JP2006175849A - ノズルクリーニング装置、ノズルクリーニング方法、液体吐出装置、印刷装置、プログラム、および液体吐出システム - Google Patents

ノズルクリーニング装置、ノズルクリーニング方法、液体吐出装置、印刷装置、プログラム、および液体吐出システム Download PDF

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Abstract

【課題】 ノズル検査時のクリーニング時間の短縮およびコスト低減を図る。
【解決手段】 ノズルクリーニング装置は、(A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、(B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、(C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラとを備える。
【選択図】 図32

Description

本発明は、液体吐出ノズルに吐出不良があった場合に、その液体吐出ノズルについてクリーニング処理を実行するノズルクリーニング装置、ノズルクリーニング方法、液体吐出装置、印刷装置、プログラム、および液体吐出システムに関する。
紙や布、フィルムなどの各種媒体に対してインクを吐出して印刷を行う印刷装置として、インクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタは、シアン(C)やマゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)といった各色のインクを吐出して媒体上にドットを形成してカラー印刷を行う。インクの吐出は、ノズルにより行われている。
しかしながら、このようなインクジェットプリンタにあっては、インクの固着などによってノズルに目詰まりが発生して、インクが正常に吐出されないことがある。このようにノズルから正常にインクが吐出されなくなると、媒体上にきちんとドットを形成することができず、画像をきれいに印刷することができないといった不具合が発生する場合があった。
そこで、従来より、正常にインクの吐出が行われているか否かを検査する方法が種々提案されている。その1つとして、ノズルから吐出されたインクが光学的に検出する検査方法が提案されている(特許文献1参照)。この検査方法は、LEDから照射されたビームがノズルから吐出されたインクによって遮られたか否かをフォトダイオードで検出して、ノズルからのインクの吐出状況を調べる。その検査結果、ノズルに吐出不良が発見された場合には、そのノズルに対してクリーニング処理が実行されている。これによって、ノズルの吐出不良の解消が図られている。
特開2000−233520号公報
ところで、ノズルに吐出不良が発生する原因としては、いくつかの原因があった。例えば、目詰まり等によりインクの吐出が行われなかったり、また、ノズル開口部に異物等が付着してインクが吐出される方向がずれていたりするなどの原因があった。しかしながら、このようにノズルの吐出不良には、いくつかの原因があるにも関わらず、従来より吐出不良が発見されたノズルに対して実行されるクリーニング処理は、いつも決まったものであった。つまり、例えば、ノズルの開口部に付着した付着物を拭き取りにより除去する処理が行われたり、また、ノズルからインクを強制的に排出したりすることが行われた。それでも吐出不良が解消されない場合には、ノズルからインクを吸引するなどの処理が行われていた。このため、クリーニング処理に相当な時間がかかってしまうとともに、インクの吐出が余計に行われ、ユーザーのコスト負担増を招いてしまう場合があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ノズルに吐出不良が発生したときに、あまり時間がかかならないとともに、ユーザーのコスト負担を減らすことができるようなクリーニング処理を実行し得るようにすることにある。
前記目的を達成するための主たる発明は、
(A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(D)を備えたことを特徴とするノズルクリーニング装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(D)を備えたことを特徴とするノズルクリーニング装置。
このようなノズルクリーニング装置にあっては、液体の吐出が無いと判定された場合と、液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行することができる。これにより、液体吐出ノズルの吐出不良の状況に応じて、適切なクリーニング処理を実行することができる。
かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記第2判定部は、前記第1判定部により前記液体の吐出が有ると判定された場合に、判定された前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定しても良い。このように液体の吐出が有ると判定された場合に、液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定すれば、判定処理を適切かつ簡略に行うことができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記液体吐出ノズルから吐出された、帯電した前記液体によって、誘導電流が発生する検出部材と、前記検出部材に発生した前記誘導電流を検出する検出部とを備え、前記第1判定部および前記第2判定部のうちの少なくともいずれか一方が、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさに基づき判定しても良い。このような検出部材と検出部とを備え、第1判定部および第2判定部のうちの少なくともいずれか一方が、検出部材に発生した誘導電流の大きさに基づき判定することで、液体の吐出が有るか無いか、また液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定することができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記第1判定部または前記第2判定部は、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさと所定の基準値とを比較して判定しても良い。このように誘導電流の大きさと所定の基準値とを比較して判定することで、液体吐出ノズルについて、液体の吐出が有るか無いか、また液体の吐出方向に異常が有るか否かを簡単に判定することができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記液体吐出ノズルが複数あっても良い。このように液体吐出ノズルが複数ある場合に、複数の液体吐出ノズルに対して検査を効率よく行うことができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体を吸引する吸引処理が実行されても良い。このような吸引処理をクリーニング処理として実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることが可能である。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合に、前記クリーニング処理として前記吸引処理が実行されても良い。このように液体の吐出が無いと判定された場合に、吸引処理を実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることが可能である。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから液体回収部に向けて前記液体を吐出する液体吐出動作が実行されても良い。このような液体吐出動作がクリーニング処理として実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記液体吐出ノズルは、前記液体の吐出によって媒体上に少なくとも2種類以上の異なるサイズのドットを形成するノズルであり、前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体回収部に向けて、最大サイズよりも小さいサイズのドットを形成すべく前記液体を吐出する前記液体吐出動作を実行しても良い。このような液体吐出動作がクリーニング処理として実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記液体吐出ノズルは、少なくとも2種類の異なる周波数の駆動信号に基づき前記液体を吐出する動作を行うノズルであり、前記クリーニング処理として、最高周波数を除く他の周波数の駆動信号に基づき前記液体吐出ノズルから前記液体回収部に向けて前記液体を吐出する液体吐出動作を実行しても良い。このような液体吐出動作がクリーニング処理として実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記液体吐出動作が実行されても良い。このように液体の吐出方向に異常があると判定された場合に、液体吐出動作が実行されれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルの開口部に付着した付着物を拭き取って除去するワイピング処理が実行されても良い。このようなワイピング処理をクリーニング処理として実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることが可能である。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記ワイピング処理が実行されても良い。このように液体の吐出方向に異常があると判定された場合に、ワイピング処理を実行すれば、液体吐出ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
また、かかるノズルクリーニング装置にあっては、前記液体吐出ノズルから吐出される前記液体がインクであっても良い。このように液体吐出ノズルから吐出される液体がインクである場合に、ノズルクリーニングを効率よく実行することができる。
(A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(D)を備え、
(E)前記第2判定部は、前記第1判定部により前記液体の吐出が有ると判定された場合に、判定された前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定し、
(F)前記液体吐出ノズルから吐出された、帯電した前記液体によって、誘導電流が発生する検出部材と、前記検出部材に発生した前記誘導電流を検出する検出部とを備え、前記第1判定部および前記第2判定部のうちの少なくともいずれか一方が、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさに基づき判定し、
(G)前記第1判定部または前記第2判定部は、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさと所定の基準値とを比較して判定し、
(H)前記液体吐出ノズルが複数あり、
(I)前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体を吸引する吸引処理と、前記液体吐出ノズルから液体回収部に向けて前記液体を吐出する液体吐出動作と、前記液体吐出ノズルの開口部に付着した付着物を拭き取って除去するワイピング処理とを実行し、
(J)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合に、前記クリーニング処理として前記吸引処理が実行され、
(K)前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記液体吐出動作が実行され、
(L)前記液体吐出ノズルから吐出される前記液体がインクである、
ことを特徴とするノズルクリーニング装置。
(A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(D)を備えたことを特徴とするノズルクリーニング装置。
このようなノズルクリーニング装置にあっては、液体の吐出が無いと判定された場合と、液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行することができる。これにより、液体吐出ノズルの吐出不良の状況に応じて、適切なクリーニング処理を実行することができる。
検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出方向に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
を有することを特徴とするノズルクリーンニング方法。
検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出状態に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
を有することを特徴とするノズルクリーンニング方法。
(A)液体を吐出するノズルと、
(B)前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(C)前記ノズルについて前記液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(D)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(E)を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
(A)液体を吐出するノズルと、
(B)前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(C)前記ノズルについて前記液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(D)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(E)を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
(A)媒体に向けてインクを吐出して印刷を施すノズルと、
(B)前記ノズルについて前記インクの吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(C)前記ノズルについて前記インクの吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(D)前記第1判定部により前記インクの吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記インクの吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(E)を備えたことを特徴とする印刷装置。
(A)媒体に向けてインクを吐出して印刷を施すノズルと、
(B)前記ノズルについて前記インクの吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
(C)前記ノズルについて前記インクの吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
(D)前記第1判定部により前記インクの吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記インクの吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
(E)を備えたことを特徴とする印刷装置。
検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出方向に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
を実行することを特徴とするプログラム。
検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出状態に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
を実行することを特徴とするプログラム。
コンピュータと、このコンピュータと通信可能な液体吐出装置とを具備した液体吐出システムであって、
前記液体吐出装置は、液体を吐出するノズルと、
前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
前記ノズルについて前記液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
を備えたことを特徴とする液体吐出システム。
コンピュータと、このコンピュータと通信可能な液体吐出装置とを具備した液体吐出システムであって、
前記液体吐出装置は、液体を吐出するノズルと、
前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
前記ノズルについて前記液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
を備えたことを特徴とする液体吐出システム。
===液体吐出装置(印刷装置)の概要===
本発明に係る液体吐出装置および印刷装置の実施の形態について、インクジェットプリンタ1を例にして説明する。なお、このインクジェットプリンタ1には、ノズルクリーニング装置が搭載されている。図1〜図4は、そのインクジェットプリンタ1を示したものである。図1は、そのインクジェットプリンタ1の外観を示す。図2は、そのインクジェットプリンタ1の内部構成を示す。図3は、そのインクジェットプリンタ1の搬送部の構成を示す。図4は、そのインクジェットプリンタ1のシステム構成を示す。
このインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、背面から供給された印刷用紙等の媒体を前面から排出する構造を備えており、その前面部には操作パネル2および排紙部3が設けられ、その背面部には、給紙部4が設けられている。操作パネル2には、各種操作ボタン5および表示ランプ6が設けられている。また、排紙部3には、不使用時に排紙口を塞ぐ排紙トレイ7が設けられている。給紙部4には、カット紙などの媒体を保持するための給紙トレイ8が設けられている。
このインクジェットプリンタ1の内部には、図2に示すように、キャリッジ41が設けられている。このキャリッジ41は、左右方向に沿って相対的に移動可能に設けられている。キャリッジ41の周辺には、キャリッジモータ42と、プーリ44と、タイミングベルト45と、ガイドレール46とが設けられている。キャリッジモータ42は、DCモータなどにより構成され、キャリッジ41を左右方向(以下、キャリッジ移動方向ともいう)に沿って相対的に移動させるための駆動源である。タイミングベルト45は、プーリ44を介してキャリッジモータ42に接続されるとともに、その一部がキャリッジ41に接続され、キャリッジモータ42の回転駆動によってキャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って相対的に移動させる。ガイドレール46は、キャリッジ41をキャリッジ移動方向(左右方向)に沿って案内する。
この他に、キャリッジ41の周辺には、キャリッジ41の位置を検出するリニア式エンコーダ51と、媒体Sをキャリッジ41の移動方向と交差する方向(図中、前後方向。以下、搬送方向ともいう)に沿って搬送するための搬送ローラ17Aと、この搬送ローラ17Aを回転駆動させる搬送モータ15とが設けられている。
