JP2005115845A - Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート - Google Patents

Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2005115845A
JP2005115845A JP2003352418A JP2003352418A JP2005115845A JP 2005115845 A JP2005115845 A JP 2005115845A JP 2003352418 A JP2003352418 A JP 2003352418A JP 2003352418 A JP2003352418 A JP 2003352418A JP 2005115845 A JP2005115845 A JP 2005115845A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tag
container
sheet
sheet material
target article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003352418A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiro Sueda
光弘 末田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissho Corp
Original Assignee
Nissho Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissho Corp filed Critical Nissho Corp
Priority to JP2003352418A priority Critical patent/JP2005115845A/ja
Publication of JP2005115845A publication Critical patent/JP2005115845A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

【課題】 ICタグの取り付け構造を複雑にしたり生産コストを上昇させたりすることなく、取り付け状態でICタグの通信用アンテナなどの機能を良好に発揮できるようにする。
【解決手段】 対象物品Wの表面に取り付けて使用されるICタグ収容体Pであって、情報記憶部および通信用アンテナを有するICタグ30と、ICタグ30の全体を囲んで収容する収容容器20と、収容容器20に配置され、ICタグ収容体Pを対象物品Wの表面に取り付けたときに、ICタグ30と対象物品Wの表面との間に空間を形成する突出部24などの空間形成部とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ICタグ収容体に関し、詳しくは、商品管理などに利用されるICタグを、対象物品に取り付けて使用するのに用いられるICタグ収容体と、このようなICタグ収容体の製造方法と、ICタグ収容体の製造に用いるICタグ収容体製造用シート材とを対象にしている。
ICタグは、各種の物品に取り付けて使用され、その物品の製造、流通、販売、使用状況などに関する個別の管理情報を記憶しておける。必要に応じて、記憶された管理情報を取り出したり、新たな情報を書き込んだりすることが可能である。
ICタグは、従来、商品管理や生産管理に利用されていたバーコードなどに置き換わる技術である。バーコードなどでは不可能であった個別の物品毎に異なる情報を取り扱える点で、従来とは全く異なる新たな機能を発揮させることもできる。将来の利用拡大が期待されている。
一般的なICタグの構造は、外部の装置機器との間で、無線により非接触で情報通信するためのアンテナ回路が作製された回路基板に、メモリ機能を有する半導体集積回路(IC)チップが実装されている。回路基板は、可撓性のあるフィルム回路基板が使用されることが多い。ICチップは数mm程度の微小なものであり、アンテナを含めたICタグの大きさも、最大長さが数cm以下程度まで、厚みが数mm以下程度まで小さくすることができる。
特許文献1には、カップ状の容器に、ICチップを実装した基板およびアンテナを収容し、樹脂を充填して硬化させ、樹脂に埋め込まれた状態のICタグを製造する技術が示されている。ICチップやアンテナが樹脂で覆われ保護されている。
ICタグを物品に取り付けるには、小片状のICタグを、粘着剤や接着剤で物品に貼り付ける方法が提案されている。この方法であれば、既製の商品などに後からICタグを簡単に取り付けることができる。不用になったICタグの取り外しも可能である。大量に生産流通させる商品の管理などに適した技術である。
特許文献2には、帯状のキャリアテープに粘着剤を介して剥離可能に多数のICタグを整列配置した状態で、帯状キャリアテープを走行させながら、順次、物品をICタグに押圧して、ICタグをキャリアテープから物品に移行させて取り付ける技術が示されている。大量の物品に能率的にICタグを取り付けることができる。
特開2000−259807号公報 特開2003−11914号公報
従来における、各種物品へのICタグの取り付け技術では、ICタグの機能が十分に発揮できない場合がある。
具体的には、ICタグに備えたアンテナの通信機能が、物品を構成する金属材料で損なわれることがある。例えば、アンテナ回路付きの印刷回路フィルムにICチップが実装されているシート状のICタグを、金属材料からなる飲料缶の表面に貼り付けると、ICタグのアンテナが飲料缶の金属表面と接触したり、金属表面と極めて近接した状態になったりする。外部の機器と通信するときの電波が、アンテナよりも飲料缶の金属材料のほうに吸収されたりして、通信感度が低下したり、情報を正確に伝達できなくなったりする。
また、前記のようなシート状のICタグは、物品の表面が水で濡れたり、表面に結露が発生したりしたときに、水分がICタグと接触して、電気的な機能を阻害したり、腐食や劣化を促進したりするという問題もある。ICタグを取り付けた物品の取扱い中に、別の物品などが接触して、ICタグの印刷回路を傷付けたり、磨耗で削り取ったりすることもある。
特許文献1に記載されたように、ICタグを樹脂で完全に封入してしまえば、水濡れや傷付きの問題は防止できる。また、ICタグを覆う樹脂の厚みを分厚くすれば、物品の表面から樹脂内部のICタグのアンテナまでの間隔が取れるので、アンテナの通信機能を損なうことも少なくなる。
しかし、ICタグをいちいち樹脂に封入する作業は大変に面倒であり、製造に時間がかかり、製造装置も大掛りになる。ICタグの形状や構造、寸法が変更されると、樹脂封入型なども設計変更しなければならず、迅速な対応が難しい。その結果、ICタグの生産コストが高くなる。商品価格の高い物品などには適用可能であるかも知れないが、日用の消費物品や生鮮食品などの低価格物品には、高価な封入構造を有するICタグは使用し難い。
