JP6296566B2 - モータ駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モータ駆動制御装置に関する。
DCブラシレスモータに用いられるモータの駆動制御方式には、ホールセンサなどの位置センサを使用するセンサ駆動方式と、モータコイルに生じる誘起電圧からロータ位置情報を生成するセンサレス駆動方式の2種類が広く用いられている。位置センサレスのモータ駆動制御装置は、開放区間(非通電相)にモータ端子に現れる誘起電圧と基準電圧(等価中性点電位)とをコンパレータで比較して位相信号(パルス信号)を生成し、この位相信号をもとにロータの回転位置を検出している。
特許文献1には、モータを始動する際にセンサ駆動により立ち上げ、回転数が上がるとセンサレス駆動へ切り替える駆動選択信号を出力し、駆動切替え手段はセンサレス駆動が選択された後もセンサ駆動を続行し、センサ信号のエッジとそれに替わって基準となるゼロクロス信号のエッジ間で定義される移行期間を避けて励磁シーケンスをセンサレス駆動に切り替えるモータ駆動装置が記載されている。
特開2008−301550号公報
しかしながら、特許文献1に記載のモータ制御装置は、三相センサレス駆動において、ゼロクロス基準電圧と相電圧がクロスしない状態に陥ると、脱調してしまうという問題がある。例えば、1分間あたり3万回転前後の高速回転時に発生する可能性が高い。
この問題は、ゼロクロス基準電圧を下げて進角させることで回避できることもある。しかしながら、ゼロクロス基準電圧を下げると、今度は起動しにくくなったり、低速回転を維持できなくなったりする課題が発生する。
そこで、本発明は、正常に起動して低速回転を実現しつつ、高速回転においても脱調しにくいモータ駆動制御装置を提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、複数相のコイルと、前記複数相のコイルに対して回転可能に支持されるロータと、を備えるモータを駆動するモータ駆動制御装置であって、駆動制御信号に基づき前記モータの各相コイルに駆動信号を出力するモータ駆動部と、ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングがいずれかの相における立下り時または立ち上り時のゼロクロス検出タイミングのエッジと同期する位置に設けられる1個の位置センサと、前記モータの回転速度が所定の回転速度未満である場合は、前記いずれかの相コイルの位相信号に基づいて前記駆動制御信号を生成する一方、所定の回転速度以上である場合は、前記1個の位置センサから出力される前記ロータ位置信号に基づいて前記駆動制御信号を生成する制御部と、を備える。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、正常に起動して低速回転を実現しつつ、高速回転においても脱調しにくいモータ駆動制御装置を提供することが可能となる。
第1の実施形態におけるモータの駆動制御装置の回路構成を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるモータ駆動制御装置の制御部の選択回路の回路構成図である。 第1の実施形態におけるモータ駆動制御装置の各部の動作波形を示すタイミングチャートである。 第1の実施形態におけるモータ駆動制御装置の回転速度に応じて、センサレス駆動の位置検出信号と1個のホールセンサのホール信号とを切替える制御を示すフローチャートである。 第2の本実施形態におけるモータ駆動制御装置の回路構成を示すブロック図である。 第2の本実施形態におけるモータ駆動制御装置の選択回路の回路構成図である。 第2の本実施形態におけるモータ駆動制御装置の各部の動作波形を示すタイミングチャートである。 第2の本実施形態におけるモータ駆動制御装置のロータ位置情報と位相信号との相関から位置検出信号とホール信号とを切替える制御を示すフローチャートである。 第2の本実施形態におけるモータ駆動制御装置のセンサレス駆動からワンセンサ駆動への切替えタイミングの判定に係る波形図である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態におけるモータ20の駆動制御装置1の回路構成を示すブロック図である。
図1において、本実施形態に係るモータ20は、3相のブラシレスDCモータであり、各相のコイルLu,Lv,Lwとロータ(不図示)とを備えている。これらコイルLu,Lv,Lwの一端は、Y結線されている。コイルLuの他端はU相に、コイルLvの他端はV相に、コイルLwの他端はW相に、それぞれ接続されている。モータ20は、インバータ回路2からU相、V相、W相に3相交流が入力されることにより回転駆動する。
モータ20には、磁気センサからなるホールセンサ(位置センサの一例)Hwが1個設置され、ホール信号Sh(ロータ位置信号)を出力する。1個のホールセンサHwは、ホール信号Sh(ロータ位置信号)の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングがいずれかの相の位相信号のゼロクロスタイミングの近傍となる位置に設置される。これにより、センサレス駆動とワンセンサ駆動(1個のホールセンサHwのホール信号Shをもとにモータ20を駆動)が同じファームウェアの制御フローで制御できる。