一方、キャリッジ41には、各種インクを収容したインクカートリッジ48と、媒体Sに対して印刷を行うヘッド21とが設けられている。インクカートリッジ48は、例えば、イエロ(Y)やマゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)などの各色のインクを収容しており、キャリッジ41に設けられたカートリッジ装着部49に着脱可能に装着されている。また、ヘッド21は、本実施形態では、媒体Sに対してインクを吐出して印刷を施す。このために、ヘッド21には、インクを吐出するための多数のノズルが設けられている。
この他に、このインクジェットプリンタ1の内部には、ヘッド21のノズルの目詰まりを解消するためにノズルからインクを吸い出すノズル吸引装置200が設けられている。
次にこのインクジェットプリンタ1の搬送部について説明する。この搬送部には、図3に示すように、給紙ローラ13と、紙検知センサ53と、搬送ローラ17Aと、排紙ローラ17Bと、プラテン14と、フリーローラ18A、18Bとが設けられている。
印刷される媒体Sは、給紙トレイ8にセットされる。給紙トレイ8にセットされた媒体Sは、断面略D形状に成形された給紙ローラ13により、図中矢印A方向に沿って搬送されて、インクジェットプリンタ1の内部へと送られる。インクジェットプリンタ1の内部に送られてきた媒体Sは、紙検知センサ53と接触する。この紙検知センサ53は、給紙ローラ13と、搬送ローラ17Aとの間に設置されたもので、給紙ローラ13により給紙された媒体Sを検知する。
紙検知センサ53により検知された媒体Sは、搬送ローラ17Aによって、印刷が実施されるプラテン14へと順次搬送される。搬送ローラ17Aの対向位置には、フリーローラ18Aが設けられている。このフリーローラ18Aと搬送ローラ17Aとの間に、媒体Sを挟み込むことによって、媒体Sをスムーズに搬送する。
プラテン14へと送り込まれた媒体Sは、ヘッド21から吐出されたインクによって順次印刷される。プラテン14は、ヘッド21と対向して設けられ、印刷される媒体Sを下側から支持する。
印刷が施された媒体Sは、排紙ローラ17Bにより順次、プリンタ外部へと排出される。排紙ローラ17Bは、搬送モータ15と同期に駆動されていて、当該排紙ローラ17Bに対向して設けられたフリーローラ18Bとの間に媒体Sを挟み込んで、媒体Sをプリンタ外部へと排出する。
<システム構成>
次にこのインクジェットプリンタ1のシステム構成について説明する。このインクジェットプリンタ1は、図4に示すように、バッファメモリ122と、イメージバッファ124と、コントローラ126と、メインメモリ127と、通信インターフェース129と、キャリッジモータ制御部128と、搬送制御部130と、ヘッド駆動部132とを備えている。
通信インターフェース129は、当該インクジェットプリンタ1が、例えばパーソナルコンピュータ等の外部のコンピュータ140とデータのやりとりを行うたものである。通信インターフェース129は、外部のコンピュータ140と有線または無線等により通信可能に接続され、コンピュータ140から送信された印刷データ等の各種データを受信する。
バッファメモリ122には、通信インターフェース129により受信された印刷データ等の各種データが一時的に記憶される。また、イメージバッファ124には、バッファメモリに記憶された印刷データが順次記憶される。イメージバッファ124に記憶された印刷データは、順次、ヘッド駆動部132へと送られる。また、メインメモリ127は、ROMやRAM、EEPROMなどにより構成される。メインメモリ127には、当該インクジェットプリンタ1を制御するための各種プログラムや各種設定データなどが記憶される。
コントローラ126は、メインメモリ127から制御用プログラムや各設定データなどを読み出して、当該制御用プログラムや各種設定データに従ってインクジェットプリンタ1全体の制御を行う。また、コントローラ126には、ロータリ式エンコーダ134やリニア式エンコーダ51、紙検知センサ53などの各種センサからの検出信号が入力される。
コントローラ126は、外部のコンピュータ140から送られてきた印刷データ等の各種データが通信インターフェース129により受信されてバッファメモリ122に格納されると、その格納されたデータの中から必要な情報をバッファメモリ122から読み出す。コントローラ126は、その読み出した情報に基づき、リニア式エンコーダ51やロータリ式エンコーダ134からの出力を参照しながら、制御用プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御する。
キャリッジモータ制御部128は、コントローラ126からの命令に従って、キャリッジモータ42の回転方向や回転数、トルクなどを駆動制御する。搬送制御部130は、コントローラ126からの命令に従って、搬送ローラ17Aを回転駆動する搬送モータ15などの駆動を制御する。
ヘッド駆動部132は、コントローラ126からの命令に従って、イメージバッファ124に格納された印刷データに基づき、ヘッド21に設けられた各色のノズルを駆動制御する。
この他に、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、ノズルクリーニング装置の構成として、液体吐出検査装置62を備えている。この液体吐出検査装置62は、ヘッド21に設けられた各ノズルについてインクが正常に吐出されたか否かをチェックするための装置である。この液体吐出検査装置62は、第1検出部82および第2検出部84と、第1A/D変換部88および第2A/D変換部89とを備えている。この液体吐出検査装置62については、後で詳しく説明する。
<ヘッド>
図5は、ヘッド21の下面部に設けられたインクのノズルの配列を示した図である。ヘッド21の下面部には、同図に示すように、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとにそれぞれ複数のノズル♯1〜♯180からなるノズル列、即ちシアンノズル列211C、マゼンダノズル列211M、イエロノズル列211Y、ブラックノズル列211Kが設けられている。
各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180(「液体吐出ノズル」に相当)は、所定の方向(ここでは、媒体Sの搬送方向)に沿って相互に間隔をあけて直線状に1列に配列されている。各ノズル♯1〜♯180の間隔(ノズル間隔)は、それぞれ「k・D」に設定されている。ここで、『D』とは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、媒体Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、『k』は、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが120dpi(1/120インチ)であって、搬送方向のドットピッチが360dpi(1/360)である場合、k=3である。各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180は、所定の方向に沿って直線状に配列されている。なお、本実施形態では、ヘッドが正常に設置されている場合、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180は、媒体Sの搬送方向に沿って配置されているようになっている。各ノズル列211C、211M、211Y、211Kは、ヘッド21の移動方向(走査方向)に沿って相互に間隔をあけて平行に配置されている。各ノズル♯1〜♯180には、インク滴を吐出するための駆動素子としてピエゾ素子(図示外)が設けられている。
ピエゾ素子は、その両端に設けられた電極間に所定時間幅の電圧を印加すると、電圧の印加時間に応じて伸張し、インクの流路の側壁を変形させる。これによって、インクの流路の体積がピエゾ素子の伸縮に応じて収縮し、この収縮分に相当するインクが、インク滴となって各色のノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から吐出される。
<駆動回路>
図6は、各ノズル♯1〜♯180の駆動回路220を示したものである。この駆動回路220は、同図に示すように、原駆動信号発生部221と、複数のマスク回路222とを備えている。原駆動信号発生部221は、各ノズル♯1〜♯180に共通して用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の主走査期間内(キャリッジ41が一画素の間隔を横切る時間内)において、図中下部に示すように、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。原駆動信号発生部221で生成された原駆動信号ODRVは、各マスク回路222に出力される。
マスク回路222は、ヘッド21のノズル♯1〜♯180をそれぞれ駆動する複数のピエゾ素子に対応して設けられている。各マスク回路222には、原駆動信号発生部221から原駆動信号ODRVが入力されるとともに、印刷信号PRT(i)が入力される。この印刷信号PRT(i)は、画素に対応する画素データであり、一画素に対して2ビットの情報を有する2値信号である。その各ビットは、それぞれ第1パルスW1と第2パルスW2とに対応している。マスク回路222は、印刷信号PRT(i)のレベルに応じて、原駆動信号ODRVを遮断したり通過させたりするためのゲートである。すなわち、印刷信号PRT(i)がレベル『0』のときには、原駆動信号ODRVのパルスを遮断する一方、印刷信号PRT(i)がレベル『1』のときには、原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて実駆動信号DRVとして、各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子に向けて出力する。各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子は、マスク回路222からの実駆動信号DRVに基づき駆動してインクの吐出を行う。
<各信号波形>
図7は、原駆動信号発生部221の動作を示す原駆動信号ODRV、印刷信号PRT(i)、実駆動信号DRV(i)のタイミングチャートである。同図に示すように、原駆動信号ODRVは、各画素区間T1、T2、T3、T4において、第1パルスW1と第2パルスW2とを順に発生する。なお、画素区間とは、一画素分のキャリッジ41の移動区間と同じ意味である。
ここで、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『10』に対応しているとき、第1パルスW1のみが一画素区間の前半で出力される。これにより、ノズル♯1〜♯180から小さいインク滴が吐出され、媒体Sには小さいドット(小ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『01』に対応しているとき、第2パルスW2のみが一画素区間の後半で出力される。これにより、ノズル♯1〜♯180から中サイズのインク滴が吐出され、媒体Sには、中サイズのドット(中ドット)が形成される。また、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『11』に対応しているとき、第1パルスW1と第2パルスW2とが一画素区間で出力される。これにより、ノズル♯1〜♯180から大きいサイズのインク滴が吐出され、媒体Sには、大きいサイズのドット(大ドット)が形成される。以上説明したとおり、一画素区間における実駆動信号DRV(i)は、印刷信号PRT(i)の3つの異なる値に応じて互いに異なる3種類の波形を有するように整形され、これらの信号に基づいてヘッド21は、3種類のサイズのドットを形成し、また画素区間内にて吐出するインク量を調整することが可能である。また、画素区間T4のように、印刷信号PRT(i)が2ビットの画素データ『00』に対応しているときには、ノズル♯1〜♯180からインク滴が吐出されず、媒体Sには、ドットが形成されないことになる。
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、このようなノズル♯1〜♯180の駆動回路220が、各ノズル列211ごと、即ち、イエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとに各々個別に設けられ、各ノズル列211の各ノズル♯1〜180ごとに個別にピエゾ素子の駆動が行われるようになっている。
===印刷動作===
次に前述したインクジェットプリンタ1の印刷動作について説明する。ここでは、「双方向印刷」を例にして説明する。図8は、インクジェットプリンタ1の印刷動作の処理手順の一例を示したフローチャートである。以下で説明される各処理は、コントローラ126が、メインメモリ127からプログラムを読み出して、当該プログラムに従って、キャリッジモータ制御部128や搬送制御部130、ヘッド駆動部132などを各々制御することにより実行される。
コントローラ126は、コンピュータ140から印刷データを受信すると、その印刷データに基づき印刷を実行すべく、まず、給紙処理を行う(S102)。給紙処理は、印刷しようとする媒体Sをインクジェットプリンタ1内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)まで搬送する処理である。コントローラ126は、給紙ローラ13を回転させて、印刷しようとする媒体Sを搬送ローラ17Aまで送る。コントローラ126は、搬送ローラ17Aを回転させて、給紙ローラ13から送られてきた媒体Sを印刷開始位置(プラテン14の上方付近)に位置決めする。
次に、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を駆動して、キャリッジ41を媒体Sに対して相対的に移動させて媒体Sに対して印刷を施す印刷処理を実行する。ここでは、まず、キャリッジ41をガイドレール46に沿って一の方向に向かって移動させながら、ヘッド21からインクを吐出する往路印刷を実行する(S104)。コントローラ126は、キャリッジモータ42を駆動してキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出する。ヘッド21から吐出されたインクは、媒体Sに到達してドットとして形成される。
このようにして印刷を行った後、次に、コントローラ126は、媒体Sを所定量だけ搬送する搬送処理を実行する(S106)。ここでは、コントローラ126は、搬送制御部130を通じて搬送モータ15を駆動して搬送ローラ17Aを回転させて、媒体Sをヘッド21に対して相対的に搬送方向に所定量だけ搬送する。この搬送処理により、ヘッド21は、先ほどの印刷した領域とは異なる領域に印刷をすることが可能になる。
このようにして搬送処理を行った後、コントローラ126は、排紙すべきか否か排紙判断を実行する(S108)。ここで、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。一方、コントローラ126は、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、復路印刷を実行する(S110)。この復路印刷は、キャリッジ41をガイドレール46に沿って先ほどの往路印刷とは反対の方向に移動させて印刷を行う。ここでも、コントローラ126は、キャリッジモータ制御部128を通じてキャリッジモータ42を先ほどとは逆に回転駆動させてキャリッジ41を移動させるとともに、印刷データに基づきヘッド21を駆動してインクを吐出して、印刷を施す。
復路印刷を実行した後、搬送処理を実行し(S112)、その後、排紙判断を行う(S114)。ここで、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがあれば、排紙処理は行わずに、ステップS104に戻って、再度往路印刷を実行する(S104)。一方、印刷中の媒体Sに印刷すべき他のデータがなければ、排紙処理を実行する(S116)。
排紙処理を行った後、次に、印刷終了か否かを判断する印刷終了判断を実行する(S118)。ここでは、次にコンピュータ140からの印刷データに基づき、次に印刷すべき媒体Sがないかどうかチェックする。ここで、次に印刷すべき媒体Sがある場合には、ステップS102に戻り、再び給紙処理を実行して、印刷を開始する。一方、次に印刷すべき媒体Sがない場合には、印刷処理を終了する。
===液体吐出検査装置===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1(液体吐出装置、印刷装置)にあっては、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kのノズル♯1〜♯180をクリーニングするノズルクリーニング装置の構成として、液体吐出検査装置62を備えている。この液体吐出検査装置62について詳しく説明する。
<液体吐出検査装置の概要>
図9及び図10は、本実施形態のインクジェットプリンタ1に搭載された液体吐出検査装置62の基本構成60と検査方法について概略的に説明したものである。図9は、液体吐出検査装置62の基本構成60を説明した説明図である。図10は、液体吐出検査装置62の検査原理を説明するための説明図である。
この基本構成60は、図9に示すように、ヘッド21と対向可能な位置に配設された検出部材70と、この検出部材70に接続された検出部80とを備えている。検出部材70は、金属等の導電性を有する線材からなり、緊張状態にて張られた形で、ヘッド21に対して平行に配置される。そして、キャリッジ41が移動したときに、検出部材70は、ヘッド21との間に間隔Dをあけて、ヘッド21と非接触状態にて対向し得るように配設されている。ヘッド21と検出部材70との間の間隔Dは、例えば、1mmなどに設定される。
また、検出部材70には、保護抵抗R1を介して、電源(図示外)が接続されている。検出部材70には、この電源から例えば、+100V(ボルト)などの高い電圧が印加されるようになっている。
一方、検出部80は、検出部材70に発生する電流を検出するようになっている。本実施形態では、この検出部80が、コンデンサCと、入力抵抗R2と、帰還抵抗R3と、オペアンプAmpとを備えた検出回路により構成されている。コンデンサCは、検出部材70に電流変動が発生したときに、この電流変動を電気信号として入力抵抗R2を介してオペアンプAmpに入力する役割を果たす。また、オペアンプAmpは、コンデンサCを通じて入力された信号を増幅して出力する増幅回路としての役割を果たす。オペアンプAmpからの出力信号は、A/D変換部(第1A/D変換部88および第2A/D変換部89、図4参照)によりアナログ信号からデジタル信号へとA/D変換されて、デジタルデータなどのデジタル信号として、適宜な形態でコントローラ126に向けて送信される。
実際に、吐出検査を行う場合には、ヘッド21の各ノズル♯1〜♯180からそれぞれ個別に検出部材70又はその近傍に向けてインクを吐出する動作を実行する。図10は、ヘッド21のあるノズルから検出部材70の近傍に向けてインクが吐出される様子を説明したものである。ここでは、ヘッド21の各ノズル♯1〜♯180からそれぞれインク滴Ipが、1回分だけ、即ち1滴分だけ吐出される。
このとき、検出部材70には、電源からの供給電圧により、例えば100V(ボルト)などの非常に高い電圧が印加されている。このため、ヘッド21と検出部材70との間には、非常に強い電界が形成される。このような状態の中において、ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが吐出されると、その吐出されたインク滴Ipは、帯電される。
