JP4734476B2 - 脱塩乳の製造方法、脱塩乳 - Google Patents

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Description

本発明は、脱塩乳の製造方法;前記製造方法で製造された脱塩乳;チーズとホエイの製造方法;前記製造方法で製造されたチーズとホエイに関する。
本願は、2009年3月30日に、日本に出願された特願2009−081424号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
牛乳などの乳は、カルシウムなどのミネラルや良質のタンパク質を豊富に含有しており、優れた栄養食品である。そのため、直接飲用に用いられる他、ヨーグルト、もしくはチーズなどのいわゆる乳製品としての原料のみならず、パン、もしくは焼き菓子の風味改良剤、飲料の原料、または育児用調製粉乳などの各種加工食品の素材としても幅広く利用されている。
乳は、カルシウムの他にマグネシウムも含有する。カルシウム、およびマグネシウムは、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」にもその摂取基準が示されているように、各国において摂取基準が定められている重要な栄養素である。また、カルシウム、およびマグネシウムは、栄養機能食品として表示できる栄養成分にも定められており、一定の要件を満たすことで、カルシウム、またはマグネシウムの機能を表示することが可能とされている。
このようにカルシウム、およびマグネシウムは、その栄養上の重要性が広く認識されており、カルシウム・マグネシウム強化食品や、サプリメントが幅広く流通しているが、その一方で、「平成17年国民健康・栄養調査結果」において、食事摂取基準に対する充足率が足りていないことが明らかとなっている。
このような事情を背景として、乳から製造される乳製品などは、カルシウム、およびマグネシウムの良質な供給源として期待されている。
一方、乳には、ナトリウム、およびカリウムなどのミネラルも含まれる。これらの含有量は少ない方が望ましい場合があり、数多くの乳の脱塩処理方法が提案されている。
このような事情を背景とし、乳からミネラルを除去する脱塩処理においては、栄養価の高い2価のミネラル(カルシウム、マグネシウム)を低減させずに、1価のミネラル(ナトリウム、カリウム)を除去することが望まれる場合もある。
従来、脱塩処理としては、イオン交換法、ナノろ過法、または電気透析法などが実施されており、例えば特許文献1には、陽イオン交換樹脂を使用したイオン交換法(軟化処理)により、原料乳液中の2価のミネラルの陽イオンを1価のミネラルの陽イオンに交換することが記載されている。また、特許文献2にも、陽イオン交換樹脂を用いる方法が記載されている。
ところが、特許文献1に記載されているように、陽イオン交換樹脂で軟化処理を行うと、栄養価の高い2価のミネラルが1価のミネラルに置換されてしまう。
また、特許文献2に記載された技術でも、陽イオン交換樹脂により1価のミネラルだけでなく、2価のミネラルが除去されてしまう。しかも、この場合、2価のミネラルの除去がより優先的に進行してしまう。
一方、特許文献3には、脱塩処理にナノろ過膜(NF膜)を用いる方法が記載されている。
特開2001−275562号公報 日本国特許第2623342号公報 特開平8−266221号公報
上記特許文献3に記載された技術によれば、ナトリウムイオン、およびカリウムイオンはナノろ過膜を透過できるが、カルシウムイオン、およびマグネシウムイオンはほとんど透過できないために、1価のミネラルを選択的に低減することができる。
しかしながら、特許文献3に記載された技術では、ナノろ過膜を中心とした脱塩処理のために脱塩効率は十分でなく、また製造した脱塩乳を加熱処理するだけでチーズやホエイを製造することもできなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、2価のミネラルの低減を抑えつつ、1価のミネラルをより一層低減することのできる脱塩乳の製造方法、前記方法により製造された脱塩乳、前記脱塩乳からのチーズとホエイの製造方法、前記方法により製造されたチーズとホエイの提供を課題とする。
本発明の脱塩乳の製造方法は、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、前記原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する脱塩処理工程を有することを特徴とする。
前記膜分離法は、ナノろ過法であることが好ましい。
前記原料乳液は、全脂乳から少なくとも一部の脂肪が除去された乳を含有するものが好適である。その場合、前記脱塩処理工程の後に、脂肪を混合する工程をさらに有していてもよい。
本発明の脱塩乳は、前記製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明のチーズとホエイの製造方法は、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、前記原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する脱塩処理工程と、前記脱塩処理工程で得られた脱塩乳を加熱して、カードを生成させる加熱工程と、前記カードと前記カード以外の液体とを固液分離する固液分離工程とを有することを特徴とする
