JP3672866B2 - モータ駆動装置およびモータ駆動方法 - Google Patents

モータ駆動装置およびモータ駆動方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータの駆動技術に関するものであり、特に、PWM制御されるモータの駆動技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
モータコイルへの通電をPWM制御することによって3相(U相、V相およびW相)モータを駆動する従来のモータ駆動装置の構成を図22に示す。従来のモータ駆動装置は、モータを駆動するための電源1と、ホール信号処理部2と、通電切替部3と、レベルシフト部4と、発振部5と、比較部6と、PWM制御部7と、並列に接続された3組のハーフブリッジ回路と、電流検出抵抗Rおよびその両端電圧を増幅する増幅器Aとを備えている。
【0003】
ホール信号処理部2は、ホール素子からホール信号を入力し、ロータ位置を示す論理信号を生成する。通電切替部3は、この論理信号を入力し、通電相を決定する。図23は、通電切替部3によって決定された通電相に通電される相電流および相電流の電流レベルを決定するトルク指令信号TQを示す。図23(a)はU相電流、図23(b)はV相電流、図23(c)はW相電流を示し、図23(d)はトルク指令信号TQを示す。図23(a)(b)(c)において、時間軸より上部ではソース電流通電され、下部ではシンク電流通電される。なお、図23では、トルク指令信号TQのレベルが一定であるため、各相電流がソース電流またはシンク電流として流れるときの電流レベルは一定となっている。
【0004】
従来のモータ駆動装置におけるモータコイルへの通電は、電気角120°の期間、ソース電流(またはシンク電流)としてトルク指令信号TQに応じた電流レベルで行われる。そして、続く電気角60°の期間、通電は行われず、電流レベルはゼロとなる。その後、シンク電流(またはソース電流)に転じて、同様の通電が行われる。このような矩形波の相電流が3相互いに電気角120°ずらされて通電されることにより、任意の時刻において、ソース電流1相およびシンク電流1相の計2相に通電が行われ、残りの1相には通電が行われないようになっている。したがって、従来のモータ駆動装置における通電切替部3は、通電相として、ソース電流側の1相とシンク電流側の1相の計2相を決定する。また、通電相の決定は、電気角60°ごとに行われる。
【0005】
PWM制御部7は、通電切替部3が決定した通電相に対して、PWM制御信号Pを用いてPWM制御を行う。PWM制御信号Pがオンすると、通電切替部3およびレベルシフト部4を通じて、ハーフブリッジ回路のトランジスタがラッチオンされ、電源1からモータコイルに電流が流れる。そして、PWM制御信号Pがオフすると、ハーフブリッジ回路のトランジスタはラッチオフされ、電源1からの電流の流入が止まる。PWM制御信号Pによって制御するのは、ソース電流側またはシンク電流側のどちらか一方のトランジスタであればよく、PWM制御しない側のトランジスタはオン固定にする。ここでは、ソース電流側のトランジスタをPWM制御し、シンク電流側のトランジスタはオン固定にするものとする。したがって、図23(a)(b)(c)において、ハッチングした部分がPWM制御される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のモータ駆動装置は、図23に示したように、相電流の切り替わり箇所において、相電流の急峻な変化が生じている。このような相電流の急峻な変化は、モータに振動を生じさせ、また、モータから発せられる騒音の原因となる。
【0007】
上記の問題に鑑み、本発明は、PWM制御によるモータ駆動技術において、相電流の急峻な変化を生じさせない通電相の切り替えを実現し、モータの振動およびモータからの騒音を低減することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明が講じた手段は、モータコイルへの通電をPWM制御することによってモータを駆動するモータ駆動装置であって、PWM制御すべき第1および第2の通電相を所定の周期ごとに決定する通電切替部と、原トルク指令信号を入力し、前記所定の周期において、該原トルク指令信号に応じた振幅まで増加を続ける第1のトルク指令信号および該原トルク指令信号に応じた振幅から減少を続ける第2のトルク指令信号を生成するトルク指令信号発生部と、前記第1および第2のトルク指令信号ならびに前記モータに供給されている電流を検出した電流検出信号を入力し、該第1および第2のトルク指令信号と該電流検出信号とをそれぞれ大小比較して第1および第2の比較結果を出力する比較部と、第1および第2のセットパルス信号を生成する発振部と、前記第1および第2のセットパルス信号ならびに前記第1および第2の比較結果を入力し、該第1のセットパルス信号および該第1の比較結果に応じて第1のPWM制御信号を生成するとともに、該第2のセットパルス信号および該第2の比較結果に応じて第2のPWM制御信号を生成するPWM制御部とを備えたものとし、前記通電切替部によって決定された第1および第2の通電相に対する通電を、前記PWM制御部によって生成された第1および第2のPWM制御信号にそれぞれ従って、並列にPWM制御するものとする。
【0009】
請求項1の発明によると、通電切替部によって決定された第1および第2の通電相に対して、トルク指令信号発生部によって生成された、所定の周期において増加を続ける第1のトルク指令信号と、減少を続ける第2のトルク指令信号との電流レベルに沿って、PWM制御による通電を並列に行うことができる。これにより、相電流を滑らかに切り替えることができる。
【0010】
請求項2の発明では、前記請求項1のトルク指令信号発生部は前記第1および第2のトルク指令信号を合成した第3のトルク指令信号を生成するものとし、比較部は前記第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とを大小比較して、第3の比較結果を出力するものとする。そして、前記請求項1のモータ駆動装置は、前記第1および第2のPWM制御信号ならびに前記第1、第2および第3の比較結果を入力し、該第1および第2のPWM制御信号ならびに該第3の比較結果に応じて、該第1および第2の比較結果のマスクの有無を制御するマスク部を備えるものとする。
【0011】
請求項2の発明によると、たとえば、モータが高トルクで制御される場合において、同時に2相にPWM制御によって通電されるときに、この2相に通電される電流レベルに基づいてPWM制御することができる。
【0012】
請求項3の発明では、前記請求項2のマスク部は、前記第1および第2のPWM制御信号がいずれもオン状態である期間は、前記第1および第2の比較結果をマスクするものとする。
【0013】
請求項4の発明では、前記請求項3のマスク部は、前記第1および第2のPWM制御信号がいずれもオン状態である期間に、前記第3の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第3のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第1および第2の比較結果のいずれか一方のマスクを解除し、他方のマスクについては、所定の期間、解除しないものとする。
【0014】
請求項5の発明では、前記マスク部は、前記検知のとき、前記第2の比較結果のマスクを解除するものとする。
【0015】
請求項6の発明では、前記マスク部は、前記検知のとき、この時点が、前記所定の周期の前半にあるときは前記第1の比較結果のマスクを解除し、前記所定の周期の後半にあるときは前記第2の比較結果のマスクを解除するものとする。
【0016】
請求項7の発明では、前記請求項2の比較部は、3個の比較器を有し、それぞれの比較器によって、前記第1、第2および第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とをそれぞれ比較するものとする。
【0017】
請求項8の発明では、前記請求項1のモータは3相モータであり、前記通電切替部は前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角60°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものとする。
【0018】
請求項9の発明では、前記請求項1のモータは4相モータであり、前記通電切替部は、前記モータにおける各相のモータコイル相に通電される相電流の周期に対して電気角90°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものとする。
【0019】
請求項10の発明では、前記請求項8または9のトルク指令信号発生部は、ロータ検出信号を入力し、該ロータ検出信号の周期における前記電気角の期間に相当する周期の前記第1および第2のトルク指令信号を生成するものとする。
【0020】
請求項11の発明では、前記請求項8または9のトルク指令信号発生部は、ロータ検出信号を入力し、該ロータ検出信号を前記電気角ごとに分割した信号を用いて、前記第1および第2のトルク指令信号を生成するものとする。
【0021】
請求項12の発明では、前記請求項1の発振部は、互いに独立した周期の前記第1および第2のセットパルス信号を生成するものとする。
【0022】
請求項13の発明では、前記請求項1の発振部は、第1および第2のセットパルス信号の位相差が前記モータの回転速度に応じて変化するように、前記第1および第2のセットパルス信号を生成するものとする。
【0023】
請求項14の発明では、前記請求項1のPWM制御部は、前記第1のセットパルス信号に応じて前記第1のPWM制御信号をオンし、前記第2のセットパルス信号に応じて前記第2のPWM制御信号をオンするものとする。
【0024】
