JP2021014684A - 耐火被覆シートの固定金具、耐火被覆シートの固定構造および耐火被覆構造 - Google Patents

耐火被覆シートの固定金具、耐火被覆シートの固定構造および耐火被覆構造 Download PDF

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Abstract

【課題】可撓性を有する耐火被覆シートを、現場での面倒な工程や電動工具等を必要とせず、鉄骨梁の周囲に簡単に留め付けることのできる固定金具と、その固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造および耐火被覆構造を提供する。【解決手段】固定金具1は、鉄骨梁のフランジ91の縁部に取り付けられるフランジ取着部2と、フランジ91の張出側に設けられて耐火被覆シート8の縁部を保持するシート保持部3と、を具備する。フランジ取着部2は、少なくともフランジ91の上面に添設される平坦な上板片21を有し、好ましくはさらにクリップ片22を有する。シート保持部3も、例えば耐火被覆シート8の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成される。【選択図】図3

Description

本願は、熱膨張性の耐火被覆シートを鉄骨梁等に留め付ける固定金具と、その固定構造、およびその固定金具を利用する鉄骨造建築物の耐火被覆構造に関する。
鉄骨造建築物については、火災時の熱によって躯体の強度が低下することを遅延させるために、躯体を構成する鉄骨梁や鉄骨柱の周囲に適切な耐火被覆を施すことが法令等によって義務付けられている。特許文献1〜3等には、火熱によって発泡し膨張することで断熱性を発揮する可撓性の耐火被覆シートを用いて、鉄骨梁や鉄骨柱を包囲する耐火被覆構造が提案されている。その耐火被覆シートは、エポキシ樹脂や合成ゴムにリン化合物、熱膨張性黒鉛、無機充填材等を混合した熱膨張性樹脂組成物からなるシート状成形物の表面に、ガラスクロス、炭素繊維等の無機繊維シートやアルミニウム箔、銅箔等の金属箔からなる不燃材層を積層するなどして形成されており、例えば積水化学工業社製の「フィブロック(登録商標)」が代表的である。
かかる耐火被覆シートを鉄骨材の周囲に固定するに際しては従来、以下のような工法が採られている。
(1)鉄骨材の縁部等に予め取付ピンを溶接しておき、鉄骨材の周囲に展張した耐火被覆シートをその取付ピンに突き刺して固定する。
(2)鉄骨材の周囲に適宜の取付具や耐火接着剤等を用いて、珪酸カルシウム板や石膏ボード、ロックウールボード等からなる不燃性板材を取り付け、その不燃性板材の外側に耐火被覆シートを重ねて、釘、ビス、タッカー等で不燃性板材に留め付ける。
(3)発泡軽量コンクリート(ALC)製の床版や壁パネルを鉄骨材に添設し、鉄骨材を包むように展張した耐火被覆シートの縁部を床版や壁パネルにビスやタッカー等で留め付ける。
特開2002−13224号公報 特開2013−185419号公報 特開2014−25213号公報
耐火被覆シート自体は、ハサミやカッターを用いて所望のサイズに容易にカットすることができる。しかし、それを鉄骨材の周囲に固定するためには、あらかじめ鉄骨材に取付ピンを溶接したり、不燃性板材を鉄骨材のサイズに合わせて加工し、鉄骨材の周囲に固定したりするなどの面倒な工程が必要であった。また、耐火被覆シートの留め付け作業にも電動ドライバやタッカー等の電動工具が必要であった。
本願が開示する発明は、かかる施工事情を効率化すべくなされたものであって、鉄骨材の周囲を包囲する耐火被覆シートを、現場での面倒な工程や電動工具等を必要とせず簡単に留め付けることのできる固定金具と、その固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造、および耐火被覆構造を提供するものである。
前述の目的を達成するために、本願が開示する耐火被覆シートの固定金具は、基本的に、少なくとも一片のフランジを有する鉄骨梁に対して前記フランジの縁部に取り付けられるフランジ取着部と、前記フランジの張出側に設けられて、可撓性を有する耐火被覆シートの縁部を保持するシート保持部と、を具備するものとして特定される。
そして、前記フランジ取着部は、前記フランジの上面に添設される平坦な上板片を有している、ものとすることができる。
さらに、前記フランジ取着部は、前記フランジの縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている、ものとすることもできる。
また、前記フランジ取着部は、前記フランジの縁部に嵌装させ得るフランジ嵌装溝を有している、ものとすることもできる。
一方、前記シート保持部は、前記耐火被覆シートの縁部を挟持し得るクリップ状に形成されている、ものとすることができる。
そして、前記シート保持部は前記フランジ側に向かって開口している、ものとすることができる。
その場合、前記フランジ取着部と前記シート保持部とが別体に形成され、前記フランジ取着部にはフランジの張出側に延び出す平坦な持出し片が形成されて、前記シート保持部が前記フランジの張出側から前記持出し片を挟むように装着される、ものとすることもできる。前記持出し片の張出縁には尖り爪が形成されていてもよい。また、前記シート保持部の張出縁側に窓孔が形成されていたり、前記シート保持部の上面に窓孔が形成されていたりしてもよい。
また、前記シート保持部は前記フランジの張出側に向かって開口している、ものとすることもできる。
また、前記シート保持部の内側には、前記耐火被覆シートの表面に引っ掛かる返し爪が形成されていてもよい。
