JPH11201374A - 耐火性配管保温材及びその施工方法 - Google Patents
耐火性配管保温材及びその施工方法Info
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- JPH11201374A JPH11201374A JP10004155A JP415598A JPH11201374A JP H11201374 A JPH11201374 A JP H11201374A JP 10004155 A JP10004155 A JP 10004155A JP 415598 A JP415598 A JP 415598A JP H11201374 A JPH11201374 A JP H11201374A
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Abstract
易な耐火性配管保温材を提供する。 【解決手段】 熱膨張性断熱材料からなる耐火層と発泡
体層との積層体により配管外周が被覆されてなる。熱膨
張性断熱材料として、熱可塑性樹脂及び/又はゴム成
分、リン化合物、無機充填剤を含有する樹脂組成物であ
るもの、又、中空円筒発泡体を配管外周に設置し、この
外周に、熱膨張性断熱材料からなる粘着性シートを巻き
つける。
Description
及びその施工方法に関し、詳しくは、保温性及び防火性
に優れた耐火性配管保温材及びその施工方法に関する。
対して、耐火性や防火性が要求されるようになってき
た。そのため、空調ダクトや配管に用いられる保温材に
も同様の性能が要求され、今まで用いられてきたポリエ
チレン系、ポリウレタン系等の樹脂発泡体の使用が制限
されるようになってきた。
て、グラスウール、ロックウール等の無機繊維系保温
材、さらにこの表面にアルミ箔等の不燃性表面層を積層
した防火タイプの保温材が用いられているが、体積が嵩
ばったり、重量が重い等の理由によって取扱いにくく、
施工性に問題点があった。
工性に優れた耐火性配管保温材が要求されていた。
み、保温性及び防火性が優れると共に、施工が容易な耐
火性配管保温材及びその施工方法を提供することを目的
とする。
材は、熱膨張性断熱材料からなる耐火層と発泡体層との
積層体により配管外周が被覆されてなることを特徴とす
る。
張して断熱性能を発揮する材料であり、通常の状態では
薄くかさばらず、火災時に膨張することにより、確実な
断熱厚みを確保できるものとして注目されている。上記
熱膨張性断熱材料としては、好ましくは、初期厚み
(t)と300℃加熱膨張後の厚み(t')との関係が、
t' /t=1.1〜20のものである。また、50kw
/cm2 の加熱条件下で30分間保ち体積膨張させた後
の熱伝導率は、0.01〜0.3kcal/m・h・℃
であるものが好ましい。
び/又はゴム成分、リン化合物ならびに無機充填剤を含
有する樹脂組成物から形成されることが好ましい。
ては、特に限定されず、例えば、例えば、ポリプロピレ
ン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹
脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、
ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニ
レンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−
ポリブタジエンゴム(1,2−BR)、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニ
トリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレ
ン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロスル
ホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(AC
M、ANM)、エピクロルヒドリンゴム(CO、EC
O)、多加硫ゴム(T)、シリコーンゴム(Q)、フッ
素ゴム(FKM、FZ)、ウレタンゴム(U)等が挙げ
られ、これらは、単独で使用されてもよく、2種以上が
併用されてもよい。さらに、樹脂の溶融粘度、柔軟性、
粘着性等の調整のため、2種以上の樹脂をブレンドした
ものをベース樹脂として用いてもよい。
樹脂等のハロゲン化された樹脂は、それ自体難燃性が高
く、熱による脱ハロゲン化反応により架橋が起こり、加
熱後の残渣の強度が向上する点において好ましい。上記
熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分として例示したもの
は、非常に柔軟でゴム的性質を持っていることから、後
述のリン化合物、熱膨張性黒鉛等を高充填することが可
能であり、得られる芯材が柔軟でフレキシブルなものと
なる。より柔軟でフレキシブルな芯材を得るためには、
非加硫ゴムやポリエチレン系樹脂が好適に用いられる。
エチレン単独重合体、エチレンを主成分とした共重合体
及びこれらの混合物、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メ
タクリレート共重合体等が挙げられる。上記エチレンを
主成分とする共重合体としては、例えば、エチレン部を
主成分とするエチレンと他のαオレフィンとの共重合体
等が挙げられ、上記αオレフィンとしては例えば、1−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、
1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。
は、耐火性能を阻害しない範囲で、架橋や変性が施され
てもよい。上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分の架橋
や変性を行う時期については特に限定されず、予め架
橋、変性した熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分を用いて
もよく、後述のリン化合物や無機充填剤等の他の成分を
配合する際同時に架橋や変性してもよいし、又は、熱可
塑性樹脂及び/又はゴム成分に他の成分を配合した後に
架橋や変性してもよく、いずれの段階で行ってもよい。
橋方法については特に限定されず、熱可塑性樹脂又はゴ
ム成分について通常行われる架橋方法、例えば、各種架
橋剤、過酸化物等を使用する方法、電子線照射による方
法等が挙げられる。また、非加硫ゴムに関しては、リン
化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛、無機充填剤、そ
の他の添加剤を配合した後に加硫してもよい。
例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレ
ジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホ
スフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金
