JP3659367B2 - 自動二輪車のスタンド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車において停車時に車体を支持するスタンドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来自動二輪車のスタンドは、メインスタンドの場合スタンド本体部を丸棒を屈曲させて形成し、ピボット部を備える鋼板製ブラケットを前記スタンド本体部の基端部に溶接して製造されるのが、一般的であった。
上記鋼板製ブラケットは、プレス加工で形成した前後プレス板を突き合わせて溶接し内部を中空として剛性の高い構造とするとともに軽量化を図っている。
【0003】
またスタンド本体部とピボット部とをプレス加工で一体に形成したプレス板を前後一対用意し、両プレス板を突き合わせてフランジ部どうしを結合したスタンドの例(特公昭63−5313号公報)がある。
フランジ部どうしはスポット溶接により結合されて内部に門形中空が形成されて強度を保つようにしており、軽量化が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしいずれにしてもプレス板の加工、前後のプレス板を突き合わせて溶接、ピボット部の形成、スタンド脚部下端に接地部材の固設というように最終的にスタンドが出来上がるまでには、製造工数が多く、溶接工程も複雑である等製造作業に手間と労力を要しており、コストも嵩んでいた。
また内部が中空ということで、軽量化を図っているようであるが、溶接のためフランジ部を要し、フランジ部は重ね合わせて溶接するため重量が嵩む。
さらに溶接のため熱変形の影響も考えられ品質確保も容易ではない。
【0005】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、製造工数が少なく剛性が高く軽量でコストの低減を図ることができる自動二輪車のスタンドを供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本請求項1の発明は、自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、前記スタンドは、ピボット部と左右の脚部とその連結部を含む本体部よりなり、鋳造により一体に成形され、起立した姿勢で後方に向け周縁が屈曲されてリブが形成され、その内部に凹部が連結部の略全面と各脚部に亘って形成され、前記脚部は、正面視で基端から先端に行くに従い先細に形成され、側面視で凹部の深さが先端に行くに従い徐々に浅くなり逆に肉厚が徐々に厚くなるように形成される自動二輪車のスタンドとした。
【0007】
少なくともピボット部を一体鋳造することで、鋼板を突き合わせて溶接してブラケットを構成したり、ピボット部を形成したりする必要がなく製造工数が少なく製造作業の手間や労力が削減され、コストの低減を図ることができるとともに軽量化も可能である。
また、脚部は、正面視で基端から先端に行くに従い先細に形成され、側面視で凹部の深さが先端に行くに従い徐々に浅くなり逆に肉厚が徐々に厚くなるように形成されるので、断面積は基端から先端に亘って略均一に形成されて強度を平均化して、スタンドの剛性を高く保つと同時に軽量化を図ることができる。
【0008】
請求項2記載の発明は、自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、前記スタンドは、ピボット部と左右の脚部とその連結部を含む本体部よりなり、前記ピボット部と本体部が鋳造により一体に成形され、左右脚部は、棒状をなし、その両基端部を連結部が左右脚部と連続する湾曲した棒部で連結し、前記連結部は、脚部とは反対側に矩形板状に膨出し、同矩形板状の3辺の周縁が屈曲されてリブが形成され、この3辺のリブと前記棒部で囲まれた内部に凹部が形成される自動二輪車のスタンドである。
【0009】
ピボット部と本体部が鋳造により一体に成形されるので、本体部に沿って割り面を有する前後の鋳型により鋳造することで、少ない型部品で製造することができ、製造工数は少なく低コストを実現できる。
また、本体部は、凹部を形成して軽量化を図るとともに、リブにより断面凹形状を形成して構造上剛性を高め十分な強度を得ることができる。
【0010】
請求項3記載の発明は、自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、前記スタンドは、連結部を含むピボット部と左右の脚部を含む本体部よりなり、前記ピボット部は、起立された姿勢で周縁が後方に向け屈曲されてリブが形成され、その内部に凹部が連結部の全面に亘って形成され、前記連結部から突出したフック部がピボット部と一体に鋳造成形される自動二輪車のスタンドである。
【0011】
ピボット部がフック部とともに鋳造により一体に形成されているので、プレス鋼板を突き合わせて溶接してブラケットを構成したり、ピボット部を形成したりする必要がなく製造工数が少なく製造作業の手間や労力が削減され、コストの低減を図ることができる。
