JP3408815B2 - 感光材料の処理方法および装置 - Google Patents

感光材料の処理方法および装置

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JP3408815B2
JP3408815B2 JP51793095A JP51793095A JP3408815B2 JP 3408815 B2 JP3408815 B2 JP 3408815B2 JP 51793095 A JP51793095 A JP 51793095A JP 51793095 A JP51793095 A JP 51793095A JP 3408815 B2 JP3408815 B2 JP 3408815B2
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正彦 斉川
佳和 高野
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、感光材料の処理方法、特に銀塩拡散転写法
を利用する感光性平版印刷版の処理方法およびそれに用
いる処理装置に関するものである。 背景技術 フィルム、印画紙、銀塩印刷版などの写真感光材料
は、画像露光後、現像処理に引き続き、定着、安定化、
水洗などの処理が行われる。その中で感光性平版印刷版
(以下単に平版印刷版という)は、画像露光後、現像処
理、安定化処理などの処理が行われる。平版印刷版は、
油脂性のインキを受理する親油性の画線部分と、インキ
を受理しない撥油性の非画線部分とからなり、一般に該
非画線部は水を受け付ける親水性部分から構成されてい
る。通常の平版印刷では、水とインキの両方を版面に供
給し、画線部は着色性のインキを、非画線部は水を選択
的に受け入れ、該画線上のインキを、例えば紙等の被印
刷体に転写させることによって印刷がなされている。 従って、良い印刷物を得るためには、画線部と非画線
部の親油性及び親水性の差が十分に大きくて、水及びイ
ンキを版面に供給した時に、画線部は十分量のインキを
受け付け、非画線部は全くインキを受付けないことが必
要である。 銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平版印刷版、特
にハロゲン化銀乳剤層の上に物理現像核層を有する平版
印刷版は、例えば、米国特許第3,728,114号、同第4,13
4,769号、同第4,160,670号、同第4,336,321号、同第4,5
01,811号、同第4,510,228号、同第4,621,041号明細書等
に記載されており、露光されたハロゲン化銀結晶は、DT
R現像により化学現像を生起し黒色の銀となり親水性の
非画線部を形成し、一方、未露光のハロゲン化銀結晶は
現像液中の銀塩錯化剤により銀塩錯体となって表面の物
理現像核層まで拡散し、核の存在下に物理現像を生起し
てインキ受容性の物理現像銀を主体とする画線部を形成
する。 かかる平版印刷版の現実化されている製版法では、現
像処理槽、安定処理槽(中和処理槽)を内蔵した自動製
版カメラが用いられている。しかしながら、この製版カ
メラによる製版処理は迅速処理という面において十分と
は言えず、またメンテナンスにも煩わしさがある。さら
に環境問題の観点からも処理廃液の少ない、もしくは無
い、より迅速な且つ実質的にメンテナンスフリーの製版
処理システムの開発が要望されている。さらに現像処理
槽を用いる従来の現像法は、例えば米国特許第5,307,10
9号公報等に記載されている現像処理槽を比較的小さく
した場合でさえも、処理を続けることによるpHの低下と
現像速度の低下、銀スラッジの発生や現像液の動きによ
りドラッグパターンの発生、銀錯体の流れにより像流れ
が生ずる、など多くの欠点があった。 一方、特開昭48−76603号公報、同昭57−115549号公
報、特開平4−307245号公報等には、平版印刷版の現像
に必要な量の現像液を版面にのみ塗布供給して製版する
方法が記載されている。しかし、これらの塗布現像方法
では実質的に現像に必要な量の現像液で均一な現像を行
おうとすれば、実際には相当量の余剰現像液を必要とす
るものであるし、装置も複雑で高価となり、さらに塗布
の均一性が得られず、安定性に欠ける等の重大の欠点が
あった。 また、前記欠点の改良を目指した迅速処理方法が特開
平4−307246号公報に開示されている。この方法は液上
げローラ塗布方式で、平版印刷版の搬送速度より液上げ
ローラの回転速度を速くし、平版印刷版と液上げローラ
との間に処理液溜めを形成させて処理するというもので
ある。しかしながら、この処理方法は処理液の粘度や処
理速度等によって、処理液溜めの大きさが影響を受け、
充分に安定した処理液溜めを形成するまでには至らず、
品質の安定した刷版を得ることができなかった。また、
米国特願第08/086848号においては、回転しないローラ
対の上から現像液を供給し、ローラ対のニップに現像液
の溜めを形成し、感光材料に現像液を塗布する処理方法
が開示されている。しかしながら、この方法はローラ対
のニップに溜った少量の現像液を感光材料の感光面のみ
に塗布するため、塗布現像液の量が不足し、現像が不十
分であったり、現像むらが生じたりして、やはり満足で
きるものではなかった。 発明の要約 本発明の目的は、従来の処理槽を用いた処理法や塗布
現像法による欠点が無く、極めて少量の処理液で迅速か
つ安定な処理が出来、メンテナンスに優れ、処理廃液量
が少なく、しかも感光材料の先端から均斉な画像を形成
できる、銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版を製版す
るに適した感光材料の処理方法および装置を提供するこ
とである。 図面の簡単な説明 図1は本発明の自動現像装置の一例を示す概略断面図
を示す。 図2a及び図2bは図1の現像処理部の要部を示す概略断
面図を示す。 図3a,図3b,図3c及び図3dは、図2a及び図2bに示したも
のとは別な態様の現像処理部の要部を示す概略断面図を
示す。 図4は本発明の処理液貯溜槽の一実施態様を示す斜視
図を示す。 尚、図面中の各符号は以下の意味を有する。 1 現像液貯溜槽 2 感光材料案内ローラ 3 液溜め形成手段 8 搬送ガイドを兼ねた反応維持ガイド 12 現像液循環ポンプ 13 現像液中間タンク 14 現像液回収皿 15 現像液供給手段 発明を実施するための最良の形態 本明細書に於て、感光材料を処理液に浸漬塗布すると
は、感光材料の少なくとも先端部が処理液の中を極めて
短時間に通過するように搬送して感光材料が処理液の系
外(すなわち大気中)に出るように処理する態様を意味
する。本発明の処理方法は従来の処理方法に比べて、感
光材料の先端部においても均整で充分な耐刷力を持った
転写銀画像を形成できるものである。 以下本発明の処理方法に用いられる代表的な処理装置
を用いながら、更に詳しく説明する。後で図面により詳
