黒画素カウント値を「4800」とする。
【0051】
▲1▼黒画素加算値pix_cnt[i]から隣接アドレス間の黒画素加算値差分pix_def[i]を、数式(3)にしたがって算出する。
【0052】
ここで、i:レジスタ609のアドレス、pix_cnt[i+1]:黒画素加算値、pix_def[i]:黒画素加算値の差分である。また、算出された差分pix_def[i]はレジスタ609に保存される。
【0053】
ゴミ起因の黒スジがない場合、黒スジは全て罫線によるものとなり、黒画素カウント数は全て「4000」となる。したがって、黒画素カウント値の差分pix_def[i]を算出すると、その結果は値0になるはずである。しかし、ゴミ起因の黒スジの黒画素カウント値は、罫線の黒画素カウント値と異なるので、黒画素カウント値の差分pix_def[i]の計算結果は値0ではなくなる。
【0054】
▲2▼黒画素カウント値の差分pix_def[i]≠0となるアドレスiの値を検出し、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスを判定する。図5(b)において、pix_def[i]=0でないアドレスは、i=2,3の場合である。このとき、ゴミ起因の黒スジ発生アドレスはstart_ad[3]である。
【0055】
このように、ゴミ起因の黒スジが発生した場合、pix_def[i]≠0の箇所は2つ連続して現れるので、2つのアドレスiの値のうち大きい方の値を選択することにより、start_ad[i](=start_ad[3])で示されるアドレス値がゴミ起因の黒スジ発生アドレスであると判定できる。
【0056】
尚、黒画素カウント値の差分を算出することにより、ゴミ起因の黒スジを判定する方法を示したが、本発明は黒画素カウント値の不均一性(規則性の乱れ)から判定を行うものであり、黒画素カウント値の差分算出方法あるいは算出結果に対する判定方法は特に限定されない。
【0057】
図6は黒スジ判定・補正処理手順を示すフローチャートである。前述したように、まず、シェーディング補正された画像データは、黒スジ判定部603内の2値化回路604で副走査方向のライン毎に2値化される(ステップS1)。2値化された画像データは加算回路605で各ライン毎に順次加算されると、加算データとして、黒画素カウントメモリ606に記憶される(ステップS2)。黒スジ検出部608では、記憶された加算データが黒スジ判定しきい値を越えるものを黒スジであると検出する(ステップS3)。この黒スジの検出によって、レジスタ609には、黒スジの開始アドレス、終了アドレスおよび黒画素カウント値が保存される。アドレス間隔・黒画素カウント判定部610では、検出された黒スジがゴミに起因するものであるか、それとも原稿上の罫線や表などの画像に起因するものであるのかを判定する(ステップS4)。この判定は、前述したように、黒スジ発生アドレス間隔および/または黒画素カウント値を基に行われる。ここで、黒スジ発生アドレス間隔を用いた判定と、黒画素カウント値を用いた判定とは、両方採用されてもよいし、どちらか一方だけを採用されてもよい。また、両方採用した場合、両方の判定結果を基に黒スジの起因判定を行ってもよいし、一方の判定結果だけを基に黒スジの起因判定を行ってよい。これらの設定は任意である。そして、判定の結果(ステップS5)、ゴミに起因する黒スジである場合、太らせ処理回路612で太らせ処理を行い(ステップS6)、黒スジ補正部613で、太らせた画像領域の黒スジ補正を行う(ステップS7)。この後、本処理を終了する。一方、ステップS5で、原稿上の罫線や表などの画像に起因する黒スジであると判定された場合、そのまま本処理を終了する。
【0058】
このように、本実施形態の画像読取装置では、罫線による黒スジが等間隔であったり、黒画素カウント値が等しいという特徴を利用することで、検出された黒スジが罫線や表によるものであるか、それとも流し読みガラスに付着したゴミを原因とする黒スジであるのかを判定することができる。尚、罫線や表に限らず、読み取り原稿中、黒スジと判別される線の間隔や長さが同じものである限り、上記方法は同様に適用可能であり、ゴミ起因の黒スジを精度良く判別できる。
【0059】
以上が本発明の実施の形態の説明であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限られるものではなく、特許請求の範囲で示した機能、または実施の形態の構成が持つ機能が達成できる構成であればどのようなものであっても適用可能である。
【0060】
本発明の実施形態を以下に列挙する。
【0061】
[実施態様1] 原稿の画像を副走査方向に読み取る画像読取手段と、該読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算する加算手段と、該加算結果を加算データとして記憶する記憶手段と、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであることを検出する黒スジ検出手段とを備えた画像読取装置において、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別手段と、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正手段とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
【0062】
[実施態様2] 前記黒スジの規則性は、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジが略等間隔にあることであり、前記黒スジ判別手段は、前記検出された黒スジの間隔が前記略等間隔にない場合、該検出された黒スジを前記読み取り画像と無関係の黒スジであると判別することを特徴とする実施態様1記載の画像読取装置。
【0063】
[実施態様3] 前記黒スジの規則性は、前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの加算データが略一定値にあることであり、前記黒スジ判別手段は、前記検出された黒スジの加算データが略一定値にない場合、該検出された黒スジを前記読み取り画像と無関係の黒スジであると判別することを特徴とする実施態様1記載の画像読取装置。
【0064】
[実施態様4] 原稿の画像を副走査方向に読み取り、該読み取られた画像データを2値化し、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算し、該加算結果を加算データとして記憶し、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであると検出する画像読取方法において、前記検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別ステップと、該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正ステップとを有することを特徴とする画像読取方法。
【0065】
【発明の効果】
本発明によれば、光学系に付着したゴミ等に起因する黒スジと、原稿上の罫線や表等の画像とを判別し、原稿上の罫線や表等の画像をゴミ等に起因する黒スジと誤判定してしまうことを抑制し、読み取り画像とは無関係の黒スジを精度良く除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における自動原稿搬送装置を搭載した画像読取装置の構成を示す図である。
【図2】流し読み動作を示す図である。
【図3】黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】アドレス間隔・黒画素カウント判定部610によるアドレス間隔を用いた黒スジ判別方法を示す図である。
【図5】アドレス間隔・黒画素カウント判定部610による黒画素カウント値を用いた黒スジ判定方法を示す図である。
【図6】黒スジ判定・補正処理手順を示すフローチャートである。
【図7】従来の黒スジ判定部の構成を示すブロック図である。
【図8】黒スジがある場合の読み取り原稿のイメージおよび黒画素カウントメモリ306の2値化データを示す図である。
【図9】黒スジと誤判定されてしまう場合の原稿の画像を示す図である。
【符号の説明】
603 黒スジ判定部
604 2値化回路
609 黒スジアドレス・黒画素カウントレジスタ
610 アドレス間隔・黒画素カウント判定回路
611 補正アドレスレジスタ
613 黒スジ補正部
Claims (1)
- 原稿の画像を副走査方向に読み取る画像読取手段と、該読み取られた画像データを2値化する2値化手段と、該2値化された画像データを前記副走査方向のライン毎に加算する加算手段と、該加算結果を加算データとして記憶する記憶手段と、該記憶された加算データが所定値以上である場合、黒スジであることを検出する黒スジ検出手段とを備えた画像読取装置において、
前記黒スジ検出手段により検出された複数の黒スジの規則性を基に、前記読み取り画像と無関係の黒スジを判別する黒スジ判別手段と、
該判別された前記読み取り画像と無関係の黒スジを補正する黒スジ補正手段とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
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-
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