ノズル♯1〜♯180から吐出された、帯電したインク滴Ipは、検出部材70の近傍を通過する。帯電したインク滴Ipが検出部材70の近傍を通過すると、検出部材70には、誘導電流が発生する。帯電したインク滴Ipが検出部材70に接近する際に、検出部材70に所定の方向に沿って誘導電流が発生する。なお、この誘導電流は、帯電したインク滴Ipの接近により静電誘導の影響を受けて発生したものと考えられる。
このとき、検出部材70には、当該検出部材70とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離Mに応じた大きさの誘導電流が発生する。すなわち、インク滴Ipの飛行経路Fが検出部材70に近ければ、検出部材70に発生する誘導電流の大きさは大きくなる。また、インク滴Ipの飛行経路Fが検出部材70から離れると、検出部材70に発生する誘導電流の大きさは小さくなる。
このようにして検出部材70に、検出部材70とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離に応じた誘導電流が発生した場合には、検出部80に入力される電流に変動が生じ、この電流変動が電気信号として入力抵抗R2を介してオペアンプAmpに入力される。そして、オペアンプAmpに入力された信号は増幅されて、検出信号として、コントローラ126等に向けて出力される。これにより、検出部材70に誘導電流が発生したときには、これが検出部80により検出されて、その検出信号がA/D変換部(第1A/D変換部88および第2A/D変換部89、図4参照)を通じてアナログ信号からデジタルデータなどとして変換されて、コントローラ126に向けて出力される。
一方、ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが吐出されなかった場合には、帯電したインク滴Ipが検出部材70の近傍を通過しないため、検出部材70には、十分な誘導電流が発生しない。このため、検出部80では、十分な検出信号が出力されない。
コントローラ126は、検出部80から出力された検出信号の信号レベルから、検出部材70に生じた誘導電流の大きさを取得して、その誘導電流の大きさに基づき、ノズル♯1〜♯180におけるインク滴Ipの吐出が正常に行われたか否かを判定する。ここで、コントローラ126は、例えば、取得した誘導電流の大きさと、所定の基準値とを比較して、ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipの吐出が行われたか否かを判定する。また、コントローラ126は、取得した誘導電流の大きさからあ、インク滴Ipの吐出方向が正常か否か判定する。この他に、コントローラ126は、検出部材70における誘導電流の発生タイミング等を取得して、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出速度が正常か否か判定したりしても良い。
なお、吐出検査時にノズル♯1〜♯180から吐出するインク滴Ipのサイズとしては、なるべく大きい方が好ましい。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタ1においては、一番大きいサイズのドット、例えば、媒体Sに大ドット(画素データ「11」)を形成するために吐出されるインク滴Ipとほぼ等しいサイズに設定されるのが好ましい。これは、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipのサイズが大きければ大きいほど、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipが帯電する電荷の量が大きくなるからである。このようにインク滴Ipの電荷量が大きくなれば、検出部材70において誘導電流をより発生し易くすることができる。これにより、検出部80において検出部材70の誘導電流をより検知し易くすることができる。
もちろん、吐出検査時に吐出されるインク滴Ipのサイズは、必ずしも一番大きいサイズのドット(大ドット等)を形成する場合のサイズに設定する必要はなく、吐出検査時だけ特別にサイズの大きいインク滴Ipを吐出するようにしても良く、また、サイズの小さいインク滴Ipを吐出するようにしても良い。
また、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipについては、必ずしも検出部材70の近傍に向けて吐出される必要はなく、検出部材70と接触するように吐出されても良い。この場合においても、インク滴Ipが検出部材70に接近することによって、検出部材70に誘導電流が発生するから、インク滴Ipの吐出の有無を調べることができる。
また、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipの数としては、必ずしも1滴とは限らない。すなわち、ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが複数回にわたり連続して吐出されても構わない。このようにインク滴Ipが複数回にわたり連続して吐出されれば、検出部材70の近傍を通過するインク滴Ipの数が増え、これにより、検出部材70において誘導電流をより発生し易くすることができる。したがって、検出部80において誘導電流の検出をよりし易くすることができる。
<実際の検出波形>
図11は、吐出検査時にインクを吐出するために、各ノズル♯1〜♯180に対応して設けられたピエゾ素子に向けて出力される駆動信号と、検出部80からの検出信号の各波形をそれぞれ示したものである。同図中の上の波形は駆動信号の波形を示したものであり、同図中の下の波形は、検出部80の検出信号の波形を示したものである。あるノズルについて吐出検査を行うときに、検査対象となるノズルに設けられたピエゾ素子には、同図に示すように、インク滴を1回、即ち1滴吐出するための駆動パルスWaが駆動信号として入力される。
一方、このような駆動信号により、検査対象となるノズルからインクが正常に吐出された場合には、検査対象となるノズルから吐出されたインク滴Ipによって検出部材70に誘導電流が発生し、この誘導電流が検出部80により検出されると、検出部80からは、同図に示すような上下に振れた波形のパルスWbが検出信号として出力される。検査対象となるノズルからインク滴Ipが吐出されてから、誘導電流が発生するまでに相応の時間がかかるとともに、発生した誘導電流が検出部80により検出されて出力されるまでに若干の時間差があることから、検出部80から出力される検出信号のパルスは、駆動信号の駆動パルスに比べて立上りが遅れることになる。
他方、ノズル♯1〜♯180からインクが正常に吐出されなかった場合には、検出部材70に誘導電流が発生しない。このことから、検出部80の検出信号には、同図に示すような波形のパルスWbがはっきりと現れない。
また、検出部80からの検出信号のパルスWbの大きさは、検出部材70とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離に応じて異なる。これは、検出部材70とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離Mに応じて検出部材70に発生する誘導電流の大きさが異なるからである。
図12は、検出部材70とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離Mと、検出部80からの検出信号の波形との関係を示したものである。図12Aは、インク滴Ipの飛行経路Fと検出部材70との間の距離Mが非常に小さい場合を示しており、図12Bは、インク滴Ipの飛行経路Fと検出部材70との間の距離Mが大きい場合を示しており、図12Cは、インク滴Ipの飛行経路Fと検出部材70との間の距離Mが中くらいのときの場合を示している。
インク滴Ipの飛行経路Fが検出部材70に近い場合には、図12Aに示すように、検出部80からの検出信号に発生するパルスWbの大きさは、非常に大きくなる。これにより、検出信号から得られるピーク値Vmaxは、非常に大きくなる。一方、インク滴Ipの飛行経路Fが検出部材70から離れている場合には、図12Bに示すように、検出部80からの検出信号に発生するパルスWbの大きさは、非常に小さくなり、検出信号から得られるピーク値Vmaxは、小さくなる。また、インク滴Ipの飛行経路Fと、検出部材70との間の距離が中くらいの場合には、図12Cに示すように、検出部80からの検出信号に発生するパルスWbの大きさも中くらいとなり、検出信号から得られるピーク値Vmaxは、中くらいとなる。
このように検出部80からの検出信号に発生するパルスWbのピーク値から、インク滴Ipの飛行経路Fと検出部材70との間の距離Mを検出することができる。これにより、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向を判定することができる。
なお、吐出検査は、複数のノズル、例えば、1列分のノズル列、即ちノズル♯1〜♯180の180個のノズルについてまとめて連続的に実施することができる。このとき、駆動信号は、図11に示すように、検査対象となるインク滴Ipを1回分(1滴分)吐出するための駆動パルスを所定の周期Tで繰り返し出力する形となる。また、検出部80の検出信号は、この駆動信号に対応して、各ノズル♯1〜♯180から正常にインクが吐出されれば、同図に示すように、所定の周期TでパルスWbが形成される形となる。ここで、所定の周期Tは、検査対象となるノズル♯1〜♯180に対して駆動パルスWaを出力してから、検出部80の検出信号にパルスWbが現れるまでの時間を基準にして適宜に設定する。検出部80からの検出信号を各周期Tごとに個別にチェックすることによって、各ノズル♯1〜♯180について個別に検査を実施することができる。
===本実施形態の液体吐出検査装置の構成===
本実施形態に係る液体吐出検査装置にあっては、ノズル♯1〜♯180からそれぞれ吐出されたインク滴Ipによって誘導電流が発生する検出部材70と、この検出部材70に発生した誘導電流を検出する検出部80とを2系統備えている。コントローラ126は、これら2系統の検出部材70および検出部80から取得した誘導電流の大きさに基づき、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出が正常に行われているか否かを判定する。
図13は、本実施形態に係る液体吐出検査装置62の構成の一例を説明したものである。この液体吐出検査装置62は、ノズル♯1〜♯180からそれぞれ吐出されたインク滴Ipによって誘導電流が発生する検出部材70として、第1検出部材72および第2検出部材74を備えている。また、この液体吐出検査装置62は、検出部材70に発生した誘導電流を検出する検出部80として、第1検出部82および第2検出部84を備えている。第1検出部82は、第1検出部材72に発生した誘導電流を検出する。第2検出部84は、第2検出部材74に発生した誘導電流を検出する。
第1検出部材72および第2検出部材74は、同図に示すように、それぞれヘッド21に対して平行に対向し得るように配置されている。また、これら第1検出部材72および第2検出部材74は、ここでは、相互に間隔をあけて平行に配置されている。
これら第1検出部材72および第2検出部材74には、それぞれ保護抵抗R1を介して電源(図示外)が接続されていて、例えば、+100V(ボルト)などの高い電圧が印加されている。また、これら第1検出部材72および第2検出部材74には、それぞれこれら第1検出部材72または第2検出部材74に発生する誘導電流を検出する第1検出部82または第2検出部84が接続されている。これら第1検出部82および第2検出部84は、それぞれ図9で説明した検出部80の構成と同じ構成を有している。
ノズル♯1〜♯180からそれぞれインク滴Ipが吐出されたときには、第1検出部材72および第2検出部材74のそれぞれにて誘導電流が発生する。ここで、第1検出部材72には、この第1検出部材72とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1に応じた大きさの誘導電流が発生する。また、第2検出部材74には、この第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M2に応じた大きさの誘導電流が発生する。すなわち、第1検出部材72または第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1または距離M2が小さければ、第1検出部材72または第2検出部材74には、大きな誘導電流が発生する。また、第1検出部材72または第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1または距離M2が大きければ、第1検出部材72または第2検出部材74には、小さな誘導電流が発生する。
第1検出部82および第2検出部84は、これら第1検出部材72または第2検出部材74に発生した誘導電流を検出して、その検出した誘導電流の大きさを検出信号としてコントローラ126に向けて出力する。第1検出部82および第2検出部84からそれぞれ出力された検出信号は、本実施形態では、第1A/D変換部88または第2A/D変換部89(図4参照)にそれぞれ入力されて、これら第1A/D変換部88または第2A/D変換部89にてアナログ信号からデジタル信号(デジタルデータ等)へと変換されて、コントローラ126に入力される。
===吐出の有無の判定===
次にコントローラ126による吐出の有無の判定方法について説明する。なお、ここで、コントローラ126は、「第1判定部」に相当する。図14は、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出の有無をコントローラ126により判定する方法の一例を説明したものである。ここでは、コントローラ126は、2つの検出部材、即ち第1検出部材72と第2検出部材74とにそれぞれ発生した誘導電流の大きさ、即ち、第1検出部82および第2検出部84からそれぞれ出力された検出信号に基づき判定する。
ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが吐出された場合には、第1検出部材72または第2検出部材74には誘導電流が発生する。これにより、第1検出部82または第2検出部84からの検知信号には、同図に示すようにパルスWbが発生する。このため、第1検出部82または第2検出部84からの検知信号の信号レベルが上昇して所定の基準値V0に到達する。このように検出信号の信号レベルが、所定の基準値V0に到達した場合には、コントローラ126は、第1検出部材72または第2検出部材74に十分な大きさの誘導電流が発生したと判断して、そのノズルについてインク滴Ipの吐出有りと判定する。
一方、ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが吐出されない場合には、第1検出部材72および第2検出部材74には、誘導電流が発生しないから、第1検出部82および第2検出部84の双方からの検知信号には、共にパルスWbが発生しない。これにより、第1検出部82および第2検出部84からの検知信号の信号レベルは上昇せず、所定の基準値V0に達しない。このことから、コントローラ126は、第1検出部材72および第2検出部材74に十分な大きさの誘導電流が発生していないと判断して、そのノズルについてインク滴Ipの吐出無しと判定する。このようにしてコントローラ126は、第1検出部82および第2検出部84から出力された検出信号に基づき、各ノズル♯1〜♯180からインク滴Ipが吐出されたか否かを判定する。
なお、所定の基準値V0は、吐出検査にあたって誤差が生じないような適当な値に設定される。また、この所定の基準値V0に関する情報は、メインメモリ127等のメモリをはじめとする適宜な記憶部にデータとして記憶されている。コントローラ126は、検出信号の大きさと、所定の基準値V0とを比較するにあたって、メインメモリ127等の適宜な記憶部から、所定の基準値V0に関する情報を取得する。
図15は、コントローラ126による吐出の有無の判定手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、コントローラ126は、まず、第1検出部82から出力された検出信号を取得する(S120)。次に、コントローラ126は、取得した第1検出部82からの検出信号と、所定の基準値V0とを比較する(S124)。この比較の結果、第1検出部82からの検出信号が、所定の基準値V0に達していた場合には、コントローラ126は、ステップS132へと進み、その検査対象となるノズルについてインク滴Ipの吐出有りと判定する。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、第1検出部82からの検出信号が、所定の基準値V0に達していなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS126へと進み、第2検出部84から出力された検出信号を取得する(S126)。
次に、コントローラ126は、取得した第2検出部84からの検出信号と、所定の基準値V0とを比較する(S128)。ここで、第2検出部84からの検出信号が、所定の基準値V0に達していた場合には、コントローラ126は、ステップS132へと進み、その検査対象となるノズルについてインク滴Ipの吐出有りと判定する。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、第2検出部84からの検出信号が、所定の基準値V0に達していなかった場合には、コントローラ126は、第1検出部82および第2検出部84の双方からの検出信号が所定の基準値V0に達していないことから、ノズルからインク滴Ipの吐出が行われていないと判断して、その検査対象となるノズルについてインク滴Ipの吐出無しと判定する(S130)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
===吐出方向の判定===
次にノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常か否かを検査する方法の一例について説明する。ここで、インク滴Ipの吐出方向が正常か否かの判定についても同様に、コントローラ126により行う。なお、ここで、コントローラ126は、「第2判定部」に相当する。コントローラ126は、第1検出部82および第2検出部84からの各検出信号に基づき判定を行う。具体的には、第1検出部82および第2検出部84からそれぞれ出力された各検出信号のピーク値を取得して、これら2つのピーク値の差分を求め、その差分に基づき、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常か否か判定する。第1検出部材72および第2検出部材74に発生する誘導電流の大きさは、これら第1検出部材72または第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離に応じて異なる。
<各検出部の検出信号>
図16〜図18は、第1検出部材72および第2検出部材74と、インク滴Ipの飛行経路Fとの各位置関係と、第1検出部82および第2検出部84から得られる各検出信号の波形とをそれぞれ説明したものである。図16は、インク滴Ipの飛行経路Fが、第1検出部材72および第2検出部材74の間のほぼ中央にある場合について説明したものである。図17は、インク滴Ipの飛行経路Fが第1検出部材72側に偏っている場合について説明したものである。図18は、インク滴Ipの飛行経路Fが第2検出部材74側に偏っている場合について説明したものである。図16A、図17Aおよび図18Aは、インク滴Ipの飛行経路Fと第1検出部材72および第2検出部材74との位置関係をそれぞれ説明したものである。また、図16B、図17Bおよび図18Bは、第1検出部82から得られる検出信号をそれぞれ説明したものである。また、図16C、図17Cおよび図18Cは、第2検出部84から得られる検出信号をそれぞれ説明したものである。