述するが、本発明に用いられる具体的な処理装置の一例
は、感光材料を処理する小型の処理液貯溜槽と、感光材
料が処理液中の液面近傍を通過するように感光材料を処
理液中に案内するための感光材料案内手段と、感光材料
案内手段に近接する位置に設けられた液溜め形成手段と
を少なくとも有する処理装置である。 上記処理装置を用いた本発明の処理方法によれば、液
溜め形成手段により感光材料の感光面上に形成される処
理液の溜めは、処理液貯溜槽の処理液と一体的に連続し
た処理液であるので、処理液貯溜槽に搬入された感光材
料は、感光材料案内手段により処理液中に導入されてか
ら液溜め形成手段を出て処理液系外(大気中)に至るま
での短時間に浸漬塗布処理される。そのため感光材料の
搬送方向における処理液貯溜槽の幅を非常に小さく設計
している。処理液貯溜槽は、好ましくはさらに深さも浅
く、細長い形状のものであり、従来の処理液貯溜槽に比
べて処理液容量がはるかに小さくなっている。従って一
般的には、小型の処理液貯溜槽に溜められた容量の処理
液だけでは、平版印刷版に供される感光材料シートの後
端まで処理することが出来ないが、感光材料の先端部
分、例えば感光材料の大きさにもよるが、先端から約2
〜20cm程度までの浸漬塗布には充分である。感光材料シ
ートの後端までの残りの部分を処理するために、処理に
より減少した処理液は少なくとも感光材料を処理してい
る間、連続的に、処理液供給手段により補充される。例
えば、感光材料案内手段と液溜め形成手段の間の上方か
ら処理液を供給することによって、液溜めの液量さらに
は貯溜槽の液面を一定に保つことができる。 感光材料の感光面上に形成される液溜めは、感光材料
が貯溜槽の処理液中を極めて短時間で通過するため、一
般的に感光材料が持ち出した単位面積当りの処理液量が
迅速処理には充分とはいえず、さらに安定した処理液の
浸漬塗布ができるようにするものである。また液溜め形
成手段は、感光材料に浸漬塗布供給する処理液の量を一
定に調整する役目も兼ねている。処理液貯溜槽は更に好
ましくは、処理時にのみ処理液を貯溜する一時貯溜槽に
することである。また別の好ましい態様は、少なくとも
処理時には処理液貯溜槽の処理液がオーバーフロー状態
にあることである。 本発明の処理装置の具体例においては、処理液面上を
水平に搬送された感光材料の先端が、処理液中に僅かに
浸漬された感光材料案内手段に突き当たった後、感光材
料が該案内手段に沿って処理液中に侵入するように誘導
され、感光材料が処理液中から出る時に感光面で処理液
を掬い上げるようにして出てくると共に、感光材料案内
手段と液溜め形成手段の間で処理液の溜めを形成するよ
うに設計されている。 本発明の処理方法において、感光材料が処理液中に浸
漬している時間、さらには感光材料が処理液中に浸漬し
てから液溜め形成手段を出るまでの時間は、感光材料の
特定点(例えば先端)での時間であり、感光材料の種類
や処理液の種類、処理条件等にもよるが、好ましくは約
1.5秒以下、典型的には約1秒程度の極めて短時間であ
り、このような短時間処理では現像処理におけるpHの低
下、銀スラッジの発生等の欠点もほとんど生じない。 このような特徴を備えた本発明の処理方法および処理
装置は、従来の浸漬現像および塗布現像のいずれにおけ
る欠点も無く、極めて少量の処理液で迅速且つ安定な処
理が出来、メンテナンスに優れ、廃液量が少なく、しか
も感光材料の先端から均斉な画像を形成でき、銀錯塩拡
散転写法を用いた平版印刷版の処理方法および装置に適
している。 本発明は、少なくとも現像処理に適用するのが好まし
いが、それ以外の安定処理、定着処理などであってもよ
く、複数の処理に適用してもよい。 以下に本発明を図面によりさらに詳しく説明する。図
1は本発明の自動現像装置の一例を示す概略断面図、図
2は図1の現像処理部(および安定処理部)の要部を示
す概略断面図、図3は図2と別な態様の現像処理部(お
よび安定処理部)の要部を示す概略断面図、図4はオー
バーフロー溝のある処理液貯溜槽の斜視図である。図1
の自動現像装置は大別して感光材料の加温部、現像処理
部、安定(中和)処理部、乾燥部から成っている。図2a
は搬送されてきた感光材料60の先端が感光材料案内手段
としてのローラに突き当たった状態を示し、図2bは感光
材料を現像処理している途中の状態、すなわち感光材料
が現像液を掬い上げると共に、感光材料案内ローラ2と
液溜め形成手段3の間で現像液の溜め40が形成され、感
光面に塗布されている状態を示している。 現像処理部は、主として感光材料搬送ローラ対11、現
像液貯溜槽1、感光材料案内ローラ2、液溜め形成手段
3、搬送ガイドを兼ねた反応維持ガイド8、現像液循環
ポンプ12、現像液中間タンク13、現像液回収皿14、現像
液供給手段15から成っている。 酸を含む安定処理部は、現像処理部と同様の構成を有
しており、感光材料搬送ローラ対21、安定液貯溜槽5、
感光材料案内ローラ6、液溜め形成手段7、搬送ガイド
を兼ねた反応維持ガイド9、安定液循環ポンプ22、安定
液中間タンク23、安定液回収皿24、安定液供給手段25か
ら成り、感光材料搬送ローラ対21は感光材料に付着した
余分な現像液の絞りローラを兼ねている。安定処理され
た感光材料は、乾燥部10に送られ乾燥処理されるように
なっている。 加温手段31で所定の温度に調節され、搬送ローラ対30
により水平に搬送されてきた感光材料60の先端は、感光
材料案内手段としてのローラ2に突き当たって(図2a)
現像液中に導かれ、現像液貯溜槽1に溜められた現像液
中の液面近傍(直下)を通過し、感光材料が現像液を掬
い上げながら現像液の外に搬出される(図2b)。 感光材料案内ローラ2は、液面制御された現像液面か
ら1〜3mm程度浸漬されている。本明細書において、現
像液貯溜槽1に溜められた現像液の液面近傍を通過させ
るとは、1〜3mm程度浸漬されている感光材料案内ロー
ラ2に沿って感光材料が現像液中を通過することを意味
している。感光材料案内ローラ2は、感光材料を屈曲し
て現像液中に誘導する手段であれば、ローラである必要
はなく、半円形状のものなど任意の形状でよい。 現像液貯溜槽1は、感光材料の搬送方向における液の
幅が1〜3cm程度であり、深さは感光材料の通過を許容
できればよいから、該案内ローラ2の液面からの浸漬度
合いにもよるが一般的には2〜20mm程度であり、また搬
送方向に直交する幅は感光材料の幅より大きければよ
い。現像液貯溜槽1に貯溜する現像液の容量は、10〜10
0m程度で十分である。 感光材料の現像途中(図2b)では、現像液が消費され
て現像できなくなるため、液面制御を行う必要がある。
液面制御は、たとえば現像液中間タンク13から現像液循
環ポンプ12により現像液貯溜槽1に供給され、現像液貯
溜槽1をオーバーフローすることにより行われる。 感光材料60が掬い上げて持ち出した現像液は、現像液
貯溜槽1の出口に感光材料案内ローラ2に近接して設け
られた液溜め形成手段3により、感光材料案内ローラ2