また、ピボット部やフック部等は、機種が異なっても共有化できる場合が多く、その場合に本体部および操作部だけを新たに製造すればよいので、投資の削減を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に図示し説明する。
本実施の形態は、スクータ型自動二輪車に適用したもので、図1は該スクータ型自動二輪車1の全体側面図である。
【0013】
該スクータ型自動二輪車1のボデイフレームは、ヘッドパイプ2から下方へダウンチューブ3が延出し、同ダウンチューブ3の下部から二股に分かれて左右一対のメインフレーム4が延出し、同一対のメインフレーム4は水平後方に屈曲してステップフロア部4aを形成し、次いで斜め上方へ屈曲した立ち上がり部4bを経て後方傾斜部4cが形成され、後端は左右が湾曲して一本に連結している。
【0014】
ヘッドパイプ2には、ステアリングステム5が嵌入され、その上端にハンドル6が支持され、下端はフロントフォーク7に連接され、同フロントフォーク7に前輪8が軸支されている。
メインフレーム4の後方傾斜部4cの上方には、収納ボックス10が嵌装され、収納ボックス10の上方開口を開閉自在に蓋してシート11が設けられている。
【0015】
一方メインフレーム4の後方傾斜部4cの下方には、スイング式パワーユニット12が配設され、同パワーユニット12の後端に後輪13が軸支されている。
左右一対のメインフレーム4の立ち上がり部4bからはエンジンハンガーブラケット15が左右を連結して後方へ突設されており、同エンジンハンガーブラケット15にエンジンハンガーリンク16を介してパワーユニット12が上下に揺動自在に連結されている。
【0016】
エンジンハンガーリンク16の前端は、エンジンハンガーブラケット15の中央にピン17により枢着され、エンジンハンガーリンク16の後端はパワーユニット12の前部下端のエンジンマウント部に枢軸18により枢着されている。
パワーユニット12の後部は、メインフレーム4の後方傾斜部4cとの間で緩衝器19が介装されている。
【0017】
パワーユニット12は、その前部に2サイクル内燃機関20がシリンダを上方に立設する姿勢で配設され、シリンダから前方へ延出した排気管21は下方へ湾曲して後輪13の右側のマフラー22に連結されている。
パワーユニット12の左側面に沿ってキックスタータアーム23が前端をスタータ軸24に嵌着されて揺動自在に設けられている。
【0018】
そしてエンジンハンガーブラケット15の突出した後端にピボット軸25に枢着されてメインスタンド30が揺動自在に設けられている。
図2および図3を参照してエンジンハンガーブラケット15の後端は、左右に軸受部15l,15rが突出していて、同軸受部15l,15r間にメインスタンド30の基端のピボット部32が挟まれピボット軸25に貫通されて枢支されている。
【0019】
エンジンハンガーブラケット15において軸受部15l,15r間の前方にストッパー壁15aが形成されていて、メインスタンド30が下方へ揺動したときにストッパー壁15aに当接して起立状態を維持させるようになっている。
一方パワーユニット12の下面所定位置にはストッパー26が配設され、メインスタンド30が後方にはね上げられたときにストッパー26に当接して格納状態とする。
【0020】
またエンジンハンガーブラケット15には左右にフランジ部を有し、左側フランジ部15bの後端で、ピボット軸25の前方斜め上位置にスプリング27の取付孔15cが穿設されており、メインスタンド30のフック部35との間にスプリング27が介装される。
【0021】
該メインスタンド30は、FCD(球状黒鉛鋳鉄)による鋳鉄品であり、図2ないし図8に図示するように本体部31,基端のピボット部32,本体部31の左右の脚部31l,31rの各端部から左右に延びた接地部33l,33r,左側接地部33lの端部からさらに屈曲して後方に延びた操作部34および左側本体部31の中央から左側に突出したフック部35からなり、本体部31に上記各部分32,33l,33r,34,35が鋳造により一体に成形されている。
なおアウミニウムによる鋳造品も考えられる。
【0022】
図4ないし図8にメインスタンド30の単体としての形状が図示されており、本体部31は、左右の脚部31l,31rとその連結部31mとからなり、起立した姿勢で後方に向け周縁が屈曲されてリブ31aが形成され、その内部に凹部31bが連結部31mの略全面と各脚部31l,31rに亘って形成されている。
【0023】
脚部31l,31rは、正面視(図3参照)で基端から先端に行くに従い先細に形成されているが、図6の側面視で破線で示すように凹部31bの深さが先端に行くに従い徐々に浅くなり逆に肉厚が徐々に厚くなっているので、断面積は基端から先端に亘って略均一に形成されて強度を平均化している。
なお連結部31mの中央位置にはドレイン孔31cが穿設されている。
【0024】
