JP2005115845A - Icタグ収容体とその製造方法ならびにicタグ収容体製造用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 対象物品Wの表面に取り付けて使用されるICタグ収容体Pであって、情報記憶部および通信用アンテナを有するICタグ30と、ICタグ30の全体を囲んで収容する収容容器20と、収容容器20に配置され、ICタグ収容体Pを対象物品Wの表面に取り付けたときに、ICタグ30と対象物品Wの表面との間に空間を形成する突出部24などの空間形成部とを備える。
【選択図】 図2
Description
ICタグは、従来、商品管理や生産管理に利用されていたバーコードなどに置き換わる技術である。バーコードなどでは不可能であった個別の物品毎に異なる情報を取り扱える点で、従来とは全く異なる新たな機能を発揮させることもできる。将来の利用拡大が期待されている。
一般的なICタグの構造は、外部の装置機器との間で、無線により非接触で情報通信するためのアンテナ回路が作製された回路基板に、メモリ機能を有する半導体集積回路(IC)チップが実装されている。回路基板は、可撓性のあるフィルム回路基板が使用されることが多い。ICチップは数mm程度の微小なものであり、アンテナを含めたICタグの大きさも、最大長さが数cm以下程度まで、厚みが数mm以下程度まで小さくすることができる。
ICタグを物品に取り付けるには、小片状のICタグを、粘着剤や接着剤で物品に貼り付ける方法が提案されている。この方法であれば、既製の商品などに後からICタグを簡単に取り付けることができる。不用になったICタグの取り外しも可能である。大量に生産流通させる商品の管理などに適した技術である。
特許文献2には、帯状のキャリアテープに粘着剤を介して剥離可能に多数のICタグを整列配置した状態で、帯状キャリアテープを走行させながら、順次、物品をICタグに押圧して、ICタグをキャリアテープから物品に移行させて取り付ける技術が示されている。大量の物品に能率的にICタグを取り付けることができる。
具体的には、ICタグに備えたアンテナの通信機能が、物品を構成する金属材料で損なわれることがある。例えば、アンテナ回路付きの印刷回路フィルムにICチップが実装されているシート状のICタグを、金属材料からなる飲料缶の表面に貼り付けると、ICタグのアンテナが飲料缶の金属表面と接触したり、金属表面と極めて近接した状態になったりする。外部の機器と通信するときの電波が、アンテナよりも飲料缶の金属材料のほうに吸収されたりして、通信感度が低下したり、情報を正確に伝達できなくなったりする。
特許文献1に記載されたように、ICタグを樹脂で完全に封入してしまえば、水濡れや傷付きの問題は防止できる。また、ICタグを覆う樹脂の厚みを分厚くすれば、物品の表面から樹脂内部のICタグのアンテナまでの間隔が取れるので、アンテナの通信機能を損なうことも少なくなる。
本発明の課題は、各種物品に取り付けて使用するICタグにおいて、取り付け構造を複雑にしたり生産コストを上昇させたりすることなく、取り付け状態でICタグの通信用アンテナなどの機能を良好に発揮できるようにすることである。
〔対象物品〕
ICタグによる各種の情報管理を行う物品であれば、対象物品の材料、形状、構造などは、特に限定されない。市場で流通販売されている各種の商品が含まれる。衣料品、食品、日用品、書籍、薬品、医療製品、電化製品などの最終消費物品のほか、各種製品の生産過程で使用される原材料や中間製品なども含まれる。図書館の蔵書や保管資料など、流通販売とは関係のない使用形態における物品の管理にも適用できる。
〔ICタグ〕
基本的には、通常のICタグがそのまま使用できる。ICタグの内部構造や材質、形状は特に限定されない。
情報記憶部は、メモリ回路などからなり、ICタグに保存する情報やICタグで管理すべき情報が記憶できる。情報記憶部は、通常、ICチップの回路に組み込まれた形態でICタグに備えられている。ICチップには、メモリ回路のほか、メモリ回路への書き込みや読み出しを制御する回路、各回路を駆動する電源供給回路、通信信号の生成や変換を行う通信回路なども含むことができる。
