JP3673373B2 - 電池収納構造を有する時計ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン電池等の電池を収納する電池収納部の開口部に取り付けられる蓋体を、取り外し易くした電池収納構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ボタン電池を収納する凹状の電池収納部内には、バネ性を有する極板が設けられており、この極板のバネ圧に抗するように電池を押し込みながら蓋体を電池収納部の開口部に取り付けてロックすることにより電池を収納していた。このため、蓋体のロックを解除すると、極板のバネ圧で電池と共に蓋体が開口部から飛び出して外れるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、極板のバネ圧で電池と共に蓋体が押し出されて電池収納部の開口部から外れるものであったため、電池がセットされていない場合、極板のバネ圧が蓋体に作用せず、蓋体が取り外しにくいという課題があった。
【0004】
特に、蓋体は、製造・組立時に、ゴミ混入を防止するため、電池をセットしない状態でも電池収納部の開口部に取り付けられており、蓋体の取り外しに時間がかかると、量産性の低下をまねくこともあった。
【0005】
本発明は、上記従来例の課題に鑑みなされたもので、電池がセットされていなくても蓋体の取り外しが容易な電池収納構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の電池収納構造は、電池を収納する電池収納部の開口部に蓋体を回転させることにより着脱可能とした電池収納構造において、前記電池収納部の開口部の内周から内方に突出する突片と、前記蓋体の外周から外方に突出し、該蓋体を回転させることにより前記突片を挟むように該突片に係合する係合突片と、該係合突片から前記電池収納部の底部に向かって突出するバネ部と、前記突片と前記係合突片との係合が解除する位置に前記電池収納部の底部から前記係合突片に向かって突出し、前記バネ部に接触する突出部と、を有するものである。
【0007】
また、本発明の電池収納構造は、電池を収納する電池収納部の開口部に蓋体を回転させることにより着脱可能とした電池収納構造において、前記電池収納部の開口部の内周から内方に突出する突片と、前記蓋体の外周から外方に突出し、該蓋体を回転させることにより前記突片を挟むように該突片に係合する係合突片と、前記電池収納部の底部から該底部に対向する前記蓋体の端面に向かって突出するバネ部と、前記蓋体の端面に設けられ、前記突片と係合突片とが係合し前記蓋体がロック状態になると前記バネ部が入り込む溝と、を有するものでもある。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電池収納構造においては、蓋体を電池収納部の開口部に取り付けるための係合突片に、電池収納部の底部に向かって突出するバネ部を設けている。このバネ部は、電池の有無にかかわらず、電池収納部の底部の突出部に当接して蓋体を外す方向に付勢する。このため、蓋体は電池の有無に関係なく、電池収納部の突片と蓋体の係合突片との係合が解除されると蓋体を開口部から押し出して、取り外し易い状態にする。
【0009】
また、電池収納部の底部に設けられている突出部は、突片と係合突片との係合が解除されるときのみバネ部に接触するものであり、蓋体を取り外すとき以外にバネ部が収縮したり、そのバネ圧が蓋体に作用しないように構成されている。
【0010】
一方、バネ部は電池収納部の内面に設けることもでき、この場合には、バネ部のバネ圧が蓋体の端面に作用してこれを開口部から押し出して外し易くしている。
【0011】
また、バネ部を電池収納部側に設けた場合には、バネ部が接触する蓋体の端面に溝を設け、蓋体がロック状態になるとこの溝内にバネ部が入り込み、これによりバネ部がフリーとなり、蓋体を取り外すとき以外にバネ部が収縮したり、そのバネ圧が蓋体に作用しないように構成している。
【0012】
【実施例】
図1は本発明の一実施例に係る電池収納構造を示す断面図、図2(a)、(b)及び(c)は図1に示す蓋体の平面図、正面図及び底面図、図3及び図4は図1に示す電池収納構造の要部拡大断面図、図5及び図6は図3及び図4に示す電池収納構造の要部の平面透視図である。
【0013】