モータ20の駆動制御装置1(モータ駆動制御装置の一例)は、モータ20を駆動するインバータ回路2およびプリドライブ回路3(モータ駆動部の一例)を備えている。駆動制御装置1は更に、逆起電圧検出部7と、駆動制御信号Sc(後記)をモータ駆動部に出力する制御部4を備えている。
駆動制御装置1は、直流電源Vdに接続され、U相配線、V相配線、W相配線の3相によってモータ20に接続される。駆動制御装置1は、モータ20に駆動電圧を印加して、モータ20の回転を制御する。U相には、端子間電圧Vuが印加される。V相には、端子間電圧Vvが印加される。W相には、端子間電圧Vwが印加される。
モータ駆動部は、インバータ回路2およびプリドライブ回路3で構成される。直流電源Vdは、モータ駆動部に電源電圧Vccを印加して、電力を供給する。モータ駆動部は、直流電源Vdからの電力供給を受け、制御部4からの駆動制御信号Scに基づき、モータ20のU相、V相、W相のコイルLu,Lv,Lwに駆動電流を供給してロータを回転させる。モータ駆動部は、正弦波駆動方式でモータ20を駆動する。
インバータ回路2(モータ駆動部の一部)は、直流電源Vdに接続されて電力の供給を受ける。インバータ回路2は、プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)とモータ20が備える各相のコイルLu,Lv,Lwとに接続される。インバータ回路2は、プリドライブ回路3の駆動信号Vuu〜Vwlに基づき、モータ20の各相のコイルLu,Lv,Lwに通電する。
インバータ回路2は、スイッチング素子Q1,Q2が直列接続されるU相のスイッチングレッグと、スイッチング素子Q3,Q4が直列接続されるV相のスイッチングレッグと、スイッチング素子Q5,Q6が直列接続されるW相のスイッチングレッグとを有している。これらスイッチング素子Q1〜Q6は、例えばFET(Field Effect Transistor)である。インバータ回路2は、直流電源Vdに接続され、更に抵抗R0に接続されている。
U相のスイッチングレッグは、上アーム側のスイッチング素子Q1と、下アーム側のスイッチング素子Q2とを備えている。スイッチング素子Q1のドレイン端子は、直流電源Vdの正極に接続されている。スイッチング素子Q1のソース端子は、U相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q2のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q2のソース端子は、抵抗R0を介してグランド(直流電源Vdの負極)に接続されている。スイッチング素子Q1のゲート端子、およびスイッチング素子Q2のゲート端子は、それぞれプリドライブ回路3に接続される。
V相のスイッチングレッグは、上アーム側のスイッチング素子Q3と、下アーム側のスイッチング素子Q4とを備えている。スイッチング素子Q3のドレイン端子は、直流電源Vdの正極に接続されている。スイッチング素子Q3のソース端子は、V相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q4のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q4のソース端子は、抵抗R0を介してグランド(直流電源Vdの負極)に接続されている。スイッチング素子Q3のゲート端子、およびスイッチング素子Q4のゲート端子は、それぞれプリドライブ回路3に接続される。
W相のスイッチングレッグは、上アーム側のスイッチング素子Q5と、下アーム側のスイッチング素子Q6とを備えている。スイッチング素子Q5のドレイン端子は、直流電源Vdの正極に接続されている。スイッチング素子Q5のソース端子は、W相の交流信号が出力されると共に、スイッチング素子Q6のドレイン端子に接続されている。スイッチング素子Q6のソース端子は、抵抗R0を介してグランド(直流電源Vdの負極)に接続されている。スイッチング素子Q5のゲート端子、およびスイッチング素子Q6のゲート端子は、それぞれプリドライブ回路3に接続される。
すなわち、インバータ回路2は、モータ20の各コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdの一方の端子(正極端子)間に接続された上アーム側スイッチング素子Q1,Q3,Q5、および、各コイルLu,Lv,Lwの各相と直流電源Vdの他方の端子(負極端子)間に抵抗R0を介して接続された下アーム側スイッチング素子Q2,Q4,Q6とを有している。
インバータ回路2は、直流電源Vdから電力の供給を受け、プリドライブ回路3から駆動信号Vuu〜Vwlが入力されると、3相交流をモータ20のU相配線、V相配線、W相配線に流す。
プリドライブ回路3(モータ駆動部の一部)は、接続されるインバータ回路2との組合せでモータ駆動部を構成し、制御部4に接続される。プリドライブ回路3は、例えば、6個のゲートドライブ回路を備え、インバータ回路2を駆動するための駆動信号Vuu〜Vwlを生成する。
逆起電圧検出部7は、各相コイルに接続され、抵抗分圧回路からなり、センサレス駆動のためのロータ回転位置を検出する。
制御部4は、所定の回転速度未満では各相コイルの位相信号に基づいて、所定の回転速度以上では1個のホールセンサHwから出力されるホール信号Sh(ロータ位置信号)に基づいて駆動制御信号Scを生成する。
