JP4802303B2 - 防火シャッター - Google Patents
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Description
ートが発泡して厚みが厚くなり、十分な断熱効果が得られる防火シャッターに関するもの
である。
れた店舗の間口等(以下通路という。)に設置され、常時は、天井等に設置された巻上げ
装置のドラムに巻き取られて、通路を解放状態にし、火災が発生すると、自動的或いは人
為的に閉鎖され、通路を遮断することによって、火災が発生した空間から他の空間への延
焼を防止する機能をもっている。
ムに巻き取られるため、シャッターの厚みが厚過ぎると、ドラムにおけるシャッターの巻
取径が大きくなってしまい、天井裏に大きな設置スペースが必要になる。
一方、このような防火シャッターは、断熱層の厚みに制限があるため、十分な断熱性が
得られ難く、非加熱側表面の温度も火災温度に近い値となり、シャッターの非火災側表面
の近傍に可燃物が置かれている場合には、放射熱によって発火する虞がある。
参照)。
成された未発泡の断熱プレートが、スラットカーテンを構成する、金属板のように薄くて
剛性を有する不燃材料で形成されたスラット本体の上下インターロック部の間に取り付け
られ、当該スラットカーテンの全面に、不燃シートが前記断熱プレートを介して接着され
た構造のものである。
ン全体を薄く形成することができ、したがって、シャッターカーテンを巻き取ったときで
も巻き径を小さくでき、また、火災時に閉じられたシャッターカーテンが一定の温度以上
に加熱されると、断熱プレートが発泡し、不燃シートとスラットカーテンが隔てられ、両
者間には、発泡された断熱プレートにより厚い断熱層が形成されることとなり、より高い
断熱効果が得られる。
が、剛性を有するスラット本体をインターロック部によって連結されているため、巻取装
置のドラムに巻き取られた状態では、巻取径がどうしても大きくなってしまうばかりでな
く、巻取装置の動力に対する負荷が不連続になり、これをスムースに巻き取るためには、
容量の大きなアクチュエータを必要とすると言う課題があった。
及び硬度の高い材質であり、一方、断熱プレートと該断熱プレートの表面に接着された不
燃シートは剛性が低いため、シャッターカーテンの巻き取り時に不燃シートや断熱プレー
トがスラットカーテンに接触し、圧力を受けるためにこれらが損傷する憂いがあった。
室内外の圧力差によってシャッターカーテンが変形した場合、不燃シートが直接スラット
カーテンに結合されていないため、発泡断熱層がスラットカーテンから剥離し、脱落する
憂いもあった。
この様な脱落等が発生すると、防火シャッター本来の断熱性能を十分発揮できない場合
があった。
さくすることができ、かつ、アクチュエータの容量を小さくでき、更に、損傷や脱落が生
じ難い火災時に発泡する断熱層を有する、断熱性能を十分に発揮し得る防火シャッターを
提供することを目的とする。
ここで、上記発泡断熱シートとしては、黒鉛含有ブチルゴムシート、黒鉛含有エポキシシート、ポリリン酸アンモニウム含有樹脂系発泡断熱シート等が挙げられ、この発泡断熱シートは、例えば、非発泡状態で、0.1〜3mm程度の厚みのものが採用されるが、好ましくは、0.3〜1.5mm、さらに好ましくは1.0〜1.5mm程度の厚みのものが採用される。
また、上記耐熱クロスとしては、セラミック製クロス、シリカクロス、ガラスクロス等が挙げられ、例えば、0.3〜1.2mm程度のものが採用される。
また、上記金属基材としては、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス箔、錫箔、鉛箔、錫鉛合金箔、クラッド箔、鉛アンチ箔等が採用され、放射率が低いものが好ましい。
更に、上記締結手段による結合は、巻き取り方向と直交する方向に必ずしも連続的に成されている必要はなく、所定の間隔を開けて断続的に成されていてもよい。また、必要に応じて、鉛直方向等にも結合されていても良い。
ここで、上記不燃性糸としては、セラミック系の糸、ステンレスワイヤー等が挙げられる。
図1は、本発明に係る防火シャッターを含む防火設備の全体を概念的に示した斜視図、
図2は、図1の防火設備における防火シャッターのA−A線に沿う部分の拡大断面図、図
3は、図1の防火シャッターのB−B線に沿う部分の拡大断面図、図4は、防火シャッタ
ーを降下させて通路を遮断した状態を示した概念的な斜視図、図5は、図4における防火
シャッターのC−C線に沿う部分の拡大断面図、図6は、図4における防火シャッターの
D−D線に沿う部分の拡大断面図である。
。この巻取装置3は、通路1のほぼ全幅に渡ってドラム(図示せず)が配設され、該ドラ
ムの両端には、該ドラムのアクチュエータとしてのモータ4,4が配設されている。
また、この防火設備では、通路1を構成する両側壁5,5に、ガイド溝6aを有する側
板6,6が設けられ、床壁7に、両側壁5,5に達する底板8が敷設されている。
部10a,10aが上記側板6,6のガイド溝6a,6aに鋼球14と共に嵌装され、常
時は、ドラムによって巻き取られ、火災発生時に、自動的或いは人為的に降下されて通路
1を遮断する。
そして、防火シャッター10が200〜300℃に加熱されると、図5および図6に示
したように、発泡断熱シート11が発泡して厚くなり、高い断熱効果が生じ、火災が発生
した空間から他の空間への延焼を効果的に防止する。
