JP2001098663A - 防・耐火外壁 - Google Patents

防・耐火外壁

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JP2001098663A
JP2001098663A JP27453099A JP27453099A JP2001098663A JP 2001098663 A JP2001098663 A JP 2001098663A JP 27453099 A JP27453099 A JP 27453099A JP 27453099 A JP27453099 A JP 27453099A JP 2001098663 A JP2001098663 A JP 2001098663A
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fireproof
resin
heat
wall
fire
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JP27453099A
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Kenji Otsuka
健二 大塚
Bunji Yamaguchi
文治 山口
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防・耐火外壁材間の目地部に容易に施工する
ことができると共に、目地部から火炎を貫通させること
がなく、しかも裏面の温度上昇を抑制しうる防・耐火外
壁を提供する。 【解決手段】 隣接する防・耐火外壁材1,2の少なく
とも一方の側面3(または4)に、粘着性を有する熱膨
張性耐火材5が貼付され、さらに隣接する防・耐火外壁
材の目地部6に目地材8が封止されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防・耐火外壁に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、一般建築物の内外壁に用いられる
部材に対して、耐火性や防火性能が要求されるようにな
ってきた。これに伴い、外壁の接続部(目地部)に対し
ても、従来必要とされてきた水密性に加えて、防・耐火
性能が要求されている。外壁の接続部(目地部)に要求
される防・耐火性能としては、裏面への火炎の貫通がな
いこと、目地部が部材で覆われている場合はその部材の
温度が260℃以下となることが必要である。
【0003】一般に、外壁の接続部(目地部)に防・耐
火性能を付与するためには、発泡ポリエチレン等のバッ
クアップ材を予め嵌めた後に、耐火性を有するシーラン
トを塗布する方法や、耐火性を有するガスケットを取り
付ける方法が用いられる。しかしながら、耐火シーラン
トを塗布する場合は、建築物全体に足場を設けた現場に
て作業しなければならず、その作業に技術を要するた
め、施工が不十分であると、火災地にシーラントが脱落
し炎が貫通する恐れがあった。これに対して、耐火ガス
ケットを使用する場合は、比較的簡易に施工できるが、
耐火ガスケット自体が高価であるという問題点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、防・耐火外壁材間の接続部(目地部)に容易に施工
することができると共に、接続部(目地部)から火炎を
貫通させることがなく、しかも裏面の温度上昇を抑制し
うる防・耐火外壁を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の防・耐火外壁
は、隣接する防・耐火外壁材によって形成される目地部
に目地材が封止されていると共に、前記外壁材の少なく
とも一方の側面に、粘着性を有する熱膨張性耐火材が貼
付されてなる防・耐火外壁であって、熱膨張性耐火材が
50kW/m2 で30分間加熱した後の厚み方向の膨張
倍率が3〜100倍であることを特徴とする。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明の防・耐火外壁は、図1に模式断面
図を示すように、隣接する防・耐火外壁材1,2の側面
3,4の少なくとも一方に粘着性を有する熱膨張性耐火
材5を予め貼付し、側面3,4間に一定の目地部6を設
けて柱7に固定した後、さらに、この目地部6に目地材
8を封止することによって形成することができる。上記
防・耐火外壁材1,2を柱7に固定するには、従来より
公知のビス止め、釘打ち等が用いられる。図1におい
て、9はビスを示す。
【0008】上記熱膨張性耐火材5は、火炎が間隙部6
を貫通するのを完全に防止できれば、必ずしも、防・耐
火外壁材1の側面3の厚み方向全体に貼付する必要はな
い。また、上記目地材8は、主として目地部6の外観向
上や水密性を付与するために用いられる。
【0009】上記柱6がない場合は桟木や胴縁(図示し
ない)を利用して、図1と同様の方法によって、防・耐
火外壁材を固定することができる。また、図2に模式断
面図を示すように、防・耐火外壁材1,2を縦枠材1
0,11にビス止め、釘打ち等を用いて固定することに
より、防・耐火外壁を形成することができる。
【0010】上記熱膨張性耐火材5は、火災時の高温に
よって燃焼、膨張して断熱膨張層(図示しない)を形成
し、この断熱膨張層が目地部6を充填することにより、
火炎が目地部6を貫通するのを防止する。
【0011】上記柱、桟木や胴縁に用いられるものとし
ては、例えば、角形鋼管、溝形鋼、C型綱、H型綱、各
種形状の木材などが挙げられる。
【0012】上記防・耐火外壁材としては、従来から用
いられている公知のものが使用可能であり、例えば、窯
業系サイディング(ニチハ社製「モエンエクセラード」
等)、押出成形セメント板(ノザワ社製「アスロック」
