JP3395748B2 - 非可逆回路素子及び通信機装置 - Google Patents

非可逆回路素子及び通信機装置

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JP3395748B2
JP3395748B2 JP2000009838A JP2000009838A JP3395748B2 JP 3395748 B2 JP3395748 B2 JP 3395748B2 JP 2000009838 A JP2000009838 A JP 2000009838A JP 2000009838 A JP2000009838 A JP 2000009838A JP 3395748 B2 JP3395748 B2 JP 3395748B2
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yoke
central
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port
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices
    • H01P1/38Circulators
    • H01P1/383Junction circulators, e.g. Y-circulators
    • H01P1/387Strip line circulators
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/32Non-reciprocal transmission devices

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  • Non-Reversible Transmitting Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波帯等の
高周波帯域で使用されるアイソレータやサーキュレータ
等の非可逆回路素子、及びこれを用いた通信機装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、集中定数型のアイソレータやサ
ーキュレータ等の非可逆回路素子は、信号の伝送方向に
対する減衰量が極めて小さく、逆方向への減衰量が極め
て大きい、という特性を利用して通信機装置等に用いら
れている。
【0003】従来のアイソレータの分解斜視図を図9
に、その内部構造を図10に示す。このアイソレータ
は、左右の側壁8bと底壁8aとを有するコ字状の下部
ヨーク8上に樹脂製端子ケース7を配置し、該端子ケー
ス7内に、中心導体51,52,53及び磁性体55か
らなる磁性組立体5、整合用のコンデンサC1,C2,
C3、終端抵抗Rを配置し、これらの上に永久磁石3を
配置し、上部全体を覆うように箱状の上部ヨーク2を下
ケース8に装着して構成されている。上部ヨーク2と下
部ヨーク8は、上部ヨーク2の対向する2つの側壁と下
部ヨーク8の両側壁8bで接続されており、上壁、下壁
及び上下壁に連続する2つの側壁を有する略四角形筒状
のヨークを形成している。この上部・下部ヨーク2,8
と永久磁石3とで磁気閉回路を構成している。
【0004】各中心導体51〜53は、共通のアース部
を磁性体55の下面に当接し、磁性体55の側面を経て
磁性体55の上面に略120度の角度で交差させて配置
されている。中心導体51,52のポートP1,P2
は、端子ケース7に形成された入出力端子71,72及
びコンデンサC1,C2に接続され、中心導体53のポ
ートP3はコンデンサC3及び終端抵抗Rに接続され、
各コンデンサC1〜C3及び終端抵抗Rの一端はアース
端子73に接続されている。各中心導体51〜53の共
通のアース部は下部ヨーク8の底壁8aに接続されてい
る。
【0005】1つの中心導体53は、上・下部ヨーク
2,8の対向する側壁8bに対して垂直方向に配置さ
れ、他の2つの中心導体51,52は、中心導体53と
略120度の角度で交差して配置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような非可逆回路
素子においては、図11に示すように各中心導体(図1
1では中心導体53のみを図示)を流れる電流iは、ア
