JP2008112373A - 非接触型データ受送信体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の非接触型データ受送信体10は、アンテナコイルおよびこのアンテナコイルに接続されたICチップを備えたインレット11と、このインレット11を内包するセラミックス繊維からなる包材12と、この包材12を被覆する耐熱性樹脂からなる被覆体13とを備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
ICラベルから発信された信号は、リーダ/ライタのアンテナで受信され、コントローラーを介してデータ処理装置へ送られ、識別などのデータ処理が行われる。
物品によっては、射出成形、押出成形などに用いられる金型などのように、比較的高温に曝されるものがある。このように物品が高温に曝されると、当然に物品に取り付けられた非接触型データ受送信体も高温に曝される。そのため、非接触型データ受送信体がICチップの使用温度範囲を超えて加熱されると、ICチップが破壊されて、ICチップ内に記憶された情報を正確に読み取ることができなくなる不具合が発生する。
上記の第1断熱材としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、超硬合金、微細斜長石などが用いられている。また、上記の第2断熱材としては、珪藻土、泡ガラス、ガラスウール、無機質ファイバなどを含有するセラミックス粉末の圧粉体を、多孔質繊維材料からなる包体に収納し、包体の外部から金型により圧力を加えて成形することにより得られたものが用いられている。
なお、この形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1中、符号10は非接触型データ受送信体、11はインレット、12は包材、13は被覆体をそれぞれ示している。図2中、符号14は金属線、15はアンテナコイル、16はICチップ、17は間隙をそれぞれ示している。
また、インレット11を内包する包材12は、被覆体13内のほぼ中央部に配されている。さらに、被覆体13には、その厚み方向に貫通し、包材12を挟んで一対の取付孔13a、13aが設けられている。この取付孔13a、13aは、取り付け対象となる物品に非接触型データ受送信体10を取り付けるために用いられる。
また、アンテナコイル15は、中央部に円形状の間隙17が形成されるように、金属線14が巻き回されて形成されている。
そして、ICチップ16は、上記の間隙17内に配されている。
このセラミックス繊維としては、ガラス繊維、シリカ繊維、アルミナ繊維などが挙げられる。
また、上記のセラミックス繊維をなすセラミックスは、まず成形され次に熱によって硬化された無機物質からなる製品であることが好ましく、例えば、硬質のセラミックス、シリカ、アルミナ、ガラス素材、酸化チタン、マイカ、などを含むものが挙げられる。
このようなセラミックス繊維からなる包材12の中でも、セラミックスファイバー50〜80質量%、酸化チタン5〜30質量%、合成マイカ5〜20質量%および有機弾性物質5〜15質量%からなるスラリーに凝集剤を添加した後、抄造、脱水プレス、乾燥することにより得られた嵩密度が0.1〜0.5g/cm3のものが特に好ましい。
この耐熱性樹脂としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などエンジニアリングプラスチック、シリコーン樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの耐熱性樹脂の中でも、対象となる物品の形状に応じて変形し、物品への取り付けが容易となることから、ゴム状の弾性や可撓性を有する樹脂が好ましい。シリコーン樹脂は、ゴム状の弾性および可撓性を有するとともに耐薬品性にも優れるので特に好ましい。
金属線14として銅線を用いて形成したアンテナコイル15は、共振周波数の調整が比較的容易であるため、非接触型データ受送信体10にとって好適である。
また、この金属線14の表面は、絶縁性樹脂で被覆されている。したがって、アンテナコイル15を形成している金属線は、互いに絶縁されている。
また、この非接触型データ受送信体10では、インレット11がアンテナコイル15とICチップ16のみで構成されているので、この非接触型データ受送信体10が高温に曝されてもインレットの基材が熱変形して、外部とのデータの送受信機能が損なわれることがない。
また、この実施形態では、包材12を挟んで一対の取付孔13a、13aが設けられた非接触型データ受送信体10を例示したが、本発明の非接触型データ受送信体はこれに限定されない。本発明の非接触型データ受送信体にあっては、取り付け対象となる物品の形状や非接触型データ受送信体の取付位置などに応じて、取付孔を設ける位置、および、取付孔の数を変更してもよい。
さらに、この実施形態では、アンテナコイル15とICチップ16からなるインレット11を備えた非接触型データ受送信体10を例示したが、本発明の非接触型データ受送信体はこれに限定されない。本発明の非接触型データ受送信体にあっては、インレットが、樹脂基材と、この樹脂基材上に設けられ互いに接続されたアンテナおよびICチップとからなるものであってもよい。
(非接触型データ受送信体の製造方法の一例)
まず、包材12によって、インレット11全体を包む。
次いで、インレット11を内包した包材12を、射出成形用の金型内の所定位置に配する。
次いで、射出成形によって、金型内に配した包材12の全体を耐熱性樹脂で被覆することにより、耐熱性樹脂からなる被覆体13を形成し、非接触型データ受送信体10を得る。
なお、ここで用いられる金型の内部形状は、射出成形によって所定の位置に取付孔13a、13aが形成される形状をなしている。
また、この例の非接触型データ受送信体の製造方法によれば、インレット11がセラミックス繊維からなる包材12に包まれ、この包材12が断熱材として機能するから、射出成形における成形温度を、通常の状態でICチップ16が破壊される温度以上に設定しても、ICチップ16が破壊されるのを防止することができる。
まず、包材12によって、インレット11全体を包む。
次いで、インレット11を内包した包材12を、耐熱性樹脂からなるフィルム、シートあるいは板で挟む。
次いで、超音波によって、上記のフィルム、シートあるいは板を融着して封止することにより、耐熱性樹脂からなる被覆体13を形成し、非接触型データ受送信体10を得る。
また、この例の非接触型データ受送信体の製造方法によれば、インレット11がセラミックス繊維からなる包材12に包まれ、この包材12が断熱材として機能するから、超音波による耐熱性樹脂からなるシートの融着時に発生する熱によって、ICチップ16が破壊されるのを防止することができる。
Claims (2)
- アンテナコイルおよび該アンテナコイルに接続されたICチップを備えたインレットと、該インレットを内包するセラミックス繊維からなる包材と、該包材を被覆する耐熱性樹脂からなる被覆体とを備えたことを特徴とする非接触型データ受送信体。
- 前記セラミックス繊維をなすセラミックスは、まず成形され次に熱によって硬化された無機物質からなる製品であることを特徴とする請求項1に記載の非接触型データ受送信体。
Priority Applications (1)
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JP2006295939A JP2008112373A (ja) | 2006-10-31 | 2006-10-31 | 非接触型データ受送信体 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2002230503A (ja) * | 2001-02-02 | 2002-08-16 | Suzuki Sogyo Co Ltd | 耐火icカード |
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2006
- 2006-10-31 JP JP2006295939A patent/JP2008112373A/ja active Pending
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