等)、ALC板(旭化成建材社製「ヘーベル」等)、金
属サイディングなどが挙げられる。
【0013】上記熱膨張性耐火材は、50kW/m2
加熱条件下で30分間加熱したときの厚み方向の膨張倍
率が3〜100倍であるものが用いられる。膨張倍率
が、3倍未満になると十分な耐火性能が発現させるため
に必要な熱膨張性耐火材の厚みが厚くなり、100倍を
超えると加熱によって形成される断熱膨張層の機械的強
度が不足する。
【0014】上記熱膨張性耐火材は火災時の加熱等によ
って膨張して、十分な耐火性能を発現するものであれ
ば、特に限定されないが、熱膨張性を有し、シート状物
への成形や、柔軟性、粘着性等の機能付加が容易である
ところから、熱膨張性無機化合物を含有する樹脂組成物
からなるものが好ましい。
【0015】上記樹脂組成物に用いられる樹脂分として
は、熱可塑性樹脂及び/又はゴム物質、あるいはエポキ
シ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂と熱膨張性無機化合物
を含有する樹脂組成物のシート状物を使用すると、熱膨
張後の熱膨張性耐火材が架橋構造をとることによって形
状保持性に優れ、材料自体の厚みを薄くすることができ
るので、特に好適に用いられる。また、熱可塑性樹脂、
ゴム物質は後述する架橋方法によって架橋構造とするこ
とが可能である。
【0016】上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリ
プロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフ
ィン系樹脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン
系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹
脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられ、これらは単独
で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。中
でも、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリエチレン
系樹脂がより好ましい。
【0017】上記ポリエチレン系樹脂としては、例え
ば、エチレン単独重合体、エチレンを主成分とする共重
合体及びこれらの(共)重合体の混合物の他、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−メタクリレート共重合体等が挙げ
られる。
【0018】上記エチレンを主成分とする共重合体とし
ては、例えば、エチレン部を主成分とするエチレンと他
のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられ、α−オレ
フィンとしては、例えば、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテ
ン等が挙げられる。
【0019】上記エチレン単独重合体及びエチレンと他
のα−オレフィンとの共重合体としては、チーグラー・
ナッタ触媒、バナジウム触媒、4価の遷移金属を含むメ
タロセン化合物等を重合触媒として重合したものが挙げ
られるが、中でも、4価の遷移金属を含むメタロセン化
合物等を重合触媒として得られるポリエチレン系樹脂が
好ましい。
【0020】上記メタロセン化合物に含まれる4価の遷
移金属としては特に限定されず、例えば、チタン、ジル
コニウム、ハフニウム、ニッケル、パラジウム、白金等
が挙げられ、メタロセン化合物は、上記4価の遷移金属
に、1つ又はそれ以上のシクロペンタジエ環及びその類
縁体がリガンドとして1つ又はそれ以上存在する化合物
をいう。
【0021】上記4価の遷移金属を含むメタロセン化合
物等を重合触媒として得られるポリエチレン系樹脂とし
ては、例えば、ダウケミカル社製「CGCT」、「アフ
ィニティー」、「エンゲージ」;エクソンケミカル社製
「EXTRACT」等の市販品が挙げられる。
【0022】上記ゴム物質としては、例えば、天然ゴム
(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム
(BR)、1,2−ポリブタジエンゴム(1,2−B
R)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプ
レンゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴ
ム(IIR)、塩素化ブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム(EPM、EPDM)、クロロスルホン化ポリエ
チレン(CSM)、アクリルゴム(ACM、ANM)、
エピクロルヒドリンゴム(CO、ECO)、多加硫ゴム
(T)、シリコーンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM、
FZ)、ウレタンゴム(U)等が挙げられる。ゴム系樹
脂の溶融温度、柔軟性、粘着性等を調節するために、二
種以上が併用されてもよい。
【0023】上記クロロプレンゴム等のハロゲン化物
は、それ自体難燃性が高く、熱による脱ハロゲン化反応
により架橋が起こり、熱膨張性耐火層の強度が向上する
点において好ましい。
【0024】上記熱可塑性樹脂及びゴム物質には、熱膨
張性耐火材の性能を阻害しない範囲で、架橋や変性が行
われてもよい。架橋や変性を行う時期については、特に
限定されず、予め架橋、変性した熱可塑性樹脂及びゴム
物質を用いてもよく、後述するリン化合物や無機充填剤