なお、この防火シャッター10は、発泡断熱シート11の発泡により耐熱クロス12a,12bが湾曲するため、その高さ方向に10〜25%程度の余裕は必要となる。
かかる防火シャッターについて図面を参照しつつ説明する。
図7は、本発明の防火シャッターの一態様を説明するための模式図である。
備え、かつ、前記金属基材が、前記発泡断熱シートの両面にそれぞれ設けられていること
が好ましい。
図7に例示される様に、前記金属基材50、前記発泡断熱シート60、前記金属基材5
1の順番に各部材が設けられている。これらの部材を一体化することにより本発明の第一
の態様である防火シャッターを得ることができる。
本発明の防火シャッターはさらに前記耐熱クロスを備えるものであってもよい。
図8に例示される様に、前記金属基材52、前記発泡断熱シート61、前記耐熱クロス
70、前記発泡断熱シート62および前記金属基材53の順番に各部材は配置されている
。
これらの部材を一体化することにより本発明の第二の態様である防火シャッターを得る
ことができる。
図9は、図7の前記金属基材50および前記発泡断熱シート60との間、ならびに前記
発泡断熱シート60および前記金属基材51との間に、それぞれ耐熱クロス71および7
2が設けられた様子を例示したものである。
これらの部材を一体化することにより本発明の第三の態様である防火シャッターを得る
ことができる。
。
図10は、図8の前記金属基材52および前記発泡断熱シート61との間、ならびに前
記発泡断熱シート62および前記金属基材53との間に、それぞれ耐熱クロス73および
74が設けられた様子を例示したものである。
これらの部材を一体化することにより本発明の第四の態様である防火シャッターを得る
ことができる。
外面の両面に前記金属基材を備えていることが好ましい。
できることから、その表面に保護層が設けられているものを使用することが好ましい。
前記保護層としては、例えば、金属コーティング層、樹脂コーティング層、緩衝層等を
挙げることができる。
くは二種以上からなるコーティング層を挙げることができる。
かかる金属コーティング層は、前記金属基材に対し、前記アルミニウム、マグネシウム
等の一種もしくは二種以上を用いてスパッタリング、蒸着、電解等の方法により形成する
ことができる。
、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂等の一種もしくは二種以上からなるコー
ティング層、
前記樹脂コーティング層の樹脂に、さらにアルミニウム、マグネシウム等の金属粉の一
種もしくは二種以上を含むコーティング層等を挙げることができる。
前記樹脂コーティング層は、可燃性成分を含むため耐火、耐熱性能上は有効なものでは
ないが、火災発生時には加熱側表面にコーティングされたこれらの可燃性成分は短時間の
間に燃焼し焼失するため、非加熱側への耐火、耐熱性能に大きく影響を与えるものではな
い。
の一種もしくは二種以上からなるネット等が挙げられる。
前記ネット等は、耐熱接着剤等を用いて前記金属基材に貼着する方法、前記金属基板に
直接縫い付ける方法等により前記金属基材に設置することができる。
前記ネット等が金属基材の表面に設けられることにより、前記防火シャッターの作動時
に、前記防火シャッターが障害物などに接触した場合や、前記防火シャッターの作製時や
取付時に表面に工具などに金属基材が直接接触することを防ぐことが可能となる。
また、前記金属基材は、防火シャッターの巻取に障害が出ない範囲で厚いことが好まし
い。
なお、本発明の防火シャッターは、その最外面に前記金属以外の耐熱クロス等が配置さ
れている場合には、その耐熱クロス等の表面に、さらに前記保護層が設けられていること
が好ましい。
ものに限定されることはなく、前記第一〜第四の態様のものに加えて、さらに前記耐熱ク
ロス、前記金属基材等を追加して含む態様のものであってもよい。
前記防火シャッターに使用する前記発泡断熱シートと前記金属基材とが互いに隣接する
位置関係にある場合には、前記発泡断熱シートと前記金属基材とは互いに貼着されて使用
される。
かかる貼着方法としては、例えば、前記発泡断熱シートと前記金属基材とを、前記発泡
断熱シートが膨張しない温度未満、前記発泡断熱シートが軟化する温度以上の温度範囲で
熱プレスにより圧着する方法、前記発泡断熱シートの構成成分である熱膨張耐火材を有機
溶剤に懸濁させた分散液を前記金属基材に塗布した後、前記有機溶剤を除去する方法等が
挙げられる。
本発明の防火シャッターに使用する前記発泡断熱シートと前記耐熱クロスとが互いに隣
接する位置関係にある場合についても同様である。
さらに、本発明の防火シャッターに使用する前記金属基材と前記耐熱クロスとが互いに
隣接する位置関係にある場合には、これらは互いに耐熱接着剤等を用いて貼着される。
は、まず前記発泡断熱シートの一方の面に前記金属基材を貼着してから、残る他方の面に
前記金属基材を貼着することもできるし、前記発泡断熱シートの両方の面に、同時にそれ
ぞれ前記金属基材を貼着することもできる。
また、前記発泡断熱シートと前記金属基材とに加えて、前記耐熱クロスが使用される場
合には、その貼着順序は任意に設定することができる。前記発泡断熱シート、前記金属基
材および前記耐熱クロスの任意の二種以上を互いに貼着してから、さらに別のものを貼着
する順序でもよいし、全てを一度に貼着してもよい。
上記の方法により、前記防火シャッターを得ることができる。
前記防火シャッターの大きさは、前記防火シャッターを設置する場所等にも依存するが