ース部から上部ヨークと下部ヨークに分かれて流れる。
このとき、各中心導体51〜53の導体幅及び導体間隔
を同様のものを用いると、下部ヨーク8の側壁8bに対
して垂直方向に配置された中心導体53から上部ヨーク
2に流れる電流は、他の2つの中心導体51,52から
上部ヨーク2に流れる電流よりも大きくなり、逆に中心
導体53から下部ヨーク8に流れる電流は、中心導体5
1,52から下部ヨーク8に流れる電流より小さくな
る。これは中心導体53が他の2つの中心導体51,5
2よりもヨーク側壁8bに近接して配置されるととも
に、その上部ヨーク2上の電流経路が短くなるためであ
る。このため、ヨークの側壁8bに垂直な中心導体53
の電流i3による磁性体55内を通る磁束は、他の中心
導体51,52の電流i1,i2による磁性体55内を
通る磁束に比べて小さくなる。これにより、ヨークの側
壁8bに垂直な中心導体53は他の中心導体51,52
との結合が小さくなり、中心導体53のポートでのイン
ピーダンス(以下、ポートインピーダンスと記す)は、
他の2つの中心導体51,52のポートインピーダンス
よりも高くなる。
【0007】通常、これら非可逆回路素子が用いられる
回路の入出力部のインピーダンスは所定のインピーダン
ス値(通常、50Ω)となっており、非可逆回路素子の
各ポートインピーダンスも所定の同じ値のインピーダン
スとなるように設定される。
【0008】しかしながら、上記のように従来の非可逆
回路素子おいては、ヨークの側壁に垂直な中心導体は、
他の2つの中心導体よりもポートインピーダンスが高く
なるので、この中心導体のポートの反射特性が劣化する
という問題があった。
【0009】また、3つの中心導体の導体幅や導体間隔
を各ポート毎に設定した非可逆回路素子が特開平7−3
07603号公報に示されているが、この非可逆回路素
子では、各中心導体とヨーク側壁との配置関係について
は述べられていない。本願発明者は、各中心導体とヨー
ク側壁との配置関係について考察し本願発明を成すに至
った。
【0010】そこで、本発明の目的は、ヨークの側壁に
対して垂直方向に配置された中心導体のポートの反射特
性を向上した非可逆回路素子及びこれを用いた通信機装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る非可逆回路素子は、上壁、下壁及び上
下壁に連続しかつ互いに対向する2つの側壁を有するヨ
ーク内に、永久磁石、磁性体、該磁性体に互いに電気的
絶縁状態でかつ所定の角度で交差させて配置された3つ
の中心導体を収納してなり、1つの中心導体をヨークの
側壁に対して略垂直方向に配置した非可逆回路素子にお
いて、ヨークの側壁に対して略垂直方向に配置された中
心導体の導体幅を他の2つの中心導体の導体幅よりも広
く設定する。また、各中心導体を複数の導体で構成した
場合、ヨークの側壁に対して略垂直方向に配置された中
心導体の導体間隔を他の2つの中心導体の導体間隔より
も広く設定する。
【0012】この構成によれば、ヨークの側壁に対して
略垂直方向に配置された中心導体のポートインピーダン
スは低くなり、この中心導体のポートの反射特性を向上
することができる。すなわち、本発明では、ヨークの側
壁に対して略垂直方向に配置された中心導体のポートイ
ンピーダンスを他の2つの中心導体のポートインピーダ
ンスに近づくように、ヨークの側壁に対して略垂直方向
に配置された中心導体の導体幅または導体間隔を他の2
つの中心導体の導体幅または導体間隔よりも広く設定し
ている。したがって、各ポートで適正なインピーダンス
マッチングをとることができるので、各中心導体のポー
トでの反射特性を向上することができる。
【0013】また、各中心導体を2つの導体で構成する
ことにより、簡単な構造で挿入損失を低減することがで
きる。
【0014】また、いずれか1つの中心導体のポートに
終端抵抗を接続してアイソレータを構成する。この場
合、ヨークの側壁に対して略垂直方向に配置された中心
導体のポートは他の中心導体のポートよりもポートイン
ピーダンスがずれやすいので任意の値の抵抗で終端でき
るアイソレーションポートに適しており、このポートに
終端抵抗を接続するのが望ましい。
【0015】また、本発明に係る通信機装置は上記の特
徴を有する非可逆回路素子を備えて構成される。これに
より、特性が良好な通信機装置を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態に係るアイ
ソレータの構成を図1及び図2を参照して説明する。図
1はアイソレータの全体構造を示す分解斜視図、図2は
上部ヨーク及び永久磁石を取り外した状態での平面図で
ある。
【0017】本実施形態のアイソレータは、略コ字状の
下部ヨーク8上に端子ケース7を配置し、該端子ケース
7内に、中心導体51,52,53及び磁性体55から
なる磁性組立体5、整合用のコンデンサC1,C2,C
3、終端抵抗Rを配置し、これらの上に永久磁石3を配
置し、上部全体を覆うように箱状の上部ヨーク2を下ケ
ース8に装着し、磁性組立体5に永久磁石3により直流
磁界を印加するように構成されている。
【0018】上部ヨーク2及び下部ヨーク8は軟鉄等の
磁性体金属板をそれぞれ打ち抜き、曲げ加工して形成さ
れており、上部ヨーク2は上壁と4つの側壁を有し、下
部ヨーク8は底壁(下壁)8aと対向する左右の側壁8
bを有している。上部ヨーク2と下部ヨーク8は、上部
ヨーク2の対向する2つの側壁と下部ヨーク8の両側壁
8bにおいて半田、導電性接着剤等で接続されている。
この上部・下部ヨーク2,8からなるヨークは、下部ヨ
ーク側壁8b側で上下壁が連続し、これと垂直な方向で
は上下壁が不連続な筒状の構造体となっており、磁気閉
回路を形成するとともに、各構成部材を収納する外部ケ
ースとして機能する。
【0019】中心導体51,52,53は、銅等の金属
導体板を打ち抜き加工して形成されたものであり、共通
のアース端となるアース部で連接一体化され、アース部
から外方に突出して設けられている。磁性組立体5は、
共通のアース部上に磁性体55を載置し、磁性体55を
包み込むように各中心導体51〜53を磁性体55の上
面に絶縁シート(図示省略)を介在させて互いに略12
0度の角度をなすように折り曲げて配置して構成されて
いる。各中心導体51〜53の先端部にあたる各ポート
P1〜P3は他の部材との接続に適した形状とされ、磁
性体55の外周から外方に突出するように構成されてい
る。各中心導体51〜53はそれぞれ2つの導体で構成
され、1つの中心導体53は、下部ヨーク8の対向する
側壁8bに対して垂直方向に配置され、他の2つの中心
導体51,52は、中心導体53と略120度の角度で
交差して配置されている。
【0020】そして、本実施形態では、ヨーク側壁8b
に対して垂直方向に配置された中心導体53の各導体幅
A3は、他の中心導体51,52の各導体幅A1,A2
よりも広く形成されている。すなわち、本実施形態で
は、ヨーク側壁8bに対して垂直方向に配置された中心
導体53を構成する2つの導体の導体幅A3を他の中心
導体51,52の導体幅A1,A2よりも広く設定して
いる。各中心導体51〜53の導体間隔B1,B2,B
3は同一寸法で形成されている。
【0021】端子ケース7は、電気的絶縁部材からな
り、矩形枠状の側壁7aに底壁7bを一体形成した構造
のもので、入出力端子71、72、アース端子73がそ
の一部を樹脂内に埋設して設けられ、底壁7bの略中央
部には挿通孔7cが形成され、挿通孔7cの周縁部には
所定の箇所に複数の凹部が形成されている。
【0022】挿通孔7cの周縁に形成された凹部には整
合用コンデンサC1〜C3、終端抵抗Rが配置され、挿
通孔7c内には磁性組立体5が挿入配置され、磁性組立
体5の上部に永久磁石3が配設されている。磁性組立体
5下壁の共通のアース部54は下部ヨーク8の底壁8a
に接続されている。各整合用コンデンサC1〜C3の下
面電極、及び終端抵抗Rの一端側の電極はそれぞれアー
ス端子73に接続されている。各整合用コンデンサC1
〜C3の上面電極にはそれぞれ各中心導体51〜53の
ポートP1〜P3が接続され、終端抵抗Rの他端側はポ
ートP3に接続されている。
【0023】次に、第1実施形態の構成での効果を図3
を参照して説明する。図3はヨーク側壁に対して垂直方
向に配置された中心導体53のポートにおける第1実施
形態の構成と従来の構成(各中心導体を同一の導体幅、
導体間隔で構成)の反射特性を示す図である。磁性体の
寸法はいずれも直径3.0mm、厚み0.5mm、実施
形態の中心導体53の導体幅0.3mm、導体間隔0.
2mm、従来例の各中心導体51〜53及び実施形態の
中心導体51,52の導体幅0.15mm、導体間隔
0.2mmのものを用いている。なお、飽和磁化は0.