制御部4は、ゼロクロス基準電圧Vzsを生成する進角基準電圧生成部6と、ゼロクロス基準電圧Vzsと各相コイルの逆起電圧とのクロスタイミングによって各相の位相信号S21〜S23を生成する逆起電圧比較部5と、各相の位相信号S21〜S23を入力して、回転速度情報S4を出力する回転速度判定部41と、選択回路43から出力される選択信号S5に基づき駆動制御信号Scを生成する通電信号生成部42と、回転速度情報S4をもとに、所定の回転速度以上になったときに、選択信号S5を位置検出信号Spからホール信号Shに切替える選択回路43と、を備え、マイクロコンピュータに含まれている。なお、各部は、ソフトウェアで実現されて、機能を仮想的に表したものであってもよい。
逆起電圧比較部5は、ゼロクロス基準電圧Vzsと各相コイルの逆起電圧とのクロスタイミングによって各相の位相信号を生成する。
逆起電圧比較部5は、各相のコンパレータ51,52,53を備える。U相のノードは、逆起電圧検出部7の抵抗R1,R2で分圧されて、コンパレータ51の一方の入力端子に接続される。V相のノードは、逆起電圧検出部7の抵抗R3,R4で分圧されて、コンパレータ52の一方の入力端子に接続される。W相のノードは、逆起電圧検出部7の抵抗R5,R6で分圧されて、コンパレータ53の一方の入力端子に接続される。
ここで、モータ20が、ファンモータとして用いられている場合など、モータ20のコイルLu,Lv,Lwに通電されていなくても吹き付ける風等の外乱があったならば、モータ20が回転することがある。このようなときにコイルLu,Lv,Lwに発生する誘起電圧は、「逆起電圧」と呼ばれる。
逆起電圧比較部5のコンパレータ51は、非反転入力端子および反転入力端子と、出力端子とを備える。コンパレータ51は、非反転入力端子の印加電圧が反転入力端子の印加電圧よりも低いならば、出力端子にLレベルの電圧を出力する。コンパレータ51は、非反転入力端子の印加電圧が反転入力端子の印加電圧を超えたならば、出力端子にHレベルの電圧を出力する。
コンパレータ51の非反転入力端子には、コイルLuの誘起電圧に相当する端子間電圧Vuが分圧された相電圧V1が入力される。コンパレータ51の非反転入力端子には、ゼロクロス基準電圧Vzsが入力される。コンパレータ51は、相電圧V1とゼロクロス基準電圧Vzsとを比較して、位相信号S21を生成する。相電圧V1がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して負ならば、位相信号S21はLレベルである。相電圧V1がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して正ならば、位相信号S21はHレベルである。
コンパレータ52の非反転入力端子には、コイルLvの誘起電圧に相当する端子間電圧Vvが分圧された相電圧V2が入力される。コンパレータ52の非反転入力端子には、ゼロクロス基準電圧Vzsが入力される。コンパレータ52は、相電圧V2とゼロクロス基準電圧Vzsとを比較して、位相信号S22を生成する。相電圧V2がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して負ならば、位相信号S22はLレベルである。相電圧V2がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して正ならば、位相信号S22はHレベルである。
コンパレータ53の非反転入力端子には、コイルLwの誘起電圧に相当する端子間電圧Vwが分圧された相電圧V3が入力される。コンパレータ53の非反転入力端子には、ゼロクロス基準電圧Vzsが入力される。コンパレータ53は、相電圧V3とゼロクロス基準電圧Vzsとを比較して、位相信号S23を生成する。相電圧V3がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して負ならば、位相信号S23はLレベルである。相電圧V3がゼロクロス基準電圧Vzsと比較して正ならば、位相信号S23はHレベルである。
このようにすることで、逆起電圧比較部5のコンパレータ51〜53は、相電圧V1〜V3に対応する端子間電圧Vu,Vv,Vwを、ゼロクロス基準電圧Vzsと比較することができる。逆起電圧比較部5は、生成した位相信号S21〜S23を、選択回路43に出力する。
進角基準電圧生成部6は、所定の定電圧であるゼロクロス基準電圧Vzsを生成する。
回転速度判定部41は、各相の位相信号を入力して、回転速度情報S4を出力する。回転速度判定部41は、いずれか1つの相の相電圧V1〜V3がゼロクロス基準電圧Vzsとゼロクロスしたとき、モータ20の回転速度を判定する。
回転速度判定部41は、実回転数を、各相コイルの位相信号から求める。また、回転速度判定部41は、所定の回転速度を、実回転数とあらかじめ設定した位相信号からロータ位置信号に切替える回転数との比較結果から求める。
通電信号生成部42は、外部から入力される回転速度指令信号Sinと、回転速度判定部41からの回転速度判定信号S1と、選択回路43からの選択信号S5に基づき駆動制御信号Scを生成する。
選択回路43は、回転速度情報S4をもとに、所定の回転速度以上になったときに、選択信号S5を位置検出信号Spからホール信号Shに切替える。
図2は、選択回路43の回路構成図である。
図2に示すように、選択回路43は、通電切替制御回路431と、位置検出回路432とを備える。
