JP3392863B2 - 修飾核酸塩基を使用するインビトロ核酸増幅における非特異的増幅の低減 - Google Patents

修飾核酸塩基を使用するインビトロ核酸増幅における非特異的増幅の低減

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Description

【発明の詳細な説明】 1.発明の分野 この発明は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法等を使
用する核酸増幅の改良法に関するものである。更に特定
的には、この発明は、核酸増幅アッセイの特異性を増大
させ、かつ以前の増幅に由来する生成物による核酸増幅
反応アッセイのエアロゾル汚染の影響を最小化する方法
を提供するものである。該方法は、増幅生成物中に非慣
用の核酸塩基を導入すること、ならびに該生成物が引続
く増幅のためのテンプレートとして作用することを効果
的に不能とする酵素(例えばグリコシラーゼ)および/
または物理的−化学的処理に、持ち越し生成物を付すこ
とを含む。この発明は、増幅系の為の試薬として特に有
用な核酸非含有蛋白質の製造方法にも関するものであ
る。更に、この発明は、ウラシル−DNAグリコシラーゼ
の効果的発現方法およびウラシル−DNAグリコシラーゼ
の精製調製物に関するものである。
2.情報の開示 E.coliゲノムへのデオキシウリジンの組み込みは、不
完全なデオキシウリジン−トリホスファターゼを有する
株において特に高いことが報告されている。Sedwick
等、1986、Mutat.Res 162(1):7−20参照。無塩基部
位を有するDNAは、シトシンの脱アミド化と引き続くウ
ラシル−DNAグリコシラーゼによる処理で調製される。
これらのテンプレート上でのDNAポリメラーゼ伸長は、
無塩基部位により停止される。SagherおよびStrauss、1
983、Nucleic Acids Res.13(12):4285−4298およびSa
gherおよびStrauss、1983、Biochemistry 22(19):45
18−4526参照。DNA修復は、SancarおよびSancar、198
8、Ann.Rev.Biochem.57:29−67およびLindahl、1982、A
nn.Rev.Biochem.51:61−87により総説が与えられてい
る。
DNA中に、部位特異的変異を導入する方法は、DNA中の
チミンのウラシルへの置換、および引続くウラシル−DN
Aグリコシラーゼを用いた処理によっている。米国特許
第4,873,192号およびKunkel、1985、Proc.Natl.Acad.Sc
i.USA 82:488−492参照。ウラシル含有ファージは、遺
伝情報をウラシル−Nグリコシラーゼ欠損細胞にのみ転
送し、天然に発生する細菌に転送しない生物学的抑制系
の一部であることが示唆されている。Warnerら、1979、
J.Biol.Chem.254(16):7534−7539参照。
持ち越し生成物による汚染が問題であることは認識さ
れている。Kwok、PCR Protocols(Innisら、Academic
Press 1990)、17章、142−145頁参照。
本発明は、核酸増幅工程の特異性を増大する方法を提
供する。この方法は、増幅反応混合物への修飾核酸およ
び該修飾核酸に特異的な核酸グリコシラーゼの組み込み
を含み、該グリコシラーゼの不活性化の前に生成される
非特異的増幅生成物が、該グリコシラーゼにより分解さ
れ、増幅のためのテンプレートとして作用することを不
能とするものである。二重鎖核酸を一本鎖核酸に変性さ
せるための熱変性段階を含む増幅工程において、本方法
により提供される増大する特異性は、第1の変性段階に
先立って生成した非特異的増幅生成物を分解することに
よる。
この発明は、先行する増幅により生成された核酸によ
って汚染された核酸増幅反応系の“無効化”または“制
限”方法をも提供するものである。本発明の該方法は、
更なる増幅を不能とされ得る核酸の生成を含み、しかし
て該方法により生成された増幅核酸が増幅混合物を汚染
する場合に、汚染混合物は汚染核酸が増幅されないよう
に処理され得る。
これらの無効化方法は、(a)慣用および非慣用の核
酸を、増幅反応混合物および標的核酸配列を含む増幅反
応系に混合し;(b)標的核酸を増幅して、それに組み
込まれた非慣用核酸および慣用核酸を有する核酸の増幅
生成物を生成させ;ならびに(c)引続く増幅混合物を
汚染する任意の増幅生成物を、非慣用のヌクレオチドの
共有結合を加水分解することにより分解することを含ん
でなる。汚染生成物は、“持越し”生成物とも称され
る。
持越しは、典型的には先の増幅反応から生成される増
幅生成物を、別の後の増幅反応に物理的に移送するエア
ロゾルまたは他の手段で起こる。持越し汚染は、増幅試
薬に由来する痕跡量の核酸によっても起こる。
特に、増幅生成物または持越し汚染の分解は、核酸を
非慣用のヌクレオチドに特異的なDNAグリコシラーゼで
処理することにより達成される。好ましい非慣用の塩基
は、N−7メチルグアニン、3−メチルアデノシン、ウ
ラシルおよびハイポキサンチン等のアルキル化塩基であ
る。好ましいグリコシラーゼは、ウラシル−DNAグリコ
シラーゼ、ハイポキサンチン−DNAグリコシラーゼ、3
−メチルアデニン−DNAグリコシラーゼI、および3−
メチルアデニン−DNAグリコシラーゼIIからなる群から
選択されるものを含む。一旦、グリコシラーゼが核酸か
