JPH0720632A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JPH0720632A
JPH0720632A JP16204093A JP16204093A JPH0720632A JP H0720632 A JPH0720632 A JP H0720632A JP 16204093 A JP16204093 A JP 16204093A JP 16204093 A JP16204093 A JP 16204093A JP H0720632 A JPH0720632 A JP H0720632A
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JP
Japan
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layer
mol
lithographic printing
physical development
water
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Application number
JP16204093A
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English (en)
Inventor
Takimi Hashimoto
滝美 橋本
Taketoshi Miura
偉俊 三浦
Kozo Haino
耕造 拝野
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication of JPH0720632A publication Critical patent/JPH0720632A/ja
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、銀錯塩拡散転写法を応用した平版印
刷版材料に於いて著しく保水性を向上させ、更にその印
刷性能の保存による劣化を改良することを目的とする。 【構成】支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び
物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写法を応用した平版
印刷版材料に於て、物理現像核層中、又は/及びその隣
接する層にアクリルアミドと物理現像核に対して親和性
を有する官能基を持つ水溶性ポリマ−の少なくとも一つ
含むことを特徴とする平版印刷版材料。 【化1】 式中、R1 〜R3 は同じでも異なってもよく、それぞれ
水素原子、低級アルキル基である。Aは置換アミノ基、
フロロアルコキシ基である。l、m、n、zはモル%を
示し、lは0〜97モル%、mは1〜95モル%、nは
1〜40モル%、zは0.5〜20モル%である。又ポ
リマ−の平均分子量は重量平均分子量で、1,000〜
20万である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀錯塩拡散転写法を応
用して形成する平版印刷材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた
平版印刷版で分光増感出来る高感度な平版印刷版は、米
国特許第3,728,114号、同第4,134,76
9号、同第4,160,670号、同第4,336,3
21号、同第4,501,811号、同第4,510,
228号、同第4,621,041号に報告されてい
る。 銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版の露光され
たハロゲン化銀結晶は、DTR現像により化学現像を生
起し黒色の銀となり親水性の非画線部を形成し、一方、
未露光のハロゲン化銀結晶は現像液中の銀塩錯化剤によ
り銀塩錯体となって表面の物理現像核層まで拡散し、核
の存在により物理現像を生起してインキ受理性の物理現
像銀を主体とする画線部を形成する点に於いて共通であ
る。
【0003】銀錯塩拡散転写法を用いた平版印刷版は、
油脂性のインキを受理する親油性の画線部分と、インキ
を受理しない撥油性の非画線部分とからなり、一般に該
非画線部は水を受け付ける親水性部分から構成されてい