ICタグには、ICチップを実装する印刷回路を有する回路基板を備える。回路基板は、剛体状の印刷回路板であってもよいし、可撓性のあるフィルム状印刷回路基板であってもよい。回路基板がなく、ICチップと通信用アンテナとが直接に配線されていたり、ICチップの内部回路に通信用アンテナも組み込まれていたりしてもよい。
ICタグの形状寸法は、ICタグの構造、組み込まれた機能、使用目的などによっても異なる。ICタグ収容体は、比較的に小さくて取扱いが行い難い微小なICタグを、取扱い易くするのに有効である。通常、最大長さが0.2〜200mm程度のICタグに適用できる。ICタグの形状は、一般的には矩形シート状をなしているが、矩形以外にも、円形や多角形、外周辺に凹凸のある形状などもある。厚みが薄いシート状のほか、ブロック状のものや柱状、球体状のものなどもある。シート状のICタグの場合、厚みは0.05〜5.0mm程度である。
〔収容容器〕
ICタグの全体を囲んで収容し、物理的および化学的、特に電気的にICタグを保護する。
収容容器の材料や構造は、ICタグと外部との通信機能などを阻害しないものであれば、特に限定されない。通常の包装容器や電子部品パッケージの技術が適用できる。一般的には、1面が開口した容器と開口を塞ぐ蓋との組み合わせ構造が採用される。その他、一対の半体容器を合わせて収容容器を構成するものや、柔軟なシート材料でICタグを包んだり覆ったりする構造、2枚のシート材料の間にICタグを挟み込むもの、袋にICタグを収容するものなども採用できる。
収容容器は、ICタグの全体を囲んだ状態でICタグを収容しておく。ICタグが外部に露出しないようにしておく。水密状態あるいは気密状態にしておくことができる。それほど厳密な密封状態にしなくても良い場合もある。ICタグ収容体の使用環境で要求される使用期間内において、ICタグの機能が十分に発揮できる程度の封入状態でよい。ICタグ自体にもある程度の耐水性や耐環境性があれば、経時的にわずかな量の水分や外気、微細な塵埃などが侵入しても大きな問題はない。
〔空間形成部〕
収容容器に配置される。ICタグ収容体を対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成する。収容容器の本体部分と同じ材料で収容容器の一部として構成することもできるし、収容容器とは別の材料あるいは別部品で構成することもできる。
収容容器の内部あるいは外部に、ICタグの収容個所と対象物品の表面に当接する個所とを隔離する壁や柱、突起などの構造部材を備えておくことで、空間形成部が構成できる。収容容器の壁面構造の一部を変形させて、前記隔離構造を構成することができる。
〔シート容器部〕
収容容器の一部を構成し、シート材にICタグが収容される収容凹部が成形されている。
シート材としては、前記した収容容器の材料として挙げた材料が使用できる。成形に適した材料として、合成樹脂や紙が挙げられる。シート材の厚みは、収容凹部の成形に適した厚みが好ましい。材質によっても異なるが、通常は、0.1〜1.0mmに設定される。
収容凹部の形状は、ICタグの形状に合わせて設定できる。例えば、ICタグの平面形と同じか少し大きい程度の相似形状の平面形が採用できる。ICタグを出し入れするための隙間や空間を追加することもできる。収容凹部の深さは、ICタグの厚みと同じ程度かより深くなるように設定できる。ICタグの厚みよりも深い収容凹部は、収容凹部の深さ方向の隙間あるいは空間を、空間形成部としても機能させることができる。
収容凹部には、ICタグの位置決めを行ったり動きを規制したりする突起や凹部、溝などの構造を備えておくことができる。このような構造は、ICタグ収容体の姿勢が変わったり、振動や外力が加わったりしたときにも、ICタグの位置や姿勢が変わるのを阻止して対象物品の表面との間の空間が無くなったり狭くなったりすることを防ぐ。
