JP6475182B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents
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Description
使用回転速度が決まっているモータでは、使用回転速度での共振を避ける手法で回避できるが、例えば、軸流ファンモータのように、停止から最高回転速度の間のあらゆる回転速度での振動ピーク値を一定値以下に抑えなければならないモータでは、上記した共振を避ける手法は使用できず、対策に苦慮する。
すなわち、本発明のモータ駆動制御装置は、モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、ロータの回転位置を検出して回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、前記回転位置情報に基づいて通電切替すると共に、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、検出された回転位置情報に基づいて通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号をモータ駆動部に出力する制御部とを備え、前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力する。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
図1は、本実施形態におけるモータ駆動制御装置の回路構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態に係るモータ20は、3相のブラシレスDCモータであり、各相のコイルLu,Lv,Lwとロータ(不図示)とを備えている。これらコイルLu,Lv,Lwの一端は、Y結線されている。コイルLu,Lv,Lwの他端は、それぞれインバータ回路2のU相出力、V相出力、W相出力に接続され、インバータ回路2から3相交流が供給されることによりモータ20は回転駆動される。
駆動制御装置1は、直流電源Vdに接続され、U相配線、V相配線、W相配線の3相によってモータ20に接続される。駆動制御装置1は、モータ20に駆動電圧を印加して、モータ20の回転を制御する。U相、V相、W相には、それぞれ、端子電圧Vu,Vv,Vwが印加される。
インバータ回路2は、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)とモータ20が備える各相のコイルLu,Lv,Lwとに接続される。インバータ回路2は、プリドライブ回路3の駆動信号Vuu〜Vwlに基づき、モータ20の各相のコイルLu,Lv,Lwに通電する。
インバータ回路2は、スイッチング素子Q1,Q2が直列接続されるU相のスイッチングレッグと、スイッチング素子Q3,Q4が直列接続されるV相のスイッチングレッグと、スイッチング素子Q5,Q6が直列接続されるW相のスイッチングレッグとを有している。これらスイッチング素子Q1〜Q6は、例えばFET(Field Effect Transistor)であるが、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いてもよい。インバータ回路2は、直流電源Vdに接続され、更に抵抗素子R0に接続されている。
プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)は、接続されるインバータ回路2との組合せでモータ駆動部を構成し、制御部4に接続される。プリドライブ回路3は、例えば、6個のゲートドライブ回路を備え、インバータ回路2を駆動するための駆動信号Vuu〜Vwlを生成する。
回転位置検出部41は、抵抗素子R1〜R6を含む回転位置検出回路5により検出されるロータの回転位置情報(相電圧V1,V2,V3)を入力し、それに対応した位置検出信号S1を生成する。回転位置検出回路5は、本実施形態では、各相の逆起電力を検出して、回転位置を検出する。なお、回転位置の検出方法は、本実施形態のように逆起電力を検出する構成に限定されず、例えば、ホールセンサなどの各種センサを用いて検出する構成であってもよい。
通電方式指令部43は、回転速度算出部42から出力される回転速度情報S2を基に、所定の回転速度範囲のときに通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを所定パターンで繰り返すように指令する通電指令信号S3を生成する。具体的に、本実施形態では、通電方式指令部43は、通電切替タイミング毎に、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止を交互に繰り返すように指令する通電指令信号S3を生成する。
通電信号生成部44は、位置検出信号S1と通電指令信号S3を入力して、駆動制御信号S4を生成する。
制御部4は、モータ20が所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4をプリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。本発明では、1回転当たりを1周期として1回発生する現象を1次成分としてとらえ、ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応する周期をn次成分と定義し、所定の回転速度範囲は、このn次成分とモータの固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含む。
制御部4は、ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分の電源電流Iを低減するように、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4を出力する。その結果、駆動制御装置1は、(n/2)次成分の電源電流Iは増大するが、n次成分の電源電流Iが低減する。
