JP3487584B2 - インクジェット記録装置、および該装置における記録ヘッドの吐出状態を回復させる方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、および該装置における記録ヘッドの吐出状態を回復させる方法

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    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
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    • B41J2/14153Structures including a sensor

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
装置の回復方法に関し、さらに詳しくはインクジェット
記録ヘッドのノズルの不吐出状態を検出して記録ヘッド
に回復処理を施す回復方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、インクが充填されたインク吐出ノ
ズル内に設けられたヒータを加熱することにより、ノズ
ル内に気泡を急激に生成させ、該気泡の押圧力によりイ
ンクをノズル先端から噴射させて、対向する記録媒体に
インクを着弾させることにより画像記録を行う方式のイ
ンクジェット記録装置が急増している。しかし、この方
式の記録装置では、インク吐出ノズル内に時間の経過に
応じて気泡が徐々に生成され、その気泡が原因となって
ノズルからインクを吐出できない状態が発生し、その結
果記録不良が起きることが知られている。
【0003】また、ノズル内に滞在するインクが、時間
の経過とともにノズル内に固着し、画像記録時のインク
不吐出が生じることが知られている。
【0004】これらの従来より知られている問題点に対
し、この種のインクジェット記録装置では、外部からノ
ズル内のインクを強制的に吸出して(吸引し)、インク
の吐出不良を解消する、回復動作を行うことが知られて
いる。
【0005】そして、上記回復動作では、電源投入時な
どの予め決められたタイミングで吸引回復動作を行った
り、あるいは前回の回復動作からの経過時間をタイマに
よって計測し、その経過時間に応じて吸引回復を行うか
否かが決定されたりする。
【0006】しかしながら、吸引動作を行うと比較的多
くのインクが排出されるため、無駄なインクの消費を押
さえるという意味において、吸引動作回数は出来るだけ
少なくする必要がある。また、吸引回復動作を行ったか
らといっても常にインク吐出不良が発生していないとい
う保証はなかった。
【0007】そこで、従来、ノズルから吐出された後の
インク滴を直接検出するための検出システムがいくつか
提案されている。特開昭61−123545号には、ノ
ズルから噴射されたインク液滴が、一定時間経過後、チ
ャネルミス検出器に対して飛翔衝突したときの出力信号
を検出することにより、チャネルミス(不吐出)が生じ
ているか否かを判別する技術が記載されている。そして
チャネルミスが生じている場合には、プリントヘッドの
インク流路を一斉にパージ(吸引)することにより目請
まり等による不吐出状態を解消するようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のように、ノズルの不吐出を検出した後の回復処
理が吸引のみでは無駄にインクを消費することになる。
その結果、ランニングコストの増大や、吸引したインク
をプリンタ等の本体内に保持しておく廃インク吸収体の
容量を増加させる必要が生じ、装置サイズや装置コスト
の増大を招いてしまう。
【0009】本発明は上記間題点を改良するためになさ
れたものであって、インクジェット記録ヘッドのノズル
の不吐出状態を検出するとともに、ノズルが不吐出状態
にあったときに無駄なインクをできるだけ生じさせずに
正常な状態に回復させることができるインクジェット記
録装置の回復方法および装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態で
は、インク滴を吐出するための複数のノズルを配列した
記録ヘッドを用いて画像を形成するインクジェット記録
装置における、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる
回復方法であって、前記記録ヘッドの複数のノズルにつ
いて、不吐出が発生したか否かをノズル毎に検出する検
出工程と、前記検出工程において不吐出が発生したノズ
ルが検出されたとき、前記記録ヘッドの吐出状態を回復
させる回復処理を実行する回復工程と、からなり、前記
回復工程は、前記検出工程において検出された、不吐出
が発生したノズルの数に応じて、前記回復処理を異なら
せることを特徴としている。また、上記第1の形態にお
いて、前記回復工程では、例えば、前記検出工程におい
て検出された、不吐出が発生したノズルの数が所定数よ
り多い場合と所定数より少ない場合とで前記回復処理を
異ならせることが考えられる。また、前記回復処理とし
ては、例えば、前記記録ヘッドからインクを吐出するこ
とで吐出状態を回復させる予備吐出動作と、吸引によっ
てインクを記録ヘッドから排出することで吐出状態を回
復させる吸引回復動作とを実行可能とし、不吐出が発生
したノズルの数が前記所定数より少ない場合には前記予
備吐出動作による回復処理を実行し、不吐出が発生した
ノズルの数が前記所定数より多い場合には前記吸引回復
動作による回復処理を実行するようにすることが考えら
れる。また、前記回復処理を、吸引によってインクを記
録ヘッドから排出することで吐出状態を回復させる吸引
回復動作とし、前記回復工程では、不吐出が発生したノ
ズルの数が前記所定数より多い場合は、不吐出が発生し
たノズルの数が所定数より少ない場合より、吸引回復動
作の吸引の量を多くして前記回復処理を実行するように
することも可能である。また、前記インクジェット記録
装置としては、例えば、前記記録ヘッドの記録ヘッド用
基板に熱エネルギーを供給する複数の記録素子と、前記
記録素子を駆動するための複数の駆動素子と、前記記録
素子が駆動される際にノズル内のインクの有無に応じて
前記記録素子と前記駆動素子との間に発生する電圧の変
化を検出する検出電極とを備えるものとし、前記検出工
程では、前記検出電極の検出出力に基づいて、前記複数
のノズルについて、不吐出が発生したか否かをノズル毎
に検出することも可能である。
【0011】 また、本発明の第2の形態では、インク
滴を吐出するための複数のノズルを配列した記録ヘッド
を用いて画像を形成するインクジェット記録装置におけ
る、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復方法で
