JP2007198029A - 貫通孔を備えた鉄骨梁の耐火構造の施工方法 - Google Patents

貫通孔を備えた鉄骨梁の耐火構造の施工方法 Download PDF

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正樹 戸野
Hitomi Muraoka
仁美 村岡
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Abstract

【課題】耐火性、作業性に優れ、かつ鉄骨梁に設けられた貫通孔を小さく施工することの
できる前記鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供すること。
【解決手段】
[1]鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程と、
前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程と、
を有する鉄骨梁の耐火構造の施工方法。
[2]前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程は、前記
熱膨張性耐火シートを前記貫通孔から前記鉄骨梁の両方の外側へ延長して設けるものであ
り、
前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程は、前記耐火被覆材を前記熱膨張性耐火シートの
外側への延長幅と略同じ厚みにより鉄骨梁に対して吹き付けることを特徴とする上記[1
]に記載の鉄骨梁の耐火構造の施工方法。
【選択図】図7

Description

本発明は、貫通孔を備えた鉄骨梁の耐火構造の施工方法に関し、さらに詳細には空調用
ダクトや換気用ダクト等を挿通させるための貫通孔を備えた鉄骨梁の耐火構造の施工方法
に関する。
空調用ダクトや換気用ダクト等を鉄骨梁の貫通孔に挿通させる場合、前もって前記鉄骨
梁に貫通孔を設け、この貫通孔に前記ダクト等を挿通させる必要がある。
この場合、前記鉄骨梁を火災等の際に生じる高温から保護するために、前記鉄骨梁にロ
ックウール等の耐火被覆材を規定の厚さに被覆することが法律上義務付けられている。
実際の被覆は、前記鉄骨梁に前記耐火被覆材を所定の厚みまで吹き付けることにより実
施される。
しかしながら、前記貫通孔に前記ダクト等を通したり、前記ダクト内部に配管を設置し
たりする作業中、前記配管同士が干渉する等の理由により前記耐火被覆材が剥離落下する
等の問題があった。
この問題を解決すべく、予め前記貫通孔の内面に耐火被覆材を設けておく耐火構造の施
工方法が提案されている(特許文献1)。
特開2004−346657号公報
しかし提案されている前記方法の場合では、十分な耐火性能を確保するために、前記貫
通孔の内面に設置される耐火被覆材の体積を大きく取る必要があり、結果として前記鉄骨
梁に大きな貫通孔を設ける必要があった。
ところがこの様な大きな貫通孔を設けてしまうと、この貫通孔の内面とこの貫通孔の内
面以外の鉄骨梁との間に残された幅が狭くなるため、前記貫通孔の内面付近に対し十分な
量の前記耐火被覆材を吹き付けることが困難となる問題があった。
さらには大きな貫通孔を備えた鉄骨梁は強度が低下する等の問題があった。
本発明の目的は、耐火性、作業性に優れ、かつ前記鉄骨梁に設けられた貫通孔を小さく
施工することのできる前記鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、鉄骨梁に設けられた貫通孔の内
面の一部若しくは全部に熱膨張性耐火シートを設ける工程を有する耐火構造の施工方法が
本発明の目的に適うことを見出した。
すなわち本発明は、
[1]鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程と、
前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程と、
を有する鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供するものであり、
[2]前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程は、前記
熱膨張性耐火シートを前記貫通孔から前記鉄骨梁の両方の外側へ延長して設けるものであ
り、
前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程は、前記耐火被覆材を前記熱膨張性耐火シートの
外側への延長幅と略同じ厚みに鉄骨梁に対して吹き付けることを特徴とする上記[1]に
記載の鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供するものであり、
[3]前記熱膨張性耐火シートは、金属基材を備えるものであって、
前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程は、前記金属
基材が前記貫通孔の内面とは反対側に位置する様に実施されることを特徴とする上記[1
]または[2]のいずれかに記載の鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供するものである。
本発明によれば、耐火性、作業性に優れ、かつ前記鉄骨梁に設けられた貫通孔を小さく
施工することのできる前記鉄骨梁の耐火構造の施工方法を提供することができる。
以下に本発明の耐火目地材について図面を参照しながら説明する。
図1は、鉄骨梁に設けられた貫通孔に熱膨張性耐火シートを設ける工程について、その
一実施態様を説明するための模式要部断面図である。
本発明の施工方法は、前記鉄骨梁1に設けられた貫通孔2の内面に熱膨張性耐火シート
4を設置する工程を有するものである。
前記鉄骨梁1は、コンクリートを打設して形成されたコンクリートスラブ等からなる床
3の下面に設けられている。
そして前記鉄骨梁1には貫通孔2が設けられている。
この貫通孔には空調用ダクトや換気用ダクト等のダクト、配管用スリーブ等のスリーブ
等を挿通させることができる。
図2は、前記床3に設けられた前記鉄骨梁1を例示する模式要部斜視図である。
図2に例示される一実施態様例では前記貫通孔2の形状は円形のものを示しているが、
前記貫通孔2の形状は円形のものに限定されるものではなく、前記貫通孔2に挿通する前
記ダクト等の断面形状等に合わせて適宜選択することができる。