等の他の成分を配合する際同時に架橋や変性を行っても
よい。また、熱可塑性樹脂、ゴム物質に他の成分を配合
した後で架橋や変性を行ってもよい。上記架橋や変性
は、いずれの段階で行ってもよい。
【0025】上記熱可塑性樹脂及びゴム物質の架橋方法
については、特に限定されず、通常行われる架橋方法、
例えば、各種架橋剤、過酸化物等を使用する架橋方法、
電子線による架橋方法等が挙げられる。
【0026】上記エポキシ樹脂は、特に限定されない
が、基本的にはエポキシ基をもつモノマーと硬化剤とを
反応させることにより得られる。上記エポキシ基をもつ
モノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテ
ル型、グリシジルエステル型、多官能のグリシジルエー
テル型等のモノマーが例示される。
【0027】上記2官能のグリシジルエーテル型のモノ
マーとしては、例えば、ポリエチレングリコール型、ポ
リプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール
型、1、6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロ
パン型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、プ
ロピレンオキサイド−ビスフェノールA型、水添ビスフ
ェノールA型等のモノマーが例示される。
【0028】上記グリシジルエステル型のモノマーとし
ては、例えば、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒ
ドロ無水フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香
酸型等のモノマーが例示される。
【0029】上記多官能のグリシジルエーテル型のモノ
マーとしては、例えば、フェノールノボラック型、オル
ソクレゾールノボラック型、DPPノボラック型、ジシ
クロペンタジエン・フェノール型等のモノマーが例示さ
れる。
【0030】これらのエポキシ基をもつモノマーは、単
独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0031】上記硬化剤としては、重付加型又は触媒型
のものが用いられる。重付加型の硬化剤としては、例え
ば、アミン類、酸無水物、ポリフェノール、ポリメルカ
プタン等が例示される。また、上記触媒型の硬化剤とし
ては、例えば、3級アミン、イミダゾール類、ルイス
酸、ルイス塩基等が例示される。
【0032】上記エポキシ樹脂の硬化方法は、特に限定
されず、公知の方法によって行うことができる。
【0033】また、上記エポキシ樹脂は可撓性が付与さ
れてもよく、可撓性を付与する方法として、次の方法が
挙げられる。 架橋点間の分子量を大きくする。 架橋密度を小さくする 軟質分子構造を導入する。 可塑剤を添加する。 相互侵入網目(IPN)構造を導入する。 ゴム状粒子を分散導入する。 ミクロボイドを導入する。
【0034】は予め分子鎖の長いエポキシモノマー及
び/又は硬化剤を用いて反応させることにより、架橋点
の間の距離が長くなり可撓性を発現させる方法である
(例:硬化剤としてポリプロピレンジアミン等が用いら
れる)。は官能基の少ないエポキシモノマー及び/又
は硬化剤を用いて反応させることにより、一定領域の架
橋密度を小さくして可撓性を発現させる方法である
(例:硬化剤として2官能アミン、エポキシモノマーと
して1官能エポキシ等が用いられる)。は軟質分子構
造をとるエポキシモノマー及び/又は硬化剤を導入して
可撓性を発現させる方法である(例:硬化剤として複素
環状ジアミン、エポキシモノマーとしてアルキレングリ
コールグルシジルエーテル等が用いられる)。
【0035】は可塑剤として非反応性の希釈剤を添加
する方法である(例:可塑剤としてDOP、タール、石
油樹脂等を添加する)。はエポキシ樹脂の架橋構造に
別の軟質構造をもつ樹脂を導入する相互侵入網目(IP
N)構造で可撓性を発現させる方法である。エポキシ
樹脂マトリックスに液状又は粒状のゴム粒子を配合分散
させる方法である(例:エポキシ樹脂マトリックスとし
てポリエステルエーテル等が用いられる)。は1μm
以下のミクロボイドをエポキシ樹脂マトリックスに導入
させることで可撓性を発現させる(例:エポキシ樹脂マ
トリックスとして分子量1000〜5000のポリエー
テルが添加される)。
【0036】上記熱膨張性無機化合物としては、樹脂と
の混練温度で熱膨張することなく、200℃以上で熱膨
張するものが好ましく、例えば、中和処理された熱膨張
性黒鉛、バーミキュライト、カオリン、マイカ、ホウ砂
等が挙げられる。これらの中でも、中和処理された熱膨
張性黒鉛又はバーミキュライトが好ましい。
【0037】上記熱膨張性黒鉛は、天然鱗状グラファイ
ト、熱分解グラファイト、キッシュグラファイト等の粉
末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸、濃硝酸、過
塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、
過酸化水素等の強酸化剤とで処理することにより生成す
るグラファイト層間化合物であり、炭素の層状構造を維
持したままの結晶化合物である。
【0038】上述のように酸処理して得られた熱膨張性
黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン、アルカリ
金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和すること
により、中和処理された熱膨張性黒鉛とする。上記脂肪
族低級アミンとしては特に限定されず、例えば、モノメ
チルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチ
ルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられ
る。上記アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合
物としては特に限定されず、例えば、カリウム、ナトリ
ウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化
物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられ
る。
【0039】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の市販品
としては、例えば、東ソー社製「フレームカットGRE
P−EG」、UCAR Carbon社製「GRAFG
urad160」、「GRAFGurad220」等が
挙げられる。
【0040】上記中和処理された熱膨張性黒鉛の粒度
は、20〜200メッシュが好ましい。粒度が200メ
ッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、所定
の耐火断熱層が得られず、粒度が20メッシュより大き
くなると、黒鉛の膨張度が大きいという利点はあるが、
ゴム系樹脂と混練する際に分散性が悪くなり、物性の低
下が避けられない。
【0041】上記バーミキュライトの市販品としては、
例えば、キンセイマティック社製「バーミキュライト」
等が挙げられる。
【0042】上記樹脂組成物には、さらに耐火性能を向
上させるために、リン化合物、無機充填剤が添加されて
もよい。
【0043】上記リン化合物としては、例えば、赤リ
ン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニ
ルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等
の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリ
ウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン
酸アンモニウム類;下記一般式(1)で表される化合物
等が挙げられる。これらのうち、耐火性の観点から、赤
リン、ポリリン酸アンモニウム類、及び、下記一般式
(1)で表される化合物が好ましく、性能、安全性、費
用等の点においてポリリン酸アンモニウム類がより好ま
しい。
【0044】
【化1】
【0045】式中、R1 及びR3 は、水素、炭素数1〜
16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は、炭素
数6〜16のアリール基を表す。R2 は、水酸基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素
数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、
炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素数6〜16の
アリールオキシ基を表す。
【0046】上記赤リンは、少量の添加で難燃効果が向
上する。上記赤リンとしては、市販の赤リンを用いるこ
とができるが、耐湿性、混練時に自然発火しない等の安
全性の点から、赤リン粒子の表面を樹脂でコーティング
したもの等が好適に用いられる。
【0047】上記ポリリン酸アンモニウム類としては、
例えば、ポリリン酸アンモニウム、メラミン変性ポリリ
ン酸アンモニウム等が挙げられるが、取扱性等の点から
ポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。市販品と
しては、例えば、クラリアント社製「エキソリット42
2」、「エキソリット462」、住友化学工業社製「ス
ミセーフP」、チッソ社製「テラージュC60」、「テ
ラージュC70」、「テラージュC80」等が挙げられ
る。
【0048】上記一般式(1)で表される化合物として
は特に限定されず、例えば、メチルホスホン酸、メチル
ホスホン酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチ
ルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン
酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホ
ン酸、2,3−ジメチル−ブチルホスホン酸、オクチル
ホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニル
ホスホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホ
スフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホ
スフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフ
ィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホ
スフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン
酸等が挙げられる。なかでも、t−ブチルホスホン酸
は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。
上記リン化合物は、単独で用いても、2種以上を併用し
てもよい。
