JP2002013224A - 鉄骨の耐火被覆方法及び耐火被覆構造 - Google Patents

鉄骨の耐火被覆方法及び耐火被覆構造

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JP2002013224A
JP2002013224A JP2000392925A JP2000392925A JP2002013224A JP 2002013224 A JP2002013224 A JP 2002013224A JP 2000392925 A JP2000392925 A JP 2000392925A JP 2000392925 A JP2000392925 A JP 2000392925A JP 2002013224 A JP2002013224 A JP 2002013224A
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fire
steel frame
heat
resistant coating
jig
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JP2000392925A
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Yoshitaka Nakatani
好孝 中谷
Masaki Tono
正樹 戸野
Norio Numata
憲男 沼田
Bunji Yamaguchi
文治 山口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属板と熱膨張性材料層とを積層一体化した
耐火被覆ユニットを治具を介して鉄骨に被覆することに
より、優れた耐火性を発現すると共に、現場での施工性
が大幅に改善され、設計上の取り合いも容易になし得
る、鉄骨の耐火被覆方法を提供する。 【解決手段】 鉄骨2に耐火被覆を施す際に、金属板4
と熱膨張性材料層5とを積層一体化し折り曲げ加工して
なる耐火被覆ユニット6を、予め鉄骨2に取り付けられ
た治具1を介して固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鉄骨の耐火被覆方法
及び耐火被覆構造に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の高層化に伴い、建築物の構造材
をなす梁、柱等に軽量鉄骨が用いられるようになってい
る。建築物の構造材として用いられる鉄骨には、JIS
A1304により耐火性能基準が定められており、そ
の基準を満たすために鉄骨の表面を耐火性に優れた材料
で被覆することが一般に行われている。
【0003】従来、梁や柱を耐火性の被覆材料で被覆す
る場合は、例えば、H型の鉄骨柱のフランジ部の四隅や
ウェブ部に取付けピンを直接溶接するか、鉄骨柱の近傍
に取付け柱を独立して設け、これらの取付けピンや取付
け柱に耐火被覆材を取付けたり、鉄骨柱に耐火被覆材を
直接吹き付けて耐火被覆を形成している。
【0004】特に、鉄骨柱に段はしごを溶接した場合は
溶接面にはしごの溶接痕が残ると不陸が発生したり、梁
との取合い部ではスティフナーが溶接されている場合が
あり、このような突起物をかわすために、捨張り板を張
って、耐火被覆材を浮かして貼る等の複雑な取付け作業
が必要であった。
【0005】このような鉄骨に耐火性を付与するための
被覆材料として、特開平6−32664号公報には、水
ガラスや水硬性セメントにバーミキュライト、ロックウ
ール等の無機成分を混合したものが開示されている。し
かしながら、このような被覆材料は、上記のような複雑
な工程は必要としないが、施工時に現場で鉄骨に対して
塗布又は吹き付ける必要があるため被覆材料が周囲に飛
散することがあり、建築現場のみならず、近隣の住民か
ら苦情が出たり、作業者は全身が隠れるような作業服を
着用しなければならない等、安全性、衛生性の見地から
大きな問題点があった。
【0006】また、形成される耐火被覆層に「厚みむ
ら」が生じ易く、所定厚みより薄い部分は十分な耐火性
能を発現しないという問題点があった。さらに、上記被
覆材料を、湿式工法又は半乾式工法により塗布又は吹き
付ける場合は、硬化するまでに長時間を要するため作業
効率の低下が問題であった。
【0007】上記鉄骨の周囲に珪酸カルシウム板を配置
して耐火被覆層を形成する方法もあるが、厚みの厚い珪
酸カルシウム板を使用するため設計時の部材間の取り合
いが難しくなるという問題点があった。
【0008】上記耐火被覆層の施工性向上のために、金
属板と熱膨張性材料層との積層体からなる耐火被覆ユニ
ットが提案されている。このような耐火被覆ユニットを
床スラブを支持するH型鋼の周囲に配置する場合は、直
接H型鋼に固定することが困難なので、図7に示したよ
うに、耐火被覆ユニット30とH型鋼36との間に石膏
ボード33を挟みながらH型鋼36を覆うようにして鍔
部34を床スラブ37にビス留め等により固定する方法
が考えられる。しかしながら、この方法は作業者が上向
きでビス留め作業を行うため困難を伴うと共に、床スラ
ブ37がコンクリートスラブやデッキプレートからなる
場合は、ビス35を固定するために下穴(図示しない)
を設ける必要があり施工性に問題があった。
【0009】また、H型鋼の周囲に配置した耐火被覆ユ
ニットが室内側に張り出している場合は、図8に示した
ように、H型鋼36に施工済の耐火被覆ユニット30の
外側にさらに固定金具39(角形鋼管、C形鋼管等)取
り付け、この固定金具39を介して内装下地材38(石
膏ボード等)をビス留め等により固定するため、柱や梁
の寸法に対して張り出し部分が大きくなり、設計上から
他の部材との取り合いが難しくなったり、室内が狭くな
るという問題点があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
に鑑み、金属板と熱膨張性材料層とを積層一体化した耐
火被覆ユニットを治具を介して鉄骨に被覆することによ
り、優れた耐火性を発現すると共に、現場での施工性が
大幅に改善され、設計上の取り合いも容易になし得る、
鉄骨の耐火被覆方法及び耐火被覆構造を提供することに
ある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の鉄骨の耐火被覆
方法は、鉄骨に耐火被覆を施す際に、金属板と熱膨張性
材料層とを積層一体化し折り曲げ加工してなる耐火被覆
ユニットを、予め鉄骨に取り付けられた治具を介して固
定することを特徴とする。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明に係わる耐火被覆ユニットとして
は、少なくとも金属板と熱膨張性材料層とを積層一体化
し曲げ加工を施したものが用いられ、金属板と熱膨張性
材料層との積層体に、さらに不燃材が積層一体化された
ものであってもよい。
【0014】上記耐火被覆ユニットを用いて、H型鋼に
耐火被覆を施す方法を図1の模式断面図を参照しながら
説明する。図1中、1は床スラブ8を支持するH型鋼2
に取り付けられた治具を示す。上記治具1の配置部位
は、補助断熱材として用いられる不燃材7a及び耐火被
覆ユニット6を固定することができれば、特に制限はな
く、例えば、H型鋼2のフランジ部3a及び3bの下面
にそれぞれ2箇所づつ計4箇所に設けられる。また、こ
