JP2866207B2 - 新規チオエーテル化合物及びそれを用いた平版印刷版用現像液 - Google Patents

新規チオエーテル化合物及びそれを用いた平版印刷版用現像液

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規チオエ−テル化合
物およびそれを含有する銀錯塩拡散転写法による平版印
刷版の現像液に関する。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR法)によって
得られる銀画像を使ったオフセツト印刷版は、すでに特
公昭46−43132号あるいは特公昭48−3056
2号に記載されている。さらにポジタイプの印刷原版に
ついては特開昭49−55402号、ネガタイプの印刷
原版については特開昭52−112402号、特開昭5
2−106902号、特開昭52−112402号等に
詳細に記載されている。この様な平版印刷版の製版法に
適した銀錯塩拡散転写法の代表的な実施法によれば、支
持体およびその上にハレ−ション防止をかねた下引層、
ハロゲン化銀乳剤層、物理現像核層からなる感光材料を
像様露光し、現像処理を行う。潜像が形成されている部
分のハロゲン化銀は乳剤層中で化学現像され銀となる。
これに対して潜像が形成されていない部分ではハロゲン
化銀は現像処理液中に含まれたハロゲン化銀錯化剤の作
用で溶解し、感光材料の表面に拡散してきた銀錯塩が表
面層の物理現像核の上に現像主薬により還元されて銀画
像を形成する。得られた銀画像のインキ受容性を強化さ
せるために現像処理に続いて必要ならば感脂化処理が施
された後、オフセット印刷機にセットし、印刷物にイン
キ画像が転写される。この印刷版に必要となる諸性能
は、印刷材料に依存すると同時にそれを製版する工程、
とりわけ現像処理工程に強く依存している。すなわち、
拡散転写より生じた銀画像の性質が印刷特性に与える影
響は大きい。例えば、転写銀粒子の生成条件、銀錯塩の
拡散速度、安定度あるいは還元速度が重要な因子とな
り、又米国特許第4,297,429号、同第4,29
7,403号、同第4,355,090明細書には、転
写銀粒子の生成条件にハロゲン化銀溶剤の種類が重要な
影響を及ぼすことが示されている。現在のところ未だ銀
錯化剤として十分満足出来るものはなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、銀錯
塩拡散転写法を使った平版印刷版用処理液に関するもの
であり、ハロゲン化銀溶剤として新規なチオエ−テル化
合物を提供することである。又、耐刷力のすぐれた印刷
版を得るための処理液を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は銀錯塩拡散転写
法を利用する平版印刷版の現像液に於て、ハロゲン化銀
溶剤として化2の式で表されるチオエ−テル誘導体を含
有する処理液により達成された。
【0005】
【化2】
【0006】式中Xはカルボキシ基を表わし、X1 は水
素原子又はカルボキシ基を表わし、Rはアルキレン基
(好ましくは、エチレン、プロピレン、テトラメチレ
ン)を表わし、nは1又は2を表わす。
【0007】本発明に用いられるチオエ−テル誘導体の
代表的な具体例を以下に示す。
【0008】
【化3】
【0009】
【化4】
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】
【化7】
【0013】
【化8】
【0014】本発明のチオエ−テルの合成は、基本的に
は、相当するフェノ−ルのアルキル化により行なった。
アルキル化剤は例えばジャ−ナル・オブ・ケミストリ−
(J・O・C)26,4987(1961)の方法で容
易に合成できる。以下に合成例を用いて合成方法の詳細
を述べる。
【0015】合成例1 (化3の化合物の合成)o−ヒドロキシ安息香酸2.8
gをエタノ−ル30mlに溶解し、トリエチルアミン
1.1gを加えた。続いて2−クロル−2´−ヒドロキ
シジエチルスルファイド1.6gを加え、還流4時間
後、析出物を濾去し、濾液を減圧溜去する。残渣を酢酸
エチルで抽出。酢酸エチル層を水洗し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。酢酸エチルを減圧溜去後、残渣をカラ
ムクロマトグラフィ(クロロホルム/メタノ−ル=3/
1)で分離し3.5gの無色オイルを得た。CMR(C
HCL3) δ169.8, 161.6, 135.