【0049】上記無機充填剤としては特に限定されず、
例えば、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシ
ウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチ
モン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイド
ロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウ
ム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸
カルシウム、石膏繊維、けい酸カルシウム等のカルシウ
ム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、
タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナ
イト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサ
イト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒
化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブ
ラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉
末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム
「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミ
ニウムボレート、硫化モリブデン、炭化けい素、ステン
レス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フラ
イアッシュ、脱水汚泥などが挙げられる。これらの中で
も、含水無機物及び金属炭酸塩が好ましい。
【0050】上記水酸化マグネシウム、水酸化アルミニ
ウム等の含水無機物は、加熱時の脱水反応によって生成
した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて高
い耐熱性が得られる点、及び、燃焼残渣として酸化物が
残存し、これが骨材となって働くことで燃焼残渣の強度
が向上するので特に好ましい。水酸化マグネシウムと水
酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異
なるため、併用することにより脱水効果を発揮する温度
領域が広がり、より効果的な温度上昇抑制効果が得られ
るので、併用することが好ましい。
【0051】上記金属炭酸塩は、上記リン化合物との反
応で膨張を促進すると考えられ、特に、リン化合物とし
て、ポリリン酸アンモニウムを使用した場合に高い膨張
効果が得られる。また、有効な骨材として働き、燃焼後
に形状保持性の高い残渣を形成する。
【0052】上記金属炭酸塩の中でも、さらに、炭酸ナ
トリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸マグネシウム、
炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等のアルカリ土類
金属炭酸塩;炭酸亜鉛等の周期律表IIb族金属の炭酸塩
などが好ましい。
【0053】一般的に、上記無機充填剤は、骨材的な働
きをすることから、残渣強度の向上や熱容量の増大に寄
与すると考えられる。上記無機充填剤は、単独で用いて
もよく2種以上を併用してもよい。
【0054】上記無機充填剤の粒径としては、0.5〜
400μmのものが好ましく、より好ましくは、1〜1
00μmである。上記無機充填剤の添加量が少ないとき
は、分散性を大きく左右するため粒径の小さいものが好
ましいが、粒径が0.5μmよりも小さくなると二次凝
集が起こり分散性が悪くなる。また、無機充填剤の添加
量の多いときは、高充填が進むにつれて樹脂組成物の粘
度が高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくするこ
とにより樹脂組成物の粘度を低下させることができる点
から、粒径の大きいものが好ましい。しかし、粒径が4
00μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力
学的性質が低下する。
【0055】上記水酸化アルミニウムの市販品として
は、例えば、粒径1μmの「H−42M」(昭和電工社
製)、粒径18μmの「H−31」(昭和電工社製)が
挙げられ、上記炭酸カルシウムの市販品としては、例え
ば、粒径1.8μmの「ホワイトンSB赤」(備北粉化
社製)、粒径8μmの「BF300」(備北粉化社製)
等が挙げられる。
【0056】上記無機充填剤は、単独で用いてもよく、
2種以上を併用してもよい。また、粒径の大きい充填剤
と粒径の小さいものを組み合わせて使用することがより
好ましく、組み合わせて用いることにより、耐火シート
の力学的性能を維持したまま、高充填化することが可能
となる。
【0057】上記樹脂組成物において、中和処理された
熱膨張性黒鉛及びリン化合物の配合量は、上記熱可塑性
樹脂及び/ゴム物質あるいはエポキシ樹脂(以下、樹脂
分という)100重量部に対して両者の合計量として2
0〜300重量部が好ましく、無機充填剤の配合量は、
樹脂分100重量部に対して50〜500重量部が好ま
しい。
【0058】中和処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物
の合計量が、20重量部未満であると膨張断熱層が形成