一般的に、モータを効率的に駆動させるためには、電源電流Iの波形をムラ無く均一に統一することを目指す。しかし、電源電流Iの波形をムラ無く均一に統一すると、通電タイミングをきっちりと揃えることになり、結果として、ある一定の回転次数成分を生み出すこととなる。
例えば、4極6スロットのブラシレスモータであれば、1回転につき12回の通電切替が発生する。このため、電源電流Iの波形をFFT(Fast Fourier Transform)により分析すると、理想的には12次成分のみが発生する。この12次成分が、モータの固有値(固有振動数)と共振することで大きな電磁振動成分となってしまう。
例えば、4極6スロットのブラシレスモータであれば、制御部4は、12次成分がモータの固有値と共振してしまう特定の回転速度領域で、通電切替タイミング毎に、オーバーラップ通電を交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4をモータ駆動部に出力し、通電波形を制御する。これにより、12次成分の半分の周波数の6次成分の電源電流Iが増加する。6次成分の電源電流Iが増加する一方、12次成分の電源電流Iが抑制される。これにより、モータの固有振動数との共振を回避することができる。
図2(a),(b)は、比較例における駆動波形を示す図である。
図2(a)は、オーバーラップ無しの駆動波形を示している。
波形UHは駆動信号Vuuを示し、波形VHは駆動信号Vvuを示し、波形WHは駆動信号Vwuを示している。これら3つの駆動信号の波形UH,VH,WHは、重複することなく順番にHレベルを繰り返す。
また、波形ULは駆動信号Vulを示し、波形VLは駆動信号Vvlを示し、波形WLは駆動信号Vwlを示している。これら3つの駆動信号の波形UL,VL,WLは、重複することなく順番にHレベルを繰り返す。
次いで波形VLがLレベルに、波形WLがHレベルになり、直流電源Vdからスイッチング素子Q1、コイルLu,Lw、スイッチング素子Q6を介してグランドに電源電流Iが流れる。
次いで波形UHがLレベルに、波形WHがHレベルになり、直流電源Vdからスイッチング素子Q3、コイルLv,Lw、スイッチング素子Q6を介してグランドに電源電流Iが流れる。
次いで波形VHがLレベルに、波形WHがHレベルになり、直流電源Vdからスイッチング素子Q5、コイルLw,Lu、スイッチング素子Q2を介してグランドに電源電流Iが流れる。
次いで波形ULがLレベルに、波形VLがHレベルになり、直流電源Vdからスイッチング素子Q5、コイルLw,Lv、スイッチング素子Q4を介してグランドに電源電流Iが流れる。
以下同様にスイッチング素子Q1〜Q6がオンとオフとを繰り返すことにより、モータ20が回転する。このようなスイッチング素子Q1〜Q6のオンとオフとは、モータ20の12次成分の電源電流Iを増加させてしまう。
波形UH,VH,WHは重複しつつ順番にHレベルを繰り返す。波形UL,VL,WHLは、重複しつつ順番にHレベルを繰り返す。
当初、波形UH,VLがHレベルとなり、直流電源Vdからスイッチング素子Q1、コイルLu,Lv、スイッチング素子Q4を介してグランドに電源電流Iが流れる。
以下同様にスイッチング素子Q1〜Q6がオンとオフとを繰り返すことにより、モータ20が回転する。このようにモータ駆動制御装置1は、スイッチング素子Q1〜Q6のオンとオフに同期してオーバーラップ通電することにより、モータ20の12次成分の電源電流Iを増加させてしまう。
次に、本実施形態のモータ駆動制御装置の動作について説明する。
図3(a),(b)は、本実施形態における駆動波形を示す図である。
図3(a)に示した駆動波形は、波形UL,VL,WLの立ち下がり時(言い換えると、下アーム側のスイッチング素子Q2,Q4,Q6の通電期間の終了時)のみ、期間t1に亘ってオーバーラップ通電している。つまり、制御部4は、通電切替時のオーバーラップ通電動作の実施と停止とを交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4をプリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。このようなオーバーラップ通電動作により、モータ20の6次成分の電源電流Iを増加させ、代わりに12次成分の電源電流Iを減少させることができる。
この電源電流Iは、小さな振幅と大きな振幅とが交互に現れている。時刻taの小さな振幅は、オーバーラップ通電時の電流値である。時刻tbの大きな振幅は、オーバーラップ通電を停止しているときの電流値である。このように制御部4は、通電切替時の2回ごとに1回、モータ駆動部にオーバーラップ通電を停止させて、停止時に電源電流Iの振幅を大きくするようにする。つまり、オーバーラップ通電を行うと通電切替時の電源電流Iの振幅を抑える効果があるが、それを2回に1回やめさせることで、2回に1回ごとに電源電流Iの振幅が大きくなる。このように通電切替時の電源電流Iの波形をコントロールすることで、6次成分を増加させ、12次成分を低減させることができる。
図5(a)のフローは、制御部4(図1参照)において所定タイミング毎に繰り返し実行される。
図5(a)に示すように、ステップS101において制御部4は、モータ20(図1参照)が所定の回転速度範囲にあるか否かを判別する。所定の回転速度範囲は、ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分とモータ20の固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含む。モータ20の回転速度は、回転位置検出部41(図1参照)が、回転位置検出回路5からの回転位置情報(相電圧V1、V2、V3)に対応した位置検出信号S1を生成し、回転速度算出部42が位置検出信号S1を基に回転速度を算出し、回転速度情報S2を生成することで算出される。