属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で
表される化合物等が挙げられる。これらのうち、耐火性
の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及
び、下記一般式(1)で表される化合物が好ましく、性
能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウ
ム類がより好ましい。
16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素
数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、
炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16の
アリールオキシ基を表す。
上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いるこ
とができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安
全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティング
したもの等が好適に用いられる。
に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラ
ミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取
扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用い
られる。市販品としては、例えば、ヘキスト社製「AP
422」、「AP462」、住友化学社製「スミセーフ
P」、チッソ社製「テラージュC60」等が挙げられ
る。
は特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチル
ホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチ
ルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン
酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホ
ン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチル
ホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニル
ホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホ
スフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホ
スフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフ
ィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン
酸等が挙げられる。なかでも、t−ブチルホスホン酸
は、高価ではあるが、高難燃性の点においては好まし
い。上記リン化合物は、単独で用いても、2種以上を併
用してもよい。
例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイド
ロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、けい酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーンナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化けい素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ、脱水汚泥等が挙げられる。これらの中で
も、含水無機物及び金属炭酸塩が好ましい。
等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した
水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐
熱性が得られる点、及び、加熱残渣として酸化物が残存
し、これが骨材となって働くことで残渣強度が向上する
点で特に好ましい。水酸化マグネシウムと水酸化アルミ
ニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるため、
併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広がり、より
効果的な温度上昇抑制効果が得られることから、併用す
ることが好ましい。
は、ポリリン酸アンモニウムとの反応で膨張を促す性質
を有するので、ポリリン酸アンモニウムと組合わせて用
いることにより、特に優れた効果を発揮する。また、有
効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を
形成する。
することから、残渣強度の向上や熱容量の増大に寄与す
ると考えられる。上記無機充填剤は、単独で用いても、
2種以上を併用してもよい。
100μmが好ましく、より好ましくは、1〜50μm
である。上記粒径が、0.5μm未満では二次凝集が起
こり、分散性が悪くなる。また、粒径が100μmを超
えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低
下する。
記範囲のなかでも粒径の大きいものを選んで用いること
により、樹脂組成物の粘度低下を軽減し、成形性向上を
図るとよい。また、粒径の大きい無機充填剤と粒径の小
さいものを組み合わせて使用することがより好ましく、
組み合わせることによって、さらに高充填化が可能とな
る。
化水素化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛が添加され
てもよい。
分子中に水酸基を含有する炭化水素化合物であれば特に
限定されないが、炭素数1〜50のものが好ましい。但
し、デンプンのような重合体に関しては、モノマーユニ
ット中の炭素数がこの範囲内にあるものをいう。
でも、特に分子中に水酸基を2個以上有する多価アルコ
ールが好ましい。このような多価アルコールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ブチレングリコール、ブタンジ
オール1,4、ヘキサンジオール1,6、モノぺンタエ
リスリトール、ジぺンタエリスリトール、トリぺンタエ
リスリトール、ネオぺンタエリスリトール、ソルビトー
ル、イノシトール、マンニトール、グルコース、フルク
トース、デンプン、セルロース等が挙げられ、これらは
単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよ
い。
〔分子中の水酸基の数/分子中の炭素の数〕=0.2〜
2のものが好ましく、より好ましくは、ぺンタエリスリ
トール類、ソルビトール、マンニトール等に代表され
る、〔分子中の水酸基の数/分子中の炭素の数〕=0.
