JP3432465B2 - 防火戸 - Google Patents

防火戸

Info

Publication number
JP3432465B2
JP3432465B2 JP29017399A JP29017399A JP3432465B2 JP 3432465 B2 JP3432465 B2 JP 3432465B2 JP 29017399 A JP29017399 A JP 29017399A JP 29017399 A JP29017399 A JP 29017399A JP 3432465 B2 JP3432465 B2 JP 3432465B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
heat
frame
peripheral surface
inorganic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP29017399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001107655A (ja
Inventor
正樹 戸野
好孝 中谷
仁美 三浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP29017399A priority Critical patent/JP3432465B2/ja
Publication of JP2001107655A publication Critical patent/JP2001107655A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3432465B2 publication Critical patent/JP3432465B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Special Wing (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防火戸に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に、扉は、建物の開口部内周に設け
られた枠体に対して蝶番などを介して開閉自在に吊り込
まれている。この場合、枠体と扉との間には、一定の隙
間が形成されており、火災によって温度が上昇した場合
に扉が反ったり、変形すると、枠体との隙間が大きくな
り、火炎が一方側から他方側に侵入し、火災がより大き
くなるという問題がある。
【0003】そこで、扉の外周面または枠体の内周面
に、熱により膨張するとともに、耐火性をする耐火膨張
体を設け、火災時に枠体と扉との隙間を埋めることがで
きる防火戸(例えば、特開平4−161689号公報参
照)や、扉の外周面または枠体の内周面に、木材や紙の
着火温度以下で発泡する不燃性防火シール剤を設け、火
災時に枠体と扉との隙間を埋めることができる防火戸
(例えば、特開平7−47144号公報参照)が提案さ
れている。
【0004】このような耐火膨張体や不燃性防火シール
剤としては、例えば、ケミー・リンツ社製「インツメッ
クス」が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た防火戸に用いられている耐火膨張体などは、一般に、
クロロプレンゴムに熱膨張性黒鉛を配合したもので、膨
張性には優れているものの、非常に脆く、粘着性がない
ため、仮止めができず、施工性が低いという問題があっ
た。
【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、優れた耐火性能を備えるとともに、簡単に
施工することのできる防火戸を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、建物の開口部
内周に設けられた枠体と、枠体に開閉自在に取り付けら
れた扉と、扉の外周面および/または枠体の内周面に貼
着され、自己粘着性を有するとともに、加熱によって膨
張して断熱層を形成する熱膨張性シートと、から構成さ
れ、前記熱膨張性シートは、ASTM D 1646に
準拠した方法で測定したムーニー粘度ML(1+8)@
125℃が25〜60であるブチルゴム35〜50wt
%、ASTM D 2503に準拠した方法で測定した
重量平均分子量が800〜1600であるポリブテン4
0〜60wt%、JIS K 2207に準拠した方法
で測定した軟化点が100〜150℃である粘着付与剤
5〜25wt%からなる樹脂バインダー100重量部に
対し、無機充填材を250〜400重量部含有し、その
うち、熱膨張性層状無機物を少なくとも50〜350重
量部含有する樹脂組成物であることを特徴とするもので
ある。
【0008】また、本発明は、扉が、方形の外枠と、外
枠の表裏両面に順に積層された無機質板および木材板
と、外枠および無機質板によって形成された空間に充填
された無機系断熱材と、から構成され、外枠の外周面に
自己粘着性を有するとともに、加熱によって膨張して断
