JP4081210B2 - 防・耐火外壁構成体の施工方法 - Google Patents

防・耐火外壁構成体の施工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は防・耐火外壁構成体の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物の高層化に伴い、建築物の構成材料には軽量化が要望されている。
さらに、建築物の種類、立地条件等に応じて、建設省告示第2999号やJIS A 1304に定められた耐火性能基準を満たすことが義務づけられている。外壁材の分野では上記耐火性能基準を満足するためには、ALC等のコンクリート系外壁材に代表される耐火性能を有する外壁材が一般的に用いられている。
しかしながら、上記外壁材に耐火性能を付与するためには50mm以上の厚みが必要であり、非常に重い部材となっていた。このため、輸送、施工性、建物の空間占有率等の見地から大きな問題点があった。
【0003】
このような問題点に対して、WO 98/31730号公報には、加熱によって膨張する耐火性シート状成形体を、一般外壁材に膨張を妨げずに形状保持する部材と積層することによって得られる薄肉の耐火外壁構成体が開示されている。
しかしながら、外壁構成体を設置する際に熱膨張を妨げずに形状保持する部材を積層する方法については、釘、ビス、ボルト等により外壁に直接固定する方法しか記されていない。このような固定方法では、様々な膨張倍率を有する公知の熱膨張性材料に適用する場合、適度の支持力を与えることによって熱膨張に対する追従性を調節することができず、過剰な支持力によって熱膨張が抑制されたり、支持力が不十分で形状を保持できないことがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記に鑑み、厚みが薄く、軽量で耐火性に優れる防・耐火外壁構成体の熱膨張を阻害することなく支持し、しかも簡便に設置することが可能な防・耐火外壁構成体の施工方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明(以下、第1発明という)である防・耐火外壁構成体の施工方法は、難燃性外壁材、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後の熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である熱膨張性耐火材、及び、熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である補助断熱材からなる防・耐火外壁構成体を、下記(1)〜(3)の手順により施工することを特徴とする。
(1)難燃性外壁材を防・耐火被覆を施した構造材に取り付ける
(2)熱膨張性耐火材を難燃性外壁材の構造材側に取り付ける
(3)補助断熱材を熱膨張性耐火材側に配置した後、帯状押さえ材を防・耐火被覆を施した構造材に固定することにより補助断熱材を取り付ける。
【0006】
請求項2記載の発明(以下、第2発明という)である防・耐火外壁構成体の施工方法は、難燃性外壁材、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後の熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である熱膨張性耐火材、及び、熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である補助断熱材からなる防・耐火外壁構成体を、下記(1)〜(3)の手順により施工することを特徴とする。
(1)難燃性外壁材を防・耐火被覆を施した構造材に取り付ける
(2)熱膨張性耐火材を難燃性外壁材の構造材側から帯状押さえ材固定治具と共に取り付ける
(3)補助断熱材を熱膨張性耐火材側に配置した後、帯状押さえ材を帯状押さえ材固定治具に固定することにより補助断熱材を取り付ける。
【0007】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0008】
本発明で用いられる防・耐火外壁構成体は、難燃性外壁材、熱膨張性耐火材及び補助断熱材からなる。
【0009】
上記難燃性外壁材としては、火災時に焼失又は崩壊しない外壁材であれば、特に限定されず、例えば、鋼板、ステンレス板、アルミ−亜鉛合金板、アルミニウム板等の金属板を表面材とした金属サイディング、ケイ酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、石膏ボード、パーライトセメント板、ロックウール板、スレート板、ALC板、窯業系板、モルタル、プレキャストコンクリート板、セメントと木片との複合体などが挙げられる。