インク滴Ipの飛行経路Fが、図16Aに示すように、第1検出部材72と第2検出部材74との間のほぼ中央にある場合には、第1検出部材72とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1と、第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M2とはほぼ等しくなる。このため、図16Bおよび図16Cに示すように、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipによって、第1検出部材72に発生する誘導電流の大きさと、第2検出部材74に発生する誘導電流の大きさは、ほぼ等しくなる。これにより、第1検出部82からの検出信号のパルスWcのピーク値V1maxと、第2検出部84からの検出信号のパルスWdのピーク値V2maxとは、ほぼ等しい値となる。
一方、インク滴Ipの飛行経路Fが、図17Aに示すように、第1検出部材72側に偏っている場合には、第1検出部材72とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1が、第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M2に比べて小さくなる。このため、図17Bおよび図17Cに示すように、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipによって、第1検出部材72に発生する誘導電流の大きさは、第2検出部材74に発生する誘導電流の大きさに比べて大きくなる。これによって、第1検出部82からの検出信号のパルスWcのピーク値V1maxは、第2検出部84からの検出信号のパルスWdのピーク値V2maxに比べて大きくなる。
また、インク滴Ipの飛行経路Fが、図18Aに示すように、第2検出部材74側に偏っている場合には、第2検出部材74とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M2が、第1検出部材72とインク滴Ipの飛行経路Fとの間の距離M1に比べて小さくなる。このため、図18Bおよび図18Cに示すように、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipによって、第2検出部材74に発生する誘導電流の大きさは、第1検出部材72に発生する誘導電流の大きさに比べて大きくなる。これによって、第2検出部84からの検出信号のパルスWdのピーク値V2maxは、第1検出部82からの検出信号のパルスWcのピーク値V1maxに比べて大きくなる。
<判定方法>
ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常か否かを検査する場合には、第1検出部82および第2検出部84からそれぞれ出力された各検出信号のピーク値V1max、V2maxからそれらの差分を求め、その差分に基づき判定を行う。ここでは、図16〜図18(図16A、図17A、図18A)で説明するインク滴Ipの飛行経路Fが、正常な飛行経路である場合を例にして説明する。
図19は、図16〜図18において、第1検出部82および第2検出部84からの各検出信号のピーク値V1max、V2maxの差分ΔVa、ΔVb、ΔVcについて説明したものである。図19Aは、図16Bおよび図16Cのピーク値V1max、V2maxの差分ΔVaを説明したものである。図19Bは、図17Bおよび図17Cのピーク値V1max、V2maxの差分ΔVbを説明したものである。図19Cは、図18Bおよび図18Cのピーク値V1max、V2maxの差分ΔVcを説明したものである。ここで、差分ΔVa、ΔVb、ΔVcは、それぞれ「V1max−V2max」の式にて求めることとする。
インク滴Ipの飛行経路Fが、図16Aに示すように、第1検出部材72および第2検出部材74の間のほぼ中央にある場合には、第1検出部82からの検出信号のピーク値V1maxと、第2検出部84からの検出信号のピーク値V2maxとがほぼ等しいから、その差分ΔVaは、図19Aに示すように、ほぼゼロに近い、非常に小さな値となる。
一方、インク滴Ipの飛行経路Fが、図17Aに示すように、第1検出部材72側に偏っている場合には、第1検出部82からの検出信号のピーク値V1maxは、第2検出部84からの検出信号のピーク値V2maxに比べて大きいから、その差分ΔVbは、図19Bに示すように、差分ΔVaに比べて絶対値の大きいプラスの値となる。
また、インク滴Ipの飛行経路Fが、図18Aに示すように、第2検出部材74側に偏っている場合には、第2検出部84からの検出信号のピーク値V2maxは、第1検出部82からの検出信号のピーク値V1maxに比べて大きいから、その差分ΔVcは、図19Cに示すように、差分ΔVaに比べて絶対値の大きいマイナスの値となる。
ここで、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向にずれが発生した場合には、インク滴Ipの飛行経路Fが移動して、インク滴Ipの飛行経路Fと第1検出部材72との間の距離M1、およびインク滴Ipの飛行経路Fと第2検出部材74との間の距離M2が変更される。このため、第1検出部材72および第2検出部材74にそれぞれ発生する誘導電流の大きさが変動し、第1検出部82および第2検出部84からそれぞれ得られる検出信号のピーク値V1max、V2maxが増減する。これによって、これら2つのピーク値V1max、V2maxから得られる各差分ΔVa、ΔVb、ΔVcが変更される。
各ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常か否かを判定する場合には、これらの差分ΔVa、ΔVb、ΔVcが、所定の許容範囲内にあるか否かをそれぞれチェックする。図20は、各差分ΔVa、ΔVb、ΔVcに対応して設定された各所定の許容範囲の一例について説明したものである。図20Aは、差分ΔVaに対応して設定された所定の許容範囲の一例について説明したものである。図20Bは、差分ΔVbに対応して設定された所定の許容範囲の一例について説明したものである。図20Cは、差分ΔVcに対応して設定された所定の許容範囲の一例について説明したものである。
差分ΔVaは、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常な場合には、ほぼゼロに近い、非常に小さな値となる。このことから、差分ΔVaに対応する所定の許容範囲は、図20Aに示すように、ゼロを中心に、その上限値が『+Vamax』に、その下限値が『−Vamin』にそれぞれ設定される。ここで、差分ΔVaが所定の許容範囲内、即ち『+Vamax』以下かつ『−Vamin』以上であれば、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は正常であると判定される。一方、差分ΔVaが所定の許容範囲から外れた場合には、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は正常ではないと判定される。
また、差分ΔVbは、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常な場合には、プラスの領域にて変動する。このことから、差分ΔVbに対応する所定の許容範囲は、図20Bに示すように、その上限値が『+Vbmax』に、その下限値が『+Vbmin』にそれぞれ設定される。ここで、差分ΔVbが所定の許容範囲内、即ち『+Vbmax』以下かつ『+Vbmin』以上であれば、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は正常であると判定される。一方、差分ΔVbが所定の許容範囲から外れた場合には、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は、正常ではないと判定される。
また、差分ΔVcは、ズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常な場合には、マイナスの領域にて変動する。このことから、差分ΔVcに対応する所定の許容範囲は、図20Cに示すように、その上限値が『−Vcmax』に、その下限値が『−Vcmin』にそれぞれ設定される。ここで、差分ΔVcが所定の許容範囲内、即ち『−Vcmax』以下かつ『−Vcmin』以上であれば、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は正常であると判定される。一方、差分ΔVcが所定の許容範囲から外れた場合には、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向は、正常ではないと判定される。
このようにして判定を行うことで、検査対象となるノズル♯1〜♯180と、第1検出部材72および第2検出部材74との間の相対位置関係が、ノズル♯1〜♯180に応じて異なる場合であっても、ノズル♯1〜♯180ごとに適切な検査を行うことができる。
ここで、所定の許容範囲を規定する上限値(「+Vamax」や「+Vbmax」、「−Vcmax」など)および下限値(「−Vamin」や「+Vbmin」、「−Vcmin」など)は、「基準値」に相当する。これらの上限値(「+Vamax」、「+Vbmax」、「−Vcmax」)および下限値(「−Vamin」、「+Vbmin」、「−Vcmin」)に関する情報は、メインメモリ127等のメモリをはじめとする適宜な記憶部にデータとして記憶される。コントローラ126は、吐出方向の判定を行う際に、メインメモリ127等の適宜な記憶部から、これらの基準値を取得して判定を行う。
また、ここでは、第1検出部82および第2検出部84からの検出信号のピーク値V1max、V2maxから差分を求め、この差分からインク滴Ipの吐出方向が正常か否かを判定していたが、インク滴Ipの吐出方向を判定する方法としては、このように第1検出部82および第2検出部84からの検出信号のピーク値V1max、V2maxを取得してその差分に求め、その差分に基づき判定を行う方法に限らず、第1検出部材72および第2検出部材74に発生する誘導電流の大きさに基づき判定を行うのであれば、どのような判定方法であっても構わない。
<判定処理手順>
図21は、コントローラ126による吐出の方向の判定手順の一例を示したフローチャートである。ここでは、コントローラ126は、まず、第1検出部82から出力された検出信号からピーク値V1maxを取得する(S142)。次に、コントローラ126は、第2検出部84から出力された検出信号からピーク値V2maxを取得する(S144)。次に、コントローラ126は、取得したピーク値V1max、V2maxから差分を算出する(S146)。
次に、コントローラ126は、差分が所定の許容範囲内にあるかどうかをチェックする(S148)。ここで、差分が所定の許容範囲内にある場合には、コントローラ126は、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常であると判定する(S150)。一方、差分が所定の許容範囲から外れる場合には、コントローラ126は、ノズル♯1〜♯180からのインク滴Ipの吐出方向が正常ではないと判定する(S152)。
===本実施形態の検出部材===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1では、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の吐出検査を効率良く行うために、第1検出部材72および第2検出部材74が次のような構成になっている。
<設置方法>
図22は、本実施形態に係るインクジェットプリンタ1に搭載される液体吐出検査装置62の第1検出部材72および第2検出部材74の構成を示したものである。図22Aは、第1検出部材72および第2検出部材74の概要を示す平面図であり、図22Bは、第1検出部材72および第2検出部材74を示す縦断面図である。
第1検出部材72および第2検出部材74は、図22Aに示すように、長方形状に成形された基板75上に設けられている。この基板75は、例えば、プリント配線基板等により構成される。第1検出部材72および第2検出部材74は、この基板75の先端部(下端部)に形成された開口部76に、キャリッジ41の移動方向と交差するように斜めに掛け渡されている。
開口部76には、第1検出部材72および第2検出部材74がそれぞれ複数設けられている。第1検出部材72と第2検出部材74とは、基板75の長さ方向に沿って相互に間隔をあけて、交互に平行に配置されている。ここでは、第1検出部材72と第2検出部材74との間隔が等しくなっている。第1検出部材72および第2検出部材74の直径は、0.2mmほどになっている。
第1検出部材72および第2検出部材74はそれぞれ、その両端部がそれぞれ基板75の開口部76の縁部に固定されている。これにより、第1検出部材72および第2検出部材74は、基板75の開口部76に張られた状態にて設置されている。ヘッド21のノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipは、図22Bに示すように、第1検出部材72と第2検出部材74との間の隙間を通じて、第1検出部材72および第2検出部材74の側方を通過して、基板75の下方へと落下するようになっている。
ここで、第1検出部材72および第2検出部材74がキャリッジ41の移動方向に対して斜めに設置されているのは、次の理由からである。すなわち、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipの搬送方向のずれを検出するためである。インク滴Ipが搬送方向にずれた場合の方には、印刷される画像に、キャリッジ41の移動方向に沿って「白スジ」が発生することがある。このため、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipが搬送方向にずれる場合の方が、キャリッジ41の移動方向にずれる場合に比べて、印刷される画像の画質に及ぼす影響が大きい。このことから、吐出されるインク滴Ipの搬送方向のずれを詳しく検査する必要がある。
さらに、本実施形態では、これら第1検出部材72および第2検出部材74が設けられた基板75には、第1検出部82および第2検出部84を構成する保護抵抗R1やコンデンサC、入力抵抗R2、帰還抵抗R3、オペアンプAmpなどを構成する回路素子83、85、86、87が一体的に実装されている。これにより、基板75は、吐出検査を行うための第1検出部材72や第2検出部材74、回路素子83、85、86、87が実装された1つの吐出検査ユニット79となっている。
<検出部材の構成>
図23は、基板75に設けられた第1検出部材72および第2検出部材74の回路構成を詳しく説明したものである。基板75上に設置された第1検出部材72は、同図に示すように、基板75の長さ方向に沿って等間隔にて斜めに配置されている。第1検出部材72の一端部(ここでは、左端部)は、基板75の開口部76の縁部(ここでは、左側縁部)に沿って設けられた1本の第1共通線77Aにそれぞれ接続されている。この第1共通線77Aは、各第1検出部材72に発生した誘導電流を検出する第1検出部82に接続されている。
一方、各第1検出部材72の他端部(ここでは、右端部)は、一端部(ここでは、左端部)のように第1共通線77A等を介して相互に電気的に接続されておらず、各々電気的に開放されている。各第1検出部材72の他端部(ここでは、右端部)は、それぞれ固定部78を介して基板75の開口部76の縁部に固定されている。これら複数の第1検出部材72と第1共通線77Aとにより、櫛歯が構成されている。
他方、第2検出部材74は、第1検出部材72と同様に、基板75の長さ方向に沿って等間隔にて斜めに配置されている。各第2検出部材74は、第1検出部材72の各相互間にそれぞれ各第1検出部材72と平行に配置されている。第2検出部材74の一端部(ここでは、右端部)は、基板75の開口部76の縁部(ここでは、右側縁部)に沿って設けられた1本の第2共通線77Bにそれぞれ接続されている。この第2共通線77Bは、各第2検出部材74に発生した誘導電流を検出する第2検出部84に接続されている。
各第2検出部材74の他端部(ここでは、左端部)は、一端部(ここでは、右端部)のように第2共通線77B等を介して相互に電気的に接続されておらず、各々電気的に開放されている。各第2検出部材74の他端部(ここでは、左端部)は、それぞれ固定部78を介して基板75の開口部76の縁部に固定されている。これら複数の第2検出部材74と第2共通線77Bとにより、櫛歯が構成されている。
このように第1検出部材72および第2検出部材74の一端部(第1検出部材72は左端部、第2検出部材74は右端部)がそれぞれ第1共通線77Aまたは第2共通線77Bに接続されるとともに、各第1検出部材72および第2検出部材74の他端部(第1検出部材72は右端部、第2検出部材74は左端部)が相互に電気的に接続されずに電気的に開放されていることで、複数の第1検出部材72または複数の第2検出部材74に発生した誘導電流を効率よく検出することができる。これによって、複数の第1検出部材72およぶ複数の第2検出部材74についてそれぞれ1つの検出部、即ち第1検出部82および第2検出部84を用意するだけで済む。
また、第1検出部材72および第1共通線77A、並びに第2検出部材74および第2共通線77Bにより、それぞれ櫛歯が構成されていることで、複数のノズル♯1〜♯180についてまとめてコンパクトに吐出検査を実施することができる。特に、複数の第1検出部材72および複数の第2検出部材74がそれぞれ並べられて配置されていることで、検出部材72、74の長さが短くても、多数のノズル♯1〜♯180についてコンパクトに吐出検査を実施することができる。
なお、本実施形態では、前述した2つの櫛歯、即ち、第1検出部材72および第1共通線77Aにより構成される櫛歯と、第2検出部材74と第2共通線77Bとにより構成される櫛歯とが、相互に噛み合うような形で基板75上に配設されている。
===吐出検査ユニットの設置位置===
図24は、本実施形態の吐出検査ユニット79の設置位置を詳しく説明したものである。本実施形態の吐出検査ユニット79は、同図に示すように、ノズル♯1〜♯180からインクが吐出されて印刷が行われる印刷エリアApから外れたエリアAn(以下、非印刷エリアという)に設置される。この非印刷エリアAnには、ノズル♯1〜♯180のクリーニング装置として、ノズルの目詰まりを解消するためにノズル♯1〜♯180からインクを吸い出すノズル吸引装置200が設けられている。この他に、非印刷エリアAnには、ノズル♯1〜♯180の開口部から余計に付着したインクを拭き取るワイピング装置などが設けられることもある。本実施形態の吐出検査ユニット79は、このようなノズルクリーニングを実行するノズル吸引装置200をはじめとする各種クリーニング装置に隣接して設けられる。
本実施形態では、吐出検査ユニット79は、非印刷エリアAnの中でも印刷エリアApに近い位置、即ち、同図に示すように、印刷エリアApと、クリーニングユニット30との間に設けられる。これによって、キャリッジ41が印刷エリアApから非印刷エリアAnへと移動してくる際には、必ず吐出検査ユニット79の開口部76の上方、即ち第1検出部材72および第2検出部材74の上方を通過するようになっている。このことから、キャリッジ41が非印刷エリアAnに移動する非印刷時に、いつでもインクの吐出検査を行えるようにすることができる。