一方、上記ステップS101でモータ20が所定の回転速度範囲にない場合(NOの判定)は、制御部4はステップS102のオーバーラップ通電制御をスキップしてステップS103に進む。
ステップS103において、制御部4は通常の通電制御を行って本フローを終了する。
オーバーラップ通電制御は、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを所定パターンで繰り返して調整するものであり、以下、例示する。
《本実施形態》
図5(b)に示すように、ステップS11において、回転位置検出部41がロータの回転位置を算出する。
ステップS12において、通電方式指令部43が、ロータの回転位置を基に、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止を交互に繰り返す。具体的に言うと、制御部4における通電信号生成部44は、回転位置検出部41から出力される位置検出信号S1と通電方式指令部13から出力される通電指令信号S3を入力して、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止を交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4を生成して、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。
これにより、モータ駆動制御装置1は、(n/2)次成分の電源電流Iを増大させてn次成分の電源電流Iを低減させることができる。例えば、6次成分の電源電流Iを増大させて12次成分の電源電流Iを低減させる。
図5(c)に示すように、ステップS21において、回転位置検出部41がロータの回転位置を算出する。
ステップS22において、通電方式指令部43が、ロータの回転位置を基に、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを所定パターンで繰り返すように制御する。具体的に言うと、制御部4における通電信号生成部44は、回転位置検出部41から出力される位置検出信号S1と通電方式指令部13から出力される通電指令信号S3を入力して、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号S4を生成して、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。所定パターンとは例えば、1回の実施と3回の停止とを繰り返すパターンや、3回の実施と1回の停止とを繰り返すパターンなどをいうが、これらには限定されない。
これによっても、ロータの1回転あたりの通電切替回数をnとしたときのn次成分の電源電流Iを低減させることができる。
図6は、4極6スロットのブラシレスモータにて回転速度をスイープさせて取得した電源電流Iの波形のFFTグラフの概念を示す。図5の縦軸は、図1の電源電流Iの電流値を示し、横軸は、周波数を示している。図5の実線は、本実施形態の電流波形のFFTグラフを、破線は、比較例の電流波形のFFTグラフを示している。
図6のFFTグラフに示すように、比較例では、ロータの1回転につき12回の通電切替に伴い12次成分の電源電流Iが発生する。上述したように、この12次成分の電源電流Iは、モータ20の固有値(固有振動数)と共振することで大きな電磁振動成分となる。
本実施形態では、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すことで、6次成分の電源電流Iを増大させて12次成分の電源電流Iを低減させる。
図6の破線での囲み領域で示すように、本実施形態のモータ駆動制御装置1では、12次成分に相当する周波数範囲における電流値を抑制している。図6では、所定の回転速度範囲の区間において、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すことで、モータ20の固有値と12次成分との共振を回避している。
ただし、図5に示すように、本実施形態のモータ駆動制御装置1では、6次成分が増大することになる。しかし、この6次成分は、モータ20の固有値(固有振動数)と共振しないので電磁振動成分が生じることはない。また、6次成分近傍の周波数領域は、電流値も小さいので系への影響はない。
モータ20の固有値(固有振動数)は、測定により既知であるとする。この固有振動数と共振することで大きな電磁振動成分が生じることになる。図5の場合、共振点(電磁振動成分)がf1[Hz]からf2[Hz]の間にある。これらをそれぞれ回転速度に換算すると、f1[Hz]×60÷12=5×f1[rpm]、f2[Hz]×60÷12=5×f2[rpm]となる。
すなわち、n次成分の周波数範囲がf1[Hz]〜f2[Hz]に対応する回転速度範囲の下限Rmin[rpm]と上限Rmax[rpm]は、それぞれ、(f1×60÷n)[rpm]、(f2×60÷n)[rpm]となる。
そして、所定の回転速度範囲は、少なくともn次成分に対応する回転速度範囲を含む、すなわち、n次成分とモータ20の固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含むように設定される。
図7(a)に示した第2変形例の駆動波形は、波形UH,VH,WHの立ち下がり時には、期間t2に亘ってオーバーラップ通電しており、波形UL,VL,WLの立ち下がり時には、期間t1に亘ってオーバーラップ通電していることを示している。
つまり、制御部4は、通電切替時に、期間t2のオーバーラップ通電と期間t1のオーバーラップ通電とを交互に繰り返すように制御している。制御部4が期間t2は期間t1よりも短期間とすることで、期間t2のときに期間t1よりも電源電流Iの振幅を大きくしている。期間t1と期間t2の比率を適切に設定することで、通電切替の2回に1回ごとに電源電流Iの振幅を大きくすることができる。このような、通電期間が異なる動作を所定パターンで繰り返すオーバーラップ通電動作により、モータ駆動制御装置1は、モータ20の6次成分の電源電流Iを増加させ、代わりに12次成分の電源電流Iを減少させることができる。
