JP2935380B2 - 平版印刷版の処理方法 - Google Patents
平版印刷版の処理方法Info
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- JP2935380B2 JP2935380B2 JP11935591A JP11935591A JP2935380B2 JP 2935380 B2 JP2935380 B2 JP 2935380B2 JP 11935591 A JP11935591 A JP 11935591A JP 11935591 A JP11935591 A JP 11935591A JP 2935380 B2 JP2935380 B2 JP 2935380B2
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- JP
- Japan
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- silver
- printing plate
- lithographic printing
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- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法によ
る平版印刷版の処理方法に関するものである。
る平版印刷版の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR)によって得
られる銀画像を利用したオフセット印刷版は、既に特許
公報昭46−43132号あるいは特許公報昭48−3
0562号に記載されており、さらにポジタイプの印刷
原版については公開特許公報昭49−55402号に、
ネガタイプの印刷原版については公開特許公報昭52−
106902号、公開特許公報昭52−112402号
等に詳細に記載されている。
られる銀画像を利用したオフセット印刷版は、既に特許
公報昭46−43132号あるいは特許公報昭48−3
0562号に記載されており、さらにポジタイプの印刷
原版については公開特許公報昭49−55402号に、
ネガタイプの印刷原版については公開特許公報昭52−
106902号、公開特許公報昭52−112402号
等に詳細に記載されている。
【0003】これらのダイレクト印刷版は、支持体およ
びその上にハレーション防止を兼ねた下引き層、ハロゲ
ン化銀乳剤層、物理現像核層からなっている。感光材料
を像様露光後、現像薬とハロゲン化銀溶剤を含む現像液
で処理すると潜像が形成されているハロゲン化銀は乳剤
層中で黒化銀となるが、これに対して潜像が形成されい
ないハロゲン化銀はハロゲン化銀錯化剤の作用で溶解
し、感光材料の表面に拡散してくる。この銀錯塩が表面
層の物理現像核の上に現像主薬の還元作用によって銀画
像として析出する。このプロセスによってダイレクト印
刷版が得られる。
びその上にハレーション防止を兼ねた下引き層、ハロゲ
ン化銀乳剤層、物理現像核層からなっている。感光材料
を像様露光後、現像薬とハロゲン化銀溶剤を含む現像液
で処理すると潜像が形成されているハロゲン化銀は乳剤
層中で黒化銀となるが、これに対して潜像が形成されい
ないハロゲン化銀はハロゲン化銀錯化剤の作用で溶解
し、感光材料の表面に拡散してくる。この銀錯塩が表面
層の物理現像核の上に現像主薬の還元作用によって銀画
像として析出する。このプロセスによってダイレクト印
刷版が得られる。
【0004】この銀画像のインキ受容性を強化させるた
めには現像後、必要ならば感脂化処理を施し、オフセッ
ト印刷機上で印刷物へとインキ画像が転写される。この
ダイレクト印刷版は、操作性が良いこと、低価格である
ことなどの利点を持っているが、その反面写真現像処理
により印刷用銀画像を形成する性格上、処理時間内に拡
散転写が完結せず、過剰な銀イオンが残存し、それが保
存安定性もしくは耐刷力低下の一因となっていた。
めには現像後、必要ならば感脂化処理を施し、オフセッ
ト印刷機上で印刷物へとインキ画像が転写される。この
ダイレクト印刷版は、操作性が良いこと、低価格である
ことなどの利点を持っているが、その反面写真現像処理
により印刷用銀画像を形成する性格上、処理時間内に拡
散転写が完結せず、過剰な銀イオンが残存し、それが保
存安定性もしくは耐刷力低下の一因となっていた。
【0005】これらの欠点を改良するために種々の方法
が利用される。そのひとつは酸化剤の使用である。特開
昭55−98753号公報には、含硫黄有機化合物と酸
化剤の併用が述べられており、また、特開昭51−58