あるいは、前記シート保持部に、前記耐火被覆シートを突き刺して保持し得る穿刺突起が設けられていてもよい。その穿刺突起は、前記フランジの張出側に向かって突出していてもよいし、前記フランジ側に向かって突出していてもよい。
また、前記シート保持部に穿刺ピースが挿し込まれて前記耐火被覆シートに突き刺さるように構成することもできる。
さらに、本願が開示する耐火被覆シートの固定金具は、前記フランジ取着部または前記シート保持部の下側に、前記フランジの縁部に沿って垂下する界壁添設部材が取り付けられている、ものとすることもできる。その界壁添設部材には、前記耐火被覆シートを突き刺して保持し得る穿刺突起が、前記フランジの張出側に向かって突設されていてもよい。
また、本願が開示する耐火被覆シートの固定構造は、前述のように構成される耐火被覆シートの固定金具を用いて、鉄骨梁のフランジの張出先に耐火被覆シートの縁部を固定する、ものとして特徴付けられる。
また、本願が開示する耐火被覆構造は、前述のように構成される耐火被覆シートの固定金具を用いて、鉄骨梁のフランジの張出先に耐火被覆シートの縁部を固定し、前記耐火被覆シートによって前記鉄骨梁の周囲を包囲する、ものとして特徴付けられる。
前述のように構成される耐火被覆シートの固定金具を利用すれば、鉄骨梁の周囲に展張した耐火被覆シートを、面倒な工程や電動工具を必要とせず、鉄骨梁のフランジに対して簡単に留め付けることができる。これにより、現場での施工性が格段に向上する。しかも、この固定金具は、火災時に耐火被覆シートが膨張しても抜け落ちたりずれたりすることがないように、耐火被覆シートを強固に保持する。
したがって、この固定金具を用いる耐火被覆シートの固定構造、および耐火被覆構造によれば、簡単な施工で良好な耐火性能を得ることができる。
本願が開示する発明の第1実施形態に係る耐火被覆シートの固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第1実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第2実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第2実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第3実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第3実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第4実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第4実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第5実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第5実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第6実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第6実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第7実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第7実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第8実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第8実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第9実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第9実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第10実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第10実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第11実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第11実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第12実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第12実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第13実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 前記第13実施形態に係る固定金具の側面形状と、同固定金具を用いた耐火被覆シートの固定構造を示す説明図である。 本願が開示する発明の第14実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。 本願が開示する発明の第15実施形態に係る固定金具の上面側斜視図(a)および下面側斜視図(b)である。
<基本的構成>
