JP4698207B2 - バスダクト用防火区画貫通部構造 - Google Patents
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Description
この様な従来型のバスダクト用の防火区画貫通部構造は図1に示した様に、防火区画を貫通する孔に設けられた金属製のスリーブと、このスリーブ両断面を塞ぐためのケイ酸カルシウム等からなる二枚の仕切り板と、バスダクトとスリーブとの間隙を埋めるロックウール等の充填材等を備えるものである。
しかし、従来の前記防火区画貫通部構造では、その構造が複雑であるために施工に時間を要するという問題があった。
本発明の目的は、火災による延焼や煙の拡散を抑えることのできる、施工に時間を要しない簡便な構造のバスダクト用防火区画貫通部構造を提供することにある。
また本発明者は、前記各部材を用いて前記貫通孔を塞いだ後にできる、前記仕切り板と前記バスダクトとの間隙部分に、さらに熱膨張性材料および/または耐熱シール材料を設置して得られるバスダクト用防火区画貫通部構造が、火災による延焼や煙の拡散を抑えることができ、かつその施工に時間要しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
[1](1)建築物の防火区画を画成する仕切り部に形成された第一の貫通孔と、
(2)前記第 一の貫通孔に挿通されたバスダクトと、
(3)二以上の平面形状部材を同一平面上において組み合わせたものであって、前記第一の貫通孔と略同一の外周形状を有し、かつ前記バスダクトが貫通するための第二の孔とを
有する仕切り板と、
を備えたバスダクト用防火区画貫通部構造の施工方法であって、
(4)前記仕切り板に設けられた第二の孔および前記バスダクトの間隙、ならびに、前記バスダクトが貫通する仕切り板の第二の孔の外側を熱膨張性材料および/または耐熱シール材料によりシールすること、すなわち、
前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分のうち、バスダクト内側に向かって凹となった部分に熱膨張性材料からなるシール材を充填し、
前記バスダクト内側に向かって凹となった部分に充填された熱膨張性材料からなるシール材の部分を含む前記バスダクト外周に熱膨張性材料からなるテープ状成形体を巻き付け、
前記仕切り板に設けられた第二の孔と前記バスダクトとの間隙を、熱膨張性材料からなるシール材によりシールし、
前記仕切り板における、同一平面上において組み合わされた二以上の平面形状部材の目地部を、熱膨張性材料からなるテープ状成形体によりシールすることを特徴とする、バスダクト用防火区画貫通部構造の施工方法を提供するものである。
なお、上記図2における仕切り床1は階上と階下との防火区画を分ける仕切り部の一例であるが、隣接する部屋同士をそれぞれ防火区画として分けるために設けられた仕切り壁も前記仕切り部の一例である。この仕切り壁については特に図示してはいないが、この仕切り壁は通常軽量気泡コンクリート板やモルタル等で形成されるものであり、前記バスダクトはこの仕切り壁に設けられた第一の貫通孔を、仕切り壁を基準として垂直方向に挿通するものである。
前記第一の貫通孔には、図2に例示される様に、耐火性のスリーブ、例えば鋼製等の金属スリーブ2を設置することができる。
この様なバスダクトは、通常アルミ、鉄等の金属材料により形成されているものであり、例えば、具体的にはその内部に電線ケーブル、光ファイバーケーブル等のケーブル類、水道管、下水管等の液体移送用管類、ガス管、暖冷房用媒体移送管、通気管等の気体移送用管類等を収納した筐体が挙げられる。
前記仕切り板は、防火機能を有する材料からなるものであれば特に限定はないが、例えば、無機繊維混入板、セラミックフェルト等の無機耐火材からなる無機材料混入板等のセラミックボードであれば施工に手間が掛からないことから好ましい。
図3は3枚の平面形状部材4a、4bおよび4cが組み合わされた防火区画貫通部構造の要部斜視図を示したものである。この前記仕切り板は、図3に例示される様に、二以上の平面形状部材を同一平面上において組み合わせて、全体として一つの仕切り板を形成するものである。
前記仕切り板が二以上の平面形状部材から構成されることにより、工事現場において、それぞれの部材を順次第一の貫通孔に容易にはめ込むことができることから、前記第一の貫通孔と前記バスダクトとの間隙を容易に塞ぐことができ、簡便に本発明の防火区画貫通部構造を施工することができる。
前記仕切り板が前記外周形状を有することから、前記第一の貫通孔と前記バスダクトとの間隙を、前記平面形状部材により塞ぐことができる。