===吐出検査ユニットとノズル列との位置関係===
図25は、吐出検査が行われるときの吐出検査ユニット79とノズル列211C、211M、211Y、211Kとの位置関係を説明したものである。吐出検査ユニット79の基板75に設けられた開口部76の縦寸法Lは、同図に示すように、ノズル列211C、211M、211Y、211Kの長さ寸法に対応して、その長さ寸法よりも若干長くなるように設定されている。また、開口部76の横寸法Hは、ノズル列211C、211M、211Y、211Kの1列分の幅に対応するように設定されている。吐出検査ユニット79の開口部76に設けられた第1検出部材72および第2検出部材74は、それぞれ、ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の配列方向(ここでは、搬送方向と平行)と交差する方向に沿って斜めに設置される。
吐出検査を行う場合には、同図に示すように、ヘッド21に設けられた複数のノズル列211C、211M、211Y、211Kのうちの1列のノズル列(ここでは、ノズル列211M)が、吐出検査ユニット79の開口部76の真上、即ち第1検出部材72および第2検出部材74の真上に位置するように、位置合わせが行われる。その位置合わせが終了した後、そのノズル列211Mの各ノズル♯1〜♯180からそれぞれ第1検出部材72と第2検出部材74との間の隙間に向けてインクが吐出されて吐出検査が行われる。
1つのノズル列211Mについて吐出検査が終了した後、未だ吐出検査が行われていない他のノズル列211C、211Y、211Kについて吐出検査を行うべく、キャリッジ41が移動する。そして、再度、吐出検査ユニット79の開口部76、即ち第1検出部材72および第2検出部材74と、次に吐出検査を行うノズル列(ここでは、例えば、ノズル列211Yなど)との位置合わせが行われて、そのノズル列211Yについて吐出検査が実行される。このようにして、ヘッド21に設けられた複数のノズル列211C、211M、211Y、211Kに対して次々に1列ずつ吐出検査を行う。
===検出部材と各ノズルとの位置関係===
図26は、吐出検査時における第1検出部材72および第2検出部材74と、ノズル♯1〜♯180との位置関係の他の例について説明したものである。ここでは、3本の第1検出部材72A、72B、72Cと、3本の第2検出部材74A、74B、74Cとにて、15個のノズル♯1〜♯15の吐出検査を行う場合を例にして説明する。
ここで、第1検出部材72A、72B、72Cと第2検出部材74A、74B、74Cとは、交互にかつ等間隔にて平行に配置されている。第1検出部材72A、72B、72Cと第2検出部材74A、74B、74Cとの各相互間の搬送方向の間隔D3は、すべて等しくなっている。ここでは、各間隔D3は、ノズル間隔「k・D」の3倍と等しくなるように設定されている。
ノズル♯1〜♯16は、第1検出部材72A、72B、72Cと、第2検出部材74A、74B、74Cとの各相互間に、それぞれ3つずつ配置されている。すなわち、第1検出部材72Aと第2検出部材74Aとの間には、ノズル♯1、♯2、♯3が配置されている。また、第1検出部材72Bと第2検出部材74Aとの間には、ノズル♯4、♯5、♯6が配置されている。また、第1検出部材72Bと第2検出部材74Bとの間には、ノズル♯7、♯8、♯9が配置されている。また、第1検出部材72Cと第2検出部材74Bとの間には、ノズル♯10、♯11、♯12が配置されている。また、第1検出部材72Cと第2検出部材74Cとの間には、ノズル♯13、♯14、♯15が配置されている。
ノズル♯1〜♯3のうちのどれか1つのノズルからインク滴Ipが吐出されたときには、主に、第1検出部材72Aおよび第2検出部材74Aにそれぞれ誘導電流が発生する。また、ノズル♯4〜♯6のうちのどれか1つのノズルからインク滴Ipが吐出されたときには、主に、第1検出部材72Bおよび第2検出部材74Aにそれぞれ誘導電流が発生する。また、ノズル♯7〜♯9のうちのどれか1つのノズルからインク滴Ipが吐出されたときには、主に、第1検出部材72Bおよび第2検出部材74Bにそれぞれ誘導電流が発生する。また、ノズル♯10〜♯12のうちのどれか1つのノズルからインク滴Ipが吐出されたときには、主に、第1検出部材72Cおよび第2検出部材74Bにそれぞれ誘導電流が発生する。また、ノズル♯13〜♯15のうちのどれか1つのノズルからインク滴Ipが吐出されたときには、主に、第1検出部材72Cおよび第2検出部材74Cにそれぞれ誘導電流が発生する。
第1検出部材72A、72B、72Cおよび第2検出部材74A、74B、74Cにて発生した誘導電流は、第1共通線77Aまたは第2共通線77Bを通じて第1検出部82または第2検出部84に入力されて、これら第1検出部82または第2検出部84にてそれぞれ検出される。
<吐出検査>
吐出検査を行う場合には、前述した場合と同様に、各ノズル♯1〜♯15から各々吐出されたインク滴Ipによって、第1検出部材72A、72B、72Cおよび第2検出部材74A、74B、74Cにそれぞれ発生した誘導電流を第1検出部82および第2検出部84にて検出して、その検出結果に基づき、各ノズル♯1〜♯15からのインク滴Ipの吐出が正常に行われているか否かを判定する。
吐出の有無を検査する場合には、図14および図15において説明したように、第1検出部材72A、72B、72Cおよび第2検出部材74A、74B、74Cで発生した誘導電流を検出した第1検出部82および第2検出部84からの検出信号の信号レベルと、所定の基準値『V0』とを比較して、第1検出部82および第2検出部84のうちのいずれか一方からの検出信号の信号レベルが、所定の基準値『V0』に達するか否か調べることで、吐出の有無を判定する。
また、吐出方向を検査する場合には、図16〜図21において説明したように、第1検出部材72A、72B、72Cおよび第2検出部材74A、74B、74Cで発生した誘導電流を検出した第1検出部82および第2検出部84からの検出信号からそれぞれピーク値V1max、V2maxを取得して、そのピーク値V1max、V2maxの差分を求め、その差分が所定の許容範囲内にあるか否かを調べることによって、吐出方向の正否を検査する。
ここで、第1検出部材72A、72B、72C側に偏って配置されたノズル♯1、♯6、♯7、♯12、♯13については、吐出方向を検査する場合に、図17、図19B、図20Bにて説明した方法により実施することができる。また、第2検出部材74A、74B、74C側に偏って配置されたノズル♯3、♯4、♯9、♯10、♯15については、吐出方向を検査する場合に、図18、図19C、図20Cにて説明した方法により実施することができる。また、第1検出部材72A、72B、72Cと第2検出部材74A、74B、74Cとの間の中央に位置しているノズル♯2、♯5、♯8、♯11、♯14については、吐出方向を検査する場合に、図16、図19A、図20Aにて説明した方法により実施することができる。
===クリーニング処理===
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、このような吐出検査を行った結果、ノズル列211C、211M、211K、211Kのノズル♯1〜♯180に吐出不良のあるノズルが発見された場合には、そのノズルについてクリーニング処理が実行される。ここで実行されるクリーニング処理について説明する。なお、このクリーニング処理は、コントローラ126によって実行される。このコントローラ126は、クリーニング処理を実行する「コントローラ」に相当する。
(1)吸引処理
吸引処理は、ノズル吸引装置200により実施される。図27は、ノズル吸引装置200の構成を説明するものである。ノズル吸引装置200は、ヘッドキャップ202と、4本のホース204a、204b、204c、204dと、4つのポンプローラ(ここでは、1つのポンプローラ206cのみ図示、他のポンプローラは不図示)とを備えている。なお、4本のホース204a、204b、204c、204dおよび4つのポンプローラ(ここでは、1つのポンプローラ206cのみを図示)の構成と動作の概要は、全て同じである。ここでは、ホース204cおよびポンプローラ206cにより簡略的に説明し、重複する記載および図示は省略する。
ヘッドキャップ202は、同図に示すように、箱体202aと、ゴム枠202bとを有する。ゴム枠202bは、箱体202aの上縁部に設けられている。箱体202aは、その内部空間が4つの吸引室Ra、Rb、Rc、Rdに区画されている。そして、ヘッドキャップ202が上昇すると、ゴム枠202bがヘッド21の下面に密着する。そして、各吸引室Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれヘッド21に設けられた各ノズル列211C、211M、211Y、211Kを覆う閉塞空間を形成する。ここでは、吸引室Raが、イエロノズル列211Yを覆う閉塞空間を形成する。また、吸引室Rbが、マゼンダノズル列211Mを覆う閉塞空間を形成する。また、吸引室Rcが、シアンノズル列211Cを覆う閉塞空間を形成する。また、吸引室Rdが、ブラックノズル列211Kを覆う閉塞空間を形成する。各吸引室Ra、Rb、Rc、Rdには、それぞれホース204a、204b、204c、204dが接続されている。
ポンプローラ206cは、周縁部近傍に2つの小ローラ208、209を備えている。これら2つの小ローラ208、209の周囲には、ホース204cが巻回されている。ポンプローラ206cは、搬送モータ15により矢印Xの方向に回転駆動されるようになっている。ポンプローラ206cは、搬送モータ15により矢印Xの方向に回転駆動されると、小ローラ208、209によってホース204cの内部の空気が押される。これによって、ヘッドキャップ202内に設けられた閉塞空間、即ち、ここでは吸引室Rcの内部の空気が排気される。この結果、ヘッド21のノズル列、即ち、ここではシアンノズル列211Cの各ノズル♯1〜♯180からインクが吸引される。これにより吸引されたインクは、ホース204cを通って排出される。
このようにノズル列の各ノズル♯1〜♯180からインクが吸引されることで、ノズルの目詰まり等の吐出不良の原因となっている異物をノズルから吸引することができる。これにより、ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
(2)インク吐出動作(フラッシングともいう)
このインク吐出動作によるクリーニング処理は、フラッシングとも呼ばれ、ノズル♯1〜♯180からインクを強制的に吐出する動作を実行してインクを排出する。具体的には、各ノズル♯1〜♯180のピエゾ素子を駆動して、印刷時に各ノズル♯1〜♯180からインクを吐出する場合と同じように、ノズルからインクを積極的に吐出する動作を実行する。
図28は、このインク吐出動作が行われているときの様子を模式的に示したものである。このインク吐出動作では、ヘッド21に設けられた各ノズル♯1〜♯180から各々インクが強制的に吐出される。ここで、インク吐出動作が実行されるのは、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の全てのノズル列211C、211M、211Y、211Kであってもよく、また吐出不良が発生したノズルを有する一部のノズル列であっても良い。また、ここで各ノズル♯1〜♯180から各々吐出されるインクの量は、印刷時に比べて多くても良い。また、インクを吐出する動作は、複数回にわたり連続的に実行される。このように複数回にわたり連続的にインクが吐出されることで、目詰まり等の吐出不良の解消を図ることができる。
ここで吐出されたインクについては、同図に示すように、ヘッド21の下方に対向して設置されたインク回収部230(「液体回収部」に相当)にて回収される。このインク回収部230にあっては、例えば、プラテン14上に設けられた溝部等であっても構わない。
キャリッジ41は、このインク吐出動作処理(フラッシング)が実行される際に、ヘッド21がインク回収部230に対向するように、インク回収部230の上方に移動する。そして、ヘッド21のノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から各々インクが吐出されてインク吐出動作が実行される。
このように各ノズル♯1〜♯180から積極的にインクが吐出されることで、ノズルの目詰まり等の吐出不良の原因となっている異物がノズルから除去することができる。これにより、ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
(3)ワイピング処理
このワイピング処理は、ワイピング装置240により実行される。図29Aおよび図29Bは、このワイピング装置240の一例について説明したものである。図29Aは、このワイピング装置240の構成について説明したものである。図29Bは、このワイピング装置240によるワイピング処理について説明したものである。
このワイピング装置240は、図29Aに示すように、ワイパーブレード242とワイパーブレード保持部244と、ワイパーヘッド部246と、このワイパーヘッド部246を図中矢印Yの方向に沿って動かすための駆動機構(図示外)とを備えている。ワイパーブレード242は、例えば、フェルト層とゴム層とが張り合わされた板状の弾性部材等により形成される。また、ワイパーブレード保持部244は、ワイパーブレード242を支持している。ワイパーヘッド部246は、図中矢印Yの方向に沿って、図示しない駆動機構によって相対的に移動するようになっている。ここで、矢印Yの方向は、搬送方向と平行に設定されている。
ワイパーヘッド部246は、クリーニング実行前においては、同図に示すように、矢印Yの方向の手前側の待機位置に待機している。そして、ヘッド21のノズル列211C、211M、211Y、211Kに対してワイピング処理が実行されるときには、同図に示す待機位置から、図中矢印Yの方向に沿って、図示しない駆動機構により移動する。これにより、ワイパーヘッド部246は、ヘッド21のノズル列211C、211M、211Y、211Kの真下に位置するように設置される。
そして、キャリッジ41の移動により、ヘッド21がワイパーヘッド部246の上方に移動してきたときには、図29Bに示すように、ワイパーブレード242の先端部がヘッド21のノズル列211C、211M、211Y、211Kに接触する。さらに、キャリッジ41が移動して、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kが、ワイパーブレードの上方を横切ることで、ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の開口部が、ワイパーブレード242により拭われるようになっている。
このようにワイパーブレード242がノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180の開口部を拭うことで、ノズルの開口部に付着した異物等の付着物を拭き取って除去することができる。これにより、ノズルの吐出不良の解消を図ることができる。
なお、ここでいう「クリーニング処理」にあっては、これら(1)〜(3)のクリーニング処理に限られない。つまり、ノズル♯1〜♯180についてノズルクリーニングを目的に実行される処理であれば、どのような処理であっても「クリーニング処理」に含まれる。
===クリーニング実行手順===
次に、実際に実行されるクリーニングの手順の一例について説明する。ここでは、液体吐出検査装置62により各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180から順次インクを吐出して各ノズル♯1〜♯180について吐出検査を行った後、これらノズル♯1〜♯180に吐出不良が発生したノズルがあった場合に、そのノズルについてクリーニング処理を実行する。吐出検査は、4つのノズル列211C、211M、211Y、211Kについて1ノズル列ずつ順次実行される。また、クリーニング処理は、液体吐出検査装置62による吐出検査の結果に応じて、コントローラ126により複数のクリーニング処理の中から適切なクリーニング処理を選択して実行する。
<インクの吐出>
図30は、吐出検査を行うときの各ノズル列211K、211C、211M、211Y別の吐出検査の手順の一例を説明するフローチャートである。ここでは、吐出検査ユニット79が、1列分のノズル列にしか対応していないことから、各ノズル列211K、211C、211M、211Yについてそれぞれキャリッジ41(ヘッド21)を移動させて、各ノズル列211K、211C、211M、211Yごとに個別に吐出検査を行う。
まず、ヘッド21を吐出検査ユニット79に向かって移動させる(S202)。そして、検査対象となるノズル列211C、211M、211Y、211Kのうちのいずれか1つのノズル列と、吐出検査ユニット79との位置合わせを行う(S204)。次に、変数「N」に初期値「1」をセットして(S206)、「N」番目のノズル(ノズル♯N)から第1検出部材72および第2検出部材74の間に向けてインク滴Ipを1回分(1滴分)吐出する動作を実行して、吐出検査を行う(S208)。吐出終了後、変数「N」に「N+1」の値をセットし(S210)、変数「N」がノズルの個数である「180」を超えていないかどうかチェックする(S212)。ここで、変数「N」が「180」を超えている場合には、全てのノズルについて吐出検査が終了したとして、処理を終了する。
一方、変数「N」が「180」を超えていない場合には、全てのノズル♯1〜♯180の検査が終了していないとして、ステップS208に戻って、次に「N+1」番目のノズル(ノズル♯N+1)についてインクの吐出動作を実行して、吐出検査を行う(S208)。その後、再度、変数「N」に「N+1」の値をセットして(S210)、変数「N」がノズルの個数である「180」を超えるまで、各ノズル♯1〜♯180について順次個別に吐出検査が実行される。
なお、これらの一連の検査処理は、本実施形態では、メインメモリ127から読み出されたプログラムに基づきコントローラ126により実行されたり、あるいは、コンピュータ140からの命令により実行される。
<判定処理>
図31は、コントローラ126による判定手順の一例を説明したフローチャートである。コントローラ126は、変数「N」に対して初期値「1」をセットする(S302)。次に、コントローラ126は、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出の有無の検査を実施する(S304)。この検査においては、例えば、図14および図15において説明したような方法により実施する。そして、コントローラ126は、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出が有るか否か判定する(S306)。検査の結果、「N」番目のノズル(ノズル♯N)についてインクの吐出が検出されなかった場合には、コントローラ126は、ステップS322へと進み、インクの吐出無しと判断する(S322)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出有りと判定した場合には、コントローラ126は、次にステップS308へと進み、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出方向の検査を実施する(S308)。この検査においては、例えば、図16〜図21において説明したような方法により実施する。そして、コントローラ126は、吐出方向が正常か否か判定する(S310)。検査の結果、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出方向が正常ではなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS320へと進み、インクの吐出方向に異常ありと判定する(S320)。その後、コントローラ126は、処理を終了する。