8, 129.8, 119.1, 117.5, 1
12.1, 64.1, 60.8, 35.3, 3
0.3。
【0016】本発明のチオエ−テル誘導体を現像液に含
有させる量は約5〜約50g/lであり、好ましくは約
10〜約30g/lの範囲がよい。本発明の現像液に
は、アルカリ、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム等、保恒剤と
しての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤、例えばチオ硫酸
塩、チオシアン酸塩、環状イミド、チオサリチル酸、ア
ミン等、粘稠剤、例えばヒドロキシエチルセルロ−ス、
カルボキシメチルセルロ−ス、かぶり防止剤、例えば臭
化カリウム、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ−
ル、特開昭47−26201に記載の化合物、現像剤、
例えばハイドロキノン、1−フェニル−ピラゾリドン、
現像抑制剤、例えばポリオキシアルキレン化合物、現像
促進剤、例えば、オニウム化合物等を含むことができ
る。
【0016】銀錯塩拡散転写法を実施するに当たって
は、例えば英国特許第1,000,115号、第1,0
12,476号、第1,017,273号、第1,04
2,477号等の明細書に記載されている如く、ハロゲ
ン化銀乳剤層および/または受像層またはそれに隣接す
る他の水透過層中に現像剤主薬を添加することが行われ
ている。従って、このような感光材料の現像は、現像剤
を含まぬ所謂「アルカリ性活性液」を使用しうる。本発
明の実施に用いられる平版印刷版のハロゲン化銀乳剤に
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ
化銀等が使用でき、好ましくは塩化銀が50モル%以上
のハロゲン化銀である。
【0017】これらのハロゲン化銀乳剤は分光増感剤
(光源、用途に応じた分光増感色素、例えばカメラタイ
プ、レ−ザ−光タイプ、色分解パンクロタイプなど)、
ゼラチン硬化剤、塗布助剤、カブリ防止剤、可塑剤、現
像剤、マット剤などを含むことができる。ハロゲン化銀
乳剤のバインダ−は、一般にこの目的に使用される天然
及び/又は合成高分子、例えばゼラチン、コロイド状ア
ルブミン、セルロ−ス誘導体等が使用出来る。ハロゲン
化銀乳剤層の下側(支持体面)には接着改良用下引層及
び又はハレ−ション防止等の目的で下塗層を含むことも
出来、この層には現像剤、マット剤を含むこともでき
る。
【0018】ハロゲン化銀乳剤を塗布する支持体は、
紙、各種のフィルム、プラスチックス、樹脂様物質を塗
布した紙、金属等が使用できる。物理現像核層に使用さ
れる物理現像核は、アンチモン、ビスマス、カドミウ
ム、コバルト、パラジウム、ニッケル、銀、鉛、亜鉛な
どの金属およびその硫化物が使用できる。この物理現像
核層にも現像剤を含むことができるし、親水性バインダ
−を含んでもよい。
【0019】本発明により製造された平版印刷版は、例
えば特公昭48−29723号、米国特許第3,72
1,539号等明細書に記載されている如き化合物でイ
ンキ受容性を増強できる。印刷方法あるいは使用する不
感脂化液、給湿液などは普通によく知られた方法による
ことができる。
【0020】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、勿
論、これだけに限定されるものではない。
【0021】実施例1 下引処理したポリエステルフィルム支持体の片面に平均
粒子サイズ5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設
け、反対側の面に633nmの光反射率が3%になる量
のカ−ボンブラックを含み、写真用ゼラチンに対し20
重量%の平均粒径7μmのシリカ粉末を含むハレ−ショ
ン防止用下塗層(pH4.0に調整)と、化学増感され
た後に平均粒径7μmのシリカ粉末を写真用ゼラチンに
対して5重量%の割合で含むスペクトル増感された高感
度塩化銀乳剤層(pH4.0に調整)とを設けた。下塗
層のゼラチンは3.5g/m2 、乳剤層のゼラチンは
0.8g/m2 、硝酸銀に換算したハロゲン化銀1.0
g/m2 の割合で塗布された。下塗層と乳剤層は硬化剤
としてホルマリンをゼラチンに対して5.0mg/gゼ
ラチンの量で含んでいる。乾燥後40℃で14日間加温
した後、この乳剤層の上に、特開昭54−103104
号の実施例2のプレ−トNO.31記載の核塗液を塗
布、乾燥し、平版印刷版を製造する。ハロゲン化銀乳剤
は、物理熟成時にハロゲン化銀1モル当り4×10-6
ルの塩化ロジウムを添加したものであり、平均粒径0.
