JP2001011979A - 耐火性部材 - Google Patents
耐火性部材Info
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Abstract
可能であって、しかも施工が容易な耐火性部材を提供す
る。 【解決手段】 耐火性部材が、緩衝性材料層の少なくと
も一面に加熱によって膨張して耐火断熱層を形成しうる
熱膨張性粘着剤層が積層され積層体から形成され、熱膨
張性粘着剤層を50kW/m2 の加熱条件下で30分間
加熱した後の体積膨張率が3〜100倍である。
Description
られる耐火性部材に関する。
部材に対して、防火性能や耐火性能が要求されるように
なってきた。これに伴い、外壁の接続部(目地部)に対
しても、従来から必要とされた水密性に加えて、防・耐
火性能が要求されている。外壁の接続部(目地部)に要
求される防・耐火性能としては、裏面への炎の貫通がな
いこと、目地部が部材で覆われている場合は、その部材
の温度が260℃以下となることが必要である。
性能を付与するために、例えば、特開平8−81674
号公報には防火性を有するシーラントを塗布する方法
や、特開平8−209891号公報には耐火性を有する
ガスケットを取り付ける方法が挙げられる。しかしなが
ら、シーラントを塗布する方法は、建築物全体に足場を
設けた現場にて作業をするため、その作業に技術を要
し、施工が不十分であると火災時にシーラントが脱落し
て炎が貫通する恐れがあった。また、ガスケットを取り
付ける方法は、比較的簡単に施工ができるが、耐火性を
有するガスケット自体が高価であるという問題点があっ
た。
水としてガスケットやシーラントを取り付ける方法が採
用されているが、さらに毛管現象による水の侵入を防止
するには、二次防水として木口面にブチルテープを貼付
けた上で、発泡ポリエチレン等のバックアップ材を充填
する方法を必要とするため、この場合、施工が非常に煩
雑になるという問題点があった。
に鑑み、目地部に防・耐火性及び耐水性が同時に付与可
能であって、しかも施工が容易な耐火性部材を提供する
ことにある。
下、第1発明という)である耐火性部材は、緩衝性材料
層の少なくとも一面に加熱によって膨張して耐火断熱層
を形成しうる熱膨張性粘着剤層が積層された耐火性部材
であって、該熱膨張性粘着剤層を50kW/m 2 の加熱
条件下で30分間加熱した後の体積膨張率が3〜100
倍であることを特徴とする。
う)である耐火性部材は、筒状緩衝性材料層の表面に加
熱によって膨張して耐火断熱層を形成しうる熱膨張性粘
着剤層が積層された耐火性部材であって、該熱膨張性粘
着剤層が50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱さ
れた後の体積膨張率が3〜100倍であることを特徴と
する耐火性部材。
の耐火性部材は、緩衝性材料層の少なくとも一面に熱膨
張性粘着剤層が積層された積層体からなり、第2発明の
耐火性部材は、筒状緩衝性材料層の表面に熱膨張性粘着
剤層が積層された積層体からなる。
ものであれば特に制限はないが、樹脂発泡体、不織布又
は織布からなるものが好ましい。上記樹脂発泡体として
は、例えば、ポリエチレン系発泡体、ポリプロピレン系
発泡体等のポリオレフィン系発泡体、ポリスチレン系発
泡体、ポリウレタン系発泡体、フェノール樹脂系発泡
体、イソシアヌレート系発泡体等の独立気泡発泡体が好
適に用いられる。発泡倍率は5〜100倍の範囲が好ま
しい。
ル不織布、ポリプロピレン不織布、ポリエチレン不織
布、アクリル樹脂系不織布等の有機繊維不織布;セラミ
ックブランケット、ロックウール、グラスウール等の無
機繊維不織布が好適に用いられる。無機繊維不織布は、
ゴム成分を含有する熱膨張性粘着剤との接着性を高める
ために、ポリエチレン等の樹脂フィルムで包み込まれた
ものであってもよい。
織布、ポリプロピレン織布、アクリル樹脂織布等の有機
繊維織布や、セラミック繊維、ロックウール繊維、ガラ
ス繊維等からなる無機繊維織布が挙げられる。
して耐火断熱層を形成するものであって、50kW/m
2 の加熱条件下で30分間加熱された後の体積膨張率が
3〜100倍であれば、特に制限はないが、樹脂バイン
ダー及び無機充填剤からなるものが好ましい。
加熱条件下で30分間加熱したときの体積膨張率が、3
倍未満では十分な耐火性能を発現させるのに分厚い熱膨
張性粘着剤層を必要とするためコストアップを招き、1
00倍を超えると加熱により膨張して形成される耐火断
熱層の強度が低下するため、崩れ易くなる。
ン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂が使用可能ある
が、特にゴム成分35〜50重量%、ポリブテン40〜
60重量%及び粘着付与剤5〜25重量%を構成成分と
するものが好ましい。
が、35重量%未満になると凝集力が不足して成形体の
強度が低下し、50重量%を超えると無機充填剤の配合
時に均一混合が困難となり、成形体の柔軟性が低下す