されないため十分な耐火性が得られず、300重量部を
超えると機械的物性の低下が大きく使用に耐えない。よ
り好ましくは20〜200重量部である。
【0059】上記無機充填剤の配合量の配合量が、50
重量部より少なくなると熱容量の低下に伴い十分な耐火
性が得られず、500重量部を超えると機械的物性の低
下が大きく使用に耐えない。より好ましくは60〜30
0重量部である。
【0060】上記中和処理された熱膨張性黒鉛と上記リ
ン化合物との重量比〔(中和処理された熱膨張性黒鉛)
/(リン化合物)〕は、0.01〜9が好ましい。中和
処理された熱膨張性黒鉛とリン化合物との重量比を、
0.01〜9とすることによって、膨張断熱層の形状保
持性と高い耐火性能を得ることが可能となる。中和処理
された熱膨張性黒鉛の配合比率が多すぎると、燃焼時に
膨張した黒鉛が飛散し、充分な膨張断熱層が形成されな
い。一方、リン化合物の配合比率が多すぎると、膨張断
熱層の膨張倍率が小さくなり、充分な耐火性能が発揮さ
れない。
【0061】上記熱膨張性耐火材に粘着性を付与するた
めに、例えば、樹脂組成物に粘着付与剤が添加されても
よい。粘着付与剤としては、特に限定されず、例えば、
粘着付与樹脂、可塑剤、油脂類、高分子低重合物等が挙
げられる。
【0062】上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジ
ン、ロジン誘導体、ダンマル、コーパル、クマロン−イ
ンデン樹脂、ポリテルペン、非反応性フェノール樹脂、
アルキッド樹脂、石油系炭化水素樹脂、キシレン樹脂、
エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0063】上記可塑剤は、単独では上記熱膨張性耐火
材に粘着性を付与することは難しいが、上記粘着付与樹
脂と併用することにより、粘着性をより向上させること
ができる。可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル
系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、アジピン酸エステ
ル系可塑剤、サバチン酸エステル系可塑剤、リシノール
酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、エポキシ
系可塑剤、塩化パラフィン等が挙げられる。
【0064】上記油脂類は、可塑剤と同様の作用を有
し、可塑性付与と粘着調整剤の目的で用いることができ
る。油脂類としては、例えば、動物性油脂、植物性油
脂、鉱物油、シリコーン等が挙げられる。また、上記高
分子低重合物等は、粘着性の付与以外に、耐寒性の向
上、流動性調節等の目的で用いることがきる。高分子低
重合物としては、例えば、上記ゴム物質として例示され
たものの低重合体や、ポリ(1−)ブテン系樹脂の低重
合体が挙げられる。
【0065】上記耐樹脂組成物には、その物性を損なわ
ない範囲で、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯電
防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等が添加
されてもよい。
【0066】上記樹脂組成物は、上記各成分を単軸押出
機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサ
ー、二本ロール、ライカイ機等公知の混練装置を用いて
溶融混練することにより得ることができ、得られた樹脂
組成物は、例えば、プレス成形、押出し成形、カレンダ
ー成形等の従来公知の方法により、熱膨張性耐火材のシ
ート状物に成形することができる。
【0067】上記熱膨張性耐火材は、金属板、樹脂フィ
ルム、紙、不織布等の支持材と積層されてもよい。離型
処理された支持材と積層することにより、テープ状に巻
き取ることができるので、保管上、輸送上から便利であ
る。支持材の積層方法としては、常温での接着性や粘着
性を利用して一体化できる方法であれば特に制限はな
く、例えば、接着剤による接着や、WO 98/317
30号公報記載の耐火性シート状成形体がもつ自己粘着
性によって、一体化する方法などが挙げられる。
【0068】上記テープ状の熱膨張性耐火材の厚みは、
特に限定されないが、0.2〜3mmが好ましい。厚み
が、0.2mm未満では熱膨張性耐火材の裏面への火炎
の貫通を防止することが難しく、3mmを超えるとコス
ト上昇を招くので好ましくない。
【0069】本発明で用いられる熱膨張性耐火材の市販
品としては、例えば、3M社製「ファイアバリア」(ク
ロロプレンゴム及びバーミキュライトを含有する樹脂組
成物からなるシート材料、膨張倍率:3倍、熱伝導率:
0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料社製
「メジヒカット」(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を
含有する樹脂組成物からなるシート材料、厚み方向の膨
張倍率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・
℃)等が挙げられる。これらの材料はシート自身に粘着
性を有していないため、粘着性を有する樹脂(例えばブ
チルゴム、ポリブテン等の混合物)を積層するか、接着
剤(クロロプレン系、ウレタン系、アクリル系等)を表
面に塗布することによって、粘着性を有する熱膨張性耐
火材とすることができる。
【0070】また、日本ペイント社製「タイカリット」
(ポリリン酸アンモニウムを膨張剤として含有するアク
リルエステル−スチレン共重合体を有機バインダーとす
る塗料、厚み方向の膨張倍率:30倍、熱伝導率:0.