すなわち、本発明は以下に関する。
(1)脱塩乳を製造する方法であって、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液して陰イオン交換し、原料乳液の塩化物イオン濃度を原料乳液中に含まれる1価のミネラルの陽イオン濃度と同じ濃度に高めること、および、陰イオン交換後の前記原料乳から、ナノろ過法により、1価のミネラルを除去することを含む前記方法。
(2)前記原料乳液が、全脂乳から少なくとも一部の脂肪が除去された乳である(1)に記載の方法。
(3)前記脱塩乳に、脂肪を混合することをさらに含む(2)に記載の方法。
(4)前記脱塩乳が、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下、およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)(1)〜(3)のいずれか一項に記載の方法により製造される脱塩乳であって、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下、およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する前記脱塩乳。
(6)チーズとホエイを製造する方法であって、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液して陰イオン交換し、原料乳液の塩化物イオン濃度を原料乳液中に含まれる1価のミネラルの陽イオン濃度と同じ濃度に高めること、陰イオン交換後の前記原料乳液を、ナノろ過法により、1価のミネラルを除去して脱塩乳を調製すること、前記脱塩乳を加熱処理して脱塩乳にカードを生成させること、および、前記カードと前記カード以外の液体を固液分離処理することを含む前記方法。
(7)前記脱塩乳が、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する(6)に記載の方法。
(8)前記脱塩乳が、固形分100gあたり、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下のそれぞれを含有する(7)に記載の方法。
(9)前記チーズが、固形分100gあたり、カルシウムを20mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを5mmol以下、およびカリウムを10.5mmol以下のそれぞれを含有するチーズである、(6)〜(8)のいずれか一項に記載の方法。
(10)前記ホエイが、固形分100gあたり、カルシウムを1.5mmol以上、マグネシウムを1mmol以上、ナトリウムを10mmol以下、およびカリウムを20mmol以下のそれぞれを含有するホエイである、(6)〜(8)のいずれか一項に記載の方法。
本発明によれば、2価のミネラルの低減を抑えつつ、1価のミネラルをより一層低減することのできる脱塩乳の製造方法、前記方法により製造された脱塩乳、前記脱塩乳からのチーズとホエイの製造方法、前記方法により製造されたチーズとホエイを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用される原料乳液としては、例えば部分脱脂乳、および脱脂乳などが好適に例示できる。このように全脂乳(脂肪を取り除いていない乳)から少なくとも一部の脂肪を除去したものを用いると、後述の脱塩処理工程において、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する際に、塩素型陰イオン交換樹脂やろ過膜への脂肪の付着を予防でき、ろ過膜のファウリングも起りにくくなるために好適である。
原料乳液としては、これらをそのまま用いてもよいし、希釈または濃縮により固形濃度を調整して用いてもよい。乳としては、牛、山羊、または羊などの乳を用いることができる。
また、原料乳液は、噴霧乾燥法や凍結乾燥法などで粉末化された部分脱脂粉乳、または脱脂粉乳などを還元したものでもよい。
また、常法により殺菌を行ったものも使用できる。
本発明は、脱塩処理工程として、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する工程を有する。
ここで使用される塩素型陰イオン交換樹脂としては、市販の塩素型陰イオン交換樹脂を使用してもよいし、塩素型以外の強塩基性もしくは弱塩基性陰イオン交換樹脂を食塩水、塩化カリウム溶液、または塩酸などにより塩素型にしたものを使用してもよい。
本発明においては、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液することにより、クエン酸などの原料乳液中の陰イオンが、塩化物イオンに交換される。
原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液する際の通液条件としては特に制限はなく、イオン交換効率、および微生物増殖の抑制などを考慮して、適宜決定すればよい。
好適な通液条件としては、例えば、空間速度(SV)は0.5〜12、原料乳液の固形濃度は4〜40質量%、原料乳液の温度は2〜50℃の範囲が例示できる。ただし、SVについては、塩素型陰イオン交換樹脂に通液後の原料乳液の目標とする塩化物イオン濃度が得られる範囲でよく、固形濃度および温度条件については、乳糖を析出させることなく、塩素型陰イオン交換樹脂に通液後の原料乳液の塩化物イオン濃度を目標値にまで高めることのできる範囲に適宜調整すればよい。一般には、SVは大きすぎない方が、または固形濃度は小さい方が、それぞれイオン交換効率は上昇する。また、塩素型陰イオン交換樹脂単位交換容量あたりの固形分の通液量が少ない程、イオン交換の効率は上昇する。微生物増殖を抑えるためには、原料乳液の温度は10℃以下とすることが好ましい。
