JP3539351B2 - 非可逆回路素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波帯等の高周波帯域で使用されるアイソレータやサーキュレータ等の非可逆回路素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の携帯電話等の移動体通信機器では小型化とともに低コスト化の要求が強くなっており、これに伴って非可逆回路素子においても同様に小型化、低コスト化が強く要請されている。この小型化、低コスト化の要請に対応するものとして、本出願人は、整合用コンデンサに単板型コンデンサを用い、かつ単板型コンデンサを実装面に対して垂直となるように配置した構造いわゆるコンデンサ縦置き構造の非可逆回路素子を提案した(特願平9−252207)。
【0003】
このアイソレータは、図10に示すように、上ヨーク2の内面に永久磁石3を配置するとともに、該上ヨーク2に下ヨーク8を装着して磁気閉回路を形成し、下ヨーク8内の底面上に端子ケース7を配設し、該端子ケース7内に磁性組立体15、3個の整合用コンデンサC1〜C3、終端抵抗Rを配設し、永久磁石3により磁性組立体15に直流磁界を印加するように構成されている。
【0004】
磁性組立体15は、フェライト55の上面に3本の中心導体51〜53を電気的絶縁状態で互いに交差させて配置している。各中心導体51〜53の一端側のポート部P1〜P3を直角に折曲するとともに、他端側の各中心導体51〜53共通のアース板54をフェライト55の下面に当接させている。中心導体51〜53は、図11の展開図で示すように、アース板54となる中央部で連接一体化され、アース板54から外方に延設して形成されている。アース板54は、フェライト55の下面を略覆っており、端子ケース7の貫通孔7cを通して、下ヨーク8の底壁8bに接続される。
【0005】
端子ケース7には、入出力端子71,72及びアース端子73がインサートモールドされ、各端子71〜73の一端側は端子ケース7の外部に露出し、他端側は端子ケース7の内側壁に露出している。整合用コンデンサC1〜C3は、その電極面がフェライト55の上下主面に対して90度の角度をなすように、端子ケース7の内側壁に配置される。中心導体51〜53のポート部P1〜P3は、整合用コンデンサC1〜C3の各々のホット側電極に接続される。また、ポート部P1,P3は端子ケース7の内面に露出する入出力端子71,72に接続される。整合用コンデンサC1〜C3の各々のコールド側電極は、端子ケース7の内側壁面に露出するアース端子73に接続される。終端抵抗Rの一端は整合用コンデンサC3のホット側電極に接続され、他端はアース端子73に接続される。これらの電気的接続は、半田付けにより行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のアイソレータでは、磁性組立体15を端子ケース7に組み込んだ後に、各整合用コンデンサC1〜C3を縦置きの状態でポート部P1〜P3と端子ケース7の内側壁のアース端子73との間に挿入しなければならなかった。しかも、各整合用コンデンサC1〜C3の電極をポート部P1〜P3やアース端子73に半田付けする必要がある。
【0007】
しかしながら、アイソレータの小型化すなわち構成部材の小型化に伴い、サイズの小さな整合用コンデンサC1〜C3をポート部P1〜P3と端子ケース7のアース端子73との間の狭い隙間に挿入する作業は繁雑で手間がかかるという問題があった。また、中心導体51〜53はそのポート部P1〜P3を予め直角に折曲しておかなければならないので、ポート部P1〜P3の折曲角度にバラツキがあると、ポート部P1〜P3と整合用コンデンサC1〜C3との半田付けが不安定になる心配があった。また、磁性組立体15の組み込み状態のバラツキによりポート部P1〜P3とアース端子73との間隔がばらつきポート部P1〜P3と整合用コンデンサC1〜C3との半田付けが不安定になる心配があった。さらに、半田付けの際に垂れた半田により、整合用コンデンサC1〜C3のホット側電極とコールド側電極とが短絡し、製造の歩留まりも悪くなるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、整合用コンデンサの組み付けが容易で、信頼性が高い非可逆回路素子を得ることができる非可逆回路素子の製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、第1主面と第2主面とを有し、永久磁石により直流磁界が印加される板状のフェライトと、導体板からなるアース板と、前記アース板から一体的に導出され、各先端がポート部を構成する複数の中心導体と、前記アース板から一体的に導出された複数のコンデンサ接続端子と、両主面に電極が形成された複数の整合用コンデンサとを備えた非可逆回路素子の製造方法であって、前記アース板をフェライトの第2主面に当接し、また前記複数の中心導体をフェライトの側面を経てフェライトの第1主面に互いに電気的に絶縁状態でかつ交差させて配置し、前記複数の整合用コンデンサを前記複数のポート部と前記複数のコンデンサ接続端子との間にそれぞれ挟持する工程と、前記整合用コンデンサの一方主面側の電極を前記中心導体のポート部に電気的に接続し、かつ前記整合用コンデンサの他方主面側の電極を前記コンデンサ接続端子に電気的に接続する工程と、前記整合用コンデンサが接続された前記コンデンサ接続端子および前記ポート部を折曲して、前記整合用コンデンサの少なくとも一つを、電極面がフェライトに対して60度以上120度以下の角度となるように配置する工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記の構成によれば、複数の中心導体をフェライトに組み付けた状態で、各中心導体とこれら中心導体に一体的に設けられたコンデンサ接続端子との間に整合用コンデンサを接続しているので、整合用コンデンサを中心導体及びフェライトとともに一つのユニットとして一体的に取り扱うことができるようになる。したがって、整合用コンデンサの組み付けが容易になる。