一方、「N」番目のノズル(ノズル♯N)について吐出方向が正常であると判定した場合には、コントローラ126は、次にステップS312へと進み、次のノズルの検査を行うべく、変数「N」に値「N+1」をセットする(S312)。そして、コントローラ126は、セット後の変数「N」が、ノズルの個数である「180」を超えていないかどうかチェックする(S316)。ここで、変数「N」が「180」を超えていなかった場合には、コントローラ126は、ステップS304へと戻り、新しい別の未検査のノズル(「N+1」番目のノズル)について検査を行う。一方、変数「N」が「180」を超えていた場合には、コントローラ126は、検査対象となっているノズル列の全てのノズル♯1〜♯180についての検査が終了したとして、ステップS318へと進み、検査対象のノズル列について全てのノズル♯1〜♯180に異常無しと判断して(S318)、直ちに処理を終了する。
<ノズル列別の検査手順>
図32は、ノズル列別の検査手順の一例について説明したフローチャートである。ここでは、各ノズル列211K、211C、211M、211Yごとに個別に吐出検査を実施する。ここでは、イエロノズル列211Y→マゼンダノズル列211M→シアンノズル列211C→ブラックノズル列211Kの順に吐出検査を実施する。なお、これら各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの吐出検査は、コントローラ126により行われている。
コントローラ126は、まず、はじめにイエロノズル列211Yについて吐出検査を実施する(S402)。ここでは、検査対象のノズルにおけるインクの吐出の有無やインクの吐出方向について検査が行われる。検査は、検査対象のノズル列、即ちイエロノズル列211Yの各ノズル♯1〜♯180について行われる。その吐出検査の後、コントローラ126は、検査対象のイエロノズル列211Yについてインクの吐出が無いノズルがあるかないかチェックする(S404)。ここで、インクの吐出が無いノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「重度の吐出不良」と判断して、ステップS428へと進み、イエロノズル列211Yに対し、クリーニング処理として、吸引処理を実行する(S428)。その吸引処理の終了後、コントローラ126は、ステップS402へと進み、イエロノズル列211Yについて、再度、吐出検査を行う。
一方、ステップS404において、イエロノズル列211Yにインクの吐出が無いノズルが無かった場合には、コントローラ126は、次にステップS406へと進み、イエロノズル列211Yにインクの吐出方向に異常があるノズルがないかどうかチェックする(S406)。ここで、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「軽度の吐出不良」と判断して、ステップS430へと進み、イエロノズル列211Yに対してクリーニング処理として、インク吐出動作(フラッシング)を実行する(S428)。そのインク吐出動作の終了後、コントローラ126は、ステップS402へと進み、イエロノズル列211Yについて、再度、吐出検査を行う。
ステップS406において、イエロノズル列211Yにインクの吐出方向に異常があるノズルがなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS408へと進み、マゼンダノズル列211Mについて吐出検査を行う(S408)。その吐出検査の後、コントローラ126は、検査対象のマゼンダノズル列211Mについてインクの吐出が無いノズルがあるかないかチェックする(S410)。ここで、インクの吐出が無いノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「重度の吐出不良」と判断して、ステップS432へと進み、マゼンダノズル列211Mに対し、クリーニング処理として、吸引処理を実行する(S432)。その吸引処理の終了後、コントローラ126は、ステップS408へと進み、マゼンダノズル列211Mについて、再度、吐出検査を行う。
一方、ステップS410において、マゼンダノズル列211Mにインクの吐出が無いノズルが無かった場合には、コントローラ126は、次にステップS412へと進み、マゼンダノズル列211Mに、インクの吐出方向に異常があるノズルがないかどうかチェックする(S412)。ここで、マゼンダノズル列211Mに、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「軽度の吐出不良」と判断して、ステップS434へと進み、マゼンダノズル列211Mに対してクリーニング処理として、インク吐出動作(フラッシング)を実行する(S434)。そのインク吐出動作の終了後、コントローラ126は、ステップS408へと進み、マゼンダノズル列211Mについて、再度、吐出検査を行う。
ステップS412において、マゼンダノズル列211Mに、インクの吐出方向に異常があるノズルがなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS414へと進み、シアンノズル列211Cについて吐出検査を行う(S414)。その吐出検査の後、コントローラ126は、検査対象のシアンノズル列211Cについてインクの吐出が無いノズルがあるかないかチェックする(S416)。ここで、インクの吐出が無いノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「重度の吐出不良」と判断して、ステップS436へと進み、シアンノズル列211Cに対し、クリーニング処理として、吸引処理を実行する(S436)。その吸引処理の終了後、コントローラ126は、ステップS414へと進み、シアンノズル列211Cについて、再度、吐出検査を行う。
一方、ステップS416において、シアンノズル列211Cにインクの吐出が無いノズルが無かった場合には、コントローラ126は、次にステップS418へと進み、シアンノズル列211Cに、インクの吐出方向に異常があるノズルがないかどうかチェックする(S418)。ここで、シアンノズル列211Cに、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「軽度の吐出不良」と判断して、ステップS438へと進み、シアンノズル列211Cに対し、クリーニング処理として、インク吐出動作(フラッシング)を実行する(S438)。そのインク吐出動作の終了後、コントローラ126は、ステップS414へと進み、シアンノズル列211Cについて、再度、吐出検査を行う。
ステップS418において、シアンノズル列211Cに、インクの吐出方向に異常があるノズルがなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS420へと進み、ブラックノズル列211Kについて吐出検査を行う(S420)。その吐出検査の後、コントローラ126は、検査対象のブラックノズル列211Kについてインクの吐出が無いノズルがあるかないかチェックする(S422)。ここで、インクの吐出が無いノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「重度の吐出不良」と判断して、ステップS440へと進み、ブラックノズル列211Kに対し、クリーニング処理として、吸引処理を実行する(S440)。その吸引処理の終了後、コントローラ126は、ステップS420へと進み、ブラックノズル列211Kについて、再度、吐出検査を行う。
一方、ステップS422において、ブラックノズル列211Kに、インクの吐出が無いノズルが無かった場合には、コントローラ126は、次にステップS424へと進み、ブラックノズル列211Kに、インクの吐出方向に異常があるノズルがないかどうかチェックする(S424)。ここで、ブラックノズル列211Kに、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合には、コントローラ126は、これを「軽度の吐出不良」と判断して、ステップS442へと進み、ブラックノズル列211Kに対し、クリーニング処理として、インク吐出動作(フラッシング)を実行する(S442)。そのインク吐出動作の終了後、コントローラ126は、ステップS420へと進み、ブラックノズル列211Kについて、再度、吐出検査を行う。
他方、ステップS424において、ブラックノズル列211Kにインクの吐出方向に異常があるノズルがなかった場合には、コントローラ126は、次にステップS426へと進み、全ノズル列211C、211M、211Y、211Kの全ノズル♯1〜♯180に吐出不良がないと判断して、検査処理を終了する。
<その他のクリーニング処理実行例>
図32にて説明した実施形態では、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180にインクの吐出が無いノズルがあった場合に、そのノズルに対してクリーニング処理として吸引処理が実行されていたが、インクの吐出が無いノズルがあった場合に実行されるクリーニング処理としては、このような吸引処理に限られない。つまり、インクの吐出が無いノズルがあった場合に、前述したインク吐出動作やワイピング処理がクリーニング処理として実行されても良い。
また、この他に、他のクリーニング処理がインクの吐出が無いノズルについて実行されても良い。さらにまた、インクの吐出が無いノズルがあった場合に実行されるクリーニング処理としては、複数種類のクリーニング処理が組み合わせて実行されても良い。例えば、前述した吸引処理とインク吐出動作とが組み合わされて実行されても良い。
他方、各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180にインクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合に、そのノズルに対してクリーニング処理としてインク吐出動作が実行されていたが、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合に実行されるクリーニング処理としては、このようなインク吐出動作に限られない。つまり、インクの吐出方向に異常があるノズルがあった場合に、前述した吸引処理やワイピング処理がクリーニング処理として実行されてもよい。
また、この他に、他のクリーニング処理が、インクの吐出に異常があるノズルについて実行されても良い。さらにまた、インクの吐出に異常があるノズルがあった場合に実行されるクリーニング処理としては、複数種類のクリーニング処理が組み合わせて実行されても良い。例えば、前述したインク吐出動作とワイピング処理とが組み合わされて実行されても良い。
===検査タイミング===
吐出検査が行われるタイミングとしては、次のようなものがある。
(1)印刷処理中
印刷処理中に適当なタイミングで吐出検査を実行する。例えば、「双方向印刷」の場合には、移動方向が変更される際に、キャリッジ41が待機位置へと移動してノズル♯1〜♯180の吐出検査を実行する。これにより、印刷処理中に途中でノズルの目詰まり等が発生して、印刷画像に不具合が生じるのを回避することができる。
(2)電源投入時
電源投入時に吐出検査を実行する。これは、これから印刷を行うために、インクジェットプリンタ1の電源投入時に、吐出検査を実行するものであり、インクジェットプリンタ1のイニシャライズ処理時に処理の1つとしてノズル♯1〜♯180の吐出検査を実行する。このようなタイミングで吐出検査を実行することで、ノズル♯1〜♯180の目詰まり等なく印刷処理をスムーズに実行することができる。
(3)給紙時
媒体Sを印刷すべく所定の位置に送り込む動作時、即ち給紙時に吐出検査を実行する。これは、これから1つの媒体Sに印刷処理を施そうとするときに、インクが正常に吐出されるかどうかをチェックするもので、媒体Sを給紙する都度、吐出検査を実行しても良く、また、適宜な間隔で所定の数ごとに吐出検査を実行しても良い。
(4)印刷データの取得時
インクジェットプリンタ1が、パーソナルコンピュータなどのコンピュータ140から印刷データを受け取ったときに、吐出検査を実行する。すなわち、コンピュータ140から印刷データを受け取り、これから印刷を実行しようとするときに、インクが正常に吐出されるか否かをチェックするものである。このようなタイミングで吐出検査を実行することで、ノズル♯1〜♯180の目詰まり等なく、印刷処理をスムーズに実行することができる。
なお、本発明における吐出検査が実行されるのは、必ずしも前述した(1)〜(4)のタイミングである必要はなく、これら(1)〜(4)以外のタイミングで吐出検査が実行されても良い。
===まとめ===
以上本実施形態にあっては、液体吐出検査装置62により各ノズル列211C、211M、211Y、211Kの各ノズル♯1〜♯180についてインクの吐出が無いと判定した場合と、インクの吐出方向に異常が有ると判定した場合とで、ノズルに対して異なるクリーニング処理が実行されることで、ノズルの吐出不良の状況に応じて、適切クリーニング処理を実行することができる。つまり、本実施形態では、インクの吐出が無いと判定した場合には、コントローラ126は、これを「重度の吐出不良」であると判断して、ノズル♯1〜♯180に対してクリーニング処理として吸引処理を実行する。また、インクの吐出方向に異常があると判定した場合には、コントローラ126は、これを「軽度の吐出不良」であると判断して、ノズル♯1〜♯180に対してクリーニング処理としてインク吐出動作を実行する。このようにインクの吐出が無いと判定した場合には、吸引処理を実行し、またインクの吐出方向に異常が有ると判定した場合には、インク吐出動作を実行することで、クリーニング処理に要する時間の短縮を図ることができるとともに、クリーニング時のインク吐出量を抑制することができ、ユーザーへのコスト負担増を防止することができる。
また、本実施形態では、インクの吐出が無いと判定された場合に、インクの吐出方向について検査が行われることで、吐出検査を適切かつ簡略に行うことができる。
また、本実施形態では、各ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって誘導電流が発生する検出部材を備え、この検出部材に発生する誘導電流を検出してその検出結果に基づき判定するから、ノズル♯1〜♯180からインクの吐出が有るか無いか、またノズル♯1〜♯180からのインクの吐出方向に異常が有るか否かを簡単に判定することができ、またこれらの判定を同時に行うこともできる。特に、検出部材に発生する誘導電流と所定の基準値とを比較することにより判定を行うことで、非常に簡単に判定を行うことができる。
===その他の判定===
前述した実施形態では、第1検出部材72および第2検出部材74にそれぞれ発生した誘導電流に基づき、ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出方向が正常か否かについて検査をすることができる点について説明した。しかしながら、第1検出部材および第2検出部材にそれぞれ発生した誘導電流については、インクの吐出方向が正常か否かの検査の他に、例えば、ノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出されていないか否かなどについても検査をすることができる。
ここで、ノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出された場合について説明する。図33は、ノズル♯1からインクが飛散して吐出された場合の一例について説明したものである。ノズル♯1からインクが飛散した吐出された場合には、同図に示すように、ノズル♯1から吐出されるインクは、ノズルから離間する際に細かな粒子状となって周囲に散らされる。これにより、ノズル♯1から飛び散って吐出されたインクがミストとなって、周辺を汚すなどの悪影響を及ぼす場合がある。
第1検出部材72および第2検出部材74は、このようにノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出された場合について検出することができる。つまり、ノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出された場合には、飛散して形成された各粒子がそれぞれ帯電しているため、第1検出部材72および第2検出部材74にはそれぞれ誘導電流が発生し、ノズル♯1〜♯180からインクが吐出されているか否かの検査は行うことができる。しかしながら、各粒子は、それぞれバラバラに第1検出部材72または第2検出部材74の近傍を通過するため、第1検出部材72および第2検出部材には、インクが正常に吐出された場合とは異なる波形の誘導電流を得ることができる。具体的には、例えば、第1検出部材72および第2検出部材には、正常にインクが吐出された場合と異なるピーク値の誘導電流を得ることができる。このことから、第1検出部材72および第2検出部材74にそれぞれ発生する誘導電流の大きさを調べれば、ノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出されたことを検出することができる。
この他にも、第1検出部材72および第2検出部材74にそれぞれ発生する誘導電流の大きさを調べれば、ノズル♯1〜♯180からインクが飛散して吐出されていないか否かの他に、ノズル♯1〜♯180からのインクの様々な吐出状態を検出することが可能である。
===その他のクリーニング処理===
前述した実施の形態では、クリーニング処理として、(1)吸引処理と、(2)インク吐出動作(フラッシング)と、(3)ワイピング処理との3種類、説明していた。ここで、『(2)インク吐出動作(フラッシング)』については、次のような処理がある。
このインク吐出動作(フラッシング)では、ノズル♯1〜♯180から吐出するインクの量を少なくする。具体的には、例えば、本実施形態では、クリーニング処理として、大きいサイズのドット(大ドット)を形成するためのインク吐出動作を実行するのではなく、小さいサイズのドット(小ドット)を形成するためのインク吐出動作を実行する。なお、中くらいのサイズのドット(中ドット)を形成するためのインク吐出動作を実行しても良い。
図34Aは、大きいサイズのドット(大ドット)、中くらいのサイズのドット(中ドット)および小さいサイズのドット(小ドット)をそれぞれ形成するためのインク吐出動作を行うための駆動信号について説明したものである。図中、駆動信号(1)は、大きいサイズのドット(大ドット)を形成するためのインク吐出動作を行うための駆動信号を示している。また、駆動信号(2)は、中くらいのサイズのドット(中ドット)を形成するためのインク吐出動作を行うための駆動信号を示している。また、駆動信号(3)は、小さいサイズのドット(小ドット)を形成するためのインク吐出動作を行うための駆動信号を示している。各駆動信号(1)〜(3)の信号波形はそれぞれ異なっている。小さいサイズのドット(小ドット)を形成するためのインク吐出動作を実行する場合には、大きいサイズのドット(大ドット)を形成するための駆動信号(1)に比べて、周波数の低い駆動信号(3)が用いられる。
図34Bは、駆動信号が異なる場合の一例について説明したものである。ここでは、駆動信号が、同図に示すように、複数のパルスを有し、各パルスがそれぞれ同一の形状となっている。そして、小さいサイズのドット(小ドット)を形成する場合には、これら複数のパルスの中から、例えば、1つのパルスが選択されて用いられる(駆動信号(6)参照)。また、中くらいのサイズのドット(中ドット)を形成する場合には、これら複数のパルスの中から、例えば、2つのパルスが選択されて用いられる(駆動信号(5)参照)。また、大きいサイズのドット(大ドット)を形成する場合には、複数のパルスが全て選択されて用いられる(ここでは3つのパルス。駆動信号(4)参照)。