と一緒になって液溜めを形成しながら現像反応に必要な
塗布量に計量される。余分な現像処理液は再び現像液貯
溜槽1に流入し、現像液貯溜槽1と現像液中間タンク13
を循環しながら再利用される。液溜め形成手段3を設け
る位置は、感光材料案内ローラ2に近設して設けるのが
好ましい。 液溜め形成手段3を通過した感光材料の感光面には、
適当量の現像液が付着していることが好ましく、液溜め
形成手段3はその役目も兼ねる。係る手段として、ロー
ラに細いワイヤーを巻き付けた所謂ワイヤーバー(ドク
トルバーとも称し、ワイヤーの径によって塗布量が変わ
る)、感光材料の表面と一定の距離を保てる、例えばブ
レード状のもの及び通常のローラ等が用いられる。通常
のローラを用いた場合はローラと感光材料の圧着状態を
調整すること等によって付着量の調整が可能である。 現像液の付着量は現像反応を維持できる量であればよ
く、DTRを用いた平版印刷版においては10〜100ml/m2
好ましくは20〜50ml/m2程度である。こうして液溜め形
成手段3を通過した感光材料は、反応維持ガイド8を経
て絞りローラ対21へ搬送される。反応維持ガイド8は、
現像された感光材料の現像を安定に進行させるため、絞
りローラ対21までの時間が長くなるようにしてあり、反
応維持ガイド8を通過する時間は好ましくは5秒以上で
あり、上限は12秒程度の長さである。 絞りローラ対21では、不要になった現像液が廃液とし
て絞り落とされる。絞り落とされた現像液は廃液タンク
50に送られる。現像処理部を通過して現像処理された感
光材料は、現像処理部と同様な構成の安定処理部を通過
して安定処理され、ドライヤー10へ搬送される。 更に、本発明の好ましい態様を説明する。処理液貯溜
槽1には実質的に処理時のみ処理液を貯溜する一時貯溜
槽であることが好ましい。本発明の処理装置に於ける処
理液貯溜槽は前記したように極めて小さな槽であり、従
来の浸漬処理方式の処理槽とは異なり、感光材料が実質
的に処理される時にのみ極めて少量でかつ一定量の処理
液が貯溜され、処理終了後は速やかに排出され、中間タ
ンク13に回収される。これによって、長期間の処理に伴
う処理液の劣化、特に処理液が空気と接触することによ
る空気酸化を大幅に低減できるという利点を有してい
る。 具体的には図3a〜図3dに示すように、処理時には、処
理液排出孔70から排出される量を少なくとも上回る量の
処理液を、中間タンク13から循環ポンプ12及び処理液供
給手段15を介して、処理液一時貯溜槽1の上方から処理
液が供給され、排出量を上回る分の供給液は処理液一時
貯溜槽からオーバーフローして一定量の処理液が処理液
一時貯溜槽4に貯溜される。処理液排出孔70から排出さ
れた処理液及び処理液一時貯溜槽からオーバーフローし
た処理液は、処理液回収皿14を介して中間タンク13に回
収される。処理終了後は、循環ポンプ12は停止し、処理
液一時貯溜槽1中の処理液は、処理液排出孔70から排出
され処理液回収皿14を介して中間タンク13に回収され
る。 処理液の中間タンク13は、実質的には処理液回収皿14
に接続する部分のみが僅かに開放された、実質的に半密
閉状態のタンクであり、外気との接触による処理液の空
気酸化等による劣化を極力低減させることができる。中
間タンク13の容量は、処理液の種類によっても異なる
が、処理液の一時貯留槽1の容量の少なくと10倍以上、
好ましくは20倍以上である。また、中間タンク13内の処
理液の量を常に一定に保つために補充タンク(図示せ
ず)設けて、中間タンク13に処理液を補充することもで
きる。 処理液貯溜槽の別の好ましい態様は、少なくとも処理
時には処理液がオーバーフロー状態にあることである。
更に好ましくは、処理液貯溜槽からオーバーフローした
処理液は回収され循環されて再度処理液貯溜槽に供給さ
れる。具体的には前記したように、処理液貯溜槽、処理
液回収皿、中間タンク、循環ポンプの間を循環する。こ
の時、前記したように、全く未使用の処理液を補充タン
クから中間タンクに補充しオーバーフローした回収液と
混ぜて使用してもよい。 処理液貯溜槽1、5は図4に示すように、オーバーフ
ロー用に処理液貯溜槽のエッジに切り溝80に設けてもよ
い。 本発明の前記した好ましい処理方法は、感光材料は極
めて短い時間しか処理液に浸漬しないため、処理液はほ
とんど疲労しない。pHの変化からでは1%にも満たない
疲労度である。従って、処理液貯溜槽をオーバーフロー
状態にすることで、処理液の疲労度を無視できることを
確認した。すなわち、処理時に処理液貯溜槽をオーバー
フオー状態とし、オーバーフロー液を回収し再度循環し
て処理槽中へ供給することによって、処理液の種々成分
量が平衡状態に達し、これ以上は疲労しないことが分か
った。処理液のオーバーフロー量は、少なくとも感光材
料の処理時には30ml/minであり、好ましくは60ml/minで
ある。 上記のように、極めて小型の処理液貯溜槽をオーバー
フロー状態で感光材料を処理し、オーバーフロー液を再
循環することによって、処理液が平衡状態になり疲労し
ないことが、本発明の処理方法によって初めて達成され
た。 処理液貯溜槽への処理液の供給手段及び供給場所は特
に限定されないが、供給手段として、例えば、単一ある
いは複数個のノズルから処理液を供給する方法、複数個
の穴を有する円筒状のパイプを介してシャワー方式で処
理液を供給する方法、または上記処理液供給ノズルやパ
イプから出た処理液を拡散板等を介して巾方向に広げて
供給する方法等を用いることができる。 処理液貯溜槽への処理液の供給場所は、好ましくは前
記感光材料案内手段2と液溜め形成手段3の間から供給
することである。本発明は前記したように感光材料案内
手段2と液溜め形成手段3と感光材料とで処理液の液溜
め40を形成して塗布するものであり、液溜め40は常に一
定以上の大きさに維持することが好ましく、感光材料案
内手段2と液溜め形成手段3の間から液溜め40に処理液
を供給することが好ましい。 前記した感光材料案内手段2は、感光材料を屈曲して
現像液中に誘導する手段であれば、ローラや半円形状の
ものなど任意の形状のものが用いられるが、好ましくは
ローラであり、材質は特に限定されず、ステンレス、ゴ
ム等任意の材質が用いられる。 本発明に於て、前記したように液溜め40は一定以上の
大きさに維持することが好ましく、そのための重要な因
子は感光材料案内手段2と液溜め形成手段3の形状と大
きさである。従って、感光材料案内手段2と液溜め形成
手段3はローラであることが好ましく、直径はそれぞれ
5mm以上で、好ましくは7mm以上、特に好ましくは9mm以
上であり、上限は特に限定されないが、25mm程度であ
る。前記2つのローラの直径は同じであっても、異なっ
ていてもよいが、好ましくは同一かまたは液溜め形成ロ
ーラ3の方を僅かに小さくするのがよい。また前記2つ
のローラは固定されていても回転可能になっていてもよ
い。 前記2つのローラは、感光材料の幅方向(搬送方向に