、その幅は10mを超える場合のものも要求される。
この様な幅が広い前記防火シャッターは、例えば、図11に例示される様に、あらかじ
め幅が30cm〜2mの範囲、好ましくは50cm〜1.5mの範囲の幅のものを作製し
ておき、先に説明した通り、これらの一部分を互いに重ね合わせて縫いつけることにより
得ることができる。
のである。
かかる不燃性糸等の締結手段の具体例としては、例えば、セラミック系の糸、ステンレ
スワイヤー等が挙げられる。
この縫合を行なうことにより、前記防火シャッター10の最外面にある前記金属基材により膨張残渣が包み込まれるため、さらに前記膨張残渣の形状保持を向上することが可能となる。
先の一定間隔とは製造上簡易な寸法で良いが、間隔が小さいと膨張残渣が両側の基材に拘束され膨張を阻害するおそれがあるため好ましくは50〜500mmの範囲、さらに好ましくは150〜300mmの範囲である。
装置について例示すれば、一般的なスクリーン型シャッターと同様に、天井内に巻取装置
3が設けられ、モーター4,4にて巻き取る機構等を挙げることができる。
また両側壁5,5には側板6が設けられ、そのガイド溝6aを本発明の防火シャッター
10が上下する構造とすることができる。
火災発生時には自動あるいは手動にて前記防火シャッター10が降下し、建物内部に防
火区画を形成し延焼を防止することができる。
、温度ヒューズ等で前記防火シャッターの動作時期を自動的に検知し、自動閉鎖させるこ
ともできるし、手動での閉鎖も可能である。
設けられたガイド溝の隙間を塞ぐことが可能であるが、さらにガイド溝内部に発泡断熱シ
ートを取付することにより隙間を塞ぐ時間が短縮される。
あるいは前記発泡断熱シートの端部でガイド溝に隠れる部位に磁石等を取り付け、前記防火シャッター閉鎖時に相対するガイド溝に磁石等を取り付ける等して、隙間を物理的に閉塞する方法等がある。
前記防火シャッターの下端は棒状などの錘を取付するなどして床面からの隙間を無くす
などの一般的なスクリーン型のシャッター等の方法で良い。それ以外の方法として電気制御により閉鎖を調整するなどの方法も挙げられる。
なるものであるが、この発泡断熱材について説明する。
かかる発泡断熱材は、火災等の熱により膨張する材料であれば特に限定はないが、この
様な発泡断熱材としては、例えば、具体的には熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分
、熱膨張性層状無機物、無機充填材等を含む樹脂組成物等を挙げることができる。
前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポ
リ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化
ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブテン、ポリイソブチレン
等の合成樹脂類、
天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、1.2−ポリブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、
エチレン−プロピレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アクリルゴム、エピクロル
ヒドリンゴム、多加硫ゴム、非加硫ゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等の
ゴム物質等が挙げられる。
きる。
性が高く、熱による脱ハロゲン化反応により、架橋が起こり、加熱後の残渣の強度が向上
する点において好ましい。
また、これらの合成樹脂類及び/又はゴム物質の中でも、柔軟でゴム的性質を持ってい
るものが好ましい。この様な性質を持つものは無機充填材を高充填することが可能であり
、得られる樹脂組成物が柔軟で扱い易いものとなる。
より柔軟で扱い易い樹脂組成物を得るためには、非加硫ゴムやポリエチレン系樹脂が好
適に用いられる。
するエチレンと他のα−オレフィンとの共重合体、エチレンとα−オレフィン以外のモノ
マーとの共重合体及びこれらの共重合体や重合体の混合物等が挙げられる。
オレフィンとしては、例えば、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン
、1−ブテン、1−ペンテン等が挙げられる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メ
タクリレート共重合体等が挙げられる。
えば、チーグラー・ナッタ触媒、バナジウム触媒、4価の遷移金属を含むメタロセン化合
物等を重合触媒として重合されたものが挙げられるが、中でも、4価の遷移金属を含むメ
タロセン化合物等を触媒として得られるポリエチレン系樹脂が好ましい。
を阻害しない範囲で、架橋や変性が施されてもよい。
ず、予め架橋、変性した前記合成樹脂類及び/又はゴム物質を用いてもよく、後述するリ
ン化合物や無機充填材等の他の成分を配合する際に同時に架橋や変性を行ってもよい。
また、前記合成樹脂類及び/又はゴム物質に他の成分を配合した後に架橋や変性しても
よく、上記架橋や変性は、いずれの段階で行ってもよい。
て通常行われる架橋方法により実施することができる。例えば、各種架橋剤、過酸化物等
を使用する架橋方法、電子線照射による架橋方法が挙げられる。