【0011】
また、コンデンサ接続端子の整合用コンデンサが接続される部分の近傍、並びに、中心導体のポート部の近傍に、半田流出防止のための絶縁体を設けることにより、整合用コンデンサの半田付けの際に半田の流れを規制し、例えば、整合用コンデンサのホット側電極とコールド側電極とが短絡するのを防止する。
【0012】
また、中心導体の整合用コンデンサに近接する部分に、短絡防止のための絶縁体を設けることにより、外力や組み付けのバラツキにより中心導体と整合用コンデンサが接触した場合にも短絡することがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態に係るアイソレータの構成を図1〜図6を参照して説明する。
本実施形態のアイソレータは、図1に示すように、磁性体金属からなる箱状の上ヨーク2の内面に永久磁石3を配置するとともに、該上ヨーク2に同じく磁性体金属からなる概略コ字状の下ヨーク8を装着して磁気閉回路を形成し、下ヨーク8の底壁8b上に樹脂製の端子ケース7が配設され、該端子ケース7内には中心導体組立体5、終端抵抗Rが配設され、中心導体組立体5に永久磁石3により直流磁界が印加されるように構成されている。このアイソレータは、端子ケース7の下面(図1における下部面)を実装面として、携帯電話等の移動体通信機器の送受信回路部を構成する実装基板に表面実装される。
【0015】
本実施形態の中心導体51,52,53は、金属導体板を打ち抜き加工して形成されており、図2の展開図で示すように、共通のアース端となるアース板54で一体化され、アース板54から外方に向かって導出されている。各中心導体51〜53の先端部にあたるポート部P1〜P3は他の部材との接続に適した形状に形成されている。さらに、アース板54に連設してコンデンサ接続端子54a,54b,54cが一体的に設けられ、各コンデンサ接続端子54a,54b,54cはアース板54から外方に向かって導出されている。各コンデンサ接続端子54a〜54cは、整合用コンデンサの接続に適した形状に形成されている。また、アース板54はフェライト55の下面と略同形状に形成されている。
【0016】
上記中心導体組立体5は、図3及び図4に示すように、角板状のフェライト55の上面(第1主面)に3本の中心導体51〜53を絶縁シート(図示省略)を介在させて互いに略120度の角度をなすように交差させて配置している。中心導体51〜53は、各々の先端部にあたるポート部P1〜P3を直角に折曲するとともに、他端側の各中心導体51〜53共通のアース板54をフェライト55の下面(第2主面)に当接させている。コンデンサ接続端子54a〜54cは中心導体51〜53のポート部P1〜P3と平行となるように立ち上がっている。アース板54は、端子ケース7の貫通孔7cを通して、下ヨーク8の底壁8bに接続され、接地される。
【0017】
整合用コンデンサC1〜C3は、誘電体基板の両主面に電極を形成した単板型コンデンサである。整合用コンデンサC1〜C3は、ホット側電極がポートP1〜P3にそれぞれ半田付けされ、コールド側電極がコンデンサ接続端子54a,54b,54cにそれぞれ半田付けされている。このとき、整合用コンデンサC1〜C3は、その電極面がフェライト55の上面に対して60度以上120度以下となるように配置される。本実施形態の場合は、その角度を90度に設定している。フェライト55の両主面は実装面に対して平行に配置されている。なお、本明細書において、「縦」は、フェライトの両主面に対して垂直な方向である。
【0018】
整合用コンデンサC1〜C3の組み付けは、例えば図5に示すようにして行われる。すなわち、コンデンサ接続端子54a〜54cのアース板54との連設部には、コンデンサ接続端子54a〜54cを折り曲げることを想定して、予め屈曲部54dを設け、寸法的に余裕を持たせている。そして、整合用コンデンサC1〜C3の両電極面の所定箇所に、予め半田ペーストをスクリーン印刷等の方法により形成しておく。この予備半田が施された整合用コンデンサC1〜C3を中心導体51〜53のポート部P1〜P3とアース板54のコンデンサ接続端子54a〜54cとの間にそれぞれ挿入する。つまり、整合用コンデンサC1〜C3は一体的に形成されたポート部P1〜P3とコンデンサ接続端子54a〜54cとで狭持された状態で配置される。次に、加圧治具を用いてポート部P1〜P3とコンデンサ接続端子54a〜54cとを加圧した状態で、リフロー炉等を用いて半田ペーストを加熱し、整合用コンデンサC1〜C3を半田付けする。次に、コンデンサ接続端子54a〜54c及びポート部P1〜P3を折曲して、整合用コンデンサC1〜C3をその電極面がフェライト55の上面に対して略垂直となるように配置する。このようにして、図3及び図4に示した中心導体組立体5が得られる。