952号、同昭61−223740号公報には、ヨウ素
イオンと酸化剤を使った耐刷力の向上法が述べられてい
る。また、キレート樹脂の利用による過剰な銀イオンの
除去も、耐刷力を上げるのに効果があった。しかしなが
ら、これらの方法の欠点は、往々にして銀画像のインキ
受理能を低下させることであった。
が利用される。そのひとつは酸化剤の使用である。特開
昭55−98753号公報には、含硫黄有機化合物と酸
化剤の併用が述べられており、また、特開昭51−58
952号、同昭61−223740号公報には、ヨウ素
イオンと酸化剤を使った耐刷力の向上法が述べられてい
る。また、キレート樹脂の利用による過剰な銀イオンの
除去も、耐刷力を上げるのに効果があった。しかしなが
ら、これらの方法の欠点は、往々にして銀画像のインキ
受理能を低下させることであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀錯
塩拡散転写法を利用するダイレクト平版印刷版の現像処
理に於て耐刷力が良好で、インキ受理能の高い銀画像を
得るための処理方法を提供することにある。
塩拡散転写法を利用するダイレクト平版印刷版の現像処
理に於て耐刷力が良好で、インキ受理能の高い銀画像を
得るための処理方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
重ねた結果、適当な大きさのアルキル基を持つ現像抑制
剤の存在下で、銀錯塩拡散転写を抑制させることによ
り、本発明の目的を達成できることを見いだした。
重ねた結果、適当な大きさのアルキル基を持つ現像抑制
剤の存在下で、銀錯塩拡散転写を抑制させることによ
り、本発明の目的を達成できることを見いだした。
【0008】すなわち、本発明は、下記化2で示される
含窒素複素環式化合物を含有する現像液で平版印刷版を
処理する方法である。
含窒素複素環式化合物を含有する現像液で平版印刷版を
処理する方法である。
【0009】
【化2】
【0010】式中、Rは炭素原子4個から9個のアルキ
ル基を表わし、ZはRとベンゼン環を介して結合する5
−メルカプト−1−フェニルテトラゾール、2−メルカ
プト−1−フェニルイミダゾール、ベンゾトリアゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ベンゾオキサゾールを表わす。本発明に用いられる化2
の化合物の具体的な例を以下に示す。
ル基を表わし、ZはRとベンゼン環を介して結合する5
−メルカプト−1−フェニルテトラゾール、2−メルカ
プト−1−フェニルイミダゾール、ベンゾトリアゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプト
ベンゾオキサゾールを表わす。本発明に用いられる化2
の化合物の具体的な例を以下に示す。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】本発明化合物の合成は、P−アルキルアニ
リンを原料として常法に従い容易にできる。以下に本発
明の代表的化合物の合成例を示す。
リンを原料として常法に従い容易にできる。以下に本発
明の代表的化合物の合成例を示す。
【0021】合成例1(化合物化3の合成例) 4−オクチルアニリン18.4gを、無水酢酸80ml
と水80mlの混合溶液中に添加し、撹拌しつつ30分
間加熱した。室温まで放冷後析晶を濾取し、水洗後乾燥
しアミノアセチル体を得た。このアミノアセチル体2
0.9gを無水酢酸80ml中に溶解し、氷水冷下撹拌
しつつ濃硝酸33.5mlを徐々に滴下した。滴下終了
後、室温下で30分間撹拌した。水80mlを徐々に加
え、析晶濾取し、水洗後乾燥して粗製2−ニトロ体2
3.5gを得た。
と水80mlの混合溶液中に添加し、撹拌しつつ30分
間加熱した。室温まで放冷後析晶を濾取し、水洗後乾燥
しアミノアセチル体を得た。このアミノアセチル体2
0.9gを無水酢酸80ml中に溶解し、氷水冷下撹拌
しつつ濃硝酸33.5mlを徐々に滴下した。滴下終了
後、室温下で30分間撹拌した。水80mlを徐々に加
え、析晶濾取し、水洗後乾燥して粗製2−ニトロ体2
3.5gを得た。
【0022】粗製2−ニトロ体23.5gをエタノール
160mlと30%水酸化カリウム水溶液15mlの混
合溶液中に添加し、1時間還流した。室温まで放冷し、
クロロホルム100mlで抽出した。クロロホルム層を
水洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下留去する
と、粗製2−ニトロ−4−n−オクチルアニリン21.
