JP2921529B2 - 平版印刷版用現像液とその処理方法 - Google Patents

平版印刷版用現像液とその処理方法

Info

Publication number
JP2921529B2
JP2921529B2 JP11935691A JP11935691A JP2921529B2 JP 2921529 B2 JP2921529 B2 JP 2921529B2 JP 11935691 A JP11935691 A JP 11935691A JP 11935691 A JP11935691 A JP 11935691A JP 2921529 B2 JP2921529 B2 JP 2921529B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithographic printing
printing plate
silver
developer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP11935691A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04323661A (ja
Inventor
和義 山本
靖雄 椿井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Paper Mills Ltd filed Critical Mitsubishi Paper Mills Ltd
Priority to JP11935691A priority Critical patent/JP2921529B2/ja
Publication of JPH04323661A publication Critical patent/JPH04323661A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2921529B2 publication Critical patent/JP2921529B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀塩拡散転写法を応用
した平版印刷材料の現像液に関し、耐刷力の向上した平
版印刷材料の現像液とその処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版は、油脂性のインキを受理す
る親油性の画線部分と、インキを受理しないはつ油性の
非画線部分とからなり、一般に該非画線部は水を受け付
ける親水性部分から構成されている。通常の平版印刷で
は、水とインキの両方を版面に供給し、画線部は着色性
のインキを、非画線部は水を選択的に受け入れ、該画線
上のインキを、例えば紙などの被印刷体に転写させるこ
とによって印刷がなされている。従って、良い印刷物を
得るためには、画線部と非画線部の親油、及び親水性の
差が十分に大きくて、水及びインキを版面に供給した時
に、画線部は十分量のインキを受け付け、非画線部は全
くインキを受け付けないことが必要である。
【0003】銀塩拡散転写法(DTR法)を用いた平版
印刷版では、露光によって感光核を生じた銀塩結晶は現
像により化学現像を生起し黒色の銀となり親水性の非画
線部を形成し、一方、未感光の銀塩結晶は現像液中の銀
塩錯化剤により銀塩錯体となって核層まで拡散し、核の
存在により物理現像を生起してインキ受容性の銀を主体
とする画線部を形成する。
【0004】このように、銀塩拡散転写法を応用した平
版印刷版は、物理現像と化学現像の二つが同時平行的に
進行するといった、一般の写真材料とは違った微妙なメ
カニズムによって、画線部の銀を形成するために、銀転
写溶剤や、カブリ抑制剤等の添加剤の選択は、該平版印
刷版の耐刷力に、致命的な影響を及ぼす。
【0005】これは、物理現像と化学現像の微妙なバラ
ンスや、銀錯体の拡散速度、銀錯体の安定度、配位エネ
ルギ−等、更にハロゲン化銀、化学現像銀、物理現像銀
等への添加剤の配位形態などが、析出銀の量や微妙な形
態の違いを左右し、耐刷力を大きく変化させるためであ
る。耐刷力の強い、写真特性の良好な理想的な平版印刷
版は、これらの諸因子の整合性が、うまくかみ合ったと
きに初めて得られるものである。従って、該平版印刷版
や、その転写現像液の構成、とりわけ、転写溶剤やその
他の、銀イオンや析出銀への配位性を有する化合物は、
きわめて限定されたもののみ有効であって、その選択は
一般の写真材料から予想されるものではなく、著しく困
難を極めるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐刷
力が著しく向上した銀塩拡散転写法を応用した平版印刷
版用現像液とその処理方法提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、支持体
上に、少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を含む銀錯
塩拡散転写法を応用した平版印刷版であって、少なくと
も一層にチオサリチル酸、もしくはその置換誘導体(以
後チオサリチル酸類と呼ぶ)の少なくとも一種を含む平
版印刷版用の現像液であって、化2(式A)で示される
化合物の少なくとも一種を含む現像液で該現像液によっ
て処理することをによって達成された。
【化2】 (式A中R1、R2、R3は水素原子もしくは置換基を有
してもよいアルキル基を示し、R1、R2もしくはR2
3は結合して、ヘテロ環を形成してもよい。)
【0008】本発明者らは、該平版印刷版の耐刷を飛躍
的に向上させる為に、各種添加剤やハロゲン化銀転写溶
剤の、組合せや種類に付いて鋭意検討を行った結果、チ
オサリチル酸類を含む該平版印刷版を、N−C−C−N
骨格を持つアミン類を含有した現像処理液で、銀塩拡散
転写処理を行うことにより、著しく耐刷力の向上した平
版印刷版を得ることに成功した。
【0009】化2で示される化合物を、以下に列挙する
が、もちろん本発明はこれらの化合物に限定されるわけ
ではない。 (1)N,N−ジメチルエチレンジアミン (2)N,N−ジエチルエチレンジアミン (3)N−メチルエチレンジアミン (4)N−エチルエチレンジアミン (5)N−n−プロピルエチレンジアミン (6)N−iso−プロピルエチレンジアミン (7)N−n−ブチルエチレンジアミン (8)2−(2−アミノエチルアミノ)エタノ−ル (9)3−(2−アミノエチルアミノ)プロパン−1−
オ−ル (10)3−(2−アミノエチルアミノ)プロパン−2
−オ−ル (11)N−(2−アミノエチル)ピロリジン (12)N−(2−アミノエチル)ピペリジン (13)N−(2−アミノエチル)ピラジン (14)N−(2−アミノエチル)モルホリン (15)2−アミノメチルピペリジン (16)2−アミノメチルピリジン (17)ジエチレントリアミン (18)トリエチレンテトラミン
【0010】化2で示される化合物は、特異的に有効で
あることは、以下の実験に寄り明らかである。N,N−
ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルプロピレ
ンジアミンを比較した場合、N,N−ジエチルエチレン
ジアミンのみが、特に耐刷が強かった。更に、N−(2
−アミノエチルアミノ)エタノールとN−(3−アミノ
プロピルアミノ)エタノーと比較した場合、N−(2−
アミノエチルアミノ)エタノ−ルがのみが特に耐刷が強
かった。 更に、2−アミノピペリジン、2−アミノメ
チルピペリジン、2−(2−アミノエチル)ピペリジン
を比較した場合、2−アミノメチルピペリジンが特に耐
刷が強かった。 更に、N−(2−アミノエチル)モル
ホリンとN−(3−アミノプロピル)モルホリンと比較
した場合、N−(2−アミノエチル)モルホリンのみが
特に耐刷が強かった。 更に、ジエチレントリアミンと
ジプロピレントリアミンを比較した場合ジエチレントリ
アミンが特に耐刷が強かった。
【0011】このようにして、化2に示される化合物が
特異的に有効であって、上記したその他のアミン類や、
モノアミン類は耐刷の弱いプレ−トを与えるのみであ
る。例えば、モノアミン類として、エタノ−ルアミン、
N−メチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノ
−ルアミン、トリエチルアミン等を使用した場合は、耐
刷の弱いプレ−トしか与えない。このように、化2で示
される化合物を使用した場合のみ始めて、本発明の効果
は現れる。これは、銀塩拡散転写方式を応用した平版印
刷版作製のきわめて複雑な過程に起因するものと考えら
れる。
【0012】化2で示される化合物の好ましい使用量は
現像液1リットル当り0.05モルー0.5モルであ
る。
【0013】次に、本発明にかかるチオサリチル酸類の
好ましい具体例を例示する。もちろん本発明はこれらの
化合物に限定されない。
【0014】
【化3】
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】
【化10】
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】
【化14】
【0026】
【化15】
