JP3435079B2 - 果肉様ゼリー - Google Patents
果肉様ゼリーInfo
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Description
する。 【0002】 【従来の技術】従来から、果肉様ゼリーについて種々検
討されている。しかし、色や香りは別として、本来、果
肉様ゼリーに求められる、繊維質組織の外観、果肉
様の歯触り・舌触り・喉ごし、みずみずしい外観およ
び食感を同時に満足するものは従来得られていなかっ
た。 【0003】さらに、従来ゼリーは流通段階において主
に冷蔵されており、長期保管のため冷凍すれば、ゼリー
の組織が破壊され、もはや商品価値がなくなってしまう
ものが大半である。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、繊維質組
織の外観、果肉様の歯触り・舌触り・喉ごし、みず
みずしい外観および食感を同時に満足し、しかも、冷凍
保存も可能な、果肉様ゼリーを提供することを目的とす
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、果肉様ゼリー
に関する。より詳細には、ジェランガム、タマリンドシ
ードガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、乳
清タンパクを含んでなる果肉様ゼリーに関する。本発明
に係る果肉様ゼリーは、繊維質組織の外観、果肉様
の歯触り・舌触り・喉ごし、みずみずしい外観および
食感を同時に満足し、しかも、冷凍保存も可能な、果肉
様ゼリーである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明に係る果肉様ゼリーは、用
いるゲル化剤に、ジェランガム、タマリンドシードガ
ム、ローカストビーンガム、キサンタンガムを含むこ
と、および原材料に乳清タンパクを含むこと以外は、製
法において特に制限されることはなく、通常のゼリーの
製法をそのまま使用することができる。なおかつ、本発
明に係る果肉様ゼリーは、商品価値が損なわれることな
く冷凍することもできる。 【0007】本発明に係る果肉様ゼリーに用いるゲル化
剤の量は、イメージする果肉の熟度・固さ・果実の種類
等により最適な範囲は変動しうるものであるが、当業者
であれば、適宜求める固さ等に調節しうるものである。
一応の目安として例示すれば、果肉様ゼリーの最終重量
に対し、ジェランガムは0.03〜0.3%(重量、以下
同じ)、タマリンドシードガムは0.05〜0.7%、ロ
ーカストビーンガムとキサンタンガムは合わせて0.1
〜0.5%で両者の好ましい比率は1:9〜9:1であ
る。 【0008】また、本発明に係る果肉様ゼリーに用いる
乳清タンパクの量は、イメージする果肉組織の外観や果
実の種類等により最適な範囲は変動しうるものであり、
特に制限はないが、外観の面から言えば0.2〜1%が
好ましい。 【0009】本発明に係る果肉様ゼリーには、その他の
原材料として、任意の食品、および食品添加物を使用す
ることができる。 【0010】本発明に係る果肉様ゼリーの製法を例示す
ると、水に、ジェランガム、タマリンドシードガム、ロ
ーカストビーンガム、キサンタンガム、乳清タンパク、
クエン酸3ナトリウムを加え、80℃に加熱し10分間
撹拌して溶解させ、その中に、果汁、クエン酸を加えて
撹拌し、ゼリーカップに分注して得られる。さらに、ゼ
リーカップごと−20〜30℃のフリーザーに入れて一
旦凍結させ、解凍してもよい。 【0011】ここで、ゼリーカップへの分注の直前のゼ
リー液のpHは、果肉の酸味を想起させること等の面か
ら酸性であることが好ましく、pH2〜5がより好まし
く、pH3.5〜4.6がさらに好ましい。本発明に係る
果肉様ゼリーにおいては、果汁を用いる場合には妥当な
pH範囲になることが多く、さらにクエン酸等の酸味料
を加えてもよく、果汁を添加せず酸味料のみを添加して
もよい。 【0012】本発明に係る果肉様ゼリーは、冷凍保存も
可能であり、品質の劣化なく長期の保存が可能である
が、一旦冷凍しその後解凍した方が、より熟した果肉の
外観、食感に近くなる点で、より好ましい。 【0013】ゼリー中に含有させる食品および食品添加
物の種類や量、一旦冷凍するかしないかは、当業者が、
求める食感や流通段階での事情等に応じ適宜調節しうる
ものであり、実際、業界において当業者が広く実施して
いるところである。 【0014】 【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。 【0015】実施例1 ピーチ果肉様ゼリー 水70重量部に、ジェランガム0.07重量部、タマリ
ンドシードガム0.2重量部、ローカストビーンガム0.