あって、前記記録ヘッドの複数のノズルについて、不吐
出が発生したか否かをノズル毎に検出する検出工程と、
前記検出工程において不吐出が発生したノズルが検出さ
れたとき、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復
処理を実行する回復工程と、からなり、前記回復工程
は、前記検出工程において検出された、不吐出が発生し
たノズルが連続する数に応じて、前記回復処理を異なら
せることを特徴とする。
【0012】 また、この発明の第3の形態では、イン
ク滴を吐出するための複数のノズルを有する記録ヘッド
を用いて画像を形成するインクジェット記録装置におい
て、前記記録ヘッドの前記複数のノズルについて、不吐
出が発生したか否かをノズル毎に検出する不吐出検出手
段と、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復処理
を行う回復手段と、前記不吐出検出手段により不吐出が
発生したノズルが検出されたとき、前記回復手段により
前記回復処理を実行するとともに、前記不吐出検出手段
によって検出された、不吐出が発生したノズルの数に応
じて、前記回復処理を異ならせるよう制御する回復制御
手段と、を備えることを特徴としている。また、この発
明の第4の形態では、インク滴を吐出するための複数の
ノズルを有する記録ヘッドを用いて画像を形成するイン
クジェット記録装置において、記記録ヘッドの前記複
数のノズルについて、不吐出が発生したか否かをノズル
毎に検出する不吐出検出手段と、前記記録ヘッドの吐出
状態を回復させる回復処理を行う回復手段と、前記不吐
出検出手段により不吐出が発生したノズルが検出された
とき、前記回復手段により前記回復処理を実行するとと
もに、前記不吐出検出手段によって検出された、不吐出
が発生したノズルが連続する数に応じて、前記回復処理
を異ならせるよう制御する回復制御手段と、を備えるこ
とを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0014】(不吐出検出のための構成)まず、本発明
に適用可能なインクの不吐出検出手法として、記録ヘッ
ドを構成するシリコン基板に不吐出検出用の電極を設け
る方式について説明する。
【0015】図1は、記録ヘッド用基板の基本的な構成
を示す図である。
【0016】図1において、記録ヘッド用の基板である
素子基板100には、インク吐出用の熱エネルギーをイ
ンクに与えるための記録素子としての発熱体101が配
置されている。また、並列に配列された複数の発熱体
(記録素子)101に対して、各発熱体101を駆動す
るためのパワートランジスタ(ドライバ)102が設け
られている。さらに、素子基板100上には、シフトレ
ジスタ104と、ラッチ回路103と、複数のANDゲ
ート115が形成されている。シフトレジスタ104
は、端子106を介して外部から画像データをシリアル
に入力し、また、これに同期するシリアルクロックを端
子105から入力して、1ライン分の画像データを保持
する。ラッチ回路103は、端子107を介して入力さ
れるラッチ用のクロック(ラッチ信号)に同期して、シ
フトレジスタ104からパラレルに出力された1ライン
分の画像データをラッチし、それをパワートランジスタ
102にパラレルに転送する。複数のANDゲート11
5は、パワートランジスタ102に対応してそれぞれ設
けられ、ラッチ回路103の出力信号を、外部からのイ
ネーブル信号に応じてパワートランジスタ102に印加
する。108は、駆動素子であるパワートランジスタ1
02のオン時間、すなわち発熱体101に電流を流して
駆動する時間を、記録ヘッド部の外部から制御するため
の駆動パルス信号入力(ヒートパルス)端子である。1
09は、ラッチ回路103やシフトレジスタ104等の
ロジック回路の駆動電源(5V)を入力するための端子
である。さらに、接地端子110の他、センサ114の
駆動やモニタ用の端子112等が設けられている。この
ように、基板100上に形成される端子105〜112
は、画像データや各種信号等を外部から入力するための
入力端子である。
【0017】また、素子基板100には、その素子基板
100の温度を測定するための温度センサ、あるいは各
発熱体101の抵抗値を測定するための抵抗センサ等の
センサ114が形成される。
【0018】さらに、素子基板100には、不吐出ノズ
ルを検出するための検出用電極118が設けられてい
る。検出電極118は、後述するように、保護膜40
5、耐キャビテーション膜205、およびノズル内のイ
ンクを介して、ヒータ101の駆動回路と交流的に結合
している。図1中の116は、その交流的な結合部であ
り、図6のようにコンデンサとして等価回路を構成す
る。図6中の二点鎖線Bによって囲まれた部分は、後述
するように、インクの存在量に応じて電気抵抗が変化す
るノズル内の部分であり、また図6中のDは、ANDゲ
ート115からの駆動信号を表す。
【0019】このような構成において、シリアル信号と
して入力された画像データは、シフトレジスタ104に
よってパラレル信号に変換され、ラッチ用のクロックに
同期してラッチ回路103に保持される。この状態にお
いて、入力端子107を介して、発熱体101の駆動パ
ルス信号(ANDゲート115に対するイネーブル信
号)が入力されることにより、画像データに応じてパワ
ートランジスタ102がオンされ、対応する発熱体10
1に電流が流れて、熱エネルギーが発生する。素子基板
100には、インク吐出のための液流路(ノズルともい
う)や、その液流路と連通する共通液室を形成するため
に、天板が接合される。このように構成することによ
り、インクタンク(インク収容部ともいう)に収容され
るインクが共通液室を介して各ノズルへ供給され、イン
クの安定供給が達成されている。前述のように、発熱体
の駆動によって発生した熱エネルギーにより、液流路
(ノズル)内のインクが加熱されて、ノズル先端の吐出
口からインクが液滴として吐出される。
【0020】図2は、図1に示すインクジェット記録ヘ
ッド用基板の概略構成を示す平面図であり、基板上に設
ける素子、電極、端子等のレイアウトの概略が示されて
いる。図3は、図1および図2に示すインクジェット記
録ヘッド用基板に、吐出口およびノズルを構成するため
の天板を接合した状態を示す概略斜視図である。また、
図4は、インクジェット記録ヘッド用基板に天板を接合
した状態において、基板およびノズルの構成を示す断面
図である。なお、この図4は、図3中の矢印a−a線に
沿う断面図である。また、図5は、記録素子である発熱
素子を駆動した時の、インクジェット記録ヘッド用基板
上における各部の電圧の状態を示す図である。
【0021】図2に示す101は記録素子として用いら
れる発熱体(以下、ヒータと称する)であり、駆動素子
であるドライバ102によって駆動される。203は、