【0027】チオサリチル酸類は特開昭56−9750
号公報記載のチオサリチル酸類を含む。
【0028】チオサリチル酸類の好ましい使用量は、1
-4モルー5×10-4モル/m2である。
【0029】本発明に使用される平版印刷版には、更に
ジヒドロキシベンゼン類を含むことが好ましく、好まし
く使用されるジヒドロキシベンゼン類は、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、クロルハイドロキノン、メ
トキシハイドロキノン、エトキシハイドロキノン、エチ
ルチオハイドロキノン、2,5−ジメチルハイドロキノ
ン、フェニルハイドロキノン、カテコ−ル、等であるが
もちろんこれらに限定するものではない。
【0030】ジヒドロキシベンゼン類の好ましい使用量
は、10-4ー10-1モル/m2であり、より好ましくは
10-3ー10-2モル/m2である。
【0031】本発明に使用される平版印刷版は、1−フ
ェニル−3−ピラゾリゾンを含むことが好ましく、1−
フェニル−3−ピラゾリドン類としては例えば、1−フ
ェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5,5ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−
3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−ヒドロキシメチ
ル−5−メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
5,5−ジ(ヒドロキシメチル)−3−ピラゾリドン、
等があるがもちろんこれらのみに限定されるわけではな
い。、
【0032】1−フェニル−3−ピラゾリドン類の好ま
しい使用量は、10-4ー10-3モル/m2である。
【0033】本発明における、チオサリチル酸、ジヒド
ロキシベンゼン類、1−フェニル−3−ピラゾリドン類
を構成層中に含有させる方法は、乳剤製造時のいずれの
段階でもよく、塗布時にインラインで添加してもよい。
【0034】本発明に使用される平版印刷版は、構成層
中に石灰処理した又は酸処理したゼラチンを含む。該ゼ
ラチン含有層は、下塗り層であり、又乳剤層であり、触
媒核層でもありうる。これらのゼラチン含有層は、通常
ゼラチン硬膜剤で硬化される。ゼラチン硬膜剤として
は、例えば、クロム明ばんのような無機化合物、ホルマ
リン、グリオキサール、マレアルデヒド、グルタルアル
デヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等の
N―メチロール体、ムコクロル酸、2,3―ジヒドロキ
シ―1,4―ジオキサンの様なアルデヒド類縁化合物、
2,4―ジクロロ―6―ヒドロキシ―s―トリアジン塩
や、2,4―ジヒドロキシ―6―クロロ―s―トリアジ
ン塩の様な活性なハロゲンを有する含窒素6員環化合
物、活性なビニル基を有する、ジビニルスルホン、ジビ
ニルケトンや、活性な三員環であるエチレンイミノ基や
エポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、高分子
硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の一
種もしくは二種以上を併用して用いられる。
【0035】硬膜剤はすべての層に添加することも出
来、幾つか、又は一層にのみ添加することも可能であり
勿論、拡散性の硬膜剤は二層同時塗布の場合、何れか一
層に添加することが可能である。添加方法は乳剤製造
時、もしくは塗布時にインラインで添加することも出来
る。
【0036】本発明のゼラチン含有層におけるゼラチン
は、その一部を、水溶性ゼラチン、澱粉、デキストリ
ン、アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエ
チルセルロース、アラビアゴム、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
ス、ポリアクリルアミド、スチレン―無水マレイン酸共
重合体、ポリビニルメチルエーテル―無水マレイン酸共
重合体、等の親水性高分子の一種又は二種以上で置換す
ることも出来る。さらにビニル重合体水性分散物(ラテ
ックス)をゼラチン層に添加することも出来る。
【0037】ハロゲン化銀乳剤層は、例えば、塩化銀、
臭化銀、塩臭化銀、及びこれらにヨウ化銀を含むものか
らなる。ハロゲン化銀結晶は、ロジウム塩、イリジウム
塩、パラジウム塩、ルテニウム塩、銅塩等の重金属を含
んでいても良い。又その結晶形態に特に制限はなく、単