本発明の課題は、各種物品に取り付けて使用するICタグにおいて、取り付け構造を複雑にしたり生産コストを上昇させたりすることなく、取り付け状態でICタグの通信用アンテナなどの機能を良好に発揮できるようにすることである。
本発明にかかるICタグ収容体は、対象物品の表面に取り付けて使用されるICタグ収容体であって、情報記憶部および通信用アンテナを有するICタグと、前記ICタグの全周を囲んで収容する収容容器と、前記収容容器に設けられ、ICタグ収容体を前記対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成する空間形成部とを備える。
〔対象物品〕
ICタグによる各種の情報管理を行う物品であれば、対象物品の材料、形状、構造などは、特に限定されない。市場で流通販売されている各種の商品が含まれる。衣料品、食品、日用品、書籍、薬品、医療製品、電化製品などの最終消費物品のほか、各種製品の生産過程で使用される原材料や中間製品なども含まれる。図書館の蔵書や保管資料など、流通販売とは関係のない使用形態における物品の管理にも適用できる。
対象物品は、表面にICタグ収容体を取り付けて取り扱われる。表面とは、対象物品の表面に露出している外表面のほか、対象物品の内部構造の表面も含まれる。対象物品と一体的に取り付けられた別の物品の表面である場合もある。例えば、対象物品が包装袋や包装容器に収容されている場合は、包装袋や包装容器の表面にICタグ収容体が取り付けられる場合もある。この場合、包装袋や包装容器の表面が、実質的に対象物品の表面となる。包装袋を介して内部の物品とICタグとが実質的に接触することもある。対象物品に商品札が一体的に取り付けられている場合、商品札のほうにICタグ収容体が取り付けられることもある。
本発明は、ICタグ収容体が取り付けられる対象物品の表面が、金属材料など、ICタグの通信機能や情報処理機能などの電気的な機能を損なう可能性のある材料で構成されている場合に特に有用である。あるいは、薄い包装フィルムなどを介して金属表面と接触している場合にも有用である。水濡れが起きたり結露が生じたりし易い表面にも有用である。
〔ICタグ〕
基本的には、通常のICタグがそのまま使用できる。ICタグの内部構造や材質、形状は特に限定されない。
ICタグには、少なくとも情報記憶部および通信用アンテナを備えている。
情報記憶部は、メモリ回路などからなり、ICタグに保存する情報やICタグで管理すべき情報が記憶できる。情報記憶部は、通常、ICチップの回路に組み込まれた形態でICタグに備えられている。ICチップには、メモリ回路のほか、メモリ回路への書き込みや読み出しを制御する回路、各回路を駆動する電源供給回路、通信信号の生成や変換を行う通信回路なども含むことができる。
ICタグには、ICチップを実装する印刷回路を有する回路基板を備える。回路基板は、剛体状の印刷回路板であってもよいし、可撓性のあるフィルム状印刷回路基板であってもよい。回路基板がなく、ICチップと通信用アンテナとが直接に配線されていたり、ICチップの内部回路に通信用アンテナも組み込まれていたりしてもよい。
通信用アンテナは、ICタグと外部の情報読み取り装置や通信装置との間で、非接触で情報を伝達するのに利用される。通常、ICチップが実装された印刷回路の一部を延長したり回路を追加したりしてアンテナ回路を構成することができる。印刷回路とは別に、金属線のコイルなどからなるアンテナを備えておくこともできる。
ICタグの形状寸法は、ICタグの構造、組み込まれた機能、使用目的などによっても異なる。ICタグ収容体は、比較的に小さくて取扱いが行い難い微小なICタグを、取扱い易くするのに有効である。通常、最大長さが0.2〜200mm程度のICタグに適用できる。ICタグの形状は、一般的には矩形シート状をなしているが、矩形以外にも、円形や多角形、外周辺に凹凸のある形状などもある。厚みが薄いシート状のほか、ブロック状のものや柱状、球体状のものなどもある。シート状のICタグの場合、厚みは0.05〜5.0mm程度である。
ICタグ収容体を利用する場合、ICタグにはそれほど厳重な封止構造や保護構造は必要とされない。樹脂による分厚い封入構造などは不要である。但し、ICタグ収容体による保護に加えて、ICタグ自体に樹脂などによる保護構造を備えておくことは可能である。
〔収容容器〕
ICタグの全体を囲んで収容し、物理的および化学的、特に電気的にICタグを保護する。
収容容器の材料や構造は、ICタグと外部との通信機能などを阻害しないものであれば、特に限定されない。通常の包装容器や電子部品パッケージの技術が適用できる。一般的には、1面が開口した容器と開口を塞ぐ蓋との組み合わせ構造が採用される。その他、一対の半体容器を合わせて収容容器を構成するものや、柔軟なシート材料でICタグを包んだり覆ったりする構造、2枚のシート材料の間にICタグを挟み込むもの、袋にICタグを収容するものなども採用できる。
収容容器の材料は、通常は、電気的絶縁材料が使用される。具体的な材料として、PET、PP、PC、PIP、PSなどの合成樹脂シートが挙げられる。収容容器が透明であれば、収容したICタグが確認し易い。紙や不織布、編織布を用いることもできる。紙などに樹脂をコーティングしたり含浸させたりしたものも使用できる。ガラスやセラミックなどからなるシート材料も使用できる。複数の材料を積層したものを使用したり、各部の機能に合わせて部分的に材料を違えたりすることもできる。なお、金属のように、ICタグと接触したときにICタグの機能を損なうおそれのある材料は、ICタグと接触しない個所など、悪影響が少ない形態であれば使用することもできる。
また、収容容器のうち、ICタグと対象物品との間で、ICタグとは間隔をあけたところに、金属箔などからなる導電層を配置しておくことができる。ICタグ収容体を取り付ける対象物品が金属材料からなる場合、金属材料の材質や特性および形状構造によって、ICタグに与える電磁気的影響には大きな違いが生じる。それによって、ICタグの通信アンテナによる通信状態も大きく変動する。前記した導電層が存在すると、対象物品の金属材料によるICタグへの電磁気的影響が安定したり軽減されたりする。ICタグの通信状態が安定して、確実な情報伝達が可能になる。
収容容器は、ICタグの全体を囲んだ状態でICタグを収容しておく。ICタグが外部に露出しないようにしておく。水密状態あるいは気密状態にしておくことができる。それほど厳密な密封状態にしなくても良い場合もある。ICタグ収容体の使用環境で要求される使用期間内において、ICタグの機能が十分に発揮できる程度の封入状態でよい。ICタグ自体にもある程度の耐水性や耐環境性があれば、経時的にわずかな量の水分や外気、微細な塵埃などが侵入しても大きな問題はない。
収容容器は、開閉自在な構造を採用することもできる。通常は、ICタグ収容体が製造された段階では、収容容器を開く必要はない。実質的に永久密閉された状態でよい。但し、ICタグ収容体の廃棄作業の際に、収容容器を開いてICタグが取り出せるようにしておくことは有用である。
〔空間形成部〕