連結部31mにおける断面図(図7参照)では、連結部31mが左右の屈曲したリブ31aにより偏平な凹形状を形成している。
また左側脚部31lにおける断面図(図8参照)においても、周縁部31aと凹部31bにより凹形状が形成されている。
本体部31は、この凹形状により剛性を高く保つと同時に軽量化を図ることができる。
【0025】
かかる本体部31の連結部31mの基端側が左右に若干膨出して、その左右端部がピボット部32を形成している。
左右のピボット部32には、同軸の円孔32aが形成されていて、該ピボット部32がエンジンハンガーブラケット15の後端の左右軸受部15l,15r間に挟まれ、ピボット軸25が両者を貫通してメインスタンド30を枢支する。
【0026】
左右の接地部33l,33rは、丸棒状をして脚部31l,31rの先端から略左右方向へ水平に延出している。
この左側接地部33lは左方に延出した後すぐに屈曲して斜め後方に延び、端部が屈曲して偏平に膨出した操作部34に至っており、接地部33lは側面視(図6)で本体部31に対して略直角に屈曲しており、先端の操作部34は乗員の足が直接作用する部分である。
【0027】
また左側脚部31lの中央から左方に突出したフック部35は、板状をしていて端部に下方に開口した凹部35aが形成されており、同フック部35の前面にはリブ36が形成されていて突出したフック部35の基端側の強度を補強している。
【0028】
かかるフック部35の凹部35aにスプリング27の一端が係止され、スプリング27の他端は前記エンジンハンガーブラケット15の左側フランジ部15bの後端の取付孔15cに係止されて、同スプリング27によりメインスタンド30をエンジンハンガーブラケット15の取付孔15c側に常に付勢して、メインスタンド30の起立状態と格納状態を維持することができる。
【0029】
このようなメインスタンド30は、本体部31とともにピボット部32,接地部33l,33r,操作部34,フック部35が鋳造により一体に成形されるものであり、図6に示すように本体部31に沿って割り面42を有する前後の鋳型40,41により成形することで、少ない型部品で製造することができ、また本体部31の肉厚の調整が容易にできる。
【0030】
メインスタンド30の全ての構成部品を一体に鋳造し成形できるので、各構成部品を溶接する等の結合工程および結合治具が不要で、製造工数が極めて少なく、製造作業時間や労力が大幅に削減され、コストの低減を図ることができる。
また溶接等による熱変形の心配もない。
【0031】
前記したように本体部31は、断面凹形状に形成することで剛性を高く保つと同時に軽量化を図ることができる。
そして負荷のかかる状態によって部分的にでも肉厚を自由に調整することができ、またリブ36のように必要な箇所にリブを一体に設けることも簡単にでき、必要な強度を容易に得ることができる。
【0032】
次に別の実施の形態に係るメインスタンド50について図9ないし図14に基づき説明する。
本メインスタンド50の本体部51は、左右脚部51l,51rとその連結部51mとからなり、左右脚部51l,51rは略丸棒状をなし、その両基端部を連結部51mが左右脚部51l,51rと連続する湾曲した丸棒部51aで連結している。
【0033】
連結部51mは、脚部51l,51rとは反対側に矩形板状に膨出しており、その矩形の3辺の周縁が屈曲されてリブ51bが形成され、この3辺のリブ51bと前記丸棒部51aで囲まれた内部に凹部51cが形成されている。
なお同凹部51cの底壁には左右方向に長尺の長孔51dが形成されている。
【0034】
連結部51mの湾曲した丸棒部51aの後面には凹部51eが湾曲して長尺に形成され、同凹部51eの左右両端は左右脚部51l,51rの基端部まで達しており、同凹部51eの両側はリブ51fが形成された形状となっている(図9および図12参照)。
【0035】
連結部51mのうち左右の相対向するリブ51bにはそれぞれピボット部52が形成され、各ピボット部52には同軸の軸受孔52aが形成されている。
また左右の脚部51l,51rの先端部は、屈曲して外方向に延びて接地部53l,53rを形成しており、さらに左側接地部53lはメインスタンド50が起立状態で後方に屈曲して端部に偏平に成形された操作部54が形成されている。
【0036】
この長く延びる左側接地部53lの脚部51lとの屈曲連結部にはリブ56が形成され、操作部54の付け根にもリブ57が形成されて補強が施されている。
一方右側脚部51rには、中央からフック部55が外方へ突出しており、その先端には、スプリングを係止するための係止溝55aが形成されている。
【0037】
該メインスタンド50も本体部51とともにピボット部52,接地部53l,53r,操作部54,フック部55が鋳造により一体に成形される。
前記実施の形態と同様に本体部51に沿って割り面を有する前後の鋳型により鋳造することで、少ない型部品で製造することができ、製造工数は少なく低コストを実現できる。
【0038】