通電切替制御回路431は、位置検出回路432からの位置検出信号Sp(各相の位相信号S21〜S23)を検出信号S3として回転速度判定部41に出力して、回転速度判定部41から回転速度情報S4を取得する。通電切替制御回路431は、回転速度情報S4をもとに、所定の回転速度以上になったときに、選択信号S5を位置検出信号SpからホールセンサHwのホール信号Shに切替え、選択信号S5として出力する。
以下、上述のように構成されたモータ20の駆動制御装置1の動作について説明する。
まず、本発明の基本的な考え方について述べる。
比較例では、三相センサレス駆動において、ゼロクロス基準電圧Vzsと相電圧がクロスしない状態に陥ると、高速回転時に脱調してしまう虞がある。これを避けようとして、ゼロクロス基準電圧Vzsを下げて進角させると、起動しにくくなったり低速回転を維持できなくなったりする。
本発明は、いずれかの相の位相信号のゼロクロスタイミングの近傍となる位置に1個のホールセンサHwを設けるとともに、ゼロクロス基準電圧Vzsはセンサレスで起動しやすい電圧になるように設計しておく。そして、起動は、センサレス駆動で行う(ゼロクロス検知タイミングから計算した通電切り替えタイミングである位置検出信号Spを用いる)とともに、ロータが一定回転速度に達したならば、1個のホールセンサHwの検出信号(ホール信号Sh)をもとに、モータ20を駆動するように切り替える(以下、ワンセンサ駆動という)。これによって、正常に起動しつつ、高回転でも脱調しないようにする。以下、具体的に説明する。
図3は、駆動制御装置1の各部の動作波形を示すタイミングチャートである。なお、図3は、説明のため、進角調整していないゼロクロス基準電圧Vzsのときの動作を示している。
図3の各グラフは、上からそれぞれ駆動信号Vuu〜Vwlと、相電圧V1〜V3と、位相信号S21〜S23と、位置検出信号Spの各波形を示している。
<駆動信号>
駆動信号Vuuは、スイッチング素子Q1を約30°でターンオンし、約150°でターンオフする。
駆動信号Vulは、スイッチング素子Q2を約−30°でターンオフし、約210°でターンオンし、約330°でターンオフする。
約−30°における駆動信号Vulのターンオフにより、U相はグランドから開放される。相電圧V1には、正方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V1は、電圧が上昇して約0°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約30°のときに飽和する。
約30°における駆動信号Vuuのターンオンにより、U相には直流電源Vdの電源電圧Vccが通電される。相電圧V1は、電源電圧Vccと一致する。
約150°における駆動信号Vuuのターンオフにより、U相は直流電源Vdの正極から開放される。相電圧V1は、負方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V1は、電圧が下降して約180°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約210°のときに0Vに達する。
約210°における駆動信号Vulのターンオンにより、U相はグランドと導通する。相電圧V1は、0[V]となる。
<位相信号>
位相信号S21は、相電圧V1とゼロクロス基準電圧Vzsとの比較により生成される。
位相信号S21は、約−30°のときに正方向のスパイク電圧を示すHレベルのパルスが発生し、約0°のときにLレベルからHレベルに変化する。位相信号S21は更に、約150°のときに負方向のスパイク電圧によってその期間はLレベルとなり、その後、約180°のときにHレベルからLレベルに変化する。
駆動信号Vvuは、スイッチング素子Q3を約150°でターンオンし、約270°でターンオフする。
駆動信号Vvlは、スイッチング素子Q4を約90°でターンオフし、約330°でターンオンする。
約90°における駆動信号Vvlのターンオフにより、V相はグランドから開放される。相電圧V2には、正方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V2は、電圧が上昇して約120°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約150°のときに飽和する。
約150°における駆動信号Vvuのターンオンにより、V相には直流電源Vdの電源電圧Vccが通電される。相電圧V2は、電源電圧Vccとなる。
約270°における駆動信号Vvuのターンオフにより、V相は直流電源Vdの正極から開放される。相電圧V2は、負方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V2は、電圧が下降して約300°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約330°のときに0Vに達する。
約330°における駆動信号Vvlのターンオンにより、V相はグランドと導通する。相電圧V2は、0[V]となる。
位相信号S22は、相電圧V2とゼロクロス基準電圧Vzsとの比較により生成される。
位相信号S22は、約90°のときに正方向のスパイク電圧を示すHレベルのパルスが発生し、約120°のときにLレベルからHレベルに変化する。位相信号S22は更に、約270°のときに負方向のスパイク電圧によってその期間はLレベルとなり、その後、約300°のときにHレベルからLレベルに変化する。