る。上記ポリブテンの割合が、40重量%未満になると
可塑化効果が不十分であるため、無機充填剤の均一混合
が困難となり、60重量%を超えると他の樹脂成分の割
合が少なくなるため、成形体の強度が不足する。また、
上記粘着付与剤の割合が、5重量%未満になると十分な
粘着性が得られず、25重量%を超えると樹脂成分中の
他の成分の割合が減少するため、成形体の強度が不足す
る。
ている天然ゴムや合成ゴムを用いることができる。合成
ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、ポリクロロプレン
ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリ
イソブチレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジ
エン・アクリロニトリルゴム、ニトリルゴム、シリコー
ンゴム等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよ
く、2種以上が併用されてもよい。
800〜1600であるものが好ましい。重量平均分子
量が、800未満では粘度が低くなるため、成形体の表
面にブリードアウトすることがあり、1600を超える
と粘度が高くなるため、成形時の可塑化効果が不十分と
なり、無機充填剤の均一混合が困難になる。上記重量平
均分子量は、ASTM D2503に準拠して測定され
る値である。
テンの市販品としては、例えば、出光石油化学社製「1
00R」(重量平均分子量:940)、「300R」
(重量平均分子量:1450);日本石油化学社製「H
V−100」(重量平均分子量:970);AMOCO
社製「H−100」(重量平均分子量:940)等が挙
げられる。
樹脂、ロジン誘導体、ダンマル、ポリテルペン樹脂、テ
ルペン変性体、脂肪族系炭化水素樹脂、シクロペンタジ
エン樹脂、芳香族系石油樹脂、フェノール系樹脂、アル
キルフェノール−アセチレン系樹脂、スチレン系樹脂、
キシレン樹脂、クマロン−インデン樹脂、ビニルトルエ
ン−αメチルスチレン共重合体等が挙げられる。
配合量は、樹脂バインダー100重量部に対して50〜
400重量部が好ましい。無機充填剤の配合量が、50
重量部未満になると燃焼後の残渣量が減少するため、十
分な耐火断熱層が形成されず、可燃物の配合比率が増加
するため難燃性が低下する。また、無機充填剤の配合量
が、400重量部未満を超えると、樹脂バインダーの配
合比率が減少するため、粘着力が不足する。
〜350重量部用いられる。層状無機物の使用量が、2
0重量部未満になると膨張倍率が不足するため、十分な
防・耐火性能が得られず、350重量部を超えると凝集
力が不足するため、成形体に十分な強度が得られなくな
る。
るものであれば特に制限はなく、例えば、バーミキュラ
イト、カオリン、マイカ、中和処理された熱膨張性黒鉛
等が挙げられる。これらの中でも、発泡開始温度が低い
中和処理された熱膨張性黒鉛が好ましい。
来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したもので
ある。上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱
分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、
濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成するグ
ラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持し
たままの結晶化合物である。
黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和すること
により、中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
されず、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン等が挙げられる。上記アルカリ金属化合物及
びアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されず、
例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸
塩、有機酸塩等が挙げられる。
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定
の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大き
くなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、
樹脂バインダーと混練する際に分散性が悪くなり、物性
の低下が避けられない。
としては、例えば、東ソー社製「GREP−EG」、U