例えば、前記ダクト等の断面形状が円形であれば、前記貫通孔2の形状は円形とするこ
とができ、前記ダクト等の断面形状が矩形等であれば、前記貫通孔2の形状は矩形等とす
ることができる。
前記貫通孔2の内面には、図1に例示する様に前記熱膨張性耐火シート4が設けられて
いる。
図3および図4は前記貫通孔2の内面に前記熱膨張性耐火シートを設ける方法を例示す
るための模式要部斜視図である。
図3に例示される様に、前記熱膨張性耐火シート40を前記貫通孔内面の全面に設ける
こともできるし、図4に例示される様に、前記熱膨張性耐火シート41を前記貫通孔内面
の一部の面に設けることもできるが、火災の際の耐火性の観点、および後述する耐火被覆
材の設置の面から、前記熱膨張性耐火シート4を前記貫通孔2内面の全面に設けることが
好ましい。
また、前記熱膨張性耐火シート4を前記貫通孔2の内面に設ける方法としては、例えば
、図3および図4に例示される様に、前記熱膨張性耐火シート4を丸めて前記貫通孔2の
内面に挿入する方法等が挙げられる。
また、前記熱膨張性耐火シート4を前記貫通孔2の内面に設ける方法としては特に限定
はなく、例えば、前記熱膨張性耐火シート4自体に粘着性を付与し、その粘着性を利用し
て貼着する方法であってもよいし、接着剤等を用いて貼着する方法等であってもよい。
前記熱膨張性耐火シート4は、図5に示される様に、前記貫通孔2から前記鉄骨梁1の
両方の外側へ延長して設けられることが好ましい。
前記熱膨張性耐火シート4の外側への延長幅は、図5の鉄骨梁1に示される一点破線a
−aおよび一点破線b−b間の距離を基準に、10〜100mmの範囲が好ましく、15
〜65mmの範囲であればより好ましく、20〜30mmの範囲であればさらに好ましい

前記貫通孔2の反対の面における前記熱膨張性耐火シート4の外側への延長幅について
も同様である。
前記延長幅が10mm未満の場合では、前記貫通孔2付近に耐火被覆材を設置すること
が困難となり、前記延長幅が100mmを超えると、前記耐火被覆材の重みによるたわみ
等により施工性が低下することがある。
次に本発明の施工方法は、前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程を有するものである。
図6は、前記貫通孔に設けられた前記鉄骨梁に耐火被覆材を設けた状態を例示した模式
要部断面図である。
前記鉄骨梁1にロックウール等の耐火被覆材を吹き付ける等の方法により、前記鉄骨梁
1に耐火被覆材を設けることができる。
前記耐火被覆材の厚みは、前記鉄骨梁に求められる耐火時間により適宜定められるが、
通常は20〜65mmの範囲であり、先に説明した前記熱膨張性耐火シートの外側への延
長幅と略等しいことがさらに好ましい。
図7は、前記鉄骨梁1に設けられた貫通孔2にダクト5を挿通した状態を例示した模式
要部断面図である。
図7に例示される様に、前記ダクト5は前記貫通孔2内面に設置された前記熱膨張性耐
火シート4を介して前記鉄骨梁1に挿通されている。
次に本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートについて説明する。
本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートは、火災等の熱により膨張する熱膨張性耐火
材からなるものであれば特に限定はないが、この様な熱膨張性耐火材としては、例えば、
具体的には熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分、熱膨張性層状無機物、無機充填材
等を含む樹脂組成物(I)からなるもの、
無機繊維、熱膨張性層状無機物、焼結性無機質材等に対し前記樹脂成分をバインダーと
して含むバインダー樹脂組成物(II)からなるもの等を挙げることができる。
前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂組成物(II)の各成分のうち、まず前
記樹脂成分について説明する。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポ
リ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイソブチレン等の合成樹脂
類、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1.2−ポリブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、
エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロル
ヒドリンゴム、多加硫ゴム、非加硫ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の
ゴム物質等が挙げられる。
これらの合成樹脂類及び/又はゴム物質は、一種もしくは二種以上を使用することがで
きる。
前記合成樹脂類及び/又はゴム物質の中でも、ハロゲン化されたものは、それ自体難燃
性が高く、熱による脱ハロゲン化反応により架橋が起こり、加熱後の残渣の強度が向上す
る点において好ましい。
また、これらの合成樹脂類及び/又はゴム物質の中でも、柔軟でゴム的性質を持ってい
るものが好ましい。この様な性質を持つものは無機充填材を高充填することが可能であり
、得られる樹脂組成物が柔軟で扱い易いものとなる。
より柔軟で扱い易い樹脂組成物を得るためには、非加硫ゴムやポリエチレン系樹脂が好
適に用いられる。
前記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレンを主成分と
するエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体、エチレンとα−オレフィン以外のモノ
マーとの共重合体及びこれらの共重合体や重合体の混合物等が挙げられる。
前記エチレンを主成分とするエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体におけるα−
オレフィンとしては、例えば、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン
、1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。
また、前記エチレンとα−オレフィン以外のモノマーとの共重合体としては、例えば、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メ