請求項15の発明では、前記請求項1のPWM制御部は、前記第1の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第1のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第1のPWM制御信号をオフし、前記第2の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第2のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第2のPWM制御信号をオフするものとする。
【0025】
請求項16の発明では、前記請求項1のPWM制御部は、前記第1のPWM制御信号をオフした時点から、所定の期間の後に、前記第1のPWM制御信号をオンし、前記第2のPWM制御信号をオフした時点から、所定の期間の後に、前記第2のPWM制御信号をオンするものとする。
【0026】
そして、請求項17の発明が講じた解決手段は、モータコイルへの通電をPWM制御することによってモータを駆動するモータ駆動方法であって、PWM制御すべき第1および第2の通電相を所定の周期ごとに決定する通電切替工程と、前記所定の周期において、与えられた原トルク指令信号に応じた振幅まで増加を続ける第1のトルク指令信号および該原トルク指令信号に応じた振幅から減少を続ける第2のトルク指令信号を生成するトルク指令信号発生工程と、前記第1および第2のトルク指令信号と前記モータに供給されている電流を検出した電流検出信号とをそれぞれ比較する比較工程と、第1および第2のセットパルス信号ならびに前記比較工程の比較結果に応じて第1および第2のPWM制御信号を生成するPWM制御工程とを備えたものとし、前記通電切替工程によって決定された第1および第2の通電相に対する通電を、前記PWM制御工程によって生成された第1および第2のPWM制御信号にそれぞれ従って、並列にPWM制御するものとする。
【0027】
請求項17の発明によると、通電切替工程によって決定された第1および第2の通電相に対して、トルク指令信号発生工程によって生成された、所定の周期において増加を続ける第1のトルク指令信号と、減少を続ける第2のトルク指令信号との電流レベルに沿って、PWM制御による通電を並列に行うことができる。これにより、相電流を滑らかに切り替えることができる。
【0028】
請求項18の発明では、前記請求項17のトルク指令信号発生工程は、前記第1および第2のトルク指令信号を合成した第3のトルク指令信号を生成するものであり、比較工程は、前記第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とを大小比較するものである。そして、前記請求項17のモータ駆動方法は、前記第1および第2のPWM制御信号ならびに前記比較工程の比較結果に基づいて、前記比較結果のマスクの有無を制御するマスク工程を備えたものとする。
【0029】
請求項18の発明によると、たとえば、モータが高トルクで制御される場合において、同時に2相にPWM制御によって通電されるときに、この2相に通電される電流レベルに基づいてPWM制御することができる。
【0030】
請求項19の発明では、前記請求項17のモータは3相モータであり、前記通電切替工程は、前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角60°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものとする。
【0031】
請求項20の発明では、前記請求項17のモータは4相モータであり、前記通電切替工程は、前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角90°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものとする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0033】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示す。本実施形態に係るモータ駆動装置は、モータコイルへの通電をPWM制御することによって3相(U相、V相およびW相)モータを駆動するものであり、モータを駆動するための電源1と、ホール信号処理部2Aと、通電切替部3Aと、レベルシフト部4と、発振部5Aと、比較部6Aと、PWM制御部7Aと、トルク指令信号発生部8と、マスク部9と、並列接続された3組のハーフブリッジ回路と、電流検出抵抗Rおよびその両端電圧を増幅する増幅器Aとを備えている。
【0034】
U相のモータコイルC1への通電を制御するハーフブリッジ回路は、ソース電流の通電を制御するトランジスタTr11と、シンク電流の通電を制御するトランジスタTr12とからなる。同様に、V相のモータコイルC2への通電を制御するハーフブリッジ回路は、ソース電流の通電を制御するトランジスタTr21と、シンク電流の通電を制御するトランジスタTr22とからなる。そして、W相のモータコイルC3への通電を制御するハーフブリッジ回路は、ソース電流の通電を制御するトランジスタTr31と、シンク電流の通電を制御するトランジスタTr32とからなる。
【0035】
トランジスタTr11、Tr12のドレインとソース間には、ゲート電圧の印加により電流が流れる方向とは逆方向にダイオードD11、D12がそれぞれ接続されている。同様に、トランジスタTr21、Tr22のドレインとソース間には、ゲート電圧の印加により電流が流れる方向とは逆方向にダイオードD21、D22がそれぞれ接続されている。そして、トランジスタTr31、Tr32のドレインとソース間には、ゲート電圧の印加により電流が流れる方向とは逆方向にダイオードD31、D32がそれぞれ接続されている。
【0036】
ホール信号処理部2Aは、ホール素子からホール信号を入力し、ロータ位置を示す論理信号を生成する。通電切替部3Aは、この論理信号を入力し、通電相を決定する。図2は、通電切替部3Aによって決定された通電相に通電される相電流および相電流の電流レベルを決定する各種トルク指令信号を示す。図2(a)はU相電流、図2(b)はV相電流、図2(c)はW相電流を示す。図2(a)(b)(c)において、時間軸より上部ではソース電流通電され、下部ではシンク電流通電される。
【0037】
図2(d)は、本発明の第1のトルク指令信号に相当する増加トルク指令信号TQ1、第2のトルク指令信号に相当する減少トルク指令信号TQ2および第3のトルク指令信号に相当する合計トルク指令信号TQ3を示す。これらトルク指令信号TQ1、TQ2およびTQ3は、相電流の周期に対して電気角60°に相当する期間を周期とする信号であり、トルク指令信号発生部8によって生成される。増加トルク指令信号TQ1は、電気角60°の期間、増加を続ける一方、減少トルク指令信号TQ2は減少を続ける。そして、合計トルク指令信号TQ3は、増加トルク指令信号TQ1と減少トルク指令信号TQ2とを合成したものである。
【0038】
本実施形態に係るモータ駆動装置における各モータコイルC1、C2およびC3への通電は、電気角60°の期間、ソース電流(またはシンク電流)として、増加トルク指令信号TQ1に従って電流レベルが増加するように行われ、続く電気角60°の期間、合計トルク指令信号TQ3に応じた電流レベルになるように行われ、続く電気角60°の期間、減少トルク指令信号TQ2に従って電流レベルが減少するように行われる。その後、シンク電流(またはソース電流)に転じ、同様の通電が行われる。このような台形波の相電流が3相互いに電気角120°ずらされて通電されることにより、全体として、増加トルク指令信号TQ1に従った通電相、減少トルク指令信号TQ2に従った通電相および合計トルク指令信号TQ3に従った通電相が、電気角60°ごとに切り替わるようになっている。
【0039】
通電切替部3Aは、ある電気角60°の区間における通電相として、ソース電流側の2相とシンク電流側の1相を選択する。そして、続く電気角60°の区間では、通電相として、ソース電流側の1相とシンク電流側の2相を選択する。ソース電流側またはシンク電流側で選択された2相の通電相は、増加トルク指令信号TQ1に従った通電相および減少トルク指令信号TQ2に従った通電相に該当し、これら通電相への通電はPWM制御される。これらと反対側のシンク電流側またはソース電流側で選択された1相の通電相は、合計トルク指令信号TQ3に従った通電相に該当し、この通電相を制御するトランジスタはオン固定にする。したがって、図2(a)(b)(c)において、ハッチングした部分がPWM制御される。
【0040】
レベルシフト部4は、従来のモータ駆動装置に備えられたものと同様な構成となっており、通電切替部3Aからの信号に応じて、ハーフブリッジ回路の各トランジスタのゲート電圧を印加する。
【0041】
発振部5Aは、本発明の第1および第2のセットパルス信号に相当するセットパルス信号SP1およびSP2を生成し、PWM制御部7Aに出力する。このセットパルス信号SP1およびSP2は、PWM制御部7Aによって生成されるPWM制御信号P1およびP2をオンにするタイミングを示すものである。
【0042】
比較部6Aは、3個の比較器61、62および63を有する。比較器61はトルク指令信号TQ1と電流検出信号DSとの比較を行い、本発明の第1の比較結果に相当する比較結果CR1を出力する。比較器62はトルク指令信号TQ2と電流検出信号DSとの比較を行い、本発明の第2の比較結果に相当する比較結果CR2を出力する。そして、比較器63はトルク指令信号TQ3と電流検出信号DSとの比較を行い、本発明の第3の比較結果に相当する比較結果CR3を出力する。なお、電流検出信号DSは、モータコイルに通電されている電流を電流検出抵抗Rに流したときの電流検出抵抗Rの両端電圧を増幅器Aで増幅した信号である。
【0043】
PWM制御部7Aは、発振部5Aからセットパルス信号SP1およびSP2を入力し、また、比較部6Aから比較結果CR1およびCR2を入力し、図2に示したような相電流の通電を実現するためのPWM制御信号P1およびP2を生成する。PWM制御信号P1およびP2は本発明の第1および第2のPWM制御信号に相当するものである。PWM制御部7Aは、これらPWM制御信号P1およびP2を通電切替部3Aに出力し、通電切替部3Aが決定したソース電流側またはシンク電流側の2相の通電相に対して、並列に、PWM制御を行う。
【0044】