熱層を形成する熱膨張性シートが貼着されていることを
特徴とするものである。
【0009】さらに、本発明は、前記扉の外周面または
枠体の内周面に貼着された熱膨張性シートの他面に化粧
層が積層されていることを特徴とするものである。
【0010】熱膨張性シートは、火災の際に熱を受けて
膨張することにより断熱層を形成し、この断熱層によっ
て扉と枠体との隙間を密封する。
【0011】熱膨張性シートは、ブチルゴム、ポリブテ
ンおよび粘着付与剤からなる樹脂バインダーに、無機充
填材を含有する樹脂組成物からなり、膨張により十分な
断熱性能を発揮し、シート状に成形でき、自己面粘着性
を有するため、扉の外周面および/または枠体の内周面
に貼着することができ、取扱性に優れている。
【0012】ブチルゴムとしては、ASTM D 16
46に準拠した方法で測定したムーニー粘度ML(1+
8)@125℃が25〜60である。ムーニー粘度が2
5未満であると、凝集力が不足するため、成形品の強度
が低下し、60を超えると、混練時に装置にかかる負荷
が大きくなるため、成形性が低下する。
【0013】なお、ブチルゴムの部分架橋品も採用する
ことができる 樹脂バインダー中のブチルゴムの配合量は、35〜50
wt%である。配合量が35wt%未満であると、凝集
力が不足するため、成形品の強度が低下し、50wt%
を超えると、無機充填材の配合時に均一に混練すること
が困難になり、成形品の柔軟性が低下するとともに、施
工性も低下する。
【0014】このようなブチルゴムとしては、例えば、
エクソン化学社製「ブチル065」(ムーニー粘度:2
9〜35)、「ブチル268」(ムーニー粘度:46〜
56)、「ブチル365」(ムーニー粘度:30〜3
6)などが挙げられる。
【0015】ポリブテンとしては、ASTM D 25
03に準拠した方法で測定した重量平均分子量が800
〜1600である。重量平均分子量が800未満である
と、粘度が低いため、成形後、成形品表面にブリードア
ウトする可能性があり、1600を超えると、粘度が高
いため、成形時の可塑化効果が不十分であり、無機充填
材の均一な混合が困難になる。
【0016】樹脂バインダー中のポリブテンの配合量
は、40〜60wt%である。配合量が40wt%未満
であると、可塑化効果が不十分であるため、無機充填材
の均一な混合が困難になり、60wt%を超えると、他
の樹脂成分比率が低くなるため、成形品の強度が不十分
となる。
【0017】このようなポリブテンとしては、例えば、
出光石油化学社製「100R」(重量平均分子量:94
0)、「300R」(重量平均分子量:1450)、日
本石油化学社製「HV−100」(重量平均分子量:9
70)、AMOCO社製「H−100」(重量平均分子
量:940)などが挙げられる。
【0018】粘着付与剤としては、JIS K 220
7に準拠した方法で測定した軟化点が100〜150℃
である。軟化点が100℃未満であると、夏場にはブロ
ッキングしやすくなるため、取り扱いが困難になり、成
形方法が限定される。熱膨張性層状無機物が膨張を開始
する温度は200℃以上であるが、成形時の膨張を防ぐ
ためには、150℃以下での成形が好ましい。そのた
め、粘着付与剤の軟化点が150℃を超えると、粘着付
与剤を均一に混練することが困難になる。
【0019】樹脂バインダー中の粘着付与剤の配合量
は、5〜25wt%である。配合量が5wt%未満であ
ると、十分な粘着性が得られず、25wt%を超える
と、樹脂バインダー中の他の成分の量が減少するため、
成形品としての強度に欠けるものとなる。
【0020】粘着付与剤としては、上記条件を満たして
いれば特に限定されず、例えば、ロジンおよびロジン誘
導体、ポリテルペン系樹脂、テルペン変性体、脂肪族系
炭化水素樹脂、シクロペンタジエン系樹脂、芳香族系石
油樹脂、フェノール系樹脂、アルキルフェノール−アセ
チレン系樹脂、スチレン系樹脂、キシレン系樹脂、クマ
ロンインデン樹脂、ビニルトルエン−αメチルスチレン
共重合体などが挙げられる。
【0021】無機充填材は、前述したブチルゴム、ポリ
ブテン、粘着付与剤からなる樹脂バインダー100重量
部に対し、配合量が250〜400重量部である。無機
充填材の配合量が250重量部未満であると、燃焼後の
残渣量が減少するため、十分な耐火断熱層が得られず、
また、可燃物の比率が増加するため、難燃性が低下す
る。一方、無機充填材の配合量が400重量部を超える
と、樹脂バインダーの配合比率が減少するため、粘着力
が不足する。
【0022】無機充填材としては、上記範囲内であれば
特に限定されず、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト
類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドー
ンナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸
バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレ
ー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白
土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス
繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウ
ム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラ
ファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属
粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジ
ルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、
炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性
粉、スラグ繊維、フライアッシュなどが挙げられる。
【0023】なかでも、骨材的役割を果たす炭酸カルシ
ウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩、骨材的役割の
他に加熱時に吸熱効果も付与する水酸化マグネシウム、
水酸化アルミニウムで代表される含水無機物などが特に
好ましい。
【0024】無機充填材は、単独で用いても、2種以上
を併用してもよい。加熱時に膨張する熱膨張性層状無機
物は、上記無機充填材のうち、50〜350重量部であ
る。熱膨張性層状無機物が50重量部未満であると、膨
張倍率が不足し、十分な耐火、防火性能が得られず、3
50重量部を超えると、凝集力が不足するため、成形品
としての強度が得られない。
【0025】熱膨張性層状無機物としては、特に限定さ
れず、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、
熱膨張性黒鉛などが挙げられる。なかでも、発泡開始温
度が低いことから、熱膨張性黒鉛が好ましい。
【0026】熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッ
シュであることが好ましい。粒度が200メッシュより
小さくなると、黒鉛の膨張が小さく、十分な耐火断熱層
が得られず、20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨
張度が大きいという利点はあるが、樹脂と混練する際に
分散性が悪くなる。
【0027】熱膨張性黒鉛は、従来公知の物質であり、
天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュ
グラファイトなどの粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸な
どの無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガ
ン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素などの強酸化剤とで
処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであ
り、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物であ
る。
【0028】このように酸処理して得られた熱膨張性黒
鉛は、さらにアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物などで中和したも
のを使用するのが好ましい。
【0029】脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノ
メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エ
チルアミン、プロピルアミン、ブチルアミンなどが挙げ
られる。
【0030】アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金
属化合物としては、例えば、カリウム、ナトリウム、カ
ルシウム、バリウム、マグネシウムなどの水酸化物、酸
化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩などが挙げられる。
【0031】中和処理された熱膨張性黒鉛としては、例
えば、UCAR CARBON社製「GRAFGUAR
D」、東ソー社製「GREP−EG」などが挙げられ
る。
【0032】熱膨張性シートを構成する樹脂組成物に、
難燃性を向上させるため、リン化合物を加えてもよい。
リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リ
ン;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネ
シウムなどのリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類