上記難燃性外壁材の市販品としては、例えば、モエンサイディング(ニチハ社製、窯業系サイディング)、アスロック(ノザワ社製、押出セメント板)、センチュリーボード(三井木材社製、押出セメント板)、ヘーベル(旭化成社製、ALC板)等が挙げられる。
【0010】
上記難燃性外壁材の表面には、意匠性を付与するための処理や耐候性を付与するための処理が施されてもよい。また、上記難燃性外壁材の厚みは、輸送性、施工性、建物における空間占有率等の観点から、30mm以下が好ましい。
【0011】
上記熱膨張性耐火材としては、火災時に熱膨張し耐火性断熱材としての機能を発揮するものであれば、特に限定されない。
耐火性断熱材としての機能を発揮するものとは、火災時に焼失することなく、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後(熱膨張後)の熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下であるものをいう。
熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃を超えると、熱膨張後に十分な耐火性断熱材としての機能を発現することができなくなる。
【0012】
また、上記熱膨張性耐火材の50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後(熱膨張後)の厚み方向の膨張倍率は3〜50倍が好ましい。
膨張倍率が、3倍未満では所定の耐火性能を得るのに分厚い熱膨張性耐火材が必要となり、50倍を超えると熱膨張が過剰となるため補助断熱材を支持している帯状押さえ材がはずれたり、補助断熱材自体の強度が膨張圧力に耐えきれずに破断する恐れがある。
【0013】
上記熱膨張性耐火材は上記難燃性外壁材と補助断熱材に挟まれて使用されるため、それ自身の形状保持性は余り必要とされない。
【0014】
上記熱膨張性耐火材は、熱膨張性無機化合物を含有する樹脂組成物を用いることが好ましい。樹脂組成物とすることによって、シート、板状への成形性、柔軟性、粘着性等の性能付与が可能となる。上記熱膨張性無機化合物としては、樹脂との混練温度では熱膨張することがなく、200℃以上に加熱された時に熱膨張するものが好ましく、例えば、バーミキュライト、熱膨張性黒鉛、ホウ砂等が用いられる。
【0015】
上記樹脂組成物としては、ゴム系樹脂、中和処理された熱膨張性黒鉛、含水無機物及び金属炭酸塩を含有するものが好ましく、必要に応じて、リン化合物が添加されてもよい。
【0016】
上記ゴム系樹脂としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、塩素化ブチルゴム、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、ANM)、エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、多加硫ゴム(T)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、FZ)、ウレタンゴム(U)等が挙げられる。ゴム系樹脂の溶融温度、柔軟性、粘着性等を調節するために、二種以上が併用されてもよい。
【0017】
上記樹脂組成物に粘着性を付与するために、粘着付与剤等が添加されてもよい。上記粘着付与剤としては、特に限定されず、例えば、ロジン、ロジン誘導体、ダンマル、コーパル、クマロン−インデン樹脂、ポリテルペン、非反応性フェノール樹脂、アルキッド樹脂、石油系炭化水素樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。さらに、上記ゴム系樹脂の低分子重合体も粘着付与剤として使用可能である。これらの低分子重合体は、粘着性の付与以外に、耐寒性の向上、流動性調節等の作用がある。
【0018】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛とは、従来公知の物質である熱膨張性黒鉛を中和処理したものである。上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と濃硝酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成するグラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物である。
【0019】
上述のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和することにより、上記中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
