JP3648306B2

JP3648306B2 - 車両の折畳み式幌

Info

Publication number: JP3648306B2
Application number: JP30452795A
Authority: JP
Inventors: アイトマティアス; プフェルトナークルト; ツァイスナーアレクサンダー; トーマスペーター; ブレッヒクリストフ
Original assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Current assignee: Dr Ing HCF Porsche AG
Priority date: 1994-11-23
Filing date: 1995-11-22
Publication date: 2005-05-18
Anticipated expiration: 2015-11-22
Also published as: US5765904A; EP0713797A1; KR960017230A; DE59503257D1; DE4441668C1; EP0713797B1; JPH08207595A; KR100347503B1

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両、特に乗用車の折畳み式幌であって、閉鎖位置からリア側の収納位置に収納可能で、支えとなる幌フレームと、該幌フレームと協働する幌カバーとが設けられており、前記閉鎖位置においてフロントガラスフレームに隣接して配置された形状剛性的な幌区分が、該幌区分の、客室とは逆側の外側の制限面が位置変え運動の間中に常に上方に向けられてリア範囲に収納可能である形式のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
冒頭で述べた形式の折畳み式幌は、欧州特許出願公開第０５２１３０７号明細書により公知である。この場合、幌カバーは、閉鎖位置において、リアウインドを取り囲む後部範囲とフロントガラス上方の前縁部範囲との間で張設されている。幌カバーを幌フレームの長手方向側に結合させることに関しては、この公知明細書には全く記載されていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、冒頭で述べた形式の装置を改良して、幌カバーの開閉を容易にして機能的なシールが得られ、幌カバーの誤差を補償することができ、更に開閉時の幌カバーの過剰延伸が回避されるように、幌カバーが長手方向側に結合されているような折畳み式幌を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明の構成では、幌カバーが、折畳み式幌の両長手方向側で、一方では形状剛性的な幌区分に、他方ではメインフープに固定されており、更に幌カバーが、幌フレームの、前記幌区分とメインフープとの間に位置するＢ・ピラーに固定されずに接触していて、かつ幌カバーが閉鎖されている場合に、張設ロープと材料制御部とによって、Ｂ・ピラーに設けられた収容部内に引き込まれているようにした。
【０００５】
【発明の効果】
本発明により得られる主な利点は、幌カバーが幌フレームの長手方向側に部分的にだけ固く結合されていることに基づき、幌カバーの開閉が容易であることに認められる。
【０００６】
幌カバーは、一方では形状剛性的な前側の幌区分に、他方ではメインフープに固定されており、これに対して幌カバーは、幌フレームの、前記幌区分とメインフープとの間に位置するＢ・ピラーに固定されずに接触している。
【０００７】
Ｂ・ピラーの範囲で幌カバーの縁部に設けられた張設ロープと材料制御部とに基づき、幌カバーは、折畳み式幌の閉鎖位置において、Ｂ・ピラーに設けられた収容部に自動的に引き込まれるので、張設されて折り目のない外該輪郭を有していて、幌カバーとＢ・ピラーとの間に機能的なシールが得られている。
【０００８】
自動的な材料制御部は、幌カバーと協働するストレッチベルトか、ばねによっって負荷されたスライダ、又はばねによって負荷されたフラップによって形成されている。材料制御部は、幌カバーを開閉する際にＢ・ピラーとメインフープとの相対運動を車両横方向で行って、幌カバーの部分範囲を、隣接する構造部材（Ｂ・ピラー、メインフープ）と共に迅速に車両長手方向で折り畳むために必要である。
【０００９】