本願が開示する発明に係る耐火被覆シートの固定金具(以下、単に「固定金具」という。)1は基本的に、鉄骨梁のフランジの縁部に取り付けられるフランジ取着部と、フランジの張出側に設けられて耐火被覆シートの縁部を保持するシート保持部と、を結合したものとして構成される。
なお、本願が開示する発明における「鉄骨梁のフランジ」とは、主としてH形鋼、またはこれに類する形鋼材(例えば、I形鋼、溝形鋼、ハット形鋼、2本の溝形鋼を背合わせに結合した合せ梁等)の材軸直交断面において外向きに張り出している、少なくとも一片の平坦な板状部位である。また、耐火被覆シートとは、背景技術欄に記載した、火熱によって発泡し膨張することで断熱性を発揮する可撓性のシート材料である。
フランジ取着部およびシート保持部の構成や、それら相互の結合手段については様々な形態があり得るので、その具体例と、それらによる耐火被覆シートの固定構造を、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下に例示する複数の実施形態について、先述の実施形態と機能や作用が実質的に共通する構成要素には同一の数字符号を付すことにより、後述の実施形態における重複説明を省略する。また、先述の実施形態における特定の構成要素と、それに対応する後述の実施形態の構成要素との相違点や共通点を説明する場合には、それらの構成要素に対応する数字符号の後にアルファベット(A、B、…)を付加して両者を区別する。ただし、同一の数字符号を付した構成要素についての名称および基本的概念は、各実施形態を通じて共通である。
<第1実施形態>
図1および図2は、本願が開示する発明の第1実施形態に係る固定金具1Aを示す。この固定金具1Aは、鉄骨梁9のフランジ91に取り付けられるフランジ取着部2Aと、耐火被覆シート8の縁部を保持するシート保持部3Aとが、薄い金属板を折曲賦形して一体的に形成されている。
フランジ取着部2Aは、上面視略等幅の平坦な上板片21によって構成されている。上板片21は、フランジ91に取り付けられる側の先端縁211が上面視略V字状に凸カットされている。この上板片21が、図2に示すように、H形鋼等からなる鉄骨梁9の上側のフランジ91と、その上面に載架されたALCパネル等からなる床版7との隙間に側方から挿し込まれて固定される。
シート保持部3Aは、フランジ取着部2Aと略等幅でフランジ取着部2Aからフランジ91の張出側に延出された上面部311と、上面部311の張出縁から下向きに延出された背面部312と、背面部312の下縁からフランジ取着部2A側へ斜め上向きに折り返された折上部313と、折上部313の上縁から上面部311と平行に延出された下面部314と、下面部314の先端縁から下向きに折り返された折下部315と、を有するクリップ状に形成されている。上面部311と下面部314との間には、金属板自体の曲げ弾性によって接離する隙間が形成され、その隙間にフランジ91側から耐火被覆シート8の縁部が挿し込まれて弾性的に挟持される。耐火被覆シート8は、鉄骨梁9の両側面および下面を包囲するように展張され、その反対側の縁部が、フランジ91の他側に取り付けられた同じ固定金具(図示省略)に挿し込まれて同様に保持される。
シート保持部3Aの背面部312には、その板幅方向における略中央部に矩形の窓孔316が形成されている。窓孔316は、背面部312の上下に連続する上面部311および折上部313まで延びてV字状に切り込まれている。この窓孔316は、耐火被覆シート8がシート保持部3Aの奥まで確実に挿し込まれたことを確認しやすくする作用をなす。これにより、床版7の下面に沿って略水平に保持される耐火被覆シート8の張出寸法が一定になって、好ましい耐火性能が担保される。また、耐火被覆シート8の縁部に固定金具1Aの取付ピッチを示す目印(図示せず)を付しておき、その目印にこの窓孔316を合わせることで、固定金具1Aを適切な間隔で配置することができる。さらに、耐火被覆シート8を介して、折下部315をフランジ91の側面に当接させて取り付けることで、固定金具1Aの位置決めを行うことができる。その際、窓孔316から耐火被覆シート8を引き出すことで、鉛直方向における耐火被覆シート8の張りを調整することもできる。
<第2実施形態>
図3および図4は、本願が開示する発明の第2実施形態に係る固定金具1Bを示す。この固定金具1Bは、前記第1実施形態に係る固定金具1Aと同様に、鉄骨梁9のフランジ91の縁部に取り付けられるフランジ取着部2Bと、耐火被覆シート8の縁部を保持するシート保持部3Bとが、薄い金属板を折曲賦形して一体的に形成されている。
フランジ取着部2Bは、フランジ91の縁部を上下から弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている。詳細には、前記第1実施形態に係る固定金具1Aのフランジ取着部2Aを構成する上板片21よりもやや幅の広い平坦な上板片21と、その上板片21の幅方向における両側部から下向きに延出されて上板片21と対向する左右一対のクリップ片22と、を具備している。クリップ片22は、上板片21から下向きに延出された垂下部221と、垂下部221の下縁からフランジ91側へ斜め上向きに折り返された折上部222と、折上部222の上縁から斜め下向きに折り返された迎え部223と、を有して、フランジ91側に開口している。この開口が、図4に示すようにしてフランジ91の縁部に嵌装されると、上板片21がフランジ91の上面に添設され、折上部222の上縁が金属板自体の曲げ弾性によってフランジ91の下面に押圧される。このとき、フランジ91に予め形成しておいた嵌合孔92に対して、クリップ片22を嵌合させることにより、より確実に固定金具1Bを取り付けることができるので望ましい。