駆動信号Vwuは、スイッチング素子Q5を約30°でターンオフし、約270°でターンオンする。
駆動信号Vwlは、スイッチング素子Q5を約90°でターンオンし、約210°でターンオフする。
約30°における駆動信号Vwuのターンオフにより、W相は直流電源Vdの正極から開放される。相電圧V3は、負方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V3は、電圧が下降して約60°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約90°のときに0Vに達する。
約90°における駆動信号Vwlのターンオンにより、W相はグランドと導通する。相電圧V3は、0[V]となる。
約210°における駆動信号Vwlのターンオフにより、W相はグランドから開放される。相電圧V3には、正方向のスパイク電圧が発生する。以降、相電圧V3は、電圧が上昇して約240°のときにゼロクロス基準電圧Vzsに一致し、約270°のときに飽和する。
約270°における駆動信号Vwuのターンオンにより、W相には直流電源Vdの電源電圧Vccが通電される。相電圧V3は、電源電圧Vccに一致する。
位相信号S23は、相電圧V3とゼロクロス基準電圧Vzsとの比較により生成される。
位相信号S23は、約30°のときに負方向のスパイク電圧を示すLレベルのパルスが発生し、約60°のときにHレベルからLレベルに変化する。位相信号S23は更に、約210°のときに正方向のスパイク電圧によってその期間はHレベルとなり、その後、約240°のときにLレベルからHレベルに変化する。
<位置検出信号>
図3に示すように、位置検出信号Spは、約0°のときと、約120°のときと、約240°のときと、約360°のときに正方向のHレベルのパルスが発生する。相電圧V1,V2,V3に正方向のスパイク電圧が発生したのち、電圧が上昇してゼロクロス基準電圧Vzsを超えると、位置検出信号Spに正方向のHレベルのパルスが発生する。
<位置検出信号の選択>
選択回路43の通電切替制御回路431は、回転速度情報S4をもとに、所定の回転速度以上になったときに、選択信号S5をセンサレス駆動の位置検出信号Spからホール信号Shに切替えて出力する。
ここで、前もって、ゼロクロスタイミングとホール信号Shの立ち上がりエッジが同じタイミングになる回転速度を測定しておき、その回転速度でセンサレス駆動からワンセンサ駆動へ切替える。
図4は、回転速度に応じて、センサレス駆動の位置検出信号Spと1個のホールセンサHwのホール信号Sh(ロータ位置信号)とを切替える制御を示すフローチャートである。図4に示す制御は、駆動制御装置1の制御部4が実行する。
ステップS30において、制御部4の回転速度判定部41(図1参照)は、相電圧に基づいてロータの回転速度を検出する。
ステップS31において、回転速度判定部41は、検出した回転速度が所定閾値より大きいか否かを判定する。回転速度判定部41は、検出した回転速度が所定閾値以下ならば(Noの場合)、ステップS32に進む。検出した回転速度が所定閾値より大きいならば(Yesの場合)、ステップS33に進む。
検出した回転速度が所定閾値以下の場合(ステップS31でNoの場合)は、通常運転時(低速回転時)である。この場合、ステップS32において、制御部4は、位置検出信号Spに基づきセンサレス駆動を行って、図4の処理を終了する。具体的には、制御部4の選択回路43は、位置検出信号Spを選択し、この位置検出信号Spを選択信号S5として通電信号生成部42に出力する。
検出した回転速度が所定閾値より大きい場合(ステップS31でYesの場合)は、高速回転時である。この場合、ステップS33において、制御部4は、1個のホールセンサHwから出力されるホール信号Sh(ロータ位置信号)に基づいて駆動制御信号Scを生成して、図4の処理を終了する。具体的には、制御部4の選択回路43は、ホール信号Shを選択し、このホール信号Shを選択信号S5として通電信号生成部42に出力する。
このように制御することで、モータ20の駆動制御装置1は、回転速度に応じて、最適な進角となる相と同期をとるように制御することができるため、高速回転時であっても脱調することがなくなる。
以上説明したように、本実施形態のモータ20の駆動制御装置1は、ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングがいずれかの相の位相信号のゼロクロスタイミングの近傍となる位置に設けられる1個のホールセンサHwと、所定の回転速度未満では各相コイルの位相信号S21〜S23に基づいて、所定の回転速度以上では1個のホールセンサHwから出力されるロータ位置信号に基づいて駆動制御信号Scを生成する制御部4と、を備える。
この構成により、駆動制御装置1は、実回転数(位相信号から求める)が予め実験等で求めて記憶された回転数(所定の回転数)になったならば、ワンセンサ駆動に切り替える。よって、所定の回転速度以上では、ゼロクロス基準電圧Vzsと相電圧V1〜V3がクロスしない状態に陥る前に、センサレス駆動からワンセンサ駆動に切替えるため、脱調することがなくなる。本発明者らの実証実験によれば、1分間あたり3万回転未満で脱調していたものが3万回転以上でも脱調しなくなったことが確認できた。