ヒータ101の一端部とドライバ102との間を接続す
る配線であり、111は、ヒータ101の他端部に電源
電圧を供給するための配線である。また、ヒータ101
上には、図4のように、電気的に絶縁された保護膜40
5(保護層)が形成されており、この保護膜405を介
してヒータ101の上方に耐キャビテーション膜205
が配置されている。なお、図2においては、ヒータ10
1、ドライバ102等の配置を説明するために、保護膜
405の図示は省略している。また、本実施例で説明す
るインクジェット記録ヘッドは、ヒータ101が駆動さ
れたときに発生する熱エネルギーによって、ノズル内の
インクに気泡を生成し、その気泡の成長圧力によってイ
ンクを吐出口310(図3および図4参照)から吐出す
る、いわゆるバブルジェット(登録商標)方式を採用す
るものである。前述の耐キャビテーション膜205は、
インクを吐出する際に発生した気泡が収縮したときの衝
撃が、ヒータ101や保護膜405に伝わるのを抑える
役割を果たすために設けられるものであり、タンタル等
の高融点金属で形成されている。118は、インク検出
のために設けた電極配線であり、117は、電極配線1
18の端部に設けられて、その電極配線118を基板外
部へ電気的に接続するための外部端子である。
【0022】この記録ヘッド用基板の特徴的な構成は、
図2に示すように、耐キャビテーション膜205を各ヒ
ータ(記録素子)101毎に分割して配置した構成と、
検出電極118をドライバ102から離れかつヒータ1
01とドライバ102間の配線203から離れた位置に
レイアウトした構成にある。検出電極118は、配線パ
ターンとして形成することができる。
【0023】この図2に示したインクジェット記録ヘッ
ド用基板の構成において、どのようにしてノズル内のイ
ンクの有無を検出するかについて、図3および図4を参
照し、以下詳細に説明する。
【0024】上述したように、図3は、天板314をイ
ンクジェット記録ヘッド用基板100と接合した状態を
示す概略斜視図であり、天板314と基板100とを接
合することにより、ノズル部408(図4参照)と共通
液室311が構成される。なお、この図3では、ノズル
部408、及び共通液室311の構成を説明するため
に、天板314の上方の壁部材の構成については点線で
表している。また、図2に示したように、205が耐キ
ャビテーション膜である。また、前述したように、記録
素子であるヒータ101が耐キャビテーション膜205
の下に位置し、なおかつヒータ101の上部には絶縁保
護膜405が形成されているため、図3においては、ヒ
ータ101は図示されていない。また、ヒータ101を
駆動するためのドライバ102についても同様であり、
それも図3において図示されていない。
【0025】本発明においては、各ノズル毎に分離して
配置された耐キャビテーション膜205を含むヒーター
101(図3では不図示)の部分と、ドライバ102
(図3では不図示)と、ノズル壁312で形成されるノ
ズル部408と、インク検出のための検出電極118
と、の関係が重要となる。
【0026】図4において、電源部から電源配線111
を介して供給される駆動電力は、ドライバ102による
スイッチングにしたがってヒータ101へ与えられて熱
エネルギーを発生する。この熱エネルギーによりノズル
内に気泡が発生し、吐出口310からインクが吐出され
る。
【0027】ここで、ドライバ102のスイッチングに
よってヒータ101が駆動される前の段階、つまりドラ
イバ102がOFFの時点においては、そのヒータ10
1の電位と、ヒータ101とドライバ102との間の配
線203の電位と、ドライバ102上の一部配線(ドラ
イバ102内のスイッチとして作用する部分からヒータ
101側の部分)の電位は、それぞれヒータ電源配線1
11の電位と同じとなっている。また、インク(一般的
にインク成分中にはイオンが含まれているため、導電性
がある)が電気的に浮いていることにより、つまりイン
クがGNDに対して直流的にハイインピーダンスの状態
であることにより、電気的に絶縁膜となる保護膜405
上の耐キャビテーション膜205の電位は、インクと同
様に電気的に浮いた状態、つまりGND(グランド)に
対して直流的にハイインピーダンスの状態となってい
る。同様に、検出電極118の電位も基本的には電気的
に浮いた状態となり、その検出電極118の電位を検出
するために接続される装置の入力インピーダンスによっ
て、その電位はほぼ決定する。本例の場合は、検出電極
118の電位を検出するために、図4のように、検出電
極118とGNDとの間に、電圧モニタMと1M〜10
MΩの抵抗を並列に接続した。したがって、ヒータ10
1の駆動前の段階では、検出電位が0Vとなる。
【0028】一方、ヒータ101を駆動した場合、すな
わちドライバ102が配線203をGNDに接続するよ
うにスイッチング(ON)した場合は、当然ながらヒー
タ101に電流が流れる。その際、ヒータ101はドラ
イバ102側に近いほど電位が下がり、ヒータ10とド
ライバ102との間の配線203、及びドライバ102
上の一部配線の電位は、ほぼGNDレベルに急激に降下
する。図4において、点線Aによって囲まれた部分は、
ヒータ101の駆動時に電圧が急激に下がる部分を示し
ている。このように電圧が降下したときに、直流的には
絶縁膜として働いていた保護膜405がコンデンサの誘
電膜として働くことにより、保護膜405を介してヒー
タ101上からドライバ102上に渡って設けられた耐
キャビテーション膜205と、その上に位置するインク
に、交流的に電位変化が伝達されることが分かった。そ
のため、インクがノズル部408および共通液室部31
1に存在する場合は、その電位変化が検出電極118に
伝達されることとなる。また、ノズル部408および/
または共通液室部311にインクが存在しない場合は、
耐キャビテーション膜205の部分には電位変化が伝達
されるものの、その部分と検出電極118との間におけ
るノズル部408および/または共通液室部311内の
電気抵抗が著しく大きくなるため、結果的に、検出電極
118に伝達される電位変化が著しく小さくなったり、
あるいは検出電極118に電位変化が伝達されなくな
る。このように、ノズル部408や共通液室部311内
におけるインクの存在量、極端にはインクの有無に応じ
て、検出電極118の電位変化が異なることから、駆動
したヒータ101の部分と、検出電極118との間にお
けるインクの存在量、インクの有無を検出することがで
きる。
【0029】図2および図4において、点線Bによって
囲まれた部分は、インクの存在量によって電気抵抗が変
化する部分、つまり検出電極118の電位変化に大きい
影響を与える部分を示す。また、図2中の点線116に
よって囲まれた部分は、図1および図11中における交
流的な結合部に相当する。
【0030】図5は、以上のような検出原理を利用した