CAR CARBON社製「GRAFGUARD」等が
挙げられる。
は、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化
鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カ
ルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイ
ドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏
繊維、ケイ酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、モ
ンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライ
ト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビ
ーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ
素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭
素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸
カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、
アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、
ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊
維、フライアッシュ等が挙げられる。これらは単独で用
いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
を果たす炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩;骨
材的役割の他に加熱時に吸熱効果を付与する水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物が好まし
い。上記含水無機物及び金属炭酸塩を併用は、燃焼残渣
の強度向上や熱容量増大に大きく寄与すると考えられ
る。
反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上
昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、加熱残
渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くこと
で残渣強度が向上する点で特に好ましい。中でも、水酸
化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発
揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発
揮する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑制
効果が得られることから、併用することが好ましい。
上させるために、上記無機充填剤にはリン化合物を併用
してもよい。炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩
は、リン化合物との反応で膨張を促すと考えられ、特
に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用
した場合に、高い膨張効果が得られる。また、有効な骨
材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成す
る。
100μmが好ましく、より好ましくは、約1〜50μ
mである。また、粒径の大きい無機充填剤と粒径の小さ
いものを組み合わせて使用することがより好ましく、組
み合わせて用いることによって、熱膨張性粘着剤層の力
学的性能を維持したまま、高充填化することが可能とな
る。
ば、水酸化アルミニウムとして、粒径1μmの「ハイジ
ライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの
「ハイジライトH−31」(昭和電工社製)等が挙げら
れる。
えば、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(白石カ
ルシウム社製)、粒径8μmの「ホワイトンBF30
0」(備北粉化社製)等が挙げられる。
ン;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネ
シウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム、メ
ラミン変性ポリリン酸アンモニウム等のポリリン酸アン
モニウム類が挙げられる。これらの中でも、特にポリリ