はないが、例えば、エポキシ基を持つモノマーと硬化剤とを反応させて得られる樹脂等を
挙げることができる。
前記エポキシ基を持つモノマーとしては、例えば、2官能のグリシジルエーテル型とし
て、ポリエチレングリコール型、ポリプロピレングリコール型、ネオペンチルグリコール
型、1.6−ヘキサンジオール型、トリメチロールプロパン型、ポロピレンオキサイド−
ビスフェノールA、水添ビスフェノールA型等のモノマーが挙げられる。
一方、グリシジルエステル型として、ヘキサヒドロ無水フタル酸型、テトラヒドロ無水
フタル酸型、ダイマー酸型、p−オキシ安息香酸型等のモノマーが挙げられる。
更に多官能のグリシジルエーテル型として、フェノールノボラック型、オルトクレゾー
ル型、DPPノボラック型、ジシクロペンタジエン、フェノール型等のモノマーが挙げら
れる。
前記重付加型硬化剤としては、例えば、ポリアミン、酸無水物、ポリフェノール、ポリ
メルカプタン等が挙げられる。
前記触媒型硬化剤としては、例えば三級アミン類、イミダゾール類、ルイス酸錯体等が
挙げられる。
これらエポキシ樹脂の硬化方法は特に限定されず、公知の方法により行うことができる
。
なお、前記樹脂成分の溶融粘度、柔軟性、粘着性等の調整のため、二種以上の樹脂成分
をブレンドしたものを使用することができる。
前記熱膨張性層状無機物は加熱時に膨張するものであるが、かかる熱膨張性層状無機物
に特に限定はなく、例えば、バーミキュライト、カオリン、マイカ、熱膨張性黒鉛等を挙
げることができる。
ァイト、キッシュグラファイト等の粉末を、濃硫酸、硝酸、セレン酸等の無機酸と、濃硝
酸、過塩素酸、過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩、過酸化水素等の強酸化剤とで処理してグラファイト層間化合物を生成させたものであり、炭素の層状構造を維持したままの結晶化合物の一種である。
、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物等で中和したものを使用するのが好まし
い。
チルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン等が挙げられる。
ム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、
硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
粒度が200メッシュより小さくなると、黒鉛の膨張度が小さく、充分な耐火断熱層が
得られず、また、粒度が20メッシュより大きくなると、黒鉛の膨張度が大きいという利
点はあるが、前記熱可塑性樹脂又はエポキシ樹脂と混練する際に分散性が悪くなり、物性
が低下することがある。
前記無機充填材としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、
酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アン
チモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム
、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ
酸カルシウム等のカリウム塩、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セビオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、無機系リン化合物、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等が挙げられる。
容量の増大に寄与する。
このため、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛で代表される金属炭酸塩、骨材的役割の他に加熱
時に吸熱効果も付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムで代表される含水無機
物が好ましく、アルカリ金属、アルカリ土類金属、及び周期律表IIbの金属炭酸塩又は
これらと前記含水無機物との混合物が好ましい。
無機系リン化合物としては、特に限定されず、例えば、赤リン;リン酸ナトリウム、リ
ン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸金属塩;ポリリン酸アンモニウム類等が挙
げられる。
なかでも性能、安全性、コスト等の点において、ポリリン酸アンモニウム類が好ましい
。
mの範囲のものが好ましく、より好ましくは、1〜50μmの範囲のものである。
無機充填剤の添加量が少ないときは、分散性が性能を大きく左右するため、粒径の小さ
いものが好ましいが、粒径0.5μm未満では二次凝集が起こり、分散性が悪くなることがある。
また、無機充填剤の添加量が多いときは、高充填が進むにつれて、樹脂組成物の粘度が
高くなり成形性が低下するが、粒径を大きくすることによって樹脂組成物の粘度を低下さ
せることができる点から、上記範囲の中でも粒径の大きいものが好ましい。
この一方、粒径が200μmを超えると、成形体の表面性、樹脂組成物の力学的物性が
低下することがある。
炭酸塩;骨材的役割の他に加熱時に吸熱効果を付与する水酸化アルミニウム、水酸化マグ
ネシウム等の含水無機物が好ましい。
大きく寄与すると考えられる。
