JPH07261395A - 平版印刷版の処理方法 - Google Patents

平版印刷版の処理方法

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JPH07261395A
JPH07261395A JP5584794A JP5584794A JPH07261395A JP H07261395 A JPH07261395 A JP H07261395A JP 5584794 A JP5584794 A JP 5584794A JP 5584794 A JP5584794 A JP 5584794A JP H07261395 A JPH07261395 A JP H07261395A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
silver
chemical
planographic printing
formula
Prior art date
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Pending
Application number
JP5584794A
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English (en)
Inventor
Taketoshi Miura
偉俊 三浦
Shinobu Miyagi
しのぶ 宮城
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】転写銀画像の欠落が改良され、耐刷力の飛躍的
向上が図れ、インキ受理能の低下がない、銀錯塩拡散転
写法を利用するダイレクト平版印刷版の処理方法を提供
することにある。 【構成】下記の化1で表される化合物を含有することを
特徴とするダイレクト平版印刷版およびその現像液。 【化1】 式中、R1 、R2 は同じでも異なっていてもよくそれぞ
れ水素原子、アルキル基、アルコキシ基を表し、R3
金属原子、水素原子又はアシル基を表し、XはO原子、
N原子を含む二価の基であり、15員環、又は18員環
を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法によ
る平版印刷版の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR)によって得
られる銀画像を利用したオフセット印刷版は、既に特許
公報昭46―43132号あるいは特許公報昭48―3
0562号に記載されており、さらにポジタイプの印刷
原版については公開特許公報昭49―55402号に、
ネガタイプの印刷原版については公開特許公報昭52―
106902号、公開特許公報昭52―112402号
等に記載されている。
【0003】これらのダイレクト印刷版は、支持体およ
びその上にハレーション防止を兼ねた下引き層、ハロゲ
ン化銀写真乳剤層、物理現像核層からなっている。この
銀塩印刷版を像様露光後、現像薬とハロゲン化銀溶剤を
含む現像液で処理すると潜像が形成されているハロゲン
化銀粒子は乳剤層中で化学現像され、黒化銀となる。こ
れに対して潜像が形成されていないハロゲン化銀粒子は
ハロゲン化銀錯化剤の作用で溶解し、感材の表面の物理
現像層に拡散する。この銀錯塩が物理現像核の上で現像
主薬に還元され銀画像が形成される。この一連のプロセ
スでダイレクト印刷版が得られる。
【0004】この銀画像のインキ受容性を強化させるた
め現像後、必要ならば感脂化処理を施し、オフセット印
刷機に取り付け印刷物へインキ画像が転写される。この
タイプのダイレクト印刷版は、操作性が良いこと、低価
格であることなど多くの長所を持っている。しかしなが
ら、写真現像処理により印刷用銀画像を形成するため、
迅速処理を行う場合、処理時間内に拡散転写(DTR)
が完結せず、過剰な銀イオンが残存しやすく、それが保
存安定性もしくは耐刷力低下の一因となっていた。
【0005】この欠点を改良するために種々の方法が考
案された。ひとつにはハロゲン化銀錯化剤として種々の
化合物を使用する方法がある。特開昭56―1057
号、同56―9750号では、チオサリチル酸およびそ
の誘導体を、処理液または印刷版の構成層中に添加する
ことにより、耐刷力を向上させる方法を述べている。同
昭56―6237号および56―8145号では、チオ
サリチル酸およびその誘導体と、アルカノールアミンま
たは環状イミド化合物を併用する方法を述べているが銀
画像のインクのり低下などの欠点があり、さらに改良が
望まれる。