タクリレート共重合体等が挙げられる。
前記エチレン単独重合体又はエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体としては、例
えば、チーグラー・ナッタ触媒、バナジウム触媒、4価の遷移金属を含むメタロセン化合
物等を重合触媒として重合されたものが挙げられるが、中でも、4価の遷移金属を含むメ
タロセン化合物等を触媒として得られるポリエチレン系樹脂が好ましい。
前記合成樹脂類及び/又はゴム物質には、更に、本発明における発泡断熱材の耐火性能
を阻害しない範囲で、架橋や変性が施されてもよい。
前記合成樹脂類及び/又はゴム物質の架橋や変性を行う時期については、特に限定され
ず、予め架橋、変性した前記合成樹脂類及び/又はゴム物質を用いてもよく、後述するリ
ン化合物や無機充填材等の他の成分を配合する際に同時に架橋や変性を行ってもよい。
また、前記合成樹脂類及び/又はゴム物質に他の成分を配合した後に架橋や変性しても
よく、上記架橋や変性は、いずれの段階で行ってもよい。
前記の架橋方法については特に限定されず、前記合成樹脂類及び/又はゴム物質につい
て通常行われる架橋方法により実施することができる。例えば、各種架橋剤、過酸化物等
を使用する架橋方法、電子線照射による架橋方法が挙げられる。
また、本発明に使用する樹脂成分のうち、先に示したエポキシ樹脂としては、特に限定
はないが、例えば、エポキシ基を持つモノマーと硬化剤とを反応させて得られる樹脂等を
挙げることができる。
前記エポキシ基を持つモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型とし
て、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール
型、1,6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロパン型、プロピレンオキサイド−
ビスフェノールA、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型
等のモノマーが挙げられる。
また、グリシジルエステル型として、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水
フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸型等のモノマーが挙げられる。
更に多官能のグリシジルエーテル型として、フェノールノボラック型、オルトクレゾー
ル型、DPPノボラック型、ジシクロペンタジエン、フェノール型等のモノマーが挙げら
れる。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
また、前記硬化剤としては、例えば、重付加型硬化剤、触媒型硬化剤等が挙げられる。
前記重付加型硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリ
メルカプタン等が挙げられる。
前記触媒型硬化剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が
挙げられる。
これらエポキシ樹脂の硬化方法は特に限定されず、公知の方法により行うことができる
なお、前記樹脂成分の溶融粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、二種以上の樹脂成分
をブレンドしたものを使用することができる。
次に前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂組成物(II)の各成分のうち、前
記熱膨張性層状無機物について説明する。
前記熱膨張性層状無機物は加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張性層状無機物
に特に限定はなく、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等を挙
げることができる。
前記熱膨張性黒鉛とは、従来公知の物質であり、天然鱗状グラファイト、熱分解グラフ
ァイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝
酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素
等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであり、炭素の層状
構造を維持したままの結晶化合物の一種である。
上記のように酸処理して得られた熱膨張性黒鉛は、更にアンモニア、脂肪族低級アミン
、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好まし
い。
前記脂肪族低級アミンとしては、例えば、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
前記アルカリ金属化合物および前記アルカリ土類金属化合物としては、例えば、カリウ
ム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、
硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
前記熱膨張性亜鉛の粒度は、20〜200メッシュの範囲のものが好ましい。
粒度が20メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、充分な耐火断熱層が得
られにくく、また、粒度が200メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいとい
う利点はあるが、前記熱可塑性樹脂又はエポキシ樹脂と混練する際に分散性が悪くなり、
物性が低下し易い。
上記中和された熱膨張性黒鉛の市販品としては、例えば、UCAR CARBON社製
の「GRAFGUARD#160」、「GRAFGUARD#220」、東ソー社製の「
GREP−EG」等が挙げられる。
次に先の樹脂組成物(I)の各成分のうち、前記無機充填材について説明する。
前記無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アン
チモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム
、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ
酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイ
ト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、
シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラ
ファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグ
ネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素
、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン
化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられ
る。
これらは、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記無機充填材は骨材的役割を果たして、加熱後に生成する膨張断熱層強度の向上や熱
容量の増大に寄与する。
このため、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩、骨材的役割の他に加熱
時に吸熱効果も付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムで代表される含水無機
物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び周期律表IIbの金属炭酸塩又は
これらと前記含水無機物との混合物が好ましい。
また、リン化合物は、難燃性を向上させる為に用いられる。
前記リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;トリフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホス
フェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各種リン酸エステル;リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類
;化学式1で表される化合物等が挙げられる。
これらのリン化合物は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
これらのうち、耐火性の観点から、赤リン、下記の化学式で表される化合物、及び、ポ
リリン酸アンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アン
モニウム類がより好ましい。
Figure 2007198029
上記化学式中、Rl及びR3は、水素、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキ
ル基、又は、炭素数6〜16のアリール基を表す。
2は、水酸基、炭素数1〜16の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数1〜1
6の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素
数6〜16のアリールオキシ基を表す。
前記化学式で表される化合物としては、例えば、メチルホスホン酸、メチルホスホン酸
ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチル
ホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル
−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホ
スホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフ
ィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエ
チルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホ
スフィン酸等が挙げられる。
中でも、t−ブチルホスホン酸は、高価ではあるが、高難燃性の点において好ましい。
ポリリン酸アンモニウム類としては、特に限定されず、例えば、ポリリン酸アンモニウ
ム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、難燃性、安全性、コスト、
取扱性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。
市販品としては、例えば、クラリアント社の「商品名:EXOLIT AP422」及
び「商品名:EXOLIT AP462」等が挙げられる。
前記リン化合物は、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属炭酸塩と反応して、金属炭酸塩
の膨張を促すと考えられ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用した
場合に、高い膨張効果が得られる。
また、有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成する。
本発明に使用する無機充填材が粒状の場合には、その粒径としては、0.5〜200μ
mの範囲のものが好ましく、より好ましくは、1〜50μmの範囲のものである。
無機充填材の添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さ
いものが好ましいが、粒径0.5μm未満では二次凝集が起こり、分散性が悪くなること
がある。
また、無機充填材の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が
高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることによって樹脂組成物の粘度を低下さ
せることができる点から、上記範囲の中でも粒径の大きいものが好ましい。
なお、粒径が200μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が低下
することがある。