の治具1は、少なくとも、後述の耐火被覆ユニット6を
固定する位置に部分的に取り付けられていればよく、H
型鋼2の長手方向全体にわたって取り付けられた長尺物
であってもよい。治具1としては、例えば、C型鋼、角
形鋼管等が用いられ、溶接によってフランジ部3a及び
3bの下面に取り付けられる。
【0015】上記H型鋼2を耐火被覆する場合は、ま
ず、H型鋼2のフランジ部3a,3bの両側及びフラン
ジ部3bの下側を不燃材7aで被覆し、治具1へ固定す
る。次いで、金属板4と熱膨張性材料層5とを積層一体
化し曲げ加工を施した、断面略コ字状の耐火被覆ユニッ
ト6を熱膨張性材料層5が不燃材7a側となるように被
覆し治具1へ固定する。固定方法としては、一般にビス
留めが行われる(図1中、9はビスを示す)。以上の作
業によって、H型鋼2の周囲三方に耐火被覆を施すこと
ができる。
【0016】上記断面略コ字状の耐火被覆ユニット6
は、金属板4と熱膨張性材料層5とが積層された一体物
から形成されてもよく、2枚の断面L字状の耐火被覆ユ
ニット部材を組み合わせたもの、又は、平板状の耐火被
覆ユニット部材と断面L字状の耐火被覆ユニット部材と
を組み合わせて形成されたものであってもよい。断面L
字状の耐火被覆ユニット部材同士、又は、平板状と断面
L字状の耐火被覆ユニット部材とを組み合わせる場合
は、金属板4同士の接合部をハゼ嵌合により接続するこ
とができる。
【0017】上記耐火被覆は、図2に模式断面図を示し
たように、図1で示した耐火被覆の外側に、さらに内装
下地材として不燃材7bを装着し、ビス9により固定し
たものであってもよい。このような構造とすることによ
って、不燃材7b上に壁紙等を貼付することにより、室
内側に突き出た耐火被覆に内装仕上げを施すことができ
る。
【0018】また、上記耐火被覆ユニットを用いて、角
形鋼管に耐火被覆を施す方法を図3を参照しながら説明
する。図3中、1aは角形鋼管2aに取り付けられた治
具を示す。上記治具1aの配置部位は、不燃材7a及び
耐火被覆ユニット6を固定することができれば、特に制
限はなく、例えば、角形鋼管2aの隅部4箇所に設けら
れる。また、この治具1aは、少なくとも、後述の耐火
被覆ユニット6を固定する位置に部分的に取り付けられ
ていればよく、角形鋼管2aの長手方向全体にわたって
取り付けられた長尺物であってもよい。治具1aとして
は、例えば、C型鋼、角形鋼管等が用いられ、溶接によ
って角形鋼管2aの隅部に取り付けられる。
【0019】上記角形鋼管2aを耐火被覆する場合は、
まず、角形鋼管2aを不燃材7aで被覆し治具1aへ固
定する。次いで、金属板4と熱膨張性材料層5とを積層
一体化し曲げ加工を施した、断面略L字状の2枚の耐火
被覆ユニット6,6を熱膨張性材料層5側を内側として
不燃材7aに被覆し治具1aへ固定する。
【0020】耐火被覆ユニット6は、2枚の断面L字状
の耐火被覆ユニット部材を組み合わせて形成されたもの
であってもよく、断面略コ字状の耐火被覆ユニット部材
と平板状の耐火被覆ユニット部材とを組み合わせて形成
されたものであってもよい。2枚の断面L字状の耐火被
覆ユニット部材同士を組み合わせる場合や、断面略コ字
状と平板状の耐火被覆ユニット部材とを組み合わせる場
合は、金属板同士の接合部をハゼ嵌合により接続するこ
とができる。さらに、上記耐火被覆ユニット6の外側に
内装下地材として不燃材7bを被覆して固定する。
【0021】上記固定方法としては、一般にビス留めが
行われる(図3中、9はビスを示す)。以上の作業によ
って、角形鋼管2aの周囲に耐火被覆を施すことができ
る。上記不燃材7b上に壁紙等を貼付することにより、
内装仕上げを施すことができる。
【0022】また、H型鋼2を耐火被覆する場合は、図
4(イ)及び(ロ)に示した治具10が用いられてもよ
い。図4(イ)は治具10の斜視図を示し、水平部11
と、該水平部11の相対する端部からそれぞれ垂下する
二つのL字状片13,13と、該水平部11の別の端部
から垂下する垂直片12とを具備し、水平部11とL字
状片13との間には挿入部14がそれぞれ形成されてい
る。上記水平部11の形状としては、正方形又は長方形
が好ましい。
【0023】上記治具10の材質は金属が好ましく、例
えば、図4(ロ)に示した形状に打ち抜いた鋼板、亜鉛
メッキ鋼板、ステンレス鋼板等を破線に沿って折り曲げ
加工することにより作製することができる。
【0024】上記治具10を使用して耐火被覆を施す方
法について、図5に示した模式断面図を参照しながら説
明する。床スラブ8を支持しているH型鋼2に耐火被覆
を施す場合は、まず、H型鋼2の一方のフランジ3a端
部を治具10の挿入部14に挿入して取り付け、H型鋼
2のもう一方のフランジ3a端部を別の治具10に挿入
して取り付ける。同様にして、H型鋼2の両方のフラン
ジ3b端部にさらに別の治具10,10をそれぞれ取り
付ける。以上の作業によって、H型鋼2のフランジ3a
及び3bに2個ずつ、計4個の治具10を取り付ける。
【0025】上記治具10をH型鋼2に取り付けた際
に、水平部11がH型鋼2のフランジ3aの上面及びフ
ランジ3bの下面と接触し、垂直部12が垂直を保つよ
うに、挿入部14が設けられる。また、挿入部14の厚
み〔図4(イ)中、tで示される〕はフランジ3a及び
3bの厚み等によって適宜決定され、挿入部14の長さ
〔図4(イ)中、lで示される〕及び幅〔図1(イ)
中、Wで示される〕は挿入部14にフランジ3a及び3
b端部を挿入して固定する際に、緩みや抜けが起こらな
いような寸法が選択される。
【0026】次いで、図5に示したように、不燃材7c
を治具10に固定することにより、H型鋼2の三方を不
燃材7cで被覆した後、石膏ボード7c上に耐火被覆ユ
ニット6を熱膨張性材料層5側を内側として被覆し治具
10へ固定する。固定方法としては、一般にビス留めが
行われる(図5中、9はビスを示す)。また、金属板4
の両縁部を折り曲げて設けられたフランジ部をビス留め
してもよい。以上の作業によって、治具10を使用して
角形鋼管2に耐火被覆を施すことができる。
【0027】さらに、本発明で用いられる治具の他の例
を図6(イ)の斜視図に示す。上記治具20は、水平部
21と、該水平部21の相対する端部からそれぞれ垂下
する二つのL字状片23と、該水平部21の別の端部か
ら垂下する垂直片22とを具備し、水平部21とL字状
片23,23との間で二つの挿入部24,24が形成さ
れている。他方にも、同様にして水平部21のL字状片
23との間で形成される二つの挿入部24,24を有
し、両方の水平部21,21は垂直部22を介して連通
している。上記治具20は、例えば、図6(ロ)に示し
た形状に打ち抜いた鋼板、亜鉛メッキ鋼板、ステンレス
板等を破線に沿って折り曲げ加工することにより作製す
ることができる。
【0028】上記治具20の挿入部24にH型鋼のフラ
ンジ端部を挿入して、治具20をフランジに取り付けた
後、図5と略同様の方法により、ビス等を使用して不燃
材を固定し、さらに不燃材上に耐火被覆ユニットを熱膨
張性材料層を内側として被覆し、治具20へビス留めす
ることにより、耐火被覆を形成することができる。
【0029】図5及び図6に示した治具を使用すること
によって、鉄骨の周囲に簡便で安価に耐火被覆を施すこ
とができるので、効率的な施工が可能となる。
【0030】上記耐火被覆に用いられる不燃材として