シート保持部3Bは、上板片21の幅方向における中央部からフランジ91の張出側に延出されている。シート保持部3Bは、前記第1実施形態に係る固定金具1Aのシート保持部3Aと実質的に同一の構成を有しているので、対応する各部位に同一の符号を付して、詳細な説明は省略する。このシート保持部3Bに挿し込まれて保持される耐火被覆シート8の固定構造も、第1実施形態と同じである。
<第3実施形態>
図5および図6は、本願が開示する発明の第3実施形態に係る固定金具1Cを示す。この固定金具1Cは、前記第2実施形態に係る固定金具1Bのフランジ取着部2Bに相当するフランジ取着部2Cと、同じくシート保持部3Bに相当するシート保持部3Cと、が別体に形成された2ピース式の金具である。
フランジ取着部2Cは、フランジ91の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている点は第2実施形態と同様であるが、上板片21の幅方向における中央部からフランジ91の張出側に向けて、平坦な持出し片23が延出されている。この持出し片には、図6に示すようにして耐火被覆シート8の縁部が被せられる。
シート保持部3Cは、第2実施形態に示したクリップ状のシート保持部3Bをフランジ取着部2Bから分離したものである。ただし、第2実施形態とは形状が若干相違して、上面部311と、その張出縁から下向きに延出された背面部312と、背面部312の下縁からフランジ取着部2C側へ斜め上向きに折り返された折上部313と、折上部313の先端縁から斜め下向きに折り返された迎え部317と、からなるクリップ状に形成されている。また、背面部312には窓孔が形成されていない。このシート保持部3Cがフランジ91の張出側から持出し片23に装着されると、耐火被覆シート8が二つ折り状態で挟み付けられて、より強固に保持される。
なお、図6では、鉄骨梁9の上に適宜のスペーサ部材71等を介して床版7が載架されることにより、鉄骨梁9と床版7との間に隙間が形成された形態を例示している。
<第4実施形態>
図7および図8は、本願が開示する発明の第4実施形態に係る固定金具1Dを示す。この固定金具1Dは、第3実施形態に係る固定金具1Cと同様に、フランジ取着部2Dとシート保持部3Dとが別体に形成されたものである。フランジ取着部2Dは、第3実施形態に係るフランジ取着部2Cと実質的に同一である。そして、シート保持部3Dには、第1実施形態に係る固定金具1Aを、そのまま流用している。第1実施形態に係る固定金具1Aをこのような組合せ形態で活用すれば、図2のように鉄骨梁9と床版7との間に上板片21を挿し込むだけで固定できる場合、および図8のように鉄骨梁9と床版7との間隔が大きい場合のいずれにおいても、耐火被覆シート8を同じ張出幅でしっかりと保持することができる。
<第5実施形態>
図9および図10は、本願が開示する発明の第5実施形態に係る固定金具1Eを示す。この固定金具1Eも、第3および第4実施形態に係る固定金具1C、1Dと同様に、フランジ取着部2Eとシート保持部3Eとが別体に形成されている。
フランジ取着部2Eは、第3および第4実施形態と同様に、フランジ91の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている。ただし、上板片21からフランジ91の張出側に向けて延出する持出し片23の基部には傾斜段部231が形成されて、持出し片23が、上板片21よりも若干(金属板の板厚1〜2枚分程度)低い位置に張り出している。さらに、持出し片23の張出縁には、上面視略V字状の尖り爪232が形成されており、耐火被覆シート8がこの尖り爪232に引っ掛かるようにして被せられる。また、尖り爪232を耐火被覆シート8に突き刺すようにして、フランジ取着部2Eに当接させることもできる。
一方、シート保持部3Eは、第3実施形態に係るシート保持部3D(第1実施形態に係る固定金具1A)の上面部311を、折下部315の位置に揃えてカットした形状をなしている。図10に示すように、このシート保持部3Eをフランジ取着部2Eの持出し片23に装着すると、持出し片23の尖り爪232がシート保持部3の窓孔316に食い込んで、耐火被覆シート8が強固に保持される。
また、持出し片23の張り出し高さを上板片21よりも少し下げたことで、鉄骨梁9と床版7との隙間が小さい場合でも、シート保持部3Eの装着が容易になる。
<第6実施形態>
図11および図12は、本願が開示する発明の第6実施形態に係る固定金具1Fを示す。この固定金具1Fは、フランジ取着部2Fとシート保持部3Fとが金属板を折曲賦形して一体的に形成されるとともに、それらの下側に、それらとは別体に形成された界壁添設部材4Fが取り付けられたものである。
フランジ取着部2Fは、第2実施形態に係る固定金具1Bのフランジ取着部2Bと同様に、フランジ91の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている。
シート保持部3Fも、第2実施形態に係る固定金具1Bのシート保持部3Bと同様に、フランジ取着部2Fを構成する上板片21の幅方向における中央部からフランジ91の張出側に延出されている。ただし、耐火被覆シート8を挟持するクリップ状の部分は、第2実施形態に係る固定金具1Bとは異なり、上面部311を略コ字状に切り起こして形成されている。詳細には、上面部311に形成した切欠部321の内側に、上面部311の張出縁寄りを起点として斜め下向きに折曲された折下部322と、折下部322の下縁からフランジ取着部2F側へ斜め上向きに折り返された折上部323と、折上部323の上縁から斜め下向きに折り返された迎え部324とが形成されている。そして、図12に示すように、上面部311と折上部323の上縁との間が金属板の曲げ弾性によって接離し、その隙間にフランジ91側から耐火被覆シート8の縁部が挿し込まれて挟持される。