ン酸アンモニウム類が好ましい。上記ポリリン酸アンモ
ニウムの市販品としては、例えば、クラリアント社製
「エキソリット422」、「エキソリット462」;住
友化学工業社製「スミセーフP」;チッソ社製「テラー
ジュC60」、「テラージュC70」、「テラージュC
80」等が挙げられる。
ー、無機充填剤等を含有する樹脂組成物を、カレンダー
成形、押出成形、プレス成形等でシート状に成形するこ
とにより得ることができる。
い範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化
防止剤の他、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋
剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。
積層は、ブチルゴムを含有する熱膨張性粘着剤層の粘着
性を利用して行うことができ、緩衝性材料層がシート状
の場合は、その一面又は両面に熱膨張性粘着剤層が積層
され、緩衝性材料層が筒状の場合は、その表面に熱膨張
性粘着剤層が積層される。また、上記熱膨張性粘着剤
は、緩衝性材料層の必ずしも全面に積層される必要はな
く、部分的に積層されてもよい。
張性粘着剤層を一旦離型紙上に押出成形した後緩衝性材
料層と積層してもよい。耐火性部材は、離型紙を積層し
たままの状態で保存し、使用時に剥離してもよい。上記
離型紙としては、例えばシリコーン離型剤により離型処
理されたものが用いられる。
幅に応じて設定され、目地部の幅の1〜50%程度が好
ましい。目地部の幅の1%未満になると、耐熱性部材裏
面への火炎の貫通を防止する耐火性能が低下し、目地部
の幅の50%を超えると、耐火性能は良好であるが、コ
ストアップを招くので好ましくない。
応じて設定され、目地部の幅の50〜300%程度が好
ましい。目地部の幅の50%未満になると、目地部を充
填する際の緩衝機能が低下し、目地部の幅の300%を
超えると目地部に充填する際の施工性が低下する。
や目地材が熱により収縮して間隙を生じても、熱膨張性
粘着剤層が膨張して耐火断熱層を形成して間隙を充填す
ることにより、優れた耐火性を発現する。
発明の実施例について説明する。
子石油樹脂、メタロセンPE、中和処理された熱膨張性
黒鉛、バーミキュライト、ポリリン酸アンモニウム、水
酸化アルミニウム及び炭酸カルシウムからなる樹脂組成
物を二軸押出機で混練して、所定厚みの熱膨張性粘着剤
A,B及びCのシートを離型紙の離型面に押出した。
×100mmのサイズに切断したサンプルに、ATLA
S社製コーンカロリメーター「CONE2」を用いて5
0kW/m2 の熱量を30分間照射して燃焼、膨張さ
せ、耐火断熱層を形成した。得られた耐火断熱層の厚み
から、下式により厚み方向の膨張倍率を算出した。厚み
方向の膨張倍率(倍)=t/t0 、ここでtは膨張後の
厚み、t0は膨張前の厚みをそれぞれ示す。厚み方向の
膨張倍率は体積膨張率と見なされる。尚、厚み方向の膨
張倍率が20倍を超える場合は、内寸が100mm×1
00mm×高さ30mmの鉄製又はアルミ箔製の箱を作
製し、箱の下にサンプルを配置して測定した。
の一面に、表1に示した熱膨張性粘着剤のシートの離型
紙を剥離して貼付けた後、幅30mmに切断して耐火性
部材を作製した。
水ハウス社製「ダインコンクリートウォール75」、サ
イズ:縦575mm×横445mm×厚さ75mm)1
a,1bを、角形鋼管(サイズ:幅150mm×高さ1
00mm×厚さ4.5mm)2に、目地部3の幅が10
mmとなるようにコンクリート用ビス4で固定した。こ
の目地部3に一方の外壁材1a側面に耐火性部材5の粘
着剤5a側を貼付け、他方の外壁材1b側面に緩衝性材
料5bが接するように耐火性部材5を挿入して目地部3
を塞いだ後、この目地部3の外側からコーキング材6
(積水化学社製変性シリコーン樹脂コーキング材)を充
填してシールし、耐火性試験体を得た。
拠して1時間加熱した際の裏面温度(図1の上方から加
熱し、図1中7の位置で温度測定)を測定し、表2に示
した。表中、裏面温度が260℃未満のものを○、26
0℃以上のものを×でそれぞれ示した。
く使用せず、実施例1と同様に作製した目地部にロック
ウールフェルトのみを挿入した後、さらにロックウール
フェルト上に実施例1と同様のコーキング材を充填し
て、耐火性試験体を得た。上記目地試験体につき、実施
例1と同様の耐火性試験を行い、その結果を表2に示し
た。
子石油樹脂、メタロセンPE、中和処理された熱膨張性
黒鉛、ポリリン酸アンモニウム、水酸化アルミニウム及
び炭酸カルシウムをニーダーで混練した後、得られた樹
脂組成物をカレンダー成形機でシートに成形して、熱膨
張性粘着剤D,E及びFのシートを得た。
膨張性粘着剤Aのシートと同様の方法により、加熱膨張
させて耐火断熱層を形成した後、耐火断熱層の厚みから
体積膨張率を算出し、表3に示した。
弘精機社製保温材熱伝導率測定装置「HC−073」を
用いて、25℃における熱伝導率を測定し、表3に示し
た。
