JP3721918B2 - 画像読取装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機やファクシミリ等の画像処理装置に用いられる画像読取装置に関し、特に自動原稿搬送装置を有し、この自動原稿搬送装置によってシート状原稿を移動させながら当該原稿上の画像を読み取る画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機やファクシミリ等の画像処理装置には、自動原稿搬送装置によってシート状原稿を移動させながら当該原稿上の画像を読み取る原稿移動型画像読取装置を有する構成のものがある。この種の画像読取装置では、原稿を読取位置固定する一方、光学系を移動させながら原稿上の画像を読み取る構成の原稿固定型画像読取装置に比べて、読取速度が速いという利点がある。
【0003】
この原稿移動型画像読取装置を有する複写機やファクシミリ等の画像処理装置では、原稿に付着したゴミが原稿台のコンタクトガラスを汚したり、あるいはコンタクトガラスに付着したりする場合がある。この場合に、その汚れや付着ゴミが画像読取装置によって読み取られ、その結果、コピー画像や送信画像に、原稿にはない副走査方向に延びた縦すじが発生することになる。
【0004】
これは、原稿移動型画像読取装置では原稿の浮きをなくすのを目的として、コンタクトガラス上の原稿を読み取る位置での搬送ギャップを最も狭くしていることから、その位置で原稿上に付着したほこりや異物が原稿搬送中にコンタクトガラスに付着しやすくなるためである。その結果、コンタクトガラスを汚して縦すじ(以下、付着ゴミによる縦すじと称す)の原因となったり、あるいは、コンタクトガラスを汚さなくても一時的に読取位置にとどまるだけでも縦すじ(以下、浮遊ゴミによる縦すじと称す)の原因となってしまう。
【0005】
これら付着ゴミによる縦すじや浮遊ゴミによる縦すじが読取画像上に発生しないようにするために、従来、光電変換素子を原稿搬送方向に複数個配列し、原稿読取時に原稿の同一読取位置におけるこれら光電変換素子からの画像データを比較し、これら画像データに差異がある場合には画像ノイズとして検出し、この検出ノイズを除去する構成の装置が提案されている(例えば、特開平9−139844号公報参照)。
【0006】
この種の装置は、特開平5−2658号公報、特開平6−70099号公報、特開平9−27910号公報などにも開示されており、原稿移動型画像読取装置において、コンタクトガラス上の付着ゴミによる縦すじや浮遊ゴミによる縦すじを防止する対策として有効な手法と言える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の各公報に開示された装置はいずれも、モノクロ(白黒)画像読取装置を念頭において為されたものであり、その技術をフルカラー画像読取装置にそのまま適用するには問題がある。すなわち、フルカラー画像読取装置に使用されている画像読取センサは、現在、R(赤),G(緑),B(青)の各分光感度特性を有する3本の光電変換素子(画素列)を副走査方向に一定のライン間隔にて並べたタイプが主流となっている。
【0008】
このタイプの画像読取センサを持つフルカラー画像読取装置に、白黒画像読取装置を念頭において為された上記従来技術を適用した場合、R,G,B各々が複数の光電変換素子を有することになり、例えばR,G,B各々2本と仮定した場合でも、計6個の光電変換素子が必要となり、これに対応して光電変換素子出力後の画像処理回路も対策前の2倍となるため、回路規模が増大するとともに、大幅なコストアップとなる。
【0009】
また、R,G,B各々2本ずつ副走査方向に一定のライン間隔にて並べることにより、R,G,B各々のライン間隔が広がってしまうことになり、その結果、読取画像の原稿副走査方向の速度変動に対する影響が大きくなり、画質が大幅に劣化してしまうことにもなる。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、読取光学系上に付着したゴミなどの異物による読取画像への影響を低減させた画像読取装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像読取装置は、原稿のカラー画情報を読み取る第一読取手段と、原稿の単一色画情報を読み取る第二読取手段と、第一読取手段によって読み取られたカラー画情報から単一色画情報を得る単一色画情報取得手段と、原稿の同一読取位置における第二読取手段によって読み取られた単一色画情報の値と単一色画情報取得手段によって得られた単一色画情報の値とを比較してノイズを検出するノイズ検出手段とを備える構成となっている。
【0012】
上記構成の画像読取装置において、第一読取手段は、原稿のカラー画情報を読み取り、その読み取ったカラー画情報を単一色画情報取得手段に与える。すると、単一色画情報取得手段は、第一読取手段からのカラー画情報を基に、単一色画情報を取得する。この取得された単一色画情報は、第二読取手段によって読み取られた単一色画情報と共にノイズ検出手段に与えられる。ここで、原稿の同一読取位置における第二読取手段によって読み取られた単一色画情報と単一色画情報取得手段によって得られた単一色画情報とは、通常、同じ値となる。そこで、ノイズ検出手段は、原稿の同一読取位置における両単一色画情報の各値を比較し、差があるときノイズとして検出する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1および図2は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図である。なお、紙面の都合上、図1の回路部分と図2の回路部分とを分離して示しているが、両回路部分は図中のX部で相互に接続されているものとする。
【0014】
先ず、図1において、第一,第二読取手段を構成する画像読取センサ1は、フォトダイオードなどの受光セル(画素)が直線状に配列されてなる複数本の画素列を有するCCD(Charge Coupled Device)リニアセンサにより構成されている。具体的には、図3に示すように、R(赤),G(緑),B(青)の各分光感度特性を持つ3本の画素列1R,1G,1Bと、モノクロ(白黒)の分光感度特性を持つ画素列1Wとを有する構成となっている。
【0015】
画像読取センサ1の構成について、図3を用いてより具体的に説明する。図3において、第一読取手段を構成する3本の画素列1R,1G,1Bは各々、例えば7μm×7μmのフォトダイオード等からなる受光セル(画素)がn個(画素1〜画素n)直線状に配置された構成となっており、図の下側からB,G,Rの順に14μm(2ライン分)の間隔を持って3列に配列されている。
【0016】
第二読取手段を構成する画素列1Wも、同様に、例えば7μm×7μmのフォトダイオード等からなる受光セルがn個直線状に配置された構成となっている。そして、3本の画素列1R,1G,1Bのうち、最も近接している画素列(本例では、画素列1R)との間に、例えば42μm(6ライン分)の間隔をもって配列されている。
【0017】
この画像読取センサ1は、画素列1W,1R,1G,1Bの配列方向が、原稿搬送方向(副走査方向)に一致するように配置される。そして、画素列1W,1R,1G,1Bは、発振器2の発振クロックに基づいてタイミングジェネレータ(TG)3から出力される各種のタイミング信号によって駆動される。これにより、画像読取センサ1の各画素列1W,1R,1G,1Bは、原稿上の離れた位置の4ライン分の画像を同時に読み取ってアナログ画像信号を出力する。
【0018】
画像読取センサ1の各画素列1W,1R,1G,1Bから出力される各アナログ画像信号は、サンプル・ホールド(S/H)回路4W,4R,4G,4Bにて各々サンプリングされた後、出力増幅回路5W,5R,5G,5Bにて各々ラインごとに適正なレベルに増幅される。増幅された各アナログ画像信号は、A/D変換回路6W,6R,6G,6Bにてディジタル画像データに変換される。
【0019】
これらディジタル画像データは、シェーディング補正回路7W,7R,7G,7Bにて画素列1W,1R,1G,1Bの感度バラツキや光学系の光量分布特性がそれぞれ補正された後、画像パス変更回路8を経て後段回路に供給される。画像パス変更回路8の後段には、遅延回路9W,9R,9Gが配されている。これら遅延回路9W,9R,9Gは、画素列1W,1R,1G,1Bの各アナログ画像信号に基づくディジタル画像データの相互を同時化するためのものである。
【0020】
すなわち、先述したように、画素列1W,1R,1G,1Bは、原稿上の離れた位置の4ライン分の画像を同時に読み取るように、副走査方向に一定の間隔をもって配置された位置関係にあることから、ここでは、画像読取りの際に最後行の画素列1Bのディジタル画像データを基準とし、最後行の読取ラインからの各ライン間の距離に応じて残りの画素列1W,1R,1Gの各ディジタル画像データを遅延させることにより、副走査方向の4ライン分のディジタル画像データが原稿上の同一位置(同一ライン)の画像データとなるように同時化する。
【0021】
遅延回路9W,9R,9Gを経た各画像データ(本例では、画素列1Bについての画像データは画像パス変更回路8から直接供給される)は、R(reflectance)/L(lightness)コンバータ10W,10R,10G,10Bにおいて、反射率に応じた画像データから明度に応じた画像データLW,LR,LG,LBに変換される。
【0022】
これら明度画像データLW,LR,LG,LBのうち、明度画像データLR,LG,LBは、モノクロ画情報取得手段としてのRGB→L*変換(モノクロ画像生成)回路11に供給される。このRGB→L*変換回路11は、R,G,Bの各画像データLR,LG,LBからモノクロ画像データL*を生成する。ここで、この生成されたモノクロ画像データL*と明度画像データLWとは、原理的に、ほとんど同じ画像濃度となる。
【0023】
この明度画像データLWおよびモノクロ画像データL*は、n段(nは整数)のラッチ回路12W,12Xにてラッチされることによって同時化された後、図2における黒線検出回路13および黒線除去回路14にそれぞれ供給される。また、明度画像データLR,LG,LBは、n段(nは整数)のラッチ回路12R,12G,12Bにてラッチされ、さらにn段のラッチ回路15R,15G,15Bにてラッチされる。そして、各ラッチされた画像データは、図2における補間データ生成回路16R,16G,16Bにそれぞれ供給される。
【0024】
図2において、黒線検知回路13は、明度画像データLWおよびモノクロ画像データL*を比較することによって黒線(縦すじ)画像などのノイズ成分を検出するノイズ検出手段として機能する。この黒線検知回路13の検知結果(黒線検知信号)は黒線除去回路14に供給される。黒線除去回路14には、補間データ生成回路16R,16G,16Bにて生成されたR,G,Bの各補間データと共に、ラッチ回路12W,12X,12R,12G,12Bの各ラッチデータLWn,LXn,LRn,LGn,LBnも供給される。
【0025】
黒線除去回路14は、黒線検知回路13から供給される黒線検知信号に基づいて黒線を除去する処理を行い、黒線を除去した画像データLWc,LRc,LGc,LBcを次段の画像処理回路17に供給する。この画像処理回路17は、装置に関する処理、例えば色空間変換、カラー補正、拡大・縮小、地肌除去、フィルタリングなどの各種の処理を行う。
【0026】
CPU18は、データ/アドレスバスライン19によって上記の各ブロックと相互に接続されており、このデータ/アドレスバスライン19を介して上記の各ブロックを制御する。具体的には、画像読取センサ1を駆動するタイミングジェネレータ3の周期の設定、出力増幅回路5W,5R,5G,5Bの利得の制御、シェーディング補正回路7W,7R,7G,7Bの制御、黒線検知回路13、黒線除去回路14および画像処理回路17のパラメータ/モード設定などを行う。
【0027】
図4は、本発明に係る画像読取装置の光学系の一例を示す概略構成図である。図4において、原稿を搬送装置によって移動させながら原稿画像を読み取る原稿移動読取りモード時には、原稿載置台(図示せず)に載置された原稿21は、引き込みローラ22によって1枚ずつ搬送ローラ23まで運ばれる。搬送ローラ23は、原稿搬送方向を変えてコンタクトガラス24上に原稿21を搬送する。
【0028】
この位置で原稿はバックプラテン25によってコンタクトガラス24に押さえつけられつつ搬送される。このとき、後述するようにして原稿の画像情報が読み取られる。そして、画像情報が読み取られた原稿は、最後に、排出ローラ26によって搬送装置内から外部へ排出される。
【0029】
コンタクトガラス24上の原稿画像は、図示せぬ露光ランプからの照射光に基づく原稿面からの反射光が、第一ミラー27、第二ミラー28および第三ミラー29にて光路変更された後、レンズ30によって縮小されかつ画像読取センサ1の画素列1W,1R,1G,1Bに結像される。そして、これら画素列1W,1R,1G,1Bにて画素単位で光電変換され、アナログ画像信号として出力される。このとき、画素列1W,1R,1G,1Bは、原稿上の離れた4ラインの画像を同時に読み取る(図4では、A,B2ラインの例となっている)。
【0030】
一方、原稿を読取位置に固定し、光学系を移動させながら原稿画像を読み取る原稿固定読取りモード時には、図示せぬ原稿載置台に載置された原稿面を、第一ミラー27、第二ミラー28および第三ミラー29(図示せぬキャリッジに搭載されて移動可能な構成となっている)にて副走査方向に移動しながら、走査することによって原稿画像を読み取る。
【0031】
ここで、原稿移動読取りモード時にはBラインが先行読取りラインとなり、原稿固定読取りモード時にはAラインが先行読取りラインとなる。このような理由から、先述したように、図1において、画像パス変更回路8によって原稿の読取りモードに応じて後段の遅延回路9W,9R,9Gに入力するラインを変更するようにしている。
【0032】
ここで、上記構成の光学系において、ゴミ等の付着に起因する画像上の縦すじ(黒線)を検知する原理について説明する。この例では、Aセンサを第一読取手段であるカラー画読取センサ、Bセンサを第二読取手段であるモノクロ画読取センサとしている。
【0033】
今、光路Aに該当するコンタクトガラス25上のA点にゴミが付着したとすると、その箇所のゴミが画像として光路Aを通り、画像読取センサ1によって読み取られる。このとき、そのゴミに起因して出力画像上に、読取原稿上にはない副走査方向(原稿搬送方向)に延びる縦すじが現れる。一方、光路Bに該当するコンタクトガラス25上のB点にはゴミが存在しないため、原稿画像は正常に読み取られる。
【0034】
そこで、A点とB点の搬送に相当する時間だけ、先行して読み取られるBセンサの読取画像データを遅延させて、A点と同じ位置でAセンサの読取画像データと比較すると、ゴミが存在する箇所では双方の読取画像データが不一致となる。この原理を利用することで、付着ゴミによる縦すじや浮遊ゴミによる縦すじを検知することができる。
【0035】
図1および図2に示した本実施形態に係る画像読取装置では、RGB→L*変換回路11で取得されたモノクロ画像データL*がAセンサの読取画像データに相当し、明度画像データLWがBセンサの読取画像データに相当する。したがって、モノクロ画像データL*と明度画像データLWとを比較することにより、出力画像に縦すじが発生した場合に、その縦すじがモノクロ側の画素列1Wまたはカラー側の画素列1R,1G,1Bのいずれかにゴミなどの異物が付着し、それが原因となっていることを検知することができる。
【0036】
しかしながら、この場合、原稿の搬送速度が一定の場合には何ら問題ないが、実際の原稿搬送装置においては、原稿が引き込みローラ22や搬送ローラ23を離れるときや、排出ローラ26に到着するときなどに、瞬間的に搬送速度が変動することになる。そのため、遅延によって合わせた位置にずれが生じて、本来一致している読取画像データであるにも拘わらず不一致となり、誤検知が発生してしまう。
【0037】
ただし、この搬送速度の変動は、ローラを離れるときや、到達するときに瞬間的に発生するものであるため、その速度変動に起因する位置のずれは2,3ライン程度しか続かない。それに対し、ゴミなどの異物の付着に起因する縦すじは、短くとも数10ライン以上は続くため、その間の5〜10ライン以上連続して不一致が続く場合にのみ、ゴミなどの異物の付着に起因する縦すじと判断することで、搬送速度の変動による誤検知なく、付着ゴミや浮遊ゴミなどに起因する画像上の縦すじを検知することができる。
【0038】
ところで、原稿移動読取りモード時には、図3に示す実際の画像読取センサ1では、Bの画素列1Bを基準として各ラインの遅延補正を行うようにしている。したがって、黒線(縦すじ)検知に使用しているモノクロ画像データL*を生成する画素列1Bと、明度画像データLWを得る画素列1Wとの間の画像読取センサ1上での間隔は70μm(=42μm+14μm+14μm)となる。
【0039】
一方、原稿画像は、レンズ30(図4を参照)によって縮小されて画像読取センサ1上に結像される。このため、画素列1Bと画素列1Wの間隔は、原稿の位置では423μmに相当し、423μm以下のゴミによる画像上の縦すじについては検知して除去することが可能となる。この間隔を大きくする程、大きなゴミによる画像上の縦すじを除去できるが、当該間隔が大きすぎると、搬送速度の変動による位置のずれも大きくなり、誤検知が発生してしまう。
【0040】
また、第一読取手段を構成するR,G,Bの各画素列1R,1G,1B間の距離(ライン間距離)は、同じ理由にから近いほど良い。したがって、本実施形態に係る画像読取センサ1においては、R,G,Bの各画素列1R,1G,1B間の距離を、カラー画素列1R,1G,1Bのうちの画素列1W側の画素列(本例では、画素列1R)とモノクロ画素列1Wとの間の距離よりも短くなるように設定している。
【0041】
次に、図5を用いて原稿の搬送速度の変動による画像データの不一致について説明する。図5は、同一画素の副走査方向に対する画像データを示す波形図であり、図中、上段の波形は後から読み取った画像データAを、中段の波形は先行して読み取った画像データBを遅延して得られる画像データを、下段の波形は上段の画像データから中段の画像データを減算して得られる差データをそれぞれ示している。この画像データの差が発生するところが、画像データの不一致箇所となる。
【0042】
また、領域1は搬送速度が定速の領域を、領域2は搬送速度が速くなった領域を、領域3は搬送速度が遅くなった領域を表わす。領域1では、搬送速度が所定の速度であるため、画像データAと遅延された画像データBは一致し、データの差は発生しない。
【0043】
しかし、領域2では、搬送速度が速くなることから、画像データAが画像データBの遅延時間よりも先に読み取られるために、両画像データに差が発生し、不一致となってしまう。領域3は逆に、搬送速度が遅くなることから、画像データAが画像データBの遅延時間よりも後に読み取られるために、両画像データに差が発生し、不一致となってしまう。
【0044】
図6は、黒線検知回路13の具体的な構成の一例を示すブロック図である。図6において、黒線検知回路13は、画像データの不一致を検出するデータ比較ブロック31と、このデータ比較ブロック31から出力される2つの比較結果を動作モードに応じて選択する選択回路32と、位置ずれによる誤検知を防止する連続性検知ブロック33とを有する構成となっている。
【0045】
データ比較ブロック31は、比較回路311、減算回路312、比較回路313、AND回路314、反転回路315およびAND回路316から構成されている。連続性検知ブロック33は、互いに縦続接続された4つのラインメモリ331〜334およびAND回路335から構成されている。
【0046】
データ比較ブロック31において、比較回路311は、第二読取手段としてのモノクロ用画素列1Wの読取画像データに基づく明度画像データLWnをA入力とし、モノクロ画情報取得手段としてのRGB→L*変換回路11で取得されたモノクロ画像データLXnをB入力とし、その比較結果(A>B)をAND回路314および反転回路315に供給する。
【0047】
減算回路312は、明度画像データLWnをA入力とし、モノクロ画像データLXnをB入力とし、A入力からB入力を減算してその減算結果(A−B)を比較回路313に供給する。比較回路313は、減算回路312の減算結果(A−B)をA入力とし、CPU18から与えられるスレッシュホールドレベル(以下、スレッシュ・レベルと略称する)をB入力とし、その比較結果(A>B)をAND回路314,316に供給する。
【0048】
AND回路314は、比較回路311,313の各比較結果(A>B)の論理積をとる。反転回路315は、比較回路311の比較結果(A>B)を論理反転してAND回路316に供給する。AND回路316は、比較回路313の比較結果(A>B)と、反転回路315で論理反転された比較回路311の比較結果(A>B)との論理積をとる。
【0049】
選択回路32は、AND回路314,316の各論理積出力を2入力(A,B入力)とし、CPU18から与えられるモード信号Modeに基づいて、2入力の一方を選択して出力する。ここで、モード信号Modeは例えば1ビットの情報であり、カラー画像読取モード(フルカラーモード)のときに論理“1”(高レベル)、白黒画像読取モード(白黒モード)のときに論理“0”(低レベル)となる。
【0050】
連続性検知ブロック33において、ラインメモリ331〜334は、FIFO(first in first out)メモリによって構成され、入力データを1ライン周期ずつ順に遅らせる。その結果、入力データに対して、ラインメモリ331からは1ライン周期分遅れた出力データが、ラインメモリ332からは2ライン周期分遅れた出力データが、ラインメモリ333からは3ライン周期分遅れた出力データが、ラインメモリ334からは4ライン周期分遅れた出力データがそれぞれ導出される。
【0051】
入力データおよびラインメモリ331〜334の各出力データは、AND回路335に供給される。AND回路335は、入力データおよびラインメモリ331〜334の各出力データの論理積をとり、その論理積結果を黒線検知信号として出力する。
【0052】
次に、上記構成の黒線検知回路13の回路動作について説明する。
【0053】
先ず、データ比較ブロック31において、比較回路311はモノクロ画像データLXnと明度画像データLWnとを比較し、LXn>LWnの場合、即ちモノクロ画像データLXnが明度画像データLWnに対して黒い場合、高レベル(以下、“H”レベルと記す)の比較結果を出力する。この比較結果は、直接AND回路314に与えられるとともに、反転回路315で論理反転されてAND回路316に与えられる。
【0054】
また、減算回路312は、モノクロ画像データLXnと明度画像データLWnとの差を算出し、その減算結果を比較回路313に与える。比較回路313は、CPU18によって設定されたスレッシュ・レベルTHに対する減算回路312の減算結果(画像データLXnと画像データLWnの差)の大小を比較し、(LXnとLWnの差)>THの場合に“H”レベルの比較結果を出力する。この比較結果は、AND回路314,316に与えられる。
【0055】
AND回路314は、比較回路311,313の各比較結果が共に“H”レベルのときに、“H”レベルの論理積結果を出力する。この“H”レベルの論理積結果が出力されたところが、モノクロ画像データLXnと明度画像データLWnの不一致箇所となる。すなわち、AND回路314の“H”レベルの論理積結果は、第一読取手段であるカラー用画素列1R,1G,1B側にゴミ付着などに起因して異常画素(ここでは、正常な画素データが得られない画素を指している)が発生したことを示す。
【0056】
一方、AND回路316は、反転回路315の反転出力と比較回路313の比較結果が共に“H”レベルのときに、“H”レベルの論理積結果を出力する。ここで、反転回路315の反転出力は、LXn<LWnのときに“H”レベルとなる。したがって、AND回路316の“H”レベルの論理積結果は、第二読取手段であるモノクロ用画素列1W側にゴミ付着などに起因して異常画素が発生したことを示す。
【0057】
選択回路32は、CPU18で設定されるモード信号Modeが“H”レベルのとき、即ちカラー画像読取モードのときにA入力を、“L”レベルのとき、即ち白黒画像読取モードのときにB入力を選択する。すなわち、カラー画像読取モードのときには、AND回路314の論理積出力が選択されて連続性検知ブロック33に供給され、白黒画像読取モードのときには、AND回路316の論理積出力が選択されて連続性検知ブロック33に供給されることになる。
【0058】
連続性検知ブロック33において、選択回路32の出力データである入力データは、直接AND回路335に供給されるとともに、ラインメモリ331で1ライン周期分遅延されてAND回路335に供給され、ラインメモリ332でさらに1ライン周期分遅延されてAND回路335に供給され、ラインメモリ333でさらに1ライン周期分遅延されてAND回路335に供給され、ラインメモリ334でさらに1ライン周期分遅延されてAND回路335に供給される。
【0059】
これにより、AND回路335には、主走査方向(画素列1W,1R,1G,1Bの画素配列方向)に同期した、1ライン周期ずつ遅れたデータ不一致の検知結果が与えられることになる。そして、AND回路335は、1ライン周期ずつ遅れた検知結果が共に“H”レベルのとき、即ち5ライン連続してモノクロ画像データLXnと明度画像データLWnの不一致が発生したときに、“H”レベルの黒線検知信号を出力する。
【0060】
図7のタイミングチャートに、入力データおよびラインメモリ331〜334でそれぞれ1ライン周期ずつ遅延された計5ライン分の画像データの比較結果が示されており、各ラインは主走査方向に同期がとれている。ここで、“H”レベルは、画像データの比較結果が不一致になった画素を示している。この5ライン分の比較結果の論理積出力である黒線検知信号が“H”レベルになった画素が、5ライン連続で不一致が続く画素、つまりゴミなどの付着に起因して黒線(縦すじ)を発生している画素となる。
【0061】
なお、本例に係る黒線検知回路13では、モノクロ画像データLXnと明度画像データLWnが5ライン連続して不一致になった箇所を黒線の発生箇所と判定するとしたが、ラインメモリの数を増やすことで黒線と判定するライン数を多く設定することが可能である。
【0062】
また、本例に係る黒線検知回路13では、黒線(黒すじ)をノイズ成分として検知する場合を前提として比較回路311ではLXn>LWnを判定する構成としたが、LXn<LWnを判定する構成とすることで、白線(白すじ)を検知することができ、また比較回路311の比較結果を無視することで、黒線、白線の両方を検知することもできる。ここで、白線(白すじ)とは、画像読取り時に照射された光がゴミなどの異物で正反射して画像読取センサ1に入射した場合に、その異物に起因して白い縦すじとして発生するノイズ成分のことを言う。
【0063】
続いて、黒線除去回路14の具体的な構成について説明する。なお、この黒線除去回路14は、画像読取センサ1の4本の画素列1W,1R,1G,1Bで読み取られた画像データLWn,LRn,LGn,LBnの各々に対応して設けられた4つの黒線除去回路から構成され、これら4つの黒線除去回路にて並行して黒線除去の処理を行うようになっている。
【0064】
先ず、画像データLRn,LGn,LBnに対する3つの黒線除去回路について説明する。ここでは、画像データLRnに対する黒線除去回路の場合を例に採って説明するが、他の画像データLGn,LBnに対する黒線除去回路についても全く同じ回路構成となっている。図8は、画像データLRnに対する黒線除去回路の構成の一例を示すブロック図である。
【0065】
図8において、画像データLRnに対する黒線除去回路14Rは、選択回路41、遅延回路42,43および選択回路44を有する構成となっている。選択回路41は、R画像データLRnをA入力とし、補間データ生成回路16R(図2を参照)で生成されたR補間データをB入力とし、黒線検知回路13から与えられる黒線検知信号が“L”レベルのときにR画像データLRnを、“H”レベルのときにR補間データをそれぞれ選択する。
【0066】
すなわち、選択回路41では、黒線が検知されていない画素のときはR画像データLRnが選択され、黒線が検知された画素のときはR補間データが選択される。これら選択されたデータは、遅延回路42で所定の時間だけ遅延されて選択回路44のA入力となる。選択回路44のB入力としては、R補間データが遅延回路43で所定の時間だけ遅延されて与えられる。
【0067】
ここで、遅延回路42,43の遅延量(遅延時間)としては、図6の連続性検知ブロック33におけるラインメモリの数(ライン数)に対応して設定される。本例の場合には、4ライン周期分の遅延時間が設定される。
【0068】
選択回路44は、黒線検知回路13から与えられる黒線検知信号が“L”レベルのときに選択回路41で選択され、遅延回路42で遅延されたデータ(R画像データLRn/R補間データ)を、“H”レベルのときに遅延回路43で遅延されたR補間データをそれぞれ選択し、最終的に黒線が除去されたR画像データとして出力する。
【0069】
続いて、モノクロ画像データLWnに対する黒線除去回路について説明する。図9は、モノクロ画像データLWnに対する黒線除去回路の構成の一例を示すブロック図である。図9において、モノクロ画像データLWnに対する黒線除去回路14Wは、選択回路45、遅延回路46,47および選択回路48を有する構成となっている。
【0070】
選択回路45は、モノクロ画像データLWnをA入力とし、RGB→L*変換回路11(図1を参照)で生成されたモノクロ画像データLXnをB入力とし、黒線検知回路13から与えられる黒線検知信号が“L”レベルのときにモノクロ画像データLWnを、“H”レベルのときにモノクロ画像データLXnをそれぞれ選択する。
【0071】
すなわち、選択回路45では、黒線が検知されていない画素のときはモノクロ画像データLWnが選択され、黒線が検知された画素のときはモノクロ画像データLXnが選択される。これら選択された画像データは、遅延回路46で所定の時間だけ遅延されて選択回路48のA入力となる。選択回路48のB入力としては、モノクロ画像データLXnが遅延回路43で所定の時間だけ遅延されて与えられる。
【0072】
ここで、遅延回路46,47の遅延量としては、画像データLRnに対する黒線除去回路14Rの場合と同様に、図6の連続性検知ブロック33におけるラインメモリの数(ライン数)に対応して、本例の場合には、4ライン周期分の遅延時間が設定される。
【0073】
選択回路48は、黒線検知回路13から与えられる黒線検知信号が“L”レベルのときに選択回路45で選択され、遅延回路46で遅延された画像データ(モノクロ画像データLWn/モノクロ画像データLXn)を、“H”レベルのときに遅延回路47で遅延されたモノクロ画像データLXnをそれぞれ選択し、最終的に黒線が除去されたモノクロ画像データとして出力する。
【0074】
次に、補間データ生成回路16R,16G,16Bの具体的な構成について説明する。ここでは、Rの補間データ生成回路16Rの場合を例に採って説明するが、他の補間データ生成回路16G,16Bについても全く同じ回路構成となっている。
【0075】
補間データ生成回路16Rでは、図10に示すように、ゴミなどの異物が付着したと判定された画素(以下、注目画素と称す)の周辺画素内で、画素データがその注目画素の画素データよりも一定値以上離散した値をもつ画素、即ち周辺画素内でゴミの影響を受けていない画素を正常画素として認識し、この画素データを用いて補間データを生成する。
【0076】
図11は、補間データ生成回路16Rの構成の一例を示すブロック図である。本例に係る補間データ生成回路16Rでは、周辺画素として、ある注目画素nの主走査方向前後それぞれ4画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)、計8画素を設定するものとする。
【0077】
図11において、本例に係る補間データ生成回路16Rは、上記8画素の画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)に対応してそれぞれ8個ずつ設けられた減算回路51-1〜51-8、比較回路52-1〜52-8および選択回路53-1〜53-8と、2個の加算器54,55と、1個の除算器56とを備えた構成となっている。
【0078】
減算回路51-1〜51-8は、注目画素nの画素データLRnをA入力とし、注目画素nの主走査方向前後それぞれ4画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)をそれぞれB入力とし、≡A−B≡の減算処理を行う。これら減算回路51-1〜51-8の各減算結果は、比較回路52-1〜52-8の各A入力となる。
【0079】
比較回路52-1〜52-8は、CPU18で設定されるスレッシュ・レベルを各B入力とし、このスレッシュ・レベルよりも減算回路51-1〜51-8の各減算結果が大きいか(A>B)否かの比較処理を行う。これら比較回路52-1〜52-8の各比較結果は、選択回路53-1〜53-8に対して各選択入力SELAとして与えられるとともに加算器55にも供給される。
【0080】
選択回路53-1〜53-8は、注目画素nの主走査方向前後それぞれ4画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)をそれぞれA入力とし、論理“0”をB入力としており、比較回路52-1〜52-8の比較結果がA>BのときにA入力を、それ以外のときにB入力をそれぞれ選択する。選択回路53-1〜53-8の各選択出力は加算器54に供給される。
【0081】
加算器54は、選択回路53-1〜53-8で周辺画素の画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)を選択されたとき、これら画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)を積算する。一方、加算器55は、比較回路52-1〜52-8での比較結果がA>Bとなった回路数を積算する。除算器56は、加算器54の積算結果Aを加算器55の積算結果Bで除算する処理を行う。
【0082】
ここで、上記構成の補間データ生成回路16Rの回路動作について説明する。本補間データ生成回路16Rには、ある注目画素n画素データLRnと、その周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)が入力される。
【0083】
減算回路51-1〜51-8では先ず、注目画素nの画素データLRnと、周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データ(LRn−4〜LRn−1),(LRn+1〜LRn+4)との差分≡A−B≡が算出される。そして、比較回路52-1〜52-8では、注目画素nと周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データの差分がスレッシュ・レベルと比較され、その比較結果が選択回路53-1〜53-8に与えられる。
【0084】
ここで、注目画素nと周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データの差分が、上記スレッシュ・レベルで決まるある一定範囲内ならば、選択回路53-1〜53-8は論理“0”を選択して出力し、一定範囲外ならば、選択回路53-1〜53-8は周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の各画素データをそのまま選択して出力する。
【0085】
選択回路53-1〜53-8から出力された周辺画素(n-4〜n−1),(n+1〜n+4)の画素データは加算器54で積算される。また、加算器55では、比較回路51-1〜51-8内でA>Bとなった回路数、即ち正常画素数の積算が行われる。そして、最終的に除算器56において、加算器54の積算値を加算器55の積算値で除算することで、正常画素の各画素データの平均値を求め、この平均値をR補間データとして出力する。
【0086】
なお、本例では、R補間データを生成する場合を例にとって説明したが、G補間データ/B補間データを生成する場合も同様にして行われることになる。
【0087】
次に、図12のタイミングチャートを用いて、図8の黒線除去回路14Rまたは図9の黒線除去回路14Wにおいて、黒線(黒すじ)の先端から後端までを除去する原理について説明する。なお、図12は、特定の画素の画像データを副走査方向に連続的に表わしたタイミングチャートである。
【0088】
図12において、1段目のデータ(a)は4ラインから13ラインまでの黒線が発生した画像データAを、2段目のデータ(b)は遅延して位置を合わせた画像データBをそれぞれ示している。この2つの画像データA,Bから、先述した黒線検知回路13(図6を参照)によって検知された黒線検知信号(黒すじ検知データ)が3段目のデータ(c)である。
【0089】
ここで、黒すじ検知データ(c)が画像データA(a)の黒すじ発生タイミングの先頭から4ライン周期の期間に亘って“H”レベルとなっていないのは、先述した連続性検知ブロック33(図6を参照)において、5ライン連続で画像データの不一致が発生した場合に黒すじと判断しているためである。この黒すじ検知データ(c)で画像データを選択したのが、4段目の黒すじ除去画像データ(d)である。
【0090】
すなわち、黒すじ検知データ(c)が“L”レベルのときに画像データA(a)を、“H”レベルのときに画像データB(b)を選択している。このときに、上述したように、黒すじ検知データ(d)が画像データA(a)の黒すじ発生タイミングの先頭から4ライン周期の期間に亘って“H”レベルとなっていないために、黒すじ除去画像データ(d)では先頭の4ライン分黒すじが除去されずに残っている。
【0091】
これを除去するために、黒すじ除去画像データ(d)を4ライン周期分だけ遅延したデータが5段目のデータ(e)、画像データB(b)を4ライン周期分だけ遅延したデータが6段目のデータ(f)である。そして、これら2つのデータ(e),(f)を黒すじ検知データ(c)で選択したものが7段目の最終的な黒すじ除去画像データ(g)となる。この最終的な黒すじ除去画像データ(g)から明らかなように、図8の黒線除去回路14Rまたは図9の黒線除去回路14Wにおいて、画像データA(a)に発生した黒すじを先端から後端まで除去されることがわかる。
【0092】
上述したように、複写機やファクシミリ等の画像処理装置に用いられる原稿移動型画像読取装置において、R,G,Bの各画素列1R,1G,1Bに対してモノクロ用の1本の画素列Wを配置してなる画像読取センサ1を用い、R,G,Bの各画素列1R,1G,1Bから得られる画像データLR,LG,LBに基づいて、RGB→L*変換回路11でモノクロ画像データL*を取得し、この取得したモノクロ画像データL*と画素列1Wから得られるモノクロ画像データLWとを比較することにより、次のような作用効果が得られる。
【0093】
すなわち、R,G,Bの画素列1R,1G,1Bの各々に対して黒すじ等のノイズ成分を検出するための画素列を1本ずつ配する必要がないことから、画像処理回路の回路規模も最小限の増大で済み、しかもR,G,B各々のライン間隔が広がることもないため、原稿の搬送速度変動による読取画像への影響を抑えつつ低コストにてコンタクトガラスなどの読取光学系上に付着したゴミや浮遊ゴミに起因する読取画像上の黒すじ等のノイズ成分を確実に検知できる。
【0094】
そして、そのノイズ成分の検知結果に基づいて、R,G,Bの各画素列1R,1G,1Bから得られる画像データLR,LG,LBまたは画素列1Wから得られる画像データLWを補正することにより、コンタクトガラスなどの読取光学系上に付着したゴミや浮遊ゴミに起因する読取画像上の黒すじ等のノイズ成分を確実に除去した読取画像を得ることができる。
【0095】
特に、R,G,Bの各画素列1R,1G,1B側にゴミ付着などに起因して異常画素が発生したことを検知した場合には、異常画素データを出力する画素を除くその周辺画素の画素データから補間データを生成し、この補間データによって異常画素データを置き換えることにより、除去部分の画像と周辺の画像との間に違和感が生じないように、読取画像上の黒すじ等のノイズ成分を除去することができる。
【0096】
一方、モノクロ用画素列1W側にゴミ付着などに起因して異常画素が発生したことを検知した場合には、原稿の同一読取位置においてRGB→L*変換回路11で得られるモノクロ画像データL*によって異常画素データを置き換えることにより、モノクロ用画素列1Wに対して黒線などのノイズ成分を検出するための画素列を設けなくても、モノクロ画像読取モード時に発生する読取画像上の黒すじ等のノイズ成分を除去することができる。
【0097】
なお、本画像読取装置はフルカラー画像読取モードおよびモノクロ画像読取モードを複数の画像読取モードを有し、その画像読取モードが図示せぬコントロールパネルからの指示によって設定されることになる。そして、その設定された画像読取モードごとに上述した各処理を実行することにより、画像読取モードごとに最適な黒すじの検知および除去の処理が行われることになる。
【0098】
また、黒すじ等のノイズ成分の検知および除去の処理に当たって、画像読取センサ1において、R,G,Bの各画素列1R,1G,1B間の距離を、モノクロ用の画素列1Wと本例ではRの画素列1Rとの間の距離よりも短く設定したことにより、フルカラー画像読取モード時の原稿の搬送速度変動による読取画像の画質への影響を抑えつつ、黒すじ等のノイズ成分の検知および除去の処理能力を向上できる。
【0099】
しかも、上記の距離の関係は、換言すれば、モノクロ用の画素列1WとRの画素列1Rとの間の距離が、R,G,Bの各画素列1R,1G,1B間の距離よりも長く設定されている関係になるので、多少サイズの大きなゴミなどの異物が付着したとしても、R,G,Bの各画素列1R,1G,1Bとモノクロ用の画素列1Wの双方に同時に異常画素が発生することを回避できるので、黒すじ等のノイズ成分のより確実な検知および除去が行えることになる。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、原稿のカラー画情報を読み取る第一読取手段と、原稿の単一色画情報を読み取る第二読取手段とを有し、第一読取手段によって読み取られたカラー画情報から単一色画情報を取得し、原稿の同一読取位置におけるこの取得した単一色画情報の値と第二読取手段によって読み取られた単一色画情報の値とを比較してノイズを検出することにより、読取光学系上に付着したゴミなどの異物による読取画像上の黒すじ等のノイズ成分を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図(その1)である。
【図2】 本発明の一実施形態に係る画像読取装置の構成を示すブロック図(その2)である。
【図3】 画像読取センサの構成の一例を示す平面図である。
【図4】 本発明に係る画像読取装置の光学系の一例を示す概略構成図である。
【図5】 同一画素の副走査方向に対する画像データを示す波形図である。
【図6】 黒線検知回路の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図7】 黒線検知回路の動作説明のためのタイミングチャートである。
【図8】 画像データLRnに対する黒線除去回路の構成例を示すブロック図である。
【図9】 画像データLWnに対する黒線除去回路の構成例を示すブロック図である。
【図10】 補間データの生成原理の説明図である。
【図11】 補間データ生成回路の構成例を示すブロック図である。
【図12】 特定の画素の画像データを副走査方向に連続的に表わしたタイミングチャートである。
【符号の説明】
1…画像読取センサ、1W,1R,1G,1B…画素列、3…タイミングジェネレータ、8…画像パス変更回路、11…RGB→L*変換(W画像生成)回路、13…黒線検知回路、14…黒線除去回路、16R,16G,16B…補間データ生成回路、17…画像処理回路、18…CPU、23…搬送ローラ、24…コンタクトガラス、26…排出ローラ、31データ比較ブロック、32…選択回路、33…連続性検知ブロック

Claims (5)

  1. 原稿のカラー画情報を読み取る第一読取手段と、
    原稿の単一色画情報を読み取る第二読取手段と、
    前記第一読取手段によって読み取られたカラー画情報から単一色画情報を得る単一色画情報取得手段と、
    原稿の同一読取位置における前記第二読取手段によって読み取られた単一色画情報の値と前記単一色画情報取得手段によって得られた単一色画情報の値とを比較してノイズを検出するノイズ検出手段と
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
  2. 請求項1記載の画像読取装置においてさらに、
    前記ノイズ検出手段の検出出力に基づいて、前記第一読取手段または前記第二読取手段から出力される読取画像データを補正する補正手段を有する
    ことを特徴とする画像読取装置。
  3. 前記補正手段は、前記ノイズ検出手段が前記第一読取手段側のノイズを検出したとき、異常画素データを出力する画素を除くその周辺画素の画素データから補間データを生成し、この補間データによって異常画素データを置き換える
    ことを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  4. 前記補正手段は、前記ノイズ検出手段が前記第二読取手段側のノイズを検出したとき、原稿の同一読取位置において前記単一色画情報取得手段で得られる画像情報によって異常画素データを置き換える
    ことを特徴とする請求項2記載の画像読取装置。
  5. 前記第一読取手段は、原稿搬送方向に等間隔に配置され、かつ原稿搬送方向に直交する方向に延びる複数本の画素列からなり、
    前記第一読取手段と前記第二読取手段との間の距離が、前記第一読取手段の各画素列間の距離よりも長く設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
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