界壁添設部材4Fは、鉄骨梁9の側面に沿って建て込まれる石こうボード等の界壁下地材6を留め付けるための部材である。例示の界壁添設部材4Fは、薄い金属板を折曲賦形して形成されており、固定金具1Fの本体部分(フランジ取着部2Fおよびシート保持部3F)に接合される接合片41と、接合片41の片縁からフランジ91の縁部に沿って垂下する平坦な支保面部42と、支保面部42の両側縁をフランジ91側に折曲してなる補剛リブ43と、を有している。この形態では、接合片41が、シート保持部3Fに形成された切欠部321の内側に下方から挿し込まれて上面部311の上に重ねられ、リベット44を介して、フランジ取着部2Fとシート保持部3Fとの間に接合されている。支保面部42には界壁下地材6があてがわれて、タッピングビス(図示せず)等により側方から留め付けられる。耐火被覆シート8は支保面部42と界壁下地材6との間に挟み込まれる。このようにして、鉄骨梁9と界壁下地材6との間に挟んだ耐火被覆シート8を床版7の下面まで展張することにより、界壁部分の耐火性能が良好に担保される。
<第7実施形態>
図13および図14は、本願が開示する発明の第7実施形態に係る固定金具1Gを示す。この固定金具1Gは、第2実施形態に係る固定金具1Bと同様に、フランジ取着部2Gとシート保持部3Gとが一体的に形成されたものである。フランジ取着部2Gは、フランジ91の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている。
シート保持部3Gも、第2実施形態に係る固定金具1Bのシート保持部3Bと同様に、フランジ取着部2Gを構成する上板片21からフランジ91の張出側に延出されている。ただし、耐火被覆シート8を挟持するクリップ状の部分は、第2実施形態に係る固定金具1Bとはやや異なり、上面部311および背面部312を略コ字状に切り起こして形成されている。詳細には、上面部311から背面部312にかけて形成した切欠部321の内側に、背面部312の下縁寄りを起点としてフランジ91側へ斜め上向きに延びる折上部323と、折上部323の上縁から斜め下向きに折り返された迎え部324と、が形成されている。さらに、折上部323と迎え部324とが接続する稜線部分に、折上部323側を上面視V字状に切り起こした返し爪325が形成されている。そして、上面部311と折上部323の上縁との間にフランジ91側から挿し込まれた耐火被覆シート8の縁部が、返し爪325に引っ掛かるようにして挟持される。
<第8実施形態>
図15および図16は、本願が開示する発明の第8実施形態に係る固定金具1Hを示す。この固定金具1Hは、第6実施形態に係る固定金具1Fと同様に、フランジ取着部2Hとシート保持部3Hとが一体的に形成されたものである。フランジ取着部2Hは、フランジ91の縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている。
シート保持部3Hには、耐火被覆シート8を固定するための部分が上面部311を略コ字状に切り起こして形成されている。ただし、第6実施形態に係る固定金具1Fとはやや異なり、上面部311に形成した切欠部321の内側に、上面部311の張出縁近傍を起点として斜め下向きに方に折曲された折下部322と、折下部322の下縁からフランジ取着部2H側へ水平に延びるシート受部326とが形成されて、上面部311とシート受部326との隙間にフランジ91側から耐火被覆シート8が挿し込まれる。さらに、シート受部326には細い溝孔327が形成されて、この溝孔327に、耐火被覆シート8を固定するための穿刺ピース33が挿し込まれる。穿刺ピース33は、L字状に折曲した板片に正面視矢符形の穿刺部331を形成したもので、この穿刺部331には小さい抜止片332が切り起こされている。この穿刺部331がシート受部326の下側から溝孔327に挿し込まれて耐火被覆シート8に突き刺さることにより、耐火被覆シート8がしっかりと固定される。
<第9実施形態>
図17および図18は、本願が開示する発明の第9実施形態に係る固定金具1Jを示す。この固定金具1Jは、フランジ取着部2Jと、シート保持部3Jと、界壁添設部材4Jと、を組み合わせて構成されている。フランジ取着部2Jは、第3実施形態に係る固定金具1Cのフランジ取着部2Cと実質的に同一のクリップ状に形成されている。
界壁添設部材4Jは、フランジ取着部2Jに接合される接合片41と、接合片41の片縁からフランジ91の縁部に沿って垂下する平坦な支保面部42と、支保面部42の両側縁をフランジ91側に折曲してなる補剛リブ43と、を有している。接合片41は、支保面部42よりもフランジ91の張出側に折り返され、リベット44を介してフランジ取着部2Jの持出し片23の下面に接合されている。
接合片41の張出縁には、傾斜段部328を介してシート受部326が延設されている。シート受部326は、持出し片23との間に隙間を設けて対置され、その隙間がフランジ91の張出側に向かって開口する。このシート受部326とフランジ取着部2Jの持出し片23とによってシート保持部3Jが構成され、それらの隙間に、フランジ91の張出側から耐火被覆シート8の縁部が挿し込まれる。シート受部326の中央部分には、上面視略半円形に切り起こされたシート押え片329が形成されており、このシート押え片329が耐火被覆シート8を下側から押圧することで、耐火被覆シート8が抜け出しにくくなる。