トルク指令信号発生部8は、本発明の原トルク指令信号に相当するトルク指令信号TQを入力し、また、ホール信号処理部2Aから波形整形されたホール信号DT21、DT22およびDT23を入力し、増加トルク指令信号TQ1と、減少トルク指令信号TQ2と、合計トルク指令信号TQ3とを生成する。ホール信号DT21、DT22およびDT23は、本発明のロータ検出信号に相当するものである。
【0045】
図3は、トルク指令信号発生部8の内部構成を示す。トルク指令信号発生部8は、区間分割部81と、合成部82と、振幅変調部83とを備え、ホール信号DT21、DT22およびDT23の波形をそのまま利用して、各種トルク指令信号TQ1、TQ2およびTQ3を生成する。
【0046】
まず、区間分割部81は、ホール信号DT21、DT22およびDT23を入力して(図4(a))、電気角60°ずつに分割した分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816を生成する(図4(b))。次に、合成部82は、分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816ごとにホール信号DT21、DT22およびDT23を切り出し、差動回路に通して一定増加する三角波DT821および一定減少する三角波DT822を生成する(図4(c))。さらに、これら三角波DT821およびDT822を合成して、一定値である合成波DT823を生成する(図4(c))。最後に、振幅変調部83は、合成部82が生成した三角波DT821およびDT822ならびに合成波DT823を、トルク指令信号TQに応じて振幅変調し、三角波DT821から増加トルク指令信号TQ1を、三角波DT822から減少トルク指令信号TQ2を、合成波DT823から合計トルク指令信号TQ3を生成する。
【0047】
マスク部9は、比較部6Aから比較結果CR1、CR2およびCR3を入力し、また、PWM制御部7AからPWM制御信号P1およびP2を入力して、PWM制御信号P1およびP2ならびに比較結果CR3に応じて比較結果CR1およびCR2のマスク処理を行う。このマスク処理については、後ほど詳細に説明する。
【0048】
以上のように構成されたモータ駆動装置によって行われるPWM制御について、以下、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、モータが低トルクで駆動されている場合を想定し、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となることはないものとして説明する。
【0049】
PWM制御が開始されると、ステップS1において、セットパルス信号SP1が入力されたか否かを調べ、入力されなければステップS2に進み、入力されたならステップS3に進む。ステップS2では、セットパルス信号SP2が入力されたか否かを調べ、入力されなければステップS1に戻り、入力されたならステップS7に進む。
【0050】
ステップS3では、PWM制御信号P1をオンにする。そして、ステップS4に進み、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態か否かを調べる。ここでは、いずれもオン状態となることはないものとして説明しているため、ステップS5に進む。
【0051】
ステップS5では、電流検出信号DSのレベルが増加トルク指令信号TQ1のレベルに達したか否かを調べ、達していなければステップS4に戻り、達していたならステップS6に進む。そして、ステップS6では、PWM制御信号P1をオフにして、ステップS1に戻る。
【0052】
ステップS7では、PWM制御信号P2をオンにする。そして、ステップS8に進み、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態か否かを調べる。ここでは、いずれもオン状態となることはないものとして説明しているため、ステップS9に進む。
【0053】
ステップS9では、電流検出信号DSのレベルが減少トルク指令信号TQ2のレベルに達したか否かを調べ、達していなければステップS8に戻り、達していたならステップS10に進む。そして、ステップS10では、PWM制御信号P2をオフにして、ステップS1に戻る。
【0054】
上記説明のPWM制御によってモータコイルに通電される様子を、図2における時刻t1の前後を時間的に拡大した図6のタイミングチャートを用いて説明する。なお、時刻t1が属する電気角60°の区間において、通電相として、ソース電流側にV相およびW相が、シンク電流側にU相が選択されている。V相電流はPWM制御信号P1に従ってPWM制御され、W相電流はPWM制御信号P2に従ってPWM制御される。
【0055】
図6(a)はセットパルス信号SP1およびSP2を示す。ここで、セットパルス信号SP1およびSP2の周期は同じであり、互いに半周期ずれてパルスを発生させるものとする。図6(b)はPWM制御信号P1およびP2を示す。図6(c)は電流検出信号DSを示す。また、図6(d)はV相電流、図6(e)はW相電流を示す。なお、図6(b)(c)(d)における期間AはPWM制御信号P1のオン期間に当たり、図6(b)(c)(e)における期間BはPWM制御信号P2のオン期間に当たる。また、図6(d)(e)における期間Cでは、回生電流が流れている。
【0056】
PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP1を入力し、PWM制御信号P1をオンにする。PWM制御信号P1がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P1に対応する通電相であるV相のソース電流側のトランジスタTr21をラッチオンして、電源1からソース電流を流し込む。なお、シンク電流側の通電相であるU相を制御するトランジスタTr12は、時刻t1が属する電気角60°の区間において、オン固定されている。
【0057】
図7は、このときのモータコイルに流れる電流を示す。PWM制御信号P1のオンに伴い、図7中の実線で示したように、電源1−トランジスタTr21−モータコイルC2−モータコイルC1−トランジスタTr12の方向に電流が流れる。そして、最後に電流検出抵抗Rに流れ込み、電流検出信号DSが生成される。なお、図7中の破線で示した電流は、このとき、回生電流としてモータコイルに流れているものである。
【0058】
電流検出信号DSのレベルは徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する(図6(c))。このとき、比較部6Aにおける比較器61の比較結果CR1の出力が変化する。マスク部9は、ここでは、マスク処理を行うことなく、比較結果CR1をそのままPWM制御部7Aに出力する。
【0059】
PWM制御部7Aは、比較結果CR1を入力して、電流検出信号DSのレベルが増加トルク指令信号TQ1のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P1をオフにする。これにより、トランジスタTr21がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより、モータコイルC2−モータコイルC1−トランジスタTr12−ダイオードD22の方向に回生電流が流れる。
【0060】
次に、PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP2を入力し、PWM制御信号P2をオンにする。PWM制御信号P2がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P2に対応する通電相であるW相のソース電流側のトランジスタTr31をラッチオンして、電源1からソース電流を流し込む。なお、シンク電流側の通電相であるU相を制御するトランジスタTr12は引き続きオンされている。
【0061】
図8は、このときのモータコイルに流れる電流を示す。PWM制御信号P2のオンに伴い、図8中の実線で示したように、電源1−トランジスタTr31−モータコイルC3−モータコイルC1−トランジスタTr12の方向に電流が流れる。そして、最後に電流検出抵抗Rに流れ込み、電流検出信号DSが生成される。なお、図8中の破線で示した電流は、先ほど、PWM制御信号P1がオフとなった後に回生電流としてモータコイルに流れているものである。
【0062】
電流検出信号DSのレベルは徐々に増大し、やがて、減少トルク指令信号TQ2のレベルに達する(図6(c))。このとき、比較部6Aにおける比較器62の比較結果CR2の出力が変化する。マスク部9は、ここでは、マスク処理を行うことなく、比較結果CR2をそのままPWM制御部7Aに出力する。
【0063】
PWM制御部7Aは、比較結果CR2を入力して、電流検出信号DSのレベルが減少トルク指令信号TQ2のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P2をオフにする。これにより、トランジスタTr31がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより、モータコイルC3−モータコイルC1−トランジスタTr12−ダイオードD32の方向に回生電流が流れる。
【0064】
次に、図2において時刻t2が属する電気角60°の区間におけるPWM制御について説明する。この区間は、時刻t1が属する区間の次の区間である。時刻t2が属する電気角60°の区間において、通電相として、ソース電流側にV相が、シンク電流側にU相およびW相が選択されている。W相電流はPWM制御信号P1に従ってPWM制御され、U相電流はPWM制御信号P2に従ってPWM制御される。なお、時刻t2の前後を時間的に拡大したタイミングチャートとして、再度、図6を用いる。このため、図6(d)はW相のシンク電流を、図6(e)はU相のシンク電流を表すものとする。
【0065】
PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP1を入力し、PWM制御信号P1をオンにする。PWM制御信号P1がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P1に対応する通電相であるW相のシンク電流側のトランジスタTr32をラッチオンする。なお、ソース電流側の通電相であるV相を制御するトランジスタTr21は、時刻t2が属する電気角60°の区間において、オン固定されている。