スイッチング有りのオーバーラップ通電期間において、スイッチングパルスのオンデューティおよびスイッチング周波数は適宜設定される。この結果、制御部4は、スイッチング有りの期間はスイッチング無しの期間よりも電源電流Iの振幅を小さくすることができ、通電切替の2回に1回ごとに電源電流Iの振幅を大きくすることができる。
このようなオーバーラップ通電動作により、モータ駆動制御装置1は、モータ20の6次成分の電源電流Iを増加させ、代わりに12次成分の電源電流Iを減少させることができる。
図8(a)に示すように、ステップS31において、回転位置検出部41がロータの回転位置を算出する。
ステップS32において、通電方式指令部43が、ロータの回転位置を基に、通電切替時に第1期間(期間t1)のオーバーラップ通電と第2期間(期間t2)ののオーバーラップ通電を交互に繰り返すように制御する。具体的に言うと、制御部4における通電信号生成部44は、回転位置検出部41から出力される位置検出信号S1と通電方式指令部13から出力される通電指令信号S3を入力して、通電切替時に第1期間(期間t1)のオーバーラップ通電と第2期間(期間t2)ののオーバーラップ通電を交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4を生成して、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。よって図7(a)に示した波形が生成される。
これにより、モータ駆動制御装置1は、(n/2)次成分の電源電流Iを増大させてn次成分の電源電流Iを低減させることができる。モータ駆動制御装置1は、例えば、6次成分の電源電流Iを増大させて12次成分の電源電流Iを低減させる。
ステップS42において、通電方式指令部43が、ロータの回転位置を基に、通電切替時のオーバーラップ通電動作にてスイッチングの有無を交互に繰り返すように制御する。具体的に言うと、制御部4における通電信号生成部44は、回転位置検出部41から出力される位置検出信号S1と通電方式指令部13から出力される通電指令信号S3を入力して、通電切替時のオーバーラップ通電動作にてスイッチングの有無を交互に繰り返すように制御する駆動制御信号S4を生成して、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)に出力する。よって図7(b)に示した波形が生成される。
これにより、モータ駆動制御装置1は、ロータの1回転あたりの通電切替回数をnとしたときのn次成分の電源電流Iを低減させることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(k)のようなものがある。
(b) 駆動制御装置の各構成要素は、少なくともその一部がハードウェアによる処理ではなく、ソフトウェアによる処理であってもよい。
(c) 本実施形態では、モータ20は、4極6スロットのブラシレスモータとして説明したが、磁極数、スロット数、モータの種類は特に限定されない。また、モータ20の相数も特に限定されない。
(d) 回転位置検出回路は、本実施形態(逆起電圧の検出回路)に限定されず、例えばホールセンサなどであってもよい。回転位置情報も相電圧に限定されない。
(e) 駆動制御装置は、少なくともその一部を集積回路(IC:Integrated Circuit)としてもよい。
(g) 図5や図8に示した制御フローは一例であって、これらのステップの処理に限定されるものではなく、例えば、各ステップ間に他の処理が挿入されてもよい。
(h) オーバーラップ量(時間)は、適切な値になるように、任意に調整してもよい。
(i) 本発明は、120度通電動作に限定されない。
(j) オーバーラップ時間の変更とスイッチングの有無とを組み合わせてもよい。
(k) 図7に示した変形例において、上アーム側と下アーム側の動作は入れ替えてもよい。
2 インバータ回路 (モータ駆動部の一部)
3 プリドライブ回路 (モータ駆動部の一部)
4 制御部
41 回転位置検出部
42 回転速度算出部
43 通電方式指令部
44 通電信号生成部
5 回転位置検出回路
20 モータ
S1 位置検出信号
S2 回転速度情報
S3 通電指令信号
S4 駆動制御信号
Lu,Lv,Lw コイル
V1,V2,V3 相電圧(回転位置情報の一例)
Claims (9)
- モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、
ロータの回転位置を検出して、回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、
前記回転位置情報に基づいて通電切替すると共に、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、検出された前記回転位置情報に基づいて、通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号を前記モータ駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止とを交互に繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力する、
ことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、
ロータの回転位置を検出して、回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、