<第10実施形態>
図19および図20は、本願が開示する発明の第10実施形態に係る固定金具1Kを示す。この固定金具1Kは、フランジ取着部2Kとシート保持部3Kとが金属板を折曲賦形して一体的に形成され、その中間部分に界壁添設部材4Kが接合されている。
フランジ取着部2Kおよびシート保持部3Kは、フランジ91の上面に当てがわれる上板片21と、フランジ91の張出側に延びる上面部311とを同一平面上に共有して一体化されており、その中間部からフランジ91側に向けて、フランジ91を挟持する二か所のクリップ片22が形成されている。クリップ片22は、第2実施形態に係る固定金具1Bのクリップ片22と同様に、下向きに延出された垂下部221と、垂下部221の下縁からフランジ91側へ斜め上向きに折り返された折上部222と、折上部222の上縁から斜め下向きに折り返された迎え部223と、を有してフランジ91側に開口している。
シート保持部3Kは、上面部311の幅方向における中央部分を下向きに切り起こして、フランジ91の張出側に開口するクリップ状に形成されている。詳細には、上面部311から下向きに延出された垂下部341と、垂下部341の下縁からフランジ91の張出側へ斜め上向きに折り返された折上部342と、折上部342の上縁から斜め下向きに折り返された迎え部343と、を有して、側面形状(図20)がフランジ91を挟持するクリップ片22と略対称になるように賦形されている。
耐火被覆シート8は、フランジ91の張出側からシート保持部3Kの開口に押し込まれる。例示形態では、シート保持部3Kの開口高さが若干大きめに形成されているので、耐火被覆シート8の抜け出しを防ぐため、耐火被覆シート8の縁部を二つ折りにして、その間に短冊状の押込板片35を挟み込む構成を採用している。
界壁添設部材4Kは、第6実施形態に係る固定金具1Fの界壁添設部材4Fと同様に、接合片41と、支保面部42と、補剛リブ43と、を有するように形成されており、接合片41が、上面部311に形成された溝孔344の内側に下方から挿し込まれて、上面部311にリベット44で接合されている。
<第11実施形態>
図21および図22は、本願が開示する発明の第11実施形態に係る固定金具1Lを示す。この固定金具1Lは、全体的構成としては第9実施形態に係る固定金具1Jと同様に、シート保持部3Lと界壁添設部材4Lとが一体的に形成され、それらがフランジ取着部2Lと接合されている。
フランジ取着部2Lは、第9実施形態に係る固定金具1Jのフランジ取着部2Jと実質的に同一のクリップ状に形成されている。ただし、上板片21からフランジ91の張出側に向けて延出される持出し片23の張出寸法は、第9実施形態に係る固定金具1Jよりもやや短くなっている。
界壁添設部材4Lは、第9実施形態に係る固定金具1Jの界壁添設部材4Jと同様に、接合片41と、支保面部42と、補剛リブ43と、を有するように形成されており、フランジ91の張出側に折り返された接合片41が、リベット44を介して、フランジ取着部2Lの持出し片23の下面に接合されている。接合片41の張出縁には回り止め片45が立ち上げられて、この回り止め片が持出し片23の張出縁に引っ掛けられている。
シート保持部3Lは、接合片41の張出縁から延出する穿刺突起36によって構成されている。穿刺突起36は、先割れを有する矢符状に形成され、フランジ91の張出側に向かって突出している。耐火被覆シート8は、この穿刺突起36に突き刺されて返し部361に引っ掛かり、図22に示すようにして保持される。
<第12実施形態>
図23および図24は、本願が開示する発明の第12実施形態に係る固定金具1Mを示す。この固定金具1Mは、フランジ取着部2Mと、シート保持部3Mと、界壁添設部材4Mと、が別体に形成された3ピース式の金具である。
フランジ取着部2Mは、第9実施形態に係る固定金具1Jのフランジ取着部2Jと実質的に同一のクリップ状に形成されている。シート保持部3Mは、フランジ取着部2Mの持出し片23と略同幅の上面部311と、上面部311の張出縁の側方に延出する左右一対のアーム部362と、各アーム部362の先端縁からフランジ91側に向かって突出する左右一対の穿刺突起36と、によって構成されている。
界壁添設部材4Mは、第6実施形態に係る固定金具1Fの界壁添設部材4Fと同様に、接合片41が支保面部42よりもフランジ91側に折り返された形状をなしている。そして、フランジ取着部2Mの持出し片23の下側に、シート保持部3Mの上面部311と、界壁添設部材4Mの接合片41とが重ねられ、それらが皿状のリベット44によって接合されている。耐火被覆シート8は、フランジ91側からシート保持部3Mの穿刺突起36に突き刺されて返し部361に引っ掛かり、図24に示すようにして保持される。
<第13実施形態>
図25および図26は、本願が開示する発明の第13実施形態に係る固定金具1Nを示す。この固定金具1Nも、フランジ取着部2Nと、シート保持部3Nと、界壁添設部材4Nと、が別体に形成された3ピース式の金具である。
フランジ取着部2Nは、第9実施形態に係る固定金具1Jのフランジ取着部2Jと実質的に同一のクリップ状に形成されている。
シート保持部3Nは、第3実施形態に係る固定金具1Cのシート保持部3Cに類似したクリップ状に形成されており、上面部311が固定金具1Cよりも長くなっている。
界壁添設部材4Nは、第6実施形態に係る固定金具1Fの界壁添設部材4Fと同様に、接合片41が支保面部42よりもフランジ91側に折り返された形状をなしている。そして、フランジ取着部2Nの持出し片23の上側にシート保持部3Nの上面部311が重ねられ、フランジ取着部2Nの持出し片23の下側に界壁添設部材4Nの接合片41が重ねられて、それらがリベット44によって接合されている。