前記無機充填材の中でも、特に骨材的役割を果たす炭酸カルシウム、炭酸亜鉛等の金属
炭酸塩;骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果を付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等の含水無機物が好ましい。
前記含水無機物及び金属炭酸塩を併用することは、燃焼残渣の強度向上や熱容量増大に
大きく寄与すると考えられる。
前記無機充填材の中で、特に水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機物
は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて
高い耐熱性が得られる点、及び、燃焼残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働
くことで燃焼残渣の強度が向上する点で好ましい。
また、水酸化マグネシウムと水酸化アルミニウムは、脱水効果を発揮する温度領域が異
なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑
制効果が得られることから、併用することが好ましい。
前記含水無機物の粒径は、小さくなると嵩が大きくなって高充填化が困難となるので、
脱水効果を高めるために高充填するには粒径の大きなものが好ましい。
具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒径に比べて充填限界量が約1.5倍
程度向上することが知られている。
さらに、粒径の大きいものと小さいものとを組み合わせることによって、より高充填化
が可能となる。
前記含水無機物の市販品としては、例えば、水酸化アルミニウムとして、粒径1μmの
「商品名:ハイジライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「商品名:ハイ
ジライトH−31」(昭和電工社製)等が挙げられる。
前記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、粒径1.8μmの「商品名:ホワイト
ンSB赤」(白石カルシウム社製)、粒径8μmの「商品名:BF300」(備北粉化社
製)等が挙げられる。
次に先のバインダー樹脂組成物(II)の各成分のうち、前記無機繊維について説明する

本発明に使用する無機繊維としては、例えば、具体的にはシリカアルミナ繊維、アルミ
ナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等のセラミック繊維等が挙げられる。
前記セラミック繊維の直径は、通常0.01〜100μmの範囲であり、好ましくは0
.1〜30μmの範囲である。また前記無機繊維は、シランカップリング剤等の集束剤に
より複数の繊維を一本にまとめたものを使用することができる。
前記セラミック繊維を得るための製造方法に限定はないが、例えば、このセラミック繊
維の原料を軟化させて線引きして得られた繊維を巻き取るロッド法、溶融させた前記原料
をノズルから排出し、得られた繊維を巻き取るポット法、有機溶剤に溶かした前記原料の
前駆体を繊維状にし、これをプレカーサーとして焼結して得られた繊維を巻き取る前駆ポ
リマー法等の方法により得られたもの等を市販品として入手することができる。
前記セラミック繊維を使用する場合には、焼結性無機質材をさらに併用することが好ま
しい。
かかる焼結性無機質材としては、例えば、電気絶縁性ガラス等を例示することができる
前記電気絶縁性ガラスとしては、例えば、具体的には二酸化ケイ素が50〜60重量%
、酸化アルミニウムが10〜20重量%、酸化カルシウムが10〜20重量%、酸化マグ
ネシウムが1〜10重量%、酸化ホウ素が8〜13重量%等の範囲で含まれるEガラスと
呼ばれるもの等を挙げることができる。
次に先のバインダー樹脂組成物の各成分のうち、前記焼結性無機質材について説明する

前記焼結性無機質材は、650〜1000℃の範囲の融点を有するものであれば好まし
い。これにより、本発明の熱膨張性無機質材料が火災等の熱により膨張した後であっても
前記熱膨張性無機質材料に含まれる無機繊維等を一体のまとまりのある形状に保つことが
できることに加え、長時間高温にさらされた場合であってもその形状保持性が維持される
前記融点が650℃未満の場合には、火災等の熱により、本発明の熱膨張性無機質材料
が十分に膨張する前に前記焼結性無機質材と前記無機繊維とが焼結一体化するため、長時
間高温にさらされた場合の形状保持性に劣り、前記融点が1000℃を超える場合には、
本発明の熱膨張性無機質材料が十分に膨張した後になっても、前記焼結性無機質材と前記
無機繊維とが十分焼結一体化しないことがあり、同様に長時間高温にさらされた場合の形
状保持性に劣ることがある。
前記融点の範囲は700〜900℃であれば好ましく、750〜850℃の範囲であれ
ばさらに好ましい。
本発明に使用するバインダー樹脂組成物(II)は、前記粒状の無機充填材の一種もしく
は二種を併用することができる。
冒頭に説明したとおり、本発明に使用する熱膨張性耐火シートとしては、上記に説明し
た熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分、前記熱膨張性層状無機物、前記無機充填材
等を含む樹脂組成物(I)からなるもの、
無機繊維、熱膨張性層状無機物、焼結性無機質材等に対し前記樹脂成分をバインダーと
して含むバインダー樹脂組成物(II)からなるもの等を挙げることができるが、次にこれ
らの配合について説明する。
前記樹脂組成物(I)は、前記熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分100重量部
に対し、前記熱膨張性層状無機物を20〜350重量部及び前記無機充填材を50〜40
0重量部の範囲で含むものが好ましい。
また、前記熱膨張性層状無機物および前記無機充填材の合計は、200〜600重量部
の範囲であれば好ましい。
かかる樹脂組成物は加熱によって膨張し耐火断熱層を形成する。この配合によれば、発
泡断熱材は火災等の加熱によって膨張し、必要な体積膨張率を得ることができ、膨張後は
所定の断熱性能を有すると共に所定の強度を有する残渣を形成することができ、安定した
防火性能を達成することができる。
前記層状無機物の量が20重量部未満であると、膨張倍率が不足し、充分な耐火、防火
性能が得られないことがある。