40ミクロンであった。このようにして得られた平版印
刷版の原版に像反転機構を有する製版カメラで像露光
し、下記の現像液A(使用液)により30℃で30秒間
現像処理し、続いて下記中和液で処理した。
【0022】現像液A 水酸化ナトリウム 24g 水酸化カリウム 8g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 3−メルカプト−4−アセトアミド−5−n−ヘプチル−1,2,4−トリ アゾ−ル 0.15g 2−メチル−2−アミノ−1−プロパノ−ル 30g ウラシル 0.2g 水で1lとする。
【0023】中和液 エチレングリコ−ル 5g コロイダルシリカ(20%水溶液) 1g クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g 水を加えて全量1lとする。
【0024】一方、前記比較現像液Aの2−メチル−2
−アミノ−1−プロパノ−ルの代わりに化3を10g含
有させた現像液Bを用いる以外は全く同様にして製版処
理した。他に比較化合物として3,6−ジチア−1,8
−オクタンジオ−ルを使用した(現像液C)。以上の操
作により作製した印刷版をオフセット印刷機にセット
し、下記組成のエッチ液を版面にくまなく与え、下記組
成の給湿液を用いて印刷を行った。
【0025】 エッチ液 水 600ml イソプロパノ−ル 400ml エチレングリコ−ル 50g 3−メルカプト−4−アセトアミド−5−n−1,2,4−トリアゾ−ル 1g
【0026】 給湿液 (使用液は水で10倍に希釈する。) 水 800ml コハク酸 6g 硫酸ナトリウム 25g エチレングリコ−ル 100g コロイダルシリカ(20%水溶液) 28g
【0027】印刷機はエ−・ビ−・ディック350CD
(A・B・Dick社製オフセット印刷機の商標)を使
用した。現像液A、Cで得られた印刷版は、5,000
枚までに転写銀像の部分的な欠落が生じたのに対して、
本発明の現像液Bで得られた印刷版は、10,000枚
でも転写銀像の欠落が生じなかった。又インキ乗り性は
いずれも差がなかった。
【0028】実施例2 実施例1の比較現像液Aの2−メチル−2−アミノ−1
−プロパノ−ルの代わりに化4,化5,の化合物を各々
20g含有させた現像液を用いる以外は実施例1に従っ
た。いずれも10,000枚の印刷で転写銀像の欠落は
生じなかった。
【0029】実施例3 下記の現像液に化3,化4,化5,化6,化7,化8の
化合物を各々15g含有させ実施例1に準じて試験し
た。実施例1,実施例2と同様に優れた効果のあること
が確認された。
【0030】 水酸化ナトリウム 20g 無水亜硫酸ナトリウム 80g ハイドロキノン 12g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 2g 臭化カリウム 2g 3−メルカプト−4−アセトアミド−5−n−1,2,4−トリアゾ−ル 0.1g 水で1lとする。
【0031】
【発明の効果】本発明の現像液で製版された平版印刷版
は、転写銀像の欠落が改良され、大きな耐刷力の向上が
図れ、インキ乗り性も低下しない。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式で示されるチオエ−テル化合物。 【化1】 式中Xはカルボキシ基を表わし、X1 は水素原子又はカ
    ルボキシ基を表わし、、Rはアルキレン基を表わし、n
    は1又は2を表わす。
  2. 【請求項2】 銀錯塩拡散転写法を利用する平版印刷版
    の現像液に於いて、請求項1記載の化1で示されるチオ
    エ−テル化合物を含有することを特徴する平版印刷版用
    現像液。
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