分散、多分散結晶であってもよく、又コアシェル型結
晶、平板状結晶であっても良い。好ましい例の一つとし
ては、ロジウム塩もしくはイリジウム塩を含む、塩化銀
が80%以上の単分散もしくは多分散結晶がある。
【0038】ハロゲン化銀はそれが製造される時又は塗
布される時に種々な方法で増感されることが出来る。例
えばチオ硫酸ナトリウム、アルキルチオ尿素によって、
又は金化合物、例えばロダン金、塩化金によって、又は
これらの両者の併用など当該技術分野において良く知ら
れた方法で化学的に増感される事が出来る。
【0039】ハロゲン化銀は又、例えばシアニン、ヘミ
シアニン等の有機増感色素によってポシティブにもネガ
ティブにも増感又は減感され得る。その増感又は減感さ
れ得る波長域に特に制限はない。従ってオルソ増感、パ
ンクロ増感、ヘリウム―ネオンレーザー用増感、アルゴ
ンレーザー用増感、LED用増感、半導体レーザー用増
感もなし得るし、明室用にUV増感可視光減感もなし得
る。
【0040】乳剤層の上部又は下部に存在する触媒核層
には、物理現像核を含む。物理現像核としては、銀、ア
ンチモン、ビスマス、カドミウム、コバルト、鉛、ニッ
ケル、パラジウム、ロジウム、金、白金、鉄等の金属微
粒子や、これらの金属の、硫化物、多硫化物、セレン化
物又はそれらの混合物、混晶であっても良い。
【0041】触媒核層には、親水性バインダーを含んで
いてもいなくても良いが、ゼラチン、澱粉、カルボキシ
メチルセルロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリスチレンスルホ
ン酸、ビニルイミダゾールとアクリルアミドの共重合
体、ポリビニルアルコール等の親水性高分子又はそのオ
リゴマーを含むことが出来る。 さらに触媒核層には、
ホルマリン、サクシンアルデヒド等の公知の硬膜剤を含
んでいても良い。
【0042】ハロゲン化銀乳剤層、触媒核層等の各塗布
層には、塗布助剤として、陰イオン、陽イオンもしくは
中性界面活性剤のいくつかを含んでいても良いし、増粘
剤や静電防止剤も含むことが出来る。
【0043】該平版印刷版の支持体としては、紙、又は
合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミ、鉄等の金
属板等で、平版印刷に耐えるものであれば使用すること
が出来る。支持体の表面を一層又はそれ以上の高分子フ
ィルム、又は金属薄膜で、片面もしくは両面を被覆する
ことも出来る。支持体の表面を塗布層との接着を良くす
る為に表面処理することも可能である。特に好ましく用
いられる支持体は、両面もしくは片面をポリオレフィン
重合体で被覆した、紙、ポリエステルフィルム、表面を
親水化処理したポリエステルフィルム、表面処理を行っ
たアルミ板等である。これらの支持体にはハレーション
防止のための顔料や、表面物性改良の為に固形微粒子を
含んでいてもよい。又支持体は裏面露光が可能なように
光透過性であっても良い。
【0044】本発明で使用する現像処理液には、アルカ
リ性物質、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、保恒剤と
しての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤として例えば、チオ
硫酸塩、チオシアン酸塩、環状イミド、増粘剤として、
例えば、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等、カブリ防止剤として例えば、臭化カリ
ウム、1―フェニル―5―メルカプトテトラゾール、特
開昭47―26201号公報に記載の化合物等、現像剤
として、例えば、ハイドロキノン類、カテコール、1―
フェニル―3―ピラゾリドン等、現像変性剤として、例
えば、ポリオキシアルキレン化合物、オニウム化合物等
を含むことが出来る。 さらに現像処理液には、アルカ
リ性を中和し更に表面銀層のインキ乗りを良くする化合
物等を含む第二の液も使用することが出来る。
【0045】本発明により製造された平版印刷版の現像
後の表面銀層は、任意の公知の表面処理剤でインキ受容
性に変換ないしは、受容性を増強せしめ得る。このよう
な処理液としては、例えば特公昭48―29723号公
報、米国特許第3,721,559号明細書等に記載さ
れている。
【0046】印刷方法、あるいは使用する不感脂化液、
給湿液等は普通によく知られた方法によることが出来
る。
【0047】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、勿