0gを得た。
160mlと30%水酸化カリウム水溶液15mlの混
合溶液中に添加し、1時間還流した。室温まで放冷し、
クロロホルム100mlで抽出した。クロロホルム層を
水洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下留去する
と、粗製2−ニトロ−4−n−オクチルアニリン21.
0gを得た。
【0023】粗製2−ニトロ−4−n−オクチルアニリ
ン21.0gを、10%パラジウム炭素2gをエタノー
ル200ml中に分散させた混合溶液中に溶解し、室温
下4時間水素接触還元した(水素吸収量6200m
l)。不溶物を濾別し、濾液には濃塩酸20mlとエタ
ノール30mlの混合溶液を加えた。減圧留去し、残渣
を石油エーテルで洗浄後乾燥して粗製1、2−ジアミノ
体塩酸塩22.4gを得た。
ン21.0gを、10%パラジウム炭素2gをエタノー
ル200ml中に分散させた混合溶液中に溶解し、室温
下4時間水素接触還元した(水素吸収量6200m
l)。不溶物を濾別し、濾液には濃塩酸20mlとエタ
ノール30mlの混合溶液を加えた。減圧留去し、残渣
を石油エーテルで洗浄後乾燥して粗製1、2−ジアミノ
体塩酸塩22.4gを得た。
【0024】粗製1、2−ジアミノ体塩酸塩22.4g
を1N希塩酸250mlに溶解し、氷水冷により温度0
−5℃に維持しつつ亜硝酸ナトリウム5.2gを水50
ml中に溶解した水溶液を滴下した。滴下終了後酢酸エ
チルエステル150mlで抽出し、酢酸エチルエステル
層は水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧留去
し残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒ベン
ゼン+酢酸エチルエステル5:1)で分離した。分取し
たフラクションは減圧留去後n−ヘキサン中より再結晶
した。 収量:11.0g m.p.:64−65℃
を1N希塩酸250mlに溶解し、氷水冷により温度0
−5℃に維持しつつ亜硝酸ナトリウム5.2gを水50
ml中に溶解した水溶液を滴下した。滴下終了後酢酸エ
チルエステル150mlで抽出し、酢酸エチルエステル
層は水洗後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧留去
し残渣はシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒ベン
ゼン+酢酸エチルエステル5:1)で分離した。分取し
たフラクションは減圧留去後n−ヘキサン中より再結晶
した。 収量:11.0g m.p.:64−65℃
【0025】1H−NMR(CDCl3/TMS):δ=
7.87(1H、d、J=8Hz、7位)、7.66
(1H、s、J=8Hz、4位)、7.26(1H、
d、J=8Hz、5位)、2.74(2H、t、J=7
Hz、メチレン)、1.66(2H、t、J=7Hz、
メチレン)、1.25(10H、m、メチレン5個)、
0.86(3H、t、J=7Hz、メチル)
7.87(1H、d、J=8Hz、7位)、7.66
(1H、s、J=8Hz、4位)、7.26(1H、
d、J=8Hz、5位)、2.74(2H、t、J=7
Hz、メチレン)、1.66(2H、t、J=7Hz、
メチレン)、1.25(10H、m、メチレン5個)、
0.86(3H、t、J=7Hz、メチル)
【0026】合成例2(化合物化6の合成例) 4−n−ヘプチルアニリン11.46gを2N塩酸15
0mlに溶解し、室温下撹拌しつつチオホスゲン7.2
4gを徐々に滴下した。滴下終了後4時間撹拌し、ベン
ゼン150mlで抽出した。ベンゼン層を水洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下留去すると、粗製イ
ソチオシアナート体13.1gを得た。
0mlに溶解し、室温下撹拌しつつチオホスゲン7.2
4gを徐々に滴下した。滴下終了後4時間撹拌し、ベン
ゼン150mlで抽出した。ベンゼン層を水洗浄後、無
水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下留去すると、粗製イ
ソチオシアナート体13.1gを得た。
【0027】粗製イソチオシアナート体13.7gに室
温で撹拌しながらアミノアセタール7.82gを滴下し
た。30%希硫酸200mlを加え、さらに5時間還流
した。室温まで放冷後、水100mlを加え、生じた沈
殿を濾取し水洗浄後、含水エタノールおよび酢酸エチル
エステルより再結晶した。 収量:7.8g m.p.:128−129℃