7〜1.5のものである。中でも、ぺンタエリスリトー
ル類は、水酸基含有率が高いため炭化促進効果が高く、
最も好ましい。
の数〕が、0.2未満であると、燃焼時には脱水縮合よ
りも炭素鎖の分解が起こり易くなるため、十分な炭化層
を形成することができなくなる。また、〔分子中の水酸
基の数/分子中の炭素の数〕が、2を超えると、炭化層
の形成には差し支えないが、耐水性が格段に低下する。
耐水性が低下すると、例えば、成形時に成形体を水冷す
る際に、上記炭化水素化合物が溶出したり、成形体保管
中の湿度によって炭化水素化合物がブリードアウトする
等の問題点が挙げられる。
来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したもので
ある。上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱
分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、
濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素
酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸
化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成するグ
ラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持し
たままの結晶化合物である。
黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和すること
により、上記中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定
の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大き
くなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、
熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分と混練する際に分散性
が悪くなり、物性の低下が避けられない。
としては、例えば、日本化成社製「CA−60S」、東
ソー社製「GREP−EG」等が挙げられる。
ン化合物ならびに無機充填剤を含有する樹脂組成物の好
ましい例としては、下記の樹脂組成物(1)〜(4)が
挙げられる。 樹脂組成物(1):熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分、
リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛ならびに含水
無機物を含有する。 樹脂組成物(2):熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分、
リン化合物、水酸基含有炭化水素化合物ならびに含水無
機物を含有する。 樹脂組成物(3):熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分、
リン化合物、水酸基含有炭化水素化合物ならびに金属炭
酸塩を含有する。 樹脂組成物(4):熱可塑性樹脂及び/又はゴム成分、
リン化合物、熱膨張性黒鉛ならびに金属炭酸塩を含有す
る。
樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対して、上記リ
ン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛及び含水無機物
の合計量を50〜900重量部配合することが好まし
い。上記リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛及び
含水無機物の配合量が、50重量部未満では、加熱後の
残渣量が不十分となるため十分な耐火性が得られず、9
00重量部を超えると、機械的物性が大きく低下する。
ン化合物との重量比(中和処理された熱膨張性黒鉛/リ
ン化合物)は、0.01〜9が好ましい。中和処理され
た熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比を、0.01〜
9とすることによって、燃焼残渣の形状保持性と高い耐
火性能を得ることができる。中和処理された熱膨張性黒
鉛の配合比率が多すぎると、燃焼時に膨張した黒鉛が飛
散し、充分な膨張断熱層が得られない。一方、リン化合
物の配合比率が多すぎると、断熱層の形成が不十分とな
って、十分な断熱効果が得られない。
ン化合物との重量比は、0.01〜9の範囲において
も、中和処理された熱膨張性黒鉛の配合比率が多いと、
高い膨張倍率が得られるが形状保持性が十分でなくなる
場合があり、この場合は、燃焼時の形状保持性の観点か
ら、上記重量比は、0.01〜2がより好ましい。
樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対して、上記リ
ン化合物、水酸基含有炭化水素化合物及び含水無機物の
合計量を50〜900重量部配合することが好ましい。
50重量部未満では、加熱後の残渣量が不十分となるた
め、耐火断熱層を形成することができず、900重量部
を超えると、芯材として使用した場合の機械的物性が大
きく低下する。
物との重量比(水酸基含有炭化水素化合物/リン化合
物)は、より高い耐火性能と残渣の形状保持性とを向上
させる観点から、0.05〜20が好ましく、より好ま
しくは0.3〜10であり、さらに好ましくは0.4〜
5である。重量比が、0.01未満では、発泡断熱層が
脆くなるため使用に耐えられなくなり、20を超える
と、発泡膨張せず十分な耐火性が得られない。
塑性樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対して、上
記リン化合物及び金属炭酸塩の合計量を50〜900重
量部配合することが好ましい。50重量部未満では、加
熱後の残渣量が不十分となり、発泡断熱層を形成するこ
とができず、900重量部を超えると、芯材層として使
用した場合の機械的物性が低下する。
(リン化合物:金属炭酸塩物)は、6:4〜4:6が好
ましい。リン化合物と金属炭酸塩との重量比を、この範
囲に設定することによって、十分に発泡膨張し、かつ強
固な発泡断熱層を形成することができる。上記リン化合
物との配合比率が多すぎると、発泡断熱層の破断強度が
低下し、芯材の機械的物性が低下する。
塑性樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対して、上
記リン化合物及び中和処理された熱膨張性黒鉛の合計量
を20〜300重量部配合することが好ましく、より好
ましくは20〜200重量部である。
ン化合物との重量比(中和処理された熱膨張性黒鉛/リ
ン化合物)は、樹脂組成物(1)と同様の理由により、
0.01〜9が好ましい。
塑性樹脂及び/又はゴム成分100重量部に対して、無
機炭酸塩を10〜500重量部及び含水無機物を10〜
500重量部配合することが好ましい。
(2)及び(3)の2種以上や、これらと他の熱膨張性
断熱材料を組合わせて使用してもよい。また、これらの
積層体であってもよい。
は、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、
安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与剤等の
各種添加剤が加えられてもよい。
ン、ポリプロピレン、ポリウレタン、EPDM(ethyle
ne-propylene-diene methylene linkage) 、EPT(et
hylene-propylene terpolymer)等からなる、公知の樹脂
発泡体が使用できる。上記樹脂発泡体は弾性変形が可能
なものであれば、独立気泡又は連続気泡のいずれであっ
てもよい。上記樹脂発泡体は、公知の成形方法によって
得るとができる。
状を図1に示す。この例では、熱膨張性断熱材料からな
る中空状の耐火層と、その外周に設けられた発泡体層と
から構成される。上記耐火層の断面形状は、耐火性配管
保温材が使用される保温対象物の形状によって適宜決定
され、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形などのい
ずれの形状であってもよい。また、耐火性配管保温材の
断面形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形な
どいずれの形状であってもよい。
好ましい。厚さが、0.2mm未満では、熱膨張した際
の厚みが不足して十分な耐火・防火性が得られず、10
mmを超えると、重くなるため取扱い性が悪くなる。
の厚みが2〜10mm、耐火層の厚みが0.2〜5m
m、外径15〜300mmが好ましい。外径が、15m
m未満では、発泡体層が薄くなり保温性が低下すること
があり、300mmを超えると、太くなり過ぎて壁面へ
の取付けが困難になることがある。
等からなる基材層や、アルミ箔;ガラスクロスやクラフ
ト紙で補強されたアルミ箔;塩化ビニル樹脂等の難燃性
樹脂フィルムなどからなる表面層が積層されていてもよ
い。
層成形されたものに配管を挿入してもよく、管の長手方
向に切れ込みが入ったものをはめこむようにしてもよ
い。図2は、このような切れ込みが入った例である。
ート状の形態となし、これを配管に巻きつけるようにし
て施工してもよい。さらに、発泡体層は、切れ込みが入
った中空円筒状とし、耐火層を、これとは別にシート状
の形態としてもよい。シート状の耐火層を巻きつける場
合は、施工のし易さを考慮して粘着性シート形態とする
とよい。粘着性シート形態とするためには、耐火層を構
成する樹脂組成物に、公知の粘着付与剤を添加すればよ