前記第二の孔の形状は、前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分を収容できる形状であれば特に限定はない。
図5に例示される10bの様に、前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分のうち、バスダクト内側に向かって凹となった部分を除く外周部分と同じ形状を持つ場合、
図6に例示される10cの様に、前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分と接触しない形状を持つ場合等を例示することができる。なお、図6には参考のためにバスダクト断面形状が破線にて示されている。
例えば、図8に示される様に、前記第一の貫通孔に、防火区画を画成する仕切り部の幅よりも長い鋼製スリーブ2を設置しておき、防火区画を画成する仕切り部面1と離れた位置において前記バスダクト3と前記鋼製スリーブ2との間隙に前記仕切り板4を設置する態様、
例えば、図9に示される様に、前記図8の場合において、別途金具6を用いた態様、
また例えば、図10に示される様に、鋼製スリーブを使用せずに、前記仕切り板4を、防火区画を画成する仕切り部1に対してアンカーボルト5を用いて固定する態様等を挙げることができる。
本発明の防火区画貫通部構造についての一実施態様は、前記仕切り板に設けられた第二の孔と、前記バスダクトとの間隙に設置された熱膨張性材料および/または耐熱シール材料を備えるものである。
例えば、図13に示される様に、前記第二の孔の内側に熱膨張性材料からなるテープ状成形体7を貼付しておき、前記仕切り板4と前記バスダクト3との間隙を、熱膨張性材料からなるシール材8によりシールする態様、
例えば、図14に示される様に、前記仕切り板4と前記バスダクト3との間隙を、熱膨張性材料からなるシール材8によりシールする態様、
例えば、図15および図16に示される様に、前記仕切り板と前記バスダクトとの間隙を、耐熱シール材料9によりシールする態様等を挙げることができる。
中でも、図11および図12に例示される様に、前記バスダクト外周部分に熱膨張性材料からなるテープ状成形体を巻き付けておく場合が、本発明の防火区画貫通部構造を容易に施工できることから好ましい。
例えば、図17(a)および同(b)に例示される通り、前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分のうち、バスダクト内側に向かって凹となった部分に熱膨張性材料からなるシール材8が充填される。
そして図17(c)に例示される通り、前記バスダクト内側に向かって凹となった部分に充填された熱膨張性材料からなるシール材8の部分を含む前記バスダクト外周に熱膨張性材料からなるテープ状成形体7を巻き付けて貼着する。
前記テープ状成形体自体に粘着力がない場合には、適宜、接着剤、粘着剤、粘着テープ等を用いて、前記テープ状成形体を前記バスダクト外周に貼着することができる。
前記テープ状成形体の厚み、幅、長さは、このテープ状成形体を設置する前記バスダクトの外周形状等に応じて適宜決定されるが、通常その厚みは0.3〜6mmの範囲である。
さらに、図17(d)に例示される通り前記平面形状部材4a、4bおよび4cを設置し、前記バスダクト外周と前記仕切り板の間隙部分に熱膨張性材料からなるシール用成形体8が設置され、次いで前記仕切り板の目地部に熱膨張性材料からなるテープ状成形体7を貼着することにより本発明の防火区画貫通部構造を得ることができる。前記テープ状成形体自体に粘着力がない場合に、適宜接着剤等を用いることができるのは上記の場合と同様である。
本発明に使用する熱膨張性材料としては、例えば、樹脂、熱膨張性無機物および無機充填材を含有する樹脂組成物や、樹脂、熱膨張性無機物、リン化合物および無機充填材を含有する樹脂組成物等が挙げられる。
前記熱可塑性樹脂および/またはゴム物質には、熱膨張性材料の性能を阻害しない範囲で架橋や変性が施されていてもよい。架橋や変性を行う時期については、特に限定されず、いずれの段階で行ってもよい。すなわち、予め架橋、変性した熱可塑性樹脂および/またはゴム物質を用いてもよく、後述するリン化合物や無機充填材等の他の成分を配合する際に同時に架橋や変性を行ってもよく、また、熱可塑性樹脂および/またはゴム物質に他の成分を配合した後に架橋や変性を行ってもよい。
エポキシ基をもつモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型、2官能のグリシジルエステル型、多官能のグリシジルエーテル型等のモノマーが挙げられる。
マーが挙げられる。
(I)架橋点間の分子量を大きくする方法
(II)架橋密度を小さくする方法