15重量部、キサンタンガム0.12重量部、乳清タン
パク0.4重量部、クエン酸3ナトリウム0.1重量部、
乳酸カルシウム0.1重量部、グリセリン脂肪酸エステ
ル0.1重量部を加え、80℃に加熱し10分間撹拌し
て溶解させた。さらに、その中に、5倍濃縮ピーチ果汁
8重量部、砂糖12重量部、クエン酸(結晶)0.1重
量部、ピーチフレーバー0.1重量部、着色料0.1重量
部を加えて撹拌し、水で全量を100重量部に調整した
後、ゼリーカップに分注して密封した。この時点ではま
だゼリーが固まっておらず液状ではあったが、繊維質組
織の外観ができていることは確認できた。これを室温で
放置して冷却後、ゼリーカップごと−30℃のフリーザ
ーに入れ、3時間後に取り出して冷水中で解凍し、カッ
プから皿に出して食した。得られたゼリーは、見るから
にみずみずしく、また、繊維質組織の外観を呈してお
り、ピーチ果肉のような歯触り・舌触り・喉ごしで、み
ずみずしい食感のおいしいピーチ果肉様ゼリーであっ
た。なお、原材料はいずれも三栄源エフ・エフ・アイ社
品を用いた。 【0016】実施例2 オレンジ果肉様ゼリー 水70重量部に、ジェランガム0.11重量部、タマリ
ンドシードガム0.19重量部、ローカストビーンガム
0.15重量部、キサンタンガム0.15重量部、乳清タ
ンパク0.3重量部、クエン酸3ナトリウム0.1重量
部、乳酸カルシウム0.1重量部、グリセリン脂肪酸エ
ステル0.1重量部を加え、80℃に加熱し10分間撹
拌して溶解させた。さらに、その中に、5倍濃縮オレン
ジ果汁8重量部、砂糖15重量部、クエン酸(結晶)
0.1重量部、オレンジフレーバー0.1重量部、着色料
0.1重量部を加えて撹拌し、水で全量を100重量部
に調整した後、ゼリーカップに分注して密封した。この
時点ではまだゼリーが固まっておらず液状ではあった
が、繊維質組織の外観ができていることは確認できた。
これを室温で放置して冷却後、ゼリーカップごと−30
℃のフリーザーに入れ、3時間後に取り出して冷水中で
解凍し、カップから皿に出して食した。得られたゼリー
は、見るからにみずみずしく、また、繊維質組織の外観
を呈しており、オレンジ果肉のような歯触り・舌触り・
喉ごしで、みずみずしい食感のおいしいオレンジ果肉様
ゼリーであった。なお、原材料はいずれも三栄源エフ・
エフ・アイ社品を用いた。 【0017】実施例3 グレープ果肉様ゼリー 水70重量部に、ジェランガム0.07重量部、タマリ
ンドシードガム0.2重量部、ローカストビーンガム0.
15重量部、キサンタンガム0.12重量部、乳清タン
パク0.2重量部、クエン酸3ナトリウム0.1重量部、
乳酸カルシウム0.1重量部、グリセリン脂肪酸エステ
ル0.1重量部を加え、80℃に加熱し10分間撹拌し
て溶解させた。さらに、その中に、5倍濃縮グレープ果
汁8重量部、砂糖12重量部、クエン酸(結晶)0.1
重量部、グレープフレーバー0.1重量部、着色料0.1
重量部を加えて撹拌し、水で全量を100重量部に調整
した後、ゼリーカップに分注して密封した。この時点で
はまだゼリーが固まっておらず液状ではあったが、繊維
質組織の外観ができていることは確認できた。これを室
温で放置して冷却後、ゼリーカップごと−30℃のフリ
ーザーに入れ、3時間後に取り出して冷水中で解凍し、
カップから皿に出して食した。得られたゼリーは、見る
からにみずみずしく、また、繊維質組織の外観を呈して
おり、グレープ果肉のような歯触り・舌触り・喉ごし
で、みずみずしい食感のおいしいグレープ果肉様ゼリー
であった。なお、原材料はいずれも三栄源エフ・エフ・
アイ社品を用いた。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ジェランガム、タマリンドシードガム、ロ
ーカストビーンガム、キサンタンガム、乳清タンパクを
含んでなる果肉様ゼリーであり、それぞれの果肉様ゼリ
ーに用いる量が、ジェランガムは0.03〜0.3%(重
量、以下同じ)、タマリンドシードガムは0.05〜0.
7%、ローカストビーンガムとキサンタンガムは合わせ
て0.1〜0.5%で両者の比率は1:9〜9:1であ
り、乳清タンパクは0.2〜1%であることを特徴とす
る果肉様ゼリー。
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JP29368798A JP3435079B2 (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 果肉様ゼリー |
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-
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- 1998-10-15 JP JP29368798A patent/JP3435079B2/ja not_active Expired - Fee Related
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