などが挙げられる。なかでも、ポリリン酸アンモニウム
類が好ましい。
【0033】これらのブチルゴム、ポリブテンおよび粘
着付与剤からなる樹脂バインダーに無機充填材を含有す
る樹脂組成物は、単軸押出機、二軸押出機、バンバリミ
キサー、ニーダーミキサー、二本ロールなどの従来公知
の混練装置を用いて溶融混練することで得ることができ
る。
【0034】得られた樹脂組成物は、例えば、プレス成
形、押出成形、カレンダー成形などの従来公知の成形方
法によりシート状に形成することができる。
【0035】このようにして得られた熱膨張性シート
は、厚み2mmで亜鉛メッキ鋼板との常態粘着力(90
°引きはがし法)が500gf/25mm以上のものが
好ましく、この粘着力であれば、仮止めは十分に可能で
ある。
【0036】熱膨張性シートの厚みは、枠体と扉との隙
間の大きさ、その膨張倍率によっても異なるが、0.3
〜5mmが好ましい。特に、0.5〜3mmが好まし
い。厚みが0.3mm未満であると、枠体と扉との隙間
を強固に埋めることができず、5mmを超えると、コス
トが高くなる。
【0037】無機質板としては、無機質であって、火炎
を遮るファイアーストップの役割を果たせば特に限定さ
れず、例えば、セメント板、石膏ボード、ケイ酸カルシ
ウム板、鉄板などが挙げられる。
【0038】無機系断熱材としては、無機質であって、
断熱性があれば特に限定されないが、例えば、ロックウ
ール、グラスウール、セメント板、石膏ボード、ケイ酸
カルシウム板、ALC板などが挙げられる。
【0039】化粧層としては、特に限定されないが、例
えば、各種樹脂フィルム、鉄板、木板などが挙げられ
る。
【0040】なお、化粧層には、意匠性向上の観点か
ら、表面に印刷などにより模様を加えてもよい。
【0041】本発明によれば、熱膨張性シートを扉の外
周面および/または外枠の内周面に貼着することによ
り、火災時において、熱膨張性シートが火災による熱を
受けて膨張し、耐火断熱層を形成して扉と枠体との隙間
を埋めることから、火炎が扉と枠体との隙間を通して一
方側から他方側に侵入することを確実に防止することが
できる。また、熱膨張性シートが自己粘着性を有するこ
とから、扉の外周面および/または外枠の内周面に仮止
めすることができ、施工性を大きく改善することができ
る。
【0042】また、扉が、方形の外枠と、外枠の表裏両
面に順に積層された無機質板および木材板と、外枠およ
び無機質板によって形成された空間に充填された無機系
断熱材と、から構成され、外枠の外周面に自己粘着性を
有するとともに、加熱によって膨張して断熱層を形成す
る熱膨張性シートが貼着されていると、扉そのものに耐
火性能を付与することができ、火災時において、扉の焼
損を防止することができるとともに、熱膨張性シートに
よって扉と枠体との隙間を埋めることができる。
【0043】さらに、扉の外周面または枠体の内周面に
貼着された熱膨張性シートの他面に化粧層が積層されて
いると、防火戸の見栄えが向上するとともに、自己粘着
性を有する熱膨張性シートの、通常使用時のべたつきを
防止することができる他、火災時において、熱膨張性シ
ートが扉と枠体との隙間を埋めることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0045】図1には、本発明の防火戸1の一実施形態
が示されている。この実施形態は、建物の開口部内周に
設けられた枠体2と、枠体2に開閉自在に取り付けられ
た扉3と、扉3の外周面に貼着され、自己粘着性を有す
るとともに、加熱によって膨張して断熱層を形成する熱
膨張性シート4と、から構成されている。
【0046】図2には、本発明の防火戸1の他の実施形
態が示されている。この実施形態は、建物の開口部内周
に設けられた枠体2と、枠体2に開閉自在に取り付けら
れた扉3と、枠体2の内周面に貼着され、自己粘着性を
有するとともに、加熱によって膨張して断熱層を形成す
る熱膨張性シート4と、から構成されている。
【0047】図3には、本発明の防火戸1のもう一つの
実施形態が示されている。この実施形態は、建物の開口
部内周に設けられた枠体2と、枠体2に開閉自在に取り
付けられた扉3と、扉3の外周面および枠体2の内周面
にそれぞれ貼着され、自己粘着性を有するとともに、加
熱によって膨張して断熱層を形成する熱膨張性シート4
と、から構成されている。
【0048】本発明の防火戸1に用いる扉3は、図4に
示すように、方形状の金属製外枠31と、外枠31の表
裏両面に順に積層された無機質板(ケイ酸カルシウム
板)32および木材板33と、外枠31および無機質板
32によって形成された空間に充填された無機系断熱材
(セメント板)34と、から構成され、扉3の外枠31
外周面に熱膨張性シート4が貼着されたものである。
【0049】さらに、図4に示す扉3において、外枠3
1の外周面に貼着された熱膨張性シート4の他面に化粧
層35を積層してもよい(図5参照)。 (実施例1)実施例1の防火戸1は、図5に示した構成
において、無機質板32として厚み3mmのケイ酸カル