は、例えば、ケイ酸カルシウム板、繊維強化石膏ボー
ド、軽量気泡コンクリート(ALC)板、押出成形セメ
ント板、セラミック繊維やロックウール等の耐熱性の高
い繊維からなる不織布などが挙げられる。
【0031】上記ケイ酸カルシウム板の材料としては、
通常、ケイ酸カルシウム板として用いられるものであれ
ば、特に限定されないが、例えばケイ酸カルシウム以外
に、無機質繊維、有機質等を含有するものであってもよ
い。特に、ケイ酸カルシウム75〜89重量%、無機質
繊維11重量%以下、有機質6重量%以下のものが好ま
しい。
【0032】上記ケイ酸カルシウム板の厚みは、25〜
50mmが好ましい。厚みが、25mm未満になると耐
火性能が不十分となり、50mmを超えても耐火性能が
変わらないので経済的に不利である。
【0033】上記繊維強化石膏ボード、軽量気泡コンク
リート(ALC)板、押出成形セメント板としては、従
来品が使用可能であり、その厚みは10〜50mmが好
ましい。厚みが10mm未満になると耐火性能が不十分
となり、厚みの増加と共に耐火性能は向上するが、50
mmを超えると耐火性能が変わらないので経済的に不利
である。
【0034】上記耐火被覆ユニットに用いられる金属板
としては、例えば、鋼板、ステンレス板鋼板、亜鉛メッ
キ鋼板、アルミニウム・亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム
板等が挙げられ、厚みは0.1〜1mmが好ましい。厚
みが0.1mm未満になると形状保持性として機能せ
ず、厚みの増加と共に耐火性能は向上するが、1mmを
超えると膨張時に変形、湾曲し難くなり、熱膨張性材料
層の発泡を阻害する。
【0035】上記耐火被覆ユニットに用いられる熱膨張
性材料層は、加熱によって耐火断熱層を形成するもので
あれば、特に制限はないが、50kW/m2 の熱量で3
0分間加熱したときの加熱前後における厚み変化率(t
1 /t0 )は、1.1〜30倍であることが好ましい。
ここで、t0 は加熱前の厚み、tは加熱後の厚みをそれ
ぞれ示す。
【0036】上記厚み変化率(t1 /t0 )が、1.1
倍未満になると十分な耐火性能が得られず、40倍を超
えると加熱により膨張して形成された耐火断熱層の強度
が低下し、崩れ易くなる。
【0037】上記熱膨張性材料層の厚みは、0.3〜5
mmが好ましい。厚みが、0.3mm未満になると十分
な耐火断熱層が形成されず、5mmを超えると重量が重
くなり、取扱い性が悪くなる。
【0038】上記熱膨張性材料層としては、例えば、バ
ーミキュライト、中和処理された熱膨張性黒鉛、ホウ砂
などの熱膨張性無機物を含有する樹脂組成物から形成さ
れるものが好ましく、上記熱膨張性無機物を含有する樹
脂組成物として、下記樹脂組成物(I)又は(II)が挙
げられる。
【0039】上記樹脂組成物(I)としては、熱可塑性
樹脂及び/又はゴム物質、中和処理された熱膨張性黒鉛
並びに無機充填剤を含有するものが用いられる。
【0040】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、 上
記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質としては特に限定さ
れず、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系
樹脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂
等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン系樹脂、アク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリカー
ボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹
脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げ
られる。
【0041】上記ゴム物質としては、例えば、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム
(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴ
ム(IIR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM,E
PDM)、クロロスルホン化ポリエチレン(CSM)、
アクリルゴム(ACM,ANM)、エピクロルヒドリン
ゴム(CO,ECO)、多加硫ゴム(U)、シリコーン
ゴム(O)、フッ素ゴム(FKM,FZ)、ウレタンゴ
ム(U)、ポリイソブチレンゴム、塩素化ブチルゴム等
が挙げられる。
【0042】上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質のな
かでも、クロロプレンゴム(CR)、塩素化ブチルゴム
等のハロゲン化されたものは、それ自体難燃性が高く、
熱による脱ハロゲン化反応により、架橋が起こり、加熱
後の残渣の強度が向上する点において好ましい。
【0043】これらの樹脂は、非常に柔軟でゴム的性質
を持っていることから、上記無機充填剤を高充填するこ
とが可能であり、得られる樹脂組成物が柔軟でフレキシ
ブルなものとなる。より柔軟でフレキシブルな樹脂組成
物を得るためには、非加硫ゴムやポリエチレン系樹脂が
好適に用いられる。
【0044】上記ポリエチレン系樹脂としては、例え
ば、エチレン単独重合体、エチレンを主成分とする共重
合体及びこれらの(共)重合体の混合物の他、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体等が挙げ
られる。
【0045】上記エチレンを主成分とする共重合体とし
ては、例えば、エチレン部を主成分とするエチレンと他
のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられ、上記α−
オレフィンとしては、例えば、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペ
ンテン等が挙げられる。
【0046】上記エチレン単独重合体、及び、上記エチ
レンと他のα−オレフィンとの共重合体としては、チー
グラー・ナッタ触媒、バナジウム触媒、4価の遷移金属
を含むメタロセン化合物等を重合触媒として重合された
ものが挙げられるが、中でも、4価の遷移金属を含むメ
タロセン化合物等を重合触媒として得られるポリエチレ
ン系樹脂が好ましい。
【0047】上記メタロセン化合物に含まれる4価の遷
移金属としては特に限定されず、例えば、チタン、ジル
コニウム、ハフニウム、ニッケル、パラジウム、白金等
が挙げられる。上記メタロセン化合物は、上記4価の遷
移金属に、1つ又はそれ以上のシクロペンタジエニル環
及びその類縁体がリガンドとして1つ又はそれ以上存在
する化合物をいう。
【0048】上記4価の遷移金属を含むメタロセン化合
物等を重合触媒として得られるポリエチレン系樹脂とし
ては、例えば、ダウケミカル社製「CGCT」、「アフ
ィニティー」、「エンゲージ」;エクソンケミカル社製
「EXTRACT」等の市販品が挙げられる。