なお、塩素型陰イオン交換樹脂に通液後の原料乳液の塩化物イオン濃度(モル濃度)の目標値は、この原料乳液中に含まれる1価のミネラルの陽イオンの濃度(モル濃度)と同じ濃度とすることが好ましいが、目標とする脱塩率、または最終脱塩乳に求められる組成に応じて変更することができる。
本発明における脱塩処理工程では、このようにして原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する。
ここで採用される膜分離法としては、原料乳液に含まれる2価のミネラルの陽イオンの阻止率が高く、1価のミネラルの陽イオンの透過率が高い方法であれば制限はなく、例えば、ナノろ過法が好ましい。
ここでナノろ過法は、塩素型陰イオン交換樹脂に通液後の原料乳液をナノろ過膜に供して、ナノろ過膜を透過した透過液と透過しない濃縮液とに分離する工程を有するものである。1価のミネラルの陽イオンは膜透過し、透過液に含まれる。一方、2価のミネラルの陽イオンはほとんど膜透過せず、濃縮液に含まれる。また、こうして得られた濃縮液に加水しながら、さらにナノろ過膜でろ過するダイアフィルトレーション工程をさらに有していてもよい。
ナノろ過(NF)とは、限外ろ過(UF)と逆浸透(RO)の中間領域である分子量数十から千ダルトン、すなわち、分子の大きさに換算するとナノメートルの領域を分画対象とした膜分離法である。無機質、糖質、アミノ酸、およびビタミンなどのうち、分子量が小さく、荷電の低い粒子は膜を透過する。具体的なNF膜としては、GE Water technologies社製のDL、DK、およびHLシリーズ、Koch Membrane System社製のSR−3シリーズ、Dow Chemical社製のDOW−NFシリーズ、ならびに日東電工社製のNTRシリーズなどを例示することができるが、これらに限定されるものではなく、目的に応じて適切な膜を適宜選択することができる。
その他に好適に採用される膜分離法としては、電気透析法、または透析法など、公知の方法を用いることができ、複数の方法を組み合わせてもよい。しかしながら、上述したように、脱塩および濃縮を同時に並行して行うことができる点、必要に応じてダイアフィルトレーション工程を組み合わせることで高度な脱塩が可能である点でナノろ過法が好ましい。
このように原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する脱塩処理工程によれば、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液せずに単に膜分離法に供した場合に比べて、1価のミネラルをより一層低減することができる。
そこで、本発明では、脱塩処理工程において、原料乳液をナノろ過法などの膜分離法に供するに先立って、塩素型陰イオン交換樹脂に通液し、原料乳液の塩化物イオン濃度を高めてから、膜分離法に供している。
また、原料乳液の塩化物イオン濃度を高める方法としては、例えば塩酸を原料乳液に添加する方法なども一応考えられる。しかしながら、仮に塩酸を原料乳液に添加した場合には原料乳液のpHが低下し、原料乳液に含まれるカゼインの等電点(pH4.6)以下になってしまうおそれがある。原料乳液のpHが4.6付近においてはカゼインが凝集を起こしてしまうため、塩酸の添加は好ましくない。
これに対して、塩素型陰イオン交換樹脂に通液する方法によれば、このようなpH低下が生じない点で好適である。
従来、乳製品などにおいて、塩化物イオンは除去の対象であった。
例えば、「牛乳・乳製品(養賢堂)」の245頁には、ホエー(ホエイ)の脱塩において、陰イオン交換樹脂により塩素を除去することが記載されている。また、「乳製品製造II(朝倉書店)」の353頁にも、塩素はイオン交換により除去されるものとして記載されている。そのため、従来、陰イオン交換樹脂が使用される場合には、塩素型の陰イオン交換樹脂が使用されることはなく、水酸基型の陰イオン交換樹脂が一般に使用されてきた。このことは、「乳製品製造II(朝倉書店)」の353頁に、陰イオン交換樹脂の再生剤として水酸化ナトリウムを使用することが記載されている点や、先に例示した特許文献1の段落0024に例示されているアニオン交換樹脂(陰イオン交換樹脂)は、すべて水酸基型である点からも裏づけられる。
また、一般に「脱塩」といった場合にも、例えば「化学大辞典5(共立出版社)」の644頁に記載されているように、塩化物イオンは除去されるものとして認識されている。
本発明では、このような従来の常識に反して、塩素型陰イオン交換樹脂を使用し、さらに、原料乳液中の塩化物イオン濃度を低減するのではなく一旦高め、その後、膜分離法を適用することで、1価のミネラルを大幅に低減した脱塩乳を得ることに成功したものである。
このように塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、膜分離法を適用する工程は、新規なものである。