シウム板を、木材板33として厚み3mmの合板を、無
機系断熱材34として厚み35mmのセメント板を、化
粧層35として厚み5mmの木板をそれぞれ用いて、1
m角の扉3を形成したものである。
【0050】熱膨張性シート4は、下記の表1に示した
組成の樹脂組成物を厚み2mmに形成したものである。
【0051】実施例1について、JIS A 1311
に準拠して耐火性試験を行い、合格するものを○、不合
格を×とした。
【0052】試験結果を表1にまとめて記載する。
【0053】
【表1】
【0054】(実施例2)この実施例2の防火戸1は、
熱膨張性シート4を上記の表1に示した組成の樹脂組成
物を厚み2mmに形成した以外は実施例1と同一であ
る。 (実施例3)この実施例3の防火戸1は、熱膨張性シー
ト4を上記の表1に示した組成の樹脂組成物を厚み1.
5mmに形成した以外は実施例1と同一である。 (比較例)この比較例の防火戸1は、実施例1乃至実施
例3において、熱膨張性シート4を貼着しないものであ
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、熱膨張性
シートを扉の外周面および/または外枠の内周面に貼着
することにより、火災時において、熱膨張性シートが火
災による熱を受けて膨張し、耐火断熱層を形成して扉と
枠体との隙間を埋めることから、火炎が扉と枠体との隙
間を通して一方側から他方側に侵入することを確実に防
止することができる。また、熱膨張性シートが自己粘着
性を有することから、扉の外周面および/または外枠の
内周面に仮止めすることができ、施工性を大きく改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防火戸の一実施形態を模式的に示す断
面図である。
【図2】本発明の防火戸の他の実施形態を模式的に示す
断面図である。
【図3】本発明の防火戸のもう一つの実施形態を模式的
に示す断面図である。
【図4】図1の防火戸を構成する扉の一実施形態を示す
断面図である。
【図5】図4の扉の一実施形態の変形例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 防火戸 2 枠体 3 扉 31 外枠 32 無機質板(ケイ酸カルシウム板) 33 木材板(合板) 34 無機系断熱材(セメント板) 35 化粧層(木板) 4 熱膨張性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−303133(JP,A) 特開 平10−7838(JP,A) 実開 平5−51365(JP,U) 国際公開98/31730(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 5/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の開口部内周に設けられた枠体と、
    枠体に開閉自在に取り付けられた扉と、扉の外周面およ
    び/または枠体の内周面に貼着され、自己粘着性を有す
    るとともに、加熱によって膨張して断熱層を形成する熱
    膨張性シートと、から構成され、前記熱膨張性シート
    は、ASTM D 1646に準拠した方法で測定した
    ムーニー粘度ML(1+8)@125℃が25〜60で
    あるブチルゴム35〜50wt%、ASTM D 25
    03に準拠した方法で測定した重量平均分子量が800
    〜1600であるポリブテン40〜60wt%、JIS
    K2207に準拠した方法で測定した軟化点が100
    〜150℃である粘着付与剤5〜25wt%からなる樹
    脂バインダー100重量部に対し、無機充填材を250
    〜400重量部含有し、そのうち、熱膨張性層状無機物
    を少なくとも50〜350重量部含有する樹脂組成物で
    あることを特徴とする防火戸。
  2. 【請求項2】 前記扉が、方形の外枠と、外枠の表裏両
    面に順に積層された無機質板および木材板と、外枠およ
    び無機質板によって形成された空間に充填された無機系
    断熱材と、から構成され、外枠の外周面に自己粘着性を
    有するとともに、加熱によって膨張して断熱層を形成す
    る熱膨張性シートが貼着されていることを特徴とする請
    求項1記載の防火戸。
  3. 【請求項3】 前記扉の外周面または枠体の内周面に貼
    着された熱膨張性シートの他面に化粧層が積層されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の防火
    戸。
JP29017399A 1999-10-12 1999-10-12 防火戸 Expired - Lifetime JP3432465B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29017399A JP3432465B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 防火戸