(III)軟質分子構造を導入する方法
(IV)可塑剤を添加する方法
(V)相互侵入網目(IPN)構造を導入する方法
(VI)ゴム状粒子を分散導入する方法
(VII)ミクロボイドを導入する方法
前記(I)の方法は、予め分子鎖の長いエポキシモノマーおよび/または硬化剤を用い
て反応させることにより、架橋点の間の距離が長くなり可撓性を発現させる方法である。硬化剤として、例えばポリプロピレンジアミン等が用いられる。
導入して可撓性を発現させる方法である。硬化剤として、例えば複素環状ジアミン等、エポキシモノマーとして、例えばアルキレンジグリコールジグリシジルエーテル等が用いられる。
互侵入網目(IPN)構造で可撓性を発現させる方法である。
させることにより、可撓性を発現させる方法である。エポキシ樹脂マトリックスとして、分子量1000〜5000のポリエーテルが添加される。
GRAFGurad220」等のものを市販品として入手することができる。
化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥などが挙げられる。これらの中でも、含水無機物および金属炭酸塩が好ましい。
重量部に対して、20〜350重量部の範囲内にあることが好ましい。熱膨張性無機物の配合量が20重量部未満では、膨張倍率が不足し、十分な耐火、防火性能が得られない。一方、350重量部を超えると、凝集力が不足するため、成形品としての強度が得られない。
成形、SMC成形等の従来公知の成形方法によりテープ状に成形して得られる。
前記熱膨張性材料は、適宜好ましい形状とすることによりシール材として用いることができる。
シート状成形体1の作製
ブチルゴム(エクソンモービル化学社製「ブチル#065」)42重量部、ポリブテン(出光石油化学社製「ポリブテン#100R」)50重量部、石油樹脂(エクソンモービル化学社製「エスコレッツ#5320」)8重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLIT AP422」)100重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(
東ソー社製「フレームカットGREP−EG」)30重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製「ハイジライトH−31」)50重量部、及び、炭酸カルシウム(備北粉化工業社製「BF300」)をニーダーを用いて混練した後、得られた樹脂組成物をカレンダー成形により、片面に離型紙を積層させ、長さ6m、幅1000mm、厚さ1mmのシートを作製した。
シート状成形体2の作製
ブチルゴム(エクソンモービル化学社製「ブチル#065」)42重量部、ポリブテン(出光石油化学社製「ポリブテン#100R」)50重量部、石油樹脂(エクソンモービル化学社製「エスコレッツ#5320」)8重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLIT AP422」)100重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(
東ソー社製「フレームカットGREP−EG」)30重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製「ハイジライトH−31」)50重量部、及び、炭酸カルシウム(備北粉化工業社製「BF300」)を、ニーダーを用いて混練した後、得られた樹脂組成物をカレンダー成形により、片面にアルミガラスクロスを積層させ、長さ6m、幅1000mm、厚さ0.5mmのシートを作製した。
テープ状成形体AおよびBの作成
上記シート状成形体1を幅50mmに輪切りしてテープ状成形体Aを、幅25mmに輪切りしてテープ状成形体Bを作製した。なお、各実施例においては上記シート状成形体1に替えて、シート状成形体2を用いて作成したテープ状成形体を使用することができる。
熱膨張性材料からなるシール材の作製
ブチルゴム(エクソンモービル化学社製「ブチル#065」)42重量部、ポリブテン(出光石油化学社製「ポリブテン#100R」)50重量部、石油樹脂(エクソンモービル化学社製「エスコレッツ#5320」)8重量部、ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製「EXOLIT AP422」)100重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(
東ソー社製「フレームカットGREP−EG」)30重量部、水酸化アルミニウム(昭和