対して垂直方向)に並列に近接して配置される。両ロー
ラ間の間隙は、液溜めを形成させるための重要な因子で
あり、両ローラの大きさや処理液の粘度、表面張力によ
って異なるが、該間隙は最大でも5mm以下であり、好ま
しくは1mm以下、特に好ましくは0.5mm以下である。ここ
で言う間隙とは、両ローラが最も近接した位置での両ロ
ーラ間の距離である。前記した液溜め形成手段として用
いられるワイヤーバーは、本発明においてはローラとし
て位置づけられる。 前記したように感光材料案内ローラ2と液溜め形成ロ
ーラ3は感光面上に液溜め40を形成させる役目と共に、
液溜め40に処理液を供給するための役目も有することが
好ましい態様である。つまり、近接された前記2つのロ
ーラの間隙を通して処理液を供給する訳であるが、少量
の供給量で感光材料の幅方向に均一に広げるためには、
前記した如く両ローラの間隙は1mm以下が好ましく、特
に0.5mm以下が好ましい。供給された処理液は近接され
た前記両ローラによって形成されたくぼみ部41に一旦保
持されて、幅方向に広がりながら両ローラの間隙から液
溜め40に供給される。これによって、感光面上に形成さ
れた液溜め40は感光材料の幅方向に対して、常に均一に
保持され、幅方向にも均整な画像を形成することができ
る。 前記した感光材料の加温手段30は、感光材料の裏面へ
接触して加温したり、非接触で加温してもよい。場合に
よっては表面を温調しても良いし、両面でもよい。例え
ばプレートヒータ、パネルヒータ、格子状ヒータ、ヒー
トローラ、赤外線ヒータ、高周波ヒータ、電磁誘導ヒー
タ及びセラミックヒータ等が使用できる。 処理液を所定の温度に温調するための手段を設けても
よい。例えば、中間タンク13内にヒーター(図示せず)
を設けてもよく、処理液の循環経路中にヒーターを設け
てもよい。 本発明の処理方法及び処理装置において、処理廃液は
感光材料が液溜め形成手段3を通過するときに感光面上
に付着した処理液が感光材料搬送ローラ対21によって絞
り落とされる分のみであり、従来のものに比べ大幅な廃
液減となる。 本発明によれば、感光材料を処理液に一旦浸漬させて
感光材料が処理液をすくい上げるようにして感光面上に
液溜め形成するため、処理液の粘度や処理速度等に関係
なく安定した液溜めを形成することができ、安定な処理
が可能になる。 本発明は前記したように、極めて短い浸漬時間の実現
によって、処理時間の大幅な短縮はもちろんのこと、処
理を続けることによる銀スラッジの発生や処理液の劣化
がほとんどなく、処理装置のメンテナンスフリーを可能
にした。 本発明の処理方法及び処理装置は、感光材料の処理を
対象にするものであるが、その中でも特に、DTR法を利
用した平版印刷版の処理方法に好適であり、次に本発明
の処理方法に用いられる平版印刷版用処理液の好ましい
態様について説明する。 好ましい現像液は、下式(1)で表される少なくとも
一種類のアルカノールアミン類と下式(2)で表される
ジアミン化合物とを組み合わせて含有させることであ
る。 式中、lは1〜8までの整数、mは0〜8までの整
数、nは1〜8までの整数を示し、Xは水素原子もしく
は水酸基である。 式中、R1、R2は水素原子または炭素数1〜6までのア
ルキル基(ただしR1=R2=Hの場合を除く)を示し、n
は2〜8までの整数を示す。 式(1)で表されるアルカノールアミンは、DTRの速
いハロゲン化銀溶剤であり、第一級アミノ基を1つ水酸
基を1つないし2つ含有する構造のものである。以下に
具体的を示すが、これに限定されるものではない。 式(2)で表されるジアミンは、比較的DTR速度の遅
いハロゲン化銀溶剤であり、第一級アミノ基を含有する
構造である。以下に具体的を示すが、これに限定される
ものではない。 本発明に用いられるアルカノールアミン及びジアミン
の現像液中への添加量は、アルカノールアミンが1l当り
0.05〜0.25モル、好ましくは0.1〜0.15モルである。ジ
アミンがアルカノールアミン単位重量に対し1/20〜1/2
重量、好ましくは1/12〜1/5重量である。 少量の現像液で極めて短い時間で現像する本発明の処
理方法は、DTRに必要なハロゲン化銀溶剤の絶対量及び
時間が不足する傾向があり、特に表面に形成される画像
銀ではなく、画像銀の土台を形成するべきDTRのタイミ
ングが遅い析出銀の形成が遅れる傾向にある。従って、
DTRの速いハロゲン化銀溶剤と比較的遅いハロゲン化銀
溶剤を組み合わせる前記現像液によって、画像銀がより
安定的に形成される。 また、本発明の処理方法は前記したように、少液迅速
処理を目指したものであり、極めて少ない処理液で処理
する場合、処理温度は主に平版印刷版の温度に依存す
る。従って、本発明の処理装置は現像前に平版印刷版の
加熱手段31を設けることを好ましい態様とするが、更に
処理温度変化に対応できるように、現像液を改良した。
以下にその態様を2つ示す。 まず1つめは、現像液に少なくとも一種類の下記一般
式(3)で表されるベンゾトリアゾール誘導体化合物を
含有させることである。 式中R1〜R4は、それぞれ水素原子、炭素数5以下のアル
キル基、アミノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基、炭素数13以下のアルコキシカルボニル基、
炭素数10以下のアシルアミド基及びスルホンアミド基を
示す。 これらの化合物は化学薬品、化成品等市販品として容
易に入手することができる。以下に具体例を示すが、こ
れに限定されるものではない。 上記の化合物を現像液に含有させる量は、0.01g/−
5.0g/、好ましくは0.05g/−0.5g/の範囲である。 2つめは、現像液に少なくとも一種類の下記一般式で
表されるポリオキシエチレン化合物を含有させることで
ある。 式中、n=4〜500、Rは水素原子または炭素数1−2
0のアルキル基を示す。 上記の一般式(4)、(5)、(6)で表されるポリ
オキシエチレン化合物は、オキシエチレン鎖長n=4〜
500であり、好ましくは20〜200であり、Rは水素原子も
しくは炭素数1−20のアルキル基である。これら化合物
は化学薬品、化成品等市販品として容易に入手すること
ができる。以下に具体例を示すが、これに限定されるも
のではない。 本発明に用いられる上記の化合物を現像液に含有させ
る量は、0.5g/−80g/、好ましくは1g/−30g/の
範囲である。 本発明に用いられる現像液には、前記した化合物の他
にアルカリ性物質として、例えば水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム
等、保恒剤として亜硫酸塩、銀錯形成剤、例えばチオ硫
酸塩、チオシアン酸塩、環状イミド、チオサリチル酸
等、粘調剤、例えばヒドロキシメチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース等、かぶり防止剤、例えば臭化