09kcal/m・h・℃)等の耐火塗料を一旦ポリエ
チレンフィルム等の上に塗布し乾燥させた後、上記材料
と同様に、粘着性を有する樹脂(例えばブチルゴム、ポ
リブテン等の混合物)を積層するか、接着剤(クロロプ
レン系、ウレタン系、アクリル系等)を表面に塗布する
ことにより粘着性を有する熱膨張性耐火材として使用す
ることができる。
【0071】また、WO 98/31730号公報記載
の耐火性シート状成形体(ブチルゴム、ポリブテン、低
分子石油樹脂及び熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物の
シート状成形体、厚み方向の膨張倍率:8倍、熱伝導
率:0.12kcal/m・h・℃)等の公知の材料は
シート自体に粘着性を有しているため、熱膨張性耐火材
として好適に用いられる。
【0072】上記目地部を封止する方法としては、従来
より公知のものが使用可能であり、例えば、バックアッ
プ材(発泡ポリエチレン、積水化学社製「ライトロンロ
ッド」等)を目地部に充填した後でシーリング材(シリ
コーン系、変性シリコーン系、ウレタン系等)を塗布す
る方法や、ガスケット(EPDM製等)を直接目地部に
充填する方法などが挙げられる。
【0073】
【発明の実施の形態】以下、実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。
【0074】(実施例1)熱膨張性耐火材として、2.
5mm厚の3M社製「ファイアバリア」(クロロプレン
ゴム及びバーミキュライトを含有する樹脂組成物からな
るシート材料)を使用した。上記熱膨張性耐火材を50
mm幅に切断し、縦575mm×横445mm×厚み7
5mmのALC板(積水ハウス社製「ダインコンクリー
トウォール75」)の側面に、予めクロロプレン系接着
剤を使用して貼付けた。次いで、図3に示したように、
この熱膨張性耐火材15を側面13,14に貼付けた2
枚の防・耐火外壁材(ALC板)20,21を熱膨張性
耐火材15,15同士が隣接するように、幅150mm
×高さ100mm×厚み4.5mmの角形鋼管柱17
に、目地部16の間隔が10mmとなるようにコンクリ
ート用ビス19を用いて固定した後、上記目地部16に
目地材18としてEPDM製ガスケットを封止して防・
耐火外壁を形成した。
【0075】(実施例2)熱膨張性耐火材として、2m
m厚の三井金属塗料社製「メジヒカット」(ポリウレタ
ン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなるシ
ート材料)を使用したこと、及び、クロロプレン系接着
剤の代わりにウレタン系接着剤を用いて熱膨張性耐火材
を防・耐火外壁材に貼付したこと以外は、実施例1と同
様にして防・耐火外壁を形成した。
【0076】(実施例3,4)表1に示した各成分をニ
ーダーで混練して樹脂組成物を得た後、得られた樹脂組
成物をカレンダー成形することにより、所定厚みの粘着
性を有するシート状の熱膨張性耐火材を作製した後、実
施例1と同様にして防・耐火外壁を形成した。尚、熱膨
張性耐火材の防・耐火外壁材への貼付は、接着剤を使用
せず熱膨張性耐火材の自己粘着性を利用して行った。
【0077】(実施例5)表1に示した各成分をロール
で混練して所定厚みのシート状の熱膨張性耐火材を作製
した後、クロロプレン系接着剤の代わりにウレタン系接
着剤を用いて熱膨張性耐火材を防・耐火外壁材へ貼付し
たこと以外は、実施例1と同様にして防・耐火外壁を形
成した。
【0078】(比較例)熱膨張性耐火材を全く使用しな
かったこと以外は、実施例1と同様にして防・耐火外壁
を形成した。
【0079】上記実施例及び比較例で得られた熱膨張性
耐火材と防・耐火外壁について、下記項目の性能評価を
行い、その結果を表1に示した。
【0080】(1)厚み方向の膨張倍率 上記tmm厚の熱膨張性耐火材を長さ10cm×幅10
cmに切断した試験片を、照射熱量50kW/m2 (中
規模火災時の燃焼条件に相当)に設定した コーンカロ
リーメーター(アトラス社製「CONE2A」)を用い
て30分間加熱・燃焼させて熱膨張性耐火材(燃焼残
渣)を得た。得られた燃焼残渣の厚みt1をノギスを用
いて測定し、式t1/tにより厚み方向の膨張倍率(倍)
を算出した。
【0081】(2)熱伝導率 (1)の試験で得られた熱膨張性耐火材(燃焼残渣)に