前記回転位置情報に基づいて通電切替すると共に、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、検出された前記回転位置情報に基づいて、通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号を前記モータ駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記所定の回転速度範囲は、前記ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分と前記モータの固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含み、
前記制御部は、前記n次成分の電源電流を低減するように前記駆動制御信号を出力する、
ことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、
ロータの回転位置を検出して、回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、
前記回転位置情報に基づいて通電切替すると共に、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、検出された前記回転位置情報に基づいて、通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号を前記モータ駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記所定の回転速度範囲は、前記ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分と前記モータの固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含み、
前記制御部は、(n/2)次成分の電源電流を増大させて前記n次成分の電源電流を低減する、
ことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - 前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時のオーバーラップ通電にて異なる所定動作を所定パターンで繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力する、
ことを特徴とする請求項2または3に記載のモータ駆動制御装置。 - 前記異なる所定動作には、オーバーラップ通電期間がそれぞれ異なる動作、または/およびオーバーラップ通電中のスイッチングの有無の動作を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動制御装置。 - 前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時のオーバーラップ通電にて異なる所定動作を交互に繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力する、
ことを特徴とする請求項4に記載のモータ駆動制御装置。 - モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、
ロータの回転位置を検出して、回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、
検出された前記回転位置情報に基づいて、通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号を前記モータ駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時の第1期間のオーバーラップ通電と第2期間のオーバーラップ通電とを交互に繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力し、
前記所定の回転速度範囲は、前記ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分と前記モータの固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含み、
前記制御部は、前記n次成分の電源電流を低減するように前記駆動制御信号を出力する、
ことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - モータの各相に電圧を印加して駆動するモータ駆動部と、
ロータの回転位置を検出して、回転位置情報を生成する回転位置検出回路と、
検出された前記回転位置情報に基づいて、通電切替時のオーバーラップ通電動作を所定パターンで繰り返すように制御する駆動制御信号を前記モータ駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記モータが所定の回転速度範囲にあるならば、通電切替時の第1期間のオーバーラップ通電と第2期間のオーバーラップ通電とを交互に繰り返すように制御する前記駆動制御信号を出力し、
前記所定の回転速度範囲は、前記ロータの1回転あたりの通電切替回数nに対応するn次成分と前記モータの固有共振周波数とが共振現象を生じる範囲を含み、
前記制御部は、(n/2)次成分の電源電流を増大させて前記n次成分の電源電流を低減する、
ことを特徴とするモータ駆動制御装置。 - 前記制御部は、
前記回転位置情報に対応した信号を基に、回転速度を算出する回転速度算出部と、
前記回転速度算出部から出力される回転速度情報を基に、通電切替時のオーバーラップ通電の実施と停止を指令する通電指令信号を生成する通電方式指令部と、
前記回転位置情報に対応した信号と前記通電指令信号を入力して、前記駆動制御信号を生成する通電信号生成部と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のモータ駆動制御装置。
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