本体部51は、凹部51c,51eを形成して軽量化を図るとともに、リブ51a,51fにより断面凹形状を形成して構造上剛性を高め十分な強度を得ることができる。
必要ならば肉厚を自由に変えられ適切な厚さとすることができ、またリブ56,57等の補強部分の形成も簡単にできる。
【0039】
次に別の実施の形態について図15および図16に図示し説明する。
同実施の形態に係るメインスタンド60は、概ね前記図1ないし図8に図示したメンスタンド30と同じであり、ただ本体部61の左右脚部の断面形状が図16に図示するようにH字形状をしていることと、フック部62の端部の形状が異なる。
【0040】
該メインスタンド60は、図示されないエンジンハンガーブラケットの軸受部にピボット部においてピボット軸63に軸支され、車体側の係止ピン64に一端65aを係止されたスプリング65が、他端65bをフック部62の凹部62aに係止される(図15参照)。
【0041】
フック部62の凹部62aを形成する部分は、図15にハッチを入れて示すように特殊な断面形状をしており、コ字状に屈曲したスプリング65の端部65bの係止部分65cに当接する当接面62bが近接したピボット軸63と係止ピン64の間辺りを中心にした偏平な円弧面を構成している。
【0042】
したがって図15に示すようにメインスタンド60が,倒伏状態Pと起立状態Rとの間を揺動する際に、スプリング65の端部65bの係止部分65cとフック部62の当接面62bとの接点を連続的に変化させていく。
すなわち図15に示すようにメインスタンド60の倒伏状態Pにおける接点p、ニュートラル状態Qにおける接点q、起立状態Rにおける接点rは徐々に変化している。
【0043】
フック部62の当接面62bは前記したような略偏平な円弧面であるので、スプリング65の伸縮の変化をみると、最も縮まった倒伏状態Pと最も伸長したニュートラル状態Q(図15参照)との伸縮の変化量は、結果的に小さくなる構造となっている。
したがってスプリング65の応力に余裕ができ、線径ダウン等の材料費削減が可能である。
【0044】
なおメインスタンド60の本体部61の左右脚部の断面は、図16に示すようにH字形状をして剛性を高く維持しているが、その他に図17の▲1▼から▲9▼に図示するような種々の断面形状としてもよく、さらに必要な剛性が確保される他の断面形状の脚部が考えられる。
【0045】
次にピボット部を鋳造により一体に成形した別の実施の形態について図18に図示し説明する。
本実施の形態もメインスタンド70に係るもので、図18は該メインスタンド70の起立状態における後面図であり、本体部71と操作部72が一本の鋼性線材を屈曲して一体に形成されており、これに対しピボット部73が別体でFCMW(白心可鍛鋳鉄)による鋳鉄品であり、鋼性線材と互いに溶接されている。
なおピボット部73は、アルミニウム製の鋳造品でもよく、この場合上記線材もアルミニウム材となる。
【0046】
ピボット部73は、前記図1ないし図8に図示した実施の形態のピボット部32と略同じ形状をしており、基端左右に同軸の円孔73aが形成され、起立した姿勢で周縁が後方に向け屈曲されてリブ73bが形成され、その内部に凹部73cが連結部73mの略全面と左右の連結脚部73l,73rに亘って形成されている。
【0047】
また左側連結脚部73lから左方に突出したフック部74もピボット部73と一体に鋳造成形され、同フック部74の端部に下方に開口した凹部74aが形成されて、同フック部前面にはリブ74bが基端側から延びて形成されている。
【0048】
一方一本の鋼管からなる本体部71と操作部72は、本体部71の基端部71mが大きく湾曲して左右に脚部71l,71rが形成され、同左右脚部71l,71rの各端部から左右に接地部71al,71arが延び、左側接地部71alの端部からさらに屈曲して後方に操作部72が延出している。
【0049】
かかる鋼管の本体部71の湾曲した基端部71mが、ピボット部73の連結部73mおよび左右の連結脚部73l,73rの凹部73cに後方から嵌合され溶接により一体に固着される。
【0050】
以上のように本実施の形態では、ピボット部73がフック部74とともに鋳造により一体に形成されているので、プレス鋼板を突き合わせて溶接してブラケットを構成したり、ピボット部を形成したりする必要がなく製造工数が少なく製造作業の手間や労力が削減され、コストの低減を図ることができる。
【0051】
またピボット部73やフック部74等は、機種が異なっても共有化できる場合が多く、その場合に本体部および操作部だけを新たに製造すればよいので、投資の削減を図ることができる。
【0052】
以上の実施の形態では、本発明をメインスタンドに適用したものであったが、サイドスタンドにも適用可能である。
【0053】
【発明の効果】
本発明は、少なくともピボット部を一体鋳造することで、鋼板を突き合わせて溶接してブラケットを構成したり、ピボット部を形成したりする必要がなく製造工数が少なく製造作業の手間や労力が削減され、コストの低減を図ることができるとともに軽量化も可能である。