本発明の脱塩乳としては、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上、より好ましくは28mmol以上、さらに好ましくは30mmol以上;マグネシウムを2mmol以上、より好ましくは3mmol以上、さらに好ましくは4mmol以上;ナトリウムを4.5mmol以下、より好ましくは3mmol以下、さらに好ましくは1.5mmol以下;カリウムを10.5mmol以下、より好ましくは7mmol以下、さらに好ましくは3.5mmol以下;およびクエン酸を3mmol以下、より好ましくは1.5mmol以下、さらに好ましくは1mmol以下のそれぞれを含有する脱塩乳が好ましい。
また、前記脱塩乳のカルシウムは、通常、固形分100gあたり、32mmol以下であり、マグネシウムは、通常、固形分100gあたり、5mmol以下である。
なお、本発明の製造方法は、原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液してから、原料乳液に含まれる1価のミネラルを膜分離法で除去する脱塩処理工程を少なくとも有していればよい。例えば、このような脱塩処理工程を複数回繰り返してもよいし、このような脱塩処理工程の前または後に、ナノろ過法、電気透析法、または透析法などの膜分離法を単独で必要に応じて追加実施してもよい。
また、膜分離法として、ナノろ過膜に原料乳液を供して透過液と濃縮液とに分けた後、得られた濃縮液を再度原液タンクに戻して循環させる循環方式(バッチ処理方式)によるナノろ過法を採用する場合、塩素型陰イオン交換樹脂による通液処理のタイミングは、濃縮液を原液タンクに戻す前に行ってもよいし、戻した後に行ってもよい。さらに、原液タンクから原料乳液を抜き出してナノろ過膜に供し、得られた濃縮液を再度原液タンクに戻す操作をする一方で、原液タンクから原料乳液を抜き出して塩素型陰イオン交換樹脂に通液し、得られた液を原液タンクに戻す操作を行うダブルループ方式によるナノろ過法を採用してもよい。
また、本発明の脱塩乳は、通常の液状乳として食品原料などに使用することができるが、必要に応じて粉末化してもよい。粉末化方法としては、噴霧乾燥法、および凍結乾燥法などが例示でき、特に制限はないが、この脱塩乳は加熱によりカードを生成する性質があることから、例えば噴霧乾燥法など、加熱を伴う粉末化方法を採用する場合には、カードの発生のない条件で行うことが好ましい。原料乳に、殺菌条件などの熱履歴が高いものを用いると、カードは生成しにくくなる。また、後述のように、加熱時の溶液の濃度が低くなるほど、カードは生成しにくくなる。
以上説明した本発明の脱塩乳は、従来の乳製品に比べて塩味が低く、ミルク感が強く、風味がよいために、食品素材としての利用価値が高い。
具体的には、塩味の低減された飲料(ミルクコーヒー、ミルクティーなど)、乳製品(加工乳、乳飲料、ヨーグルト、粉乳、育児用調製粉乳など)、洋菓子(プリン、ミルクゼリー、ケーキ類など)をはじめとして、栄養食品、流動食、パン、および菓子類など様々な食品原料とすることが可能になる。また、本発明の脱塩乳を用いて調製したヨーグルトなどのゲル状乳製品や、プリン、およびミルクゼリーなどの洋菓子は、従来品に比べて、弾力のある食感を得ることが可能となる。これは、本発明の脱塩乳が、加熱するとゲルを形成する点などによるものと考えられる。
このように嗜好性の強い食品において、塩味が低く、ミルク感を付与出来ることは、大いなるメリットといえる。
また、本発明の脱塩乳はナトリウム含量が低いため、低ナトリウム食品用原料として用いることも可能である。低ナトリウム食品は、腎臓病用や高血圧症患者向けの食品として有用である。
また、原料乳液として、全脂乳から少なくとも一部の脂肪を除去した乳を含むものを使用して脱塩乳を得て、ついで、この脱塩乳に脂肪として分離クリームを混合することにより、従来よりもナトリウム、およびカリウム含量が低減された乳を製造することができる。そして、この乳を出発原料とし、従来公知の乳製品およびその派生製品を製造できる。
ここで脂肪として、分離クリームおよびバターなどの乳脂肪、植物性脂肪、ならびに動物性脂肪から選ばれる1種以上も併せて添加することにより、従来よりもナトリウム、およびカリウム含量が低減された乳成分を含有する高脂肪食品および食品原料を製造することも可能となる。こうして得られる乳や、乳を出発原料とした乳製品およびその派生製品、高脂肪食品ならびに食品原料は、従来よりもナトリウム、およびカリウム含量が低減された、すなわち灰分が低減されたものとなる。
また、上述したように原料乳液を脱塩処理工程に供して本発明の脱塩乳を得て、その後、この脱塩乳を加熱する加熱工程を行うことにより、カードが生成する。そこで、加熱工程の後に、生成したカードとカード以外の液体とを固液分離する固液分離工程を実施することにより、本発明のチーズとホエイとを製造することができる。
具体的には、固形濃度が低くなるほど、イオン交換工程におけるイオン交換の程度が低くなるほど、原料乳の熱履歴が高くなるほど、高温で長時間の加熱がカード生成に必要であり、必要なカードの性状に合わせて固形濃度、加熱条件、および原料乳を選択する必要がある。なお、固形濃度としては、脱塩乳の固形濃度が10%〜25%である時に、加熱条件としては、70〜90℃で1〜5分間保持すること等が好ましい。また、原料乳としては、未殺菌乳や、ローヒートと呼ばれる穏やかな条件で殺菌された乳等が好ましい。
カードを絞るなどして得られた固形分がチーズであり、加熱後の脱塩乳からチーズを分離した後の残りの液体がホエイである。
すなわち、本発明では、脱塩乳を加熱して得られたカードをチーズといい。それ以外の液体をホエイという。