論本発明はこれだけに限定されるものではない。
【0048】実施例1 135g/m2の両面ポリエチレン被覆紙の片面に平均
粒子サイズ5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設
け、反対側の面をコロナ放電加工後カーボンブラック、
及び平均粒径7μのシリカ粉末を含む下塗り層(ゼラチ
ン2.5g/m2を含む)と、その上にオルソ増感され
た高感度塩化銀乳剤(ゼラチンを0.8g/m2、チオ
サリチル酸を2.3×10-4モル/m2、1−フェニル
−5,5−ジメチル−3−ピラゾリドンを9×10-5
ル/m2を含む)を硝酸銀として1.0g/m2で、エク
ストルージョンコーターで二層同時塗布を行った。硬膜
剤としては、2,4―ジクロロ―6―ヒドロキシ―s―
トリアジンナトリウムを下塗り層及び乳剤層に、40m
g/gゼラチンになるようにインライン添加した。乾燥
後40゜Cで5日間加温した後特開昭53―21602
号公報の実施例2に記載の核塗布液(ポリマーとしては
No.3のアクリルアミドとビニルイミダゾールとの共
重合体を含み、1−フェニル−5,5−ジメチル−3−
ピラゾリドンを2×10-4モル/m2、現像主薬として
ハイドロキノンを7×10-3モル/m2の割合で含む)
をディップコーターで塗布、乾燥し平版印刷版を作成し
た。
【0049】このようにして得られた平版印刷版を、像
反転機構を有する製版用カメラで像露光を行い。下記の
銀塩拡散転写現像液により30゜Cで1分間現像処理を
行った。 <転写現像液> 水 700ml 水酸化カリウム 20g 無水亜硫酸ナトリウム 50g チオサリチル酸 1.5g X 0.1モル 水を加えて1リットルとする。 Xとして、比較のアミンを(A)−エタノ−ルアミン、
(B)−N−メチルエタノ−ルアミン、(C)−N,N
−ジエチルエタノ−ルアミン、(D)−トリエチルアミ
ン、(E)−N,N−ジエチルプロピレンジアミン、
(F)−N−(3−アミノプロピルアミノ)エタノ−
ル、(G)−2−アミノピペリジン、(H)−2−アミ
ノエチルピペリジン、(I)−N−(3−アミノプロピ
ル)モルホリン(J)−ジプロピレントリアミンとして
用いた。
【0050】現像処理後、該原版を2本の絞りローラー
間に通し、余分の現像液を除去し、直ちに下記組成を有
する中和液で25゜C20秒間処理し、絞りローラーで
余分の液を除去し室温で乾燥した。 <中和液> 水 600ml クエン酸 10g クエン酸ナトリウム 35g コロイダルシリカ(20%液) 5ml エチレングリコール 5ml 水を加えて1リットルとする
【0051】以上の操作により作成した平版印刷版をオ
フセット印刷機に装着し、下記不感脂加液を版面にくま
なく与え、下記給湿液を用いて印刷を行った。 <不感脂化液> 水 600ml イソプロピルアルコール 400ml エチレングリコール 50g 3―メルカプト―4―アセトアミド―5―n―ヘプチル
―1,2,4―トリアゾール
1g <給湿液> 0―リン酸 10g 硝酸ニッケル 5g 亜硫酸ナトリウム 5g エチレングリコール 100g コロイダルシリカ(20%液) 28g 水を加えて2リットルとする。
【0052】印刷機は、エ―ビ―ディック350CD
(A,B,Dick社製オフセット印刷機の商標)を使
用し、耐刷力を非画線部の銀画像の欠落による画像飛び
が生じて印刷に供せなくなった時の印刷枚数より判定し
た。現像液として比較のアミンと本発明のアミンを使用
した場合の耐刷力試験結果を表1及び表2に示す。
【0053】実施例2 実施例1の平版印刷版の製造方法において、プレート中
のチオサリチル酸を抜いて同様の処理を行い、同様の評
価法で評価を行った結果比較例も本発明のアミンを使っ
た平版印刷版も、共に耐刷力は2000枚以下であっ
た。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明に
示すアミン類は、銀塩拡散転写法を利用した、チオサリ
チル酸類を含む平版印刷版において、その現像液に含有
させて処理すると、きわだって高い耐刷力を与える。銀
塩拡散転写法を利用した平版印刷版はすでに実用化され
ているが、本発明は実用的に十分な有用性をもってい
る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも一層のハロゲン化
    銀乳剤層を含む銀錯塩拡散転写法を応用した平版印刷版
    において、少なくとも一層にチオサリチル酸、もしくは
    その置換誘導体の少なくとも一種を含む平版印刷版用の
    現像液であって、化1(式A)で示される化合物の少な