一方、層状無機物の量が350重量部を超えると、擬集力が不足するため、成形品とし
ての強度が得られないことがある。
また前記無機充填材の量が50重量部未満であると、燃焼後の残体積量が減少するため
、充分な耐火断熱層が得られないことがある。
さらに可燃物の比率が増加するため、難燃性が低下することがある。
一方、無機充填材の量が400重量部を超えると樹脂成分の配合比率が減少するため、
凝集力が不足して成形品としての強度が得られにくい。
前記樹脂組成物における熱膨張性層状無機物及び無機充填材の合計量は、200重量部
未満では燃焼後の残渣量が不足して十分な耐火性能が得られにくく、600重量部を超え
ると機械的物性の低下が大きくなり、使用に耐えられなくなることがある。
次に熱膨張性層状無機物、焼結性無機質材等に対し前記樹脂成分をバインダーとして含
むバインダー樹脂組成物(II)について説明する。
前記バインダー樹脂組成物(II)は、前記無機繊維55〜85重量%、前記熱膨張性層
状無機物5〜30重量%、前記焼結性無機質材5〜25重量%、および樹脂成分5〜15
重量%の範囲で含むものが好ましい。
前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記無機繊維の量が55重量%未満の場合
には前記熱膨張性耐火シートの形状保持性が低下することがあり、85重量%を超える場
合には前記熱膨張性耐火シートを製造する際の作業性が低下することがある。
前記無機繊維の量は、60〜80重量%の範囲であれば好ましい。
また、前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記熱膨張性層状無機物の量が5重
量%未満の場合には燃焼後の体積膨張が少なく防火性が低下することがあり、30重量%
を超える場合には膨張後の前記熱膨張性耐火シートの強度が低下することがある。
前記熱膨張性層状無機物の量は、10〜25重量%の範囲であれば好ましい。
また、前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記焼結性無機質材の量が5重量%
未満の場合または25重量%を超える場合には、本発明に使用する前記熱膨張性耐火シー
トが長時間高温にさらされた場合、その形状保持性が低下することがある。
前記焼結性無機質材の量は、10〜15重量%の範囲であれば好ましい。
また、前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる樹脂成分の量が5重量%未満の場合
、前記熱膨張性耐火シートを製造する際の作業性が低下することがあり、15重量%を超
える場合には、前記熱膨張性耐火シートが高温にさらされた場合、その形状保持性が低下
することがある。
前記樹脂成分の量は、5〜10重量%の範囲であればさらに好ましい。
さらに本発明に使用する前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂組成物(II)
は、それぞれ本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、フェノール系、アミン系
、イオウ系等の酸化防止剤の他、金属害防止剤、耐電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟
化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石油樹脂等の粘着付与剤を含むこと
ができる。
次に前記樹脂組成物(I)および前記バインダー樹脂組成物(II)の製造方法について
説明する。
前記樹脂組成物(I)および前記バインダー樹脂組成物(II)の製造方法に特に限定は
ないが、例えば、前記樹脂組成物(I)や前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前
記樹脂分が熱可塑性樹脂である場合は、前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂
組成物(II)の各成分を押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー等公知の混練装
置に供給して溶融混練する方法や、前記樹脂組成物の各成分を有機溶剤に懸濁さたり、加
温して溶融させたりして塗料状にしたり、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法に
より、前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂組成物(II)を得ることができる
また、前記樹脂組成物(I)または前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記樹
脂分が前記エポキシ樹脂である場合は、例えば、前記樹脂組成物(I)または前記バイン
ダー樹脂組成物(II)を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とす
る方法や、溶剤に分散してスラリーを調製する等の方法、また前記樹脂組成物(I)また
は前記バインダー樹脂組成物(II)を加熱下に溶融させる等の方法により前記樹脂組成物
を得ることができる。
前記樹脂組成物(I)は、上記各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサ
ー、ニーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拌機等公知の装置を用いて混
練することにより得ることができる。
また、エポキシ基をもつモノマーと硬化剤とに別々に充填材を混練しておき、シート成
形直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
また必要に応じて有機溶剤と共に加温撹拌することにより得ることもできる。
次に本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートを製造する方法について説明する。
前記熱膨張性耐火シートは、上記で説明した樹脂組成物(I)または前記バインダー樹
脂組成物(II)を用いて得ることができる。
例えば、前記樹脂組成物(I)に含まれる前記樹脂分が前記熱可塑性樹脂である場合に
は、前記樹脂組成物をプレス成形、押出成形、カレンダー成形等の従来公知の成形方法に
よってシート状に成形する方法や、前記樹脂組成物を塗料状に調整しておき、金属基材等