固液分離の具体的方法には特に制限はなく、例えば200メッシュ程度のフィルターを用いたろ過法などが例示できる。
このような方法によれは、通常のチーズの製造時に必要とされる乳酸菌やレンネットを加えることなく、チーズを得ることができる。そのため、乳酸菌やレンネットのような天然物を使用したことに起因する製品品質のばらつきや、これらを使用することによるコストも低減することができる。
また、こうして得られた本発明のチーズは、通常のチーズに比べて、歩留まりが高く、経済的に有利である。
本発明のチーズは、フレッシュチーズとして食することが可能であり、また、食品原料などその他の用途に使用することもできる。
本発明のチーズは、固形分100gあたり、カルシウムを20mmol以上、より好ましくは26mmol以上;マグネシウムを2mmol以上、より好ましくは5mmol以上;ナトリウムを5mmol以下、より好ましくは3.5mmol以下;カリウムを10.5mmol以下、より好ましくは7mmol以下のそれぞれを含有することが好ましい。
また、前記チーズのカルシウムは、通常、固形分100gあたり、50mmol以下であり、マグネシウムは、通常、固形分100gあたり、8mmol以下である。
一方、このような方法で得られた本発明のホエイは、一般のホエイよりもナトリウム、およびカリウム含量が低く、結果的に灰分も低いものであるため、塩味が薄い。そのために、一般のホエイには必要とされる脱塩処理をすることなく、一般のホエイと同様の用途に使用することができる。
例えば、母乳の代替物として、従来、ホエイが原料に使用された育児用調製粉乳、すなわち粉ミルクが製造されている。一般のホエイは、母乳に比べてミネラル含量が高いため、従来ホエイを粉ミルクの原料として使用する際には、脱塩処理して使用することが多かった。しかしながら本発明のホエイは、脱塩処理することなく、そのままで粉ミルクの原料とすることができる。
本発明のホエイは、固形分100gあたり、カルシウムを1.5mmol以上、より好ましくは2.5mmol以上;マグネシウムを1mmol以上、より好ましくは1.5mmol以上;ナトリウムを10mmol以下、より好ましくは5mmol以下;カリウムを20mmol以下、より好ましくは10mmol以下のそれぞれを含有することが好ましい。
また、前記ホエイのカルシウムは、通常、固形分100gあたり、15mmol以下であり、マグネシウムは、通常、固形分100gあたり、6mmol以下である。
以下本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
なお、各例中、「%」は「質量%」を意味する。
[実施例1]
原料乳として脱脂粉乳(森永脱脂粉乳(ローヒート);組成比:タンパク質36.6%、脂質0.7%、炭水化物51.2%、灰分7.9%、水分3.6%;ミネラル含量(粉乳100gあたり):ナトリウム17.6mmol、カリウム41.2mmol、カルシウム31.2mmol、マグネシウム4.8mmol、クエン酸9.4mmol)8kgを用い、これを水92kgに溶解し、約10℃に冷却し、原料乳液とした。
この溶液(原料乳液)を、食塩水を通液後、水洗して塩素型にした強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA402BL)6LにSV6で通液し、イオン交換液を得た。
この液について、次のようにしてナノろ過法を適用した。
すなわち、この液を10℃以下に保ちながらナノろ過膜(DL3840C−30D:GE Water Technologies社製)に供し、透過液を系外に排出し、濃縮液を原液タンクに戻す循環方式で2倍に濃縮した。その後、同じナノろ過膜を用いて、濃縮液の2.5倍量の脱イオン水によるダイアフィルトレーション工程を行った。その後、さらに同じナノろ過膜を用いて原液タンク内の固形濃度を25%まで高め、脱塩脱脂濃縮乳(脱塩乳)23kgを得た。
この脱塩乳のうち、16kgをNiro社製ドライヤーで、吹き込み温風温度160℃、排風温度82℃の条件にて噴霧乾燥し、脱塩脱脂粉乳3.5kgを得た。
この脱塩脱脂粉乳の成分分析を行ったところ、表1に抜粋して示すように、前記脱塩脱脂粉乳中の組成比は、タンパク質37.4%、脂質0.8%、炭水化物54.0%、灰分4.1%、水分3.7%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム1.4mmol、カリウム2.6mmol、カルシウム29.7mmol、マグネシウム4.2mmol、クエン酸0.9mmolであった。
なお、成分分析は、以下により行った。
タンパク質:ミクロケルダール法
脂質:レーゼ・ゴットリーブ法
炭水化物:差し引き法
灰分:550℃で加熱し、残留物質量を測定
水分:乾燥減量法
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム:ICP法
クエン酸:HPLC法
[比較例1]
実施例1で使用したものと同じ脱脂粉乳8kgを水92kgで溶解した原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液せずに、ナノろ過法に供した以外は、実施例1と同様に操作し、固形濃度を25%まで高めた脱塩脱脂濃縮乳(脱塩乳)24kgを得た。