実施例で説明した材料制御部は、簡単な構造を有していて高い機能性を有している。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面につき詳しく説明する。
【００１１】
車両、特に乗用車のための折畳み式幌１は、支えとなる幌フレーム２と、この幌フレーム２に固定された幌カバー３とを有している。幌カバー３は、後方範囲にリアウインド４を有しており、このリアウインド４は、堅い又はフレキシブルなウインドガラスから形成されている。折畳み式幌１は、客室５の上方に張設された閉鎖位置Ａから、リア側の収納位置（図示せず）に可動でこの位置において収納可能であり、これとは反対方向の、収納位置から閉鎖位置Ａへの運動も可能である。
【００１２】
幌フレーム２の構成部材は、大面積で剛性的な前側の幌区分６、Ｂ・ピラー７、並びに客室５の上方から横方向でアーチ状に張設されたメインフープ８だけが図示されている。
【００１３】
前側の幌区分６と、Ｂ・ピラー７と、メインフープ８の、少なくとも側方で外側に位置する直立した区分３４とは、軽金属合金から成るダイカスト材から形成されている。
【００１４】
大面積の、閉鎖位置Ａにおいてフロントガラスフレーム９に隣接して延びる形状剛性的な幌区分６は、折畳み式幌１を折り畳む際に、次のようにリア範囲に移動させられる。即ち、形状剛性的な幌区分６の外側の制限面が、移動運動の間中に常に上方に向けられて移動させられる。戻し移動させられた幌区分６は、客室５とその下方に位置する幌ケースカバー４８との間でカバーを形成する。
【００１５】
幌カバー３の、横方向に延びる前縁部は、取り外し可能な固定部材（図示せず）を介して幌区分６に結合されており、これに対して幌カバー３の後縁部は、リア側の湾曲張設部材に取り外し可能に固定されている。更に、幌カバー３は幌区分６の後縁部に固定されているので、幌区分６は全ての位置において、張設された幌カバー３によって覆われている。
【００１６】
折畳み式幌１の両長手方向側１０では、幌カバー３が、一方では形状剛性的な幌区分６に、他方ではメインフープ８に固定されている。これに対して幌カバー３は幌区分６とメインフープ８との間に位置する、幌フレーム２のＢ・ピラー７には固定されずに接触していて、折畳み式幌１の閉鎖位置Ａにおいて張設ロープ１１と材料制御部１２とによって、Ｂ・ピラー７に設けられた収容部１３内に引き込まれる。幌カバー３は、内側に位置する保持条片１４を介して、前側の幌区分６の長手方向側に沿って幌区分６の側方の収容部１５に固定されている（図２参照）。
【００１７】
Ｂ・ピラー７に設けられた収容部１３は、Ｂ・ピラー７の部分範囲とＢ・ピラー７に載着された閉鎖薄板１６とによって形成される。閉鎖薄板１６は、例えばねじ、リベット等によってＢ・ピラー７に固定される。
【００１８】
収容部１３の内部には、シ−ル体１７が延びている。シール体１７は、締付固定された縦長の足区分１８と、この足区分１８に続いて設けられた中空成形区分１９とを有しており、この中空成形区分１９には、幌カバー３の外側の側縁部２０が接触している。
【００１９】
幌カバー３の側縁部２０には、少なくともＢ・ピラー７の長手方向側に沿って、縁部側に張設ロープ１１が嵌め込まれたプラスチック製のウェザーストリップ２１が配置されており、張設ロープ１１の前端部は、隣接する前側の幌区分６に固定された保持条片１４に、符号２２で示した箇所で固定されている。
【００２０】
張設ロープ１１の他方の端部２３は、ベルトライン２４の下方でメインフープ８に枢着されている。張設ロープ１１の端部２３は、旋回可能な取り付け部材２５に固定されており、取り付け部材２５は、調節ねじ２６によって横方向に調節可能である（図４参照）。
【００２１】
調節ねじ２６は、メインフープ８の、水平方向に向けられたねじ山付き孔２７にねじ込まれていて、調節ねじ２６の自由端部は、旋回可能に支承された取り付け部材２５のスリーブ区分２８と協働する。
【００２２】
Ｂ・ピラー７とメインフープ８との旋回点と外輪郭とに基づき、開閉時に横方向の相対運動が行われ、材料制御部１２が働いて、幌カバー３の部分範囲並びに隣接する構成部分（Ｂ・ピラー７，メインフープ８）が、迅速に長手方向に連行される。Ｂ・ピラー７は、折畳み式幌１を折り畳む際に、内方に向けて移動する。
【００２３】
折畳み式幌１の開閉時に必要な材料制御部１２は、第１実施例によればストレッチベルト２９によって形成されており、ストレッチベルト２９は、メインフープ８の内側に支持されてこれと協働する（図３参照）。