膨張性粘着剤の配合物をニーダーで混練し、得られた組
成物をカレンダー成形機でシート状に成形して、60m
m幅の熱膨張性粘着剤のシートを得た後、このシートを
表4に示した60mm幅の緩衝性材料層に積層して、図
2に示した耐火性部材を作製した。この耐火性部材を、
図3に示したように、緩衝性材料層51bを内側にして
U字状に折り曲げて熱膨張性粘着剤層51aが外壁材1
a及び1bの側面に接するように、実施例1と同様の目
地部に挿入した後、目地部の外側からコーキング材の代
わりにEPDM製のガスケット61(目地幅10mm
用、挿入深さ30mm)を充填して、耐火性試験体を作
製した。尚、実施例7では、図4に示したように、60
mm幅のシートからなる熱膨張性粘着剤層52aの両端
に、20mm幅の緩衝性材料層52bをそれぞれ積層し
た耐火性部材52を、熱膨張性粘着剤層52aが外側と
なるようにU字状に折り曲げて使用した。
状のポリエチレン発泡体を押出成形し、その周囲に表4
に示した熱膨張性粘着剤を押出成形して被覆し、図5に
示した耐火性部材を得た。この耐火性部材をU字状に折
り曲げて、熱膨張性粘着剤層53aが外壁材側面に接す
るように挿入したこと以外は、実施例4と同様にして耐
火性試験体を作製した。
に、円筒状のポリエチレン発泡体のみを挿入したこと以
外は、実施例1と同様にして耐火性試験体を作製した。
に、ロックウールを挿入したこと以外は、実施例1と同
様にして耐火性試験体を作製した。
験体及び耐火性部材につき、下記の性能評価を行い、そ
の結果を表4に示した。
樹脂板を、目地部が10mm間隔となるように配置し、
この目地部に耐火性部材を充填した。次いで、耐火性部
材上に、直径75mm×長さ600mmの硬質塩化ビニ
ル管を立て、アクリル樹脂板との隙間がないようにシー
リング材でシールした後、硬質塩化ビニル管内に550
mmの高さまで水を注入し、目地部裏側への漏水の有無
を目視観察した。表中、漏水のないものを×、漏水のな
いものを○で示した。
ットは脱落したが、熱膨張性粘着剤層が膨張して目地部
が充填されたので、裏面温度は260℃未満であった。
これに対して、比較例ではガスケットは脱落し、裏面温
度は360℃に達した。防水性試験において、実施例は
目地部裏側への漏水はなかったのに対して、比較例では
目地部裏側への漏水が認められた。
ある。 ・ブチルゴム:エクソン化学社製「ブチルゴム#06
5」 ・メタロセンPE(ポリエチレン):ダウケミカル社製
「EG8200」 ・ポリブテン:出光石油化学社製「ポリブテン100
R」 ・低分子石油樹脂:トーネックス社製「エスコレッツ5
320」
社製「エキソリット422」 ・中和処理された熱膨張性黒鉛:東ソー社製「フレーム
カットGREP−EG」 ・水酸アルミニウム:昭和電工社製「ハイジライトH−
31」 ・炭酸カルシウム:備北粉化社製「ホワイトンBF30
0」
レックブランケット」 ・ロックウールフェルト:ニチアス社製「MGフェル
ト」(40k、アルミクラフト紙付)
ることによって、火災時に熱膨張性粘着材層が膨張して
目地部が充填されるので、裏面への火炎の貫通がなく、
熱の伝搬が抑制され、裏面の温度上昇を抑制することが
できる。また、ゴム成分を含有するので、目地部に防水
性を付与することができ、しかも施工が容易である。
る。
る。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 緩衝性材料層の少なくとも一面に加熱に
よって膨張して耐火断熱層を形成しうる熱膨張性粘着剤
層が積層された耐火性部材であって、該熱膨張性粘着剤
層を50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後
の体積膨張率が3〜100倍であることを特徴とする耐
火性部材。 - 【請求項2】 筒状緩衝性材料層の表面に加熱によって
膨張して耐火断熱層を形成しうる熱膨張性粘着剤層が積
層された耐火性部材であって、該熱膨張性粘着剤層が5
0kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱された後の体
積膨張率が3〜100倍であることを特徴とする耐火性
部材。 - 【請求項3】 緩衝性材料層が、樹脂発泡体、不織布又
は織布からなることを特徴とする請求項1又は2記載の
耐火性部材。 - 【請求項4】 熱膨張性粘着剤が、ゴム成分35〜50
重量%、ポリブテン40〜60重量%及び粘着付与剤5
〜25重量%を構成成分とする樹脂バインダー100重
量部、及び、無機充填剤50〜400重量部からなり、
該無機充填剤が少なくとも加熱時に膨張する層状無機物
を20〜350重量部含有することを特徴とする請求項
1〜3のいすれか1項に記載の耐火性部材。 - 【請求項5】 熱膨張性粘着剤層が、緩衝性材料層の表
面に部分的に積層されてなることを特徴とする請求項1
〜4のいすれか1項に記載の耐火性部材。
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