に塗布することにより、前記熱膨張性耐火シートを得ることができる。
また例えば、前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記樹脂分が前記熱可塑性樹
脂である場合には、前記バインダー樹脂組成物(II)の各成分を溶剤に懸濁させておき、
この懸濁液を用いて抄紙することによりシート状に成形しておき、金属基材等とプレス成
形することにより前記熱膨張性耐火シートを得ることができる。
また前記樹脂組成物(I)に含まれる前記樹脂分が前記エポキシ樹脂である場合は、前
記樹脂組成物の各成分を塗料状とした後、例えば、金属基材等に塗布後加熱硬化させるこ
とにより、前記熱膨張性耐火シートを得ることができる。
同様に前記バインダー樹脂組成物(II)に含まれる前記樹脂分が前記エポキシ樹脂であ
る場合は、前記バインダー樹脂組成物(II)の各成分を溶剤に懸濁させておき、この懸濁
液を用いて抄紙することによりシート状に成形しておき、金属基材等と加熱硬化すること
により前記熱膨張性耐火シートを得ることができる。
前記加熱硬化させる方法としては、例えば、プレス成形、ロール成形、コーター成形に
よる成形方法等により上記エポキシ樹脂混練物をシート化する際、不燃性繊維材料からな
るネット又はマットをエポキシ樹脂中に含浸した後、エポキシ樹脂を硬化させる方法が挙
げられる。
前記エポキシ樹脂の硬化方法は、特に限定されず、プレスやロールによる加熱、加熱炉
による加熱等、公知の方法の一種もしくは二種以上を組み合わせて行うことができる。
上記に説明した方法により、本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートを得ることがで
きる。
前記熱膨張性耐火シートは市販品として入手可能であり、例えば、住友スリ―エム社の
ファイアバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなる熱膨
張性耐火シート、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属
塗料社のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなる
熱膨張性耐火シート、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)、積水
化学工業社製フィブロック(ブチルゴムを含む熱膨張性耐火シート)等の熱膨張性耐火シ
ート等も挙げられる。また従来公知の耐火塗料を塗布あるいは成形により得られたシート
を用いてもよい。
前記熱膨張性耐火シートは、火災時などの高温にさらされた際にその膨張層により断熱
し、かつその膨張層の強度があるものであれば特に限定されないが、50kW/mの加
熱条件下で30分間加熱した後の体積膨張率が3〜50倍のものであれば好ましい。前記
体積膨張率が3倍を下回ると、膨張体積が前記樹脂成分の焼失部分を十分に埋めきれず防
火性能が低下する。また50倍を超えると、膨張層の強度が下がり、火炎の貫通を防止す
る効果が低下する。より好ましくは、体積膨張率が5〜40倍の範囲であり、さらに好ま
しくは8〜35倍の範囲である。
前記膨張層が自立するためには、前記膨張層は強度の大きいことが必要であり、その強
度としては、圧縮試験器にて0.25cmの圧子を用いて、前記膨張層のサンプルを0
.1m/sの圧縮速度で測定した場合の破断点応力が0.05kgf/cm以上であれ
ば好ましい。破断点応力が0.05kgf/cmを下回ると、断熱膨張層が自立できな
くなり防火性能が低下する。より好ましくは、0.1kgf/cm以上である。
前記熱膨張性耐火シートの厚みは、前記貫通孔の直径に対して、0.3〜10%の範囲
であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5%の範囲である。
具体的には、前記厚みは0.3〜5mmの範囲であることが好ましく、より好ましくは
0.5〜3mmの範囲である。
また、本発明に使用する前記熱膨張性耐火シートとしては、金属基材を備えるものを使
用することができる。
前記金属基材としては、例えば、具体的にはアルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、錫
箔、鉛箔、錫鉛合金箔、クラッド箔、鉛アンチ箔等の金属箔、アルミニウム薄板、銅薄板
、ステンレス薄板、錫薄板、鉛薄板、錫鉛合金薄板、クラッド薄板、鉛アンチ薄板等の金
属薄板、アルミガラスクロス、合成樹脂に対し、アルミニウム、マグネシウム等の金属粉
を分散させたもの等が挙げられる。
ここで金属箔とは、厚みが1〜500μmの範囲のものをいい、金属薄板とは厚みが5
00μm〜3mmの範囲のものをいう。
前記金属箔はアルミニウム箔からなるものが好ましい。
前記合成樹脂は特に限定されないが、例えば、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができる。
前記金属基材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
前記金属基材を備えた熱膨張性耐火シートを使用する際には、前記金属基材が前記貫通
孔の内面とは反対側に位置する様に、前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面の一部若しく
は全部に、前記金属基材を備えた熱膨張性耐火シートを設けることが好ましい。
前記金属基材は、前記熱膨張性耐火シートの全面または一部の面に設けることもできる
が、前記金属基材は、前記熱膨張性耐火シートの全面に設けられていることが好ましい。
先に説明した場合と同様、前記金属基材を備えた熱膨張性耐火シートを前記貫通孔2内
面に設置する方法に特に限定はなく、例えば、前記熱膨張性耐火シート4自体に粘着性を
付与し、その粘着性を利用して貼着する方法であってもよいし、接着剤等を用いて貼着す
る方法等であってもよい。
上記の施工方法により、鉄骨梁の耐火構造が得られる。
本発明の施工方法によれば、前記熱膨張性耐火シートが前記鉄骨梁に設けられた貫通孔
の内面に対向して設置されているため、前記鉄骨梁が火災により高温にさらされた場合に
は速やかに前記熱膨張性耐火シートが膨張する。
この膨張により、前記貫通孔と前記ダクト等との間の間隙は閉塞されるため、前記貫通
孔を通じて発生する延焼を効果的に防止することができる。
また前記熱膨張性耐火シートは薄くても耐火性を発揮するため前記貫通孔を大きくする