【0066】
図9は、このときのモータコイルに流れる電流を示す。PWM制御信号P1のオンに伴い、図9中の実線で示したように、電源1−トランジスタTr21−モータコイルC2−モータコイルC3−トランジスタTr32の方向に電流が流れる。そして、最後に電流検出抵抗Rに流れ込み、電流検出信号DSが生成される。なお、図9中の破線で示した電流は、このとき、回生電流としてモータコイルに流れているものである。
【0067】
電流検出信号DSのレベルは徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する(図6(c))。このとき、比較部6Aにおける比較器61の比較結果CR1の出力が変化する。マスク部9は、ここでは、マスク処理を行うことなく、比較結果CR1をそのままPWM制御部7Aに出力する。
【0068】
PWM制御部7Aは、比較結果CR1を入力して、電流検出信号DSのレベルが増加トルク指令信号TQ1のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P1をオフにする。これにより、トランジスタTr32がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより、モータコイルC2−モータコイルC3−ダイオードD31−トランジスタTr21の方向に回生電流が流れる。
【0069】
次に、PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP2を入力し、PWM制御信号P2をオンにする。PWM制御信号P2がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P2に対応する通電相であるU相のシンク電流側のトランジスタTr12をラッチオンする。なお、ソース電流側の通電相であるV相を制御するトランジスタTr21は引き続きオンされている。
【0070】
図10は、このときのモータコイルに流れる電流を示す。PWM制御信号P2のオンに伴い、図10中の実線で示したように、電源1−トランジスタTr21−モータコイルC2−モータコイルC1−トランジスタTr12の方向に電流が流れる。そして、最後に電流検出抵抗Rに流れ込み、電流検出信号DSが生成される。なお、図10中の破線で示した電流は、先ほど、PWM制御信号P1がオフとなった後に回生電流としてモータコイルに流れているものである。
【0071】
電流検出信号DSのレベルは徐々に増大し、やがて、減少トルク指令信号TQ2のレベルに達する(図6(c))。このとき、比較部6Aにおける比較器62の比較結果CR2の出力が変化する。マスク部9は、ここでは、マスク処理を行うことなく、比較結果CR2をそのままPWM制御部7Aに出力する。
【0072】
PWM制御部7Aは、比較結果CR2を入力して、電流検出信号DSのレベルが減少トルク指令信号TQ2のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P2をオフにする。これにより、トランジスタTr12がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより、モータコイルC2−モータコイルC1−ダイオードD11−トランジスタTr21の方向に回生電流が流れる。
【0073】
以上、モータが低トルクで駆動される場合を想定し、PWM信号P1およびP2がいずれもオン状態となることはないものとしてPWM制御の説明を行った。次に、モータが高トルクで駆動される場合を想定する。モータが高トルクで駆動される場合、モータコイルへの通電量が増える。このため、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となり、ソース電流側またはシンク電流側の2相への同時通電が発生する。以下、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となるときのPWM制御について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0074】
PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となると、ステップS4またはS8からステップS11に進む。ステップS11では、比較部6Aの比較結果CR1およびCR2をマスクしてステップS12に進む。比較結果CR1およびCR2をマスクしたのは次の理由による。PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となると、電流検出信号DSは、ソース電流側またはシンク電流側において2相に同時通電されている合計電流を表すものとなる。したがって、増加トルク指令信号TQ1および減少トルク指令信号TQ2は、このときの電流検出信号DSの比較対象ではなく、比較が行われると誤った比較結果を出力することになるからである。
【0075】
ステップS12では、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したか否かを調べ、達するまでステップS12を繰り返す。一方、達したならステップS13に進む。
【0076】
ステップS13では、PWM制御信号P2をオフにし、比較結果CR2のマスクのみ解除してステップS14に進む。ここで、PWM制御信号P1よりも先にPWM制御信号P2をオフにしたのは、次の理由による。PWM制御信号P1は増加トルク指令信号TQ1に従った相電流をPWM制御するためのものであり、一方、PWM制御信号P2は減少トルク指令信号TQ2に従った相電流をPWM制御するためのものである。したがって、電気エネルギーを徐々に増していくような制御を行うPWM制御信号P1の方が、徐々に減らしていくような制御を行うPWM制御信号P2よりも、長いオン期間を必要とする。そこで、PWM制御信号P1のオン期間を可能な限り長くするため、先にPWM制御信号P2をオフにするのである。
【0077】
そして、ステップS14では、ステップS12において電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達した時点から、所定期間tm1経過後に、比較結果CR1のマスクを解除して、ステップS4に戻る。ここで、比較結果CR1のマスクを解除するまでに所定期間tm1を置いたのは次の理由による。ステップS13においてPWM制御信号P2をオフにすることにより、電流検出信号DSは、PWM制御信号P1のオンによって通電されている電流を表すものとなる。しかし、PWM制御信号P2をオフにした直後は、オフにする直前の電気エネルギーが増幅器Aに残存しているため、比較結果CR1が誤ったものとなる可能性があるからである。なお、所定期間tm1は、好ましくは数百ns程度であればよい。
【0078】
上記説明のPWM制御によってモータコイルに通電される様子を、図2における時刻t1の前後を時間的に拡大した図11のタイミングチャートを用いて説明する。なお、時刻t1が属する電気角60°の区間において、通電相として、ソース電流側にV相およびW相が、シンク電流側にU相が選択されている。V相電流はPWM制御信号P1に従ってPWM制御され、W相電流はPWM制御信号P2に従ってPWM制御される。
【0079】
図11(a)はセットパルス信号SP1およびSP2を示す。ここで、セットパルス信号SP1およびSP2の周期は同じであり、互いに半周期ずれてパルスを発生させるものとする。図11(b)はPWM制御信号P1およびP2を示す。図11(c)は電流検出信号DSを示す。また、図11(d)はV相電流、図11(e)はW相電流を示す。なお、図11(b)(c)(d)における期間AはPWM制御信号P1のオン期間に当たり、図11(b)(c)(e)における期間BはPWM制御信号P2のオン期間に当たる。図11(d)(e)における期間Cでは、回生電流が流れている。また、図11(c)における期間DはPWM制御信号P1およびP2のオン期間に当たる。
【0080】
PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP1を入力し、PWM制御信号P1をオンにする。PWM制御信号P1がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P1に対応する通電相であるV相のソース電流側のトランジスタTr21をラッチオンして、電源1からソース電流を流し込む。なお、シンク電流側の通電相であるU相を制御するトランジスタTr12は、時刻t1が属する電気角60°の区間において、オン固定されている。
【0081】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに近づく(図11(c))。しかし、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する前に、PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP2を入力し、PWM制御信号P2をオンにする。PWM制御信号P2がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P2に対応する通電相であるW相のソース電流側のトランジスタTr31をラッチオンして、電源1からソース電流を流し込む。この時点から、V相およびW相の2相への同時通電がはじまる。
【0082】
マスク部9は、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となったことを検知して、比較部6Aの比較結果CR1およびCR2をマスクして、PWM制御部7Aに出力する。比較結果CR1およびCR2がマスクされていることにより、PWM制御部7Aは、PWM制御信号P1およびP2をオフすることなく、V相およびW相への通電が続けられる。