【0049】上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質は、
単独で用いても、2種以上を併用してもよい。樹脂の溶
融粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、2種以上の樹
脂をブレンドしたものをベース樹脂として用いても良
い。
【0050】上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質に
は、更に、本発明における熱膨張性材料層の耐火性能を
阻害しない範囲で、架橋や変性が施されてもよい。上記
熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質の架橋や変性を行う時
期については特に限定されず、予め架橋、変性した熱可
塑性樹脂及び/又はゴム物質を用いてもよく、後述の無
機充填剤等の他の成分を配合する際同時に架橋や変性を
行ってもよい。また、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質
に他の成分を配合した後で架橋や変性を行ってもよい。
いずれにしても、上記架橋や変性はどの段階で行っても
よい。
【0051】上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質の架
橋方法については、特に限定されず、熱可塑性樹脂やゴ
ム物質について通常行われる架橋方法、例えば、各種架
橋剤、過酸化物等を使用する架橋方法;電子線照射によ
る架橋方法などが挙げられる。
【0052】上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイ
ト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉
末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝酸、
過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸
塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理することにより生
成するグラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造
を維持したままの結晶化合物である。
【0053】上述のように酸処理された熱膨張性黒鉛
は、更に、アンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ金
属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和することに
よって、中和処理された熱膨張性黒鉛とする。
【0054】上記脂肪族低級アミンとしては、特に限定
されず、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、
トリメチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブ
チルアミン等が挙げられる。上記アルカリ金属化合物及
びアルカリ土類金属化合物としては、特に限定されず、
例えば、カリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウ
ム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸
塩、有機酸塩等が挙げられる。
【0055】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の粒度
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定
の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大き
くなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、
後述の樹脂分と混練する際に分散性が悪くなり、物性の
低下が避けられない。
【0056】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の市販品
としては、例えば、東ソー社製「フレームカットGRE
P−EG」、UCAR Carbon社製「GRAFG
UARD」等が挙げられる。
【0057】上記無機充填剤としては特に限定されず、
例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイド
ロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ等が挙げられる。中でも、含水無機物及び金
属炭酸塩が好ましい。
【0058】一般的に、上記無機充填剤は骨材的な働き
をすることから、燃焼残渣強度(耐火断熱層)の向上や
熱容量の増大に寄与するものと考えられる。上記無機充
填剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用され
てもよい。
【0059】上記無機充填剤の粒径としては、0.5〜
400μmが好ましく、より好ましくは1〜100μm
である。上記無機充填剤は、添加量が少ないときは、分
散性が性能を大きく左右するため粒径の小さいものが好
ましいが、0.5μm未満では二次凝集が起こり、分散
性が悪くなる。上記無機充填剤の添加量が多いときは、
高充填が進むにつれて、樹脂組成物粘度が高くなり成形
性が低下するが、粒径を大きくすることで樹脂組成物の
粘度を低下させることができる点から、粒径の大きいも
のが好ましい。粒径が400μmを超えると、成形体の
表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下する。
【0060】上記無機充填剤の中で、上記水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウム等の含水無機物は、加熱時
の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、
温度上昇が低減されて高い耐熱性が得られる点、及び、
燃焼残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働
くことで残渣強度が向上する点で特に好ましい。水酸化
マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮
する温度領域が異なるため、併用すると脱水効果を発揮
する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑制効
果が得られることから、併用することが好ましい。
【0061】上記無機充填剤の粒径は、小さくなると嵩
が大きくなって高充填化が困難となるので、脱水効果を
高めるために高充填するには粒径の大きいものが好まし
い。具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒
径に比べて充填限界量が約1.5倍程度向上することが
知られている。さらに、粒径の大きいものと粒径の小さ
いものを組み合わせて使用することによって、熱膨張性
材料の力学的性能を維持したまま、より高充填化するこ