は、加熱時の脱水反応によって生成した水のために吸熱が起こり、温度上昇が低減されて
高い耐熱性が得られる点、及び、燃焼残渣として酸化物が残存し、これが骨材となって働
くことで燃焼残渣の強度が向上する点で好ましい。
なるため、併用すると脱水効果を発揮する温度領域が広くなり、より効果的な温度上昇抑
制効果が得られることから、併用することが好ましい。
脱水効果を高めるために高充填するには粒径の大きなものが好ましい。
具体的には、粒径が18μmでは、1.5μmの粒径に比べて充填限界量が約1.5倍
程度向上することが知られている。
さらに、粒径の大きいものと小さいものとを組み合わせることによって、より高充填化
が可能となる。
の「商品名:ハイジライトH−42M」(昭和電工社製)、粒径18μmの「商品名:ハイジライトH−31」(昭和電工社製)等が挙げられる。
前記炭酸カルシウムの市販品としては、例えば、粒径1.8μmの「商品名:ホワイト
ンSB赤」(白石カルシウム社製)、粒径8μmの「商品名:BF300」(備北粉化社製)等が挙げられる。
粒径の大きいものと小さいものとを組み合わせることによって、より高充填化が可能と
なる。
ナ繊維、シリカ繊維、ジルコニア繊維等のセラミック繊維を使用することが好ましい。
前記セラミック繊維の直径は、通常0.01〜100μmの範囲であり、好ましくは0
.1〜30μmの範囲である。また前記無機繊維はシランカップリング剤等の集束剤によ
り複数の繊維を一本にまとめたものを使用することができる。
維の原料を軟化させて線引きして得られた繊維を巻き取るロッド法、溶融させた前記原料
をノズルから排出し、得られた繊維を巻き取るポット法、有機溶剤に溶かした前記原料の
前駆体を繊維状にし、これをプレカーサーとして焼結して得られた繊維を巻き取る前駆ポ
リマー法等の方法により得られたもの等を市販品として入手することができる。
しい。
かかる焼結性無機質材としては、例えば、電気絶縁性ガラス等を例示することができる
。
前記電気絶縁性ガラスとしては、例えば、具体的には二酸化ケイ素が50〜60重量%
、酸化アルミニウムが10〜20重量%、酸化カルシウムが10〜20重量%、酸化マグ
ネシウムが1〜10重量%、酸化ホウ素が8〜13重量%等の範囲で含まれるEガラスと
呼ばれるもの等を挙げることができる。
ある。これにより、本発明の熱膨張性無機質材料が火災等の熱により膨張した後であって
も前記熱膨張性無機質材料に含まれる無機繊維等を一体のまとまりのある形状に保つこと
ができることに加え、長時間高温にさらされた場合であってもその形状保持性が維持され
る。
前記融点が650℃未満の場合には、火災等の熱により、本発明の熱膨張性無機質材料
が十分に膨張する前に前記焼結性無機質材と前記無機繊維とが焼結一体化するため、長時
間高温にさらされた場合の形状保持性に劣り、前記融点が1000℃を超える場合には、
本発明の熱膨張性無機質材料が十分に膨張した後になっても、前記焼結性無機質材と前記
無機繊維とが十分焼結一体化しないことがあり、同様に長時間高温にさらされた場合の形
状保持性に劣る。
前記融点の範囲は700〜900℃であれば好ましく、750〜850℃の範囲であれ
ばさらに好ましい。
種もしくは二種以上を併用することができる。
性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分、前記熱膨張性層状無機物、前記無機充填材等を含む
樹脂組成物を挙げることができるが、次にこの樹脂組成物について説明する。
前記樹脂組成物は、前記熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の樹脂成分100重量部に対し
、前記熱膨張性層状無機物を20〜350重量部及び前記無機充填材を50〜400重量
部の範囲で含むものが好ましい。
また、前記熱膨張性層状無機物および前記無機充填材の合計は、200〜600重量部
の範囲であれば好ましい。
また、前記無機充填剤の一部もしくは全部に、前記セラミック繊維を使用する場合には
、前記セラミック繊維は、前記発泡断熱材の重量を基準として、55〜85重量%の範囲
であることが好ましく、60〜80重量%の範囲であればさらに好ましい。
また前記セラミック繊維の重量の5〜50重量%の前記焼結性無機質材を併用すること
が好ましい。
泡断熱材は火災等の加熱によって膨張し、必要な体積膨張率を得ることができ、膨張後は
所定の断熱性能を有すると共に所定の強度を有する残渣を形成することができ、安定した
防火性能を達成することができる。
性能が得られ難くなる。
一方、層状無機物の量が350重量部を越えると、擬集力が不足するため、成形品とし
ての強度が得られ難くなる。
、充分な耐火断熱層が得られ難い。
さらに可燃物の比率が増加するため、難燃性が低下することがある。
未満では燃焼後の残渣量が不足して十分な耐火性能が得られ難く、600重量部を超えると機械的物性の低下が大きくなり、使用し難くなる。
応じて、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤の他、金属害防止剤、耐電防
止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、粘着付与樹脂等の添加剤、ポリブテン、石
油樹脂等の粘着付与剤を含むことができる。
、赤リン;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホス
フェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート等の各
種リン酸エステル;リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸マグネシウム等のリン酸
金属塩;ポリリン酸アンモニウム類;化学式1で表される化合物等が挙げられる。
リリン酸アンモニウム類が好ましく、性能、安全性、費用等の点においてポリリン酸アン
モニウム類がより好ましい。
6の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシル基、炭素数6〜16のアリール基、又は、炭素
数6〜16のアリールオキシ基を表す。
ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホン酸、プロピルホスホン酸、ブチル
ホスホン酸、2−メチルプロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、2,3−ジメチル
−ブチルホスホン酸、オクチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホ
スホネート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフ
ィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエ
チルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホ
スフィン酸等が挙げられる。
ム、メラミン変性ポリリン酸アンモニウム等が挙げられるが、難燃性、安全性、コスト、
取扱性等の点からポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。
の膨張を促すと考えられ、特に、リン化合物として、ポリリン酸アンモニウムを使用した
場合に、高い膨張効果が得られる。
また、有効な骨材として働き、燃焼後に形状保持性の高い残渣を形成する。
前記樹脂組成物の製造方法に特に限定はないが、例えば、前記樹脂組成物に含まれる前記樹脂分が熱可塑性樹脂である場合は、前記樹脂組成物の各成分を押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー等公知の混練装置に供給して溶融混練する方法や、前記樹脂組成物の各成分を有機溶剤に懸濁させたり、加温して溶融させたりして塗料状とする等の方法により、前記樹脂組成物を得ることができる。
方法や、前記樹脂組成物を加熱下に溶融させる等の方法により前記樹脂組成物を得ること
ができる。
ーダーミキサー、混練ロール、ライカイ機、遊星式撹拌機等公知の装置を用いて混練する
ことにより得ることができる。
また、エポキシ基をもつモノマーと硬化剤とに別々に充填剤を混練しておき、シート成
形直前にスタティックミキサー、ダイナミックミキサー等で混練して得ることもできる。
また、必要に応じて有機溶剤と共に加温撹拌することにより得ることもできる。
前記発泡断熱シートは、上記で説明した樹脂組成物を用いて得ることができる。
組成物の各成分を塗料状とした後、例えば、金属基材に塗布後加熱硬化させることにより
、発泡断熱シートを得ることができる。
前記加熱硬化させる方法としては、例えば、プレス成形、ロール成形、コーター成形に
よる成形方法等により上記エポキシ樹脂混練物をシート化する際、不燃性繊維材料からな
るネット又はマットをエポキシ樹脂中に含浸した後、エポキシ樹脂を硬化させる方法が挙
げられる。
による加熱等、公知の方法の一種もしくは二種以上を組み合わせて行うことができる。
。
前記発泡断熱シートは市販品として入手可能であり、例えば、住友スリ―エム社製のファイアバリア(クロロプレンゴムとバーキュライトを含有する樹脂組成物からなる発泡断熱シート、膨張率:3倍、熱伝導率:0.20kcal/m・h・℃)、三井金属塗料社製のメジヒカット(ポリウレタン樹脂と熱膨張性黒鉛を含有する樹脂組成物からなる発泡断熱シート、膨張率:4倍、熱伝導率:0.21kcal/m・h・℃)等の発泡断熱シート等も挙げられる。また従来公知の耐火塗料を塗布あるいは成形により得られたシートを用いてもよい。
つその膨張層の強度があるものであれば特に限定されないが、50kW/m2の加熱条件
下で30分間加熱した後の体積膨張率が3〜50倍のものであれば好ましい。前記体積膨
張率が3倍を下回ると、膨張体積が前記樹脂成分の焼失部分を十分に埋めきれず防火性能
が低下することがある。また50倍を超えると、膨張層の強度が下がり、火炎の貫通を防止する効果が低下することがある。より好ましくは、体積膨張率が5〜40倍の範囲であり、さらに好ましくは8〜35倍の範囲である。
度としては、圧縮試験器にて0.25cm2の圧子を用いて、前記膨張層のサンプルを0
.1m/sの圧縮速度で測定した場合の破断点応力が0.05kgf/cm2以上であれ
ば好ましい。破断点応力が0.05kgf/cm2を下回ると、断熱膨張層が自立できな
くなり防火性能が低下することがある。より好ましくは、0.1kgf/cm2以上である。
いことにより断熱性能は向上するが、シャッター格納時の巻き取り径が大きくなるため、
より好ましくは0.3〜1.5mmの範囲であり、さらに好ましくは1.0〜1.5mm
の範囲である。
本発明に使用する前記金属基材としては、例えば、具体的にはアルミニウム箔、銅箔、