【0006】また同62−239161号では、現像抑
制剤としてベンゾトリアゾ−ル誘導体を使い、DTRの
速度をコントロ−ルする事による耐刷力向上が述べられ
ている。この方法によって耐刷力は改良されるが、イン
クのりが低下し、まだ充分な水準に達していない。特に
インクのり低下のない耐刷力の向上法が強く求められて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀錯
塩拡散転写法によるダイレクト平版印刷版において耐刷
力が良好で、インキ受理能の高い銀画像を得るための処
理方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討を
重ねた結果、同一分子内にキレ−ト化機能を持つ現像抑
制剤の存在下に現像や安定化等の処理をすることによ
り、本発明の目的を達成できることを見いだした。
【0009】すなわち、本発明は、下記化2で示される
化合物の存在下で銀塩拡散転写平版印刷版を処理する方
法である。
【0010】
【化2】 化2においてR1 、R2 は同じでも異なっていてもよ
く、それぞれ水素原子、アルキル基又はアルコキシ基を
表わし、R3 は金属原子、水素原子又はアシル基であ
り、Xは酸素原子又は窒素原子を含む2価の基であり、
15員環又は18員環を形成する。本発明に用いられる
化2の化合物の具体的な例を以下に示す。
【0011】
【化3】
【0012】
【化4】
【0013】
【化5】
【0014】
【化6】
【0015】
【化7】
【0016】
【化8】
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】
【0019】
【化11】
【0020】本発明の化合物は母核となるベンゾクラウ
ンエーテルをニトロ化、ついで還元して得られるアニリ
ン誘導体を原料として、常法に従って容易に合成でき
る。母核であるベンゾクラウンエーテルは例えば、シン
セシス Synthesis 680(1986),テトラヘドロン.レター
ズ Tetrahedron Lett. 26 2705(1985),ケミカルコミュ
ニケーション Chem.commun 268(1986),ジャーナル・オ
ブ・ポリマーサイエンスJ.Polymer Sci.A-1 817(1
971),ジャーナル・オブ・アメリカンケミカル・ソサイ
ティ J.Amer.Chem.Soc. 95,3842(1973) ケミカル・コ
ミュニケーションChem.commun 414(1975),639(1976),6
40(1976) の方法に従って合成できる。以下に本発明の
代表的化合物の合成例を示す。
【0021】合成例(化3の合成) ベンゾ−15−クラウン−5をクロロホルム350ml
に溶かし、酢酸350mlを加え、室温で攪拌しながら
HNO3 (d≒1.42)85mlを35分かけて滴下
し、さらに6時間室温で攪拌した。反応液にクロロホル
ムを加え、水洗ついで炭酸カリウム水溶液で洗った後さ
らに水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、クロロホル
ムを減圧留去すると、粗製の4−ニトロ体27.4g
(mp84〜87℃)が淡黄色固体として得られた。
【0022】鉄粉10gをジオキサン100mlに分散
し、酢酸2ml及び水10mlを加え、内温85℃〜9
5℃で攪拌しながらニトロ体10gをジオキサン100
mlに溶かして滴下した。滴下後さらに同温で30分攪
拌後、不溶物を濾過し、ジオキサンを減圧留去すると粗
製のアミノ体10gが褐色油状物として得られた。アミ
ノ体10gを2N塩酸100mlに溶かし、チオホスゲ
ン2.85mlを加え室温で5時間攪拌した。析晶を濾
取し水洗後、乾燥し、チオイソシアネート体6.9gを
白色固体として得た。
【0023】チオイソシアネート体6.9gに水70m
lを加え、NaN3 2.70gを加え、4時間加熱還流
した。熱時不溶物を濾過し、濾液を放冷後塩酸で酸性に
した。析晶を濾取し水洗乾燥後、エタノールから再結晶
した。収量1.45g
【0024】mp 183−185゜1 Hnmr(DMSO)δ.9.54(1H,s,S
H) 7.56(1H,d,J=2Hz 2位) 6.9
3(1H,d,J=9Hz 6位) 6.65(1H,d
d,J=9Hz 2Hz 5位) 4.06(4H,s)
3.79(4H,s) 3.64(8H,s) 13Cn
mr(DMSO) δ.180.1(テトラゾール2
位) 148.2,145.8,132.3,116.
1,114.0,110.3(以上ベンゼン核)70.