図1において2は凹状をなす電池収納部であり、本実施例においては時計ケース等のケース4の一部に形成されている。即ち、このケース1は、下ケース6と上ケース8とからなり、上ケース8に形成された穴が電池収納部2の開口部2aとなり、下ケース6の内面が電池収納部2の底部2bとなるように構成されている。この電池収納部2の開口部2aの内周面には、内方に突出する突片2cが所定の間隔をあけて複数設けられている。この突片2cには、図3及び図4に示すように後述する蓋体のロック位置に対応する位置に切欠部2dが設けられている。また、この電池収納部2の底部2bには、開口部2aに向かって突出する突出部2eが設けられている。
【0014】
図1及び図2において、10は蓋体であり、電池収納部2の開口部2aに適合する有底の円筒形状をなすものである。この蓋体10の底部10aの外周はフランジ状に外方に突出した第1の係合突片10bを形成しており、更に、蓋体10の外周には第1の係合突片10bに対して軸方向に突片2cの厚さに対応する一定の間隔をあけて形成された第2の係合突片10cが径方向に突片2cの長さに対応する一定の間隔を開けて複数形成されている。この第2の係合突片10cの第1の係合突片10bに対向する面上には、突片2cの切欠部2dに適合する突起10dが設けられている。また、第2の係合突片10cの電池収納部2の底部2bに対向する面上には、バネ部10eが突設されている。尚、本実施例においては、第1の係合突片10bと、第2の係合突片10cと、その第1の係合突片10bと第2の係合突片10cにより突片2cの厚さに略等しい間隔と、により係合突片を構成している。
【0015】
次に上記構成からなる電池収納部2の開口部2aに蓋体10を取り付けるときの各部の状態と取り外すときの各部の状態を説明する。蓋体10を電池収納部2の開口部2aに取り付けるときには、蓋体10の第2の係合突片10cが電池収納部2の突片2cの間に位置するように蓋体10を開口部2aに嵌める。このときの第2の係合突片10cと突片2cは、図4及び図6に示すロック解除時と同様の位置関係になる。このときに蓋体10のバネ部10eは電池収納部2の突出部2eに接触し、蓋体10を外方向に押圧する状態になっている。このため、蓋体10を電池収納部2に取り付けるには、蓋体10をバネ部10eに抗するように軸方向に押圧しながら回転させる。これにより、電池収納部2の突片2cを蓋体10の第1及び第2の係合突片10b、10cが挟むようにして係合する。そして、蓋体10がロック位置まで回転されると、図3及び図5に示すように、第2の係合突片10c上の突起10dが突片2cの切欠部2d内に入り込んでクリック感を出すと共に蓋体10の回転を止めて、第1及び第2の係合突片10b、10cと突片2cとの係合状態を保持する。このときに、バネ部10eは、突出部2eから外れてフリー状態となる。このため、バネ部10eの力が蓋体10に作用せず、また、バネ部10eも長期間圧縮された状態に保持されないのでヘタリが生じてバネ圧が低下することもない。
【0016】
一方、上記のようにロック状態になった蓋体10を、ロック時とは逆の方向に回転させてロック解除すると、図4及び図6に示すように、第2の係合突片10c上の突起10dは突片2cの切欠部2dから外れ、更に、第2の係合突片10cが突片2cの間に達して第1及び第2の係合突片10b、10cと凸片2cとの係合が解除される。このときにバネ部10eは、突出部2e上に乗り上げて圧縮されており、第1及び第2の係合突片10b、10cと突片2cとの係合が解除されるとバネ圧で蓋体10を外す方向に押圧する。これにより、蓋体10は電池収納部2の開口部2aから飛び出し、取り外し易い状態になる。
【0017】
尚、本実施例におけるバネ部10eは、プラスチック等からなる蓋体10に一体に成形されており、しかも突出部2eに乗り上げ易くするために突出部2eの縁に面する角度が鈍角をなすように第2の係合突片10cの面上から斜めに突出している。また、このバネ部10eは、蓋体10とは別部材で構成しても良いものであり、蓋体10の成形時に金属板等をインサート成形することにより形成しても良い。更に、このバネ部10eを複数設けても良いが、蓋体10の一部が電池収納部2の開口部2aから飛び出すだけで蓋体10の取り外しは容易になるので、1箇所に設けるだけでも十分取り外し易くすることができる。
【0018】
また、本実施例におけるバネ部10eは、ロック時にはフリー状態となっているが、常時電池収納部2の底部2b等に当接するようにしても良い。
【0019】
上記実施例におけるバネ部10eは蓋体10に設けられていたが、このバネ部を電池収納部2側に形成することもできる。即ち、この場合には、図7及び図8に示すように、電池収納部2の底部2bに開口部2aの方向に向かって山形に屈曲する弾性ピン等からなるバネ部2fを設け、このバネ部2fで図9に示す蓋体10の電池収納部2の底部2bに対向する端面10fを押圧するように構成する。これにより、蓋体10の第1及び第2の係合突片10b、10cと電池収納部2の突片2cとの係合が解除されると、蓋体10はバネ部2fにより外れる方向に押し出される。