とが可能となる。
【0062】上記炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭
酸塩は、後述のリン化合物との反応で膨張を促すと考え
られ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウ
ムを使用した場合に、高い膨張効果が得られる。また、
有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い燃焼
残渣を形成する。
【0063】上記無機充填剤の市販品は、例えば、水酸
化アルミニウムとして粒径1μmの「ハイジライト H
−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「ハイジ
ライト H−31」(昭和電工社製);炭酸カルシウム
として粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(白石カ
ルシウム社製)、粒径8μmの「BF300」(備北粉
化工社製)等が挙げられる。
【0064】上記樹脂組成物(I)には、リン化合物が
配合されてもよい。上記リン化合物としては特に限定さ
れず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェート、ト
リクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェー
ト、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフ
ェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナ
トリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリ
ン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;下記一般式
(1)で表される化合物等が挙げられる。これらのう
ち、耐火性の観点から、赤リン、ポリリン酸アンモニウ
ム類、及び、下記一般式(1)で表される化合物が好ま
しく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸ア
ンモニウム類がより好ましい。
【0065】
【化1】
【0066】式中、R1 及びR3 は、水素、炭素数1〜
16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素
数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、
炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16の
アリールオキシ基を表す。
【0067】上記赤リンは、少量の添加で難燃効果を向
上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いるこ
とができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安
全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティング
したもの等が好適に用いられる。
【0068】上記ポリリン酸アンモニウム類としては特
に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラ
ミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、取
扱い性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用い
られる。市販品としては、例えば、クラリアント社製
「EXOLIT AP422」、「EXOLIT AP
462」、住友化学工業社製「スミセーフP」、チッソ
社製「テラージュC60」、「テラージュC70」、
「テラージュC80」等が挙げられる。
【0069】上記一般式(1)で表される化合物として
は、特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチ
ルホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エ
チルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン
酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホ
ン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチル
ホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニル
ホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホ
スフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホ
スフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフ
ィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン
酸等が挙げられる。中でも、t−ブチルホスホン酸は、
高価ではあるが、高難燃性の点において特に好ましい。
【0070】上記リン化合物は、単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。
【0071】上記樹脂組成物(I)において、上記中和
処理された熱膨張性黒鉛の配合量は、上記熱可塑性樹脂
及び/又はゴム物質100重量部に対して20〜350
重量部である。配合量が、20重量部未満になると燃焼
残渣の断熱性能が不十分となり、350重量部を超える
と機械的物性の低下が大きくなり、使用に耐えられなく
なる。
【0072】上記樹脂組成物(I)において、上記無機
充填剤の配合量は、上記熱可塑性樹脂及び/又はゴム物
質100重量部に対して50〜500重量部である。配
合量が、50重量部未満になると燃焼後の残渣の量が不
十分となり、500重量部を超えると機械的物性の低下
が大きくなり、使用に耐えられなくなる。
【0073】上記樹脂組成物(I)において、上記中和
処理された熱膨張性黒鉛と無機充填剤の合計量は、上記
熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質100重量部に対して
100〜600重量部である。合計量が、100重量部
未満になると燃焼後の残渣の量が不十分となり、600
重量部を超えると機械的物性の低下が大きくなり、使用
に耐えられなくなる。
【0074】上記樹脂組成物(I)において、リン化合
物が使用される場合は、リン化合物、中和処理された熱
膨張性黒鉛及び無機充填剤の合計量が、上記熱可塑性樹
脂及び/又はゴム物質100重量部に対して100〜6
00重量部であることが好ましい。
【0075】上記樹脂組成物(I)には、その物性を損
なわない範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ系等
