JPH0648960B2 - ゼリ−状食品の製造方法 - Google Patents
ゼリ−状食品の製造方法Info
- Publication number
- JPH0648960B2 JPH0648960B2 JP61272880A JP27288086A JPH0648960B2 JP H0648960 B2 JPH0648960 B2 JP H0648960B2 JP 61272880 A JP61272880 A JP 61272880A JP 27288086 A JP27288086 A JP 27288086A JP H0648960 B2 JPH0648960 B2 JP H0648960B2
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- JP
- Japan
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- food
- jelly
- milk
- carrageenan
- potassium
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- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は海草抽出物のカラギーナンとゲル化助剤として
乳ミネラルを用いたゼリー状食品の製造方法に関するも
のである。
乳ミネラルを用いたゼリー状食品の製造方法に関するも
のである。
ゼリーの製造には一般的にカラギーナン,ペクチン,ア
ルギン酸ソーダ,ゼラチンなどが単独に又は併用、或い
はローカストビーンガム,グァーガム等の安定剤との併
用が用いられる。その中で最も広くしかも、透明感,ゼ
リー強度,風味のすぐれたものとしては海草抽出物のカ
ラギーナンが用いられている。特に適するものはカラギ
ーナンの中で、カッパータイプで、しかも硫酸基の少な
い水ゲルタイプと云われるものが用いられ、これをゲル
化させるためにはゲル化助剤としてのカリウムイオンの
存在が不可欠とされており、一般的には燐酸カリウムや
塩化カリウムなどの食品添加物が用いられている。
ルギン酸ソーダ,ゼラチンなどが単独に又は併用、或い
はローカストビーンガム,グァーガム等の安定剤との併
用が用いられる。その中で最も広くしかも、透明感,ゼ
リー強度,風味のすぐれたものとしては海草抽出物のカ
ラギーナンが用いられている。特に適するものはカラギ
ーナンの中で、カッパータイプで、しかも硫酸基の少な
い水ゲルタイプと云われるものが用いられ、これをゲル
化させるためにはゲル化助剤としてのカリウムイオンの
存在が不可欠とされており、一般的には燐酸カリウムや
塩化カリウムなどの食品添加物が用いられている。
本発明はゼリー状食品の製造において、ゲル化助剤とし
て食品添加物を用いることなく良好な製品を得ることに
よって問題点を解決したものである。
て食品添加物を用いることなく良好な製品を得ることに
よって問題点を解決したものである。
すなわち、最近、消費者の食品の安全性への関心が深ま
る中で、食品加工に使用される食品添加物についての見
直し機運が強くなってきている。そこで、食品業界全般
においてこれらの食品添加物に代る安全な天然の添加物
が求められている。
る中で、食品加工に使用される食品添加物についての見
直し機運が強くなってきている。そこで、食品業界全般
においてこれらの食品添加物に代る安全な天然の添加物
が求められている。
本発明者等は上記の問題を解決するために、種々研究を
重ねた結果、本発明を完成するに至った。
重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、乳またはチーズ製造時に得られるホエーから
限外過および晶析操作によって乳ミネラル成分を多く
含む濃縮物を得、これと海草抽出物であるカラギーナン
とを混合加熱溶解された後、冷却固化することを特徴と
したゼリー状食品の製造方法である。
限外過および晶析操作によって乳ミネラル成分を多く
含む濃縮物を得、これと海草抽出物であるカラギーナン
とを混合加熱溶解された後、冷却固化することを特徴と
したゼリー状食品の製造方法である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のゼリー状食品を製造するにあたり、使用される
乳とは、牛乳をはじめ、山羊乳,馬乳等も含まれる。
乳とは、牛乳をはじめ、山羊乳,馬乳等も含まれる。
またホエーはこれらの乳を用い乳酸菌スターターを加え
て発酵又はレンネットを添加して、チーズを製造する際
の副生成品として生ずるもので、通常は農縮又は粉末化
して製菓原料或いは飼料とされている。また乳に硫酸,
クエン酸などの酸を添加して、カゼインを製造する際に
生ずる酸ホエーも原料として用いられる。
て発酵又はレンネットを添加して、チーズを製造する際
の副生成品として生ずるもので、通常は農縮又は粉末化
して製菓原料或いは飼料とされている。また乳に硫酸,
クエン酸などの酸を添加して、カゼインを製造する際に
生ずる酸ホエーも原料として用いられる。
乳又はこれらのホエーを限外過膜を通し、乳糖,ミネ
ラル,ビタミン等の含有液を得る。
ラル,ビタミン等の含有液を得る。
更にミネラル成分含量を高めるためには加温,濃縮後冷
却し、析出してくる乳糖を除く操作をくり返して行な
う。その一例としてチーズホエーを用い、これを限外
過し、その透過液を濃縮後冷却し、析出してくる乳糖を
除き、この操作を2回くり返した後、粉末化したものは
次の第1表に示す通りである。
