JP3241831B2 - ファクシミリ装置 - Google Patents

ファクシミリ装置

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JP3241831B2 JP32021092A JP32021092A JP3241831B2 JP 3241831 B2 JP3241831 B2 JP 3241831B2 JP 32021092 A JP32021092 A JP 32021092A JP 32021092 A JP32021092 A JP 32021092A JP 3241831 B2 JP3241831 B2 JP 3241831B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スキャナの異常を自動
的に検知する機能を有するファクシミリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ファクシミリ装置のスキャナ
は、原稿画像を光源、コンタクトガラス、結像レンズ、
反射ミラー、読み取りセンサ等の光学系により読み取る
ように構成され、また、複写機や単体のスキャナと異な
り、ユーザが読み取られた画像を目にする可能性が低い
ので、これらの光学系が汚れた状態をユーザが気付かず
に原稿を読み取ってそのまま送信すると、受信側では正
常な画像を受信することができない。
【0003】したがって、受信側が異常を指摘したり、
ユーザが定期的にコピーをとって確認しないかぎりユー
ザがスキャナの異常に気付かないので、前者の場合には
相手側に迷惑になり、また、後者の場合には受信紙が無
駄になる。
【0004】従来、この種のファクシミリ装置では、例
えば特開平1−101658号公報に示すように濃度が
段階的に変化する特殊な汚れ検出用チャートを読み取ら
せて受信紙にコピーしたり、この読み取り画像に基づい
てスキャナの汚れを判定するように構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のファクシミリ装置では、特殊な汚れ検出用チャート
を用いなければスキャナの汚れを判定することができな
いという問題点がある。さらに、この汚れ検出用チャー
トを読み取らせて受信紙にコピーすると受信紙が無駄に
なり、また、この作業を怠るとユーザがスキャナの異常
に気付かないという問題点がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点に鑑み、特殊な
汚れ検出用チャートを用いることなく、また、受信紙を
無駄にすることなくスキャナの異常を自動的に検知し、
かつ、可能な場合には異常を自動的に復旧させること
できるファクシミリ装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るファクシミ
リ装置は上記目的を達成するため、原稿を読み取るスキ
ャナと、前記スキャナによる通常の原稿読み取り動作に
おいて、所定のライン数以上の読み取りの間に、一度も
白を読み取れ無かった画素の存在を検出した場合、およ
び一度も黒を読み取れ無かった画素の存在を検出した場
合に前記スキャナの異常を警告する警告手段と、一度も
白を読み取れ無かった画素の存在の検出によって前記警
告手段が警告した場合には、光源を点灯してシェーディ
ング補正用の白板を読み取り、記憶している一度も白を
読み取れ無かった全ての画素位置と同じ位置で白を読み
取った場合に、前記警告を解除し、一度も黒を読み取れ
無かった画素の存在の検出によって前記警告手段が警告
した場合には、光源を消灯して前記白板を読み取り、記
憶している一度も黒を読み取れ無かった全ての画素位置
と同じ位置で黒を読み取った場合に前記警告を解除する
警告解除手段とを備えたことを特徴とする。前記スキャ
ナの異常判定は、濃度が普通モードに設定されている場
合に行う。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【作用】本発明では、スキャナによる通常の原稿読み取
り動作において、所定のライン数以上の読み取りの間
に、一度も白を読み取れ無かった画素の存在を検出した
場合、および一度も黒を読み取れ無かった画素の存在を
検出した場合に、スキャナの異常を警告するので、特殊
な汚れ検出用チャートを用いることなくスキャナの異常
を自動的に検知することができる。また、一度も白を読
み取れ無かった画素の存在の検出によって警告した場合
には、光源を点灯してシェーディング補正用の白板を読
み取り、記憶している一度も白を読み取れ無かった全て
の画素位置と同じ位置で白を読み取った場合に前記警告
を解除し、一度も黒を読み取れ無かった画素の存在の検
によって警告した場合には、光源を消灯して前記白板
を読み取り、記憶している一度も黒を読み取れ無かった
全ての画素位置と同じ位置で黒を読み取った場合に、前
警告を自動的に解除す。また、スキャナの異常判定
を濃度が普通モードに設定されている場合に行うので、
高精度で異常判定することができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明に係るファクシミリ装置の一実施例
を示すブロック図、図2は図1のファクシミリ装置の動
作を説明するためのフローチャート、図3は図2の画像
評価ルーチンを詳細に説明するためのフローチャート、
図4は図2の対策確認ルーチンを詳細に説明するための
フローチャートである。
【0020】図1においてCPU(中央処理装置)1は