温で撹拌しながらアミノアセタール7.82gを滴下し
た。30%希硫酸200mlを加え、さらに5時間還流
した。室温まで放冷後、水100mlを加え、生じた沈
殿を濾取し水洗浄後、含水エタノールおよび酢酸エチル
エステルより再結晶した。 収量:7.8g m.p.:128−129℃
【0028】1H−NMR(CDCl3/TMS):δ=
7.48(2H、d、J=8Hz、ベンゼン環2位6
位)、7.29(2H、d、J=8Hz、ベンゼン環3
位5位)、6.82(2H、d、J=10Hz、イミダ
ゾール環4位5位)、2.65(2H、t、J=7H
z、メチレン)、1.65(2H、s、J=7Hz、メ
チレン)、1.31(8H、s、メチレン)、0.89
(3H、s、メチル)13C-NMR(CDCl3):δ=
161.3(イミダゾール2位)、143.4、13
5.2 129.0、125.6(以上ベンゼン環)、
119.4、114.8 (イミダゾール環4位5
位)、35.6、31.7、31.2、29.2、2
9.1、22.6、14.0(以上n−ヘプチル基)
7.48(2H、d、J=8Hz、ベンゼン環2位6
位)、7.29(2H、d、J=8Hz、ベンゼン環3
位5位)、6.82(2H、d、J=10Hz、イミダ
ゾール環4位5位)、2.65(2H、t、J=7H
z、メチレン)、1.65(2H、s、J=7Hz、メ
チレン)、1.31(8H、s、メチレン)、0.89
(3H、s、メチル)13C-NMR(CDCl3):δ=
161.3(イミダゾール2位)、143.4、13
5.2 129.0、125.6(以上ベンゼン環)、
119.4、114.8 (イミダゾール環4位5
位)、35.6、31.7、31.2、29.2、2
9.1、22.6、14.0(以上n−ヘプチル基)
【0029】合成例3(化合物化9の合成例) 4−n−ヘプチルアニリン4.78g、二硫化炭素4.
75gと硫黄1.6gをステンレス製封管に入れ密栓
し、油浴上240℃で5時間加熱した。放冷後、反応混
合物にアセトンを加えて不溶物を濾別し、濾液を減圧留
去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで2回(展
開溶媒ベンゼン+酢酸エチルエステル10:1およびn
−ヘキサン+酢酸エチルエステル5:1)分離した。分
取したフラクションは溶媒留去後、n−ヘキサン中より
再結晶した。 収量:0.8g m.p.:109−110℃
75gと硫黄1.6gをステンレス製封管に入れ密栓
し、油浴上240℃で5時間加熱した。放冷後、反応混
合物にアセトンを加えて不溶物を濾別し、濾液を減圧留
去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで2回(展
開溶媒ベンゼン+酢酸エチルエステル10:1およびn
−ヘキサン+酢酸エチルエステル5:1)分離した。分
取したフラクションは溶媒留去後、n−ヘキサン中より
再結晶した。 収量:0.8g m.p.:109−110℃
【0030】1H−NMR(CDCl3/TMS):δ=
7.27(1H、d、J=1Hz、7位)、7.26
(1H、d、J=8Hz、4位)、7.16(2H、d
d、J=1Hz・8Hz、5位)、2.64(2H、
t、J=7Hz、メチレン)、1.60(2H、t、J
=7Hz、メチレン)、1.28(8H、m、メチレ
ン)、0.87 (3H、s、メチル)13C-NMR(C
DCl3)、δ=190.3(2位)、140.0、1
38.4、130.1、127.7、120.7、11
2.0(以上ベンゼン環)、35.6、31.7、3
1.5、29.0、22.6、14.0(以上n−ヘプ
チル基)
7.27(1H、d、J=1Hz、7位)、7.26
(1H、d、J=8Hz、4位)、7.16(2H、d
d、J=1Hz・8Hz、5位)、2.64(2H、
t、J=7Hz、メチレン)、1.60(2H、t、J
=7Hz、メチレン)、1.28(8H、m、メチレ
ン)、0.87 (3H、s、メチル)13C-NMR(C
DCl3)、δ=190.3(2位)、140.0、1
38.4、130.1、127.7、120.7、11
2.0(以上ベンゼン環)、35.6、31.7、3
1.5、29.0、22.6、14.0(以上n−ヘプ
チル基)
【0031】本発明の化2の化合物の現像液への添加量
は、10-5〜10-1モル/lの範囲であり、好ましくは
10-3〜10-2モル/lがよい。また二種類以上の化合
物の併用もできる。本発明の化合物は現像液中に添加す
るのが最も効果的だが、ダイレクト印刷版のハロゲン化