この脱塩乳のうち、15kgを実施例1と同様に噴霧乾燥し、脱塩脱脂粉乳3.4kgを得た。この脱塩脱脂粉乳の成分分析を実施例1と同様に行ったところ、表1に抜粋して示すように、前記脱塩脱脂粉乳中の組成比は、タンパク質36.9%、脂質0.8%、炭水化物52.3%、灰分6.0%、水分4.0%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム7.2mmol、カリウム14.2mmol、カルシウム30.2mmol、マグネシウム4.4mmol、クエン酸8.0mmolであった。
Figure 0004734476
表1に示した通り、同じナノろ過法を適用したにも関わらず、その前に塩素型陰イオン交換樹脂に通液して原料乳液の塩化物イオン濃度を増加させた工程を経た実施例1の脱塩乳によれば、比較例1の脱塩乳と比較して、2価のミネラル含量は同程度であったが、1価のミネラル含量が大幅に低減していた。
[試験例1]
実施例1で製造した脱塩乳と比較例1で製造した脱塩乳について、風味検査を実施した。具体的には、それぞれ10%の水溶液を調製し、訓練された21名のパネルに味の好み、塩味の強さ、およびミルク感の強さについて、評価してもらった。
その結果、表2に示した通り、比較例1に比べて実施例1の脱塩乳は、統計的有意差をもって、味が好まれ、塩味が弱く、ミルク感が強いという結果となった。
Figure 0004734476
[実施例2]
実施例1で使用したものと同じ脱脂粉乳8kgを水92kgに溶解し、約10℃に冷却し、実施例1と同様の原料乳液を調製した。
ついで、この原料乳液を10℃以下に保ちながら、食塩水を通液後、水洗して塩素型にした強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA402BL)6LにSV6で通液し、イオン交換液を得た。
この液について、次のようにしてナノろ過法を適用した。
すなわち、この液を10℃以下に保ちながらナノろ過膜(DL4040C Osmonics社製)に供し、透過液を系外に排出し、濃縮液を原液タンクに戻す循環方式で3倍に濃縮した。その後、同じナノろ過膜を用いて、濃縮液の2倍量の脱イオン水によるダイアフィルトレーション工程を行い、脱塩脱脂乳(脱塩乳)22.6kgを得た。
この脱塩乳を凍結乾燥により粉末化し、脱塩脱脂粉乳5.1kgを得た。この脱塩脱脂粉乳の成分分析を実施例1と同様に行ったところ、表3に抜粋して示すように、前記脱塩脱脂粉乳中の組成比は、タンパク質37.6%、脂質0.8%、炭水化物54.3%、灰分3.7%、水分3.6%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム1.6mmol、カリウム3.7mmol、カルシウム30.2mmol、マグネシウム4.7mmol、クエン酸0.8mmolであった。
[比較例2]
脱脂粉乳8kgを水92kgで溶解した原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液せずに、ナノろ過法に供した以外は、実施例2と同様に操作し、脱塩脱脂乳(脱塩乳)26.5kgを得た。
この脱塩乳を実施例2と同様に凍結乾燥し、脱塩脱脂粉乳5.9kgを得た。この脱塩脱脂粉乳の成分分析を実施例1と同様に行ったところ、表3に抜粋して示すように、前記脱塩脱脂粉乳中の組成比は、タンパク質37.5%、脂質0.7%、炭水化物52.0%、灰分5.9%、水分3.9%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム6.9mmol、カリウム16.7mmol、カルシウム28.9mmol、マグネシウム4.5mmol、クエン酸8.9mmolであった。
Figure 0004734476
表3に示した通り、同じナノろ過法を適用したにも関わらず、その前に塩素型陰イオン交換樹脂に通液して原料乳液の塩化物イオン濃度を増加させた工程を経た実施例2の脱塩乳は、比較例2の脱塩乳に比較して、2価のミネラル含量は同程度であったが、1価のミネラル含量が大幅に低減していた。
[試験例2]
実施例2で製造した脱塩乳と比較例2で製造した脱塩乳について、試験例1と同様にして、風味検査を実施した。
その結果、表4に示した通り、比較例2に比べて実施例2の脱塩乳は、統計的有意差をもって、味が好まれ、塩味が弱く、ミルク感が強いという結果となった。
Figure 0004734476
[実施例3]
実施例1で使用したものと同じ脱脂粉乳8kgを水92kgに溶解し、約10℃に冷却し、実施例1と同様の原料乳液を調製した。
ついで、この原料乳液を10℃以下に保ちながら、ナノろ過膜(DL3840C−30D:GE Water Technologies社製)に供して、透過液を系外に排出し、濃縮液を原液タンクに戻す循環方式で2倍に濃縮した。その後、固形濃度7%となるように、脱イオン水で希釈した。
ついで、この液を食塩水を通液後、水洗して塩素型にした強塩基性陰イオン交換樹脂(アンバーライトIRA402BL)4LにSV8で通液し、イオン交換液を得た。
この液を10℃以下に保ちながら、先に使用したものと同じナノろ過膜に供して、2倍濃縮を行った。その後、同じナノろ過膜を用いて、濃縮液の1.5倍量の脱イオン水によるダイアフィルトレーション工程を行った。このようにして脱塩脱脂乳(脱塩乳)46.2kgを得た。