必要がなく、鉄骨梁の耐火構造を施工する際の作業性に優れ、また鉄骨梁自体の強度低下
も防ぐことができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
より何ら限定されるものではない。
[熱膨張性耐火シートの作製]
ブチルゴム(エクソンモービル社製、商品名「ブチル065」)40重量部、ポリブテ
ン(出光興産社製、商品名「ポリブテン100R」)50重量部、石油樹脂(エクソンモ
ービル社製、商品名「エスコレッツ5320」)10重量部、ポリリン酸アンモニウム(
クラリアント社製、商品名「Exolit AP422」)95重量部、中和処理された
熱膨張性黒鉛(東ソー社製、商品名「フレームカットGREP−EG」)30重量部、お
よび水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名「ハイジライトH−31」)200重量
部を含有する樹脂組成物についてロールを用いて混練し、その後プレスにより厚み1.5
mmの粘着性を有する熱膨張性耐火シートを作製した。
この熱膨張性耐火シートの表面に厚さ0.1mmのアルミニウム箔を貼着し、熱膨張性
耐火シート4を得た。
[耐火性評価]
図8は、貫通孔が設けられた鉄骨梁に設置した熱電対の位置を説明するための模式断面
図である。
図8に示す様に、400×200mmのH型鋼(JIS G3192、ウエブ8mm、
フランジ13mm)のウエブ中央に所定の貫通孔を設け、熱電対7を設けた。
熱電対7は、下側フランジの下部を四等分したうちの3点、上側フランジの下部を四等
分したうちの2点、ウエブのうち貫通孔2の上50mm上部に1点、およびウエブのうち
貫通孔2の下50mm下部に1点、計7点設けた。
耐火性評価は、ISO834の加熱曲線に従い60分間加熱した後、前記H型鋼の温度
を測定した。その際、前記熱電対7全ての平均温度が500℃以下のものを合格とした。
以下、耐火性評価については同様にして行った。
[施工方法]
図6に示される様に、H型鋼に直径110mmの貫通孔を開け、幅50mmの前記熱膨
張性断熱シート4を、その貫通孔の内面の全ての面に貼着した。次に直径100mmのス
テンレス製ダクト5を貫通させ、ロックウールからなる耐火被覆材6を厚さ25mmで吹
き付けて、鉄骨梁の貫通孔を貫通するダクト部の耐火構造を施工した。
次に上記の耐火性評価を実施したところ、結果は合格であった。
[熱膨張性耐火シートの作製]
エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製、商品名「E807」)40重量部、ジア
ミン系硬化剤(ジャパンエポキシレジン社製、商品名「EKFL052」)60重量部、
ポリリン酸アンモニウム(クラリアント社製、商品名「Exolit AP422」)1
00重量部、中和処理された熱膨張性黒鉛(東ソー社製、商品名「フレームカットGRE
P−EG」)80重量部、水酸化アルミニウム(昭和電工社製、商品名「ハイジライトH
−31」)50重量部および炭酸カルシウム(備北粉化社製、商品名「BF300」)1
00重量部を含有する樹脂組成物についてロールを用いて混練し、その後150℃×10
分の条件にてプレスにより熱硬化させ、厚み1.0mmの熱膨張性耐火シート4a(図示
せず)を作製した。
[施工方法]
実施例1の場合と同様、H型鋼に直径110mmの貫通孔を開け、幅50mmの前記熱
膨張性断熱シート4aを、その貫通孔の内面の全ての面に丸めて設置した。次に直径10
0mmのステンレス製ダクト5を貫通させ、ロックウールからなる耐火被覆材6を厚さ2
5mmで吹き付けて、鉄骨梁の貫通孔を貫通するダクト部の耐火構造を施工した。
次に上記の耐火性評価を実施したところ、結果は合格であった。
比較例
[施工方法]
実施例1の場合で前記熱膨張性断熱シート4を設置しなかった他は、実施例1の場合と
全く同様にして、図9に示す様に施工を行った。
次に上記の耐火性評価を実施したところ、結果は不合格であった。
鉄骨梁に設けられた貫通孔に熱膨張性耐火シートを設ける工程を説明するための模式要部断面図である。 床に設けられた鉄骨梁を例示する模式要部斜視図である。 貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける方法を例示するための模式要部斜視図である。 貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける方法を例示するための模式要部斜視図である。 貫通孔から鉄骨梁の両方の外側へ熱膨張性耐火シートを延長して設ける方法を例示するための模式要部断面図である。 鉄骨梁に耐火被覆材を設けた状態を例示した模式要部断面図である。 鉄骨梁に耐火被覆材を設けた後に、貫通孔にダクトを挿入した状態を例示した模式要部断面図である。 鉄骨梁に設置した熱電対の位置を説明するための模式断面図である。 鉄骨梁に熱膨張性耐火シートを設けずに、貫通孔にダクトを挿入した状態を例示した模式要部断面図である。
符号の説明
1、1a 鉄骨梁
2 貫通孔
3 床
4、40、41 熱膨張性耐火シート
5 ダクト
6 耐火被覆材
7 熱電対


Claims (3)

  1. 鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程と、
    前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程と、
    を有する鉄骨梁の耐火構造の施工方法。
  2. 前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程は、前記熱膨
    張性耐火シートを前記貫通孔から前記鉄骨梁の両方の外側へ延長して設けるものであり、
    前記鉄骨梁に耐火被覆材を設ける工程は、前記耐火被覆材を前記熱膨張性耐火シートの
    外側への延長幅と略同じ厚みに鉄骨梁に対して吹き付けることを特徴とする請求項1に記
    載の鉄骨梁の耐火構造の施工方法。
  3. 前記熱膨張性耐火シートは、金属基材を備えるものであって、
    前記鉄骨梁に設けられた貫通孔の内面に熱膨張性耐火シートを設ける工程は、前記金属
    基材が前記貫通孔の内面とは反対側に位置する様に実施されることを特徴とする請求項1
    または2のいずれかに記載の鉄骨梁の耐火構造の施工方法。
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