銀乳剤層もしくは上塗り層、好ましくはハロゲン化銀乳
剤層に添加してもよい。その場合添加量は10-7〜10
-3モル/m2の範囲であり、好ましくは10-6〜10-4
モル/m2がよい。また二種類以上の化合物の併用もで
きる。
は、10-5〜10-1モル/lの範囲であり、好ましくは
10-3〜10-2モル/lがよい。また二種類以上の化合
物の併用もできる。本発明の化合物は現像液中に添加す
るのが最も効果的だが、ダイレクト印刷版のハロゲン化
銀乳剤層もしくは上塗り層、好ましくはハロゲン化銀乳
剤層に添加してもよい。その場合添加量は10-7〜10
-3モル/m2の範囲であり、好ましくは10-6〜10-4
モル/m2がよい。また二種類以上の化合物の併用もで
きる。
【0032】平版印刷版用拡散転写現像液にカルボキシ
メチルセルロース(CMC)、ヒドロキシルエチルセル
ロース(HEC)等の水溶性ポリマーを粘調剤として使
用することは公知であり(例えば特開昭48−7660
3号、同昭56−6237号公報等)、本発明の処理液
に対しても添加してよいが、これらの高分子化合物に
は、耐刷力を向上させる作用はない。
メチルセルロース(CMC)、ヒドロキシルエチルセル
ロース(HEC)等の水溶性ポリマーを粘調剤として使
用することは公知であり(例えば特開昭48−7660
3号、同昭56−6237号公報等)、本発明の処理液
に対しても添加してよいが、これらの高分子化合物に
は、耐刷力を向上させる作用はない。
【0033】本発明現像処理液には、アルカリ性物質
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三燐酸ナトリ
ウム等)、保恒剤としての亜硫酸塩(亜硫酸カリウム、
亜硫酸ナトリウムなど)が必須であるが、それ以外の化
合物、例えば硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウ
ムなど)、カブリ防止剤(臭化カリウムなど)、ハロゲ
ン化銀溶剤(チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテ
ル、環状イミド、チオサリチル酸、アルカノールアミン
など)、現像主薬(ハイドロキノン、1−フェニル−3
−ピラゾリドン、メトールなど)、現像変性剤(ポリオ
キシアルキレン化合物、オニウム化合物など)を含むこ
とが出来る。
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三燐酸ナトリ
ウム等)、保恒剤としての亜硫酸塩(亜硫酸カリウム、
亜硫酸ナトリウムなど)が必須であるが、それ以外の化
合物、例えば硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウ
ムなど)、カブリ防止剤(臭化カリウムなど)、ハロゲ
ン化銀溶剤(チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテ
ル、環状イミド、チオサリチル酸、アルカノールアミン
など)、現像主薬(ハイドロキノン、1−フェニル−3
−ピラゾリドン、メトールなど)、現像変性剤(ポリオ
キシアルキレン化合物、オニウム化合物など)を含むこ
とが出来る。
【0034】更に、界面活性剤(アルギン酸プロピレン
グリコールエステルなど)、アミノポリカルボン酸塩
(エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなど)等を一種ま
たは二種以上含有させることも出来る。この他にも本発
明の化合物の溶剤、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、DMF、ジオキサン等の水混和性有機溶剤を含
ませることが出来る。
グリコールエステルなど)、アミノポリカルボン酸塩
(エチレンジアミン四酢酸ナトリウムなど)等を一種ま
たは二種以上含有させることも出来る。この他にも本発
明の化合物の溶剤、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、DMF、ジオキサン等の水混和性有機溶剤を含
ませることが出来る。
【0035】銀錯塩拡散転写法の実施に当たっては、例
えば英国特許第1000115号、第1012476
号、第1017273号、第1042477号の明細書
に記載されているごとく、ハロゲン化銀乳剤および/ま
たは受像層かそれに隣接する他の水透過性層中に現像主
薬を混入することが行なわれている。したがって、この
ような感光材料では、現像に使われる処理液は、現像主