このファクシミリ装置の各部2〜10の制御を行い、特
に図2ないし図4に示すようなスキャナ5の異常を自動
的に検知する制御を行う。このようなCPU1のプログ
ラムは予めROM(リードオンリメモリ)2に格納さ
れ、CPU1の作業エリアはRAM(ランダムアクセス
メモリ)3に設けられている。
【0021】操作部4はファクシミリ装置として必要な
各種キーと表示部により構成され、特に読み取り濃度を
例えば「濃く」、「普通」、「薄く」のように切り換え
るための濃度キーとスキャナ4の異常確認キーを備え、
また、表示部には後述するように、スキャナ5の異常が
表示される。
【0022】スキャナ5は送信原稿を読み取るための光
源、コンタクトガラス、結像レンズ、反射ミラー、読み
取りセンサ等の光学系を有し、また、アナログ増幅器
と、A/D変換器と、光学系の主走査方向の偏差、光源
の主走査方向の照明むら、読み取りセンサの各画素の感
度むらを補正するシェーディング補正回路等を含む場合
もある。なお、シェーディング補正は公知のように、ス
キャナ5に予め設けられた基準白板を読み取ることによ
り行われる。
【0023】プロッタ6は受信画像やスキャナ5により
読み取られた画像を記録紙に記録するために用いられ、
画像評価用メモリ7は図2ないし図4に示すようにスキ
ャナ5の異常を検知するために用いられる。モデム8は
送信画像を変調するとともに受信画像データを復調し、
NCU(網制御ユニット)9は回線に対して自動着信と
自動発信を行う。これらの各部1〜9はバス10を介し
て接続され、また、モデム8とNCU9は直接接続され
ている。
【0024】画像評価用メモリ7は不揮発性のRAMに
より構成され、黒画素、白画素をそれぞれ検出するため
の1ライン分のエリア(ln str1)、(ln str0)と、
黒、白の総読み取りライン数をそれぞれカウントするた
めのエリア(ln cnt1)、(ln cnt0)と、スキャナ5
の異常を評価するラインの間引きを行うためのカウンタ
エリアを有する。なお、例えばA4サイズの原稿を読み
取り可能な場合には黒、白の各エリア(ln str1)、
(ln str0)は共に、1728ビットの容量で構成され
る。
【0025】つぎに、図2ないし図4を参照して上記実
施例を動作を説明する。図2は概略動作を示し、ステッ
プA1〜A4は原稿読み取り中の動作を示し、ステップ
A5〜A7は画像読み取り中でない場合の復旧動作を示
している。
【0026】まず、原稿の読み取り中(ステップA1)
では濃度キーが「普通」に設定され(ステップA2)、
かつ上記間引きカウンタが所定値に達する毎に(ステッ
プA3)に図3に詳しく示すような画像評価処理(ステ
ップA4)を実行する。すなわち、図3に示す画像評価
処理は読み取り原稿の全ラインについて行わず、通常の
読み取り動作や速度に影響を与えないように所定数のラ
インごとに行う。
【0027】図3を参照して説明すると、まず、現在読
み取ったラインと白エリア(ln str0)の各画素の論理
和(OR)を演算し、白エリア(ln str0)に書き込む
(ステップB1)。ついで、白エリア(ln str0)の全
画素をチェックして全て「1」の場合には読み取ったラ
インの全画素が黒(白は存在しない)と判定し、白の読
み取りライン数カウンタエリア(ln cnt0)をリセット
し、また、白エリア(ln str0)にオール0をセットし
(ステップB2→B3)、ステップB5に進む。
【0028】他方、ステップB2において白エリア(l
n_str0)の全画素をチェックして全て「1」でない場
合すなわち少なくとも1つの白画素が存在する場合に
は、白の読み取りライン数カウンタエリア(ln_cnt
0)をインクリメントし(ステップB)、ステップB
5に進む。
【0029】ステップB5では現在読み取ったラインと
黒エリア(ln str1)の各画素の論理積(AND)を演
算し、黒エリア(ln str1)に書き込み、ついで、黒エ
リア(ln str1)の全画素が「0」か否かを判別する
(ステップB6)。そして黒エリア(ln str1)の全画
素が「0」すなわち黒が存在しない場合には、カウンタ
(ln cnt1)をリセットし、また、黒エリア(ln str
1)にオール1をセットし(ステップB7)、ステップ
B9に進む。
【0030】他方、ステップB6においてエリア(ln
str1)の全画素が「0」でない場合すなわち少なくとも
1つの黒画素が存在する場合には、黒の読み取りライン
数カウンタエリア(ln cnt1)をインクリメントし(ス
テップB8)、ステップB9に進む。
【0031】ステップB9、B10ではそれぞれ読み取
りライン数カウンタエリア(ln cnt0)、(ln cnt1)
が所定値以上か否かを判別し、いずれかが所定値以上の
場合に警告を出力する(ステップB11)。なお、警告
の方法としては、操作部4の表示部にキャラクタ表示し
たり、所定のLEDを点灯または点滅させる他、警告ブ
ザーを鳴動するように構成してもよい。
【0032】図2に戻り、ステップA5〜A7では上記
警告中(A5)であって確認動作選択中(A6)に図4
に詳しく示すような対策確認動作(A7)を行う。ま
ず、読み取り濃度を「普通」にセットし(ステップC
1)、スキャナ5上に原稿がセットされている場合には
その排除をユーザに対して促す(ステップC2、C
3)。
【0033】ついで、スキャナ5の光源を点灯し(ステ
ップC4)、シェーディング補正用の白板(すなわち白
の読み取り状態)を読み取ってアナログ増幅器のゲイン
を調整等することにより感度を補正する(ステップC
5)。そして、図3に示す処理おいて黒画素により警告