インクの検出動作を説明するためのタイミングチャート
である。701は、ヒータ101を駆動するタイミング
と駆動時間を決定するイネーブル信号である。ヒータ1
01は、ドライバ駆動制御用の信号(図示せず)に基づ
き、イネーブル信号に同期して順次個別に駆動される。
703は、ヒータ101とドライバ102との間におけ
る配線203の電位であり、この電位703の変化と同
様に、ドライバ102側に近いヒータ101の部分の電
位と、ドライバ102上の一部配線(ドライバ102内
のスイッチとして作用する部分からヒータ101側の部
分)の電位も変化する。これらの部分を含み、電圧が変
化する部分を電圧変化領域ともいう。なお、ヒータ10
1上においては、その位置によって電位の変化の振幅が
異なり、ドライバ102側に近いほど大きくなる。ま
た、絶縁保護膜405の表面電位は、その下の電圧変化
領域の電位とほぼ同一となっていると考えられる。70
4および705は、検出電極118の電位変化によって
得られるインクの検出信号であり、検出信号704は、
図4中の部分Bにインクがある場合の検出信号、検出信
号705は、その部分Bにインクがない場合の検出信号
である。部分Bにインクがある場合は、そのB部分の電
気抵抗が小さいため、検出電極118によって検出され
る電位変化、ひいては検出信号704の変化が大きくな
る。一方、部分Bにインクがない場合は、そのB部分の
電気抵抗が大きいため、検出電極118によって検出さ
れる電位変化、ひいては検出信号704の変化が小さく
なる。このように、部分Bにインクがある場合とない場
合によって、検出電極118によって検出される検出信
号が変化することが分かる。もちろん、部分Bにおける
インクの存在量に応じて、検出電極118によって検出
される検出信号は変化する。
【0031】このような検出電極118からの検出信号
は、ヒータ101の駆動タイミングに応じて時分割する
ことにより、駆動ノズル毎に、インクの有無、あるいは
インクの存在量を検出することができる。図7中の検出
信号704は、駆動ノズルの全てにおいてインクがある
場合の検出信号であり、同様に、図7中の検出信号70
5は、駆動ノズルの全てにおいてインクがない場合の検
出信号である。したがって、例えば、1つの駆動ノズル
においてインクがなかった場合には、その駆動ノズルに
対応する検出信号のみが変化の小さい検出信号705と
して現れ、他の駆動ノズルに対応する検出信号は変化の
大きい検出信号705として現れることになる。
【0032】なお、耐キャビテーション膜205を、ヒ
ータ101に対応させて分離しているので、隣接するノ
ズルの影響を受けることなく、インクの有無に応じたノ
ズル毎の電位変化を確実に検出することができる。ま
た、このように耐キャビテーション膜205をヒータ1
01に対応させて分離するとともに、検出側の電極11
8を全ノズルに対して共通に用いて、各ノズルを順次時
分割で駆動することにより、配列された複数のノズルの
各々におけるインクの有無を1つの検出電極118から
の検出信号によって検出することができる。
【0033】また、インクの検出信号の信号源として、
ヒーター101そのものを用いることができるため、各
ノズル単位のインクの有無の検出は、従来よりシフトレ
ジスタ等を構成すべく記録ヘッドに設けられているロジ
ック回路を用いて行なうことができ、構造を複雑化する
ことなく、非常に簡易な構成でインクの有無の検出を行
うことが可能となる。
【0034】(他の不吐出検出のための構成)図7は本
発明に適用可能な他の不吐出検出のための構成を説明す
るための概略構成図である。
【0035】図7において、11はインクジェット記録
装置における記録ヘッドである。記録ヘッド11内には
インクが充填されており、またインクを吐出するための
ノズル12が配備されている。ノズル内には、所定のタ
イミングパターンでインクを送り出すための液吐出手段
(図示せず)により駆動されるヒータ13がノズル毎に
配備されている。ヒータ13を通電して加熱することに
より、ノズルのインク中に気泡を発生させ、その押圧力
によりノズル開口方向にインク滴を吐出する。14は吐
出後のインク滴であるが、このインク滴の通過経路の途
中に不吐出検知手段15をインク滴に接触しない位置に
配備し、インク滴に対して非接触でインク通過の有無の
検出を行う。
【0036】インク滴14は、吐出時にヒータ13の熱
により加熱されており、インク滴が放出する放射波の中
でも特に赤外波長帯の放射波強度が高いので、赤外波長
帯の放射波を検知する赤外線センサを不吐出検出手段と
して用いることが好ましい。代表的な赤外線センサとし
ては、赤外波長波により電位変化を生じさせる焦電素子
を用いた焦電型赤外線センサが知られている。
【0037】不吐出検出手段15の出力は吐出されたイ
ンク滴が通過する度に変化するため、この変化の有無を
出力検知手段16によって検知することでインク滴の通
過の有無を検知することが可能である。
【0038】(全体構成)図8は本発明が適用できるイ
ンクジェット記録装置IJRAの概観図である。
【0039】同図において、リードスクリュー84は、
駆動モータ81の正逆回転により、駆動力伝達ギア8
2,83を介して正逆転される。キャリッジHCは、リ
ードスクリュー84の螺旋溝に対して係合するピン(不
図示)を有し、リードスクリュー84の回転方向に応じ
て、図中の矢印a,b方向に往復移動される。このキャ
リッジHCには、インクジェット記録ヘッド85とイン
クタンク86とから構成されるヘッドカートリッジIJ
Hが搭載されている。この図8に示すインクジェット記
録装置IJRAは、一般的にシリアルプリンタと称され
る記録装置であり、キャリッジHCの矢印a,b方向に
沿った主走査と、被記録媒体である記録シート87の副
走査とを繰り返すことにより、記録シート87の全面に
対する記録動作が行われる。
【0040】キャリッジHCの移動可能な領域の左端側
には、キャリッジHC上の記録ヘッド85の各インク吐
出口と対向するように吸引回復系ユニット88が設けら
れている。この吸引回復系ユニット80には、記録ヘッ
ド85のフェース面をキャッピングするキャップ部材8
9、記録ヘッド85のフェース面をワイピングするワイ
パーブレード90、前記キャップからインク路を介して
各ノズルからインクを吸引するためのポンプ(不図示)
などを備えている。この吸引回復系ユニット88によっ
て記録ヘッド85のインク吐出状態を良好に保つための
吸引回復動作が行われる。
【0041】また、キャップ部材の近傍には、後述する
予備吐出の際に吐出されるインクを受容する予備吐出イ
ンク受け(図示せず)が配設されている。
【0042】図9は、図8に示した記録装置の記録制御
を実行するための制御部の要部の構成を示すブロック図
である。
【0043】図9において、1000は制御回路、11
00は記録信号を入力するインターフェースであり、イ