シート容器部には、収容凹部の開口縁の外周に、フィルム蓋部を貼り付けるフランジ状の面を備えておくことができる。フランジ面の幅を十分に取ることで、ICタグとフランジ面の外端との間に空間を形成する空間形成部の機能を持たせることもできる。通常、収容凹部の開口縁からシート容器部の外縁までのフランジ面の距離を、2〜15mmに設定できる。
〔フィルム蓋部〕
シート容器部の収容凹部を覆ってシート容器部の表面に貼り付けられる。
フィルム蓋部の材料は、前記した収容容器の材料の中から選択して採用できる。比較的に薄くて、シート容器部に貼り付け易い材料が好ましい。耐湿性や耐環境性に優れた材料が好ましい。具体的には、PET、PP、PCPI、PSなどの樹脂フィルムが挙げられる。複数材料の複合フィルムも使用できる。フィルム厚みは、10〜1000μmの範囲に設定できる。透明なフィルムであれば、収容凹部に収容されたICタグが確認し易い。
フィルム蓋部をシート容器部の表面に貼り付けるには、接着剤、粘着剤あるいは熱融着などの接合手段が用いられる。フィルム蓋部の表面に、粘着層やホットメルト接着剤層を形成しておけば、貼り付け作業が容易になる。粘着層やホットメルト接着剤層は、シート容器部の表面側に形成しておいてもよい。
〔帯状シート材〕
一定の幅で連続した帯状をなし、シート容器部の連設体を製造する材料となる。
帯状シート材には、走行用の送り孔を、帯状シート材の側辺に沿って一定間隔毎に貫通形成しておくことができる。各シート容器部あるいは収容凹部の位置を示す位置決め用の貫通孔も形成できる。これらの貫通孔は、帯状シート材に予め形成しておいてもよいし、成形装置の内部に組み込まれたり別個に設置されたりするパンチ加工装置で連続的に形成することもできる。
〔連設体構造のICタグ収容体〕
長さ方向に沿ってシート容器部が複数個連設された帯状シート材を用いて構成できる。
上記連設体の各収容凹部にそれぞれICタグを収容したあと、ICタグが収容された収容凹部を覆って連設体の表面に帯状のフィルム蓋部を貼り付ければ、複数のICタグ収容体が連設された構造のICタグ収容体連設体を得ることができる。
個々のICタグ収容体すなわちシート容器部の間に、帯状シート材を横断する切り離し容易な切離部を設けておくことができる。切離部は、ミシン目、弱め線、切欠きなど、通常の包装技術で採用されている易切離手段が採用できる。勿論、使用時に、ハサミやナイフで、個々のICタグ収容体に切り離して使用することもできる。
ICタグ収容体の製造、輸送、保管からICタグ収容体の使用時までは、連設体の状態で取扱うことができる。連設体をロール状に巻回しておけば、取扱いが容易である。
ICタグ収容体を使用するには、対象物品の表面に取り付ける。
取り付け手段としては、接着や粘着、熱融着による接合や、釘やピンなどの金具による止定、対象物品に有する凹凸構造などとの係合や嵌合などが採用できる。紐やテープによる固定も採用できる。ICタグ収容体の取付面に、予め、粘着剤層を設けておくこともできる。この場合、使用時までは粘着剤層の表面を剥離シートで覆っておけばよい。
ICタグ収容体の取り付け姿勢として、ICタグ収容体の空間形成部が、ICタグと対象物品の表面との間に配置されるようにする。対象物品の表面とは反対側で露出する面にも空間形成部が配置されれば、外部からの電気的悪影響や機械的損傷に対しても保護する機能が発揮できる。
収容容器および空間形成部は、シート材料に対する成形技術などで簡単に製造でき、ICタグの収容も簡単に行えるので、ICタグを樹脂に完全に封入する方法などに比べて、生産コストが格段に低減できる。ICタグを取り付けたことによる対象物品の重量増加も少ないため、対象物品の取扱いも容易で輸送コストも低減できる。ICタグ収容体が不用になれば、収容容器からICタグを取り出すこともできるので、破棄作業や再生作業も簡単になる。
〔ICタグ〕