上記脂肪族低級アミンとしては特に限定されず、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
上記アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物としては特に限定されず、例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
【0020】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、東ソー社製「フレームカットGREP−EG」、UCAR社製「GRAFGUARD」等が挙げられる。
【0021】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛の粒度は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、ゴム系樹脂と混練する際に分散性が悪くなり、物性の低下が避けられない。
【0022】
上記含水無機物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
上記水酸化アルミニウムの市販品としては、例えば、粒径1μmの「H−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「H−31」(昭和電工社製)が挙げられる。
【0023】
上記含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、加熱残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働くことで残渣強度が向上する点で特に好ましい。水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広がり、より効果的な温度上昇抑制効果が得られることから、併用することが好ましい。
【0024】
上記金属炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等が挙げられる。金属炭酸塩は、リン化合物としてポリリン酸アンモニウムを使用した場合、ポリリン酸アンモニウムとの反応で膨張を促進すると考えられる。また、有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成する。
【0025】
上記含水無機物及び金属炭酸塩は、骨材的な働きをすることから、残渣強度の向上や熱容量の増大に寄与すると考えられる。上記含水無機物及び金属炭酸塩としては、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸亜鉛等の周期表IIb 族の炭酸塩などが挙げられる。本発明においては、上記含水無機物及び金属炭酸塩以外の無機充填剤が添加されてもよい。
【0026】
上記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(白石カルシウム社製)、粒径8μmの「BF300」(白石カルシウム社製)等が挙げられる。
【0027】
上記含水無機物及び金属炭酸塩の粒径としては、0.5〜100μmが好ましく、より好ましくは1〜50μmである。
上記含水無機物及び金属炭酸塩は、添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため粒径の小さいものが好ましいが、0.5μm未満では二次凝集が起こり、分散性が悪くなる。上記含水無機物及び金属炭酸塩の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物粘度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることで樹脂組成物の粘度を低下させることができる点から、上記範囲のなかでも粒径の大きいものが好ましい。しかし、粒径が100μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下する。
【0028】
上記含水無機物及び金属炭酸塩の粒径は、小さくなると嵩が大きくなって高充填化が困難となるので、脱水効果を高めるために高充填するには粒径の大きなものが好ましい。具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒径に比べて充填限界量が約1.5倍程度向上することが知られている。さらに、粒径の大きいものと小さいものとを組合わせることによって、より高充填化が可能となる。
【0029】
上記リン化合物としては、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式(1)で表される化合物等が挙げられる。
これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記一般式(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ましい。
【0030】
【化1】
Figure 0004081210
【0031】
式中、R1 及びR3 は、水素、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16のアリールオキシ基を表す。
【0032】
上記赤リンは、少量の添加で難燃効果が向上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いることができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティングしたもの等が好適に用いられる。
【0033】
上記ポリリン酸アンモニウム類としては、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取扱性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。市販品としては、例えば、クラリアント社製「エキソリット422」、「エキソリット462」、住友化学工業社製「スミセーフP」、チッソ社製「テラージュC60」、「テラージュC70」、「テラージュC80」等が挙げられる。
【0034】
上記一般式(1)で表される化合物としては特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。なかでも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。
上記リン化合物は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0035】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛の配合量は、上記ゴム系樹脂100重量部に対して15〜50重量部が好ましい。中和処理された熱膨張性黒鉛の配合量が、15重量部より少なくなると膨張倍率が3倍未満となり、十分な断熱性能を発揮できなくなる。また、中和処理された熱膨張性黒鉛の配合量が、50重量部を超えると熱膨張性耐火材の伸び特性が著しく低下する。
【0036】
上記含水無機物の配合量は、上記ゴム系樹脂100重量部に対して30〜100重量部が好ましい。含水無機物の配合量が、30重量部より少なくなると酸素指数の低下、骨材量の不足から十分な残渣強度が得られず、100重量部を超えると熱膨張性耐火材の伸び特性が著しく低下する。
【0037】
上記金属炭酸塩の配合量は、上記ゴム系樹脂100重量部に対して50〜150重量部が好ましい。金属炭酸塩の配合量が、50重量部より少なくなると骨材量の不足から十分な残渣強度を示さず、150重量部を超えると熱膨張性耐火材の伸び特性が著しく低下する。
【0038】
上記リン化合物の配合量は、上記ゴム系樹脂100重量部に対して50〜150重量部が好ましい。リン化合物の配合量が、50重量部より少なくなると酸素指数が低下すると共に、燃焼残渣を固める無機バインダーが不足するため十分な残渣強度が得られなくなる。また、リン化合物の配合量が、150重量部を超えると伸び等のゴム物性が低下し成形性が大幅に低下するため、良好な表面を有する成形体が得られなる。
【0039】
上記リン化合物、中和処理された熱膨張性黒鉛、含水無機物及び金属炭酸塩の合計量は、上記ゴム系樹脂100重量部に対して200〜350重量部が好ましい。上記4成分の合計量が200重量部未満であると、加熱後の残渣量が不充分となり、耐火断熱層を形成することができず、350重量部を超えると、熱膨張性耐火材の機械的物性が低下する。
【0040】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛と上記リン化合物との重量比〔(中和処理された熱膨張性黒鉛)/(リン化合物)〕は、0.01〜9が好ましい。
中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比を、0.01〜9とすることによって、燃焼残渣の形状保持性と高い耐火性能を得ることができる。
中和処理された熱膨張性黒鉛の配合比率が多すぎると、燃焼時に膨張した黒鉛が飛散し、充分な耐火断熱層が得られない。一方、リン化合物の配合比率が多すぎると、耐火断熱層の形成が充分ではなくなるので、充分な断熱効果が得られない。
【0041】