ンターフェース1100は、記録装置IJRAの外部に
接続されるホスト機器等から転送されるデータの受信を
行う。1001はMPU、1002はMPU1001が
実行する制御プログラムを格納するプログラムROM、
1003は各種データ(上記の記録信号やヘッドに供給
される記録データ等)を保存しておくダイナミック型の
RAMである。1004は、ヘッドカートリッジIJH
に対する記録データの供給制御を行うゲートアレイであ
り、インターフェース1100、MPU1001、RA
M1003の間のデータ転送制御も行う。1009は、
ヘッドカートリッジIJHを搭載したキャリッジHC
(図8)を走査するためのキャリアモータ、1008
は、被記録媒体である記録紙87を搬送するための搬送
モータである。また、1006、1007は、それぞれ
搬送モータ1008、キャリアモータ1009を駆動す
る為のモータドライバである。
【0044】1117は、図1,図2に示す端子117
に接続される信号線であり、その端子117を介して、
インクジェット記録ヘッド用基板100の検出電極11
8と電気的に接続される。インクの検出時には、インク
量(インクの有無)に応じた電圧変化が、端子117か
ら信号線1117を介して装置本体の制御回路1000
へ入力される。1012は、記録素子であるヒータ10
1を駆動するためのイネーブル信号、素子基板100上
のロジック回路に入力するクロック信号、およびラッチ
信号等を含む、種々の信号を出力するための信号線であ
る。また、1016は、不図示の電源部よりヘッドカー
トリッジIJHに対して、記録素子としてのヒータ10
1を駆動するための駆動電力を供給する信号線である。
1017は、ヘッドカートリッジIJHに搭載される記
録ヘッド用素子基板100のロジック回路に対して、電
力を供給するための信号線である。
【0045】このような制御部の構成において、任意の
タイミングでヒータ101の駆動を行うとともに、信号
線1117と端子117を介して、素子基板100上の
検出電極118によって得られる検出信号を入力して、
それをモニタすることにより、ノズル内のインクの有無
を検出することができる。なお、このようなインクの有
無の検出を行うタイミングについては、例えば、被記録
媒体に対して記録動作を行っていない時に、各ノズル毎
の駆動を順次行うことにより、各ノズル毎のインクの有
無を検出することができる。一般に、インクジェット記
録装置においては、インクジェット記録ヘッドの吐出状
態を回復させるために、予備的にインクを吐出させる予
備吐出動作、つまりインクを吸引しないで吐出のみを行
うことが知られており、この予備吐出動作のタイミング
を利用することにより、各ノズルのインクの有無に関す
る状態を個々に検出することができる。もちろん、記録
動作中にインクの検出を行うこともできる。
【0046】検出電極118によって得られる信号のモ
ニタについては、制御回路上に設けた制御手段であるM
PU1001によって行うことができる。なお、駆動し
たヒータ101と、検出電極118の電位の変化とを対
応付けることにより、配列されたノズルのそれぞれにつ
いてインクの有無を検出して、インクが無くなってイン
クの吐出が行えない状態が発生しているノズル、あるい
は、そのインク不吐出の可能性があるノズルを特定する
ことができる。
【0047】(回復方法)つぎに不吐出のノズルの吐出
状態を回復させる回復方法について説明する。
【0048】図10(a)は、インクジェット記録装置
に搭載する記録ヘッド85の概略構成の一例である。こ
の記録ヘッド85には全部で64個のノズルN1〜N6
4を備えており、各ノズルN1〜N64内には、気泡を
生じせしめその押圧力によってインクを吐出させるため
のヒータ(図示せず)が配置されている。
【0049】図10(b)、(c)は、上記不吐出検出
手段によって図7(a)で示した記録ヘッドの各ノズル
の不吐出状態を検出した結果を示すもので、黒く塗りつ
ぶしたノズルが不吐出状態であるとする。
【0050】図10(b)の場合は、配列されるノズル
のうちノズルN3とノズルN62が不吐出となった状態
を示している。このような状態のときには、回復処理と
して吸引を施すと無駄なインクが多く消費されてしま
う。このような状態のときには、該当する不吐出ノズル
内に気泡が存在しているケースが多く、このような少数
のノズルに気泡が存在する場合には、吸引を行わないで
吐出のみを行う予備吐出を行なうことでヘッド内に残る
気泡を排出することができる。
【0051】気泡を記録ヘッドの外部へ排出するための
予備吐出は、ノズルやノズルにインクを供給するための
液室にインクの乱流を生じさせるような条件で行なうこ
とが好ましく、具体的例としては、奇数番目のノズルと
偶数番目のノズルを所定発数ずつ交互に繰り返す手法が
あげられる。
【0052】 一方、図10(c)の場合には、半数以
上のノズルが不吐出であるために、例えば前記した奇数
番目のノズルと偶数番目のノズルを所定発数ずつ交互に
繰り返す条件で予備吐出を行っても、元々不吐出である
ためにノズルや液室内でのインクの流れが生じにくく、
その結果気泡の排出にはつながりにくい。したがってこ
のような場合の回復処理としては、予備吐出よりも吸引
を施すほうが好ましいといえる。
【0053】 また、不吐出の原因が気泡によらず、例
えばノズル内のインクの固着である場合には、予備吐出
よりも吸引の方が効果的であるが、上述した不吐出検出
手段では不吐出の原因まで特定することはできない。そ
こで、図10(b)のような状態のときは最初は予備吐
出を施し、そのあとで再度不吐出状態を検出し、それで
も正常に戻らない場合に吸引を行うようにすれば、無条
件に吸引を施すことに比べ無駄なインクの発生を防止す
ることができる。
【0054】(回復処理の実施例1)図11はインクジ
ェット記録装置の回復方法の第1実施例を示すフローチ
ャートであり、以下図11に基づいてその動作を説明す
る。このフローチャートは、図9の制御回路1000で
の動作手順を示すものである。
【0055】まず、印字開始命令が入力されると(ステ
ップS1)、上記した不吐出ノズル検出装置によって不
吐出ノズルの検出を行なう(ステップS2)。そして、
この検出結果に基づいて不吐出ノズルが存在するか否か
を判別し(ステップS3)、不吐出ノズルが存在しない
場合には、手順をステップS7に移行させて、印字動作
を実行させる。
【0056】一方、不吐出ノズルがあると判定された場
合には、つぎに不吐出状態の程度を診断する(ステップ
S4)。
【0057】すなわち、不吐出ノズル数が予め設定した
所定個数n(この場合は5個)以下のときは、予備吐出
モードによる回復動作を実行させる(ステップS5)。
また、不吐出ノズルがn個を超えるときは、吸引モード
による回復動作を実行させる(ステップS6)。
【0058】そして、ステップS5あるいはステップS