【0083】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、合計トルク指令信号TQ3のレベルに達する。このとき、比較部6Aにおける比較器63の比較結果CR3の出力が変化する。マスク部9は、比較結果CR3を入力して、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したことを検知し、比較結果CR2のマスクを解除する。
【0084】
PWM制御部7Aは比較結果CR2を入力して、電流検出信号DSのレベルが減少トルク指令信号TQ2のレベルに達していることを検知し、PWM制御信号P2をオフにする。これにより、トランジスタTr31がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより回生電流が流れる。
【0085】
マスク部9は、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したことを検知した時点から所定期間tm1経過後に、比較結果CR1のマスクを解除する。このときの電流検出信号DSのレベルは、まだ増加トルク指令信号TQ1に達していない。
【0086】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する。このとき、比較部6Aにおける比較器61の比較結果CR1の出力が変化する。PWM制御部7Aは、比較結果CR1を入力して、電流検出信号DSのレベルが増加トルク指令信号TQ1のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P1をオフにする。これにより、トランジスタTr21がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより回生電流が流れる。
【0087】
次に、図2において時刻t2が属する電気角60°の区間におけるPWM制御について説明する。この区間は、時刻t1が属する区間の次の区間である。時刻t2が属する電気角60°の区間において、通電相として、ソース電流側にV相が、シンク電流側にU相およびW相が選択されている。W相電流はPWM制御信号P1に従ってPWM制御され、U相電流はPWM制御信号P2に従ってPWM制御される。なお、時刻t2の前後を時間的に拡大したタイミングチャートとして、再度、図11を用いる。このため、図11(d)はW相のシンク電流を、図11(e)はU相のシンク電流を表すものとする。
【0088】
PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP1を入力し、PWM制御信号P1をオンにする。PWM制御信号P1がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P1に対応する通電相であるW相のシンク電流側のトランジスタTr32をラッチオンする。なお、ソース電流側の通電相であるV相を制御するトランジスタTr21は、時刻t2が属する電気角60°の区間において、オン固定されている。
【0089】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに近づく(図11(c))。しかし、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する前に、PWM制御部7Aは、セットパルス信号SP2を入力し、PWM制御信号P2をオンにする。PWM制御信号P2がオンとなることにより、通電切替部3Aは、レベルシフト部4を介して、PWM制御信号P2に対応する通電相であるU相のシンク電流側のトランジスタTr12をラッチオンする。この時点から、U相およびW相の2相への同時通電がはじまる。
【0090】
マスク部9は、PWM制御信号P1およびP2がいずれもオン状態となったことを検知して、比較部6Aの比較結果CR1およびCR2をマスクして、PWM制御部7Aに出力する。比較結果CR1およびCR2がマスクされていることにより、PWM制御部7Aは、PWM制御信号P1およびP2をオフすることなく、U相およびW相への通電が続けられる。
【0091】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、合計トルク指令信号TQ3のレベルに達する。このとき、比較部6Aにおける比較器63の比較結果CR3の出力が変化する。マスク部9は、比較結果CR3を入力して、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したことを検知し、比較結果CR2のマスクを解除する。
【0092】
PWM制御部7Aは比較結果CR2を入力して、電流検出信号DSのレベルが減少トルク指令信号TQ2のレベルに達していることを検知し、PWM制御信号P2をオフにする。これにより、トランジスタTr12がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより回生電流が流れる。
【0093】
マスク部9は、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したことを検知した時点から所定期間tm1経過後に、比較結果CR1のマスクを解除する。このときの電流検出信号DSのレベルは、まだ増加トルク指令信号TQ1に達していない。
【0094】
電流検出信号DSのレベルが徐々に増大し、やがて、増加トルク指令信号TQ1のレベルに達する。このとき、比較部6Aにおける比較器61の比較結果CR1の出力が変化する。PWM制御部7Aは、比較結果CR1を入力して、電流検出信号DSのレベルが増加トルク指令信号TQ1のレベルに達したことを検知し、PWM制御信号P1をオフにする。これにより、トランジスタTr32がラッチオフされる。そして、モータコイルに残存する電気エネルギーにより回生電流が流れる。
【0095】
以上、本実施形態によると、2相の通電相に対して、PWM制御による通電を並列に行い、相電流を滑らかに変化させることができる。これにより、モータの振動を抑制し、モータからの騒音を低減することができる。また、低トルクから高トルクへの制御の遷移がスムースに行われるため、あらゆるトルクに対して、同様の効果を得ることができる。
【0096】
なお、PWM制御信号P1およびP2が同時にオン状態である期間に、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達したとき、PWM制御信号P2をオフにするとしたが、PWM制御信号P1を先にオフすることも可能である。しかし、電気エネルギーを徐々に増していく制御を行うPWM制御信号P1を先にオフにすると、増加トルク指令信号TQ1に従ったレベルでの通電ができにくくなるため、好ましくは、PWM制御信号P2を先にオフにするのがよい。また、電流検出信号DSのレベルが合計トルク指令信号TQ3のレベルに達した時点が、合計トルク指令信号TQ3の周期の前半であるときはPWM制御信号P1をオフにし、後半であるときはPWM制御信号P2をオフにするようにしてもよい。
【0097】
また、モータ駆動装置は増幅器Aを備えるものとしたが、この増幅器Aをなくし、電流検出抵抗Rの両端電圧を直接、電流検出信号DSとするものであってもよい。また、電流検出抵抗Rは、低電位側に接続されるように図示されているが、たとえば、電源1の直後などの高電位側に接続されているものでもよい。
【0098】
また、比較部6Aは3個の比較器61、62および63を備えるものとしたが、PWM制御信号P1およびP2に同期させて、電流検出信号DSと比較すべきトルク指令信号を選択するようにすることで、比較器を1個にすることが可能である。
【0099】
また、モータコイルの回生電流は、ハーフブリッジ回路の各トランジスタのソースとドレイン間に接続されたダイオードを通じて流れるものとした。しかし、ダイオードの代わりに、オンされたトランジスタと直列に接続されているトランジスタに対して、ハーフブリッジ回路に貫通電流が流れないようにタイミングをずらし、位相反転同期制御を行うようにしてもよい。これにより、ダイオードへの通電の際の電圧降下ロスをなくすることが可能となり、モータ駆動装置の消費電力を低減することができる。また、トランジスタはパワーBJT、パワーMOS、IGBTなどであってもよい。
【0100】
また、ロータ位置を検出するために、ホール素子からホール信号を入力するものとしたが、ホール信号の代わりに、センサレスモータの場合には、モータコイルの逆起電力からロータの位置を検出するようにしてもよい。
【0101】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係るモータ駆動装置は、第1の実施形態に係るモータ駆動装置におけるトルク指令信号発生部8とは構成が異なるトルク指令信号発生部8Aを備えている。これ以外の構成および動作については第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に付した符号で、本実施形態に係るモータ駆動装置の各構成要素および各種信号を参照する。
【0102】
本実施形態に係るモータ駆動装置は、正弦波の相電流を用いてモータを駆動する。図12は、通電切替部3Aによって決定された通電相に通電される相電流および相電流の電流レベルを決定する各種トルク指令信号を示す。図12(a)はU相電流、V相電流およびW相電流を示す。図12(a)において、時間軸より上部ではソース電流通電され、下部ではシンク電流通電される。
【0103】
図12(b)は、本発明の第1のトルク指令信号に相当する増加トルク指令信号TQ1、第2のトルク指令信号に相当する減少トルク指令信号TQ2および第3のトルク指令信号に相当する合計トルク指令信号TQ3を示す。これらトルク指令信号TQ1、TQ2およびTQ3は、相電流の周期に対して電気角60°に相当する期間を周期とする信号であり、トルク指令信号発生部8Aによって生成される。増加トルク指令信号TQ1は、電気角60°の期間、増加を続ける一方、減少トルク指令信号TQ2は減少を続ける。そして、合計トルク指令信号TQ3は、増加トルク指令信号TQ1と減少トルク指令信号TQ2とを合成したものである。
【0104】