電工社製「ハイジライトH−31」)50重量部、及び、炭酸カルシウム(備北粉化工業社製「BF300」)をニーダーを用いて混練した後、得られた樹脂組成物を押し出し成形により、断面が12mm×12mm、長さ3mのシール材を作製した。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造1を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造1の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造2を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造2の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造3を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造3の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
とセラミック繊維混入板の隙間にシール材を充填した。セラミック繊維混入板の目地部にテープ状成形体Bを、耐火接着剤を使用して貼付し、バスダクト用防火区画貫通部構造4を得た。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造4を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造4の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造5を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造5の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造6を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造6の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造7を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造7の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
前記バスダクト用防火区画貫通部構造8を用いてISO834の加熱条件に従い1時間の耐火試験を実施したところ、バスダクト用防火区画貫通部構造8の裏面への火炎の噴出及び炉内への貫通は確認されなかった。
層ビル、地下街等の建築物等に好適に採用することができる。
2 スリーブ
3 バスダクト
4 仕切り板
4a、4b、4c 平面形状部材
5 固定部材
7 熱膨張性材料からなるテープ状成形体
8 熱膨張性材料からなるシール材
9 耐熱シール材料
10a 第二の孔(バスダクト断面形状と略同一の形状を有するもの)
10b 第二の孔(バスダクト断面形状の内に向かって凹の部分を除いた外周形状と略同一の形状を有するもの)
10c 第二の孔(バスダクト断面形状よりも大きい形状を有するもの)
11 ロックウール等の充填材
Claims (1)
- (1)建築物の防火区画を画成する仕切り部に形成された第一の貫通孔と、
(2)前記第一の貫通孔に挿通されたバスダクトと、
(3)二以上の平面形状部材を同一平面上において組み合わせたものであって、前記第一の挿通孔と略同一の外周形状を有し、かつ前記バスダクトが貫通するための第二の孔とを有する仕切り板と、
を備えたバスダクト用防火区画貫通部構造の施工方法であって、
(4)前記仕切り板に設けられた第二の孔および前記バスダクトの間隙、ならびに、前記バスダクトが貫通する仕切り板の第二の孔の外側を熱膨張性材料および/または耐熱シール材料によりシールすること、すなわち、
前記第二の孔と対向する前記バスダクト外周部分のうち、バスダクト内側に向かって凹となった部分に熱膨張性材料からなるシール材を充填し、
前記バスダクト内側に向かって凹となった部分に充填された熱膨張性材料からなるシール材の部分を含む前記バスダクト外周に熱膨張性材料からなるテープ状成形体を巻き付け、
前記仕切り板に設けられた第二の孔と前記バスダクトとの間隙を、熱膨張性材料からなるシール材によりシールし、
前記仕切り板における、同一平面上において組み合わされた二以上の平面形状部材の目地部を、熱膨張性材料からなるテープ状成形体によりシールすることを特徴とする、バスダクト用防火区画貫通部構造の施工方法。
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