【００２４】
ストレッチベルト２９の一方の端部は、幌カバー３の側縁部２０に、若しくはウェザーストリップ２１に縫い付けられている。ストレッチベルト２９の他方の端部は被せ嵌め成形材３０に結合されており、被せ嵌め成形材３０は、保持薄板３２の、折り曲げられたフランジ３１に装着されている。高さ方向で延びる縦長の保持薄板３２は、固定部材を介してメインフープ８の外側に保持されている。保持薄板３２は、前後に向けてメインフープ８から突出している（図３参照）。ウェザーストリップ２１に隣接する箇所で、ストレッチベルト２９は、閉鎖薄板１６の端部側の湾曲部３３によって内方に向けて変向させられている。幌カバー３は折畳み式幌１の閉鎖時に、ストレッチベルト２９によって収容部１３の方向で内方に向けて運動させられる。
【００２５】
材料制御部１２の第２実施例は、図５から図７に図示されている。
【００２６】
第２実施例の場合には、メインフープ８の直立した区分３４には、ばねによって負荷されたスライダ３６を備えたクランプ条片３５が配置されている。クランプ条片３５は、高さ方向で見て、それぞれ互いに間隔を置いた２つの溶接ピン３７とナット３８とを介してメインフープ８に保持されている。
【００２７】
両固定位置の間において、クランプ条片３５は環状に引張り条片３９によって取り囲まれており、この引張り条片３９は、メルテックステープ（Ｍｅｌｔｅｘｂａｎｄ）を介して幌カバー３の内側に固定されている。ばねによって負荷されたスライダ３６は、下方の溶接ピン３７を取り囲むスペーサスリーブ４０を中心として旋回可能に支承されている。スライダ３６の上端部は長手方向に向けられた案内スリット４１を有しており、この案内スリット４１は、上方の溶接ピン３７を取り囲むスリーブ４２と作用接続している。
【００２８】
スライダ３６と協働する湾曲したばね部材４３の一方の端部は、メインフープ８に固定されている。ばね部材４３の他方の端部はスライダ３６に支承されていて、スライダ３６をメインフープ８の方向に運動させようとする。ばね部材４３は、この実施例では、板ばねとして形成されている。
【００２９】
幌カバー３の側縁部２０の範囲は、少なくともクランプ条片３５の高さ方向の長さの部分範囲にわたって、引張り条片４４を介してスライダ３６の内側に結合されている。引張り条片４４の一方の端部はウェザーストリップ２１に固定されている。引張り条片４４の他方の端部はスライダ３６に固定されている。
【００３０】
材料制御部１２の第３実施例は、図８及び図９に図示されている。第３実施例の場合にはメインフープ８の直立した区分３４の範囲に、クランプ条片４５と、前置された、ばねによって負荷されたフラップ４６とが、幌カバー３に結合されている。クランプ条片４５とフラップ４６とは、共通の両側の引付け条片４７に縫い付けられており、この引付け条片４７は、幌カバー３に結合されている。
【００３１】
クランプ条片４５は、局部的にメインフープ８にねじ固定されている。ばね部材（図示せず）がメインフープ８に固定されていて、ばね部材の他方の端部はフラップ４６と協働するので、フラップ４６は、内方に向けて収容部１３の方向で負荷される。
【図面の簡単な説明】
【図１】折畳み式幌を備えた乗用車を斜め後ろから見た部分的な斜視図である。
【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線に沿った拡大断面図である。
【図３】図１のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った拡大断面図である。
【図４】図１のＩＶ−ＩＶ線に沿った拡大断面図である。
【図５】図１のＸ部分に示した材料制御部の別の実施例の断面図である。
【図６】図５のＶＩ−ＶＩ線に沿った断面図である。
【図７】図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線に沿った断面図である。
【図８】図１のＹ部分に示した材料制御部の第３実施例の断面図である。
【図９】図８のＩＸ−ＩＸ線に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