【0019】
樹脂製の端子ケース7には、入出力端子71,72及びアース端子73がインサートモールドされている。入出力端子71,72はそれぞれ一端が端子ケース7の外側壁に露出し、他端が端子ケース7の内側壁に露出して入出力接続電極部71a,72aを形成している。アース端子73は、一端が端子ケース7の外側壁に露出し、他端が端子ケース7の内側壁に露出してアース接続電極部73aを形成している。
【0020】
図6に示すように、端子ケース7内に、上記中心導体組立体5と終端抵抗Rとが収納される。中心導体51,52のポート部P1,P2のそれぞれは、半田付け等により入出力接続電極部71a,72aに接続される。終端抵抗Rの一端はアース接続電極部73aに接続され、他端側は整合用コンデンサC3のホット側電極に接続される。
【0021】
上記のように、本実施形態のアイソレータは、中心導体51〜53のポート部P1〜P3とアース板54に一体的に設けられたコンデンサ接続端子54a〜54cとの間に、それぞれ整合用コンデンサC1〜C3を組み付けたので、整合用コンデンサC1〜C3、中心導体51〜53及びフェライトを一つのユニットとして取り扱うことができる。これにより、サイズの小さい整合用コンデンサC1〜C3を縦置きの状態で組み付けるという煩雑で手間のかかる作業がなくなり、アイソレータの製造が容易になる。
【0022】
また、整合用コンデンサC1〜C3をポート部P1〜P3とコンデンサ接続端子54a〜54cに接続した後、ポート部P1〜P3及びコンデンサ接続端子54a〜54cを折曲して整合用コンデンサC1〜C3を縦に起こしている。したがって、整合用コンデンサを接続する前に予めポート部を折曲しておかなければならない従来のアイソレータ(図10参照)と比較して、ポート部P1〜P3と整合用コンデンサC1〜C3との半田付けが確実になる。また、ポート部P1〜P3とコンデンサ接続端子54a〜54cは同一金属導体板で一体的に形成されており、これらの位置関係の精度を高くすることができるので、より確実な接続が得られる。また、他の部材を用いることなく整合用コンデンサC1〜C3を接続しているので、部品コストの増加を招くこともない。
【0023】
さらに、整合用コンデンサC1〜C3の各々のコールド側電極はアース板54を通して接地されるので、従来の端子ケースの内側壁に形成していたアース用の電極(図10におけるコンデンサ接続用の電極)を省略することができ、端子ケース7の低コスト化を図ることもできる。
【0024】
次に、本発明の第2実施形態に係る中心導体組立体5を図7及び図8に示す。本実施形態の中心導体組立体5は、第1実施形態で説明した中心導体組立体5に、半田流出防止のための絶縁体56,57(図7及び図8において斜線で示す)を設けたものである。絶縁体56は、コンデンサ接続端子54a〜54cの整合用コンデンサC1〜C3が接続される部分の近傍に設けられ、絶縁体57は中心導体51〜53のポート部P1〜P3の近傍に設けられている。これら絶縁体56,57によって半田の流出が規制され、整合用コンデンサC1〜C3のホット側電極とアース板54とが短絡したり、あるいは、ホット側電極とコールド側電極とが短絡するのを防止することができる。また、絶縁体56,57によって半田の流出が規制されるので、整合用コンデンサC1〜C3の位置精度も向上する。
【0025】
さらに、本実施形態では、縦置き状態の整合用コンデンサC1、C2のホット側電極と中心導体51,52とが短絡するのを防止するために、中心導体51,52がホット側電極と対向する部分に絶縁体58を設けている。
【0026】
絶縁体56,57,58としては、ソルダーレジスト、エポキシ系樹脂接着剤等を用いることができ、例えば図2の展開図で示した折曲加工前の段階で、各中心導体51〜53及びアース板54の所定箇所にスクリーン印刷やディスペンサ塗布等の方法により設けられる。
【0027】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の構成とすることができる。例えば、上記第1及び第2実施形態において、整合用コンデンサC1〜C3は全て縦置き(コンデンサ電極面をフェライト主面に対して垂直に置くこと)にしているが、必ずしも全ての整合用コンデンサC1〜C3を縦置きにする必要はなく、2つの整合用コンデンサC1,C2を縦置きにし、残る1つの整合用コンデンサC3を横置き(コンデンサ電極面をフェライト主面に対して平行に置くこと)にしてもよい。つまり、整合用コンデンサの少なくとも1つが、コンデンサ電極面がフェライトに対して60度以上120度以下の角度をなすように配置されていればよい。
【0028】
また、上記各実施形態では、整合用コンデンサを半田付けして接続したもので説明したが、整合用コンデンサの接続を導電性接着剤により行うようにしてもよい。また、整合用コンデンサとして、積層型コンデンサを用いてもよい。また、全体の構造も上記実施形態に限るものではなく、例えばフェライトの形状は円板状のものであってもよい。また、上記実施形態では、アイソレータを例にとって説明したが、ポート部P3に終端抵抗Rを接続することなく、ポート部P3を第3の入出力部として構成したサーキュレータも本発明を適用することができる。