る。通常の平版印刷では、水とインキの両方を版面に供
給し、画線部は着色性のインキを、非画線部は水を選択
的に受け入れ、該画線上のインキを紙等の被印刷体に転
写させることによって印刷がなされている。
【0004】良好な印刷物が出来る為には、画線部と非
画線部の親油性及び親水性の差が十分に大きく、水及び
インキを版面に供給した時に、画線部には十分量のイン
キを受け付け、非画線部はインキを全く受け付けない事
が必要である。この目的の為に種々の不感脂化の方法が
検討されている。一般に平版印刷に於ける印刷汚れは、
単一の原因ではなく各種の要因が重なり合って発生する
ことが知られている。要因としては、版材固有の性質、
印刷インキ、湿し水、印刷用紙等が上げられる。更に印
刷機の状態、印刷時の温度、湿度等の環境条件にも影響
され、印刷時に、それらの条件並びに環境等を適切に整
備することが必要でありこれに多くの労力がさかれてい
る。その為実用的な見地から、出来るだけ広い条件で印
刷可能な製版材料が要求されている。
【0005】このように該平版印刷版は、ゼラチン−ハ
ロゲン化銀乳剤層の上にある物理現像核層上に析出した
画像銀をインキ受理性として利用する為、一般の平版印
刷版(例えばPS版等)に比べ、画線部の機械的磨耗に
対する抵抗性が不十分であり、画線部が欠落したり、画
線部のインキ受理性が徐々に失われ易いという欠点を有
している。
【0006】これらの欠点を克服する為に、ゼラチンの
硬膜度を高くしたり、物理現像核の量を多くする等の対
策をとるが、これにより印刷ヨゴレが発生して該平版印
刷版の耐刷力が著しく低下することがある。更に平版印
刷版を製造してから製版するまで長期に亘って保存する
ことによって印刷ヨゴレが発生したり、インキ受理性が
劣化する等の欠点があり改良が望まれている。印刷ヨゴ
レ性(保水性)を向上させる為には、特願平3−655
46に於いて、物理現像核層中又は/及びその隣接する
層にアクリルアマイドポリマ−又は/及びアクリルアマ
イド−アクリル酸共重合ポリマ−の水溶性合成高分子を
少なくとも一つ含ませる事が提案されたが改善効果が十
分であるというレベルには達していなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保水
性が向上した、銀錯塩拡散転写法を応用した平版印刷版
を提供することである。本発明の別の目的は、印刷性能
の保存安定性が改良された、銀錯塩拡散転写法を応用し
た平版印刷版を提供することである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは、鋭意努力を
重ねた結果本発明に至った。即ち、本発明の上記目的
は、支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤層及び物理
現像核層を有する銀錯塩拡散転写平版印刷版に於いて、
該物理現像核層中又は/及びその隣接する層に化2を少
なくとも1つ含む事により達成された。
【0009】
【化2】
【0010】式中、R1 〜R3 は同じでも異なってもよ
く、それぞれ水素原子、低級アルキル基である。Aは置
換アミノ基、フロロアルコキシ基である。l、m、n、
zはモル%を示し、lは0〜97モル%、mは1〜95
モル%、nは1〜40モル%、zは0.5〜20モル%
である。又ポリマ−の平均分子量は重量平均分子量で、
1,000〜20万である。
【0011】本発明に用いられる化2のポリマ−の含有
量は、300mg/m2 以下が好ましく、より好ましく
は2〜150mg/m2 の範囲である。該ポリマ−を構
成層に含有させる方法には特に制限はなく、物理現像核
層又は/及びその隣接層に含ませるものであり、物理現
像核を塗布する前もしくは後に付与することも出来る
が、品質の安定性及び製造上の容易さ等から、物理現像
核と共に付与する方法が最も有利であり、塗布液製造時
に添加するのが合理的である。
【0012】銀錯塩拡散転写(DTR)には、物理現像
核として銀、パラジュウム、ニッケル等の金属又は金属
の硫化物を用いる。水溶性ポリマ−分子中の複素環残基
は金属又は金属の硫化物と安定な結合を作る。金属類に
親和性を有する置換基の組成比は、その置換基の種類に
多少依存するが一般に約0.1〜40モル%であり、よ
り好ましくは0.5〜10モル%の間である。該置換基
の含有率が高過ぎると親水化作用が強すぎ、銀画像のイ