6での回復処理を終了したら、ステップS7に手順を進
ませて、印字動作を実行する。
【0059】図12は予備吐出モードを説明するタイム
チャートであり、この図12に示す予備吐出では、奇数
番目のノズルを256発吐出させた後に偶数番目のノズ
ルを256発吐出させる吐出動作を1サイクルとし、こ
れを合計20サイクル行なった。本予備吐出モードでの
インク消費量は、インクの比重を1とした場合、概ね1
5×256×256×20×10-9=0.02ccな
る。
【0060】一方、ステップS6における吸引モードで
は、インクタンクが空になった後、新しいインクタンク
に交換された際に施される吸引動作と同様のものとし
た。この場合の必要な吸引量は、記録ヘッドの構成等に
応じて設定されるが、本実施例に用いた記録ヘッドの場
合は約0.15ccとした。その結果、予備吐出モード
と吸引モードとでは約7.5倍のインク消費量の差がで
きた。
【0061】以上説明した回復方法の有効性を確認する
ために、予め不吐出状態を把握しておき、本実施例によ
る不吐出検出と回復処理を施したところ、不吐出ノズル
がなくなり正常な印字を行なうことができた。
【0062】なお、予備吐出モードは図12に示したも
のに限定されるものではなく、例えば図13に示すよう
に、同時に吐出するノズルの組み合わせ、発数、吐出サ
イクルの周波数等を任意に変化させるようにしてもよ
い。
【0063】また、図11のステップS4では、不吐出
ノズル数が5ノズル以下か5ノズルを超えるかを判別し
たが、不吐出ノズル数の判別しきい値nはこれに限定さ
れるものではない。
【0064】さらに、不吐出ノズルの状態をより詳細に
判定することで、より回復性を高めることも有効であ
る。例えば同じ5ノズルの不吐出であっても、この不吐
5ノズルが、図10のノズルN1〜N5に発生した場合
のように、連続する場合と、不吐ノズルが間欠的に存在
する場合とで回復処理を分けても良い。すなわち、連続
する場合は予備吐出モードではノズル内のインクの乱流
が比較的に生じにくくなるので、例えば5ノズル以下で
あっても連続して3ノズルが不吐出であれば吸引モード
を実行し、連続する不吐出ノズルが2ノズル以下であれ
ば予備吐出モードを実行するようにしてもよい。
【0065】また、本実施例では不吐出検出は印字命令
を受けた後に行なったが、これに限定されることはな
く、例えば印字動作が終了した後でも行うようにしても
よく、あるいは所定の印字枚数が終了した時点や所定の
ドット数を印字した後などの時点で不吐出検出を行うよ
うにしてもよい。
【0066】(回復処理の実施例2)図14はインクジ
ェット記録装置の回復方法の第2実施例を示すフローチ
ャートであり、以下図14に基づいてその動作を説明す
る。
【0067】この第2の実施例では、ステップS13に
示すように、不吐出ノズル数の判別しきい値nを10ノ
ズルとし、不吐ノズル数が10以下の場合は吸引モード
Aを実行し(ステップS14)、不吐ノズル数が10よ
り多い場合は吸引モードBを実行するようにしている
(ステップS15)。吸引は予備吐出に比べ、通常回復
性が高いので、不吐出ノズル数の判別しきい値nを図1
1の実施例に比べ、増加させている。
【0068】吸引モードAは吸引モードBに比べ吸引量
を少なく設定してあり、ノズル部近傍の容積をカバーす
るのに必要な吸引量としている。必要な吸引量は記録ヘ
ッドの構成によって設定されるものであり、本実施例で
は、例えば吸引モードAでは約0.05cc、吸引モー
ドBでは約0.15ccとした。
【0069】本実施例の回復方法においても、先の第1
実施例と同様に不吐出ノズルの回復性に対して有効性を
確認することができた。
【0070】(回復処理の実施例3)図15はインクジ
ェット記録装置の回復方法の第3実施例を示すフローチ
ャートであり、以下図15に基づいてその動作を説明す
る。
【0071】本第3の実施例は、先の図11に示した第
1実施例における回復処理の実行後に、再度不吐出ノズ
ルの検出を行なう確認動作を加えたものである。
【0072】すなわち、図15において、ステップS2
0〜ステップS25は、先の図11のステップS1〜S
6に対応している。
【0073】ステップS24での予備吐出モードによる
回復処理あるいはステップS25での吸引モードによる
回復処理が実行された後、ステップS26において、再
度不吐出ノズルの検出を行なう。
【0074】ステップS26の再判定の結果、不吐出ノ
ズルが存在しない場合には、ステップS29に手順を進
ませて印字を行なうが、不吐出ノズルが存在する場合に
は、手順をステップS28に進ませて、ステップS25
と同じ吸引動作を再度を実行させた後、ステップS29
で印字を行なうようにする。
【0075】このように本第3の実施例による回復方法
では、不吐出ノズルの検出を2回行なうので、より回復
性が向上する。
【0076】なお、吸引モードを実行すれば不吐出状態
は通常は解消されるので、図15のフローチャートにお
いて、ステップS27での不吐出ノズルの検出はステッ
プS24で予備吐モードを実行した場合に限り行うもの
とし、ステップS25の吸引モードを実行した場合は、
手順をステップS26には進ませずに、直ちに印字動作
を実行するように、図15の手順を変更するようにして
もよい。
【0077】また、上述した実施例においては、不吐出
となったノズルの個数を基準として回復動作を制御する
例を挙げて説明したが、装置または記録ヘッドの構成に
おいては、記録ヘッドに設けられる全ノズルの総数も異
なるため、前述した個数に限定されるものではない。つ
まり、記録ヘッドに設けられるノズルの数が上記実施例
に記載されたものと異なる場合、そのノズル数によって
判断基準となる不吐出のノズル数が決まる。なお、本発
明において、回復動作を制御する判断基準としては、不
吐出となったノズルの個数に限られるものではなく、全
ノズル数に対する不吐出のノズル数の比率を判断基準と
してもよい。
【0078】また、ノズル毎に不吐出か否かを検出する
ための構成については、上述したような構成に限定され
るものではなく、種々の公知の技術を採用することも可
能である。ノズル毎に吐出不良の発生を検出する構成と
しては、例えば、紙等の記録媒体上にテストパターンを
記録し、記録されたパターンをユーザが目視でチェック
した結果に基づいて、吐出不良の発生したノズルに関す
る情報を入力させる手法や、記録されたパターンを光学
式のセンサによって読み取り、吐出不良の発生したノズ
ルを検出する手法などが知られている。本発明において
は、このような手法を適宜採用することができる。
【0079】しかしながら、ユーザの目視によりテスト
パターンをチェックする手法においては、ユーザによる
チェックの誤りや、ユーザによる不吐出のノズルに関す
る情報を入力する際の誤り等が発生する場合が考えられ
る。また、記録されたパターンをセンサにより検出する