ステンレス箔、錫箔、鉛箔、錫鉛合金箔、クラッド箔、鉛アンチ箔等の金属からなるもの
、合成樹脂に対し、アルミニウム、マグネシウム等の金属粉を分散させたもの等が挙げら
れる。
前記合成樹脂は特に限定されないが、例えば、アルキド樹脂、アクリル樹脂、ウレタン
樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等を挙げることができる。
前記金属基材は、一種もしくは二種以上を使用することができる。
放射率は黒体で1とされるが、本発明に使用する前記金属基材の放射率は0.03から
0.7のものが好ましい。
放射率が小さい場合、本発明の防火シャッターは火災が発生している側とは反対側への
熱放射が小さく、輻射熱によって火災室裏面の人間が避難可能な断熱性や内装部材などの
発火を防ぐことが容易となる。
により、前記金属基材が存在しない場合に比較して前記防火シャッターに短時間に熱が伝
わり易い。このため火災発生の際には前記防火シャッターはより速やかに断熱層を形成し
、本発明の防火シャッターの断熱性能を十分に発揮させることができる。
のが裏面の輻射熱を小さくすることが可能である。例えば常温では銅箔の放射率は0.0
2程度であり、アルミニウム箔は0.04程度であり、放射率では銅箔の方が良いが、火
災時に加熱されると銅箔は0.5程度となる。
その他の金属基材も加熱されると放射率が大きく変化するのに対し、アルミニウム箔は
0.3程度までしか変化がなく、他の金属基材と比較して優れた断熱性が期待できる。
ことができる。
前記耐熱クロスとしては、例えば、具体的にはガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維
、セラミック繊維等が挙げられる。
前記耐熱クロスは、耐熱性の観点から融点が1500℃以上のものであれば好ましい。
かかる耐熱クロスは市販品として販売されており、これらのものを使用することができ
る。
前記耐熱クロスは一種もしくは二種以上を併用して使用することができる。
前記耐熱クロスを使用することにより、本発明の防火シャッターの耐熱性、防火性をさ
らに向上させることができ、十分な強度を付与することが可能となる。
より何ら限定されるものではない。
泡性耐火塗料と同等の熱伝導率を有する発泡断熱シートを採用し、該シートの一方面を8
00℃に加熱した場合のシート内部の温度を計算により求めた結果を示している。
また、図14のグラフは、防火シャッターの非火災側の面の温度と、該面から離れた距
離における放射熱受熱量を測定した結果を示している。
れている。可燃物の限界受熱量を20kWとすると、防火シャッターの非火災側の面を5
00℃以下に抑えれば、防火シャッターの非火災側の面から1m以内に可燃物があったと
しても、発火を防止することができ、また、可燃物の限界受熱量を10kWとした場合に
は、防火シャッターの非火災側の面を400℃以下に抑えれば、可燃物の発火防止が可能
である。
以上、好ましくは、35mm以上あればよいことが理解できる。発泡状態で発泡断熱シー
トの厚みが35〜40mmの場合は、未発泡状態では、その厚みは1.0〜1.5mm程
度である。
泡した場合にも、図5に示したように、締結手段13により縫合された部分においては、
該発泡断熱シート11の発泡は規制され、その厚みは厚くならない。しかしながら、この
部分は、全表面積の10パーセント程度に過ぎないので、その部分が、加熱側温度と同じ
になったとしても、殆ど問題にならない。
たように構成すればよい。
この防火シャッター20では、発泡断熱シート21a,21bを耐熱クロス22a、2
2b、22cで挟んで、2層に構成している。
そして、内側耐熱クロス22cと、一方の外側耐熱クロス22aとがセラミック系の糸またはステンレスワイヤー等の締結手段23aによって、150〜300mm程度の間隔で巻き取り方向と直交する方向に連続して、或いは断続して縫合され、内側耐熱クロス22cと、他方の外側耐熱クロス22bとをセラミック系の糸またはステンレスワイヤー等の締結手段23bによって、締結手段23aで縫合された箇所の中間の位置で、150〜300mm程度の間隔で巻き取り方向と直交する方向に連続して、或いは断続して縫合されている。
シート21a、21bが発泡されると、図16に示したように、一方の発泡断熱シート、
例えば発泡断熱シート21aの締結部(締結手段23a)が他の発泡断熱シート21bに
よって覆われる。
したがって、この防火シャッター20の場合は、該シャッター20の全長(全高)に亘
ってほぼ均一な厚みになり、断熱効果がより向上し、火災時の延焼防止性能は更に向上し
たものとなる。
ャッター30を、図17に示したように構成すると共に、巻取装置3のドラム40の断面を、図18に示したように多角形とすればよい。
なお、この防火シャッター30の場合、締結手段32による耐熱クロス31a,31bの巻き取り方向と直交する方向の各々の縫合間隔は、多角形としたドラム40の一辺の長さ、防火シャッター30の厚み、更には何重目に巻き取られる部分であるかを考慮し、適宜な間隔に設定する必要がある。
。次に厚さ1.5mmの前記発泡断熱シートの両面にアルミニウム箔を積層した。この積
層体の形状は、幅1050mm、長さ3000mmであった。
次に前記積層体3枚を、幅50mmづつの範囲で重ね合わせ、これらをステンレス鋼線
の締結手段によって縫合し、幅3000mm、長さ3000mmの防火シャッターを作製
した。