１折畳み式幌、２幌フレーム、３幌カバー、４リアウインド、５客室、６幌区分、７Ｂ・ピラー、８メインフープ、９フロントガラスフレーム、１０長手方向側、１１張設ロープ、１２材料制御部、１３収容部、１４保持条片、１５収容部、１６閉鎖薄板、１７シール体、１８足区分、１９中空成形区分、２０側縁部、２１ウェザーストリップ、２３端部、２４ベルトライン、２５取り付け部材、２６調節ねじ、２７ねじ山付き孔、２８スリーブ区分、２９ストレッチベルト、３０被せ嵌め成形材、３１フランジ、３２保持薄板、３３湾曲部、３４区分、３５クランプ条片、３６スライダ、３７溶接ピン、３８ナット、３９引張り条片、４０スペーサスリーブ、４１案内スリット、４２スリーブ、４３ばね部材、４４引張り条片、４５クランプ条片、４６フラップ、４７引付け条片、４８幌ケースカバー

Claims

車両の折畳み式幌であって、閉鎖位置からリア側の収納位置に収納可能で、支えとなる幌フレームと、該幌フレームと協働する幌カバーとが設けられており、前記閉鎖位置においてフロントガラスフレームに隣接して配置された形状剛性的な幌区分が、該幌区分の、客室とは逆側の外側の制限面が位置変え運動の間中に常に上方に向けられてリア範囲に収納可能である形式のものにおいて、
幌カバー（３）が、折畳み式幌（１）の両長手方向側（１０）で、一方では形状剛性的な幌区分（６）に、他方ではメインフープ（８）に固定されており、更に幌カバー（３）が、幌フレーム（２）の、前記幌区分（６）とメインフープ（８）との間に位置するＢ・ピラー（７）に固定されずに接触していて、かつ幌カバー（１）が閉鎖されている場合に、張設ロープ（１１）と材料制御部（１２）とによって、Ｂ・ピラー（７）に設けられた収容部（１３）内に引き込まれていることを特徴とする、車両のための折畳み式幌。
Ｂ・ピラー（７）に設けられた前記収容部（１３）が、Ｂ・ピラー（７）の部分範囲とＢ・ピラー（７）に載着された、異形成形された閉鎖薄板（１６）とによって形成されている、請求項１記載の折畳み式幌。
前記収容部（１３）の内部にシール体（１７）が配置されており、該シール体（１７）に、幌カバー（３）の、外側の側縁部（２０）が接触している、請求項１又は２記載の折畳み式幌。
幌カバー（３）の側縁部（２０）に、少なくともＢ・ピラー（７）の長手方向側に沿って、縁部側に嵌め込まれた張設ロープ（１１）を備えたプラスチック製のウェザーストリップ（２１）が配置されており、前記張設ロープ（１１）の一方の端部が、隣接する前側の前記幌区分（６）に固定された保持条片（１４）に固定されており、張設ロープ（１１）の他方の端部が、ベルトライン（２４）の下方でメインフープ（８）に枢着されている、請求項１から３までのいずれか１項記載の折畳み式幌。
前記材料制御部（１２）が、内側に位置する、メインフープ（８）の内側と協働するストレッチベルト（２９）によって形成されている、請求項１記載の折畳み式幌。
前記ストレッチベルト（２９）の一方の端部が、幌カバー（３）の側縁部（２０）の範囲に結合されており、ストレッチベルト（２９）の他方の端部が、接続された被せ嵌め成形材（３０）を介して保持薄板（３２）のフランジ（３１）に被せ嵌められており、前記保持薄板（３２）が、メインフープ（８）の外側に固定されている、請求項５記載の折畳み式幌。
前記材料制御部（１２）が、ばねによって負荷された、幌カバー（３）の縁部（２０）の範囲に結合されたスライダ（３６）によって形成されており、該スライダ（３６）が、メインフープ（８）に保持されたクランプ条片（３５）に旋回可能に支承されている、請求項１記載の折畳み式幌。
前記スライダ（３６）が下方の旋回点を中心として旋回可能に支承されており、この旋回運動が、スライダ（３６）に形成された縦長の案内スリット（４１）によって制限されており、該案内スリット（４１）が前記クランプ条片（３５）と作用接続している、請求項７記載の折畳み式幌。
前記材料制御部（１２）が、ばねによって負荷されたフラップ（４６）によって形成されており、該フラップ（４６）が、メインフープ（８）に固定されたクランプ条片（４５）と作用接続している、請求項１記載の折畳み式幌。
２層の引付け条片（４７）によって取り囲まれたフラップ（４６）が、幌カバー（３）の内側に固く結合されている、請求項９記載の折畳み式幌。
前記フラップ（４６）のためのばね部材がメインフープ（８）に固定されており、前記ばね部材の自由端部が前記フラップ（４６）に懸架されており、これによって該フラップ（４６）が内方に向けて客室の方向で負荷される、請求項９又は１０記載の折畳み式幌。