上記中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比〔(中和処理された熱膨張性黒鉛)/(リン化合物)〕が、0.01〜9の上記範囲内において、さらに高い形状保持性を得るためには、中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比は、1/100〜2が好ましく、より好ましくは、1/60〜1/3であり、更に好ましくは、1/40〜1/5である。
【0042】
上記含水無機物及び金属炭酸塩の合計量と上記リン化合物との重量比〔(含水無機物+金属炭酸塩)/(リン化合物)〕は、耐火性能と残渣の形状保持性を向上させる観点から、1/100〜50が好ましく、より好ましくは3/10〜15であり、更に好ましくは5/10〜7である。重量比が1/100未満であると、耐火断熱層が脆くなる。リン化合物は無機充填剤のバインダー的役割を果たしているので、上記重量比が50を超えると、リン化合物がバインダーとして機能せず、成形が困難となるだけでなく、加熱時の発泡膨張が不充分となるため、充分な耐火断熱層が得られない。
【0043】
本発明においては、熱膨張性耐火材を構成する上記樹脂組成物に、その物性を損なわない範囲で、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。
【0044】
上記樹脂組成物は、上記各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロール等公知の混練装置を用いて溶融混練することにより得ることができる。
得られた樹脂組成物は、例えば、プレス成形、押出し成形、カレンダー成形等の従来公知の方法により、シート状に成形することができる。
【0045】
上記熱膨張性耐火材としては、例えば下記市販品を使用することができる。
(a)3M社製「ファイアバリア」、クロロプレンゴムとバーミキュライトを含有する樹脂組成物からなるシート材料(膨張倍率:3倍、熱伝導率:0.2kcal/m・h・℃)
(b)三井金属塗料社製「メジヒカット」、ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシート材料(膨張倍率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)
(c)日本ペイント社製「タイカリット」、ポリリン酸アンモニウムを膨張剤として含有するアクリルエステル−スチレン共重合体を有機バインダーとした塗料、(膨張倍率:30倍、熱伝導率:0.09kcal/m・h・℃)。
【0046】
上記市販品以外に、WO 98/31370号公報に記載の耐火性シート状成形体(ブチルゴム、ポリブテンと熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物をシート状に成形したもの)、膨張倍率:8倍、熱伝導率:0.12kcal/m・h・℃)も使用することができる。
【0047】
上記補助断熱材としては、熱伝導率0.5kcal/m・h・℃以下であれば、特に限定されないが、難燃性外壁材とのサンドイッチにより熱膨張性耐火材を垂直に面状に支持できるものが好ましい。
特に、上記補助断熱材としては、無機繊維質を主成分とし、300℃以上の耐熱温度と柔軟性とを併せ持つ、グラスウール(熱伝導率:0.05kcal/m・h・℃、耐熱温度:400℃以上)、ロックウール(熱伝導率:0.04kcal/m・h・℃、耐熱温度:650℃以上)、セラミックウール(熱伝導率:0.06kcal/m・h・℃、耐熱温度:1300℃以上)等の無機系断熱材が好ましい。これらの無機系断熱材は上記熱膨張性耐火材の膨張に合わせて形状が追従することにより、熱膨張性耐火材を支持することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下に、第1発明の施工方法について図面を参照しながら説明する。
まず、図1に斜視図を示したように、難燃性外壁材1を防・耐火被覆41を施した構造材4の屋外側に取り付ける。
【0049】
上記防・耐火被覆41を施した構造材4とは、建築基準法に定められた防・耐火建築物に使用可能な耐火性を有する構造材であれば、特に限定されない。
防・耐火被覆の方法としては、例えば、モルタルの吹きつけ処理;ケイ酸カルシウム板、石膏ボード、ロックウール、セラミックブランケットの被覆等が挙げられる。ここでいう構造材とは、建築物の躯体を支持する部材のことで、例えば、梁、柱等が挙げられる。
【0050】
難燃性外壁材1の取り付けは、図2に模式断面図を示したように、例えば、一端が構造材4に接続された断面L字状の支持具42を使用して、支持具42の他端にリベット43等で難燃性外壁材1を固定する方法が用いられる。
構造材4としては、例えば床スラブ5を支持するために用いられる柱や梁(例えばH型鋼)が挙げられ、このH型鋼の周囲(床スラブ以外の三面)に例えばケイ酸カルシウム板(30mm厚)を使用して防・耐火被覆41が施される。