この防火シャッターの一面を加熱側が一様に加熱されるようにして60分間加熱試験を
行った。
前記加熱の条件は、ISO834曲線として規定されている温度上昇曲線に従って実施
した。
判定項目は次の通りである。
た。
(2)判定項目2:非加熱側で10秒以上の発炎のない場合を○、ある場合を×とした。
(3)判定項目3:火炎の噴出等のおそれのある亀裂および損傷のない場合を○、ある場
合を×とした。
(4)判定項目4:非加熱面より0.2mの距離において受熱放射量が5.0kW/m2
以下である場合を○、ない場合を×とした。
結果を表2に示した。
(5)体積膨張率:コーンカロリーメーター(アトラス社製「CONE2A」)を用いて、長さ10mm、幅100mmm、表1記載の厚みのサンプルに、50kW/m2の照射熱量下で30分間加熱した時のサンプルの寸法を測定し、下記式にて体積膨張率を算出した。
体積膨張率={加熱後の長さ(mm)×加熱後の幅(mm)×加熱後の厚み(mm)/100
}×100×加熱前の厚み(mm)
(6)破断点加重:上記体積膨張後のサンプルを、圧縮試験機(カトーテック社製「フィンガーフィーリングテスター」)を用いて、0.25cm2の圧子で0.1m/sの圧縮速度にて測定した。
クリーン型シャッターと同様である。
例えば図1に示す様に、天井内に開閉装置が設けられ、モーター4,4にて前記防火シ
ャッター10を巻き取る構造となっており、また、両側壁5にはガイド溝6aが設けられ
ている。
図1では、前記防火シャッター10が床壁7に向かって閉まる様子が示されている。
前記測定項目を調べる際には、前記防火シャッター10が閉鎖されている状態で測定し
た。以下、同様である。
ミニウム箔が最外面となる様に用いた他は、実施例2の場合と同様の操作により防火シャ
ッターを得た。
この防火シャッターを用いて、実施例1の場合と同様の測定を実施した。
結果を表2に示す。
樹脂組成物と同じ配合の樹脂組成物からなる、厚みが0.75mmの発泡断熱シートとを
積層した積層体Aを二つ準備した。
次にこの積層体の前記発泡断熱シート側を、厚さ0.6mmのシリカ繊維クロスの両面
に積層し、幅1050mm、長さ3000mmの積層体Bを得た。
この積層体Bの3枚を、幅50mmづつの範囲で重ね合わせ、これらをステンレス鋼線
にて縫合し、幅3000mm、長さ3000mmの防火シャッターを作製した。
この防火シャッターを用いて、実施例2の場合と同様の測定を実施した。
結果を表2に示す。
この防火シャッターを用いて、実施例2の場合と同様の測定を実施した。
結果を表2に示す。
2 天井壁
3 巻取装置
4 モータ
5 側壁
6 側板
6a ガイド溝
7 床壁
8 底板
10 防火シャッター
10a 側部
11 発泡断熱シート
12a,12b 耐熱クロス
13 締結手段
14 鋼球
15 ステンレスプレート
16 鉄板
20 防火シャッター
21a,21b 発泡断熱シート
22a,22b,22c 耐熱クロス
23a,23b 締結手段
30 防火シャッター
31a,31b 耐熱クロス
32 締結手段
33,60,61,62 発泡断熱シート
40 ドラム
50,51,52,53 金属基材
70,71,72,73,74 耐熱クロス
80 縫い目
Claims (6)
- 巻き取り装置が備えるドラムに巻き取り自在に巻回された防火シャッターであって、
該防火シャッターは、加熱されて発泡する未発泡の発泡断熱シートを挟むようにして、該発泡断熱シートの両表面に耐熱クロスが配置され、それらを巻き取り方向に適宜間隔で、締結手段によって該巻き取り方向と直交する方向に結合されており、かつ金属基材が、両表面のそれぞれの前記耐熱クロスの最外面にそれぞれ設けられていることを特徴とする防火シャッター。 - 巻き取り装置が備えるドラムに巻き取り自在に巻回された防火シャッターであって、
該防火シャッターは、耐熱クロスを挟むようにして、該耐熱クロスの両表面に加熱して発泡する未発泡の発泡断熱シートが配置され、かつ金属基材が、両表面のそれぞれの前記発泡断熱シートの最外面にそれぞれ設けられていることを特徴とする防火シャッター。 - 巻き取り装置が備えるドラムに巻き取り自在に巻回された防火シャッターであって、
該防火シャッターは、耐熱クロスを挟むようにして、該耐熱クロスの両面に、加熱されて発泡する未発泡の発泡断熱シートを配置すると共に、それらの発泡断熱シートの外表面に耐熱クロスがそれぞれ配置され、一方の発泡断熱シートを挟み込む両耐熱クロスは巻き取り方向に適宜間隔で締結手段によって該巻き取り方向と直交する方向に結合されており、他方の発泡断熱シートを挟み込む両耐熱クロスは前記締結手段の上下中間位置で他の締結手段によって前記巻き取り方向に結合されており、かつ金属基材が、外表面のそれぞれの前記耐熱クロスの最外面に設けられていることを特徴とする防火シャッター。 - 前記金属基材の放射率は0.03〜0.7であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防火シャッター
- 前記締結手段を、不燃性糸とし、該不燃性糸によって、上記耐熱クロスを互いに縫合したことを特徴とする請求項1、3、4のいずれかに記載の防火シャッター。
- 両側部の上記発泡断熱シートを切り除き、該発泡断熱シートを挟み込む上記耐熱クロスを互いに合わせて結合し、両側部を構成したことを特徴とする請求項1、3〜5のいずれかに記載の防火シャッター
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