ンキ受理性が低下する。又本発明に用いられるの化2の
ポリマ−の分子量は、ポリマ−の現像処理中での定着性
(流出しないこと)、その塗液安定性、更に塗布性等に
障害を生じ平版印刷版として問題を生ずる為に好ましく
は1万〜50万、より好ましくは5万〜20万の範囲の
ものが望ましい。この範囲を外れると印刷に於ける汚れ
防止の効果が低下、又は前記の欠点が生じ易くなる。
【0013】本発明の化2のポリマ−の併用も可能で、
更に後述する物理現像核層に含まれる水溶性ポリマ−、
例えばカルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、ア
ルギン酸ナトリウム、ビニルイミダゾールとアクリルア
ミドの共重合体等と併用することも出来、本発明の化2
のポリマ−の効果を更に向上させる事が出来る。
【0014】他の水溶性ポリマ−は使用量と共にインキ
乗りが悪くなるのに対し、本発明のポリマ−は使用量に
伴うインキ乗り不良が少なく、他のポリマ−に比べ少量
で効果を発揮し、当然、ポリマー量に伴う弊害(耐刷不
良、インキ乗り不良、その他)も少なくなる。
【0015】本発明の化2のポリマ−の合成方法は、浴
温65℃にて窒素ガスを15分通した純水400ccに
4%過硫酸カリウム30ccを添加後アクリルアマイド
のモノマーをnモル%、アクリル酸モノマーをmモル
%、ビニルイミダゾールモノマーをlモル%総量3モル
にイソプロピルアルコール100ccを含む水溶液を添
加し120分間後に3%ジヒドロキシエチルアニリン1
0ccを加え重合を終了する。重合を終えたポリマーに
1〜100mol%のホルマリンを加え、水酸化ナトリ
ウムでPHを11に調整し、30℃で6時間メチロール
化して本発明の化2のポリマ−を合成する。
【0016】本発明に用いられる化2のポリマ−の具体
例及び比較例を以下に示す。
【0017】
【化3】
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】
【化15】
【0030】
【化16】
【0031】
【化17】
【0032】
【化18】
【0033】本発明の対象たる平版印刷版はゼラチンを
含有しており、その含有量は下塗り層であり、乳剤層で
あり、又物理現像核層でもありうる。これらのゼラチン
含有量は、ゼラチン硬膜剤で硬化することも出来る。ゼ
ラチン硬膜剤としては、例えばクロム明ばんの様な無機
化合物、ホルマリン、グリオキザ−ル、マレアルデヒ
ド、グルタルアルデヒドの様なアルデヒド類、尿素やエ
チレン尿素等のN−メチロ−ル化合物、ムコクロル酸、
2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンの様なプロ
テクト型アルデヒド類、2,4−ジクロロ−6−ヒドロ
キシ−S−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6
−クロロ−トリアジン塩の様な活性ハロゲンを有する化
合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N
−トリアクロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員
環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個
以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒ
ド澱粉等の種々の化合物一種もしくは二種以上を用いる
ことが出来る。
【0034】硬膜剤は全ての層に添加することも出来、
幾つか又は一層にのみ添加することも可能である。勿
論、拡散性の硬膜剤は二層同時塗布の場合、何れか一層
にのみ添加することも可能である。添加方法は乳剤製造
時に添加したり、塗布時にインラインで添加することも
出来る。
【0035】本発明のゼラチン含有層に於けるゼラチン
は、その一部を水溶性ゼラチン、澱粉、デキストリン、
アルブミン、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシエチル
セルロ−ス、アラビアゴム、ポリビニルアルコ−ル、ポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロ−ス、ポ
リアクリルアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリビニルメチルエ−テル−無水マレイン酸共重合
体等の親水性高分子の一種又は二種以上で置換すること
も出来る。更にビニル重合体水性分散物(ラテックス)
をゼラチン層に添加することも出来る。
【0036】下塗り層の高分子結合剤は、一般に0.5
〜10g/m2 、より好ましくは1〜6g/m2 であ
る。下塗り層にはハレション防止の目的でカ−ボンブラ
ック等の顔料、染料等を含み得るし、又耐刷力向上の為
に平均粒径2〜10ミクロンの固形粉末(例えばシリカ
粒子)を含み得る。更に現像主薬等の写真用添加物も含
むことが出来る。又下塗り層は特開昭48−5503、
同昭48−100203、同昭49−16507に記載
の様なものであっても良い。
【0037】ハロゲン化銀乳剤層は、例えば塩化銀、臭
化銀、塩臭化銀及びヨウ化銀を含むものからなる。ハロ
ゲン化銀結晶は、ロジウム塩、イリジウム塩、パラジウ
ム塩、ルテニウム塩、ニッケル塩、白金塩等の重金属塩
を含んでいても良く、添加量はハロゲン化銀1モル当た
り10-8〜10-3モルである。ハロゲン化銀の結晶形態
に特に制限はなく、立方体ないし14面体粒子、更には
コアシェル型、平板状粒子でも良い。ハロゲン化銀結晶
は、単分散、多分散結晶であっても良く、その平均粒径
は0.2〜0.8ミクロンの範囲である。好ましい例の
一つとしては、ロジウム塩もしくはイリジウム塩を含
む、塩化銀が80モル%以上の単分散もしくは多分散結
晶である。
【0038】ハロゲン化銀乳剤は、それが製造される時
又は塗布される時に種々な方法で増感することが出来
る。例えばチオ硫酸ナトリウム、アルキルチオ尿素によ
って、又は金化合物、例えばロダン金、塩化金によっ
て、又はこれらの両者の併用等当該技術分野に於いて良
く知られた方法で化学的に増感することが好ましい。ハ
ロゲン化銀乳剤は又、例えばシアニン、メロシアニン等
の色素によってポジティブにもネガティブにも増感又は
減感され得る。その増感又は減感され得る波長域に特に
制限はない。従って、オルソ増感、パンクロ増感、ヘリ
ウム−ネオンレ−ザ−用増感、アルゴンレ−ザ−用増
感、LED用増感、半導体レ−ザ−用増感もなし得る
し、明室用にUV増感、可視光減感もなし得る。
【0039】乳剤層の上部に存在する表面層には物理現
像核を含む。物理現像核としては銀、アンチモン、ビス
マス、カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウ
ム、ロジウム、金、白金等の金属コロイド微粒子や、こ
れらの金属の硫化物、多硫化物、セレン化物、又はそれ
らの混合物、混晶であっても良い。物理現像核には、親
水性バインダ−を含んでいてもいなくても良いが、ゼラ
チン、澱粉、ジアルデヒド澱粉、カルボキシメチルセル
ロース、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ヒドロ
キシエチルセルロ−ス、ポリスチレンスルホン酸、ビニ
ルイミダゾ−ルとアクリルアミドの共重合体、ポリビニ
ルアルコ−ル等の親水性高分子又はそのオリゴマ−を含
む事が出来、その含有量は0.5g/m2 以下であるこ
とが好ましい。更に物理現像核層には、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、カテコール、等の現像主薬
やホルマリン、ジクロロ−s−トリアジン等の公知の硬
膜剤を含んでいても良い。
【0040】下塗り層、ハロゲン化銀乳剤層、物理現像
核層等の各塗布層には、塗布助剤として、陰イオン、陽
イオンもしくは中性界面活性剤の幾つかを含んでいても
良いし、カブリ防止剤、マット剤、増粘剤、帯電防止剤
等を含むことが出来る。
【0041】本発明の平版印刷版の支持体としては、
紙、又は合成もしくは半合成高分子フィルム、アルミニ
ウム、鉄等の金属板等で平版印刷に耐えるものであれば
使用することが出来る。支持体の表面を一層又はそれ以
上の高分子フィルム、又は金属薄膜で、片面もしくは両
面を被覆することも出来る。これらの支持体の表面を塗
布層との接着をよくする為に表面処理することも可能で
ある。
【0042】特に好ましく用いられる支持体は、両面も
しくは片面をポリオレフィン重合体で被覆した紙、ポリ