トルク指令信号発生部8Aは、本発明の原トルク指令信号に相当するトルク指令信号TQを入力し、また、ホール信号処理部2Aから波形整形されたホール信号DT21、DT22およびDT23を入力し、増加トルク指令信号TQ1と、減少トルク指令信号TQ2と、合計トルク指令信号TQ3とを生成する。
【0105】
図3は、トルク指令信号発生部8Aの内部構成を示す。トルク指令信号発生部8Aは、区間分割部81と、合成部82Aと、振幅変調部83とを備え、ホール信号DT21、DT22およびDT23の波形をそのまま利用して、各種トルク指令信号を生成する。
【0106】
まず、区間分割部81は、ホール信号DT21、DT22およびDT23を入力して(図13(a))、電気角60°ずつに分割した分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816を生成する(図13(b))。次に、合成部82Aは、分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816ごとに、ホール信号DT21、DT22およびDT23から、電気角0°から60°までの第1正弦波DT821、電気角120°から180°までの第2正弦波DT822および電気角60°から120°までの第3正弦波DT823を切り出す(図13(c))。最後に、振幅変調部83は、合成部82Aが生成した第1正弦波DT821、第2正弦波DT822および第3正弦波DT823を、トルク指令信号TQに応じて振幅変調し、第1正弦波DT821から増加トルク指令信号TQ1を、第2正弦波DT822から減少トルク指令信号TQ2を、第3正弦波DT823から合計トルク指令信号TQ3を生成する。
【0107】
以上、本実施形態によると、モータコイルに正弦波の相電流を通電することができるようになり、さらなるモータの低振動化および低騒音化が実現可能となる。
【0108】
なお、ロータ位置を検出するために、ホール素子からホール信号を入力するものとしたが、ホール信号の代わりに、センサレスモータの場合には、モータコイルの逆起電力からロータの位置を検出するようにしてもよい。
【0109】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係るモータ駆動装置は、第1の実施形態に係るモータ駆動装置におけるトルク指令信号発生部8とは構成が異なるトルク指令信号発生部8Bを備えている。これ以外の構成および動作については第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に付した符号で、本実施形態に係るモータ駆動装置の各構成要素および各種信号を参照する。
【0110】
トルク指令信号発生部8Bは、本発明の原トルク指令信号に相当するトルク指令信号TQを入力し、また、ホール信号処理部2Aから波形整形されたホール信号DT21、DT22およびDT23を入力し、増加トルク指令信号TQ1と、減少トルク指令信号TQ2と、合計トルク指令信号TQ3とを生成する。これら各種トルク指令信号はステップ波となっている。
【0111】
図14は、トルク指令信号発生部8Bの内部構成を示す。トルク指令信号発生部8Bは、区間分割部81と、区間細分部84と、ステップ波発生部85とを備えている。
【0112】
まず、区間分割部81は、ホール信号DT21、DT22およびDT23を入力して、電気角60°ずつに分割した分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816を生成する。次に、区間細分部84は、各分割信号DT811、DT812、DT813、DT814、DT815およびDT816を、さらに、8分割し、細分信号θ0、θ1、θ2、θ3、θ4、θ5、θ6およびθ7を生成する。図15は、このうち分割信号DT811およびDT812について抜粋したタイミングチャートである。図15(a)は分割信号DT811およびDT812を示す。また、図15(b)は、分割信号DT811およびDT812に対する細分信号θ0からθ7を示す。
【0113】
図16は、ステップ波発生部85の回路構成を示す。ステップ波発生部85は、直列接続された複数の抵抗と、これら抵抗に電流を供給する増幅器およびトランジスタと、細分信号θ0からθ7ごとに直列接続された抵抗に各電圧を供給するためのスイッチおよび論理回路とからなり、細分信号θ0からθ7およびトルク指令信号TQを入力して、増加トルク指令信号TQ1、減少トルク指令信号TQ2および合計トルク指令信号TQ3を生成する(図15(c))。
【0114】
以上、本実施形態によると、ステップ波発生部85において直列接続された複数の抵抗の抵抗比を変えることにより、さまざまな各種トルク指令信号が生成可能となる。
【0115】
なお、区間細分部84は、区間分割信号をそれぞれ8分割した細分信号を生成するものとしたが、16分割や32分割などより細かく分割するものであってもよい。細かく分割すれば、たとえば、より正弦波に近いステップ波の各種トルク指令信号を生成することができる。また、トルク指令信号発生部8Bは、ホール信号を入力するものとしたが、ホール信号に限らず、ロータ位置が示された信号であればよい。たとえば、センサレスモータにおいては、モータコイルの逆起電力を入力するようにしてもよい。
【0116】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係るモータ駆動装置は、第1の実施形態に係るモータ駆動装置における発振部5Aとは構成が異なる発振部5Bを備えている。これ以外の構成および動作については第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に付した符号で、本実施形態に係るモータ駆動装置の各構成要素および各種信号を参照する。
【0117】
発振部5Bは、互いに独立した周期のセットパルス信号SP1およびSP2を生成する。図17は、発振部5Bが生成するセットパルス信号SP1およびSP2のいくつかの例を示す。図17(a)は、セットパルス信号SP1およびSP2が同じである例を示す。図17(b)は、セットパルス信号SP1およびSP2の周波数が互いに異なっている例を示す。
【0118】
図17(c)は、モータの回転速度に応じて、セットパルス信号SP1およびSP2間の位相差が変化する例を示す。モータの回転速度が低速のときは、d1のように位相差を大きくし、高速になるとd2のように位相差を小さくする。高速回転時に位相差を小さくすることにより、PWM制御による2相同時通電の期間を長くすることができる。
【0119】
以上、本実施形態によると、たとえば、モータの回転速度に応じてセットパルス信号SP1およびP2間の位相差を変化させて、PWM制御による通電が2相同時に行われる期間を調節することができる。
【0120】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係るモータ駆動装置は、第1の実施形態に係るモータ駆動装置におけるPWM制御部7Aとは構成が異なるPWM制御部7Bを備えている。これ以外の構成および動作については第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。なお、図1に付した符号で、本実施形態に係るモータ駆動装置の各構成要素および各種信号を参照する。
【0121】
PWM制御部7Bは、PWM制御信号P1(またはP2)をオフにしてから所定期間が経過した後に、オンにする。例として、図18(a)にセットパルス信号SP1を、図18(b)にPWM制御信号P1を、図18(c)にカウントパルス信号CPを示す。なお、カウントパルス信号CPはセットパルス信号P1よりも十分に周期の短いものである。
【0122】
PWM制御部7Bは、PWM制御信号P1をオフにしてから、カウントパルス信号CPのパルスを所定数カウントするまでは、PWM制御信号P1をオンにせず、一定のPWMオフ期間を置く。そして、カウントパルス信号CPのパルスを所定数カウントした後にPWM制御信号P1をオンにする。
【0123】
以上、本実施形態によると、PWMオフ期間を一定に保つことにより、たとえば、低トルク制御時において、PWMオン期間が短い場合に生じるモータの回転ムラを抑制することが可能となる。そして、さらなるモータの低振動化、低騒音化が実現可能となる。
【0124】
なお、PWMオフ期間は、PWM制御信号P1およびP2で同じである必要はない。図19(a)のPWM制御信号P1のPWMオフ期間であるd3と、図19(b)のPWM制御信号P2のPWMオフ期間であるd4とは異なるものでもよい。
【0125】
(第6の実施形態)
図20は、本発明の第6の実施形態に係るモータ駆動装置の構成を示す。本実施形態に係るモータ駆動装置は、モータコイルへの通電をPWM制御することによって4相(U相、V相、W相およびX相)モータを駆動するものであり、モータを駆動するための電源1と、ホール信号処理部2Bと、通電切替部3Bと、レベルシフト部4Aと、発振部5Aと、比較部6Aと、PWM制御部7Aと、トルク指令信号発生部8Cと、マスク部9と、並列接続された4組のハーフブリッジ回路と、電流検出抵抗Rおよびその両端電圧を増幅する増幅器Aとを備えている。
【0126】
X相のモータコイルC4への通電を制御するハーフブリッジ回路は、ソース電流の通電を制御するトランジスタTr41と、シンク電流の通電を制御するトランジスタTr42とからなる。そして、トランジスタTr41、Tr42のドレインとソース間には、ゲート電圧の印加により電流が流れる方向とは逆方向にダイオードD41、D42がそれぞれ接続されている。U相、V相およびW相については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。また、発振部5A、比較部6A、PWM制御部7Aおよびマスク部9についても、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0127】
ホール信号処理部2Bは、ホール素子からホール信号を入力し、ロータ位置を示す論理信号を生成する。通電切替部3Bは、この論理信号を入力して通電相を決定する。図21(a)は、通電切替部3Bによって決定された通電相に通電されるU相電流、V相電流、W相電流およびX相電流を示す。図21(a)において、時間軸より上部ではソース電流通電され、下部ではシンク電流通電される。