収容容器に配置される。ICタグ収容体を対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成する。収容容器の本体部分と同じ材料で収容容器の一部として構成することもできるし、収容容器とは別の材料あるいは別部品で構成することもできる。
空間とは、収容容器などの構造材料がない空気の層が存在する部分を意味する。ICタグと対象物品の表面との間が全面において空間である必要はない。少なくとも、ICタグに対する電気的な悪影響が軽減できる程度に、ICタグと対象物品の表面との間に空間が形成された領域が存在すればよい。例えば、空間形成部を構成する部材の一部が、対象物品の表面とICタグとの間の空間の一部を埋めていても構わない。
収容容器の内部あるいは外部に、ICタグの収容個所と対象物品の表面に当接する個所とを隔離する壁や柱、突起などの構造部材を備えておくことで、空間形成部が構成できる。収容容器の壁面構造の一部を変形させて、前記隔離構造を構成することができる。
空間形成部は、ICタグと対象物品の表面との間だけでなく、対象物品の表面の方向とは別の方向にも配置すれば、ICタグとICタグ収容体の外部との間に空間を形成させることができる。その結果、対象物品の表面の方向とは別の方向に対してもICタグの保護機能が発揮できる。
〔シート容器部〕
収容容器の一部を構成し、シート材にICタグが収容される収容凹部が成形されている。
シート材としては、前記した収容容器の材料として挙げた材料が使用できる。成形に適した材料として、合成樹脂や紙が挙げられる。シート材の厚みは、収容凹部の成形に適した厚みが好ましい。材質によっても異なるが、通常は、0.1〜1.0mmに設定される。
通常の合成樹脂シートや紙材料に対する成形技術で、収容凹部が形成できる。具体的には、プレス成形、圧空成形、真空成形などが採用できる。通常は圧空成形が好ましい。収容凹部の一部として、あるいは、収容凹部とは別に、空間形成部も一体的に成形することができる。
収容凹部の形状は、ICタグの形状に合わせて設定できる。例えば、ICタグの平面形と同じか少し大きい程度の相似形状の平面形が採用できる。ICタグを出し入れするための隙間や空間を追加することもできる。収容凹部の深さは、ICタグの厚みと同じ程度かより深くなるように設定できる。ICタグの厚みよりも深い収容凹部は、収容凹部の深さ方向の隙間あるいは空間を、空間形成部としても機能させることができる。
空間形成部は、収容凹部に収容されたICタグと、対象物品の表面との間に、物理的な隔離構造を構成できればよい。例えば、収容凹部の一部に、前記ICタグが配置される面よりも収容凹部の外側に突き出した突出部を設けて、突出部が当接する対象物品の表面とICタグが配置される面との間に空間を形成することができる。突出部は、収容凹部とは別個にシート容器部に設けておくこともできる。収容凹部の内側壁にICタグを載せる張出段部や張出突起を設けて、張出部分に載せたICタグと収容凹部の底面との間に空間を形成することもできる。
収容凹部には、ICタグの位置決めを行ったり動きを規制したりする突起や凹部、溝などの構造を備えておくことができる。このような構造は、ICタグ収容体の姿勢が変わったり、振動や外力が加わったりしたときにも、ICタグの位置や姿勢が変わるのを阻止して対象物品の表面との間の空間が無くなったり狭くなったりすることを防ぐ。
収容凹部には、空間形成部を構成するブロックや柱などの別部品を取り付けるための構造を備えておくこともできる。例えば、ICタグを支えるブロック部品の係合用凹凸や嵌合穴などである。
シート容器部には、収容凹部の開口縁の外周に、フィルム蓋部を貼り付けるフランジ状の面を備えておくことができる。フランジ面の幅を十分に取ることで、ICタグとフランジ面の外端との間に空間を形成する空間形成部の機能を持たせることもできる。通常、収容凹部の開口縁からシート容器部の外縁までのフランジ面の距離を、2〜15mmに設定できる。
シート容器部には、シート容器部あるいはICタグ収容体を取り扱ったり輸送保管に供したり対象物品に取り付けて使用したりする際に必要な構造を設けておくことができる。例えば、ICタグ収容体を対象物品に係合や嵌合で取り付けるための凹凸形状がある。ICタグ収容体の運搬取扱い時に引掛ける孔や掴む突起がある。これらの構造も、前記した圧空成形などの成形技術で形成しておくことができる。
〔フィルム蓋部〕
シート容器部の収容凹部を覆ってシート容器部の表面に貼り付けられる。
フィルム蓋部の材料は、前記した収容容器の材料の中から選択して採用できる。比較的に薄くて、シート容器部に貼り付け易い材料が好ましい。耐湿性や耐環境性に優れた材料が好ましい。具体的には、PET、PP、PCPI、PSなどの樹脂フィルムが挙げられる。複数材料の複合フィルムも使用できる。フィルム厚みは、10〜1000μmの範囲に設定できる。透明なフィルムであれば、収容凹部に収容されたICタグが確認し易い。
フィルム蓋部は、収容凹部の外周で全周にわたってシート容器部の表面に貼り付けておいてもよいし、ICタグが脱落したり外部から異物が侵入したりし難くなっていれば、収容凹部の外周に断続的に貼り付けておくだけでもよい場合がある。
フィルム蓋部をシート容器部の表面に貼り付けるには、接着剤、粘着剤あるいは熱融着などの接合手段が用いられる。フィルム蓋部の表面に、粘着層やホットメルト接着剤層を形成しておけば、貼り付け作業が容易になる。粘着層やホットメルト接着剤層は、シート容器部の表面側に形成しておいてもよい。
〔帯状シート材〕
一定の幅で連続した帯状をなし、シート容器部の連設体を製造する材料となる。
平坦な状態で準備された帯状シート材を、長さ方向に連続的に走行させて、圧空成形用などの成形装置に供給すれば、シート容器部の収容凹部を、帯状シート材の長さ方向に一定の間隔をあけて順次成形することができる。このようにして収容凹部が形成された帯状シート材は、シート容器部の連設体である。シート容器部には、収容凹部のほか、前記した空間形成部となる突出部などの各構造部材も、同様にして成形しておくことができる。
帯状シート材には、走行用の送り孔を、帯状シート材の側辺に沿って一定間隔毎に貫通形成しておくことができる。各シート容器部あるいは収容凹部の位置を示す位置決め用の貫通孔も形成できる。これらの貫通孔は、帯状シート材に予め形成しておいてもよいし、成形装置の内部に組み込まれたり別個に設置されたりするパンチ加工装置で連続的に形成することもできる。
帯状シート材に、所定の構造が形成されたシート容器部の連設体は、直ちにICタグの収容作業を行ってもよいし、一旦、保管したり輸送に供したりすることもできる。シート容器部の連設体を取り扱うときは、ロール状に巻回した状態にすることで、嵩低い状態で効率的に取り扱える。ICタグ収容体の製造作業時にも、巻回ロールを端部から引き出して走行させれば、作業が行い易い。
〔連設体構造のICタグ収容体〕
長さ方向に沿ってシート容器部が複数個連設された帯状シート材を用いて構成できる。