却し、析出してくる乳糖を除く操作をくり返して行な
う。その一例としてチーズホエーを用い、これを限外
過し、その透過液を濃縮後冷却し、析出してくる乳糖を
除き、この操作を2回くり返した後、粉末化したものは
次の第1表に示す通りである。
カラギーナンは、ゼリーをはじめ多くの食品に用いられ
ているが、構成成分の相違により、カッパ・カラギーナ
ン,ラムダ・カラギーナン,イオタ・カラギーナンとに
分けられる。
ているが、構成成分の相違により、カッパ・カラギーナ
ン,ラムダ・カラギーナン,イオタ・カラギーナンとに
分けられる。
一般にデザート,コーヒーゼリーなどにはカッパタイプ
のカラギーナンが用いられている。このものはカリウム
イオンの共存によって粘弾性のあるゲルを形成すること
が知られており、食品添加物としの塩化カリウムや燐酸
カリウムの配合が必須とされている。なお、カルシウム
によるゲルは脆く、組織面においてカリウムに比べて劣
っている。
のカラギーナンが用いられている。このものはカリウム
イオンの共存によって粘弾性のあるゲルを形成すること
が知られており、食品添加物としの塩化カリウムや燐酸
カリウムの配合が必須とされている。なお、カルシウム
によるゲルは脆く、組織面においてカリウムに比べて劣
っている。
通常、ゼリー状食品製造にはカラギーナンとして0.0
5〜3%とゲル化助剤として塩化カリウム,リン酸カリ
ウムなどがK+イオンとして0.05〜0.5%用いら
れる。また、これに加え組織の改良剤として植物性ガム
のローカストビーンガム0.05〜3%の併用が行なわ
れている。この三者の相互作用により組織の良好なゼリ
ーが製造される。
5〜3%とゲル化助剤として塩化カリウム,リン酸カリ
ウムなどがK+イオンとして0.05〜0.5%用いら
れる。また、これに加え組織の改良剤として植物性ガム
のローカストビーンガム0.05〜3%の併用が行なわ
れている。この三者の相互作用により組織の良好なゼリ
ーが製造される。
本発明はゼリー状食品(コーヒーゼリー,フルーツゼリ
ー等)製造におけるゼル化助剤として用いられる食品添
加物としてのカリウム塩を天然の乳ミネラルに置き変え
ることによって、食品添加物無添加で風味,組織とも良
好な製品を得ることにある。なお、乳ミネラルの使用量
は、乳ミネラル濃縮又は粉末中のミネラル含量(主とし
てカリウム含量)によって異なるが、カリウム含量とし
て0.05〜0.5%になるように添加する。
ー等)製造におけるゼル化助剤として用いられる食品添
加物としてのカリウム塩を天然の乳ミネラルに置き変え
ることによって、食品添加物無添加で風味,組織とも良
好な製品を得ることにある。なお、乳ミネラルの使用量
は、乳ミネラル濃縮又は粉末中のミネラル含量(主とし
てカリウム含量)によって異なるが、カリウム含量とし
て0.05〜0.5%になるように添加する。
また、乳ミネラル成分中には各種のビタミン類(ビタミ
ンB1,B2,B6,12,ナイアシン等)が含有されてお
り、栄養的な面も付加される。
ンB1,B2,B6,12,ナイアシン等)が含有されてお
り、栄養的な面も付加される。
本発明によれば、カラギーナンのゲル化助剤として、
乳、ホエーから製造した乳ミネラルを用いることによ
り、食品添加物無添加で、組織,風味とも良好なゼリー
状食品が提供されるものであり、本発明は有用な発明で
ある。
乳、ホエーから製造した乳ミネラルを用いることによ
り、食品添加物無添加で、組織,風味とも良好なゼリー
状食品が提供されるものであり、本発明は有用な発明で
ある。
次に本発明の実施例を示すが、本発明にこれにより限定
されるものではない。
されるものではない。
実施例1 インスタントコーヒー20g,砂糖150gとカラギー
ナン1g,ローカストービンガム2g,乳ミネラル粉末
10gを粉末のまゝ混合し水820mlを加え攪拌溶解
し、80℃まで加熱した後90mlカップに詰めて5℃の
冷蔵庫に2時間冷却固化させコーヒーゼリーを試製し
た。
ナン1g,ローカストービンガム2g,乳ミネラル粉末
10gを粉末のまゝ混合し水820mlを加え攪拌溶解
し、80℃まで加熱した後90mlカップに詰めて5℃の
冷蔵庫に2時間冷却固化させコーヒーゼリーを試製し
た。
これに対し、従来通り、塩化カリウム3gをゲル化助剤
として用いコーヒーゼリーを調製した。
として用いコーヒーゼリーを調製した。
試製品と従来配合のコーヒーゼリーとについて研究所パ
ネル15名(男7名,女8名)を用い官能検査を行なっ
た結果は次の通りであった。
ネル15名(男7名,女8名)を用い官能検査を行なっ
た結果は次の通りであった。
上記の様に、乳ミネラルを使用した試製品は従来の製品
に比べ、組織、風味とも良好なものとされ、食品添加物
を一切使用しない天然素材のみを用いたコーヒーゼリー
が得られた。
に比べ、組織、風味とも良好なものとされ、食品添加物
を一切使用しない天然素材のみを用いたコーヒーゼリー
が得られた。
実施例2 砂糖150gとカラギーナン1.5g,ローカストビー
ンガム3.0g,ホエー(乳)ミネラル粉末15g,と
を粉末混合し、これにオレンジ果汁500g,水330
mlを加え混合溶解し、攪拌しながら80℃まで加熱した
後90ml容カップに充填し、シールした後、5℃の冷蔵
庫に保存,冷却,固化させた。このものは全て天然組材
を用いたものでり、組織,風味とも、従来のカリウム塩
類と使用したものに比べ良好の結果が得られた。すなわ
ち、実施例1と同様のパネルによる官能検査を行なった
結果、風味,組織ともやゝ良とするもの8名でその他は
ほゞ同様の判定であった。