薬を含まぬ所謂「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
本発明の処理液は、このようなタイプの感材でも効果が
ある。
えば英国特許第1000115号、第1012476
号、第1017273号、第1042477号の明細書
に記載されているごとく、ハロゲン化銀乳剤および/ま
たは受像層かそれに隣接する他の水透過性層中に現像主
薬を混入することが行なわれている。したがって、この
ような感光材料では、現像に使われる処理液は、現像主
薬を含まぬ所謂「アルカリ性活性化液」を使用しうる。
本発明の処理液は、このようなタイプの感材でも効果が
ある。
【0036】また本発明の実施に用いられる平版印刷版
のハロゲン化銀乳剤は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃
化銀、塩臭沃化銀が使用でき、好ましくは塩化銀が50
モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン化
銀乳剤は分光増感剤(光源・用途に応じた分光増感色
素、例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用
パンクロタイプ等)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、カブ
リ防止剤、化塑剤、現像主薬、マット剤などを含むこと
が出来る。
のハロゲン化銀乳剤は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃
化銀、塩臭沃化銀が使用でき、好ましくは塩化銀が50
モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン化
銀乳剤は分光増感剤(光源・用途に応じた分光増感色
素、例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用
パンクロタイプ等)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、カブ
リ防止剤、化塑剤、現像主薬、マット剤などを含むこと
が出来る。
【0037】本発明の平版印刷版のハロゲン化銀乳剤に
用いられるバインダーは、通常ゼラチンであるが、ゼラ
チンはその一部をデンプン、アルブミン、アルギン酸ナ
トリウム、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体などの親水性高分子結合剤の一種また
は二種以上で置換することも出来る。さらにビニル共重
合体水分散物(ラテックス)を用いることも出来る。
用いられるバインダーは、通常ゼラチンであるが、ゼラ
チンはその一部をデンプン、アルブミン、アルギン酸ナ
トリウム、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)、ポリアクリルアミド、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体などの親水性高分子結合剤の一種また
は二種以上で置換することも出来る。さらにビニル共重
合体水分散物(ラテックス)を用いることも出来る。
【0038】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良および/またはハレーション防止等の目的で
下引層を含むこともでき、この層には現像主薬、マット
剤を含むことが出来る。
は接着改良および/またはハレーション防止等の目的で
下引層を含むこともでき、この層には現像主薬、マット
剤を含むことが出来る。
【0039】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種のフィルム、プラスチックス、樹脂様物質を塗
布した紙、金属板等が利用できる。
紙、各種のフィルム、プラスチックス、樹脂様物質を塗
布した紙、金属板等が利用できる。
【0040】物理現像核層に使用される物理現像核は、
周知の薬品であるアンチモン、カドミウム、コバルト、
パラジウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛等の金属およびそ
の硫化物が使用できる。またこの物理現像核層にも現像
主薬を含むことができるし、親水性バインダーを含んで
もよい。
周知の薬品であるアンチモン、カドミウム、コバルト、
パラジウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛等の金属およびそ