【0128】
図21(b)は、本発明の第1のトルク指令信号に相当する増加トルク指令信号TQ1、第2のトルク指令信号に相当する減少トルク指令信号TQ2および第3のトルク指令信号に相当する合計トルク指令信号TQ3を示す。これらトルク指令信号TQ1、TQ2およびTQ3は、相電流の周期に対して電気角90°に相当する期間を周期とする信号であり、トルク指令信号発生部8Cによって生成される。増加トルク指令信号TQ1は、電気角90°の期間、増加を続ける一方、減少トルク指令信号TQ2は減少を続ける。そして、合計トルク指令信号TQ3は、増加トルク指令信号TQ1と減少トルク指令信号TQ2とを合成したものである。
【0129】
4相モータの駆動において、位相が180°ずれた相を1対とし、計2対に対してPWM制御する。つまり、図21(a)において、U相およびW相を第1の対、V相およびX相を第2の対とすると、第1の対が増加トルク指令信号TQ1に従った電流レベルでPWM制御されるとき、U相のソース電流(またはシンク電流)の通電を制御するトランジスタTr11(またはTr12)およびW相のシンク電流(またはソース電流)の通電を制御するトランジスタTr32(またはTr31)に対して、同時にスイッチングを行う。このため、4相モータの駆動は、実質的に2相モータの駆動ということになる。
【0130】
通電切替部3Bは、ある電気角90°の区間における増加トルク指令信号TQ1に従った通電相として第1の対を選択し、減少トルク指令信号TQ2に従った通電相として第2の対を選択する。そして、続く電気角90°の区間における増加トルク指令信号TQ1に従った通電相として第2の対を選択し、減少トルク指令信号TQ2に従った通電相として第1の対を選択する。
【0131】
レベルシフト部4Aは、通電切替部3Bから信号に応じて、4組のハーフブリッジ回路における各トランジスタのゲート電圧を印加する。
【0132】
トルク指令信号発生部8Cは、本発明の原トルク指令信号に相当するトルク指令信号TQを入力し、また、ホール信号処理部2Bから波形整形されたホール信号DT21、DT22、DT23およびDT24を入力し、増加トルク指令信号TQ1と、減少トルク指令信号TQ2と、合計トルク指令信号TQ3とを生成して比較部6Aに出力する。なお、各種トルク指令信号の生成については、第2の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0133】
以上のように構成されたモータ駆動装置におけるPWM制御については、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
【0134】
以上、本実施形態によると、4相モータを駆動する場合についても、2対の通電相に対して、PWM制御による通電を並列に行い、相電流を滑らかに変化させることができる。これにより、モータの振動を抑制し、モータからの騒音を低減することができる。また、低トルクから高トルクへの制御の遷移がスムースに行われるため、あらゆるトルクに対して、同様の効果を得ることができる。
【0135】
なお、モータ駆動装置は増幅器Aを備えるものとしたが、この増幅器Aをなくし、電流検出抵抗Rの両端電圧を直接、電流検出信号DSとするものであってもよい。また、電流検出抵抗Rは、低電位側に接続されるように図示されているが、たとえば、電源1の直後などの高電位側に接続されているものでもよい。
【0136】
また、比較部6Aは3個の比較器61、62および63を備えるものとしたが、PWM制御信号P1およびP2に同期させて、電流検出信号DSと比較すべきトルク指令信号を選択するようにすることで、比較器を1個にすることが可能である。
【0137】
また、モータコイルの回生電流は、ハーフブリッジ回路の各トランジスタのソースとドレイン間に接続されたダイオードを通じて流れるものとした。しかし、ダイオードの代わりに、オンされたトランジスタと直列に接続されているトランジスタに対して、ハーフブリッジ回路に貫通電流が流れないようにタイミングをずらし、位相反転同期制御を行うようにしてもよい。これにより、ダイオードへの通電の際の電圧降下ロスをなくすることが可能となり、モータ駆動装置の消費電力を低減することができる。また、トランジスタはパワーBJT、パワーMOS、IGBTなどであってもよい。
【0138】
また、ロータ位置を検出するために、ホール素子からホール信号を入力するものとしたが、ホール信号の代わりに、センサレスモータの場合には、モータコイルの逆起電力からロータの位置を検出するようにしてもよい。
【0139】
また、4相よりも多相のモータについても、本発明の各種トルク指令信号TQ1、TQ2およびTQ3を用いて、2相並列にPWM制御して通電することにより、相電流の滑らかな切り替えが実現できる。したがって、本発明により、多相モータ駆動装置についても、モータの振動やモータからの騒音を低減することができる。
【0140】
【発明の効果】
以上、本発明により、2相の通電相に対して、PWM制御による通電を並列に行い、相電流の急峻な変化を生じさせなくすることができる。また、台形波や正弦波のトルク指令信号を用いることで、モータコイルに台形波や正弦波で通電することができる。これらにより、モータの振動を抑制し、モータから発せられる騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置の構成図である。
【図2】本発明の第1、第4および第5の実施形態に係るモータ駆動装置における相電流および各種トルク指令信号を示す図である。
【図3】本発明の第1および第2の実施形態に係るモータ駆動装置におけるトルク指令信号発生部の構成図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る図3のトルク指令信号発生部による各種トルク指令信号の生成時のタイミングチャートである。
【図5】本発明の第1から第6の実施形態に係るモータ駆動装置によるPWM制御のフローチャートである。
【図6】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置における低トルク時のPWM制御を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるモータコイルへの通電の様子を示す図である。
【図8】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるモータコイルへの通電の様子を示す図である。
【図9】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるモータコイルへの通電の様子を示す図である。
【図10】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるモータコイルへの通電の様子を示す図である。
【図11】本発明の第1から第5の実施形態に係るモータ駆動装置における高トルク時のPWM制御を示すタイミングチャートである。
【図12】本発明の第2の実施形態に係るモータ駆動装置における相電流および各種トルク指令信号を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る図3のトルク指令信号発生部による各種トルク指令信号の生成時のタイミングチャートである。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るモータ駆動装置におけるトルク指令信号発生部の構成図である。
【図15】図14のトルク指令信号発生部による各種トルク指令信号の生成時のタイミングチャートである。
【図16】図14のトルク指令信号発生部におけるステップ波発生部の回路図である。
【図17】本発明の第4の実施形態に係るモータ駆動装置におけるセットパルス信号の例を示す図である。
【図18】本発明の第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるセットパルス信号、PWM制御信号およびカウントパルス信号を示す図である。
【図19】本発明の第5の実施形態に係るモータ駆動装置におけるPWM制御信号を示す図である。
【図20】本発明の第6の実施形態に係るモータ駆動装置の構成図である。
【図21】本発明の第6の実施形態に係るモータ駆動装置における相電流および各種トル
ク指令信号を示す図である。
【図22】従来のモータ駆動装置の構成図である。
【図23】従来のモータ駆動装置における相電流およびトルク指令信号を示す図である。
【符号の説明】
3A、3B 通電切替部
8、8A、8B、8C トルク指令信号発生部
6A 比較部
61、62、63 比較器
5A、5B 発振部
7A、7B PWM制御部
9 マスク部
TQ 原トルク指令信号
DS 電流検出信号
TQ1 増加トルク指令信号(第1のトルク指令信号)
TQ2 減少トルク指令信号(第2のトルク指令信号)
TQ3 合計トルク指令信号(第3のトルク指令信号)
CR1 比較結果(第1の比較結果)
CR2 比較結果(第2の比較結果)
CR3 比較結果(第3の比較結果)
SP1 セットパルス信号(第1のセットパルス信号)
SP2 セットパルス信号(第2のセットパルス信号)
P1 PWM制御信号(第1のPWM制御信号)
P2 PWM制御信号(第2のPWM制御信号)
DT21、DT22、DT23 ホール信号(ロータ検出信号)

Claims (20)

  1. モータコイルへの通電をPWM制御することによって、モータを駆動するモータ駆動装置であって、
    PWM制御すべき第1および第2の通電相を、所定の周期ごとに決定する通電切替部と、
    原トルク指令信号を入力し、前記所定の周期において、該原トルク指令信号に応じた振幅まで増加を続ける第1のトルク指令信号および該原トルク指令信号に応じた振幅から減少を続ける第2のトルク指令信号を生成するトルク指令信号発生部と、
    前記第1および第2のトルク指令信号ならびに前記モータに供給されている電流を検出した電流検出信号を入力し、該第1および第2のトルク指令信号と該電流検出信号とをそれぞれ大小比較して、第1および第2の比較結果を出力する比較部と、