上記連設体の各収容凹部にそれぞれICタグを収容したあと、ICタグが収容された収容凹部を覆って連設体の表面に帯状のフィルム蓋部を貼り付ければ、複数のICタグ収容体が連設された構造のICタグ収容体連設体を得ることができる。
帯状のシート材を長さ方向に走行させながら、収容凹部の成形、ICタグの収容、フィルム蓋部の貼り付けを順次行うことができ、大量生産に適した技術である。
個々のICタグ収容体すなわちシート容器部の間に、帯状シート材を横断する切り離し容易な切離部を設けておくことができる。切離部は、ミシン目、弱め線、切欠きなど、通常の包装技術で採用されている易切離手段が採用できる。勿論、使用時に、ハサミやナイフで、個々のICタグ収容体に切り離して使用することもできる。
ICタグ収容体の製造、輸送、保管からICタグ収容体の使用時までは、連設体の状態で取扱うことができる。連設体をロール状に巻回しておけば、取扱いが容易である。
〔ICタグ収容体の使用〕
ICタグ収容体を使用するには、対象物品の表面に取り付ける。
取り付け手段としては、接着や粘着、熱融着による接合や、釘やピンなどの金具による止定、対象物品に有する凹凸構造などとの係合や嵌合などが採用できる。紐やテープによる固定も採用できる。ICタグ収容体の取付面に、予め、粘着剤層を設けておくこともできる。この場合、使用時までは粘着剤層の表面を剥離シートで覆っておけばよい。
ICタグ収容体の取り付け姿勢として、ICタグ収容体の空間形成部が、ICタグと対象物品の表面との間に配置されるようにする。対象物品の表面とは反対側で露出する面にも空間形成部が配置されれば、外部からの電気的悪影響や機械的損傷に対しても保護する機能が発揮できる。
シート容器部とフィルム蓋部とからなる収容容器の場合、シート容器部側の端面を対象物品側に配置して取りつけてもよいし、フィルム蓋部側の端面を対象物品側に配置して取りつけることもできる。通常は、シート容器部に設けられた突出部などの空間形成部が、対象物品の表面に当接するように配置して取り付ける。
本発明にかかるICタグ収容体は、ICタグの全体を囲んで収容する収容容器に設けられた空間形成部が、ICタグ収容体を対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成するので、ICタグのアンテナなどが対象物品の表面に接触することが確実に防止でき、電磁波による通信機能が良好に発揮される。特に、空間による電磁気的な隔離は、絶縁性材料による隔離に比べても、簡単で効率的な隔離が可能であり、ICタグの通信機能を高性能に発揮させることができる。
収容容器および空間形成部は、シート材料に対する成形技術などで簡単に製造でき、ICタグの収容も簡単に行えるので、ICタグを樹脂に完全に封入する方法などに比べて、生産コストが格段に低減できる。ICタグを取り付けたことによる対象物品の重量増加も少ないため、対象物品の取扱いも容易で輸送コストも低減できる。ICタグ収容体が不用になれば、収容容器からICタグを取り出すこともできるので、破棄作業や再生作業も簡単になる。
図1〜3に示すICタグ収容体Pは、短冊片状のICタグ30が、シート成形品からなる収容容器10に収容されている。
〔ICタグ〕
ICタグ30は、比較的に柔軟な印刷回路シートからなり、印刷回路の一部に、ループ状のアンテナ34が形成され、小さな矩形板状のICチップ32が実装されている。ICチップ32は、半導体チップの内部回路に、情報記憶用のメモリ回路や、情報や命令をアンテナ34から送信したり受信したりするための通信制御回路が組み込まれている。外部から供給される電磁波から電源を得る電源回路なども組み込まれる。ICタブ30の寸法例として、9×45mmで厚み0.2mmのものが使用できる。
〔収容容器〕
収容容器10は、全体の平面形が矩形状をなし、PS樹脂からなるシート材を圧空成形して、中央に収容凹部22が形成されたシート容器部20と、ICタグ30が収容された収容凹部22の上方を覆ってシート容器部20の上面に貼り付けられた、PET樹脂からなるフィルム蓋部40とを有する。
〔シート容器部〕
シート容器部20の収容凹部22は、概略直方体状をなしている。収容凹部22の平面形状は、ICタグ30の平面形状とほぼ同じか少し大きくなっている。収容凹部22の長手方向の両端には、収容凹部22の中央部分よりも両側に張り出し、かつ、底面側にも突出した空間形成用の突出部24が設けられている。突出部24の幅は、ICタグ30の幅よりも広くなっているので、収容凹部22にICタグ30を出し入れする際の手掛かりにしたりICタグ30の装入具を差し入れたりするのに利用できる。一対の突出部24の中間では、収容凹部22の中央の底面25は、突出部24の下端よりも上方に配置され、この中央底面25の上にICタグ30が載置される。中央底面25の上面には粘着層50が設けられ、ICタグ30を粘着固定する。なお、図示を省略しているが、シート材を成形して形成される収容凹部22の形状には、成形用の抜き勾配や抜きテ−パを設けることができる。この場合、収容凹部22の側面は少し傾斜することになる。
シート容器部20の寸法例として、シート厚み0.3mm、平面形が72mm×20mmで、全高7mmに設定できる。収容凹部22の寸法例として、全長50mm、中央部分の横幅11mm、突出部24の位置での横幅12mm、収容凹部22の長手方向に測った突出部24の幅5mm、中央部分の深さ6mm、突出部24の深さ2mmに設定できる。この場合、収容凹部22に収容されたICタグ30の上面から収容凹部22の上端までの距離が3mm、ICタグ30の下面と突出部24の下端面との距離が3mmになる。ICタグ30の側辺からシート容器部20の側辺までは3mm、ICタグ30の端辺からシート容器部20の端辺までは3mmになる。
シート容器部20の長手方向で一方の側辺に沿って狭い間隔で送り孔26が貫通形成されている。他方の側辺には、位置決め孔27が貫通形成されている。何れも、帯状のシート材からシート容器部20を製造したり、シート容器部20にICタグ30を収容したり、フィルム蓋部40を貼り付けたりする作業工程で利用される。
〔フィルム蓋部〕
フィルム蓋部40は、送り孔26および位置決め孔27よりも内側で、収容凹部22を完全に覆う範囲に配置されている。フィルム蓋部40は、収容凹部22の外側で、シート容器部20の上面に、接着剤を用いて接着するか、熱融着されている。フィルム蓋部40は、収容凹部22の周囲で隙間なくシート容器部20と接合されている場合もあるし、断続的に接合されている場合もある。フィルム蓋部40の寸法例として、厚み0.1mmで、シート容器部20の長さ方向に測った幅を65mmに設定できる。
〔ICタグ収容体の取り付け〕
図2に示すように、ICタグ収容体Pは、対象物品Wの表面に、突出部24の下端面が当接する状態で取り付けられる。取り付けは、接着剤や粘着剤を使うことができる。両面粘着テープを使用することもできる。ICタグ収容体Pをまたいで対象物品Wの表面にテープを貼ることで、ICタグ収容体Pを対象物品Wに固定してもよい。予め、突出部24の下端面に粘着層を設けておけば、ICタグ収容体Pを対象物品Wの表面に当接させるだけで取付固定することができる。