ICタグ30は、比較的に柔軟な印刷回路シートからなり、印刷回路の一部に、ループ状のアンテナ34が形成され、小さな矩形板状のICチップ32が実装されている。ICチップ32は、半導体チップの内部回路に、情報記憶用のメモリ回路や、情報や命令をアンテナ34から送信したり受信したりするための通信制御回路が組み込まれている。外部から供給される電磁波から電源を得る電源回路なども組み込まれる。ICタブ30の寸法例として、9×45mmで厚み0.2mmのものが使用できる。
収容容器10は、全体の平面形が矩形状をなし、PS樹脂からなるシート材を圧空成形して、中央に収容凹部22が形成されたシート容器部20と、ICタグ30が収容された収容凹部22の上方を覆ってシート容器部20の上面に貼り付けられた、PET樹脂からなるフィルム蓋部40とを有する。
〔シート容器部〕
シート容器部20の収容凹部22は、概略直方体状をなしている。収容凹部22の平面形状は、ICタグ30の平面形状とほぼ同じか少し大きくなっている。収容凹部22の長手方向の両端には、収容凹部22の中央部分よりも両側に張り出し、かつ、底面側にも突出した空間形成用の突出部24が設けられている。突出部24の幅は、ICタグ30の幅よりも広くなっているので、収容凹部22にICタグ30を出し入れする際の手掛かりにしたりICタグ30の装入具を差し入れたりするのに利用できる。一対の突出部24の中間では、収容凹部22の中央の底面25は、突出部24の下端よりも上方に配置され、この中央底面25の上にICタグ30が載置される。中央底面25の上面には粘着層50が設けられ、ICタグ30を粘着固定する。なお、図示を省略しているが、シート材を成形して形成される収容凹部22の形状には、成形用の抜き勾配や抜きテ−パを設けることができる。この場合、収容凹部22の側面は少し傾斜することになる。
〔フィルム蓋部〕
フィルム蓋部40は、送り孔26および位置決め孔27よりも内側で、収容凹部22を完全に覆う範囲に配置されている。フィルム蓋部40は、収容凹部22の外側で、シート容器部20の上面に、接着剤を用いて接着するか、熱融着されている。フィルム蓋部40は、収容凹部22の周囲で隙間なくシート容器部20と接合されている場合もあるし、断続的に接合されている場合もある。フィルム蓋部40の寸法例として、厚み0.1mmで、シート容器部20の長さ方向に測った幅を65mmに設定できる。
図2に示すように、ICタグ収容体Pは、対象物品Wの表面に、突出部24の下端面が当接する状態で取り付けられる。取り付けは、接着剤や粘着剤を使うことができる。両面粘着テープを使用することもできる。ICタグ収容体Pをまたいで対象物品Wの表面にテープを貼ることで、ICタグ収容体Pを対象物品Wに固定してもよい。予め、突出部24の下端面に粘着層を設けておけば、ICタグ収容体Pを対象物品Wの表面に当接させるだけで取付固定することができる。
ICタグ収容体Pの取付状態において、ICタグ30と対象物品Wの表面との間には、突出部24が介在していることで、一定の距離があいている。突出部24の内部で、突出部24の底面とICタグ30の下面との間には空間がある。また、左右の突出部24の中間では、ICタグ30が載置された収容凹部22の中央底面25と、対象物品Wの表面との間にも空間がある。
対象物品Wの周辺に別の金属物品が近づいてきた場合も、収容凹部22の内部で、ICタグ30の上面と収容凹部22の上面を覆うシート蓋部40との間には空間があいているので、シート蓋部40の上面に金属物品が接触したとしても、ICタグ30に電気的な悪影響を及ぼすことが防がれる。ICタグ収容体Pの側方でも、ICタグ30の外周よりも外側に延びるシート容器部20の側端によって、金属物品がICタグ30に電気的悪影響を及ぼすことが防がれる。