カリウム、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル、特開昭47−26201号記載の化合物等、現像主薬、例
えばハイドロキノン、1−フェニル−3−ピラゾリドン
等を含有することができる。 本発明の処理方法に用いられる好ましい現像液の態様
について上記したが、さらに好ましくは、実質的に現像
主薬を含有しない、所謂、アルカリ性活性化液を用いる
ことである。アルカリ性活性化処理用平版印刷版及びそ
れに用いられるアルカリ性活性化液については、例えば
英国特許第1,000,115号、同第1,012,476号、同第1,017,
273号、同第1,042,477号、特開昭56−27151、同57−868
35、同58−196548、同62−239160号公報等の明細書に開
示されている。このアルカリ性活性化処理用平版印刷版
とは、DTR現像に必要な現像主薬を平版印刷版の感光要
素中に含有させ、処理液には実質的に現像主薬を含まな
いアルカリ性活性化液で処理される平版印刷版である。 アルカリ性活性化液は、空気酸化による疲労が極めて
小さいという利点を有しているが、従来の処理方法及び
処理装置は処理液としてアルカリ性活性化液を用いた場
合でも、処理を続けることによって処理液が劣化してい
た。つまり、耐刷性や耐汚れ性に対し安定した性能を得
るためには、平版印刷版の処理液中への浸漬時間はある
程度必要であり、このため、平版印刷版の構成要素中に
含有した現像主薬、特にハイドロキノンが処理液中に溶
け出し、処理液のpHを低下させていた。特にアルカリ性
活性化液の場合、pH低下は重大な問題となっていた。 従って、処理液中への浸漬時間が極めて短い本発明の
処理方法は、処理液のランニングによる安定性とという
面に於て、アルカリ性活性化液の利点を最大限に発揮で
きる。 DTR平版印刷版は、通常、支持体上に感光要素として
ハレーション防止層を兼ねた下塗層、ハロゲン化銀乳剤
層、物理現像核層が順に積層されたものが一般的に知ら
れており、前記したアルカリ性活性化処理用平版印刷版
は現像主薬を前記感光要素のいずれの層に含有させても
よく、また2層以上に含有させてもよい。 上記現像主薬は、特に限定されないが、ハイドロキノ
ン、カテコール、メチルハイドロキノン等のヒドロキシ
ベンゼン系現像主薬、1−フェニル−3−ピラゾリゾ
ン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリゾ
ン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル
−3−ピラゾリゾン等の3−ピラゾリゾン系現像主薬が
一般的であり、好ましく用いられる。現像主薬の含有量
は、平版印刷版1m2当り約0.5〜3gであり、好ましくは、
ハイドロキノンを0.5〜2gと、3−ピラゾリゾン系現像
主薬をハイドロキノンの1/20〜1/2重量の範囲で含有さ
せることである。 アルカリ性活性化液は、現像主薬を実質的に含有しな
い以外は、前記した現像液にもちいられる物質、例えば
アルカリ性物質、保恒剤、銀錯形成剤、カブリ防止剤、
粘調剤等を含有うさせることができる。pHは特に限定さ
れないが、好ましくはpH12以上である。 次に、本発明の処理方法に用いられる安定液(中和
液)の好ましい態様について説明する。それは、少なく
とも一種類以上のメルカプト基またはチオン基を有する
含窒素複素環化合物を含有させた平版印刷版用安定液で
ある。更に好ましくは該安定液のpHが4.5〜6.5であり、
且つ緩衝剤成分濃度が0.1〜0.4mol/であり、また、緩
衝剤成分の少なくとも一種類がアミノ酸である。 DTRの平版印刷版用の安定液とは、平版印刷版が現像
処理された後、平版印刷版内に残る現像液成分の現像活
性を停止する為に版面に供給し、且つ平版印刷版版面を
保存性、印刷性に悪影響を及ぼさない版面pH範囲内にす
る為の処理液のことである。 処理後の平版印刷版の版面のpHが6以下では印刷開始
時にインキ汚れを、pHが9.5以上ではインキ受容性不良
を起こし、保存中に画像銀が変色する。処理後の版面を
pH6〜9.5の範囲に調整することで、これらの問題を解決
することが出来る。 緩衝剤成分濃度とは、平版印刷版の現像処理後の版面
を中和する為に安定液中に添加される緩衝剤成分のモル
濃度である。緩衝剤は版面に残る現像液中のアルカリ剤
を中和するものであり、処理後の版面を上記のpH範囲内
になるように調整する成分である。 本発明の処理方法は、短時間で且つ少量の処理液で処
理するため、安定液の緩衝剤成分濃度は、従来の浸漬処
理方式に比べて高濃度を要求し、安定液のpHも酸性側へ
シフトすることが普通である。 この様な条件下では、インキ受容性を向上させる様な
メルカプトないしはチオン基を有する含窒素複素環化合
物を安定に可溶化することは困難である。 本発明で初めて、該含窒素複素環化合物を安定に可溶
化でき、平版印刷版の版面を中和する緩衝能を有した平
版印刷版用版面安定液を調製することが出来た。 即ち、緩衝剤成分濃度が0.1〜0.4mol/の範囲であ
り、緩衝剤成分の少なくとも一種類以上にアミノ酸化合
物を用い、安定液自身のpHが4.5〜6.5の範囲に調製す
る。 緩衝剤成分濃度が0.1mol/以下のモル濃度では版面
に残る現像液を十分に中和することが出来ず、版面が高
pHとなりインキ受容不良、版の劣化が起こり、0.4mol/
以上ではメルカプトないしはチオン基を有する含窒素
複素環化合物を安定に可溶化することは困難となり、ま
た版面上に付着する成分が多くなり、かえってインキ受
容性が悪化する。 安定液のpHが4.5以下ではインキ受容性向上のための
メルカプトないしはチオン基を有する含窒素複素環化合
物を可溶化することが困難となり、6.5以上では十分に
版面pHを低下させることが出来ない。 本発明のアミノ酸とは天然品、合成品のどちらでもよ
く、脂肪族アミノ酸、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、
芳香族アミノ酸、複素環式アミノ酸などいずれでもよ
く、分子内のカルボキシル基がカリウム塩やナトリウム
塩の形になっていてもよい。 具体的には、グリシン、アラニン、バリン、セリン、
グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、システイン、
フェニルアラニン、ヒスチジン等が挙げられる。 本発明に用いられる緩衝剤としては、燐酸、硫酸、硝
酸、亜硝酸、ほう酸、ケイ酸等の無機酸及びこれらの
塩、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、琥珀酸、酒石酸等
の有機酸及びこれらの塩、アルギン酸、ポリビニル酢
酸、ポリアクリル酸等の高分子酸及びこれらの塩などが
挙げられ、また複数を組み合わせてもよい。 本発明の安定液に用いられるメルカプト基またはチオ
ン基を有する含窒素複素環化合物とは、特開昭47−2620