エステルフィルム、表面を親水化処理したポリエステル
フィルム、表面処理したアルミニウム板等である。これ
らの支持体にはハレ−ション防止の為の顔料や表面物性
改良の為に固形微粒子を含んでいても良い。又支持体は
裏露光が可能なように光透過性であっても良い。
【0043】本発明で使用する現像処理液には、アルカ
リ性物質、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム等、保恒剤とし
ての亜硫酸塩、ハロゲン化銀溶剤、例えばチオ硫酸塩、
チオシアン酸塩、環状イミド、2−メルカプト安息香
酸、アミン等、粘稠剤、例えばヒドロキシエチルセルロ
−ス、カルボキシメチルセルロ−ス等、カブリ防止剤、
例えば臭化カリウム、特開昭47−26201に記載の
化合物等、現像剤、例えばハイドロキノン類、カテコ−
ル、1−フェニル−3−ピラゾリドン等、現像変性剤、
例えばポリオキシアルキレン化合物、オニウム化合物等
を含むことが出来る。更に現像処理液には、米国特許第
3,776,728号に記載の如き表面銀層のインキ乗
りを良くする化合物を使用することが出来る。
【0044】本発明の平版印刷版の現像後の表面銀層
は、任意の公知の表面処理剤でインキ受理性に変換ない
しは受理性を増強せしめ得る。このような処理液として
は、例えば特公昭48−29723、米国特許第3,7
21,559号等に記載されている。印刷方法、あるい
は使用する不感脂化液、給湿液等は普通に良く知られた
方法によることが出来る。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが勿論
本発明はこれだけに限定されるものではない。
【0046】実施例1 135g/m2 のポリエチレン被覆紙の片面に平均粒子
サイズ5μのシリカ粒子を含有するマット化層を設け、
反対側の面をコロナ放電加工後、カーボンブラック、及
び平均粒径7μのシリカ粉末を含む下塗り層(ゼラチン
3.5g/m2)と、その上に1−フェニル−3−ピラ
ゾリドン0.1g/m2 を有するオルソ増感された高感
度塩化銀乳剤(ゼラチン0.8g/m2 含む)を硝酸銀
として1.0g/m2 になる様に、二層同時塗布を行っ
た。
【0047】硬膜剤としては、2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウムを下塗り層に1
70mg/m2 含有し、乳剤層にはN−メチロ−ルエチ
レン尿素を80mg/m2 含有させた。乾燥後、特開昭
58−21602の実施例2に記載の核塗布液(ポリマ
−として化17または化18のポリマーを添加し、現像
主薬としてハイドロキノンを0.8g/m2 の割合で含
む)を塗布、乾燥し本発明の比較例となる平版印刷版を
作成した。
【0048】本発明の実施例となる平版印刷版は化1
7、化18の代わりに核塗布液に本発明の水溶性ポリマ
−化3〜化6を夫々4mg/m2 となる様に含有させ、
本発明の平版印刷版1〜12を作成した。
【0049】これら9種の平版印刷版を製造直後及び5
0℃、相対湿度80%の条件下で5日間保存した後、そ
れぞれ像反転機構を有する製版用カメラで像露光を行
い、下記の銀錯塩拡散転写現像液により30℃で30秒
間現像処理を行った。
【0050】<転写現像液> 水 700 ml 水酸化ナトリウム 20 g 無水亜硫酸ナトリウム 50 g 2−メルカプト安息香酸 1.5g 2−メチルアミノエタノ−ル 15 g 水を加えて全量を1lとする。 現像処理後、該原版を2本の絞りロ−ラ−間に通し、余
分の現像液を除去し、直ちに下記組成を有する中和液で
25℃で20秒間処理し、絞りロ−ラ−で余分の液を除
去し室温で乾燥した。
【0051】<中和液> 水 600 ml クエン酸 10 g クエン酸ナトリウム 35 g コロイダルシリカ(20%液) 5 ml エチレングリコ−ル 5 ml 水を加えて全量を1lとする。 以上の操作により作成した平版印刷版をオフセット印刷
機に装着し、下記の不感脂化液を版面にくまなく与え、
下記給湿液を用いて印刷を行った。
【0052】 <不感脂化液> 水 600 ml イソプロピルアルコ−ル 400 ml エチレングリコール 50 ml 3−メルカプト−4−アセトアミド− 5−n−ヘプチル−1,2,4−トリアゾール 1 g