1Tに設定し、測定系のインピーダンスは50Ωであ
る。従来例のものでは、ポートP3に対応するポートイ
ンピーダンスが中心周波数で約60Ωであるのに対し、
実施形態のポートP3のポートインピーダンスは中心周
波数で約50Ωとなる。他のポートインピーダンスは中
心周波数でいずれも約50Ωである。
【0024】図3に示すように、本実施形態のポートP
3での反射特性は、所要の周波数帯域において従来例の
ものに比べ大幅に向上している。例えば中心周波数(9
00MHz)での反射損失は、従来例のものが19.1
dBであるのに対して、実施形態のものは46.6dB
と大幅に改善されている。
【0025】このように、本実施形態においては、従来
のように各中心導体を同一導体幅で構成した場合にポー
トインピーダンスが最も大きくなる中心導体、すなわち
ヨーク側壁8bに対して垂直方向に配置された中心導体
53の導体幅A3を他の中心導体51,52の導体幅A
1,A2よりも広く形成したので、この中心導体53の
ポートインピーダンスは低くなり、このポートの反射特
性が向上する。すなわち、導体幅A3を広く設定するこ
とにより中心導体53のポートインピーダンスを下げ
て、回路系のインピーダンスにより近づくようにし、他
の中心導体51,52のポートインピーダンスとほぼ同
様の値となるようにしている。これにより、全ての中心
導体のポートインピーダンスを回路系のインピーダンス
に合致するように設定することができる。したがって、
本実施形態の構成とすれば、ヨーク側壁に対して垂直方
向に配置された中心導体のポートを入出力ポートとした
場合の挿入損失、及びヨーク側壁に対して垂直方向に配
置された中心導体のポートをアイソレーションポートと
した場合のアイソレーション特性を向上することができ
る。
【0026】上記実施形態では、ヨーク側壁8bに対し
て垂直方向に配置された中心導体53に終端抵抗Rを接
続してアイソレータとしたが、これに限るものではな
く、中心導体51または52のいずれかに終端抵抗Rを
接続してアイソレータを構成するようにしてもよい。し
かし、上記のように中心導体51,52に対してそのポ
ートインピーダンスがずれ易い中心導体53に終端抵抗
Rを接続するのが望ましい。すなわち終端抵抗Rの値を
中心導体53のポートインピーダンスに正確に合わせる
ことにより、さらにアイソレーション特性を向上するこ
とができる。
【0027】次に、第2実施形態に係るアイソレータの
構成を図4を参照して説明する。図4に示すアイソレー
タでは、各中心導体51〜53はそれぞれ2つの導体で
構成され、ヨーク側壁8bに対して垂直方向に配置され
た中心導体53の導体間隔B3は、他の中心導体51,
52の導体間隔B1,B2よりも広く形成されている。
すなわち、本実施形態では、ヨーク側壁8bに対して垂
直方向に配置された中心導体53を構成する2つの導体
の導体間隔B3を他の中心導体51,52の導体間隔B
1,B2よりも広く設定している。各中心導体51〜5
3の各導体幅A1,A2,A3は同一寸法で形成されて
いる。
【0028】図5はヨーク側壁に対して垂直方向に配置
された中心導体53のポートにおける第2実施形態の構
成と従来の構成の反射特性を示す図である。実施形態の
中心導体53の導体幅0.15mm、導体間隔0.5の
ものを用いている。なお、他の寸法や測定条件は前述の
第1実施形のときと同様である。本実施形態では、ポー
トP3のポートインピーダンスは中心周波数で約55Ω
となる。他のポートインピーダンスは中心周波数でいず
れも約50Ωである。
【0029】図5に示すように、本実施形態のポートP
3の反射特性は、所要の周波数帯域において従来例のも
のに比べ大幅に向上している。例えば中心周波数での反
射損失は、従来例のものが19.1dBであるのに対し
て、本実施形態のものは26.3dBと改善されてい
る。
【0030】このように、本実施形態においては、従来
のように各中心導体を同一導体間隔で構成した場合にポ
ートインピーダンスが最も大きくなる中心導体、すなわ
ちヨーク側壁に対して垂直方向に配置された中心導体5
3の導体間隔B3を他の中心導体51,52の導体間隔
B1,B2よりも広く形成したので、この中心導体53
のポートインピーダンスは低くなり、このポートの反射
特性が向上する。すなわち、導体間隔B3を広く設定す
ることにより中心導体53のポートインピーダンスを下
げて、回路系のインピーダンスにより近づくようにして
いる。したがって、本実施形態の構成とすれば、ヨーク
側壁に対して垂直方向に配置された中心導体のポートを
入出力ポートとした場合の挿入損失、及びヨーク側壁に
対して垂直方向に配置された中心導体のポートをアイソ
レーションポートとした場合のアイソレーション特性を
向上することができる。
【0031】次に、第3実施形態に係るアイソレータの
構成を図6を参照して説明する。図6に示すアイソレー
タでは、各中心導体51〜53はそれぞれ2つの導体で
構成され、ヨーク側壁8bに対して垂直方向に配置され
た中心導体53の各導体幅A3は他の中心導体51,5
2の導体幅A1,A2よりも広く、かつ中心導体53の
導体間隔B3は他の中心導体51,52の導体間隔B
1,B2よりも広く形成されている。すなわち、本実施
形態では、ヨーク側壁8bに対して垂直方向に配置され
た中心導体53を構成する2つの導体の導体幅A3及び
導体間隔B3を他の中心導体51,52の導体幅A1,
A2及び導体間隔B1,B2よりも広く設定している。
【0032】図7はヨーク側壁8bに対して垂直方向に
配置された中心導体53のポートにおける第3実施形態
の構成と従来の構成の反射特性を示す図である。実施形
態の中心導体53の導体幅0.25mm、導体間隔0.