【0029】
次に、本発明の製造方法によって製造されたアイソレータを備えた通信機装置の構成を図9に示す。この通信機装置は、送信用フィルタTX及び受信用フィルタRXからなるデュプレクサDPXのアンテナ端にアンテナANTが接続され、送信用フィルタTXの入力端とと送信回路との間にアイソレータISOが接続され、受信用フィルタRXの出力端に受信回路が接続されて構成されている。送信回路からの送信信号はアイソレータISOを経由し、デュプレクサDPXの送信用フィルタTXを通してアンテナANTから発信される。また、アンテナANTで受信された受信信号はデュプレクサDPXの受信用フィルタRXを通して受信回路に入力される。
【0030】
ここに、アイソレータISOとして、第1実施形態または第2実施形態のアイソレータを使用することができる。本発明に係るアイソレータを用いることにより、安価で信頼性が高い通信機装置を実現することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る非可逆回路素子の製造方法によれば、フェライトに組み付けられた各中心導体とこれら中心導体と一体的に設けられたコンデンサ接続端子との間に整合用コンデンサを接続しているので、整合用コンデンサを中心導体及びフェライトとともに一つのユニットとして一体的に取り扱うことができる。したがって、整合用コンデンサの組み付けが容易になり、接続の信頼性が大幅に向上するとともに、製造コストを大幅に低減することができる。
【0032】
また、コンデンサ接続端子の整合用コンデンサが接続される部分の近傍、並びに、中心導体のポート部の近傍に、半田流出防止のための絶縁体を設けることにより、半田流れによる短絡がなくなり、より信頼性を向上することができる。また、中心導体の整合用コンデンサに近接する部分に、絶縁体を設けることにより、外力や組み付けのバラツキによる不要な短絡が防止され、より信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るアイソレータの分解斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る中心導体の展開図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る中心導体組立体の正面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る中心導体組立体の平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る中心導体組立体の整合用コンデンサの組み込みを説明するための図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るアイソレータの内部構造を示す平面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る中心導体組立体の正面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る中心導体組立体の平面図である。
【図9】本発明の製造方法によって製造されたアイソレータを備えた通信機装置のブロック図である。
【図10】従来の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図11】従来の中心導体の展開図である。

Claims (3)

  1. 第1主面と第2主面とを有し、永久磁石により直流磁界が印加される板状のフェライトと、導体板からなるアース板と、前記アース板から一体的に導出され、各先端がポート部を構成する複数の中心導体と、前記アース板から一体的に導出された複数のコンデンサ接続端子と、両主面に電極が形成された複数の整合用コンデンサとを備えた非可逆回路素子の製造方法であって、
    前記アース板をフェライトの第2主面に当接し、また前記複数の中心導体をフェライトの側面を経てフェライトの第1主面に互いに電気的に絶縁状態でかつ交差させて配置し、前記複数の整合用コンデンサを前記複数のポート部と前記複数のコンデンサ接続端子との間にそれぞれ挟持する工程と、
    前記整合用コンデンサの一方主面側の電極を前記中心導体のポート部に電気的に接続し、かつ前記整合用コンデンサの他方主面側の電極を前記コンデンサ接続端子に電気的に接続する工程と、
    前記整合用コンデンサが接続された前記コンデンサ接続端子および前記ポート部を折曲して、前記整合用コンデンサの少なくとも一つを、電極面がフェライトに対して60度以上120度以下の角度となるように配置する工程と、
    を備えたことを特徴とする非可逆回路素子の製造方法。
  2. 前記コンデンサ接続端子の前記整合用コンデンサが接続される部分の近傍、並びに、前記中心導体のポート部の近傍に、半田流出防止のための絶縁体を設けたことを特徴とする請求項1に記載の非可逆回路素子の製造方法。
  3. 前記中心導体の前記整合用コンデンサに近接する部分に、短絡防止のための絶縁体を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の非可逆回路素子の製造方法。
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