このような構造材4は各階毎に配置されているので、構造材4を使用して各階において難燃性外壁材1の取付けが行われる。
【0051】
上述の方法はH型鋼の一面が床スラブ5によって被覆されている場合の難燃性外壁材1の取り付け方法であるが、床スラブ5がない場合は、図3に模式断面図を示したように、例えばH型鋼の周囲四面に防・耐火被覆41を施し、断面L字状の支持具42を使用して、同様の方法によって難燃性外壁材1を固定する。
【0052】
上記防・耐火被覆は、難燃性外壁材側については、難燃性外壁材の取り付け前に行われるが、それ以外の面については特に限定されず、難燃性外壁材の取り付け前でも、後述の熱膨張性耐火材、補助断熱材を取り付けた後で行ってもよい。
また、難燃性外壁材と構造材の取付け方法は、火災時に脱落しないものであれば、特に限定されない。
【0053】
次いで、図4に模式断面図を示したように、シート状の熱膨張性耐火材2を難燃性外壁材1の全面を被覆するように構造材4側(室内側)に取り付ける。
熱膨張性耐火材2と難燃性外壁材1との取り付け方法としては、火災時において取り付けが外れない方法であれば、特に制限がなく、例えば、ビス留め、リベット留め、耐火性接着剤による接着等が挙げられる。
【0054】
熱膨張性耐火材2は難燃性外壁材1への取り付けを容易にするために、金属板、樹脂フィルム、紙、不織布等の支持材と積層したものを使用してもよい。
特に、上記支持材として金属板を使用すると、外壁材にひびが発生したときに、遮熱効果を発揮するので好ましい。
【0055】
上記支持材の積層方法としては、常温条件下で接着性が保たれて一体化できるものであれば、特に制限はなく、例えば、接着剤、ビス等にによる積層や、WO98/31730号公報に記載の耐火性シート状成形体がもつ自己粘着性により一体化する方法等が挙げられる。
【0056】
さらに、図4に模式断面図を示したように、補助断熱材3を熱膨張性耐火材2側に配置した後、帯状押さえ材6を防・耐火被覆41を施した構造材4に固定することにより補助断熱材3を熱膨張性耐火材2全面を被覆するように取り付ける。上記帯状押さえ材6は、両先端部に断面L字状の折曲げ部6a(図面では一方のみ記載)が設けられており、この折曲げ部6aをビス留め、リベット留め等によって防・耐火被覆41へ固定することにより、補助断熱材3を取り付ける。
図4中、21,6bはそれぞれビスを示す。
上記帯状押さえ材6の材質は、鋼板、ステンレス板、アルミ−亜鉛合金板、アルミニウム板等の金属板が好ましい。
【0057】
帯状押さえ材6は、図5の斜視図に示したように、縦方向又は横方向、格子状、斜め交差状などいずれの形状で配置されてもよい。
また、帯状押さえ材6の個数は、熱膨張性耐火材の膨張厚み、防・耐火外壁構成体の大きさ等によって、適宜決定される。また、用途によっては必ずしも補助断熱材3の周囲全体を固定する必要がなく、補助断熱材3の周囲を部分的に固定するものであってもよい。
【0058】
上記補助断熱材には、取扱い性の向上、補強効果等の観点から、表面にクラフト紙、アルミクラフト紙、不織布、寒冷紗、樹脂フィルム等の基材が積層されていてもよい。
【0059】
以下に、第2発明の施工方法について図面を参照しながら説明する。
まず、第1発明の施工方法と同様にして、難燃性外壁材を防・耐火被覆を施した構造材に取り付ける。
【0060】
次いで、図6に模式断面図を示したように、熱膨張性耐火材2を構造材4側(室内側)から帯状押さえ材固定治具71と共に難燃性外壁材1に取り付ける。
帯状押さえ材固定治具71の取り付けは、熱膨張性耐火材2側からビス留め、リベット留め等により固定する方法が挙げられる。
【0061】
次に、上記帯状押さえ材固定治具71として、例えば図10(イ)に示した断面コ字状の長尺物を用いて、図7に模式断面図を示したように、上記補助断熱材3の端部を溝部71aに挿入し、帯状押さえ材61を帯状押さえ材固定治具71に固定することにより、補助断熱材3を熱膨張性耐火材2側に取り付ける。
帯状押さえ材61と帯状押さえ材固定治具71とは、帯状押さえ材61側からビス留め、リベット留め等を行うことにより固定する。図6及び7中、22、61aはビスをそれぞれ示す。
【0062】
また、補助断熱材3を取り付ける別の方法として、図8及び図9に模式断面図を示したように、帯状押さえ材62と帯状押さえ材固定治具72とをはぜ折り加工により接続する方法が採用されてもよい。
即ち、熱膨張性耐火材2を構造材4側から帯状押さえ材固定治具72と共に難燃性外壁材1に取り付けた後、熱膨張性耐火材2側に補助断熱材3を配置し、帯状押さえ材固定治具72と帯状押さえ材62とをはぜつぎにより接続して、補助断熱材3を固定する。
上記はぜつぎは、帯状押さえ材固定治具72の端部に設けられたはぜ折り加工部72aと、帯状押さえ材62の端部に設けられたはぜ折り加工部62aとをそれぞれ係合することにより固定する。