3のものを用いている。なお、他の寸法や測定条件は前
述の第1実施形のときと同様である。本実施形態では、
ポートP3のポートインピーダンスは中心周波数で約5
0Ωとなる。他のポートインピーダンスは中心周波数で
いずれも約50Ωである。
【0033】図7に示すように、本実施形態のポートP
3の反射特性は、所要の周波数帯域において従来例のも
のに比べ大幅に向上している。例えば中心周波数での反
射損失は、従来例のものが19.1dBであるのに対し
て、本実施形態のものは38.7dBと改善されてい
る。
【0034】このように、本実施形態においては、従来
のように各中心導体を同一導体幅及び同一導体間隔で構
成した場合にポートインピーダンスが最も大きくなる中
心導体、すなわちヨーク側壁に対して垂直方向に配置さ
れた中心導体53の導体幅A3及び導体間隔B3を他の
中心導体51,52の導体幅A1,A2及び導体間隔B
1,B2よりも広く形成したので、この中心導体53の
ポートインピーダンスは低くなり、このポートの反射特
性が向上する。すなわち、導体幅A3及び導体間隔B3
を広く設定することにより中心導体53のポートインピ
ーダンスを下げて、回路系のインピーダンスにより近づ
くようにしている。したがって、本実施形態の構成とす
れば、ヨーク側壁に対して垂直方向に配置された中心導
体のポートを入出力ポートとした場合の挿入損失、及び
ヨーク側壁に対して垂直方向に配置された中心導体のポ
ートをアイソレーションポートとした場合のアイソレー
ション特性を向上することができる。
【0035】なお、上記各実施形態では、各中心導体5
1,52,53を2つの導体で構成したもので説明した
が、これに限るものではなく、各中心導体を1つの導体
で構成してもよく、また各中心導体を3つ以上の導体で
構成してもよい。
【0036】また、上記実施形態では金属導体板からな
る各中心導体を磁性体に折り曲げて配置した構造のもの
で説明したが、中心導体の構造はこれに限るものではな
く、中心導体を誘電体や磁性体の内部または表面に電極
膜で形成した構造のものであってもよい。また、永久磁
石3の形状及び磁性体55の形状は平面視円形に限るも
のではなく、平面視四角形等の多角形状のものを用いる
ようにしてもよい。
【0037】また、上記各実施形態では1つのポートP
3に終端抵抗Rを接続したアイソレータを例にとって説
明したが、ポートP3に終端抵抗Rを接続することな
く、ポートP3を第3の入出力ポートとしたサーキュレ
ータにも本発明を適用することができる。
【0038】また、上記実施形態では、上部ヨークと下
部ヨークを接続してヨークを形成しているが、これに限
るものではなく、1つの部材で一体に形成された略四角
形筒状のヨークを用いてもよい。
【0039】次に、第4実施形態に係る通信機装置の構
成を図8に示す。この通信機装置は、送信用フィルタT
X及び受信用フィルタRXからなるデュプレクサDPX
のアンテナ端にアンテナANTが接続され、送信用フィ
ルタTXの入力端とと送信回路との間にアイソレータI
SOが接続され、受信用フィルタRXの出力端に受信回
路が接続されて構成されている。送信回路からの送信信
号はアイソレータISOを経由し、送信用フィルタTX
を通してアンテナANTから発信される。また、アンテ
ナANTで受信された受信信号は受信用フィルタRXを
通して受信回路に入力される。
【0040】ここに、アイソレータISOとして、上記
各実施形態のアイソレータを使用することができる。本
発明に係る反射特性を向上した非可逆回路素子を用いる
ことにより、特性が良好な通信機装置を得ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る非可
逆回路素子によれば、ヨーク側壁に対して垂直方向に配
置された中心導体の導体幅または導体間隔を他の2つの
中心導体の導体幅または導体間隔よりも広く設定してい
るので、ヨーク側壁に対して垂直方向に配置された中心
導体のポートインピーダンスが低くなり、このポートで
の反射特性を向上することができる。したがって、本発
明によれば、挿入損失及びアイソレーション特性が良好
な非可逆回路素子を得ることができる。
【0042】また、本発明に係る非可逆回路素子を実装
することにより、特性が良好な通信機装置を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るアイソレータの全体構造を
示す分解斜視図
【図2】第1実施形態に係るアイソレータの永久磁石及
び上部ヨークを除いた状態での平面図
【図3】第1実施形態及び従来の構成における反射損失
を示す図
【図4】第2実施形態に係るアイソレータの永久磁石及
び上部ヨークを除いた状態での平面図
【図5】第2実施形態及び従来の構成における反射損失
を示す図
【図6】第3実施形態に係るアイソレータの永久磁石及
び上部ヨークを除いた状態での平面図
【図7】第3実施形態及び従来の構成における反射損失
を示す図
【図8】第4実施形態に係る通信機装置のブロック図
【図9】従来のアイソレータの全体構造を示す分解斜視
【図10】従来のアイソレータの永久磁石及び上部ヨー
クを除いた状態での平面図
【図11】図10のアイソレータの模式断面図
【符号の説明】
2 上部ヨーク 3 永久磁石 5 磁性組立体 51〜53 中心導体 A1〜A3 導体幅 B1〜B3 導体間隔 55 磁性体 7 端子ケース 71、72 入出力端子 73 アース端子 8 下部ヨーク 8b 側壁 C1〜C3 コンデンサ R 終端抵抗 P1〜P3 ポート

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上壁、下壁及び上下壁に連続しかつ互い
    に対向する2つの側壁を有するヨーク内に、永久磁石、
    磁性体、該磁性体に互いに電気的絶縁状態でかつ所定の
    角度で交差させて配置された3つの中心導体を収納して
    なり、1つの中心導体をヨークの側壁に対して略垂直方
    向に配置した非可逆回路素子において、 ヨークの側壁に対して略垂直方向に配置された中心導体
    の導体幅を他の2つの中心導体の導体幅よりも広く設定
    したことを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 【請求項2】 上壁、下壁及び上下壁に連続しかつ互い
    に対向する2つの側壁を有するヨーク内に、永久磁石、
    磁性体、該磁性体に互いに電気的絶縁状態でかつ所定の
    角度で交差させて配置された3つの中心導体を収納して
    なり、1つの中心導体をヨークの側壁に対して略垂直方
    向に配置した非可逆回路素子において、 前記各中心導体を複数の導体で構成し、ヨークの側壁に
    対して略垂直方向に配置された中心導体の導体間隔を他
    の2つの中心導体の導体間隔よりも広く設定したことを
    特徴とする非可逆回路素子。
  3. 【請求項3】 上壁、下壁及び上下壁に連続しかつ互い
    に対向する2つの側壁を有するヨーク内に、永久磁石、
    磁性体、該磁性体に互いに電気的絶縁状態でかつ所定の
    角度で交差させて配置された3つの中心導体を収納して
    なり、1つの中心導体をヨークの側壁に対して略垂直方
    向に配置した非可逆回路素子において、 前記各中心導体を複数の導体で構成し、ヨークの側壁に
    対して略垂直方向に配置された中心導体の導体幅及び導
    体間隔を他の2つの中心導体の導体幅及び導体間隔より
    も広く設定したことを特徴とする非可逆回路素子。
  4. 【請求項4】 前記各中心導体を2つの導体で構成した
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に
    記載の非可逆回路素子。
  5. 【請求項5】 前記3つの中心導体のうちいずれか1つ
    の中心導体のポートに終端抵抗を接続したことを特徴と
    する請求項1、2、3または4に記載の非可逆回路素
    子。
  6. 【請求項6】 前記ヨークの側壁に対して略垂直方向に
    配置された中心導体のポートに終端抵抗を接続したこと
    を特徴とする請求項5に記載の非可逆回路素子。
  7. 【請求項7】 請求項1、2、3、4、5または6に記
    載の非可逆回路素子を備えたことを特徴とする通信機装
    置。
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