ンガム3.0g,ホエー(乳)ミネラル粉末15g,と
を粉末混合し、これにオレンジ果汁500g,水330
mlを加え混合溶解し、攪拌しながら80℃まで加熱した
後90ml容カップに充填し、シールした後、5℃の冷蔵
庫に保存,冷却,固化させた。このものは全て天然組材
を用いたものでり、組織,風味とも、従来のカリウム塩
類と使用したものに比べ良好の結果が得られた。すなわ
ち、実施例1と同様のパネルによる官能検査を行なった
結果、風味,組織ともやゝ良とするもの8名でその他は
ほゞ同様の判定であった。
Claims (1)
- 【請求項1】乳またはチーズ製造時に得られるホエーか
ら限外過および晶析操作によって乳ミネラル成分を多
く含む濃縮物を得、これと海草抽出物であるカラギーナ
ンとを混合,加熱溶解させた後、冷却固化することを特
徴としたゼリー状食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61272880A JPH0648960B2 (ja) | 1986-11-18 | 1986-11-18 | ゼリ−状食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61272880A JPH0648960B2 (ja) | 1986-11-18 | 1986-11-18 | ゼリ−状食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63126465A JPS63126465A (ja) | 1988-05-30 |
JPH0648960B2 true JPH0648960B2 (ja) | 1994-06-29 |
Family
ID=17520046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61272880A Expired - Lifetime JPH0648960B2 (ja) | 1986-11-18 | 1986-11-18 | ゼリ−状食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0648960B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005105089A1 (ja) | 2004-04-30 | 2005-11-10 | National University Corporation Chiba University | 精神神経疾患の治療薬 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01262760A (ja) * | 1988-04-14 | 1989-10-19 | San Ei Chem Ind Ltd | ゼリーの製造方法 |
JP3435079B2 (ja) * | 1998-10-15 | 2003-08-11 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | 果肉様ゼリー |
ES2651859B1 (es) * | 2016-07-27 | 2018-10-05 | Aires Virgen Extra, S.L. | Procedimiento de obtención de un producto lácteo marino |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5210438A (en) * | 1975-07-16 | 1977-01-26 | Karupisu Shiyokuhin Kougiyou K | Production of instant rice |
JPS5978644A (ja) * | 1982-10-26 | 1984-05-07 | Meiji Milk Prod Co Ltd | 乳質原料よりのカルシウムを主成分とする塩類を含有するカルシウム強化剤 |
JPS59162847A (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-13 | San Ei Chem Ind Ltd | ゲル状物の製造法 |
JPS60232052A (ja) * | 1984-05-03 | 1985-11-18 | Wakoudou Kk | 乳ミネラル濃縮物の製法 |
-
1986
- 1986-11-18 JP JP61272880A patent/JPH0648960B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5210438A (en) * | 1975-07-16 | 1977-01-26 | Karupisu Shiyokuhin Kougiyou K | Production of instant rice |
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WO2005105089A1 (ja) | 2004-04-30 | 2005-11-10 | National University Corporation Chiba University | 精神神経疾患の治療薬 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63126465A (ja) | 1988-05-30 |
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