【0020】
また、図9に示すように、蓋体10の端面10fには溝10gが設けられており、突起10dが切欠部2eに入り込んで蓋体10がロック状態になると、溝10gがバネ部2fに対面する位置に達するように配設されている。このため、蓋体10がロック状態になっているときには、バネ部2fが溝10g内に入り込むため、バネ部2fのバネ圧が蓋体10に作用せず、また、バネ部2fも圧縮されずにフリーとなってヘタリを防止することができる。
【0021】
尚、この実施例においてもバネ部2fを底部2bと一体に形成してもよいし、別体としても良い。また、このバネ部2fも1箇所配設するだけで十分な効果を得ることができるが、必要に応じて複数設けても良いものである。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、電池がセットされていない場合であっても、蓋体がバネ部により外れる方向に付勢されているので、蓋体と電池収納部との係合が解除されると蓋体が電池収納部の開口部から飛び出し、容易に取り外すことができる。
【0023】
また、蓋体を付勢するバネ部は、蓋体がロック状態になると突出部から外れたり溝に入り込むことにより圧縮されなくなるので、そのバネ圧が蓋体に作用することがなくなり、バネ部が長期間圧縮されてヘタリが生じ、バネ圧の低下をまねくことを防ぐことができる。
【0024】
更に、本発明によれば、蓋体が飛び出して簡単に蓋体を外すことができるので、蓋体を取り外すためにわざわざ電池が収納されている時計等重量のある電子機器本体を横にしたり持ち上げる必要がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る電池収納構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す蓋体を示す図面であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図である。
【図3】図1に示す電池収納構造のロック時における要部拡大断面図である。
【図4】図1に示す電池収納構造のロック解除時における要部拡大断面図である。
【図5】図3に示す電池収納構造の要部の平面透視図である。
【図6】図4に示す電池収納構造の要部の平面透視図である。
【図7】図1に示す電池収納構造を一部変更した実施例を示す電池収納部の平面図である。
【図8】図7に示すバネ部の断面図である。
【図9】図7に示す電池収納部に取り付けられる蓋体を示す図面であり、(a)は正面図、(b)は底面図である。
【符号の説明】
2 電池収納部
2a 開口部
2b 底部
2c 突片
2d 切欠部
2e 突出部
2f バネ部
10 蓋体
10a 底部
10b 第1の係合突片
10c 第2の係合突片
10d 突起
10e バネ部
10f 端面
10g 溝

Claims (2)

  1. ボタン電池を収納する円形の電池収納部の開口部に円形の蓋体を円周方向に回転させることにより着脱可能とした電池収納構造を有する時計ケースにおいて、
    前記電池収納部の開口部の内周から内方に突出する突片と、
    前記蓋体の外周から外方に突出し、該蓋体を回転させることにより前記突片を挟むように該突片に係合する係合突片と、
    該係合突片から前記電池収納部の底部に向かって突出するバネ部と、
    前記突片と前記係合突片との係合が解除する位置に前記電池収納部の底部から前記係合突片に向かって突出し、前記バネ部に接触する突出部と、
    を有することを特徴とする電池収納構造を有する時計ケース
  2. ボタン電池を収納する円形の電池収納部の開口部に円形の蓋体を円周方向に回転させることにより着脱可能とした電池収納構造を有する時計ケースにおいて、
    前記電池収納部の開口部の内周から内方に突出する突片と、
    前記蓋体の外周から外方に突出し、該蓋体を回転させることにより前記突片を挟むように該突片に係合する係合突片と、
    前記電池収納部の底部から該底部に対向する前記蓋体の端面に向かって突出するバネ部と、
    前記蓋体の端面に設けられ、前記突片と係合突片とが係合し前記蓋体がロック状態になると前記バネ部が入り込む溝と、
    を有することを特徴とする電池収納構造を有する時計ケース
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