1号、同58−127928号、特開平2−259643号等記載され
ている化合物群であり、具体的を以下に示すがこれに限
定されるものではない。 2−フェニル−5−メルカプトオキサジアゾール、4
−ベンザミド−3−メルカプト−5−ペンチル−3−1,
2,4−トリアゾール、3−プロピルベンゾチアゾリン−
2−4−チオン、5−プロピル−2−メルカプト−1,3,
4−オキサジアゾール、5−ヘプチル−2−メルカプト
−1,3,4−オキサギアゾール、3−メチルベンゾチアゾ
リン−2−チオン、3−プロピルベンチアゾリン−2−
チオン、5−(p−メチル−フェニル)−2−メルカプ
ト−1,3,4−オキサジアゾール、1−フェニル−5−メ
ルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、4−アセトアミド
−3−メチル−5−メルカプト−1,2,4−トリアゾール
及び1,3−ジエチル−バンツイミダゾリン−2−チオ
ン。 本発明の安定液には、粘調剤、保存剤、不感脂化剤、
湿潤剤、防錆剤、界面活性剤などの従来から知られてい
る物質を混和して処理活性を改変することが出来る。例
えばアラビヤゴム、カルボキシメチルセルロース、アル
ギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ゼラチン、
EDTA、アセチルアセトン、コロイダルシリカ、コロイダ
ルアルミナ、グリセリン、ポリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル、アセチレング
リコールエチレンオキサイド付加物、ソルビタンモノオ
レイン酸エステルなどの多価アルコール脂肪酸エステ
ル、アルキルアミン塩などである。 以下に本発明をDTR平版印刷版を用いた実施例により
説明するが、本発明はこれだけに限定されるものでな
い。 実施例1 図1および図2に示される構成の自動現像装置を製作
した。現像液貯溜槽1と安定液貯溜槽5はそれぞれ、平
版印刷版の搬送方向における幅を20mm、搬送方向に直交
する長さを450mm、深さを5mmとした。直交12mmのステン
レスで作った感光材料案内ローラ2、6を処理液中に2m
m浸漬するようにした。平版印刷版の搬送速度を30mm/se
cとした。液溜め形成手段3、7は直径10.8mm(ワイヤ
ー線径0.3mm)のワイヤーバーを用いた。平版印刷版
は、紙の両面にポリエチレン樹脂を被覆した支持体(RC
紙)上にハレーション防止層、ハロゲン化銀乳剤層、物
理現像核層を順次塗布した幅254mm、長さ400mmのDTR印
刷版を用い、30版を処理した。DTR現像液と安定液の温
度は30℃とした。処理後、現像液貯溜槽には、銀スラッ
ジが僅かしか生じていなかった。このDTR印刷版を同じD
TR現像液で30℃1秒間現像したときの転写(物理)現像
されたハロゲン化銀量は、未現像ハロゲン化銀量の41重
量%であった。 以上の操作により作成した平版印刷版の1版目と30版
目をオフセット印刷機に装着し、不感脂化液を版面にく
まなく与え、給湿液を用いて印刷を行った。 印刷機は、エービーディック350CD(A.B.Dick社製オ
フセット印刷機の商標)を使用した。1版目と30版目の
平版印刷版はいずれも有為差がなく、像流れやドラッグ
パターンを生じることなく、版の先端から全体に極めて
均一な現像ができ、十分に高い耐刷力を示した。 一方、現像処理槽及び安定処理槽(中和処理槽)を内
蔵した市販の自動製版カメラを用い、上記したDTR印刷
版を同様に30版処理した。処理後、現像処理槽には、か
なりの量の銀スラッジが生じていた。このDTR印刷版が
現像処理槽を出たときの転写(物理)現像されたハロゲ
ン化銀量は、未現像ハロゲン化銀量の84重量%であっ
た。この平版印刷版の1版目と30版目をオフセット印刷
機に装着し、上記と同様に印刷したところ、30版目は像
流れやドラッグパターンを生じ、耐刷力も1版目に比べ
て劣っていた。 実施例2 図1及び図3に示される構成の自動現像装置を製作し
た。現像液一時貯溜槽1と安定液一時貯溜槽5はそれぞ
れ、平版印刷版の搬送方向における幅を20mm、搬送方向
に直交する長さを450mm、深さを5mmとした。処理液一時
貯留槽1、5の容積は、両者共に約15ccである。中間タ
ンク13、23には、それぞれ1.5Lの現像液及び安定液を容
れ、中間タンクには処理液の強制的な補充は行わなかっ
た。直径12mmのステンレスで作った感光材料案内ローラ
2、6を処理液中に2mm浸漬するようにした。平版印刷
版の搬送速度を30mm/secとした。液溜め形成手段3、7
は直径11mmのステンレスで作ったローラを用いた。処理
時の処理液供給手段からの液供給量は60cc/分、液排出
孔70からの液排出速度は約20cc/分であった。平版印刷
版は、実施例1と同じものを用い、200版を処理した。D
TR現像液と安定液の温度は30℃とした。 一方、比較例として、従来の浸漬現像方式(現像槽、
安定槽の容量は共に1.5L)により200版処理した。DTR現
像液と安定液の温度は30℃である。 以上の操作により作成した平版印刷版の1版目と50、
100、150、200版目をそれぞれオフセット印刷機に装着
し、不感脂化液を版面にくまなく与え、給湿液を用いて
印刷を行った。 印刷機は、エービーディック350CD(A.B.Dick社製オ
フセット印刷機の商標)を使用した。耐刷性を以下の基
準で評価した。その結果を表1に示す。 耐刷性は画像部のインキ乗り不良、あるいは線飛びの
いずれかにより印刷が不可能になったときの印刷枚数で
評価した。 グレード1:10000枚以上 グレード2:7500枚以上 グレード3:5000枚以上 グレード4:5000枚以下 本発明によって処理された平版印刷版は、1版目と5
0、100、150、200版目のいずれも、像流れやドラッグパ
ターンを生じることなく、版の先端から全体に極めて均
一な現像が出来、十分に高い耐刷力を示した。一方、従
来の浸漬現像方式を用いて処理した平版印刷版は、処理
枚数の増加と共に徐々に耐刷能力が低下することが分か
った。 実施例3 図1及び図2に示される実施例1と同じ構成の自動現
像機を用いて、平版印刷版を処理した。平版印刷版はシ
ルバーマスター(商品名:三菱製紙株式会社製、SLM−R
2)、現像液は同社製SLM−AC(商品名)、安定液は同社
製SLM−ST(商品名)を用いた。浸漬塗布に要する時間
は処理液貯溜槽の大きさと搬送速度によって変化させ、
平版印刷版の感光面上に処理液が付着した状態を維持す
る時間は反応維持ガイドの長さと搬送速度によって変化
させた。平版印刷版をサイズ254×400mmで100版連続的
に処理した。処理終了後の処理槽の銀スラッジ発生状況
と100版目の画像品質(ドラッグパターン発生状況)を
調査した。 以上のようにして作成した平版印刷版の1版目と100
版目をオフセット印刷機(エービーディック350 CD:A.