そして、クリーニング処理を行う場合には、小さいサイズのドット(小ドット)を形成するための駆動信号(6)か、または中くらいのサイズのドット(中ドット)を形成するための駆動信号(5)が用いられる。すなわち、大きいサイズのドット(大ドット)を形成するための駆動信号(4)に比べて、周波数の低い駆動信号(4)または駆動信号(5)が用いられる。
このようにクリーニング処理としてインクの量が少ないインク吐出動作(フラッシング)を行うのは、次の理由からである。すなわち、ノズル♯1〜♯180の目詰まり等の不具合には、大きいサイズのドット(大ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消するものや、中くらいのサイズのドット(中ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消するもの、さらに、小さいサイズのドット(小ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消するものがある。
そして、中くらいのサイズのドット(中ドット)または小さいサイズのドット(小ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消する不具合には、大きいサイズのドット(大ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によっては解消しないものがある。また、また、中くらいのサイズのドット(中ドット)または小さいサイズのドット(小ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消しない不具合には、大きいサイズのドット(大ドット)を形成すべくインクを吐出する動作によって解消するものもある。このようにノズル♯1〜♯180の目詰まり等の不具合については、それぞれ適切な解消方法がある。このことから、ノズル♯1〜♯180のクリーニング処理にあっては、ノズル♯1〜♯180の目詰まり等の不具合に応じて、各種クリーニング処理を実行する必要がある。
以上のことから、クリーニング処理として、最大サイズを除く他のサイズ(中ドット、小ドット)のドットを形成するためのインク吐出動作(フラッシング)を実行すれば、大きいサイズのドット(大ドット)を形成するためのインク吐出動作(フラッシング)にて解消することが困難なノズルの目詰まり等の不具合についても解消を図ることができる。また、インクの吐出量が少ない分だけ、インクの消耗を削減することができる。
===液体吐出検査装置の他の構成例===
<その1:摩擦帯電の利用>
図35Aは、本発明に係る液体吐出検査装置の他の構成例を説明したものである。この液体吐出検査装置100は、同図に示すように、先に説明した液体吐出検査装置(図9参照)のように、誘導電流が発生する検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に高電圧を印加することによって、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipを帯電させるのではなく、各ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipが、各ノズル♯1〜♯180から離れる際に、自然に帯電する、いわゆる摩擦帯電現象を利用して、インク滴Ipを帯電させるようになっている。このため、インク滴Ipを帯電させるために検出部材70に高電圧を印加する構成が省かれている。
このように摩擦帯電を利用して、各ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipを帯電させることによって、液体吐出検査装置100の構成をより簡略化することができる。
なお、ここでは、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に高電圧が印加されないため、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に発生する誘導電流を検出する検出部102(第1検出部および第2検出部に該当)は、先に説明した液体吐出検査装置62(図9の基本構成60参照)の検出部80の構成と比べて、コンデンサCが省かれた構成となっている。
<その2;電極部の設置>
図35Bは、本発明に係る液体吐出検査装置の他の構成例を説明したものである。この液体吐出検査装置110は、同図に示すように、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)とは別に電極部112を備え、この電極部112によって、ノズル♯1〜♯180から吐出されるインク滴Ipを帯電させるようになっている。この電極部112は、同図に示すように、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)と同様に、金属等の導電性を有する線材からなり、緊張状態にて張られた形で、ヘッド21と平行に配置されている。電極部112には、保護抵抗R1を介して電源(図示外)が接続されていて、この電源から例えば100V(ボルト)などの高い電圧が印加されるようになっている。
このような電極部112が設けられていることによって、ヘッド21と電極部112との間には、電界が形成されることから、インク滴Ipがノズル♯1〜♯180から離れる際に帯電させることができる。
なお、この場合においても前述した<その1>の場合と同様に、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に高電圧が印加されないため、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に発生する誘導電流を検出する検出部114(第1検出部および第2検出部に該当)は、先に説明した液体吐出検査装置62(図9の基本構成60参照)の検出部80(第1検出部82または第2検出部84)の構成と比べて、コンデンサCが省かれた構成となっている。
また、電極部112の設置位置にあっては、なるべくヘッド21に近い方が好ましい。電極部112がヘッド21に近ければ近いほど、電極部112とヘッド21との間の電界をより強くすることができ、これによってより一層、検出部材70(第1検出部材72または第2検出部材74)に発生し易くすることができる。
<その3:検出部材の他の実施形態>
図36Aおよび図36Bは、第1検出部材72および第2検出部材74の他の実施形態を説明したものである。図36Aは、それら第1検出部材72および第2検出部材74が設置された吐出検査ユニット79を示したものである。図36Bは、それら第1検出部材72および第2検出部材74により検査するときの様子を説明したものである。
ここで、第1検出部材72および第2検出部材74は、図36Aに示すように、それぞれ板状部材により形成されている。これら板状の第1検出部材72および第2検出部材74の厚さは、ここでは、それぞれ0.2mmほどに設定されている。また、これら板状の第1検出部材72および第2検出部材74の高さは、ここでは、それぞれ3mmほどに設定されている。各板状の第1検出部材72および第2検出部材74は、吐出検査ユニット79の基板75の先端部に設けられた開口部76に、キャリッジ41の移動方向と交差するように斜めに掛け渡されている。各板状の第1検出部材72および第2検出部材74は、相互に間隔をあけて交互に平行に配置されている。ここでは、第1検出部材72および第2検出部材74の間隔がそれぞれ等しくなっている。第1検出部材72および第2検出部材74の両端部は、それぞれ開口部74の縁部に固定されている。各第1検出部材72および各第2検出部材74は、各ノズル♯1〜♯180にそれぞれ対応して設置されている。
ヘッド21の各ノズル♯1〜♯180からそれぞれ吐出されたインク滴Ipは、図36Bに示すように、第1検出部材72と第2検出部材74との間の隙間を通じて下方へと落下する。これによって、第1検出部材72および第2検出部材74には、それぞれ誘導電流が発生する。
===補足事項===
<インク回収部>
本実施形態に係るインクジェットプリンタ1にあっては、吐出検査に使用されたインクを回収するためのインク回収部90を備えている。図36Cは、このインク回収部90を説明したものである。インク回収部90は、同図に示すように、例えば、吐出検査ユニット79の下方に設置され、ヘッド21の各ノズル♯1〜♯180から吐出されて第1検出部材72および第2検出部材74の側方を通過して基板75の開口部76を通じて落下してきたインク滴Ipを収容して回収する。このように吐出検査に使用されたインクをインク回収部90により回収することによって、インクジェットプリンタ1内部が、インクによって汚損されるのを防止することができる。
なお、本実施形態では、インク回収部90が同図に示すように凹形の収容部として形成されていたが、吐出検査に使用されたインクを回収するのであれば、例えば、プラテン14等に断面凹形等に形成された溝部などとして設けられていても良い。
<撥水処理>
第1検出部材72または第2検出部材74については、その表面に撥水処理が施されていても良い。このように第1検出部材72または第2検出部材74の表面に撥水処理が施されていれば、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipが、第1検出部材72または第2検出部材74に接触した場合でも、第1検出部材72または第2検出部材74の表面からインクを簡単に除去することができる。
また、電極部112についても同様に、その表面に撥水処理が施されていても良い。このように電極部112の表面についても撥水処理が施されていれば、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインク滴Ipが、電極部112に付着した場合でも、電極部112の表面からインクを除去し易くすることができる。
撥水処理を施す方法としては、第1検出部材72、第2検出部材74または電極部112の表面に撥水処理層などをコーティング等により設ける方法をはじめ、その他、周知の方法を含む。
===液体吐出システム等の構成===
次に、本発明に係る液体吐出システムの一実施形態として、液体吐出装置としてインクジェットプリンタ1を備えた場合を例に説明する。図37は、本発明に係る液体吐出システムの一実施形態の外観構成を示したものである。この液体吐出システム300は、コンピュータ140と、表示装置304と、入力装置306とを備えている。コンピュータ140は、パーソナルコンピュータなどをはじめとする各種コンピュータにより構成される。
コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312を備える。この他に、コンピュータ140は、例えば、MO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVDドライブ装置などを備えても良い。また、表示装置304は、CRTディスプレイやプラズマディスプレイ、液晶ディスプレイ等など、各種表示装置により構成される。入力装置306は、キーボード308やマウス310などにより構成される。
図38は、本実施形態の液体吐出システムのシステム構成の一例を示したブロック構成図である。コンピュータ140は、FDドライブ装置314やCD−ROMドライブ装置316などの読み取り装置312の他に、CPU318と、メモリ320と、ハードディスクドライブ322とを備えている。
CPU318は、コンピュータ140の全体の制御を行う。また、メモリ320には、各種データが記憶される。ハードディスクドライブ322には、本実施形態のインクジェットプリンタ1等の液体吐出装置を制御するためのプログラムとして、プリンタドライバなどがインストールされている。CPU318は、ハードディスクドライブ322に記憶されたプリンタドライバなどのプログラムを読み込んで、プログラムに従って動作する。また、CPU318には、コンピュータ140の外部に設置された表示装置304や入力装置306、インクジェットプリンタ1などが接続される。
なお、このようにして実現された液体吐出システム300は、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るインクジェットプリンタ等の液体吐出装置(印刷装置)に搭載されたノズルクリーニング装置ついて説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係るノズルクリーニング装置に含まれるものである。
<液体について>
前述した実施の形態では、液体としてインクが使用された場合を例にして説明したが、インクに限らず、その他の液体、例えば、金属材料、有機材料(例えば高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、各種加工液、遺伝子溶液といった各種液体がインクの代わりに用いられても良い。
<液体吐出ノズルについて>
前述した実施の形態では、「液体吐出ノズル」として、インクを吐出するノズル♯1〜♯180を例にして説明したが、「液体吐出ノズル」にあっては、このようなインクを吐出するノズルに限らない。すなわち、前述したように、「液体」として、インク以外のもの、即ち、例えば、金属材料、有機材料(例えば高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、各種加工液、遺伝子溶液といった各種液体を吐出するノズルであっても構わない。
また、前述した実施の形態では、「液体吐出ノズル」として、インクを吐出するノズル♯1〜♯180が、媒体Sの搬送方向に沿って相互に間隔をあけて直線状に1列に配列された場合を例にして説明したが、「液体吐出ノズル」にあっては、必ずしもこのように配列される必要はない。すなわち、「液体吐出ノズル」は、このような形態とは別の形態にて配列されてもよく、ノズルの配列形態については特に問わない。
<第1判定部・第2判定部について>
前述した実施の形態では、ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出が正常に行われているか否かの判定が、インクジェットプリンタ1(印刷装置)の全体を制御するコントローラ126により行われていたが、ノズル♯1〜♯180からのインクの吐出が正常に行われているか否かの判定は、このようなコントローラ126により必ずしも行われる必要はない。すなわち、インク(液体)の吐出があるか無いかを判定する「第1判定部」、およびインク(液体)の吐出方向に異常があるか否かを判定する「第2判定部」にあっては、このようなコントローラ126に限らず、コントローラ126とは別の構成であってもよく、また、インク(液体)の吐出が有るかないか、またインク(液体)の吐出方向に異常があるか否かを判定するための専用の構成を備えていても良い。
<検出部材について>
前述した実施の形態では、「検出部材」として、第1検出部材72および第2検出部材74が用いられていたが、「検出部材」にあっては、このような線材により形成される場合に限られない。つまり、例えば、細長な帯状の板状部材により形成されても構わず、またこの他に、他の形状を有する部材により形成されても良い。
また、前述した実施の形態では、「検出部材」として、第1検出部材および第2検出部材を備えていたが、必ずしもこのように2本1組の検出部材を備える必要はない。すなわち、ノズルから吐出されたインクによって誘導電流が発生するのであれば、必ずしもこのような2本1組の検出部材を備える必要はない。
また、前述した実施の形態では、第1検出部材72および第2検出部材74が直径0.2mmほどの線材により形成されていたが、必ずしもこのような寸法に限らない。
また、前述した実施の形態では、第1検出部材72および第2検出部材74が、基板75に設けられた開口部76に掛け渡されて設置されていたが、「検出部材」にあっては必ずしもこのような形態にて設置される必要はない。すなわち、液体吐出ノズル(ノズル♯1〜♯180)から吐出されるインクを検知可能であれば、どのような形態にて設置されても良い。
また、前述した実施の形態では、第1検出部材72および第2検出部材74の本数がそれぞれ8本ずつであったが、第1検出部材72および第2検出部材74の本数は、1本であってもよく、また2〜7本であっても良く、また、9本以上であってもよい。必ずしもこのような本数分だけ設置する必要はない。もちろん、第1検出部材72および第2検出部材74の本数は、検査するノズルの数に応じてなるべく数多く適宜設定するのが好ましい。
またさらに、第1検出部材72と第2検出部材74とは、必ずしも交互に配置される必要はなく、どちらか一方が1本置きや2本置き等に配置されてもよい。第1検出部材72および第2検出部材74の本数は、必ずしも一致させる必要はない。
<検出部材の配置について>
前述した実施の形態では、第1検出部材72および第2検出部材74がそれぞれ複数設けられ、かつ相互に平行にかつ等間隔にて配置された場合を例にして説明したが、第1検出部材72および第2検出部材74にあっては、必ずしもこのように配置される必要はない。つまり、第1検出部材72および第2検出部材74は、相互に平行に配置されている必要はなく、各々別の方向に沿って配置されていても良く、また等間隔ではなくてもよく、相互に交差して配置されていても構わない。
また、前述した実施の形態では、第1検出部材72および第2検出部材74が、ノズル♯1〜♯180の配列方向と交差する方向に沿って配置されていたが、必ずしもこのように配置される必要はない。すなわち、ノズル♯1〜♯180から吐出されたインクによって誘導電流が発生し得るのであれば、ノズル♯1〜♯180の配列方向と平行に配置されていても良い。つまり、例えば、ノズル♯1〜♯180を間に挟んでその両側にそれぞれ第1検出部材72と第2検出部材74とが配置される構成をとっても良い。
<検出部について>
前述した実施の形態では、「検出部」として、検出部80、82、84、102、114が説明されていたが、このような検出部80、82、84、102、114に限らず、液体吐出ノズル(ここでは、ノズル♯1〜♯180)から吐出された、帯電した液体(インク)によって、「検出部材」に発生した誘導電流を検出することができれば、どのようなタイプの検出部であっても構わない。
<電極部について>
前述した実施の形態では、「電極部」として、線材により形成された電極部112が説明されていたが、「電極部」にあっては、このような電極部112に限らず、ノズル♯1〜♯180(ヘッド21)との間に電界を形成するのであれば、どのような形態の電極部であっても構わない。
<ノズルクリーニング装置について>
前述した実施の形態では、ノズルクリーニング装置として、インクジェットプリンタ1を例にした液体吐出装置(印刷装置)に搭載されたノズルクリーニング装置について説明したが、ノズルクリーニング装置にあっては、このような装置に限らない。つまり、ノズルクリーニング装置は、液体吐出装置(印刷装置)から分離して、液体の吐出検査のみを独立して実行可能な装置であっても良く、また、前述した液体吐出装置以外の他の装置に搭載されても良い。
<液体吐出装置について>
前述した実施の形態では、液体吐出装置として、インクジェットプリンタ1を例にして説明したが、このようなインクジェットプリンタ1に限らず、液体を吐出する装置であれば、どのような装置であっても構わない。
<インクについて>
使用するインクについては、顔料インクであっても良く、また染料インクなど、その他各種インクであっても良い。