【0063】
上記帯状押さえ材固定治具には、図10(イ)〜(ハ)に示した形状のものが用いられ、図10(ロ)及び(ハ)では、先端部を折り曲げてはぜ折り加工部(図中、○を付して示す)を設けた。また、上記帯状押さえ材には、図11(イ)〜(ニ)に示した形状のものが用いられ、図11(ハ)では、先端部を折り曲げてはぜ折り加工部(図中、○を付して示す)を設けた。
【0064】
上記帯状押さえ材及び帯状押さえ材固定治具は、熱膨張性耐火材の熱膨張を阻害することなく、補助断熱材を支持できるものであれば、特に限定されない。
上記帯状押さえ材及び帯状押さえ材固定治具の材質は鋼板、ステンレス板、アルミ−亜鉛合金板、アルミニウム板等の金属板が好ましい。
【0065】
熱膨張性耐火材の調製
熱膨張性耐火材として下記3種類の熱膨張性耐火材A〜Cを使用し、この熱膨張性耐火材A〜Cにつき下記項目の性能評価を行い、その結果を表1に示した。
尚、熱膨張性耐火材Aとして、三井金属塗料社製「メジヒカット」(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛とを含有する樹脂組成物からなる4mm厚のシート材料)を使用した。また、熱膨張性耐火材Bは表1に示した各成分をニーダーで混練した後、得られた樹脂組成物をカレンダー成形機で2mm厚のシート状に成形したものを使用した。また、熱膨張性耐火材Cは 表1に示した各成分をニーダーで混練した後、得られた樹脂組成物をカレンダー成形機で1mm厚のシート状に成形したものと、0.3mm厚の亜鉛鋼板との積層体を使用した。
熱膨張性耐火材Cのシートはそれ自身の粘着性を利用してラミネート機により亜鉛鋼板と積層した。この積層体は亜鉛鋼板側が外側となるように配置される。
【0066】
(1)厚み方向の膨張倍率
長さ10cm×幅10cm×t0 mmの試験片を水平に設置した状態でコーンカロリーメーター(アトラス社製「CONE2A」)を用いて、50kW/m2 の照射熱量を30分間与えて加熱燃焼させた後熱膨張後の厚みt1 を測定し、式t1/t0 により膨張倍率(倍)を算出した。
【0067】
(2)熱伝導率
英弘精機社製の保温材熱伝導率測定装置「HC−073」を使用して、25℃で熱膨張性耐火材の熱伝導率を測定した。
【0068】
【表1】
Figure 0004081210
【0069】
尚、表1で使用した各成分は下記の通りである。
・ブチルゴム:エクソン社製「ブチル#065」
・ポリブテン:出光石油化学社製「ポリブテン#100R」
・タッキファイヤー:トーネックス社製「エスコレッツ#5320」
・中和処理された熱膨張性黒鉛:東ソー社製「フレームカットGREP−EG」
・ポリリン酸アンモニウム:クラリアント社製「エキソリット422」
・水酸化アルミニウム:昭和電工社製「ハイジライトH−31」
・炭酸カルシウム:備北粉化社製「ホワイトンBF−300」
【0070】
(実施例1〜4)
図2に示したように、防・耐火被覆を施した構造材の室外側に、厚さ14mmの難燃性外壁材(三井木材社製「センチュリーボード」)を取り付けた後、この難燃性外壁材の室内側に表3に示した帯状押さえ材固定治具及び帯状押さえ部材を使用して、表3の施工方法により熱膨張性耐火材(表1に示す)及び補助断熱材(表2に示す)を取り付け、防・耐火外壁構成体を施工した。
【0071】
(比較例1)
図12に示したように、防・耐火被覆81を施した構造材44の室外側に、厚さ14mmの難燃性外壁材11(三井木材社製「センチュリーボード」)及び2mm厚のシート状熱膨張性耐火材12を、熱膨張性耐火材12が室内側となるように、断面L字状の支持具82を用いてビス83により取り付け、防・耐火外壁構成体を施工した。
【0072】
(比較例2)
図13に示したように、防・耐火被覆81を施した構造材44の室外側に、厚さ14mmの難燃性外壁材11(三井木材社製「センチュリーボード」)、2mm厚のシート状熱膨張性耐火材12及び表2に示した補助断熱材cを、補助断熱材cが室内側となるように、断面L字状の支持具82を用いてビス83により取り付け、防・耐火外壁構成体を施工した。
【0073】
上記防・耐火外壁構成体につき、JIS A 1304に準拠して耐火試験を行った後難燃性外壁材の裏面温度を測定し、裏面温度が260℃以下であるものを合格とし、260℃を超えるものを不合格として、表3に示した。
【0074】
【表2】
Figure 0004081210
【0075】
【表3】
Figure 0004081210
【0076】
上記耐火試験において、全実施例の外壁材の裏面全領域について規格値の260℃以下を満足していた。これに対して比較例1では、熱膨張性耐火材が膨張した際に形成される耐火断熱材が単独で形状を保持できないため、外壁材から脱落してしまい、裏面温度が規格値を超えてしまった。