の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架
橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与剤等が添加されて
もよい。
【0076】上記樹脂組成物(I)は、上記各成分を押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロ
ール等従来公知の混練装置を用いて溶融混練することに
よって得ることができ、得られた樹脂組成物(I)は、
例えば、プレス成形、押出成形、カレンダー成形等従来
公知の方法により、シート状の熱膨張性材料層に成形す
ることができる。
【0077】上記樹脂組成物(II)としては、エポキシ
樹脂、中和処理された熱膨張性黒鉛並びに無機充填剤を
含有するものが用いられる。
【0078】上記エポキシ樹脂は、特に限定されない
が、基本的にはエポキシ基をもつモノマーと硬化剤とを
反応させることにより得られる。上記エポキシ基をもつ
モノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテ
ル型、グリシジルエステル型、多官能のグリシジルエー
テル型等のモノマーが例示される。
【0079】上記2官能のグリシジルエーテル型のモノ
マーとしては、例えば、ポリエチレングリコール型、ポ
リプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール
型、1、6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロ
パン型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、プ
ロピレンオキサイド−ビスフェノールA型、水添ビスフ
ェノールA型等のモノマーが挙げられる。
【0080】上記グリシジルエステル型のモノマーとし
ては、例えば、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒ
ドロ無水フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香
酸型等のモノマーが挙げられる。
【0081】上記多官能のグリシジルエーテル型のモノ
マーとしては、例えば、フェノールノボラック型、オル
ソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、ジシ
クロペンタジエン・フェノール型等のモノマーが挙げら
れる。
【0082】これらのエポキシ基をもつモノマーは、単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0083】上記硬化剤としては、重付加型又は触媒型
のものが用いられる。重付加型の硬化剤としては、例え
ば、アミン類、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカ
プタン等が例示される。また、上記触媒型の硬化剤とし
ては、例えば、三級アミン、イミダゾール類、ルイス
酸、ルイス塩基等が例示される。
【0084】上記エポキシ樹脂の硬化方法は、特に限定
されず、公知の方法によって行うことができる。
【0085】上記樹脂組成物(II)において、中和処理
された熱膨張性黒鉛並びに無機充填剤は、上記樹脂組成
物(I)と同様のものが用いられる。また、上記樹脂組
成物(I)と同様のリン化合物が添加されてもよい。
【0086】上記樹脂組成物(II)において、上記中和
処理された熱膨張性黒鉛の配合量は、上記エポキシ樹脂
100重量部に対して20〜350重量部である。配合
量が、20重量部未満になると燃焼残渣の断熱性能が不
十分となり、350重量部を超えると機械的物性の低下
が大きくなり、使用に耐えられなくなる。
【0087】上記樹脂組成物(II)において、上記無機
充填剤の配合量は、上記エポキシ樹脂100重量部に対
して50〜500重量部である。配合量が、50重量部
未満になると燃焼後の残渣の量が不十分となり、500
重量部を超えると機械的物性の低下が大きくなり、使用
に耐えられなくなる。
【0088】上記樹脂組成物(II)において、上記中和
処理された熱膨張性黒鉛と無機充填剤の合計量は、上記
エポキシ樹脂100重量部に対して100〜600重量
部である。合計量が、100重量部未満になると燃焼後
の残渣の量が不十分となり、600重量部を超えると機
械的物性の低下が大きくなり、使用に耐えられなくな
る。
【0089】上記樹脂組成物(II)において、リン化合
物が使用される場合は、リン化合物、中和処理された熱
膨張性黒鉛及び無機充填剤の合計量が、上記エポキシ樹
脂100重量部に対して100〜600重量部であるこ
とが好ましい。
【0090】上記樹脂組成物(II)には、その物性を損
なわない範囲で、フェノール系、アミン系、イオウ系等
の酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架
橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加されてもよい。
【0091】上記樹脂組成物(II)は、上記各成分を押
出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロ
ール、ライカイ機、遊星式撹拌機等従来公知の混練装置
を用いて混練することによって得ることができ、得られ
た樹脂組成物(II)は、例えば、プレス成形、ロール成
形、コーター成形等従来公知の方法により、シート状の
熱膨張性材料層に成形することができる。
【0092】上記熱膨張性材料層としては、25℃にお
ける初期の嵩密度が0.8〜2g/cm3 であるものが
好ましく、より好ましくは1〜1.8g/cm3 であ
る。25℃で初期の嵩密度を上記範囲とすることによっ
て、断熱性、耐火性等の物性を損なわずに、作業性に優
れたものとすることができる。
【0093】25℃における初期の嵩密度が、0.8g
/cm3 になると樹脂組成物中に十分な量の熱膨張性黒
鉛、炭化剤、無機充填剤等を添加することができず、加
熱後の膨張倍率、残渣量が不十分となり、耐火断熱層を
形成することができなくなる。また、2g/cm3 を超
えると、樹脂組成物の重量が大きくなり、取扱い性が低
下する。
【0094】上記熱膨張性材料層は、500℃で1時間
加熱したときの嵩密度が、0.05〜0.5g/cm3
であるものが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3
g/cm3 である。嵩密度が、0.05g/cm3 未満
になると耐火断熱層の隙間が多くなるため、膨張時の崩
れによりその形状が維持することが難しくなり、0.5
g/cm3 を超えると膨張倍率が不十分となるため、十
分な耐火性能を発現することができなくなる。
【0095】上記熱膨張性材料層を50kW/m2 の加
熱条件下で30分間加熱して形成した耐火断熱層の熱伝
導率は、0.01〜0.3kcal/m・h・℃である
ことが好ましい。熱伝導率が、0.01kcal/m・
h・℃未満のものは、有機物及び無機物の混合物から作
製することは困難であり、0.3kcal/m・h・℃
を超えると断熱性能が不足するため、十分な耐火性能が
発現しなくなる。