    第1および第2のセットパルス信号を生成する発振部と、
    前記第1および第2のセットパルス信号ならびに前記第1および第2の比較結果を入力し、該第1のセットパルス信号および該第1の比較結果に応じて第1のPWM制御信号を生成するとともに、該第2のセットパルス信号および該第2の比較結果に応じて第2のPWM制御信号を生成するPWM制御部とを備え、
    前記通電切替部によって決定された第1および第2の通電相に対する通電を、前記PWM制御部によって生成された第1および第2のPWM制御信号にそれぞれ従って、並列にPWM制御する
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記トルク指令信号発生部は、
    前記第1および第2のトルク指令信号を合成した第3のトルク指令信号を生成するものであり、
    前記比較部は、
    前記第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とを大小比較して、第3の比較結果を出力するものであり、
    当該モータ駆動装置は、
    前記第1および第2のPWM制御信号ならびに前記第1、第2および第3の比較結果を入力し、該第1および第2のPWM制御信号ならびに該第3の比較結果に応じて、該第1および第2の比較結果のマスクの有無を制御するマスク部を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  3. 請求項2記載のモータ駆動装置において、
    前記マスク部は、
    前記第1および第2のPWM制御信号がいずれもオン状態である期間は、前記第1および第2の比較結果をマスクするものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  4. 請求項3記載のモータ駆動装置において、
    前記マスク部は、
    前記第1および第2のPWM制御信号がいずれもオン状態である期間に、前記第3の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第3のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第1および第2の比較結果のいずれか一方のマスクを解除し、他方のマスクについては、所定の期間、解除しないものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  5. 請求項4記載のモータ駆動装置において
    記マスク部は、
    前記検知のとき、前記第2の比較結果のマスクを解除するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  6. 請求項4記載のモータ駆動装置において
    記マスク部は、
    前記検知のとき、この時点が、前記所定の周期の前半にあるときは前記第1の比較結果のマスクを解除する一方、前記所定の周期の後半にあるときは前記第2の比較結果のマスクを解除するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  7. 請求項2記載のモータ駆動装置において、
    前記比較部は、
    3個の比較器を有し、それぞれの比較器によって、前記第1、第2および第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とをそれぞれ比較するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  8. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記モータは3相モータであり、
    前記通電切替部は、
    前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角60°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  9. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記モータは4相モータであり、
    前記通電切替部は、
    前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角90°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  10. 請求項8または9記載のモータ駆動装置において、
    前記トルク指令信号発生部は、
    ロータ検出信号を入力し、該ロータ検出信号の周期における前記電気角の期間に相当する周期の前記第1および第2のトルク指令信号を生成するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  11. 請求項8または9記載のモータ駆動装置において、
    前記トルク指令信号発生部は、
    ロータ検出信号を入力し、該ロータ検出信号を前記電気角ごとに分割した信号を用いて、前記第1および第2のトルク指令信号を生成するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  12. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記発振部は、
    互いに独立した周期の前記第1および第2のセットパルス信号を生成するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  13. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記発振部は、
    前記第1および第2のセットパルス信号の位相差が前記モータの回転速度に応じて変化するように、前記第1および第2のセットパルス信号を生成するものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  14. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記PWM制御部は、
    前記第1のセットパルス信号に応じて前記第1のPWM制御信号をオンし、
    前記第2のセットパルス信号に応じて前記第2のPWM制御信号をオンするものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  15. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記PWM制御部は、
    前記第1の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第1のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第1のPWM制御信号をオフし、
    前記第2の比較結果から、前記電流検出信号のレベルが前記第2のトルク指令信号のレベルに達したことを検知したとき、前記第2のPWM制御信号をオフするものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  16. 請求項1記載のモータ駆動装置において、
    前記PWM制御部は、
    前記第1のPWM制御信号をオフした時点から、所定の期間の後に、前記第1のPWM制御信号をオンし、
    前記第2のPWM制御信号をオフした時点から、所定の期間の後に、前記第2のPWM制御信号をオンするものである
    ことを特徴とするモータ駆動装置。
  17. モータコイルへの通電をPWM制御することによって、モータを駆動するモータ駆動方法であって、
    PWM制御すべき第1および第2の通電相を、所定の周期ごとに決定する通電切替工程と、
    前記所定の周期において、与えられた原トルク指令信号に応じた振幅まで増加を続ける第1のトルク指令信号および該原トルク指令信号に応じた振幅から減少を続ける第2のトルク指令信号を生成するトルク指令信号発生工程と、
    前記第1および第2のトルク指令信号と前記モータに供給されている電流を検出した電流検出信号とをそれぞれ比較する比較工程と、
    第1および第2のセットパルス信号ならびに前記比較工程の比較結果に応じて、第1および第2のPWM制御信号を生成するPWM制御工程とを備え、
    前記通電切替工程によって決定された第1および第2の通電相に対する通電を、前記PWM制御工程によって生成された第1および第2のPWM制御信号にそれぞれ従って、並列にPWM制御する
    ことを特徴とするモータ駆動方法。
  18. 請求項17記載のモータ駆動方法において、
    前記トルク指令信号発生工程は、
    前記第1および第2のトルク指令信号を合成した第3のトルク指令信号を生成するものであり、
    前記比較工程は、
    前記第3のトルク指令信号と前記電流検出信号とを大小比較するものであり、
    当該モータ駆動方法は、
    前記第1および第2のPWM制御信号ならびに前記比較工程の比較結果に基づいて、前記比較結果のマスクの有無を制御するマスク工程を備えた
    ことを特徴とするモータ駆動方法。
  19. 請求項17記載のモータ駆動方法において、
    前記モータは3相モータであり、
    前記通電切替工程は、
    前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角60°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものである
    ことを特徴とするモータ駆動方法。
  20. 請求項17記載のモータ駆動方法において、
    前記モータは4相モータであり、
    前記通電切替工程は、
    前記モータにおける各相のモータコイルに通電される相電流の周期に対して電気角90°ごとに、前記第1および第2の通電相を切り替えるものである
    ことを特徴とするモータ駆動方法。
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