【0053】<給湿液> o−リン酸 10 g 硝酸ニッケル 5 g 亜硝酸ナトリウム 5 g エチレングリコ−ル 100 g コロイダルシリカ(20%液) 28 g 水を加えて全量を2lとする。
【0054】印刷機は、エー・ビー・ディック350C
D(A.B.Dick社製オフセット印刷機商標)を使
用し、非画像部の地汚れ及び銀画像部の欠落による画像
飛びが生じて印刷に供せなくなった時の印刷枚数で、次
の5つの基準により判定した。 5 50,000枚以上 4 20,000〜50,000枚 3 10,000〜20,000枚 2 5,000〜10,000枚 1 2,000〜 5,000枚 印刷結果を表1に示す。
【0055】一方、非画像部の保水性(地汚れ)を見る
為に、インキとして大日本インキ製Fグロス紫68sを
使用し、給湿液として水を使いA.B.Dick350
CDで地汚れが発生し印刷に供せなくなった時の印刷枚
数で、次の5つの基準により判定した。 5 5,000枚以上 4 1,000〜5,000枚 3 500〜1,000枚 2 300〜500枚 1 1〜300枚 印刷結果を表1に示す。
【0056】上記、耐刷力の評価で、インキ乗りの評価
も同時に行った結果、本発明のポリマ−を添加した印刷
版は、比較Aに劣らず影響がないことを確認した。
【0057】
【表1】
【0058】上記の結果から、本発明の水溶性ポリマ−
化3〜化6は、比較ポリマ−に比べ印刷諸特性に優れ、
特に保水性に優れ、しかも経時安定性の優れている事が
確認された。
【0059】実施例2 実施例1に於いて使用した水溶性ポリマ−化3〜化6の
代わりに核塗布液に本発明の水溶性ポリマ−化7〜化1
0を夫々4mg/m2 となる様に添加し、本発明の平版
印刷版13〜24を作成した。実施例1と同様に処理し
た結果の評価を表2に示す。
【0060】
【表2】
【0061】表2の結果から本発明の水溶性ポリマ−化
7〜化10は、印刷諸特性、特に保水性に優れ、しかも
経時安定性の優れている事が確認された。
【0062】実施例3 実施例1に於いて使用した水溶性ポリマ−化3〜化6の
代わりに核塗布液に本発明の水溶性ポリマ−化11〜化
14を夫々4mg/m2 となる様に含有させ、本発明の
平版印刷版25〜36を作成し、実施例1と同様に処理
した結果の評価を表3に示す。
【0063】
【表3】
【0064】表3の結果から本発明の水溶性ポリマ−化
11〜化14は、比較ポリマ−に比べ印刷諸特性、特に
保水性に優れ、しかも経時安定性の優れている事が確認
された。
【0065】実施例4 実施例1に於いて使用した水溶性ポリマ−化3〜化6の
代わりに核塗布液に本発明の水溶性ポリマ−化15〜化
16を夫々4mg/m2 となる様に含有させ、本発明の
平版印刷版37〜42を作成し、実施例1と同様に処理
した結果の評価を表4に示す。
【0066】
【表4】
【0067】表4の結果から本発明の水溶性ポリマ−化
15〜化16は、比較ポリマ−に比べ印刷諸特性、特に
保水性に優れ、しかも経時安定性の優れている事が確認
された。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、銀錯塩拡散転写法を応
用した平版印刷版に於いて化2の水溶性ポリマーの少な
くとも1つ含むことにより地汚れの全くなく、インキ受
理性の低下がなく更に耐刷力を向上させ、その印刷性能
の保存による劣化を改良することが出来た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくともハロゲン化銀乳剤
    層及び物理現像核層を有する銀錯塩拡散転写法を応用し
    た平版印刷版に於いて、物理現像核層中、又は/及びそ
    の隣接する層に下記化1の水溶性高分子ポリマ−を少な
    くとも1つ含む事を特徴とする平版印刷材料。 【化1】 式中、R1 〜R3 は同じでも異なってもよく、それぞれ
    水素原子、低級アルキル基である。Aは置換アミノ基、
    フロロアルコキシ基である。l、m、n、zはモル%を
    示し、lは0〜97モル%、mは1〜95モル%、nは
    1〜40モル%、zは0.5〜20モル%である。又ポ
    リマ−の平均分子量は重量平均分子量で、1,000〜
    20万である。
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