B.Dick社製オフセット印刷機の商標)に装着し、不感脂
化液を版面にくまなく与え、給湿液を用いて印刷し、耐
刷性を以下の基準で評価した。その結果を表2に示す。 耐刷性は、画像部のインキ乗り不良、あるいは線飛び
の生じる時のいずれかにより印刷が不可能になったとき
の印刷枚数で評価した。 グレード1:10000枚以上 グレード2: 8000枚以上 グレード3: 6000枚以上 グレード4: 6000枚以下 一方、比較として従来の浸漬処理装置を用いて、浸漬
時間を1秒と1.5秒、とし、感光面上に処理液が付着し
た状態の維持時間を7秒にして処理し、前記と同様の方
法にて印刷し印刷物のインキ汚れ性を評価した。その結
果、従来の浸漬処理装置で処理した印刷版は印刷開始後
すぐに汚れを生じたが、前記した本発明の印刷版は表2
の耐刷枚数に達しても汚れを生じなかった。 実施例4 図1、図2及び図4に示される構成の自動現像装置を
作製した。感光材料加熱手段(31)として表面がステン
レス製のパネルヒーターを用いた。パネルヒーターの表
面温度を47℃とした。その他の構成は実施例1の処理装
置と同じにした。但し、液溜形成手段(3)は感光材料
案内ローラ(2)から0.25mm間隙で、処理液貯溜槽のエ
ッジから0.2mm上方に配置した。 比較の処理装置として、従来の浸漬処理方式としてCP
−414S(三菱製紙株式会社、大日本スクリーン製造株式
会社)、省液型浸漬処理方式として米国特許第5,307,10
9号に記載されている処理装置及び塗布処理方式として
特開昭63−137233号に記載されている処理装置を選ん
だ。 平版印刷版は、実施例1と同じものを用い、数m2処理
した。DTR現像液及び安定液にはSLM−Ac及びSt(三菱製
紙株式会社製)を用い、処理温度は各処理装置とも30℃
とした。 周囲環境温度がそれぞれ10℃、20℃及び30℃の条件で
処理した。それぞれの処理における印刷版の耐刷性能及
び各処理装置に於ける単位m2当りの現像廃液量を測定し
た。 印刷機は、リョービ3200CDを使用し、不感脂化液を版
面にくまなく与え、給湿液を用いて印刷を行った。結果
を表3に示す。 本発明の処理装置は、従来方式の処理装置よりも廃液
量が少なく、周囲環境温度の影響も受けることなく、常
に安定した耐刷力の平版印刷版を製版することができ
た。 実施例5 図1および図2に示される実施例1と同じ構成の自動
現像装置を用いた。但し、液溜め形成手段(3、7)は
直径11mmの鏡面ローラとし、感光材料案内ローラと液溜
め形成手段(ローラ)の間隙は0.25mmとした。感光材料
案内ローラ(2、6)と液溜め形成手段(3、7)の間
から供給される現像液の量は1ml/secに設定した。現像
液貯溜槽(1)及び安定液貯溜槽(5)の処理液貯溜量
は約15ml、中間タンク(13、23)の処理液量は約1500ml
であり、上記処理液の供給と貯溜槽のオーバーフローで
もって現像液貯溜槽と中間タンクの間を循環させる。中
間タンクへの処理液の強性的な補充はしなかった。平版
印刷版が液溜め形成手段(3、7)を通過した後、感光
面上には約25ml/m2の処理液が付着するように設定し、
反応維持ガイド(8、9)を通過する時間を約7秒にな
るように設定した。 一方、比較として現像処理槽、安定処理槽(中和処理
槽)を内蔵した市販の自動製版カメラを用いた。この装
置の現像処理槽に貯溜する現像液量は1500mlで、平版印
刷版が現像液中に浸漬する時間は約12秒である。 平版印刷版として、RC紙支持体上に、カーボンブラッ
クと現像主薬として1−フェニル−3−ピラゾリゾンを
0.2g/m2含むハレーション防止層を設け、その上にオル
ソ増感された高感度塩臭化銀乳剤(塩化銀90モル%)を
硝酸銀に換算して1g/m2で塗布し、乾燥後40℃で3日間
加温した後、この乳剤層の上に、現像主薬としてハイド
ロキノンを1g/m2含む物理現像核層を塗布して作製し
た、アルカリ性活性化処理用平版印刷版を用いた。 DTR現像液として、アルカリ性活性化液を用いた。以
下にその組成を示す。 水 700ml 水酸化カリウム 17g 水酸化ナトリウム 7g 亜硫酸ナトリウム 35g エタノールアミン 10g 水を加えて1lとする。 安定液(中和液)の組成を以下に示す 水 600ml クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g コロイダルシリカ(20%) 5ml エチレングリコール 5ml 水を加えて1lとする。 DTR現像液と安定液の温度は30℃とし、前記平版印刷
版を303×480mmのサイズで、本発明の処理装置及び従来
の処理装置でそれぞれ200版処理した。以上の操作によ
り作成した平版印刷版の1版目、100版目及び200版目に
ついて、実施例3と同様の方法で耐刷性を評価した。同
時に現像液のpHと銀スラッジの発生状況も調査した。そ
の結果を表4に示す。 実施例から明らかなように、アルカリ性活性化処理用
平版印刷版を処理するに際し、本発明の処理方法は処理
を続けても現像液のpH低下がなく、高耐刷性の印刷版が
安定的に得られる。また銀スラッジの発生がなく、極め
て少量の処理液で迅速かつ安定的な処理が可能になっ
た。また、本発明の処理方法を用いた処理装置は銀スラ
ッジの発生がないのでメンテナンスに優れ、廃液量もか
なり低減できる。一方、従来の浸漬処理装置は処理を続
けることによって、現像液のpHが低下し、耐刷性が大幅
に低下した。また、銀スラッジの発生も多くなった。 実施例6 図1および図2に示される実施例1と同じ構成の自動
処理装置を用いた。平版印刷版についても、実施例1と
同じものを用い、平版印刷版に像反転機構を有する製版
カメラで像露光し、下記に示す現像液及び安定液で処理
した。 現像液:水酸化カリウム 17 g 水酸化ナトリウム 6.8g 亜硫酸カリウム 44 g アルカノールアミン 10 g ジアミン 2 g 水で1000mlにする。 上記アルカノールアミンとジアミンの組合せを表5に
示す如く変化させた。 安定液:燐酸一カリウム 32 g 燐酸 2 g 亜硫酸ナトリウム 2.5g EDTA−Na 1 g 水で1000mlにする。 印刷は、ハイデンベルグTOKオフセット印刷機を使用
し、エッチング液を版面にくまなく与え、DTR平版印刷
版用給湿液を用いて印刷を行った。 得られた印刷物に関して、以下の評価基準により判定
した。結果を表5に示す。 耐刷性:a;20000枚以上 b;10000枚以上 c; 5000枚以上 耐インキ汚れ性:a;全く汚れなし b;全面もしくは部分的に薄い汚れ c;全面に濃い汚れ 本発明の処理方法において、現像液に前記アルカノー
ルアミンとジアミンを組合せて含有させることによっ
て、耐刷性及び耐インキ汚れ性に効果的に働く。 実施例7 図1および図2に示される実施例1と同じ構成の自動
処理装置を用いた。現像液中間タンク(13)の現像液温
度は30℃に設定し、循環ポンプ(12)により現像液貯溜
槽(1)に1ml/secで供給した。平版印刷版についても
実施例1と同じものを用い、像反転機構を有する製版カ
メラで像露光した。 平版印刷版は加熱手段(31)で所定の温度(20、30、
40℃)になるように設定した。現像時の室温は20℃に設
定した。 以上により準備された装置及び平版印刷版を使用し、