ICタグ収容体Pの取付状態において、ICタグ30と対象物品Wの表面との間には、突出部24が介在していることで、一定の距離があいている。突出部24の内部で、突出部24の底面とICタグ30の下面との間には空間がある。また、左右の突出部24の中間では、ICタグ30が載置された収容凹部22の中央底面25と、対象物品Wの表面との間にも空間がある。
このような空間を介して、対象物品Wの表面から隔離されたICタグ30は、対象物品Wの表面が金属材料からなるものであっても、電磁気的な悪影響を受け難い。ICタグ30に、外部から情報伝達のための電磁波が供給されたときに、ICタグ30に備えたアンテナ34は、対象物品Wの表面による悪影響を受けることなく、良好な通信状態を維持することができる。例えば、ICタグ30の通信周波数が、13.56MHzである場合、対象物品Wの表面とICタグ30のアンテナ34との間の空間が2.0mm以上、好ましくは3.0mm以上あれば、電磁気的な影響は実質的に問題にならない。
対象物品Wの周辺に別の金属物品が近づいてきた場合も、収容凹部22の内部で、ICタグ30の上面と収容凹部22の上面を覆うシート蓋部40との間には空間があいているので、シート蓋部40の上面に金属物品が接触したとしても、ICタグ30に電気的な悪影響を及ぼすことが防がれる。ICタグ収容体Pの側方でも、ICタグ30の外周よりも外側に延びるシート容器部20の側端によって、金属物品がICタグ30に電気的悪影響を及ぼすことが防がれる。
図2では、対象物品Wの上面にICタグ収容体Pが配置された姿勢であるが、対象物品Wを動かしたり姿勢を変えたりしたときには。対象物品Wの垂直面や下面にICタグ収容体Pが配置されることも起こる。この場合も、ICタグ30は、粘着層50によって収容凹部22の中央底面25に固定されているので、ICタグ30が収容凹部22の内部で、みだりに移動したり傾いたりすることはなく、ICタグ収容体Pの外面に金属物品が接触しても、ICタグ30は電気的悪影響を受け難い。
しかも、他の物品がICタグ収容体Pにぶつかっても、ICタグ収容体Pの外面からICタグ30のアンテナ34やICチップ32までの間には距離があり空間があいているので、良好な緩衝作用が発揮され、ICタグ30が機械的に損傷することを良好に防止できる。従来知られている樹脂封入されたICタグの場合、樹脂外殻に加わった衝撃力や振動は、樹脂を通じてそのままICタグに伝達されるので、ICタグの微細な内部配線などが衝撃や振動で損傷する心配がある。ICタグ収容体Pの外面とICタグ30との間に空間があいている前記実施形態であれば、空間による衝撃、振動の吸収作用によって、ICタグ30に過大な衝撃や振動が加わることが確実に防止できる。
なお、ICタグ収容体Pが不用になったり、対象物品Wを廃棄したりする際には、対象物品Wの表面からICタグ収容体Pを剥がし取ればよい。不用になったICタグ収容体Pは、フィルム蓋部40を剥がし、ICタグ30を取り出して、廃棄処理を行うこともできる。シート容器部20やフィルム蓋部40は、プラスチック材料として廃棄処分したり再生処理したりできる。ICタグ30は、シート容器部20とは別にして、そのまま再使用したり、適切な廃棄処理を行ったりすることができる。ICタグ30に含まれる印刷回路やICチップの金属材料を回収することもできる。
〔ICタグ収容体の別例(1)〕
図4に示す実施形態は、シート容器部20の構造が少し異なる。前記実施形態と異なる点を主にして説明する。
シート容器部20は、中央に収容凹部22を有する。収容凹部22のうち、ICタグ30が置かれるのは、長手方向の両端に配置された端部底面28である。両側の端部底面28の間は、端部底面28よりも下方に突き出した突出部24になっている。したがって、ICタグ30の底面と、対象物品Wの表面との間には、突出部24の突出幅に対応する空間が形成される。
端部底面28から収容凹部22の開口に至る内側面29が、開口に向かって内側に傾斜した傾斜面になっている。したがって、収容凹部22の開口の長さは、ICタグ30の長さよりも短くなっている。
収容凹部22にICタグ30を収容する際には、収容凹部22の開口を長さ方向に少し拡げるように変形させるか、ICタグ30を少し湾曲させて長さが短くなるようにした状態にする。ICタグ30が端部底面28の上に配置された段階では、収容凹部22あるいはICタグ30の変形は元に戻る。ICタグ30は、下面側は端部底面28に当接し、上面側の縁部が傾斜面29に当接しているので、上下何れの方向にも移動できない状態である。対象物品Wを移動させたり姿勢を傾けたり振動や衝撃力を加えたりしたときでも、ICタグ30がフィルム蓋部40の方向に移動することがない。対象物品Wの表面との間だけでなく、フィルム蓋部40の方向についても確実に空間が形成された状態を維持できる。
上記実施形態では、前記実施形態における粘着層50が必要とされない点で、工程の削減が図れる。
〔ICタグ収容体の連設体〕
図5は、ICタグ収容体Pの連設体60とその製造作業を示している。
連設体60には、帯状のシート材に、シート容器部20となる収容凹部22を順次成形したものを用いる。帯状シート材の側辺には、送り孔26や位置決め孔27もパンチ加工で形成されている。送り孔26や位置決め孔27を利用して、帯状シート材を長さ方向に走行させ、所定間隔毎に正確に、収容凹部22を成形したり、切離部62を加工したりすることができる。このような帯状シート材の加工は、例えば、電子部品の包装に利用されているキャリアテープの製造装置や製造技術が適用される。
収容凹部22の内部で、中央部分の中央底面25の表面には粘着層50が塗工形成される。粘着層50は、両面粘着テープを貼ることで形成することもできる。
収容凹部22に、予め製造されたICタグ30が装入される。ICタグ30は粘着層50に押し付けられて固定される。
次に、フィルム蓋部40となる帯状フィルムを、ICタグ30が装入されたシート容器部20の連設体60の上面に沿って同じように走行させる。帯状のフィルム蓋部40の上面から加熱具で熱融着すれば、フィルム蓋部40はシート容器部20の連設体60に取り付け固定される。
隣り合うシート容器部20同士の境界線には、フィルム蓋部40を含めて、幅方向に横断して、ミシン目状で切り離し容易になった切離部62が形成される。
このようにして製造されたICタグ収容体Pの連設体60は、連設体60のままで輸送保管あるいは流通に供することができる。ICタグ収容体Pを対象物品Wに取り付けるときには、連設体60の切離部62で、個別のICタグ収容体Pに切り離す。このようにして取り扱えば、細かな部品であるICタグ収容体Pを紛失したり別のICタグ収容体Pと混同したりする問題が防止できる。
また、対象物品Wの生産ラインに、ICタグ収容体Pの取付工程を組み込み、自動化することも容易になる。例えば、ICタグ収容体Pの連設体60を、巻回ロールの形態で準備しておき、巻回ロールから連設体60を引き出しながら、個々のICタグ収容体Pに分離して、生産ラインを流れている対象物品Wに取り付けることができる。このような作業は、例えば、キャリアテープに収容された電子部品を、回路基板や電子装置に組み込む自動化作業工程と共通する装置や作業技術が適用できる。