2,69.5,66.6,66.2(以上メチレン炭
素)
【0025】本発明の化2の化合物の現像液への添加量
は、10-5〜10-1モル/lの範囲であり、好ましくは
10-3〜10-2モル/lがよい。また二種類以上の化合
物の併用もできる。
【0026】本発明の化合物は現像液中に添加するのが
最も効果的だが、定着液等の処理液に添加してもよい。
またダイレクト印刷版のハロゲン化銀乳剤層もしくは物
理現像核層、下塗層、好ましくは下塗層に添加しても効
果は得られる。その場合の添加量は10-7〜10-3モル
/m2 の範囲であり、好ましくは10-6〜10-4モル/
2 がよい。また二種類以上の化合物の併用もできる。
処理液への添加は、有機溶剤を使い、溶液の形で添加す
るのが好ましい。乳剤に添加する場合も同様である。
【0027】本発明の現像液には、アルカリ(水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム、第三燐酸ナトリウム等)、
保恒剤としての亜硫酸塩(亜硫酸カリウム、亜硫酸ナト
リウムなど)が必須であるが、それ以外の化合物、例え
ば硫酸塩(硫酸ナトリウム、硫酸アンモニウムなど)、
カブリ防止剤(臭化カリウムなど)、ハロゲン化銀溶剤
(チオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル、環状イ
ミド、チオサリチル酸、アルカノールアミンなど)、現
像主薬(ハイドロキノン、1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン、メトールなど)、現像促進剤(ポリエチレングリ
コ−ル類、オニウム塩など)を含むことが出来る。
【0028】更に、各種界面活性剤、キレート剤(例え
ばEDTAなど)等を一種または二種以上含有させるこ
とも出来る。この他にも各種添加剤の溶剤、例えばメタ
ノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアル
コール、n−ブチルアルコール、DMF、ジオキサン等
の水混和性有機溶剤を含ませることが出来る。
【0029】銀錯塩拡散転写法の実施に当たっては、例
えば英国特許第1000115号、第1012476
号、第1017273号、第1042477号の明細書
に記載されているごとく、ハロゲン化銀乳剤および/ま
たは受像層かそれに隣接する他の水透過性層中に現像主
薬を添加することが行なわれている。したがって、この
ような感光材料では、現像に使われる処理液は、現像主
薬を含まぬ単なるアルカリ溶液(所謂アクチベーター
液)を使用しうる。本発明の化合物は、このようなタイ
プの感材でも効果がある。
【0030】また本発明の実施に用いられる平版印刷版
のハロゲン化銀乳剤は塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩沃
化銀、塩臭沃化銀が使用でき、好ましくは塩化銀が50
モル%以上のハロゲン化銀である。これらのハロゲン化
銀乳剤は分光増感剤(光源・用途に応じた分光増感色
素、例えばカメラタイプ、レーザー光タイプ、色分解用
パンクロタイプ等)、ゼラチン硬化剤、塗布助剤、カブ
リ防止剤、可塑剤、現像主薬、マット剤などを含むこと
が出来る。
【0031】本発明の平版印刷版のハロゲン化銀乳剤に
用いられるバインダーは、通常ゼラチンであるが、ゼラ
チンはその一部をデンプン、アルブミン、アルギン酸ナ
トリウム、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ア
ラビアゴム等の天然高分子、ポリビニルアルコール(P
VA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキシ
メチルセルロース(CMC)、ポリアクリルアミド、ス
チレン−無水マレイン酸共重合体などの合成高分子の一
種または二種以上で置換することも出来る。
【0032】ハロゲン化銀乳剤層の下側(支持体面)に
は接着改良および/またはハレーション防止等の目的で
下引層を含むこともでき、この層には現像主薬、マット
剤を含むことが出来る。
【0033】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種のフィルム、プラスチックス、樹脂様物質を塗
布した紙、アルミの金属板等が利用できる。
【0034】物理現像核層に使用される物理現像核は、
周知の様にアンチモン、カドミウム、コバルト、パラジ
ウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛等の金属およびその硫化
物が使用できる。またこの物理現像核層にも現像主薬を
含むことができるし、親水性バインダーを含んでもよ
い。
【0035】
【実施例】以下に実施例を掲げ本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれだけに限定されるわけではない。
【0036】下引処理したポリエステルフィルム支持体
の片面に平均粒径サイズ5μのシリカ粒子を含有するマ
ット化層を設け、反対側の面に光の反射率を低下させる
カーボンブラックを含み、平均粒径7μのシリカ粉末を
写真用ゼラチンに対して20重量%の割合で含むハレー
ション防止用下塗層(pH4.0に調整)と、化学増感
した後に平均粒径7μのシリカ粉末を写真用ゼラチンに
対して5重量%の割合で添加し、かつ分光増感した高感
度塩化銀乳剤層(pH4.0に調整)とを設けた。下塗
層はゼラチンを3.5g/m2 、乳剤層はゼラチン0.