を出力した場合には(ステップC6)、現在読み取った
データとエリア(ln str1)の論理積が全て「1」か、
すなわち白板を黒として読み取っていないかを判別し
(ステップC7)、OKの場合に警告を解除し(ステッ
プC10)、NOの場合にステップC1に戻る。
【0034】他方、図3において白画素により警告を出
力した場合には(ステップC6)、光源を消灯(すなわ
ち黒の読み取り状態)し(ステップC7)、現在読み取
ったデータとエリア(ln str0)の論理が全て「1」
か、すなわち黒を白として読み取っていないかを判別し
(ステップC9)、OKの場合に警告を解除し(ステッ
プC10)、NOの場合にステップC1に戻る。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スキャナによる通常の原稿読み取り動作において、所定
のライン数以上の読み取りの間に、一度も白を読み取れ
無かった画素の存在を検出した場合、および一度も黒を
読み取れ無かった画素の存在を検出した場合に、言い換
えれば、白すじが出る状態あるいは黒すじが出る状態に
なると、スキャナの異常を警告するので、特殊な汚れ検
出用チャートを用いることなくスキャナの異常を自動的
に検知することができる。また、一度も白を読み取れ無
かった画素の存在の検出によって警告した場合には、光
源を点灯してシェーディング補正用の白板を読み取り、
記憶している一度も白を読み取れ無かった全ての画素位
置と同じ位置で白を読み取った場合に、前記警告を解除
し、一度も黒を読み取れ無かった画素の存在の検出によ
って警告した場合には、光源を消灯して前記白板を読み
り、記憶している一度も黒を読み取れ無かった全ての
画素位置と同じ位置で黒を読み取った場合には、異常で
はないので、自動的に警告を解除することにより以降の
動作を正常に行わせることができる。また、スキャナの
異常判定を濃度が普通モードに設定されている場合に行
うので、高精度で異常判定することができる。
【0036】
【0037】請求項記載の発明は、請求項記載の前
記制御手段が、全て黒画素または白画素のラインが所定
数以上の場合に前記警告手段を作動させるので、原稿の
読み取り枚数や読み取り時間のようなパラメータを用い
るより高精度でスキャナの異常を検知することができ
る。
【0038】請求項記載の発明は、請求項記載の前
記制御手段が、所定数のラインごとに1ラインの画素を
判定するので、通常の読み取り動作に影響を与えること
なくスキャナの異常を検知することができる。
【0039】請求項記載の発明は、請求項1ないし
記載の前記制御手段が、濃度が普通モードに設定されて
いる場合に前記スキャナの異常を判定するので、濃度が
「濃く」、「薄く」、「中間調」のような濃度に設定さ
れている場合より高精度でスキャナの異常を検知するこ
とができる。
【0040】請求項記載の発明は、請求項記載
キャナの異常が復旧したかどうかを確認する手段を備え
ているので、復旧が確認されたときに、警告解除を行っ
て以降の動作を正常に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るファクシミリ装置の一実施例を示
すブロック図である。
【図2】図1のファクシミリ装置の動作を説明するため
のフローチャートである。
【図3】図2の画像評価ルーチンを詳細に説明するため
のフローチャートである。
【図4】図2の対策確認ルーチンを詳細に説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU(中央処理装置) 4 操作部 5 スキャナ 7 画像評価用メモリ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/04 - 1/207 G03B 27/50 G03G 15/04 - 15/04 120 G03G 21/00 370 - 520 G06K 9/18 - 9/44 G06T 1/00 400 - 460 H04N 1/00 - 1/00 108 H04N 1/40 - 1/409

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を読み取るスキャナと、 前記スキャナによる通常の原稿読み取り動作において、
    所定のライン数以上の読み取りの間に、一度も白を読み
    取れ無かった画素の存在を検出した場合、および一度も
    黒を読み取れ無かった画素の存在を検出した場合に前記
    スキャナの異常を警告する警告手段と、一度も白を読み取れ無かった画素の存在の検出 によって
    前記警告手段が警告した場合には、光源を点灯してシェ
    ーディング補正用の白板を読み取り、記憶している一度
    も白を読み取れ無かった全ての画素位置と同じ位置で白
    を読み取った場合に前記警告を解除し、一度も黒を読み
    取れ無かった画素の存在の検出によって前記警告手段が
    警告した場合には、光源を消灯して前記白板を読み取
    り、記憶している一度も黒を読み取れ無かった全ての画
    素位置と同じ位置で黒を読み取った場合に前記警告を解
    除する警告解除手段と、 を備えたファクシミリ装置。
  2. 【請求項2】 前記警告手段は、濃度が普通モードに設
    定されている場合に前記スキャナの異常を判定すること
    を特徴とする請求項1記載のファクシミリ装置。
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