〔ICタグ収容体の別例(2)〕
図6に示す実施形態は、円盤状のICタグ収容体Pを表す。
正方形状をなすICタグ30が、2枚の柔軟な合成樹脂からなるシート材62、62で挟まれている。シート材62、62は、ICタグ30の収容部分の外側で、互いに重ね合わせて接合されている。シート材62、62の外周を、両側から、円環状をなし剛性のある合成樹脂からなるリング60、60で挟み付けて、一体的に接合している。リング60、60の厚みは比較的に分厚い。ICタグ30の厚みにシート材62、62の厚みを加えた厚みよりも、両リング60,60の外面間における距離のほうが、十分に大きくなっている。
シート材62、62およびリング60、60が、ICタグ30の収容容器10を構成している。厚みのあるリング60、60が、空間形成部を構成する。
図6(b)に示す取付状態では、対象物品Wの表面に、リング60の下面が当接する。この状態で、対象物品Wの表面にICタグ30を取り付けると、ICタグ30と対象物品Wの表面との間には、リング60の厚みに対応するだけの空間が形成される。対象物品Wによる電磁気的な悪影響が防止できる。また、ICタグ30は、側方についてもリング60、60で囲まれているので、他の物品などが側方からICタグ30に衝突したり、電磁気的な悪影響を及ぼしたりすることを阻止できる。ICタグ30の外部に露出した方向についても、リング60の径よりも大きな物品は、リング60の内側には侵入できないので、保護機能が発揮される。
上記実施形態では、ICタグ30の外形に合わせて容器の形状や収容凹部の形状を厳密に決めておく必要がなく、リング60の内径よりも小さければ任意の寸法形状を有するICタグ30に適用できる。
〔ICタグ収容体の別例(3)〕
図7に示すICタグ収容体Pは、収容されたICタグ30と対象物品Wとの間に導電層を有する。
基本的な収容容器10の材料や構造は、前記した図2などに示された実施形態と共通している。但し、対象物品Wに対して、収容容器10のフィルム蓋部40側を当接させて取り付ける点が違う。
シート容器部20には収容凹部22を有し、収容凹部22の両端には、取付姿勢において上方側に突き出す突出部24を有する。左右の突出部24の間は、突出部24よりも凹んでいる。前記実施形態では底面25となっていた中央部分が、平坦な天井面25になっている。この天井面25の内面に当接してICタグ30が配置される。収容凹部22の両端側壁は開口側が狭くなるテ−パを有しているので、収容凹部22の開口から内部に押し込んだICタグ30は、収容凹部22のテ−パ状の側壁と天井面25との間に挟み込まれて位置決めされる。天井面25の内側には粘着層50が設けられ、ICタグ30の固定を確実にしている。
シート容器部20の収容凹部22を塞ぐフィルム蓋部40は、PETなどの合成樹脂フィルム42と、アルミニウムの薄膜などからなる導電層44とが積層された積層シートで構成されている。図示を省略したが、フィルム蓋部40の外面には粘着層を設けて、対象物品Wに粘着固定できるようになっている。
対象物品Wへの取付状態で、ICタグ収容体PのICタグ30は、対象物品Wの表面との間に十分な間隔があいているとともに、ICタグ30と対象物品Wとの間に、導電層44が配置されることになる。なお、導電層44は、ICタグ30に対して十分な間隔をあけて配置されており、ICタグ30に接触することはない。
対象物品Wが金属材料からなる場合、その材質や形状、構造の違いによって、ICタグ30に与える電磁気的な影響の強さは大きく変わる可能性がある。
そのため、ICタグ30と対象物品Wとの間に十分な空間を形成しているが、それに加えて、ICタグ30と対象物品Wとの間に導電層44が存在していることで、対象物品Wの電磁気的影響によって、ICタグ30の通信アンテナ34による通信状態が変動したりバラツキが生じたりするのを防いで、通信状態を安定させて一定した機能が発揮できるようにすることができる。その結果、ICタグ30の通信状態は良好で安定したものになり、ICタグ30と外部機器との情報伝達が良好に行えるようになる。
本発明の実施形態を表すICタグ収容体の一部切欠平面図 ICタグ収容体の一部断面正面図 ICタグ収容体の側断面図 別の実施形態を表すICタグ収容体の一部断面正面図 ICタグ収容体の連設体を示す一部切欠平面図 別の実施形態を表すICタグ収容体の平面図(a)および断面図(b) 別の実施形態を表すICタグ収容体の一部断面正面図
符号の説明
10 収容容器
20 シート容器部
22 収容凹部
24 突出部
25 底面
30 ICタグ
32 ICチップ
34 アンテナ
40 フィルム蓋部
50 粘着層
60 連設体
62 切離部
P ICタグ収容体
W 対象物品

Claims (7)

  1. 対象物品の表面に取り付けて使用されるICタグ収容体であって、
    情報記憶部および通信用アンテナを有するICタグと、
    前記ICタグの全体を囲んで収容する収容容器と、
    前記収容容器に配置され、ICタグ収容体を前記対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成する空間形成部と
    を備えるICタグ収容体。
  2. 前記収容容器が、シート材に前記ICタグが収容される収容凹部が成形されてなるシート容器部と、前記シート容器部の収容凹部を覆ってシート容器部の表面に貼り付けられるフィルム蓋部とを有する
    請求項1に記載のICタグ収容体。
  3. 前記シート容器部が、前記シート材に前記収容凹部とともに前記空間形成部が成形されてなる
    請求項2に記載のICタグ収容体。
  4. 前記空間形成部が、前記収容凹部のうち、前記ICタグが配置される面よりも収容凹部の外側に突き出した突出部である
    請求項3に記載のICタグ収容体。
  5. 前記シート材が帯状をなし、
    前記シート容器部は、前記帯状シート材の長さ方向に沿って複数個が連設されてなり、
    前記帯状シート材には、隣り合う前記シート容器部の間に配置され帯状シート材を横断する切り離し容易な切離部と、帯状シート材の側辺に沿って配置され帯状シート材を貫通する貫通孔とを有する
    請求項2〜4の何れかに記載のICタグ収容体。
  6. 請求項2〜5の何れかに記載されたICタグ収容体の製造方法であって、
    帯状のシート材を長さ方向に走行させながら、帯状シート材の長さ方向に間隔をあけて前記収容凹部を成形し、前記シート容器部が連続形成された連設体を得る工程(a)と、
    前工程(a)で得られた連設体の各収容凹部に前記ICタグを収容する工程(b)と、
    前工程(b)でICタグが収容された収容凹部を覆って前記連設体の表面に帯状のフィルム蓋部を貼り付ける工程(c)と
    を含むICタグ収容体の製造方法。
  7. 請求項2〜5の何れかに記載されたICタグ収容体の製造に用いるICタグ収容体製造用シートであって、
    全体が帯状のシート材からなり、