【0096】上記熱膨張性材料層は、示差走査熱量計
(DSC)により、10℃/分の昇温速度で600℃ま
で昇温した場合の総吸熱量が、100J/g以上である
ことが好ましい。総吸熱量が100J/g以上となる
と、温度上昇が遅くなり、断熱性能がより良好となる。
【0097】上記熱膨張性材料層の片面には、施工性や
燃焼残渣の強度を改善する目的で、基材層が積層されて
もよい。上記基材層としては、例えば、織布、不織布、
樹脂フィルム、割布、経緯積層不織布、アルミ箔、アル
ミガラスクロス等が挙げられ、好ましくは、ポリエチレ
ンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフ
ィルム等の樹脂フィルムである。基材層の厚みは、0.
25mm以下が好ましい。
【0098】上記熱膨張性材料層に基材層が積層された
面に、ロックウール保温板等の断熱材を積層して使用す
ることができる。熱膨張性材料層として粘着性を有する
材料からなるものを用いると、鉄骨柱や鉄骨梁に装着す
る際の作業性が向上する。粘着性を有するとは、金属板
及び/又はロックウール保温板に仮止め固定が可能とな
るような性質を意味し、広く粘着性及び/又は接着性を
有することをいう。
【0099】上記熱膨張性材料層へ粘着性を付与する場
合は、例えば、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質に粘着
付与剤を添加する方法が挙げられる。粘着付与剤として
は、例えば、粘着付与樹脂、可塑剤、油脂類、高分子低
重合物等が用いられる。
【0100】上記ロックウール保温板としては、特に制
限されず、従来ロックウール保温材として用いられるも
のをシート状に加工して使用することができ、例えば、
ニチアス社製「MGフェルト1号」(密度80kg/m
3 )等が用いられる。
【0101】ロックウール保温板の厚みは25〜150
mmが好ましい。厚みが、25mm未満になると十分な
耐火性能を得ることができず、150mmを超えると耐
火性能がそれ以上向上しないので、コスト的に不利とな
る。ロックウール保温板の密度は20〜250kg/m
3 が好ましく、より好ましくは30〜80kg/m3
ある。
【0102】本発明で用いられる鉄骨としては、例え
ば、H型鋼、I型鋼、溝型鋼、C型鋼、角形鋼管、円形
鋼管、その他多角形鋼管等が挙げられる。
【0103】(作用)本発明の鉄骨の耐火被覆方法は、
耐火被覆ユニットを治具を介して鉄骨に取付けることに
より耐火被覆を施すので、取付け部位に不陸や突起物が
あっても障害とならず施工が可能である。また、この耐
火被覆方法によって形成される耐火被覆構造は、火災時
の高温に曝されると熱膨張性材料層が膨張し、燃焼残渣
が耐火断熱層を形成することにより、鉄骨が高温になる
のを防止する。
【0104】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定
されるものではない。
【0105】・熱膨張性材料層の組成 表1に示した配合量の各成分を含有するA〜Dの樹脂組
成物を加圧ニーダーで混練した後、二本ロールによって
シート状の熱膨張性材料層に成形した。
【0106】・熱膨張性材料層の厚み変化率 上記シート状の熱膨張性材料層を50kW/m2 の熱量
で30分間加熱したときの加熱前後における厚みt0
1 をそれぞれ測定した後、t1 /t0 から厚み変化率
(倍)を算出し、表1に示した。ここで、t0 は加熱前
の厚み、t1 は加熱後の厚みを示す。
【0107】
【表1】
【0108】(実施例1)400mm×200mm×8
mm×12mmの断面形状を有するH型鋼のフランジ面
に100mm厚のALC板をボルトで固定し、上階の床
スラブとした。このH型鋼のフランジに図4(イ)に示
す形状の治具(W=50mm,t=8mm)を500m
mピッチで取り付けた後、石膏ボード(GB−R12;
12.5mm厚)をH型鋼の両側面及び下方のフランジ
面にタッピンネジ(38mm長さ)で固定した。次い
で、1mm厚のシート状の熱膨張性材料層(配合A)を
0.3mm厚の亜鉛鉄板に貼付し、得られた積層体を亜
鉛鉄板を外側として断面コ字状に折り曲げ加工した。こ
の断面コ字状の積層体からなる耐火被覆ユニットを石膏
ボードの外側に被覆し、タッピンネジで固定すると共
に、亜鉛鉄板の両縁部を折り曲げた鍔部にALC釘を打
ちつけてALC板に固定することにより、図5に示す耐
火被覆構造の耐火試験体を得た。耐火試験体の作製時に
おける耐火被覆の施工性は良好であり、固定された亜鉛
鉄板はフランジ面及びウェブ面に対して平行であった。
【0109】(実施例2)実施例1と同様のH型鋼に図
6(イ)に示す形状の治具(50mm幅)を500mm
ピッチで取り付け、石膏ボード(GB−R12;12.
5mm厚)をタッピンネジ(38mm長さ)で固定し
た。次いで、2mm厚のシート状の熱膨張性材料層(配
合B)を0.3mm厚の亜鉛鉄板に貼付し、亜鉛鉄板を
外側として断面コ字状に折り曲げ加工した耐火被覆ユニ
ットを使用したこと以外は、実施例1と同様にして略図
5(治具のみ異なる)に示す耐火被覆構造の耐火試験体
を得た。この耐火試験体の作製時における耐火被覆の施
工性は良好であり、固定された亜鉛鉄板はフランジ面及
びウェブ面に対して平行であった。
【0110】(実施例3)熱膨張性材料層に配合Cを使
用したこと以外は、実施例2と同様にして略図5(治具
のみ異なる)に示す耐火被覆構造の耐火試験体を得た。
この耐火試験体の作製時における耐火被覆の施工性は良
好であり、固定された亜鉛鉄板はフランジ面及びウェブ
面に対して平行であった。
【0111】(実施例4)熱膨張性材料層に配合Dを使
用したこと以外は、実施例2と同様にして略図5(治具
のみ異なる)に示す耐火被覆構造の耐火試験体を得た。
この耐火試験体の作製時における耐火被覆の施工性は良
好であり、締着された亜鉛鉄板はフランジ面及びウェブ
面に対して平行であった。 (比較例1)治具の代わりに、40mm厚のケイ酸カル
シウム板を一定の幅に切断した切断片を500mmピッ
チでH型鋼のフランジ間の中空部にはめ込んだ。この切
断片に、25mm厚のケイ酸カルシウム板を50mm長
さの鉄丸釘を打ちつけて固定した。さらに、この25m
m厚のケイ酸カルシウム板の木口面に、25mm厚のケ
イ酸カルシウム板を鉄丸釘を打ちつけて固定した後、H
型鋼の周囲をケイ酸カルシウム板で被覆して耐火試験体
を作製した。耐火試験体の作製時におけるケイ酸カルシ
ウム板の施工性は悪く、作製に長時間を要した。
【0112】(比較例2)治具を使用しなかったこと以
外は、実施例2と同様にして、亜鉛鉄板を外側として断
面コ字状に折り曲げ加工した耐火被覆ユニットをALC
板に固定することにより、図8に示した耐火試験体を得
た。石膏ボードと亜鉛鉄板を支えるために2人の工数を
必要とし、施工性が悪く耐火試験体の作製に長時間を要
した。
【0113】上記耐火試験体について、JIS A 1
304に準拠した耐火1時間の試験を行った。試験1時
間後におけるH型鋼の表面温度を8ケ所で測定し、その
平均値を表2に示した。尚、耐火試験において、8ケ所
の測定温度の平均値が350℃以下であったものを合格
とし、350℃を超えたものを不合格とした。
【0114】
【表2】
【0115】(実施例5)表1の配合Eの樹脂組成物を
2本ロールで溶融混練することにより成形された0.8