ついて、英弘精機社製保温材熱伝導率測定装置「HC−
073」を用いて、25℃での熱伝導率を測定した。
【0082】(3)耐火性試験 防・耐火外壁について、JIS A 1304の耐火性
試験に準拠して1時間加熱した際の裏面温度(図3中、
Aで示した角形鋼管の表面温度)を測定し、260℃未
満であるものを○、260℃を超えるものを×で表示し
た。
【0083】
【表1】
【0084】尚、表1で使用した各成分は下記の通りで
ある。 ・ブチルゴム:エクソン社製「ブチル065」 ・液状高分子:出光石油化学社製「ポリブテン100
R」 ・低分子石油樹脂:トーネックス社製「エスコレッツ5
320」 ・エポキシ樹脂:油化シェル社製「エピコートE80
7」、ビスフェノールF型エポキシモノマー ・エポキシ樹脂硬化剤:油化シェル社製「EKFL05
2」、ジアミン系硬化剤 ・ポリリン酸アンモニウム:ヘキスト社製「エキソリッ
ト422」 ・中和処理された熱膨張性黒鉛:東ソー社製「フレーム
カットGREP−EG」 ・水酸化アルミニウム:昭和電工社製「ハイジライトH
−31」 ・炭酸カルシウム:備北粉化社製「ホワイトンBF−3
00」
【0085】耐火性試験において、実施例の防・耐火外
壁のガスケットは脱落したが、熱膨張性耐火材が膨張し
て目地部が充填されたため、裏面温度が260℃以下で
あった。これに対して、比較例ではガスケットは脱落し
たため裏面温度が360℃に達し、260℃を大きく超
えた。
【0086】
【発明の効果】本発明の防・耐火外壁は、上述の構成で
あり、火災時において熱膨張性耐火材が膨張して目地部
が充填されるため、防・耐火外壁材の裏面へ火炎が貫通
することがない。また、目地部に柱、桟木又は胴縁が存
在する場合においても、充填された熱膨張性耐火材が膨
張により熱の伝搬が抑制され、防・耐火外壁材裏面の温
度上昇を抑制することができる。さらに、熱膨張性耐火
材が粘着性を有することによって、工場において予め貼
付することができ、施工現場でも簡易に施工することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防・耐火外壁の一実施例を示す模式断
面図である。
【図2】本発明の防・耐火外壁の他の実施例を示す模式
断面図である。
【図3】耐火性試験に使用される防・耐火外壁を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
1,2,20,21 防・耐火外壁材 3,4,13,14 側面 5,15 熱膨張性耐火材 6,16 目地部 7 柱 8,18 目地材 9,19 ビス 10,11 縦枠材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DA01 DE01 DE04 FA04 FA51 GA07 GA10 GA24 GA52 GA55 GA66 HA01 HA07 HB01 HB02 HD11 HE01 HF12 JD02 JD08 LA01 LA09 LA12 LA16 MA02 MA04 MA06 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB021 BB051 BB061 BB071 BB121 BB151 BB171 BB181 BC031 BD041 BD121 BG001 BN151 CC031 CD011 CD051 CD061 CD091 CG001 CH041 CH071 CK021 CL001 CP031 DA026 DJ006 DJ036 DJ056 DK006 FD016 FD136 FD206 GL00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接する防・耐火外壁材によって形成さ
    れる目地部に目地材が封止されていると共に、前記外壁
    材の少なくとも一方の側面に、粘着性を有する熱膨張性
    耐火材が貼付されてなる防・耐火外壁であって、熱膨張
    性耐火材が50kW/m2 で30分間加熱した後の厚み
    方向の膨張倍率が3〜100倍であることを特徴とする
    防・耐火外壁。
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