い。また、粘着性シート形態とした場合には、粘着テー
プに汎用されている離型紙等を用いることもできる。図
3は、中空円筒状に成形された発泡体を配管外周に配置
し、この外周に熱膨張性断熱材料からなる粘着性シート
形態の耐火層を巻きつけた例である。
説明する。
ブテン50重量部、粘着付与樹脂(水添石油樹脂)8重
量部、ポリリン酸アンモニウム(住友化学社製「スミセ
ーフP」)100重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛
(日本化成社製「CA−60S」)8重量部、及び、水
酸化アルミニウム(日本軽金属社製「B703S」)1
00重量部を、ロールを用いて溶融混練を行い耐火層用
樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を90℃でTダ
イ押出機にて、ポリプロピレン不織布(目付量:15g
/m2)基材上にシート状に押出し、不織布基材が積層さ
れた厚み2mmの熱膨張性断熱材料からなるシートを得
た。
酸化アルミニウムが配合された、厚み10mmのポリエ
チレン発泡体(積水化学社製「タイカロン」、独立気
泡、表中(1)で示した)を熱ラミネートして積層体を
得た。次いで、この積層体の発泡体層側が外側になるよ
うに曲げ加工しながら、発泡体層の長手方向の両端面を
100℃に加熱した後、両方の端面を突き合わせて熱融
着し、図2に示したように、熱膨張性断熱材料からなる
耐火層と発泡体層とを有する、外径38mmの円筒状耐
火性配管保温材を作製した。
用樹脂組成物を使用したこと、及び、ポリエチレン発泡
体(1)に代えて、EPDM発泡体を使用し、該発泡体
の長手方向の端面同士をゴム系接着剤で接着したこと以
外は、実施例1と同様にして円筒状の耐火性配管保温材
を作製した。
の耐火層用樹脂組成物を、90℃でTダイ押出機にてク
ラフト紙補強アルミ箔上にシート状に押出して、厚み2
mmの熱膨張性断熱材料からなる粘着性シートを形成し
た。また、ポリエチレン発泡体(積水化学社製「ソフト
ロンST」、7mm厚、外径22mm、表中(2)で示
した)を中空円筒状に成形し、配管外周に設置した。こ
の上に、上記粘着性シートを巻きつけた後、クリップを
用いて固定して、図3に示したように、耐火層と発泡体
層とを有する、外径22mmの円筒状耐火性配管保温材
を作製した。耐火層の設置は、粘着性シートの粘着力を
利用しているため、押さえが不要であり、作業性は良好
であった。
(積水化学社製「ソフトロンST」、7mm厚、外径2
2mm、表中(2)で示した)を耐火性配管保温材とし
て使用した。
用樹脂組成物を押出機にて押出成形した、外径12mm
の円筒状物を耐火性配管保温材として使用した。
管保温材につき性能評価を行い、その結果を表1、2に
示した。 (1)防火性試験 耐火性配管保温材に鋼管を挿入して試験体とした。この
試験体を、JIS A1302(防火2級加熱試験)に
準拠して、標準加熱曲線に沿って30分間加熱したとき
の鋼管表面温度を測定し、鋼管表面温度が、350℃未
満のものを○、350℃以上のものを×、で表示した。 (2)保温性試験 耐火性配管保温材の熱伝導率を測定し、熱伝導率が、
0.05Kcal/m・h・℃未満のものを○、0.0
5Kcal/m・h・℃以上のものを×、で表示した。
を測定して、膨張厚み比(t'/t)を算出した。 (4)加熱後熱伝導率 耐火性配管保温材を、コーンカロリーメーター(アトラ
ス社製「CONE2A」)を用いて、50kw/cm2
の加熱条件下で30分間維持して膨張させた後熱伝導率
を測定した。
れる。これに対して、比較例1は保温性に優れるが防火
性に劣り、比較例2は防火性に優れるが保温性に劣る。
ように、熱膨張性断熱材料からなる耐火層及び発泡体層
から構成されることにより、保温性及び防火性に優れ、
施工時間を大幅に短縮することができる。
面図である。
面図である。
面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱膨張性断熱材料からなる耐火層と発泡
体層との積層体により配管外周が被覆されてなることを
特徴とする耐火性配管保温材。 - 【請求項2】 熱膨張性断熱材料が、熱可塑性樹脂及び
/又はゴム成分、リン化合物ならびに無機充填剤を含有
する樹脂組成物からなるものである請求項1記載の耐火
性配管保温材。 - 【請求項3】 中空円筒状に成形された発泡体を配管外
周に設置し、この外周に熱膨張性断熱材料からなる粘着
性シート形態の耐火層を巻きつけることを特徴とする耐
火性配管保温材の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10004155A JPH11201374A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 耐火性配管保温材及びその施工方法 |
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