また、本実施形態では、1個のホールセンサHwをいずれかの相の位相信号のゼロクロスタイミングの近傍となる位置(すなわち、いずれかの相における立下り時または立ち上り時のゼロクロス検出タイミングのエッジと同期する位置)に設置している。これにより、センサレス駆動とワンセンサ駆動が同じファームウェアの制御フローで制御できるので、コードサイズ(プログラムサイズ)を小さく抑えられる。
補足して説明すると、センサレス駆動における制御では通電切り替えタイミングをゼロクロス検出タイミングから計算しているため、その計算でコード量を多く費やしている。1個のホールセンサHwが上記位置に設置されない場合には、当該ホールセンサHw用に通電切り替えタイミングを計算するコードが新たに必要となり、そのコード量が増える。このため、安価なマイコンではフラッシュメモリが足りなくなってしまう。
これに対して本実施形態では、上記位置に1個のホールセンサHwを設置することで、当該ホールセンサHw出力の立ち上がりまたは立下りエッジがゼロクロスタイミングと一致する。よって、センサレス駆動時の計算方法とワンセンサ駆動時の計算方法は同一であり、同じ計算方法で通電切り換えタイミングを作り出すことができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、センサレスで起動しやすいゼロクロス基準電圧Vzsに設定するとともに、所定の回転速度以上になったときに、センサレス駆動からワンセンサ駆動に切替える制御を行うことで、正常に起動して低速回転を実現しつつ、高速回転においても脱調しにくい駆動制御装置を実現できた。
第2の実施形態は、センサレス駆動からワンセンサ駆動への切替え判定を、回転速度ではなく、ロータ位置情報と位相信号との相関(ロータ位置情報の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間内の所定期間に入ったとき)から求める。
図5は、第2の実施形態におけるモータ20の駆動制御装置1aの回路構成を示すブロック図である。図1と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
モータ20の駆動制御装置1a(モータ駆動制御装置の一例)は、モータ20を駆動するインバータ回路2およびプリドライブ回路3と、逆起電圧検出部7と、駆動制御信号Scをモータ駆動部に出力する制御部4を備えている。
第2の実施形態における駆動制御装置1aの制御部4は、ホール信号Sh(ロータ位置信号)の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の所定範囲に入ったならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Shに切替える。具体例として、制御部4は、ホール信号Shの立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の中央と略一致したならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Shの立ち上がりのエッジに切替える。また、他の具体例として、制御部4は、ホール信号Shの立ち上がりのエッジのタイミングが逆起電圧のゼロクロスタイミングと略一致したならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Shに切替える。なお、ホール信号Shの立下がりのエッジで切り替えるものでもよい。
制御部4は、ゼロクロス基準電圧Vzsを生成する進角基準電圧生成部6と、ゼロクロス基準電圧Vzsと各相コイルの逆起電圧とのクロスタイミング(ゼロクロスタイミング)によって各相の位相信号を生成する逆起電圧比較部5と、各相の位相信号を入力して、回転速度情報S4を出力する回転速度判定部41と、選択回路43aから出力される選択情報S7に基づき駆動制御信号Scを生成する通電信号生成部42と、ホール信号Sh(ロータ位置情報)と位相信号との相関から位置検出信号Spとホール信号Shとを切替える選択回路43aと、を備える。
選択回路43aは、検出信号S3(位置検出信号Spまたはホール信号Sh)を回転速度判定部41に出力する。選択回路43aは、通電信号生成部42からの通電切替タイミング情報S6(開放期間などの情報)に応じて、位置検出信号Spまたはホール信号Shのいずれかを選択し、かつ通電切替情報を付加して選択情報S7として出力する。
図6は、選択回路43aの回路構成図である。図2と同一構成部分には同一符号を付して重複箇所の説明を省略する。
図6に示すように、選択回路43aは、通電切替制御回路431aと、位置検出回路432とを備える。
通電切替制御回路431aは、位置検出信号Spとホール信号Shと通電切替タイミング情報S6(開放期間Tmなどの情報)とをもとに、センサレス駆動からワンセンサ駆動への切替えタイミングを決定し、選択情報S7を出力する。選択情報S7は、検出信号と通電切替情報とからなる。
図7は、駆動制御装置1aの各部の動作波形を示すタイミングチャートである。図3のタイミングチャートと同一部分には同一符号を付している。
開放期間(上記の測定期間)の時間と、ホール信号Shの立ち上がりエッジと位置検出信号Spとの時間差を測定する。それらの関係性をもとに、センサレス駆動からワンセンサ駆動へ切替えるタイミングを決定する。具体的には、通電切替制御回路431aは、ホール信号Shの立ち上がりエッジ(図7のホール信号Sh参照)と位置検出信号Spとの時間差が開放期間(図7のTm参照)と比較して小さい場合は、ホール信号Shの立ち上がりエッジが相電圧V1のゼロクロスタイミングが一致したときにワンセンサ駆動に切替える。