構成においては、ノズル毎に対応させてパターンを読み
取るために、センサの精度が要求され、また不吐出の発
生している位置とノズルとを正確に対応付けることが困
難である、といった問題がある。
【0080】本発明は、図1乃至図6を参照して説明し
たような検出の原理を採用し、記録ヘッドに設けられる
複数のノズルについて、ノズル単位で不吐出が発生した
状態を検出することにより、ノズル単位で不吐出が発生
した状態を正確に検出でき、その検出結果に従って回復
処理を制御することにより、効率よく回復処理が行える
とともに、インク消費量を効果的に低減させることが可
能である。
【0081】なお、上述した実施形態においては、記録
素子として発熱体を用いてインクを吐出するバブルジェ
ット記録方式を例に説明した。しかし、記録素子を駆動
した場合に発生する電圧変化をインクを介して検出する
ことは、他の記録方式においても可能である。したがっ
て、本発明は、バブルジェット記録方式に限らず、例え
ば圧電素子を用いた他の記録方式などにも広く適用する
ことができる。
【0082】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0083】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0084】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0085】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0086】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0087】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0088】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0089】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0090】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ノ
ズルの不吐出状態に応じて最適なモードによる回復処理
を実行するようにしているので、必要最低限のインクの
消費で不吐出ノズルを解消することができ、ランニング
コストの増大や装置サイズ、装置コストの増大を抑える
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インクジェット記録ヘッド用基板の電気的な概
略構成を説明するための平面図である。
【図2】図1に示すインクジェット記録ヘッド用基板の
要部の概略構成を示す平面図である。
【図3】図1のインクジェット記録ヘッド用基板に天板
を接合してノズルを構成した状態を示す概略斜視図であ
る。
【図4】図3のa−a線に沿うノズル周辺部分の断面図
である。
【図5】ノズル内のインクの有無の検出動作を説明する
ためのタイムチャートである。
【図6】インクジェット記録ヘッド用基板のインク検出
電極の周辺の構成に対応する等価回路図である。
【図7】他のインク検出のための概念的構成を示す図で
ある。
【図8】本発明を適用可能なインクジェット記録装置の
概略構成を示す斜視図である。
【図9】図8に示すインクジェット記録装置の制御シス
テムを示すブロック図である。
【図10】インクの不吐出検出状態を説明する図であ
る。
【図11】この発明にかかるインクジェット記録装置の
回復処理についての第1の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図12】予備吐出モードによる回復動作の一例を示す
タイムチャートである。
【図13】予備吐出モードによる回復動作の他の例を示
すタイムチャートである。
【図14】この発明にかかるインクジェット記録装置の
回復処理についての第2の実施形態を示すフローチャー
トである。
【図15】この発明にかかるインクジェット記録装置の
回復処理についての第3の実施形態を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
85 記録ヘッド 86 インクタンク 88 吸引回復系ユニット 89 キャップ部材 90 ワイパーブレード 100 インクジェット記録ヘッド用基板(素子基板) 101 記録素子(発熱体) 102 駆動素子(ドライバ) 103 ラッチ回路 104 シフトレジスタ 116 交流的結合部 118 検出用電極 203 配線部 205 耐キャビテーション膜 310 吐出口 311 共通液室 312 ノズル壁 314 天板 405 保護膜(絶縁性保護膜) 408 ノズル部 1000 制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 謙一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 ▲高▼橋 勝彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 池田 哲人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 高木 真二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 智則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−269549(JP,A) 特開 平11−179884(JP,A) 特開 平6−122206(JP,A) 特開 平11−179933(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/05

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    配列した記録ヘッドを用いて画像を形成するインクジ
    ェット記録装置における、前記記録ヘッドの吐出状態を
    回復させる回復方法であって、前記記録ヘッドの複数のノズルについて、不吐出が発生
    したか否かをノズル毎に検出する検出工程と、 前記検出工程において不吐出が発生したノズルが検出さ
    れたとき、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復
    処理を実行する回復工程と、 からなり、 前記回復工程は、前記検出工程において検出された、不
    吐出が発生したノズルの数に応じて、前記回復処理を異
    ならせる ことを特徴とする回復方法。
  2. 【請求項2】 前記回復工程は、前記検出工程において
    検出された、不吐出が発生したノズルの数が所定数より