この脱塩乳を凍結乾燥により粉末化し、脱塩脱脂粉乳6.0kgを得た。この脱塩脱脂粉乳の成分分析を実施例1と同様に行ったところ、表5に抜粋して示すように、前記脱塩脱脂粉乳中の組成比は、タンパク質36.9%、脂質0.8%、炭水化物54.4%、灰分4.3%、水分3.6%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム2.9mmol、カリウム6.7mmol、カルシウム28.1mmol、マグネシウム4.3mmol、クエン酸1.3mmolであった。
Figure 0004734476
[試験例3]
実施例3で製造した脱塩乳と市販の脱脂粉乳(森永乳業社製)について、試験例1と同様にして、風味検査を実施した。
その結果、表6に示した通り、比較例2に比べて実施例2の脱塩乳は、統計的有意差をもって、味が好まれ、塩味が弱く、ミルク感が強いという結果となった。
Figure 0004734476
[実施例4]
実施例1で製造した脱塩脱脂粉乳1kgを水10kgに溶解した後、別途用意した脂肪含量48%の分離クリーム0.9kgを混合し、乳飲料とした。混合後の組成比は、タンパク質3.4%、脂質3.6%、炭水化物5.2%、灰分0.4%、水分87.4%であった。またミネラル含量は、乳飲料100gあたり、ナトリウム0.2mmol、カリウム0.4mmol、カルシウム2.7mmol、マグネシウム0.4mmolであった。
この乳飲料は、通常の牛乳に比べて塩味が少なく、甘みが強く、ミルク感が向上していた。
[実施例5]
実施例1で製造した脱塩脱脂乳4kgを80℃で1分間加熱したところ、カードが発生した。そのカードを集めて、200メッシュの樹脂製フィルターで捕集したところ、チーズ1.9kgを得ることができた。
このチーズは、塩味が少なく、弾力とミルク感に優れ、食感はモツァレラチーズ似の味の優れたものであった。
このチーズの一部を常法により凍結乾燥し、粉砕して、その粉砕物の成分分析を行ったところ、チーズ中の組成比は、タンパク質56.9%、脂質0.7%、炭水化物35.0%、灰分6.0%、水分1.4%であった。またミネラル含量は、粉砕物100gあたり、ナトリウム1.1mmol、カリウム1.9mmol、カルシウム48.2mmol、マグネシウム5.8mmolであった。
一方、加熱された脱塩脱脂乳からチーズを固液分離した残りの液体は、2.1kgで僅かに白濁し、いわゆるホエイの風味を有しているが、塩味が少なく甘みが上昇していた。その固形濃度は9.9%であった。
この液体の一部を常法により凍結乾燥し、粉砕して、その粉砕物の成分分析を行ったところ、表7に抜粋して示すように、前記液体中の固形分あたりの組成比は、タンパク質5.3%、脂質0.8%、炭水化物92.8%、灰分1.1%であった。またミネラル含量は、粉砕物100gあたり、ナトリウム2.9mmol、カリウム4.1mmol、カルシウム3.4mmol、マグネシウム2.0mmolであった。
Figure 0004734476
表7に示した通り、実施例5で得られたホエイは一般のチーズホエイに比べて、特に1価のミネラルの含量が大幅に少なく、それにより灰分の量も低減されており、粉ミルクの原料として極めて有用である。
なお、表7には、母乳そのものを成分分析した値を参考のために記載した。表7の値は全て固形分あたりの値で示した。
また、実施例5で得られたホエイの粉末(ホエイパウダー)と市販チーズホエイパウダー(フォンテラ社製)を用いて、それぞれ10%の水溶液を調製し、訓練された21名のパネルに味の好み、塩味の強さについて、評価してもらった。
Figure 0004734476
その結果、表8に示した通り、市販チーズホエイパウダーに比べて実施例5のホエイの粉末は、味が好まれ、塩味が弱いという結果となった。
[実施例6]
脱脂粉乳(森永脱脂粉乳(ローヒート);組成比:タンパク質36.6%、脂質0.7%、炭水化物51.2%、灰分7.9%、水分3.6%、ミネラル含量(粉乳100gあたり):ナトリウム17.6mmol、カリウム41.2mmol、カルシウム31.2mmol、マグネシウム4.8mmol、クエン酸9.4mmol)4kgを水29kgに溶解し、約10℃に冷却した。
この溶液を塩素型にした強アニオン性イオン交換樹脂(アンバーライトIRA402BL)1.8L(通液固形倍率2.2倍)にSV6で通液し、イオン交換液を得た。この液を10℃以下に保ちながらナノろ過膜(DL3840−30D:GE Water Technologies社製)で、透過液を系外に排出し、濃縮液を原液タンクに戻す循環方式で1.5倍に濃縮した後、濃縮液の2.5倍等量の脱イオン水によるダイアフルトレーション(透析ろ過)を行い、脱塩脱脂濃縮乳22kgを得た。その脱塩脱脂乳を、凍結乾燥により粉末化し、脱塩脱脂粉乳(組成比:タンパク質37.2%、脂質0.9%、炭水化物54.5%、灰分4.2%、水分3.2%;ミネラル含量(粉乳100gあたり):ナトリウム4.2mmol、カリウム9.3mmol、カルシウム30.2mmol、マグネシウム4.5mmol、クエン酸2.5mmol)を2.9kg得た。
[実施例7]
実施例1で製造した脱塩脱脂粉乳400gに、市販脱脂粉乳(森永乳業社製)を100g混合し、混合粉500gを得た。この粉乳を分析したところ、その組成比は、タンパク質37.2%、脂質0.8%、炭水化物53.4%、灰分4.9%、水分3.7%であった。またミネラル含量は、粉乳100gあたり、ナトリウム4.3mmol、カリウム10.0mmol、カルシウム30.0mmol、マグネシウム4.3mmol、クエン酸2.9mmolであった。
[実施例8]