の硫化物が使用できる。またこの物理現像核層にも現像
主薬を含むことができるし、親水性バインダーを含んで
もよい。
【0041】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明
するが、無論、これだけに限定されるわけではない。
するが、無論、これだけに限定されるわけではない。
【0042】下引処理したポリエステルフィルム支持体
の片面に平均粒径サイズ5μのシリカ粒子を含有するマ
ット化層を設け、反対側の面に波長633nmの光の反射
率が3%になる量のカーボンブラックを含み、平均粒径
7μのシリカ粉末を写真用ゼラチンに対して20重量%
の割合で含むハレーション防止用下塗層(pH4.0に
調整)と、化学増感した後に平均粒径7μのシリカ粉末
を写真用ゼラチンに対して5重量%の割合で添加し、か
つ分光増感した高感度塩化銀乳剤層(pH4.0に調
整)とを設けた。下塗層はゼラチンを3.5g/m2、
乳剤層はゼラチンを0.8g/m2とハロゲン化銀(硝
酸銀に換算)1.0g/m2の割合で塗布した。この下
塗層と乳剤層は、硬膜剤としてホルマリンをゼラチンに
対して5.0mg/gの割合で含んでいる。
の片面に平均粒径サイズ5μのシリカ粒子を含有するマ
ット化層を設け、反対側の面に波長633nmの光の反射
率が3%になる量のカーボンブラックを含み、平均粒径
7μのシリカ粉末を写真用ゼラチンに対して20重量%
の割合で含むハレーション防止用下塗層(pH4.0に
調整)と、化学増感した後に平均粒径7μのシリカ粉末
を写真用ゼラチンに対して5重量%の割合で添加し、か
つ分光増感した高感度塩化銀乳剤層(pH4.0に調
整)とを設けた。下塗層はゼラチンを3.5g/m2、
乳剤層はゼラチンを0.8g/m2とハロゲン化銀(硝
酸銀に換算)1.0g/m2の割合で塗布した。この下
塗層と乳剤層は、硬膜剤としてホルマリンをゼラチンに
対して5.0mg/gの割合で含んでいる。
【0043】乾燥後40℃で14日加温した後、この乳
剤層の上に、特開昭54−103104号公報の実施例
2で用いたプレートNO.31記載の核液を塗布、乾燥
し、平版印刷版を製造する。ハロゲン化銀乳剤は、物理
熟成時にハロゲン化銀1モル当たり4×10-6モルの塩
化ロジウムを添加したものであり、平均粒径0.40μ
であった。このようにして得られた平版印刷版の原版に
像反転機構を有する製版カメラで像露光し、下記の現像
液(使用液)により30℃で30秒間現像処理し、続い
て下記中和液で処理した。
剤層の上に、特開昭54−103104号公報の実施例
2で用いたプレートNO.31記載の核液を塗布、乾燥
し、平版印刷版を製造する。ハロゲン化銀乳剤は、物理
熟成時にハロゲン化銀1モル当たり4×10-6モルの塩
化ロジウムを添加したものであり、平均粒径0.40μ
であった。このようにして得られた平版印刷版の原版に
像反転機構を有する製版カメラで像露光し、下記の現像
液(使用液)により30℃で30秒間現像処理し、続い
て下記中和液で処理した。
【0044】 現像液A 水酸化ナトリウム 24g 水酸化カリウム 8g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2−メチル−アミノ−1−プロパノール 30g ウラシル 0.2g 水を加えて1lとする。
【0045】 中和液 エチレングリコール 5g コロイダルシリカ(20%水溶液) 1g クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 水を加えて1lとする。
【0046】一方、前記の現像液Aのほかに、下記の比
較化合物化12−16または本発明の例示化合物を現像
液1lあたり2×10-3モルの割合で添加し、現像液B
−Kを調製した。
較化合物化12−16または本発明の例示化合物を現像
液1lあたり2×10-3モルの割合で添加し、現像液B
−Kを調製した。
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】
【化16】
【0052】現像は上記の現像液Aと全く同様にし、製
版処理した。ついで印刷版をオフセット印刷機にセット
し、下記組成のエッチ液で版面を充分に湿し、下記組成
の給湿液を用いて印刷を行なった。
版処理した。ついで印刷版をオフセット印刷機にセット
し、下記組成のエッチ液で版面を充分に湿し、下記組成
の給湿液を用いて印刷を行なった。
【0053】 エッチ液 水 600ml イソプロパノール 400ml エチレングリコール 50g