【0054】
スタンドの本体部とともにピボット部および操作部を鋳造により一体に成形して構成することで、製造工数が極めて少なく、剛性を高くしかつ軽量化が可能で、コストの低減を図ることができる。
【0055】
スタンドの本体部において外周にリブを形成して断面が凹形状を形成することで、スタンドの剛性を高くし、かつ軽量化を図ることができる。
【0056】
スタンドが、その本体部に沿って割り面を有する前後の成形型により鋳造されるようにすることで、少ない型部品でスタンドを鋳造することができ、かつ本体部の肉厚の調整が簡単で、適切な強度を確保することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスクータ型自動二輪車の全体側面図である。
【図2】同要部拡大図である。
【図3】図2におけるIII 矢視図である。
【図4】メインスタンドの後面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】同側面図および鋳型の組み合わせを示す図であるる。
【図7】図4におけるVII −VII 線で切断した断面図である。
【図8】図4におけるVIII−VIII線で截断した断面図である。
【図9】別の実施の形態に係るメインスタンドの後面図である。
【図10】同側面図である。
【図11】図9におけるXI−XI線で截断した断面図である。
【図12】図9におけるXII −XII 線で截断した断面図である。
【図13】図9におけるXIII−XIII線で截断した断面図である。
【図14】図10におけるXIV 矢視図である。
【図15】また別の実施の形態のメインスタンドの側面図である。
【図16】図16における XVI−XVI 線で截断した断面図である。
【図17】メインスタンド本体部の種々の断面形状を示す断面図である。
【図18】さらに別の実施の形態のメインスタンドの後面図である。
【符号の説明】
1…スクータ型自動二輪車、2…ヘッドパイプ、3…ダウンチューブ、4…メインフレーム、5…ステアリングステム、6…ハンドル、7…フロントフォーク、8…前輪、10…収納ボックス、11…シート、12…パワーユニット、13…後輪、
15…エンジンハンガーブラケット、16…エンジンハンガーリンク、17…ピン、18…枢軸、19…緩衝器、20…内燃機関、21…排気管、22…マフラー、23…キックスタータアーム、24…スタータ軸、25…ピボット軸、26…ストッパー、27…スプリング、
30…メインスタンド、31…本体部、32…ピボット部、33l,33r…接地部、34…操作部、35…フック部、36…リブ、
40…割り面、41,42…鋳型、
50…メインスタンド、51…本体部、52…ピボット部、53l,53r…接地部、54…操作部、55…フック部、56,57…リブ。
60…メインスタンド、61…本体部、62…フック部、63…ピボット軸、64…係止ピン、65…スプリング、
70…メインスタンド、71…本体部、72…操作部、73…ピボット部、74…フック部。
Claims (3)
- 自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、
前記スタンドは、ピボット部と左右の脚部とその連結部を含む本体部よりなり、鋳造により一体に成形され、起立した姿勢で後方に向け周縁が屈曲されてリブが形成され、その内部に凹部が連結部の略全面と各脚部に亘って形成され、
前記脚部は、正面視で基端から先端に行くに従い先細に形成され、側面視で凹部の深さが先端に行くに従い徐々に浅くなり逆に肉厚が徐々に厚くなるように形成されることを特徴とする自動二輪車のスタンド。 - 自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、
前記スタンドは、ピボット部と左右の脚部とその連結部を含む本体部よりなり、
前記ピボット部と本体部が鋳造により一体に成形され、
左右脚部は、棒状をなし、その両基端部を連結部が左右脚部と連続する湾曲した棒部で連結し、
前記連結部は、脚部とは反対側に矩形板状に膨出し、同矩形板状の3辺の周縁が屈曲されてリブが形成され、この3辺のリブと前記棒部で囲まれた内部に凹部が形成されることを特徴とする自動二輪車のスタンド。 - 自動二輪車の車体下部に揺動自在に枢着され、起立して車体を支持し格納して走行可能とするスタンド装置において、
前記スタンドは、連結部を含むピボット部と左右の脚部を含む本体部よりなり、
前記ピボット部は、起立された姿勢で周縁が後方に向け屈曲されてリブが形成され、その内部に凹部が連結部の全面に亘って形成され、
前記連結部から突出したフック部がピボット部と一体に鋳造成形されることを特徴とする自動二輪車のスタンド。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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