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29017399A JP3432465B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 防火戸

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001107655A JP2001107655A (ja) 2001-04-17
JP3432465B2 true JP3432465B2 (ja) 2003-08-04

Family

ID=17752705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29017399A Expired - Lifetime JP3432465B2 (ja) 1999-10-12 1999-10-12 防火戸

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3432465B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3593526B2 (ja) * 2002-05-31 2004-11-24 須賀工業株式会社 ゴム組成物およびその成型品
JP2004169454A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Shin Nikkei Co Ltd 複合サッシにおける防火構造
JP4490702B2 (ja) * 2004-02-20 2010-06-30 積水化学工業株式会社 防火戸用の戸枠と、この戸枠を使用した防火戸
JP3747212B2 (ja) * 2004-06-21 2006-02-22 須賀工業株式会社 ゴム組成物の成型品
JP4041149B2 (ja) * 2006-03-22 2008-01-30 電気化学工業株式会社 熱膨張性パテ組成物
JP6809773B2 (ja) * 2013-12-06 2021-01-06 積水化学工業株式会社 意匠性を付与した熱膨張材
JP5513696B1 (ja) * 2014-01-15 2014-06-04 株式会社フジコーポレーション テストピース試験室
JP5513697B1 (ja) * 2014-01-15 2014-06-04 株式会社フジコーポレーション テストピース試験室の壁部構造体
JP6450500B2 (ja) * 2017-01-25 2019-01-09 積水化学工業株式会社 熱膨張性耐火シート
GB201902230D0 (en) * 2019-02-19 2019-04-03 Ocado Innovation Ltd Storage systems and methods
JP6974578B1 (ja) * 2020-12-15 2021-12-01 積水化学工業株式会社 耐火性樹脂組成物、耐火シート及び建具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001107655A (ja) 2001-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3363156B2 (ja) 耐火性シート状成形体、鉄骨被覆用耐火積層体、壁用耐火構造体、並びに、耐火鉄骨及び耐火壁の施工方法
JP3432465B2 (ja) 防火戸
JP3838780B2 (ja) 耐火性シート状成形体及びシート積層体
JP4068758B2 (ja) 粘着性耐火シート
JP3746003B2 (ja) 粘着性耐火性ゴム組成物及びシート
JP4693615B2 (ja) 鉄骨用耐火被覆シート
JP2000001927A (ja) 耐火性シ―ト状成形体
JP2002146942A (ja) 防・耐火パネル及び防火戸
JP2001011979A (ja) 耐火性部材
JP2006161435A (ja) 鉄骨被覆構造
JP4157888B2 (ja) 耐火性部材
JP3581597B2 (ja) 耐火被覆鉄骨構造体
JP3691945B2 (ja) 耐火断熱多層シート
JP2000127297A (ja) 耐火被覆材
JP2000034365A (ja) 耐火性樹脂組成物及びそれを用いたシート成形体
JP2022094919A (ja) 耐火性樹脂組成物、耐火シート及び建具
JP2000218736A (ja) 耐火性多層シート
JP2001262942A (ja) 防火構造体
JP2002129025A (ja) 耐水性を有する発泡型防火性組成物
JP2005098041A (ja) 防火用パネル
JP2002294078A (ja) 耐水性を有する発泡型防火性組成物
JPH11117424A (ja) 耐火鉄骨被覆材
JP2001107483A (ja) 耐火被覆積層体
JPH1150565A (ja) 耐火性建造物構成パネル
JP2001193309A (ja) 耐震性スリット部材

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3432465

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090523

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100523

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140523

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term