現像液及び安定液に下記の組成の処理液を用いた。 現像液 水酸化カリウム 17.50g 水酸化ナトリウム 7.50g 亜硫酸ナトリウム 35.00g N−アミノエチルエタノールアミン 20.00g ベンゾトリアゾール化合物 0.30g ベンゾトリアゾール化合物として(3)−1、(3)
−2、(3)−4、(3)−5、(3)−9、(3)−
10、(3)−13を添加した現像液を用いた。 安定液 燐酸 1.25g 燐酸1カリウム 20.00g 亜硫酸ナトリウム 2.50g EDTA−Na 6.25g 水を加えて1とする。 以上の操作により作成した平版印刷版をオフセット印
刷機に装着し、下記不感脂化液及び給湿液を用いて印刷
を行った。 不感脂化液 水 900ml イソプロピルアルコール 400ml エチレングリコール 50g 3−メルカプト−4−アセトアミド−5−n−ヘプチ
ル−1、2、4−トリアゾール 1g 給湿液 水 900ml 第一燐酸カリウム 12g 硝酸ナトリウム 3g トリエタノールアミン 2g コロイダルシリカ 80g エチレングリコール 40g 印刷機は、エービーディック350CD(A、B、Dick社
製オフセット印刷機の商標)を使用し、インキはA,B,Di
ck社製オイルベースオフセットインキ3−1012を使用し
た。印刷性の評価は非画線部の地汚れまたは銀画像の欠
落による画像飛びによって印刷に供せなくなった時の印
刷枚数で、次の評価基準により判定した。結果を表6に
示す。 印刷性 A;20,000枚以上 B;15,000〜20,000枚 C;10,000〜15,000枚 D; 5,000〜10,000枚 E; 5,000枚未満 現像液に前記ベンゾトリアゾール系誘導体を含有する
ことによって、現像液の現像適性温度範囲が広がり、現
像温度が平版印刷版の温度に依存する本発明の処理方法
においては極めて有効であり、平版印刷版の温度変化に
よる現像温度に関係なく良好な印刷性能が得られる。 実施例8 図1および図2に示される実施例1と同じ構成の自動
処理装置を用いた。平版印刷版についても、実施例1と
同じものを用い、平版印刷版に像反転機構を有する製版
カメラで像露光し、下記に示す現像液及び実施例6と同
じ安定液で処理した。 現像液:水 700g 水酸化カリウム 17g 水酸化ナトリウム 7g 2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール10
g 亜硫酸ナトリウム 35g ポリオキシエチレン化合物 20g 水で1000mlにする。 上記ポリオキシエチレン化合物としては(4)−3、
(4)−4、(4)−8及び(6)−1を使用した。 次にこれらの平版印刷版を乾燥し、ハイデンベルグTO
Kオフセット印刷機にセットし、実施例7同じ組成の不
感脂化液を版面にくまなく与え、実施例7と同じ組成の
給湿液を用いて印刷を行った。印刷インキは、耐汚れ性
評価には特にインキ汚れの現れ易いFグロス紺藍(大日
本インキ社製)を使用した。 得られた印刷物について、実施例6と同じ基準で評価
した。評価結果を表7に示す。 上記現像処理温度は、平版印刷版の温度と現像液の温
度を各々の処理温度と同一にすることによって設定し
た。 本発明の処理方法において、現像液に前記ポリオキシ
エチレン化合物を含有させることによって、耐刷力、耐
インキ汚れ性がより向上し、また現像処理時の適性温度
範囲が、低温側に広がり、現像温度が平版印刷版の温度
に依存する本発明の処理方法においては極めて有効であ
る。 実施例9 図1および図2に示される実施例1と同じ構成の自動
処理装置を用いた。平版印刷版についても、実施例1と
同じものを用い、平版印刷版に像反転機構を有する製版
カメラで像露光し、下記に示す現像液及び安定液で処理
した。 現像液は、下記の組成の液を用いた。 水酸化カリウム 17.5g 水酸化ナトリウム 7.5g 亜硫酸カリウム 44.0g 2−アミノエチルエタノールアミン 10g ポリエチレングリコール 20g 水で1000mlにする。 安定液は、下記の組成の液を用いた。詳細は表8に示
す。 2−メルカプト−5−ヘプチル−1,3,5−オキサジア
ゾール a g トリエタノールアミン 10g グリシン x g 第一燐酸カリウム y g 燐酸 z g 水で1000mlにする。 印刷は、ハイデンベルグTOKオフセット印刷機を使用
し、給湿液を版面にくまなく与え、同一の給湿液を用い
て印刷を行った。 現像、安定処理が施された平版印刷版の版面pH及びイ
ンキが完全に乗った枚数を表9に示す。 本発明の処理方法において、安定液に少なくとも一種
類以上のメルカプト基ないしチオン基を有する含窒素複
素環化合物を添加することで、インキ受容性がより向上
する。 産業上の利用可能性 本発明により、迅速処理が可能であり、メンテナンス
も容易であり、極めて少量の処理液を使用するだけで、
廃液量が少なく、像流れやドラッグパターンも生じるこ
となく、高耐刷力の平版印刷版を製版することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−243874 (32)優先日 平成6年10月7日(1994.10.7) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−251807 (32)優先日 平成6年10月18日(1994.10.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−263012 (32)優先日 平成6年10月27日(1994.10.27) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−263014 (32)優先日 平成6年10月27日(1994.10.27) (33)優先権主張国 日本(JP) 前置審査 (72)発明者 高野 佳和 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 三菱製紙株式会社内 (72)発明者 金田 英治 東京都千代田区丸の内3丁目4番2号 三菱製紙株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−3064(JP,A) 特開 平2−176654(JP,A) 特開 平4−121750(JP,A) 特開 平4−307244(JP,A) 特開 平5−326393(JP,A) 特開 平3−29953(JP,A) 特開 昭63−163353(JP,A) 特開 平3−48849(JP,A) 特開 平2−275459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/07 G03F 7/30

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】ハロゲン化銀乳剤層の上に物理現像核層を
    有する銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版の処理方法
    であって、露光された平版印刷版を処理液に浸漬塗布す
    るのに要する時間が1.5秒以下で、かつ平版印刷版1平
    方メートル当たりの処理液の付着量が10〜100mlになる
    ようにワイヤーバーを用いて計量され、該平版印刷版上
    に処理液が付着した状態を5秒以上維持することを特徴
    とする平版印刷版の処理方法。
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