    くとも一種を含む現像液。 【化1】 (式A中R1、R2、R3は水素原子もしくは置換基を有
    してもよいアルキル基を示し、R1、R2もしくはR2
    3は結合して、ヘテロ環を形成してもよい。)
  2. 【請求項2】請求の項1記載の該平版印刷版を同項記載
    の該現像液で処理することを特徴とする平版印刷版の処
    理方法。
JP11935691A 1991-04-23 1991-04-23 平版印刷版用現像液とその処理方法 Expired - Fee Related JP2921529B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11935691A JP2921529B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 平版印刷版用現像液とその処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11935691A JP2921529B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 平版印刷版用現像液とその処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04323661A JPH04323661A (ja) 1992-11-12
JP2921529B2 true JP2921529B2 (ja) 1999-07-19

Family

ID=14759467

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11935691A Expired - Fee Related JP2921529B2 (ja) 1991-04-23 1991-04-23 平版印刷版用現像液とその処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2921529B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995018400A1 (fr) * 1993-12-28 1995-07-06 Mitsubishi Paper Mills Limited Procede et appareil pour traiter un materiau photosensible
JP5902981B2 (ja) * 2012-03-30 2016-04-13 三菱製紙株式会社 平版印刷版の製版方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04323661A (ja) 1992-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2921529B2 (ja) 平版印刷版用現像液とその処理方法
JPH04277748A (ja) 平版印刷版
JPS6299752A (ja) 耐刷力の改良された平版印刷版
US4824760A (en) Lithographic printing plate with benzotriazoles improved in printing endurance
JP3333316B2 (ja) 平版印刷版
JP2907565B2 (ja) 平版印刷版
JP2651236B2 (ja) 平版印刷版
JP2918348B2 (ja) 平版印刷版
JP3402539B2 (ja) 平版印刷版
JP3311516B2 (ja) 平版印刷版の製造方法
JP3556454B2 (ja) 平版印刷版
JP3284144B2 (ja) 平版印刷版
JP2983720B2 (ja) 平版印刷版
JP2777259B2 (ja) 耐刷力の改良された平版印刷版
JP2002131930A (ja) 平版印刷版の現像処理方法
JPH05297598A (ja) 平版印刷版の製版方法
JPH06118654A (ja) 平版印刷版
JP2000275849A (ja) 平版印刷材料の製造方法
JPH09304936A (ja) 平版印刷版
JPH06118652A (ja) 平版印刷版
JPH06161113A (ja) 平版印刷版
JPH0667434A (ja) 平版印刷版
JP2000229486A (ja) 平版印刷版用版面洗浄剤
JPH0720632A (ja) 平版印刷版
JP2001100423A (ja) 平版印刷版

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees