JP3824927B2 - 読取装置、画像形成装置、通信装置および異常画素データ取得方法 - Google Patents

読取装置、画像形成装置、通信装置および異常画素データ取得方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1ページごとに原稿を副走査方向に搬送しながら、主走査方向には光学的に走査し、デジタル画像を読み取る読取装置、読み取られたデジタル画像を形成する画像形成装置、読み取られたデジタル画像を送受信する通信装置および黒スジなどの異常画像の原因究明に役立つ異常画素データ取得方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の読取装置は、以下のように知られていた。
【0003】
従来の読取装置は、特開平6−303428号公報に記載されているように、原稿を読み取り、主走査方向に連続して黒画素が存在した場合に黒スジが発生したものと判断し警告を出すもの、特開2000―152008号公報に記載されているように、黒すじや白すじとなる画素を検知し警告を出したり、すじとならないよう画像処理で補正させるというもの及びその方法、特開2000−196814号公報に記載されているように、異常画素を検出した場合に、読取位置をずらすことで、異常画素を回避する方式を用いたものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の読取装置は、いずれも異常画素を検出することができるものであるが、その大きさや種類の判定を行うものでないため、黒すじなどの異常画像の発生の原因が究明されず、不適切な対策のままその異常画像が市場で発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、異常画素の大きさや種類を市場で使用される状態で統計を取ることができ、前記異常画像の原因の究明に役立ち、適切な対策を講じることができる読取装置、画像形成装置、通信装置および異常画素データ取得方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
本発明の読取装置は、所定の原稿を読み取る読取ライン上で基準となる基準白板を設け、原稿がセットされるごとに前記基準白板で読み取った異常画素を検出する異常画素検出手段と、前記異常画素検出手段により連続して検出された異常画素の数を計数する異常画素計数手段と、前記異常画素計数手段により計数された異常画素の数に基づいて、異常画素群を大きさごとに分類し、前記異常画素群の検出回数を計数する分類計数手段と、前記分類計数手段により取得された異常画素群に関するデータを記憶するデータ記憶手段と、を備えた構成を有している。
【0006】
この構成により、市場で発生している前記異常画素の実態を知ることが可能となる。
【0007】
また、本発明の読取装置は、前記異常画素群に関するデータを印刷する異常画素データ印刷手段を有し、前記異常画素データ印刷手段が、前記異常画素群に関するデータを印字して出力する構成を有している。
【0008】
この構成により、市場で発生している前記異常画素の実態を知ることが可能となる。
【0009】
また、本発明の読取装置は、前記異常画素群に関するデータを伝送する異常画素データ伝送手段を有し、前記異常画素データ伝送手段が、前記異常画素群に関するデータをファクシミリで送信する構成を有している。
【0010】
この構成により、市場で発生している前記異常画素の実態の情報を遠隔して得ることが可能となる。
【0011】
また、本発明の読取装置は、前記異常画素計数手段には、前記読取ライン上の同一位置で、異常画素が連続して検出されなかった場合の異常画素の数に基づいて、一時的な不純物に起因する異常画素検出の数を計数する不純物計数手段をさらに有し、前記不純物計数手段により計数された一時的な不純物に起因する異常画素検出に関するデータを前記データ記憶手段に記憶する構成を有している。
【0012】
この構成により、前記異常画素の要因が一時的なごみによるものなのか、そうでないような汚れなどによるものなのかを知ることが可能となる。
【0013】
本発明の画像形成装置は、本発明の読取装置を備えた構成を有している。この構成により、市場で発生している前記異常画素の実態を知ることが可能となる。
【0014】
本発明の通信装置は、本発明の読取装置を備えた構成を有している。この構成により、市場で発生している前記異常画素の実態の情報を遠隔して得ることができる。
【0015】
本発明の読取装置の異常画素データ取得方法は、所定の原稿を読み取る読取ライン上で基準となる基準白板を設け、原稿がセットされるごとに前記基準白板で読み取った異常画素を検出する異常画素検出手順と、前記異常画素検出手順で連続して検出された異常画素の数を計数する異常画素計数手順と、前記異常画素計数手順で計数された異常画素の数に基づいて、異常画素群を大きさごとに分類し、前記異常画素群の検出回数を計数する分類計数手順と、前記分類計数手順で取得された異常画素群に関するデータを記憶するデータ記憶手順と、を備えたことを特徴としている。
【0016】
この特徴により、市場で発生している前記異常画素の実態を知ることが可能となる。
【0017】
また、本発明の読取装置の異常画素データ取得方法は、前記異常画素群に関するデータを印刷する異常画素データ印刷手順を有し、前記異常画素データ印刷手順で前記異常画素群に関するデータを印字して出力することを特徴としている。この特徴により、市場で発生している前記異常画素の実態を知ることが可能となる。
【0018】
さらに、本発明の読取装置の異常画素データ取得方法は、前記異常画素群に関するデータを伝送する異常画素データ伝送手順を有し、前記異常画素データ伝送手順で前記異常画素群に関するデータをファクシミリデータとして送信することを特徴としている。この特徴により、市場で発生している前記異常画素の実態の情報を遠隔して得ることが可能となる。
【0019】
本発明の読取装置の異常画素データ取得方法は、前記異常画素検出手順で、原稿がセットされるごとに前記読取ライン上の同一位置で異常画素が連続して検出されなかったことに基づいて、一時的な不純物に起因する異常画素検出の数を計数する不純物計数手順を備え、前記データ記憶手順では、更に前記不純物計数手順で計数された一時的な不純物に起因する異常画素検出に関するデータを記憶することを特徴としている。
【0020】
この特徴により、前記異常画素の要因が一時的なごみによるものなのか、そうでないような汚れなどによるものなのかを知ることが可能となる。
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、本実施の形態の読取装置を示すブロック図である。図1に示すように、スキャナ1は、電荷結合素子、密着センサなどにより送信、コピーする画像を読み取るものである。ここで、異常画素検出手段は、読取ライン上に、シェーディング補正を実行するための基準となる白板(以下、単に「基準白板」という。)を配置し、この基準となる白板を読み取ることにより異常画素を検出する構成となっている。
【0022】
読取画像バッファ2は、読取部(以下、単に「スキャナ」という。)1で読み取った画像情報をライン単位に、数ラインから数十ライン分、または数ラインから数百ライン分記憶するメモリを含む。読取画像バッファ2は、各出力方式によってこの読取画像バッファ2から画像情報をライン単位に読み出し、適切な処理を施し、図示しない出力部へ転送する。なお、本実施の形態の異常画素検出方法もこの読取画像バッファ2上で黒画素の検出を行うことにより可能となる。プロッタ3は、読み取った画像情報を記録紙に記録したり、様々なレポートを記録し出力する。操作表示部4は、液晶ディスプレイ、発光ダイオード等を表示する表示部と、操作キーなどを操作する操作部と、を含み、表示部、操作部を動作させることにより、読取装置の動作状態を表示させる一方、オペレータにより、読取装置の各種操作が行われるものである。
【0023】
画像メモリ5は、スキャナ1で読み取った画像情報や通信により受信した画像情報を圧縮した状態で記憶するものである。画像メモリ5は、バッテリ6にバックアップされているので、読取装置の電源が遮断されてもバッテリ6が空になるまで記憶情報が消去されない。画像メモリ5は、通常、一定期間内に再書込みを必要とするダイナミックラムが多く使用され、読取装置の電源が遮断されても、数時間は記憶内容が消去されない。パラメータメモリ7は、様々な制御に必要なパラメータなどを記憶するもので、バッテリ6にバックアップされており、読取装置の電源が遮断されても記憶情報は消去されない。パラメータメモリ7には、通常、記憶が保持されるスタティックラムが多く使用され、読取装置の電源が遮断されても、数年は記憶内容が消去されない。
【0024】
モデム10は、画像情報と、種々の手順により通信する信号を変復調して伝送するもので、通信制御部11により、その信号を伝送するよう制御されるものである。網制御装置12は、電話回線が接続され、発着信の際に所定の回線制御を行うものである。
【0025】
符号化・複合化部13は、既知の符号化方式により送信する画像情報データを圧縮する一方、受信した画像情報を複合化して元の画像に再生するものである。CPU14は、読取装置の全ての制御を司るマイクロコンピュータである。ROM15は、読取装置を制御するためのソフトウェアが記憶されている。CPU14は、ソフトウェアのプログラムの命令によって全ての制御を行う。
【0026】
ホストパーソナルコンピュータのインターフェイス部(以下、単に「ホストPCI/F部」という。)16は、PC17とのコマンドデータおよびレスポンスデータのやり取りや画像情報データの転送を行う部分である。本実施の形態の読取装置では、I/F部分については特に明言せず、一般に使用されるI/F仕様にて実現することが可能であると考える。時計18は、現在時刻の読書きが可能な集積回路を有し、本実施の形態の読取装置における時刻の基準となる。
【0027】
次に、本実施の形態の読取装置について、図2を用いて説明する。なお、図2は、一般的なシートスルー読取装置を示す構成図である。
【0028】
このシートスルー読取装置は、自動原稿給紙装置(以下、単に「ADF」という。)内の原稿の読取面を上向きにしてピックアップするピックアップコロ20と、ピックアップコロ20から給送された原稿の読取面の上向き、原稿の幅(A3、B4原稿の幅)を検知するセンサ21と、原稿の先端を検知するセンサ21と、センサ21、22で検知された原稿を搬送するフィードローラ23、リバースローラ24と、フィードローラ23、リバースローラ24から搬送された原稿を押し当てるローラ25と、ローラ25から搬送された原稿の読取面の下向き、A3サイズまたはB4サイズの原稿の幅を検知するMDFセンサ26と、MDFセンサ26から原稿の先端を検知することで減速するローラ27と、ローラ27から搬送された原稿の先端を検知するセンサ28と、センサ28を検知することで照射するキセノンランプ29と、キセノンランプ29に照射された原稿をスキャンライン(以下「読取ライン」といい、図中の位置Pで示す。)で読み取るスキャナ30と、スキャナ30で読み取った原稿に読取済などの印字を行うスタンプ31と、スタンプ31まで原稿を搬送するローラ32と、ローラ32から搬送された原稿を排出する排出ローラ33と、を構成している。なお、フィードローラ23およびリバースローラ24は、上下ローラ対であり、ローラ25、ローラ27、ローラ32もそれぞれ上下ローラ対となっている。
【0029】
通常、このような読取装置では、画像情報を読み取る前に基準白板においてシェーディング補正を実行する。読取装置は、主走査方向の光源及び光学系の歪みを1画素毎に記憶し、実際に2値化処理で読み取る際に、均一な濃度として読み取ることができるように、1画素毎に補正して読み取る。
【0030】
ところが、このシェーディング補正データを記憶するときに、光学上にごみや汚れなどの不純物があると、シェーディング補正データそのものが、異常画素を含んでいるため、通常の読取時に、その画素は副走査方向に常に異常画素として処理されてしまう。ここで、黒スジなどが発生する。特に、シートスルー型の読取装置の場合は、原稿に乾いていないボールペンインクや、修正液又は鉛筆書きなどの場合、コンタクトガラスや基準白を汚してしまう可能性があり、コピーしたときにはまだ、印刷結果が出力されるので、その異常を発見できるが、ファクシミリなどの通信装置の場合、どのように読み取られたかは確認できないため、これらの異常を検出できない。
【0031】
そこで、シェーディング補正データでは全画素がフラットなデータであるとして2値化処理を実施する。ここでは、当然シェーディング補正を実行していないので本来の均一な濃度データはスキャナ1により検出されないが、不純物による黒画素は2値化スレッシュを黒側に近づけていくことでスキャナ1により、検出され得る。
【0032】
シェーディング補正なしでの生画像データは、図3に示すような不純物無しでの基準白板波形(図中の実線fで示す。)34と2値化スレッシュとの関係にある場合、その基準白板波形よりも黒側に2値化スレッシュを設定(図中の実線aで示す。)すると、全画素共に白データとして読み取ることができる。
【0033】
また、シェーディング補正なしでの生画像データは、図4に示すような不純物有りでの基準白板波形34と2値化スレッシュとの関係にある場合、2値化スレッシュよりも黒側の不純物(図中の点bで示す。)があると、この不純物が2値化スレッシュよりも低いレベルにあるので、2値化処理後の画素が黒画素となり、画素が異常画素であると判断される。
【0034】
当然、2値化スレッシュは、マシンごとによって適する値があるため、この値を簡単に変更することが可能なものであることが好ましい。例えば、2値化スレッシュは、読取装置が工場から出荷される時に、マシンごとに適した値が設定されるようにするのも一つの方法である。
【0035】
次に、読取装置の動作について、図5に示すフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、原稿をセットし(ステップS1)、次に、各種読取モードを設定し(ステップS2)、スタートキーを押す(ステップS3)。次いで、原稿をプリフィードする(A)。このプリフィードの動作では、ADFの原稿台にセットされた原稿を読取ラインの手前まで搬送する動作モードで、原稿の搬送を開始し、センサ28に原稿の先端が到達してから、あらかじめ設定された量を引き続き搬送し、原稿の先端を読取ラインより手前に停止させている。ADFプリフィードの動作は最初の1ページ目のみでなく、毎ページ実行される。
【0037】
次に、基準白板においてスキャナ1により、異常画素の検出を実行する。実際には、基準白板から読み取ったデータを1画素ごとに一旦SRAMに記憶させる(ステップS5)。例えば、1ミリメートルあたり8本の線密度で読み取ることができるセンサの場合で、1画素あたり8ビット、即ち256階調で処理する画像処理系であった場合、A4サイズの紙、例えば幅210ミリメートルの場合であれば、210ミリメートル×8ビット、即ち1680バイトのメモリ容量が必要となる。
【0038】
次に、異常画素を検知してデータを記憶するSRAMを1画素ずつ読み出し(ステップS6)、そのSRAMに記憶されたデータを1画素ずつ異常画素がないかチェックしていく(ステップS7)。CPU14は、基準白板を読み取った際の諧調データが、あらかじめ設定された範囲を外れていた場合に異常画素と判断する。例えば、通常基準白板を読み取った場合、CPU14は、256階調の内、180から230階調までに収まるとすれば、その範囲外のデータが異常画素であったと判断する。
【0039】
このようにして、スキャナ1が異常画素を検出した場合には、異常画素を連続してカウントする異常画素カウンタがカウントアップ(1UP)する(ステップS8)。そして、処理S8は、図中の処理Cへ移行する。
【0040】
オペレータは、スキャナ1が異常画素でない画素を検出した時点で異常画素カウンタのカウンタ値から、どれぐらいの大きさの異常画素があったかどうかを知ることができる。その際、異常画素の大きさごとにSRAMに異常画素カウンタのカウンタ値を記憶させるとともに、異常画素カウンタをリセットさせ、引き続き異常画素のチェックを続ける。
【0041】
具体的には、まず、異常画素がなければ、異常画素カウンタのカウンタ値が10以上であるか否かを判断し(ステップS9)、このカウンタ値が10以上であれば、10画素以上の異常画素カウンタを1UPする(ステップS10)。そして、処理S10は、図中の処理Bへ移行する。
【0042】
このカウンタ値が10未満であれば、異常画素カウンタのカウンタ値が7以上であるか否かを判断し(ステップS11)、このカウンタ値が7以上であれば、7画素以上9画素以下の異常画素カウンタを1UPする(ステップS10)。そして、処理S12は、図中の処理Bへ移行する。
【0043】
このカウンタ値が7未満であれば、異常画素カウンタのカウンタ値が4以上であるか否かを判断し(ステップS13)、このカウンタ値が4以上であれば、4画素以上6画素以下の異常画素カウンタを1UPする(ステップS10)。そして、処理S14は、図中の処理Bへ移行する。
【0044】
このカウンタ値が4未満であれば、異常画素カウンタのカウンタ値が1以上であるか否かを判断し(ステップS15)、このカウンタ値が1以上であれば、1画素以上3画素以下の異常画素カウンタを1UPする(ステップS16)。そして、処理S16は、図中の処理Bへ移行する。
【0045】
このカウンタ値が1未満であれば、異常画素カウンタのカウンタ値を0にリセットする(ステップS17)。ここで、処理S15と処理S17との間の処理を処理Bとする。処理S17の後、全画素分をチェックしていれば(ステップS18)、シェーディング補正を実行する(ステップS19)。全画素分をチェックしていなければ、処理Dへ移行する。次いで、スキャナ30において読取ラインの読取を開始し(ステップS20)、読取後、最終の読取ラインの読取(以下「最終ライン読取」という。)を終了する(ステップS21)。
【0046】
続いて、最初の1ページ目のみでなく、次のページがあるか否かを判断し(ステップS22)、次のページがあれば、原稿をプリフィードし処理Aに戻る(ステップS23)。次のページがなければ、読取ラインの読取を終了する(ステップS24)。このようにして、異常画素を検知する動作を実行するごとに、そのとき検知した異常画素の大きさごとの統計データを得ることができる。
【0047】
このように、実使用状態での異常画素の大きさごとの統計データを取ることができるので、その読取装置ごとに適切な異常画素の対策を実施することができる。ここで、異常画素の大きさごとの異常画素カウンタは、例えば、1〜3画素、4〜6画素、7〜9画素、10画素以上の異常画素カウンタというように、大まかな異常画素カウンタとしてもよいし、1画素ごとの異常画素カウンタとしてもよい。
【0048】
読取装置の電源が遮断されても消去されないSRAMにカウンタ値を記憶させておくことで、読取装置の電源が遮断されてから導通させた後も引き続き連続してごみカウンタを統計することができる。
【0049】
次に、本実施の形態の読取装置の動作について、図6を用いて説明する。
【0050】
図6に示すように、前記異常画素の大きさごとの統計データにおいて、黒すじカウンタの統計データ40は、「カウンタ種別」、「検出回数」を有する形式で印刷、出力の実行がなされる。このように、読取装置は、統計データ40を印刷して出力するので、市場情報を簡単に入手することができる。
【0051】
次に、本実施の形態の読取装置は、上述した異常画素の大きさごとのカウンタデータを例えば、ファクシミリで送信することができる。このように、統計データ40を遠隔して入手することができるので、わざわざ使用場所に行く必要が無くなり、使い勝手を向上させることができる。
【0052】
次に、本実施の形態の読取装置の動作について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。なお、上記第1の実施の形態の読取装置の動作と同様の説明については省略する。
【0053】
ここでは、本実施の形態の読取装置の異常画素検出方法を利用し、そのときの異常画素の位置をSRAMに記憶しておく。SRAMに異常画素の位置として記憶するには、異常画素検知時に白基準板データを記憶したサイズと同じサイズ分のデータが必要となる。そして、異常画素であった場合には、その画素データをFifth、正常であった場合には、00hなどのデータにしておく。
【0054】
ところで、本実施の形態では、そのメモリのデータを1画素ずつ異常画素がないかチェックし(ステップS7)、通常基準白板を読み取った場合、256階調の内、180から230階調までに収まるとすれば、その範囲外のデータは異常画素であったと判断し、異常画素を検出した場合、異常連続カウンタをカウントアップ(1UP)する(ステップS8)ものであった。
【0055】
しかしながら、本実施の形態では、処理S7で異常画素があれば、次ページの読取の動作前に同様に異常画素の検知を実施し、その際、異常画素を検知した場合、前ページの異常画素の検知位置メモリをチェックするか、又は前回異常画素の位置と同じ画素が異常画素であったか否かを判断し(ステップS30)、同じ位置に異常画素が無かった場合は、一時的にごみカウンタをカウントアップ(1UP)し、処理S31は、図中の処理Cへ移行する。このように、本実施の形態では、一時的なごみによる異常画素の統計を取ることができるので、その読取装置に適切な異常画素の対策を実施することができる。
【0056】
図示しない画像形成装置は、本実施の形態の読取装置を備えたので、市場で発生している異常画素の実態を知ることができる。
【0057】
図示しない通信装置は、本実施の形態の読取装置を備えたので、市場で発生している異常画素の実態の情報を遠隔して得ることができる。
【0058】
スキャナ1は、本発明における前記異常画素検出手段を構成している。CPU14、図6に記載の「異常画素連続カウンタ」は、本発明における前記異常画素計数手段を構成している。CPU14、図6に記載の「一時的ごみカウンタ」は、本発明における前記不純物計数手段を構成している。図6に記載の「画素幅黒すじカウンタ」は、本発明における前記分類計数手段を構成している。プロッタ3は、本発明における前記異常画素データ印刷手段を構成している。画像メモリ5は、本発明における前記データ記憶手段を構成している。モデム10は、本発明における前記異常画素データ伝送手段を構成している。図5のステップS5〜S7は、本発明における前記異常画素検出手順に相当する。図5のステップS8は、本発明における前記異常画素計数手順に相当する。図5のステップS9〜S16は、本発明における前記分類計数手順に相当する。図7のステップS30、S31は、本発明における前記不純物計数手順に相当する。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、所定の原稿を読み取る読取ライン上で基準となる基準白板を設け、前記基準白板で読み取った異常画素を検出する異常画素検出手段と、前記異常画素検出手段により連続して検出された異常画素の数を計数する異常画素計数手段と、前記異常画素計数手段により計数された異常画素の数に基づいて、異常画素群を大きさごとに分類し、前記異常画素群の検出回数を計数する分類計数手段と、前記分類計数手段により取得された異常画素群に関するデータを記憶するデータ記憶手段と、を備えたので、異常画素の大きさや種類を市場で使用される状態で統計を取ることができ、前記異常画像の原因の究明に役立ち、適切な対策を講じることができるというすぐれた効果を有する読取装置を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の読取装置を示すブロック図
【図2】本実施の形態の読取装置を示す構成図
【図3】不純物無しでの基準白板波形と2値化スレッシュとの関係を示すグラフ
【図4】不純物有りでの基準白板波形と2値化スレッシュとの関係を示すグラフ
【図5】本実施の形態の読取装置の動作を示すフローチャート
【図6】黒すじカウンタの統計データを示す図
【図7】本実施の形態の読取装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
1 スキャナ(異常画素検出手段)
3 プロッタ(画像情報印刷手段)
5 画像メモリ(画像情報記憶手段)
10 モデム(画像情報伝送手段)
15 ROM
40 統計データ

Claims (10)

  1. 所定の原稿を読み取る読取ライン上で基準となる基準白板を設け、原稿がセットされるごとに前記基準白板で読み取った異常画素を検出する異常画素検出手段と、
    前記異常画素検出手段により連続して検出された異常画素の数を計数する異常画素計数手段と、
    前記異常画素計数手段により計数された異常画素の数に基づいて、異常画素群を大きさごとに分類し、前記異常画素群の検出回数を計数する分類計数手段と、
    前記分類計数手段により取得された異常画素群に関するデータを記憶するデータ記憶手段と、
    を備えたことを特徴とする読取装置。
  2. 前記異常画素群に関するデータを印刷する異常画素データ印刷手段を有し、前記異常画素データ印刷手段が、前記異常画素群に関するデータを印字して出力することを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
  3. 前記異常画素群に関するデータを伝送する異常画素データ伝送手段を有し、前記異常画素データ伝送手段が、前記異常画素群に関するデータをファクシミリで送信することを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
  4. 前記異常画素計数手段には、前記読取ライン上の同一位置で、異常画素が連続して検出されなかった場合の異常画素の数に基づいて、一時的な不純物に起因する異常画素検出の数を計数する不純物計数手段をさらに有し、
    前記不純物計数手段により計数された一時的な不純物に起因する異常画素検出に関するデータを前記データ記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の読取装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の読取装置を備えたことを特徴とする通信装置。
  7. 所定の原稿を読み取る読取ライン上で基準となる基準白板を設け、原稿がセットされるごとに前記基準白板で読み取った異常画素を検出する異常画素検出手順と、
    前記異常画素検出手順で連続して検出された異常画素の数を計数する異常画素計数手順と、
    前記異常画素計数手順で計数された異常画素の数に基づいて、異常画素群を大きさごとに分類し、前記異常画素群の検出回数を計数する分類計数手順と、
    前記分類計数手順で取得された異常画素群に関するデータを記憶するデータ記憶手順と、
    を備えたことを特徴とする異常画素データ取得方法。
  8. 前記異常画素群に関するデータを印刷する異常画素データ印刷手順を有し、前記異常画素データ印刷手順で前記異常画素群に関するデータを印字して出力することを特徴とする請求項7に記載の異常画素データ取得方法。
  9. 前記異常画素群に関するデータを伝送する異常画素データ伝送手順を有し、前記異常画素データ伝送手順で前記異常画素群に関するデータをファクシミリデータとして送信することを特徴とする請求項7に記載の異常画素データ取得方法。
  10. 前記異常画素検出手順で、原稿がセットされるごとに前記読取ライン上の同一位置で異常画素が連続して検出されなかったことに基づいて、一時的な不純物に起因する異常画素検出の数を計数する不純物計数手順を備え、
    前記データ記憶手順では、更に前記不純物計数手順で計数された一時的な不純物に起因する異常画素検出に関するデータを記憶することを特徴とする請求項7に記載の異常画素データ取得方法。
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