支保面部42には、その中央付近を切り起こして穿刺突起36が形成されている。穿刺突起36は、先割れを有する矢符状に形成され、フランジ91の張出側に向かって突出している。耐火被覆シート8は、この穿刺突起36に突き刺されて返し部361に引っ掛かり、図26に示すようにして保持される。
<第14実施形態>
図27は、本願が開示する発明の第14実施形態に係る固定金具1Pを示す。この固定金具1Pは、フランジ取着部2Pの形状が前述の各実施形態とは相違している。詳細には、上板片21の左右両側縁から下向きに側面部24が延設され、各側面部24には、フランジ91の縁部に嵌装させ得るフランジ嵌装溝241が形成されている。フランジ嵌装溝241は、溝の下辺部が緩い山形に傾斜するように切り欠かれており、ここにフランジ91を嵌め込むと、山形部分が塑性変形してフランジ91に固定される。
フランジ取着部2Nの張出側にシート保持部3Pが設けられ、それらの下側に界壁添設部材4Pが設けられていることは、第13実施形態に係る固定金具1N等と同様である。
<第15実施形態>
図28は、本願が開示する発明の第15実施形態に係る固定金具1Qを示す。この固定金具1Qも、フランジ取着部2Qの形状が前述の各実施形態とは相違している。詳細には、フランジ91の上面に添設される上板片の代わりにフランジ91の下側に配される下板片25を有しており、その左右両側縁から上向きに側面部24が立ち上げられている。各側面部には、フランジ91の縁部に挿装させ得るフランジ挿装溝242が形成されている。下板片25の中央付近には下側から止めねじ26が螺合されており、その止めねじ26を締め付けてフランジ91に押し付けることでフランジ取着部2Qが固定される。フランジ取着部2Qの張出側にシート保持部3PQが設けられることは、前述の各実施形態と同様である。
以上に例示した各実施形態に係る固定金具を用いることにより、鉄骨梁の周囲に展張した耐火被覆シートを、面倒な工程や電動工具を必要とせず、鉄骨梁のフランジに対して簡単に留め付けることができる。これにより、現場での施工性が格段に向上する。しかも、この固定金具は、火災時に耐火被覆シートが膨張しても抜け落ちたりずれたりすることなく、耐火被覆シートを強固に保持することを実証試験で確認している。したがって、この固定金具を用いて耐火被覆シートを固定することにより、良好な耐火性能を得ることができる。
なお、本願が開示する発明の技術的範囲は、例示した実施形態によって限定的に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて概念的に解釈されるべきものである。この発明の実施に際しては、特許請求の範囲において具体的に特定していない部材・部品の形状、位置関係、寸法、接合形態等を、例示形態と実質的に同様の作用効果が得られる範囲内で適宜、改変して実施することができる。
また、本願の明細書および特許請求の範囲においては、部位・部材の相対的な位置関係をわかりやすくするために、耐火被覆が施されるべき「鉄骨材」を、水平方向に配設される「鉄骨梁」に限定して説明したが、この発明は、垂直方向に配設される「鉄骨柱」の耐火被覆にも、ほぼそのまま適用し得るものである。その場合は、前述の説明における上下方向を横方向等に適宜読み替えることとする。したがって、少なくとも「固定金具」を主題とする発明については、「鉄骨梁」の概念に鉄骨柱も実質的に包含されると解すべきである。
本願が開示する発明は、各種の鉄骨造建築物の耐火被覆に幅広く利用することができる。
1(1A〜1Q) 固定金具
2(2A〜2Q) フランジ取着部
21 上板片
211 先端縁
22 クリップ片
221 垂下部
222 折上部
223 迎え部
23 持出し片
231 傾斜段部
232 尖り爪
24 側面部
241 フランジ嵌装溝
242 フランジ挿装溝
25 下板片
26 止めねじ
3(3A〜3Q) シート保持部
311 上面部
312 背面部
313 折上部
314 下面部
315 折下部
316 窓孔
317 迎え部
321 切欠部
322 折下部
323 折上部
324 迎え部
325 返し爪
326 シート受部
327 溝孔
328 傾斜段部
329 シート押え片
33 穿刺ピース
341 垂下部
342 折上部
343 迎え部
344 溝孔
35 押込板片
36 穿刺突起
361 返し部
362 アーム部
4 界壁添設部材
41 接合片
42 支保面部
43 補剛リブ
44 リベット
45 回り止め片
6 界壁下地材
7 床版
71 スペーサ部材
8 耐火被覆シート
9 鉄骨梁
91 フランジ
92 嵌合孔

Claims (20)

  1. 少なくとも一片のフランジを有する鉄骨梁に対して前記フランジの縁部に取り付けられるフランジ取着部と、
    前記フランジの張出側に設けられて、可撓性を有する耐火被覆シートの縁部を保持するシート保持部と、
    を具備する耐火被覆シートの固定金具。