実施例1で製造した脱塩脱脂粉乳50gに水200gを加えて溶解した。クエン酸3ナトリウム2水和物結晶5.9gを水20gで溶解し、20%重量パーセント溶液を作成した。脱塩脱脂乳250gにクエン酸3ナトリウム溶液0.25gを加えた。この溶液を分析したところ、溶液中の組成比は、タンパク質7.8%、脂質0.2%、炭水化物11.2%、灰分0.9%、水分79.9%であった。またミネラル含量は、溶液100gあたり、ナトリウム0.5mmol、カリウム0.5mmol、カルシウム6.2mmol、マグネシウム0.9mmol、クエン酸0.3mmolであった。
[試験例4]
実施例2、実施例3、実施例6および実施例7に示された、脱塩脱脂粉乳をそれぞれ10gずつ採取し、それぞれにイオン交換水40gを加えて固形濃度約20%の溶液を作成した。実施例8の溶液はそのまま使用した。各溶液を10mLずつ試験管にとり、試験管を沸騰浴に浸漬し液温90℃まで加熱したところ、全ての試験管内でカードが発生した。そのカードを集めて、200メッシュの樹脂製フィルターで捕集したところ、チーズを得ることが出来た。
[実施例9]
脱脂粉乳(森永脱脂粉乳(スーパーハイヒート);組成比:タンパク質35.5%、脂質0.8%、炭水化物51.9%、灰分7.9%、水分3.9%;ミネラル含量(粉乳100gあたり):ナトリウム18.2mmol、カリウム44.2mmol、カルシウム31.4mmol、マグネシウム4.7mmol、クエン酸10.4mmol)6kgを水44kgに溶解し、約10℃に冷却した。
この溶液を塩素型にした強アニオン性イオン交換樹脂(アンバーライトIRA402BL)7.8LにSV6で通液し、イオン交換液を得た。この液を10℃以下に保ちながらナノろ過膜(DL3840−30D:GE Water Technologies社製)で、濃縮液の2.5倍等量の脱イオン水によるダイアフルトレーション(透析ろ過)を行った。その後、透過液を系外に排出し、濃縮液を原液タンクに戻す循環方式で1.6倍に濃縮して、脱塩脱脂濃縮乳20.0kgを得た。その脱塩脱脂乳を5kg凍結乾燥により粉末化し、脱塩脱脂粉乳(組成比:タンパク質37.4%、脂質0.9%、炭水化物54.9%、灰分4.5%、水分2.3%;ミネラル含量(粉乳100gあたり):ナトリウム2.8mmol、カリウム7.1mmol、カルシウム28.2mmol、マグネシウム3.6mmol、クエン酸0.7mmol)を0.9kg得た。
本発明によれば、2価のミネラルの低減を抑えつつ、1価のミネラルをより一層低減した脱塩乳を提供することができるので、本発明は食料品の分野において有用である。

Claims (10)

  1. 脱塩乳を製造する方法であって、
    原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液して陰イオン交換し、原料乳液の塩化物イオン濃度を原料乳液中に含まれる1価のミネラルの陽イオン濃度と同じ濃度に高めること、および、
    陰イオン交換後の前記原料乳液から、ナノろ過法により、1価のミネラルを除去することを含む前記方法。
  2. 前記原料乳液が、全脂乳から少なくとも一部の脂肪が除去された乳である請求項1に記載の方法。
  3. 前記脱塩乳に、脂肪を混合することをさらに含む請求項2に記載の方法。
  4. 前記脱塩乳が、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下、およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法により製造される脱塩乳であって、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下、およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する前記脱塩乳。
  6. チーズとホエイを製造する方法であって、
    原料乳液を塩素型陰イオン交換樹脂に通液して陰イオン交換し、原料乳液の塩化物イオン濃度を原料乳液中に含まれる1価のミネラルの陽イオン濃度と同じ濃度に高めること、
    陰イオン交換後の前記原料乳液を、ナノろ過法により、1価のミネラルを除去して脱塩乳を調製すること、
    前記脱塩乳を加熱処理して脱塩乳にカードを生成させること、および、
    前記カードと前記カード以外の液体を固液分離処理することを含む前記方法。
  7. 前記脱塩乳が、固形分100gあたり、カルシウムを26mmol以上およびクエン酸を3mmol以下のそれぞれを含有する請求項6に記載の方法。
  8. 前記脱塩乳が、固形分100gあたり、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを4.5mmol以下、カリウムを10.5mmol以下のそれぞれを含有する請求項7に記載の方法。
  9. 前記チーズが、固形分100gあたり、カルシウムを20mmol以上、マグネシウムを2mmol以上、ナトリウムを5mmol以下、およびカリウムを10.5mmol以下のそれぞれを含有するチーズである、請求項6ないし8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記ホエイが、固形分100gあたり、カルシウムを1.5mmol以上、マグネシウムを1mmol以上、ナトリウムを10mmol以下、およびカリウムを20mmol以下のそれぞれを含有するホエイである、請求項6ないし8のいずれか一項に記載の方法。
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