しかも、他の物品がICタグ収容体Pにぶつかっても、ICタグ収容体Pの外面からICタグ30のアンテナ34やICチップ32までの間には距離があり空間があいているので、良好な緩衝作用が発揮され、ICタグ30が機械的に損傷することを良好に防止できる。従来知られている樹脂封入されたICタグの場合、樹脂外殻に加わった衝撃力や振動は、樹脂を通じてそのままICタグに伝達されるので、ICタグの微細な内部配線などが衝撃や振動で損傷する心配がある。ICタグ収容体Pの外面とICタグ30との間に空間があいている前記実施形態であれば、空間による衝撃、振動の吸収作用によって、ICタグ30に過大な衝撃や振動が加わることが確実に防止できる。
〔ICタグ収容体の別例(1)〕
図4に示す実施形態は、シート容器部20の構造が少し異なる。前記実施形態と異なる点を主にして説明する。
端部底面28から収容凹部22の開口に至る内側面29が、開口に向かって内側に傾斜した傾斜面になっている。したがって、収容凹部22の開口の長さは、ICタグ30の長さよりも短くなっている。
〔ICタグ収容体の連設体〕
図5は、ICタグ収容体Pの連設体60とその製造作業を示している。
連設体60には、帯状のシート材に、シート容器部20となる収容凹部22を順次成形したものを用いる。帯状シート材の側辺には、送り孔26や位置決め孔27もパンチ加工で形成されている。送り孔26や位置決め孔27を利用して、帯状シート材を長さ方向に走行させ、所定間隔毎に正確に、収容凹部22を成形したり、切離部62を加工したりすることができる。このような帯状シート材の加工は、例えば、電子部品の包装に利用されているキャリアテープの製造装置や製造技術が適用される。
収容凹部22に、予め製造されたICタグ30が装入される。ICタグ30は粘着層50に押し付けられて固定される。
次に、フィルム蓋部40となる帯状フィルムを、ICタグ30が装入されたシート容器部20の連設体60の上面に沿って同じように走行させる。帯状のフィルム蓋部40の上面から加熱具で熱融着すれば、フィルム蓋部40はシート容器部20の連設体60に取り付け固定される。
このようにして製造されたICタグ収容体Pの連設体60は、連設体60のままで輸送保管あるいは流通に供することができる。ICタグ収容体Pを対象物品Wに取り付けるときには、連設体60の切離部62で、個別のICタグ収容体Pに切り離す。このようにして取り扱えば、細かな部品であるICタグ収容体Pを紛失したり別のICタグ収容体Pと混同したりする問題が防止できる。
また、対象物品Wの生産ラインに、ICタグ収容体Pの取付工程を組み込み、自動化することも容易になる。例えば、ICタグ収容体Pの連設体60を、巻回ロールの形態で準備しておき、巻回ロールから連設体60を引き出しながら、個々のICタグ収容体Pに分離して、生産ラインを流れている対象物品Wに取り付けることができる。このような作業は、例えば、キャリアテープに収容された電子部品を、回路基板や電子装置に組み込む自動化作業工程と共通する装置や作業技術が適用できる。
図6に示す実施形態は、円盤状のICタグ収容体Pを表す。
正方形状をなすICタグ30が、2枚の柔軟な合成樹脂からなるシート材62、62で挟まれている。シート材62、62は、ICタグ30の収容部分の外側で、互いに重ね合わせて接合されている。シート材62、62の外周を、両側から、円環状をなし剛性のある合成樹脂からなるリング60、60で挟み付けて、一体的に接合している。リング60、60の厚みは比較的に分厚い。ICタグ30の厚みにシート材62、62の厚みを加えた厚みよりも、両リング60,60の外面間における距離のほうが、十分に大きくなっている。
図6(b)に示す取付状態では、対象物品Wの表面に、リング60の下面が当接する。この状態で、対象物品Wの表面にICタグ30を取り付けると、ICタグ30と対象物品Wの表面との間には、リング60の厚みに対応するだけの空間が形成される。対象物品Wによる電磁気的な悪影響が防止できる。また、ICタグ30は、側方についてもリング60、60で囲まれているので、他の物品などが側方からICタグ30に衝突したり、電磁気的な悪影響を及ぼしたりすることを阻止できる。ICタグ30の外部に露出した方向についても、リング60の径よりも大きな物品は、リング60の内側には侵入できないので、保護機能が発揮される。