  2. 請求項1に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記フランジ取着部は、前記フランジの上面に添設される平坦な上板片を有している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  3. 請求項1に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記フランジ取着部は、前記フランジの縁部を弾性的に挟持し得るクリップ状に形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  4. 請求項1に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記フランジ取着部は、前記フランジの縁部に嵌装させ得るフランジ嵌装溝を有している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部は、前記耐火被覆シートの縁部を挟持し得るクリップ状に形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  6. 請求項5に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部は前記フランジ側に向かって開口している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  7. 請求項6に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記フランジ取着部と前記シート保持部とが別体に形成され、
    前記フランジ取着部にはフランジの張出側に延び出す平坦な持出し片が形成されて、
    前記シート保持部が前記フランジの張出側から前記持出し片を挟むように装着される
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  8. 請求項7に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記持出し片の張出縁に尖り爪が形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部の張出縁側に窓孔が形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  10. 請求項6〜9のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部の上面に窓孔が形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  11. 請求項5に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部は前記フランジの張出側に向かって開口している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  12. 請求項5〜11のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部の内側には、前記耐火被覆シートの表面に引っ掛かる返し爪が形成されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  13. 請求項1または2に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部には、前記耐火被覆シートを突き刺して保持し得る穿刺突起が設けられている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  14. 請求項13に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記穿刺突起が前記フランジの張出側に向かって突出している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  15. 請求項13に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記穿刺突起が前記フランジ側に向かって突出している
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  16. 請求項1または2に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記シート保持部に穿刺ピースが挿し込まれて前記耐火被覆シートに突き刺さる
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記フランジ取着部または前記シート保持部の下側に、前記フランジの縁部に沿って垂下する界壁添設部材が取り付けられている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  18. 請求項17に記載された耐火被覆シートの固定金具において、
    前記界壁添設部材には、前記耐火被覆シートを突き刺して保持し得る穿刺突起が、前記フランジの張出側に向かって突設されている
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定金具。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具を用いて、鉄骨梁のフランジの張出先に耐火被覆シートの縁部を固定する
    ことを特徴とする耐火被覆シートの固定構造。
  20. 請求項1〜18のいずれか一項に記載された耐火被覆シートの固定金具を用いて、鉄骨梁のフランジの張出先に耐火被覆シートの縁部を固定し、前記耐火被覆シートによって前記鉄骨梁の周囲を包囲する
    ことを特徴とする耐火被覆構造。
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