mm厚の熱膨張性材料層に0.3mm厚の亜鉛メッキ鋼
板を積層一体化したものを、ロールフォーミングにより
断面L字状に加工し、耐火被覆ユニット用部材を作製し
た。別途、実施例1と同サイズのH型鋼のフランジ部下
面に、治具として0.5mm厚×40mm×50mmの
角形鋼管を4箇所溶接した。このH型鋼に補助断熱材と
して15mm厚の石膏ボードを被覆し、タッピンビスに
より治具に固定した。次いで、上記断面L字状の耐火被
覆ユニット用部材を左右両方向から被覆し、亜鉛メッキ
鋼板同士が接合する部分をハゼ加工により嵌合し、石膏
ボードを断面コ字状の耐火被覆ユニットで被覆した。さ
らに、その外側に9.5mm厚の石膏ボードをタッピン
ビスにて治具に固定し、H型鋼に図2に示した構造の耐
火被覆を施した。
【0116】(実施例6)300mm角の角形鋼管の隅
部4箇所に、治具として0.5mm厚×40mm角の角
形鋼管を溶接した。このH型鋼に補助断熱材として15
mm厚の石膏ボードを被覆し、タッピンビスにより治具
に固定した。次いで、表1の配合Eから2本ロールによ
り成形された0.8mm厚の熱膨張性材料層に0.3m
m厚の亜鉛メッキ鋼板を積層一体化したものを、ロール
フォーミングにより断面L字状に加工し、耐火被覆ユニ
ット用部材を作製した。この断面L字状の耐火被覆ユニ
ット用部材を左右両方向から被覆し、ビス留めにより治
具に固定した。さらに、そのその外側に9.5mm厚の
石膏ボードをタッピンビスにて治具に固定し、H型鋼に
図3に示した耐火被覆を施した。
【0117】(実施例7)表1の配合Fをロールで混練
して得られた樹脂組成物と0.3mm厚の亜鉛メッキ鋼
板とをプレス型に入れ、100℃で30分間加熱して樹
脂組成物を硬化させた2mm厚の積層体を断面L字状に
加工し、耐火被覆ユニット用部材を作製した。この耐火
被覆ユニット用部材を使用したこと以外は、実施例5と
同様にして、H型鋼に図2に示した構造の耐火被覆を施
した。
【0118】(比較例3)H型鋼を15mm厚の石膏ボ
ードで被覆した後、実施例5と同様の断面L字状の耐火
被覆ユニット用部材で石膏ボードを被覆し、金属板の両
縁部を折り曲げて設けた鍔部と共に、床スラブにドリル
で下穴を開け、ビス留めにより固定した。次いで、この
外側に固定金具を取り付けた後、この固定金具にさらに
7.5mm厚の石膏ボードを被覆して固定し、H型鋼に
図8に示した構造の耐火被覆を施した。
【0119】
【表3】
【0120】上記実施例5〜7は、横向きでビス留めを
行うため施工時の姿勢が楽であり、切り粉等の粉塵発生
もなく、施工性が極めて良好であった。また、内装下地
材用の石膏ボードを固定した後の仕上がり寸法も従来よ
り小さく収めることができた。これに対して比較例3で
は、上向きのドリル作業を必要とし、切り粉等の粉塵が
発生するため、施工性に問題点があった。また、内装下
地材用の石膏ボードを固定した後の仕上がり寸法も実施
例より大きくなった。
【0121】
【発明の効果】本発明の鉄骨の耐火被覆方法は、上述の
構成からなるので、耐火被覆を施す部位に不陸や突起物
があっても、治具を介して鉄骨に耐火被覆ユニットを取
付けることにより、簡便かつ安価で効率的に施工するこ
とができる。この耐火被覆方法によって形成される耐火
被覆構造は、優れた耐火性能を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】H型鋼に耐火被覆を施して形成した耐火被覆構
造の模式断面図である。
【図2】図1の耐火被覆の外側にさらに内装下地材を配
置した耐火被覆構造の模式断面図である。
【図3】円形鋼管に耐火被覆を施して形成した耐火被覆
構造の模式断面図である。
【図4】図4(イ)は治具の一例を示す斜視図であり、
図4(ロ)は本治具の展開図を示す。
【図5】図4の治具を使用してH型鋼に耐火被覆を施し
た耐火被覆構造の模式断面図である。
【図6】図6(イ)は治具の他の一例を示す斜視図であ
り、図6(ロ)は本治具の展開図を示す。
【図7】H型鋼に従来の耐火被覆を施した耐火被覆構造
の模式断面図である。
【図8】H型鋼に従来の耐火被覆を施した他の耐火被覆
構造の模式断面図である。
【符号の説明】
1,1a,10,20 治具 2 H型鋼 2a 角形鋼管 3a,3b フランジ部 4 金属板 5 熱膨張性材料層 6 耐火被覆ユニット 7a,7b,7c 不燃材 8 床スラブ 9 ビス 11,21 水平部 12,22 垂直部 13,23 L字状片 14,24 挿入部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 文治 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DE04 GA13 GA23 GA27 GA28 GA42 GA53 HA01 HA03 HA07 HA21 HA34 HB01 HB02 HB03 HB04 HB07 JA13 JA21 JA25 JD08 LA01 LA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨に耐火被覆を施す際に、金属板と熱
    膨張性材料層とを積層一体化し折り曲げ加工してなる耐
    火被覆ユニットを、予め鉄骨に取り付けられた治具を介
    して固定することを特徴とする鉄骨の耐火被覆方法。
  2. 【請求項2】 耐火被覆ユニットが、断面コ字状の耐火
    被覆ユニット部材、断面L字状の耐火被覆ユニット部材
    及び平板状の耐火被覆ユニット部材から選ばれる少なく
    とも1種を組み合わせて形成されていることを特徴とす
    る請求項1記載の鉄骨の耐火被覆方法。
  3. 【請求項3】 治具が、水平部と、該水平部の相対する
    両端部からそれぞれ垂下する二つの略L字状片と、該水
    平部の別の端部から垂下する垂直片とを具備し、水平部
    と略L字状片との間に挿入部が形成されていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の鉄骨の耐火被覆方法。
  4. 【請求項4】 耐火被覆が、金属板と不燃材と熱膨張性
    材料層とから形成されることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の鉄骨の耐火被覆方法。
  5. 【請求項5】 熱膨張性材料層を50kW/m2 の熱量
    で30分間加熱したときの加熱前後における厚み変化率
    1 /t0 (式中、t0 は加熱前の厚み、t1は加熱後
    の厚みをそれぞれ示す)が、1.1〜40倍であること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄骨
    の耐火被覆方法。
  6. 【請求項6】 熱膨張性材料層が、熱膨張性無機物を含
    有する樹脂組成物から形成されていることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄骨の耐火被覆方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の鉄
    骨の耐火被覆方法によって、鉄骨が耐火被覆されてなる
    ことを特徴とする鉄骨の耐火被覆構造。
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