〔ICタグ収容体の別例(3)〕
図7に示すICタグ収容体Pは、収容されたICタグ30と対象物品Wとの間に導電層を有する。
基本的な収容容器10の材料や構造は、前記した図2などに示された実施形態と共通している。但し、対象物品Wに対して、収容容器10のフィルム蓋部40側を当接させて取り付ける点が違う。
対象物品Wへの取付状態で、ICタグ収容体PのICタグ30は、対象物品Wの表面との間に十分な間隔があいているとともに、ICタグ30と対象物品Wとの間に、導電層44が配置されることになる。なお、導電層44は、ICタグ30に対して十分な間隔をあけて配置されており、ICタグ30に接触することはない。
そのため、ICタグ30と対象物品Wとの間に十分な空間を形成しているが、それに加えて、ICタグ30と対象物品Wとの間に導電層44が存在していることで、対象物品Wの電磁気的影響によって、ICタグ30の通信アンテナ34による通信状態が変動したりバラツキが生じたりするのを防いで、通信状態を安定させて一定した機能が発揮できるようにすることができる。その結果、ICタグ30の通信状態は良好で安定したものになり、ICタグ30と外部機器との情報伝達が良好に行えるようになる。
20 シート容器部
22 収容凹部
24 突出部
25 底面
30 ICタグ
32 ICチップ
34 アンテナ
40 フィルム蓋部
50 粘着層
60 連設体
62 切離部
P ICタグ収容体
W 対象物品
Claims (7)
- 対象物品の表面に取り付けて使用されるICタグ収容体であって、
情報記憶部および通信用アンテナを有するICタグと、
前記ICタグの全体を囲んで収容する収容容器と、
前記収容容器に配置され、ICタグ収容体を前記対象物品の表面に取り付けたときに、ICタグと対象物品の表面との間に空間を形成する空間形成部と
を備えるICタグ収容体。 - 前記収容容器が、シート材に前記ICタグが収容される収容凹部が成形されてなるシート容器部と、前記シート容器部の収容凹部を覆ってシート容器部の表面に貼り付けられるフィルム蓋部とを有する
請求項1に記載のICタグ収容体。 - 前記シート容器部が、前記シート材に前記収容凹部とともに前記空間形成部が成形されてなる
請求項2に記載のICタグ収容体。 - 前記空間形成部が、前記収容凹部のうち、前記ICタグが配置される面よりも収容凹部の外側に突き出した突出部である
請求項3に記載のICタグ収容体。 - 前記シート材が帯状をなし、
前記シート容器部は、前記帯状シート材の長さ方向に沿って複数個が連設されてなり、
前記帯状シート材には、隣り合う前記シート容器部の間に配置され帯状シート材を横断する切り離し容易な切離部と、帯状シート材の側辺に沿って配置され帯状シート材を貫通する貫通孔とを有する
請求項2〜4の何れかに記載のICタグ収容体。 - 請求項2〜5の何れかに記載されたICタグ収容体の製造方法であって、
帯状のシート材を長さ方向に走行させながら、帯状シート材の長さ方向に間隔をあけて前記収容凹部を成形し、前記シート容器部が連続形成された連設体を得る工程(a)と、
前工程(a)で得られた連設体の各収容凹部に前記ICタグを収容する工程(b)と、
前工程(b)でICタグが収容された収容凹部を覆って前記連設体の表面に帯状のフィルム蓋部を貼り付ける工程(c)と
を含むICタグ収容体の製造方法。 - 請求項2〜5の何れかに記載されたICタグ収容体の製造に用いるICタグ収容体製造用シートであって、
全体が帯状のシート材からなり、
前記帯状シート材の長さ方向に連設された前記シート容器部を備え、
前記シート容器部は、シート容器部の中央に配置された前記収容凹部と、収容凹部の一部に配置され収容凹部の底面よりも下方に突き出した突出部とが成形されてなるものである
ICタグ収容体製造用シート材。
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