ホール信号Shの立ち上がりエッジと位置検出信号Spとの時間差が開放期間と比較して大きい場合は、その差分を考慮してあらかじめ設定した相電圧V1の開放期間(図7のTm参照)の所定時刻にホール信号Shの立ち上がりエッジがきたときにワンセンサ駆動に切替える。
なお、図7の実線に示す位置検出信号Spは、相電圧V1とゼロクロス基準電圧Vzsとの比較により生成された位置検出信号である。図7の破線に示す位置検出信号Spは、V相とW相)における位置検出信号Spの推定位置となる。
図8は、ロータ位置情報と位相信号との相関から位置検出信号Spとホール信号Shとを切替える制御を示すフローチャートである。図8に示す制御は、駆動制御装置1aの制御部4が実行する。
ステップS40において、制御部4の通電信号生成部42(図5参照)は、開放期間(図7のTm参照)内にホール信号Shの立ち上がりのエッジがある否かを判定する。
開放期間(図7のTm参照)内にホール信号Shの立ち上がりのエッジがないならば(Noの場合)、ステップS41に進み、開放期間内にホール信号Shの立ち上がりのエッジがあるならば(Yesの場合)、ステップS42に進む。
開放期間内にロータ位置信号がないならば(ステップS40でNoの場合)、通常運転時(非高速回転時)である。この場合、ステップS41において、制御部4は、位置検出信号Spに基づきセンサレス駆動を行って、図8の処理を終了する。具体的には、制御部4の選択回路43は、位置検出信号Spを選択し、このホール信号Shを選択情報S7として通電信号生成部42に出力する。
開放期間内にロータ位置信号があるならば(ステップS40でYesの場合)、あらかじめ設定した逆起電圧が生じるような運転時である。この場合、ステップS42において、制御部4は、1個のホールセンサHwから出力されるホール信号Sh(ロータ位置信号)の立ち上がりのエッジに基づいて駆動制御信号を生成して、図8の処理を終了する。具体的には、制御部4の選択回路43は、ホール信号Shを選択し、このホール信号Shを選択情報S7として通電信号生成部42に出力する。
このように制御することで、モータ20の駆動制御装置1は、回転速度に応じて、最適な進角となる相と同期をとるように制御することができるため、脱調することがなくなる。
図9は、センサレス駆動からワンセンサ駆動への切替えタイミングの判定に係る波形図であり、センサ信号の立ち上がりエッジで判定を行う例を示す。
図9に示すように、通電切替制御回路431aは、相の相電圧V1の開放期間の所定の期間内にホール信号Shのエッジの立ち上がりを測定したときに、1個のホールセンサHwを用いたセンサ駆動(センサモード)に切替える。
図9の例では、ホール信号Shのエッジの立ち上がりが開放期間の中央になったタイミングで切替えている。図9の破線囲み部分Aでは、まだセンサモードに切り替えられていない状態を示し、図9の破線囲み部分Bでは、まだセンサモードに切り替わっている状態を示す。
このように、本実施形態における駆動制御装置1aの制御部4は、所定の回転数をロータ位置信号と各相コイルの位相信号との相関性から求める。具体的には、制御部4は、ホール信号Shの立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間(図7のTm参照)の所定範囲に入ったならば、モータ20の回転数が所定回転数に達したと判断し、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Sh(ロータ位置信号)に切替える。より具体的には、制御部4は、ホール信号Sh(ロータ位置信号)の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の中央と略一致したならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Shに切替えるようにすればよい。ホール信号Shの立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の中央にある場合を切替えとすることで、上記位相信号とのずれを小さくして、滑らかに切り替えができる。
また、制御部4は、ホール信号Shの立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧のゼロクロスタイミングと略一致したならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Shに切替えるようにしてもよい。
以上のように、制御部4は、ホール信号Shの立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間(図7のTm参照)の所定範囲に入ったならば、駆動制御信号Scを生成するための信号を位相信号からホール信号Sh(ロータ位置信号)に切替えることで、回転速度に依らないで、低速回転を実現しつつ、高速回転においても脱調しにくい駆動制御装置を実現できる。
(変形例)
本発明は、上記各実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能であり、例えば、次の(a)〜(i)のようなものがある。