インクの色については、前述したイエロ(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他に、ライトシアン(LC)やライトマゼンダ(LM)、ダークイエロ(DY)をはじめ、例えば、レッドやバイオレット、ブルー、グリーンなど、その他の色のインクを使用しても良い。
<印刷装置について>
前述した実施の形態では、印刷装置としては、前述したようなインクジェットプリンタ1の場合を例にして説明したが、このような印刷装置に限らず、他の方式によりインクを吐出するインクジェットプリンタであっても良い。
<媒体について>
媒体Sについては、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
液体吐出装置(印刷装置)を一実施形態の斜視図。 液体吐出装置(印刷装置)の内部構成を説明した斜視図。 液体吐出装置(印刷装置)の搬送部を示す断面図。 液体吐出装置(印刷装置)のシステム構成を示すブロック構成図。 ヘッドのノズルの配列を示す説明図。 ヘッドの駆動回路の一例を説明した図。 各信号のタイミングチャートである。 印刷処理の一例を説明するフローチャート。 液体吐出検査装置の基本構成を説明する説明図。 液体吐出検査装置の検査原理を説明する説明図。 インクを吐出するための駆動信号および検出部の検出信号の説明図。 図12Aは、インク滴の飛行経路が検出部材に近い場合を示し、図12Bは、インク滴の飛行経路と検出部材との距離が適当な場合を示し、図12Cは、インク滴の飛行経路が検出部材から離れている場合を示す。 液体吐出検査装置の構成の概要を説明する説明図。 吐出の有無の判定方法の一例を説明する説明図。 吐出の有無の判定手順の一例を説明するフローチャート。 図16Aは、第1検出部材及び第2検出部材とインク滴の飛行経路の位置関係の一例を説明する図であり、図16Bおよび図16Cは、この場合の第1検出部材および第2検出部材の誘導電流の検出波形の一例をそれぞれ説明する図である。 図17Aは、第1検出部材及び第2検出部材とインク滴の飛行経路の位置関係の一例を説明する図であり、図17Bおよび図17Cは、この場合の第1検出部材および第2検出部材の誘導電流の検出波形の一例をそれぞれ説明する図である。 図18Aは、第1検出部材及び第2検出部材とインク滴の飛行経路の位置関係の一例を説明する図であり、図18Bおよび図18Cは、この場合の第1検出部材および第2検出部材の誘導電流の検出波形の一例をそれぞれ説明する図である。 図19Aは、図16の各ピーク値の差分の説明図であり、図19Bは、図17の各ピーク値の差分の説明図であり、図19Cは、図18の各ピーク値の差分の説明図である。 図20Aは、図19Aの差分に対応して設定される許容範囲の設定例を示す図であり、図20Bは、図19Bの差分に対応して設定される許容範囲の設定例を示す図であり、図20Cは、図19Cの差分に対応して設定される許容範囲の設定例を示す図である。 吐出方向の判定手順の一例を説明するフローチャート。 図22Aは、第1検出部材および第2検出部材の構成を説明する平面図であり、図22Bは、その構成を説明する縦断面図である。 第1検出部材および第2検出部材の回路構成を説明する図。 吐出検査ユニットの設置位置の一例について説明した図。 第1検出部材および第2検出部材とノズル列との位置関係を説明する図。 検出部材と各ノズルとの位置関係の一例を説明する図。 ノズル吸引装置の構成を説明する図。 クリーニング処理の1つであるインク吐出動作について説明する図。 ワイピング装置の構成について説明する図。 ワイピング装置のワイピング動作について説明する図。 検査時のインクの吐出手順の一例を説明するフローチャート。 判定処理の一例を説明するフローチャート。 ノズル列の検査手順の一例を説明するフローチャート。 ノズルからインクが飛散して吐出された場合の一例の説明図。 インク吐出動作を行うための駆動信号の一例の説明図。 インク吐出動作を行うための駆動信号の他の例の説明図。 液体吐出検査装置の他の実施形態を説明する図。 液体吐出検査装置の他の実施形態を説明する図。 検出部材の他の実施形態を説明する斜視図。 検出部材の他の実施形態を説明する側面図。 インク回収部の一例を説明する図。 液体吐出システムの一例の外観を示す斜視図。 液体吐出システムの一例のシステム構成を示すブロック構成図。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 操作パネル、3 排紙部、4 給紙部、
5 操作ボタン、6 表示ランプ、7 排紙トレイ、8 給紙トレイ、
13 給紙ローラ、14 プラテン、15 搬送モータ、17A 搬送ローラ、
17B 排紙ローラ、18A フリーローラ、18B フリーローラ、21 ヘッド、
41 キャリッジ、42 キャリッジモータ、44 プーリ、45 タイミングベルト、
46 ガイドレール、48 インクカートリッジ、49 カートリッジ装着部、
51 リニア式エンコーダ、53 紙検知センサ、60 基本構成、
62 液体吐出検査装置、70 検出部材、72 第1検出部材、
72A 第1検出部材、72B 第1検出部材、72C 第1検出部材、
74 第2検出部材、74A 第2検出部材、74B 第2検出部材、
74C 第2検出部材、75 基板、76 開口部、
77A 第1共通線、77B 第2共通線、78 固定部、79 吐出検査ユニット、
80 検出部、82 第1検出部、83 回路素子、84 第2検出部、
85 回路素子、86 回路素子、87 回路素子、
88 第1A/D変換部、89 第2A/D変換部、90 インク回収部、
100 液体吐出検査装置、102 検出部、110 液体吐出検査装置、
112 電極部、114 検出部、122 バッファメモリ、
124 イメージバッファ、126 コントローラ、127 メインメモリ、
128 キャリッジモータ制御部、129 通信インターフェース、
130 搬送制御部、132 ヘッド駆動部、134 ロータリ式エンコーダ、
140 コンピュータ、200 ノズル吸引装置、202 ヘッドキャップ、
204a ホース、204b ホース、204c ホース、204d ホース、
206c ポンプローラ、208 小ローラ、209 小ローラ、
211Y イエロノズル列、211M マゼンダノズル列、211C シアンノズル列、
211K ブラックノズル列、220 駆動回路、221 原駆動信号発生部、
222 マスク回路、230 インク回収部、240 ワイピング装置、
242 ワイパーブレード、244 ワイパーブレード保持部、
246 ワイパーヘッド部、300 液体吐出システム、304 表示装置、
306 入力装置、308 キーボード、310 マウス、312 読み取り装置、
314 FDドライブ装置、316 CD−ROMドライブ装置、
318 CPU、320 メモリ、322 ハードディスクドライブ、
Ap 印刷エリア、An 非印刷エリア、S 媒体、Ip インク滴、
R1 保護抵抗、R2 入力抵抗、R3 帰還抵抗、C コンデンサ、
Amp オペアンプ、Ra 吸引室、Rb 吸引室、Rc 吸引室、Rd 吸引室

Claims (26)

  1. (A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (D)を備えたことを特徴とするノズルクリーニング装置。
  2. 前記第2判定部は、前記第1判定部により前記液体の吐出が有ると判定された場合に、判定された前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のノズルクリーニング装置。
  3. 前記液体吐出ノズルから吐出された、帯電した前記液体によって、誘導電流が発生する検出部材と、前記検出部材に発生した前記誘導電流を検出する検出部とを備え、前記第1判定部および前記第2判定部のうちの少なくともいずれか一方が、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさに基づき判定することを特徴とする請求項1または2に記載のノズルクリーニング装置。
  4. 前記第1判定部または前記第2判定部は、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさと所定の基準値とを比較して判定することを特徴とする請求項3に記載のノズルクリーニング装置。
  5. 前記液体吐出ノズルが複数あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  6. 前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体を吸引する吸引処理が実行されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  7. 前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合に、前記クリーニング処理として前記吸引処理が実行されることを特徴とする請求項6に記載のノズルクリーニング装置。
  8. 前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから液体回収部に向けて前記液体を吐出する液体吐出動作が実行されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  9. 前記液体吐出ノズルは、前記液体の吐出によって媒体上に少なくとも2種類以上の異なるサイズのドットを形成するノズルであり、
    前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体回収部に向けて、最大サイズよりも小さいサイズのドットを形成すべく前記液体を吐出する前記液体吐出動作を実行することを特徴とする請求項8に記載のノズルクリーニング装置。
  10. 前記液体吐出ノズルは、少なくとも2種類の異なる周波数の駆動信号に基づき前記液体を吐出する動作を行うノズルであり、
    前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体回収部に向けて、最高周波数を除く他の周波数の駆動信号に基づき前記液体を吐出する液体吐出動作を実行することを特徴とする請求項8または9に記載のノズルクリーニング装置。
  11. 前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記液体吐出動作が実行されることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  12. 前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルの開口部に付着した付着物を拭き取って除去するワイピング処理が実行されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  13. 前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記ワイピング処理が実行されることを特徴とする請求項12に記載のノズルクリーニング装置。
  14. 前記液体吐出ノズルから吐出される前記液体がインクであることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載のノズルクリーニング装置。
  15. (A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (D)を備え、
    (E)前記第2判定部は、前記第1判定部により前記液体の吐出が有ると判定された場合に、判定された前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定し、
    (F)前記液体吐出ノズルから吐出された、帯電した前記液体によって、誘導電流が発生する検出部材と、前記検出部材に発生した前記誘導電流を検出する検出部とを備え、前記第1判定部および前記第2判定部のうちの少なくともいずれか一方が、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさに基づき判定し、
    (G)前記第1判定部または前記第2判定部は、前記検出部により検出された前記誘導電流の大きさと所定の基準値とを比較して判定し、
    (H)前記液体吐出ノズルが複数あり、
    (I)前記クリーニング処理として、前記液体吐出ノズルから前記液体を吸引する吸引処理と、前記液体吐出ノズルから液体回収部に向けて前記液体を吐出する液体吐出動作と、前記液体吐出ノズルの開口部に付着した付着物を拭き取って除去するワイピング処理とを実行し、
    (J)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合に、前記クリーニング処理として前記吸引処理が実行され、
    (K)前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合に、前記クリーニング処理として前記液体吐出動作が実行され、
    (L)前記液体吐出ノズルから吐出される前記液体がインクである、
    ことを特徴とするノズルクリーニング装置。
  16. (A)検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (B)前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (C)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (D)を備えたことを特徴とするノズルクリーニング装置。
  17. 検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
    前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出方向に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
    を有することを特徴とするノズルクリーンニング方法。
  18. 検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
    前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出状態に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
    を有することを特徴とするノズルクリーンニング方法。
  19. (A)液体を吐出するノズルと、
    (B)前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (C)前記ノズルについて前記液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (D)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (E)を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  20. (A)液体を吐出するノズルと、
    (B)前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (C)前記ノズルについて前記液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (D)前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (E)を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  21. (A)媒体に向けてインクを吐出して印刷を施すノズルと、
    (B)前記ノズルについて前記インクの吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (C)前記ノズルについて前記インクの吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (D)前記第1判定部により前記インクの吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記インクの吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (E)を備えたことを特徴とする印刷装置。
  22. (A)媒体に向けてインクを吐出して印刷を施すノズルと、
    (B)前記ノズルについて前記インクの吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    (C)前記ノズルについて前記インクの吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    (D)前記第1判定部により前記インクの吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記インクの吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    (E)を備えたことを特徴とする印刷装置。
  23. 検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
    前記液体吐出ノズルについて液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出方向に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
    を実行することを特徴とするプログラム。
  24. 検査対象となる液体吐出ノズルについて液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定ステップと、
    前記液体吐出ノズルについて液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第1判定ステップにて前記液体の吐出が無いと判定した場合と、前記第2判定ステップにて前記液体の吐出状態に異常が有ると判定した場合とで、判定された前記液体吐出ノズルに対して異なるクリーニング処理を実行するクリーニングステップと、
    を実行することを特徴とするプログラム。
  25. コンピュータと、このコンピュータと通信可能な液体吐出装置とを具備した液体吐出システムであって、
    前記液体吐出装置は、液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    前記ノズルについて前記液体の吐出方向に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出方向に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出システム。
  26. コンピュータと、このコンピュータと通信可能な液体吐出装置とを具備した液体吐出システムであって、
    前記液体吐出装置は、液体を吐出するノズルと、
    前記ノズルについて前記液体の吐出が有るか無いかを判定する第1判定部と、
    前記ノズルについて前記液体の吐出状態に異常が有るか否かを判定する第2判定部と、
    前記第1判定部により前記液体の吐出が無いと判定された場合と、前記第2判定部により前記液体の吐出状態に異常が有ると判定された場合とで、判定された前記ノズルに対して、異なるクリーニング処理を実行するコントローラと、
    を備えたことを特徴とする液体吐出システム。
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