8g/m2 とハロゲン化銀(硝酸銀に換算)1.0g/
2 の割合で塗布した。この下塗層と乳剤層は、硬膜剤
としてホルマリンをゼラチンに対して5.0mg/gの割
合で含んでいる。
【0037】乾燥後40℃で14日加温した後、この乳
剤層の上に、特開昭54−103104号公報の実施例
2で用いたプレートNO. 31記載の核液を塗布、乾燥
し、平版印刷版を製造する。ハロゲン化銀乳剤は、物理
熟成時にハロゲン化銀1モル当たり4×10-6モルの塩
化ロジウムを添加したものであり、平均粒径0.40μ
であった。このようにして得られた平版印刷版の原版に
像反転機構を有する製版カメラで像露光し、下記の現像
液(使用液)により30℃で30秒間現像処理し、続い
て下記中和液で処理した。
【0038】現像液A 水酸化ナトリウム 24g 水酸化カリウム 8g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 2−メチル−アミノ−1−プロパノール 30g ウラシル 0.2g 水を加えて1lとする。
【0039】中和液 エチレングリコール 5g コロイダルシリカ(20%水溶液) 1g クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 水を加えて1lとする。
【0040】一方、前記の現像液Aのほかに、下記の比
較化合物化12、13または本発明の例示化合物を現像
液1lあたり2×10-3モルの割合で添加し、現像液B
−Iを調製した。
【0041】
【化12】
【0042】
【化13】
【0043】現像は上記の現像液Aと全く同様にし、製
版処理した。ついで印刷版をオフセット印刷機にセット
し、下記組成のエッチ液で版面を充分に湿し、下記組成
の給湿液を用いて印刷を行なった。
【0044】エッチ液 水 600ml イソプロパノール 400ml エチレングリコール 50g
【0045】給湿液 水 8l コハク酸 6g 硫酸ナトリウム 25g エチレングリコール 100g コロイダルシリカ(20%水溶液) 28g
【0046】以下の基準により判定した実施例の印刷結
果を、表1に示した。印刷の耐刷力は、次のような方法
で判定した。1,000枚以上50,000枚までの印
刷を続け、銀画像部のインキとびの出るときの印刷枚数
によって、次の4つの水準で評価した。 A 50,000枚以上 B 25,000 C 10,000 D 5,000
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかなように化2の化合物を添
加して得られた平版印刷版は、飛躍的に耐刷力の優れた
銀画像が得られ、原稿の細線部分も良好に再現し、しか
もその細線部の印刷による機械的磨耗もなく長い印刷に
耐えるものであった。
【0049】
【発明の効果】本発明の処理方法で製版された平版印刷
版は、転写銀画像の欠落が改良され、耐刷力の飛躍的な
向上が図れ、インキ受理能の低下がない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銀錯塩拡散転写法を利用する平版印刷版
    を、下記化1で示される化合物の少なくとも一種類が存
    在する条件下で処理する方法。 【化1】 (式中、R1 及びR2 は同じでも異なっていてもよくそ
    れぞれ水素原子、アルキル基、アルコキシ基を表わし、
    3 は金属原子、水素原子又はアシル基であり、Xは酸
    素原子又は窒素原子を含む2価の基であり、15又は1
    8員環を形成する。)
JP5584794A 1994-03-25 1994-03-25 平版印刷版の処理方法 Pending JPH07261395A (ja)

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