(a) 上記各実施形態で起動時は、ワンセンサ駆動あるいはセンサレス駆動のどちらでもよい。センサレスでの起動の場合、ゼロクロス基準電圧はセンサレスで起動しやすい電圧になるように設計し、センサレスで起動させた後、高速回転時にワンセンサ駆動を使って駆動させるようにする。
(b) 上記各実施形態で同期をとる相の切り換えは、実回転速度に限定されず、巻線電圧、巻線電流、あるいはそれらの組み合わせなどによる判定でもよい。これにより、最適なタイミングで切り換えることができる。
(c) 駆動制御装置1,1aの各構成要素は、少なくともその一部がハードウェアによる処理ではなく、ソフトウェアによる処理であってもよい。
(d) モータ20は、3相のブラシレスモータに限定されず、他の種類のモータであってもよい。また、モータ20の相数は、3相に限られない。
(e) モータ20の駆動方式は、正弦波駆動方式に限定されず、例えば、矩形波駆動方式であってもよい。
(f) 駆動制御装置1は、少なくともその一部を集積回路(IC:Integrated Circuit)としてもよい。
(g) 図2に示した選択回路43および図6に示した選択回路43aの回路ブロック構成は具体例であって、これに限定されない。
(h) 図4および図8に示した制御シーケンスは一例であって、これらのステップの処理に限定されるものではなく、例えば、各ステップ間に他の処理が挿入されてもよい。
(i) モータ20の各回転速度に対応した所定のゼロクロス基準電圧Vzsは、理論および実測結果などをもとに適切な値が設定され、記憶部(図示省略)に記憶されればよい。また、モータ20の各回転速度に対応したゼロクロス基準電圧Vzsの値を記憶部に記憶してもよい。
1,1a 駆動制御装置 (モータ駆動制御装置の一例)
2 インバータ回路 (モータ駆動部の一部)
3 プリドライブ回路 (モータ駆動部の一部)
4 制御部
41 回転速度判定部
42 通電信号生成部
43,43a 選択回路
431,431a 通電切替制御回路
432 位置検出回路
5 逆起電圧比較部
51〜53 コンパレータ
6 進角基準電圧生成部
7 逆起電圧検出部
20 モータ (3相ブラシレスDCモータ)
S1 回転速度判定信号
S3 検出信号
S4 回転速度情報
S5 選択信号
S6 通電切替タイミング情報
S7 選択情報
S21,S22,S23 位相信号
Sin 回転速度指令信号
Sp 位置検出信号
Sh ホール信号(ロータ位置信号)
Sc 駆動制御信号
Lu,Lv,Lw 電機子コイル
V1,V2,V3 相電圧 (逆起電力に対応)
Vcc 電源電圧
Vd 直流電源
Vu,Vv,Vw 端子間電圧
Vuu,Vul,Vvu,Vvl,Vwu,Vwl 駆動信号
Vzs ゼロクロス基準電圧
Q1〜Q6 スイッチング素子
Hw ホールセンサ(位置センサの一例)

Claims (6)

  1. 複数相のコイルと、前記複数相のコイルに対して回転可能に支持されるロータと、を備えるモータを駆動するモータ駆動制御装置であって、
    駆動制御信号に基づき前記モータの各相コイルに駆動信号を出力するモータ駆動部と、
    ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングがいずれかの相における立下り時または立ち上り時のゼロクロス検出タイミングのエッジと同期する位置に設けられる1個の位置センサと、
    前記モータの回転速度が所定の回転速度未満である場合は、前記いずれかの相コイルの位相信号に基づいて前記駆動制御信号を生成する一方、所定の回転速度以上である場合は、前記1個の位置センサから出力される前記ロータ位置信号に基づいて前記駆動制御信号を生成する制御部と、を備える
    モータ駆動制御装置。
  2. 前記制御部は、前記モータの実回転数を、前記各相コイルの位相信号に応じて求め、
    前記所定の回転速度を、前記位相信号から前記ロータ位置信号に切替える所定の回転数と前記実回転数との比較結果から求める回転速度判定部、
    を備える請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記制御部は、前記所定の回転速度を前記ロータ位置信号と前記各相コイルの位相信号との相関性から求める回転速度判定部、
    を備える請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記制御部は、前記ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の所定範囲に入ったならば、前記駆動制御信号を生成するための信号を前記位相信号から前記ロータ位置信号に切替える、
    請求項3に記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記制御部は、前記ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧の開放期間の中央と略一致したならば、前記駆動制御信号を生成するための信号を前記位相信号から前記ロータ位置信号に切替える、
    請求項4に記載のモータ駆動制御装置。
  6. 前記制御部は、前記ロータ位置信号の立ち上がりまたは立下がりのエッジのタイミングが逆起電圧のゼロクロス検出タイミングと略一致したならば、前記駆動制御信号を生成するための信号を前記位相信号から前記ロータ位置信号に切替える、
    請求項4に記載のモータ駆動制御装置。
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