また、比較例2では、外壁材の中心部では規格値を満足するものの、構造材と防・耐火外壁構成体との取付部分において熱膨張性耐火材の熱膨張が抑制されるため、構造材周辺部の裏面温度が規格値を超えてしまった。
【0077】
【発明の効果】
本発明の防・耐火外壁構成体の施工方法は、上述の構成であり、厚みが薄く、軽量で、輸送性、施工性及び空間占有率に優れ、簡便に設置することができると共に、熱膨張性耐火材の熱膨張が抑制されることなく、優れた耐火性能を発現する防・耐火外壁構成体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐火被覆された構造材の屋外側に難燃性外壁材が取り付けられた状態を示す斜視図である。
【図2】難燃性外壁材の取り付け方法の一例を示す模式断面図である。
【図3】難燃性外壁材の取り付け方法の他の一例をを示す模式断面図である。
【図4】第1発明において、熱膨張性耐火材及び補助断熱材が取り付けられた状態を示す模式断面図である。
【図5】防・耐火外壁構成体を示す斜視図である。
【図6】第2発明において、熱膨張性耐火材及び帯状押さえ材固定治具が取り付けられた状態を示す模式断面図である。
【図7】ビスにより熱膨張性耐火材及び補助断熱材が取り付けられた状態を示す模式断面図である。
【図8】第2発明において、難燃性外壁材に熱膨張性耐火材及び帯状押さえ材固定治具が取り付けられた状態を示す模式断面図である。
【図9】はぜつぎにより、熱膨張性耐火材及び補助断熱材が取り付けられた状態を示す模式断面図である。
【図10】図10(イ)、(ロ)及び(ハ)は帯状押さえ材固定治具を示す斜視図である。
【図11】図11(イ)、(ロ)及び(ハ)は帯状押さえ材を示す斜視図である。
【図12】比較例1の防・耐火外壁構成体を示す模式断面図である。
【図13】比較例2の防・耐火外壁構成体を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1,11 難燃性外壁材
2,12 熱膨張性耐火材
3,13 補助断熱材
4,44 構造材
41,81 耐火被覆
42,82 支持具
5 床スラブ
6,61,62 帯状押さえ材
71,72 帯状押さえ材固定治具

Claims (5)

  1. 難燃性外壁材、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後の熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である熱膨張性耐火材、及び、熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である補助断熱材からなる防・耐火外壁構成体を、下記(1)〜(3)の手順により施工することを特徴とする防・耐火外壁構成体の施工方法。
    (1)難燃性外壁材を防・耐火被覆を施した構造材に取り付ける
    (2)熱膨張性耐火材を難燃性外壁材の構造材側に取り付ける
    (3)補助断熱材を熱膨張性耐火材側に配置した後、帯状押さえ材を防・耐火被覆を施した構造材に固定することにより補助断熱材を取り付ける。
  2. 難燃性外壁材、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後の熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である熱膨張性耐火材、及び、熱伝導率が0.5kcal/m・h・℃以下である補助断熱材からなる防・耐火外壁構成体を、下記(1)〜(3)の手順により施工することを特徴とする防・耐火外壁構成体の施工方法。
    (1)難燃性外壁材を防・耐火被覆を施した構造材に取り付ける
    (2)熱膨張性耐火材を難燃性外壁材の構造材側から帯状押さえ材固定治具と共に取り付ける
    (3)補助断熱材を熱膨張性耐火材側に配置した後、帯状押さえ材を帯状押さえ材固定治具に固定することにより補助断熱材を取り付ける。
  3. 熱膨張性耐火材が熱膨張性無機化合物を含有する樹脂組成物からなり、50kW/m2 の加熱条件下で30分間加熱した後の厚み方向の膨張倍率が3〜50倍であることを特徴とする請求項1又2記載の防・耐火外壁構成体の施工方法。
  4. 補助断熱材が無機繊維質を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2記載の防・耐火外壁構成体の施工方法。
  5. 帯状押さえ材固定治具と耐熱性帯状押さえ材とをはぜ折り加工により接続することを特徴とする請求項2記載の防・耐火外壁構成体の施工方法。
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