    前記帯状シート材の長さ方向に連設された前記シート容器部を備え、
    前記シート容器部は、シート容器部の中央に配置された前記収容凹部と、収容凹部の一部に配置され収容凹部の底面よりも下方に突き出した突出部とが成形されてなるものである
    ICタグ収容体製造用シート材。
JP2003352418A 2003-10-10 2003-10-10 Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート Pending JP2005115845A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003352418A JP2005115845A (ja) 2003-10-10 2003-10-10 Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003352418A JP2005115845A (ja) 2003-10-10 2003-10-10 Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005115845A true JP2005115845A (ja) 2005-04-28

Family

ID=34543368

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003352418A Pending JP2005115845A (ja) 2003-10-10 2003-10-10 Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005115845A (ja)

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006318025A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Toyo Seikan Kaisha Ltd Icタグ対応プラスチック材とicタグ及びicタグ対応容器
WO2006126524A1 (ja) * 2005-05-25 2006-11-30 International Business Machines Corporation Idタグ・パッケージとrfidシステム
JP2007034474A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの貼付構造
JP2007192708A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの貼付構造
JP2007233655A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sumitomo Metal Ind Ltd Idタグを用いた形鋼の管理方法
JP2007233533A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの取付構造
JP2007238138A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Toyo Seikan Kaisha Ltd Icタグ付き金属蓋及び金属容器
JP2008009537A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Hitachi Chem Co Ltd Icタグ
JP2008040704A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Ltd Rfidタグ
JP2008123281A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Hitachi Chem Co Ltd Icタグ装着用冶具
JP2009053964A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Murata Mfg Co Ltd 無線icデバイスの供給方法、電子部品の供給方法、および供給テープ
JP2009238023A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Toppan Forms Co Ltd 非接触型データ受送信体の製造方法
JP2010140086A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd Rfidタグユニット及びそれを備えたコンクリート製品、コンクリート構造物並びにrfidタグの固定方法
JP2011141858A (ja) * 2009-12-10 2011-07-21 Nitta Corp 情報記憶媒体、管理対象物品および管理システム
JP2012027947A (ja) * 2011-10-26 2012-02-09 Tooa:Kk 木材用認証タグの取付構造
US8807438B2 (en) 2006-02-22 2014-08-19 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. RFID tag substrate for metal component
JP2020177524A (ja) * 2019-04-19 2020-10-29 株式会社三井E&Sマシナリー 無線タグ用保護容器

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006318025A (ja) * 2005-05-10 2006-11-24 Toyo Seikan Kaisha Ltd Icタグ対応プラスチック材とicタグ及びicタグ対応容器
JPWO2006126524A1 (ja) * 2005-05-25 2008-12-25 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Maschines Corporation Idタグ・パッケージとrfidシステム
WO2006126524A1 (ja) * 2005-05-25 2006-11-30 International Business Machines Corporation Idタグ・パッケージとrfidシステム
JP4884383B2 (ja) * 2005-05-25 2012-02-29 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション Idタグ・パッケージとrfidシステム
JP2007034474A (ja) * 2005-07-25 2007-02-08 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの貼付構造