【0054】 給湿液 水 8l コハク酸 6g 硫酸ナトリウム 25g エチレングリコール 100g コロイダルシリカ(20%水溶液) 28g
【0055】以下の基準により判定した実施例の印刷
結果を、表1に示した。印刷の耐刷力は、次のような方
法で判定した。1,000枚以上50,000枚までの
印刷を続け、銀画像部のインキとびの出るときの印刷枚
数によって、次の4つの水準で評価した。 A 50,000枚以上 B 25,000 C 10,000 D 5,000
結果を、表1に示した。印刷の耐刷力は、次のような方
法で判定した。1,000枚以上50,000枚までの
印刷を続け、銀画像部のインキとびの出るときの印刷枚
数によって、次の4つの水準で評価した。 A 50,000枚以上 B 25,000 C 10,000 D 5,000
【0056】
【表1】
【0057】表1から明らかなように化2の化合物を添
加して得られた平版印刷版は、飛躍的に耐刷力の優れた
銀画像が得られ、原稿の細線部分も良好に再現し、しか
もその細線部の印刷による機械的磨耗もなく長い印刷に
耐えるものであった。
加して得られた平版印刷版は、飛躍的に耐刷力の優れた
銀画像が得られ、原稿の細線部分も良好に再現し、しか
もその細線部の印刷による機械的磨耗もなく長い印刷に
耐えるものであった。
【0058】
【発明の効果】本発明の処理方法で製版された平版印刷
版は、転写銀像の欠落が改良され、耐刷力の飛躍的な向
上が図れ、インキ受理能の低下がない。
版は、転写銀像の欠落が改良され、耐刷力の飛躍的な向
上が図れ、インキ受理能の低下がない。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/32,7/07
Claims (1)
- 【請求項1】銀錯塩拡散転写法を利用する平版印刷版
を、下記化1で表わされる複素環式化合物の少なくとも
1種類を含有する現像液で処理する方法。 【化1】 (式中、Rは炭素原子4個から9個のアルキル基を表わ
し、ZはRとベンゼン環を介して結合する5−メルカプ
ト−1−フェニルテトラゾール、2−メルカプト−1−
フェニルイミダゾール、ベンゾトリアゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサ
ゾールを表わす。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11935591A JP2935380B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 平版印刷版の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11935591A JP2935380B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 平版印刷版の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04323659A JPH04323659A (ja) | 1992-11-12 |
JP2935380B2 true JP2935380B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=14759442
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11935591A Expired - Fee Related JP2935380B2 (ja) | 1991-04-23 | 1991-04-23 | 平版印刷版の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2935380B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1995018400A1 (fr) * | 1993-12-28 | 1995-07-06 | Mitsubishi Paper Mills Limited | Procede et appareil pour traiter un materiau photosensible |
-
1991
- 1991-04-23 JP JP11935591A patent/JP2935380B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04323659A (ja) | 1992-11-12 |
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