    多い場合と所定数より少ない場合とで前記回復処理を異
    ならせることを特徴とする請求項1に記載の回復方法。
  3. 【請求項3】 前記回復処理は、前記記録ヘッドからイ
    ンクを吐出することで吐出状態を回復させる予備吐出動
    作と、吸引によってインクを記録ヘッドから排出するこ
    とで吐出状態を回復させる吸引回復動作とが可能であ
    り、 前記回復工程は、不吐出が発生したノズルの数が前記所
    定数より少ない場合には前記予備吐出動作による回復処
    理を実行し、不吐出が発生したノズルの数が前記所定数
    より多い場合には前記吸引回復動作による回復処理を実
    行することを特徴とする請求項2に記載の回復方法。
  4. 【請求項4】 前記回復処理は、吸引によってインクを
    記録ヘッドから排出することで吐出状態を回復させる吸
    引回復動作であり、 前記回復工程は、不吐出が発生したノズルの数が前記所
    定数より多い場合は、不吐出が発生したノズルの数が所
    定数より少ない場合より、吸引回復動作の吸引の量を多
    くして前記回復処理を実行することを特徴とする請求項
    2に記載の回復方法。
  5. 【請求項5】 前記インクジェット記録装置は、前記記
    録ヘッドの記録ヘッド用基板に熱エネルギーを供給する
    複数の記録素子と、前記記録素子を駆動するための複数
    の駆動素子と、前記記録素子が駆動される際にノズル内
    のインクの有無に応じて前記記録素子と前記駆動素子と
    の間に発生する電圧の変化を検出する検出電極とを備
    え、前記検出工程は、前記検出電極の検出出力に基づい
    前記複数のノズルについて、不吐出が発生したか否
    かをノズル毎に検出することを特徴とする請求項1に記
    載の回復方法。
  6. 【請求項6】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    を配列した記録ヘッドを用いて画像を形成するインクジ
    ェット記録装置における、前記記録ヘッドの吐出状態を
    回復させる回復方法であって、 前記記録ヘッドの複数のノズルについて、不吐出が発生
    したか否かをノズル毎に検出する検出工程と、 前記検出工程において不吐出が発生したノズルが検出さ
    れたとき、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復
    処理を実行する回復工程と、 からなり、 前記回復工程は、前記検出工程において検出された、不
    吐出が発生したノズルが連続する数に応じて、前記回復
    処理を異ならせることを特徴とする回復方法。
  7. 【請求項7】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    を有する記録ヘッドを用いて画像を形成するインクジェ
    ット記録装置において、前記記録ヘッドの 前記複数のノズルについて、不吐出
    発生したか否かをノズル毎に検出する不吐出検出手段
    と、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復処理を行う
    回復手段と、 前記不吐出検出手段により不吐出が発生したノズルが検
    出されたとき、前記回復手段により前記回復処理を実行
    するとともに、前記不吐出検出手段によって検出され
    た、不吐出 が発生したノズルの数に応じて、前記回復処
    理を異ならせるよう制御する回復制御手段と、 を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記回復制御手段は、前記不吐出検出手
    段により検出された不吐出が発生したノズルの数が所定
    数より多い場合と所定数より少ない場合とで前記回復手
    段による前記回復処理を異ならせるよう制御することを
    特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記回復手段は、前記回復処理として、
    前記記録ヘッドからインクを吐出することで吐出状態を
    回復させる予備吐出動作と、吸引によってインクを記録
    ヘッドから排出することで吐出状態を回復させる吸引回
    復動作とが可能であり、 前記回復制御手段は、不吐出が発生したノズルの数が前
    記所定数より少ない場合には前記予備吐出動作による回
    復処理を実行し、不吐出が発生したノズルの数が前記所
    定数より多い場合には前記吸引回復動作による回復処理
    を実行するよう制御することを特徴とする請求項8に記
    載の回復方法。
  10. 【請求項10】 前記回復処理は、吸引によってインク
    を記録ヘッドから排出することで吐出状態を回復させる
    吸引回復動作であり、 前記回復制御手段は、不吐出が発生したノズルの数が前
    記所定数より多い場合は、不吐出が発生したノズルの数
    が所定数より少ない場合より、吸引回復動作の吸引の量
    を多くして前記回復処理を実行するよう制御することを
    特徴とする請求項8に記載の回復方法。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドの記録ヘッド用基板に
    熱エネルギーを供給する複数の記録素子と、前記記録素
    子を駆動するための複数の駆動素子と前記記録素子が
    駆動される際にノズル内のインクの有無に応じて前記記
    録素子と前記駆動素子との間に発生する電圧の変化を検
    出する検出電極を備え、前記不吐出検出手段は、前記 検出電極の検出出力に基づ
    いて前記複数のノズルの不吐出状態を検出することを特
    徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 インク滴を吐出するための複数のノズ
    ルを有する記録ヘッドを用いて画像を形成するインクジ
    ェット記録装置において、前記記録ヘッドの 前記複数のノズルについて、不吐出
    発生したか否かをノズル毎に検出する不吐出検出手段
    と、前記記録ヘッドの吐出状態を回復させる回復処理を行う
    回復手段と、 前記不吐出検出手段により不吐出が発生したノズルが検
    出されたとき、前記回復手段により前記回復処理を実行
    するとともに、前記不吐出検出手段によって検出され
    た、不吐出が発生したノズルが連続する数に応じて、前
    記回復処理を異ならせるよう制御する回復制御手段と、 を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
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