JP2007192708A (ja) * 2006-01-20 2007-08-02 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの貼付構造
US8807438B2 (en) 2006-02-22 2014-08-19 Toyo Seikan Kaisha, Ltd. RFID tag substrate for metal component
JP2007233533A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Dainippon Printing Co Ltd Icタグの取付構造
JP2007233655A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Sumitomo Metal Ind Ltd Idタグを用いた形鋼の管理方法
JP2007238138A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 Toyo Seikan Kaisha Ltd Icタグ付き金属蓋及び金属容器
JP2008009537A (ja) * 2006-06-27 2008-01-17 Hitachi Chem Co Ltd Icタグ
JP2008040704A (ja) * 2006-08-04 2008-02-21 Hitachi Ltd Rfidタグ
JP2008123281A (ja) * 2006-11-13 2008-05-29 Hitachi Chem Co Ltd Icタグ装着用冶具
JP2009053964A (ja) * 2007-08-28 2009-03-12 Murata Mfg Co Ltd 無線icデバイスの供給方法、電子部品の供給方法、および供給テープ
JP2009238023A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Toppan Forms Co Ltd 非接触型データ受送信体の製造方法
JP2010140086A (ja) * 2008-12-09 2010-06-24 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd Rfidタグユニット及びそれを備えたコンクリート製品、コンクリート構造物並びにrfidタグの固定方法
JP2011141858A (ja) * 2009-12-10 2011-07-21 Nitta Corp 情報記憶媒体、管理対象物品および管理システム
JP2012027947A (ja) * 2011-10-26 2012-02-09 Tooa:Kk 木材用認証タグの取付構造
JP2020177524A (ja) * 2019-04-19 2020-10-29 株式会社三井E&Sマシナリー 無線タグ用保護容器
JP7320978B2 (ja) 2019-04-19 2023-08-04 株式会社三井E&S 無線タグ用保護容器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005115845A (ja) Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート
US8068028B2 (en) Encapsulated RFID device for flexible, non-planar or curvilinear surfaces
ES2569210T3 (es) Cartón corrugado inteligente
US20080180217A1 (en) RFID tag
KR20130069628A (ko) 무선 주파수 식별 태그를 구비한 용기 시일 및 그 제조 방법
CA2555813A1 (en) Rfid tag and method of manufacturing the same
CA2653585A1 (en) Radio frequency identification device for plastic container and method of manufacture of same
JP2000105807A (ja) ラベル状の非接触データキャリア
US11829829B2 (en) Wireless vibration monitoring sensor device with flexible form factor
US20100084473A1 (en) Radio Frequency Identification Tag for the Metal Product with High Thermal Resistance and the Fabricating Method Thereof
JP2006003497A (ja) Icタグ付きラベル、及びicタグ付き容器
JP2007230643A (ja) 非接触icタグ付きカップ状容器
JP2007192708A (ja) Icタグの貼付構造
JP2022505259A (ja) Rfidホイルタグ
JP2016170576A (ja) Rfidラベル
US20220182849A1 (en) Method and system for performing ad hoc diagnostics, maintenance, programming, and tests of internet of things devices
JP2007079831A (ja) Icタグの取付構造及びicタグ付ラベル
JP2006327637A (ja) Icタグ付き容器、及びicタグ付き包装体
KR101565431B1 (ko) Rfid 태그 및 rfid 태그 제조방법
JP2006039643A (ja) 破断検出機能付き非接触型のデータキャリア
JP2017039511A (ja) 金属製ドラム缶
US11864058B1 (en) Flexible tracking device for cables and equipment
US20230403535A1 (en) Adhesive Tape Platform with Form Factor for Improved Sensing
WO2024044336A1 (en) Adhesive tape platform with form factor for improved sensing
WO2021157329A1 (ja) ブリスター包装、ブリスター包装の製造方法、及びブリスター包装を用いたrf装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060117

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060310

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060627

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061107