ら塩基を除去すると、該核酸鎖は、アルカリ性試薬、AP
エンドヌクレアーゼ、加熱またはこのような処理工程の
組合せによる処理にて、無塩基部位にて切断され得る。
この発明の方法を適用する増幅系は、ポリメラーゼ連
鎖反応系(米国特許4,683,195号、4,683,202号および4,
965,188号)、リガーゼ増幅系(PCT特許出願公開89/098
35)、自己保持配列複写系(EP公開329,822およびPCT特
許出願公開90/06995)、転写に基づく増幅系(PCT特許
出願公開89/01050およびEP公開310,229)ならびにQB R
NAレプリカーゼ系(米国特許4,957,858)を含む。前述
の特許および特許公開を、ここに参考として取入れる。
一実施態様において、無効化方法は、標的核酸配列を
含む水溶液中で、任意の汚染増幅生成物をウラシル−DN
Aグリコシラーゼにより分解し;該グリコシラーゼを不
活性化し(例えば加熱変性により);および標的配列を
増幅することを含んでなる。汚染増幅生成物の分解は、
生成物が核酸増幅反応系に接触している間に行われても
よい。かくして、増幅のための試料を調製し、該試料を
本方法で処理して先行する増幅により生成されたいずれ
の汚染核酸をも分解し、次いで試料中の標的核酸を段階
の間で反応体積または組成物を修正することなく増幅す
ることができる。
特に、本発明の無効化方法は、増幅系から生成する核
酸が引き続く増幅系においてテンプレートとして作用す
ることを阻止するもので、(a)2′−デオキシウリジ
ン5′−三リン酸を、PCR増幅混合物および標的核酸配
列を含む反応区画中に混合し;(b)標的核酸配列を増
幅してデオキシウリジンを取込んだDNA増幅生成物を生
成させ;および(c)引き続く増幅反応を汚染する増幅
生成物を、ウラシル−DNAグリコシラーゼより分解する
ことを含む。
ウラシルN−グリコシラーゼまたはUNGとしても知ら
れているウラシル−DNAグリコシラーゼは、加熱変性後
にも活性を再度獲得する有意な能力を有する。UNG活性
は、特異性改善または汚染核酸除去のための最初の処理
の後では望ましくないため、本発明は熱不安定UNG誘導
体ならびにそのような熱変性後に活性を再度獲得するこ
とがない誘導体の生成および使用をも提供する。
広い側面において、本発明は、任意の不可逆的な熱不
安定性グリコシラーゼを、核酸鎖に取込また非慣用ヌク
レオチドを無塩基化するために使用する制限/無効化方
法を包含する。
更には、この発明は、増幅試薬と共に、本発明の無効
化または特異性改善用試薬を含む増幅用チューブをも提
供するものである。PCRのためには、このチューブは慣
用のヌクレオシド三リン酸、非慣用のヌクレオシド三リ
ン酸、ポリメラーゼ、好ましくは熱安定性ポリメラー
ゼ、および修飾ヌクレオチドに特異的なグリコシラーゼ
を含むであろう。特にチューブは、2′−デオキシウリ
ジン5′−三リン酸およびウラシル−DNAグリコシラー
ゼを、PCR試薬と共に収容する。増幅DNAが生成される目
的に応じて、PCR試薬はdTTPを含まないでよい。他の増
幅系のためには、該反応チューブは、下記により詳述さ
れる試薬を含むであろう。
更にこの発明は、複数の区画を含むキットを提供する
もので、該区画は、増幅試薬および本発明の無効化また
は特異性改善用試薬を含む。PCRのためには、該キット
は慣用のヌクレオシド三リン酸、非慣用のヌクレオシド
三リン酸、熱安定性または他のポリメラーゼ、および非
慣用のヌクレオチドに特異的なヌクレオシドグリコシラ
ーゼを含む。
特にPCRキットは、デオキシウリジン5′−三リン酸
およびウラシル−DNAグリコシラーゼ、および/またはT
hermus aquaticsから誘導される熱安定性ポリメラーゼ
を含む。T.aquaticusから誘導される熱安定性ポリメラ
ーゼは、天然の供給源、例えばT.aquaticsから、および
そのようなポリメラーゼまたはその類似体を発現するよ
うに遺伝子組換えにより改変された細胞から精製された
ポリメラーゼを含む。好適な実施態様において、該キッ
トは、ウラシルN−グリコシラーゼおよびdUTPのみを含
む。該ウラシルN−グリコシラーゼは、好ましくは約0.
2−2単位/μlの濃度であり、約100−200μlが充填
された0.5mlのマイクロフュージチューブ中にて供給さ
れる。dUTPは、好ましくは10−30mMの濃度であり、約30
0−500μlが充填された0.5または1.5mlのマイクロフュ
ージチューブ中にて供給される。
この発明は、宿主細胞由来の組換えまたは天然蛋白質
の改良された精製方法を提供する。改善は、汚染核酸の
除去に関する。組換え蛋白質については、これらの方法
は、(a)宿主細胞を組換え蛋白の発現を指向可能とし
たベクターにより形質転換し、前記宿主細胞は特定の非
慣用ヌクレオチドを認識する特定のヌクレオシドN−グ
リコシラーゼ欠損であり;(b)該細胞を、該組換え蛋
白質の発現および該宿主細胞核酸中への該特定の非慣用
ヌクレオチドの安定した取込みを許容する条件下で培養
し;(c)該組換え蛋白質を宿主細胞から単離し;なら
びに(d)該単離蛋白質を、特定の非慣用ヌクレオチド
を認識するヌクレオシドグリコシラーゼと、該グリコシ
ラーゼが該特定の非慣用ヌクレオチドを含む核酸を分解
する条件下で接触させることを含む。
この精製方法のための好ましい特定の非慣用ヌクレオ
シドは、デオキシリボウラシル(デオキシウリジン)、
イノシン、およびN−メチルグアノシンである。一実施
態様において、宿主細胞は原核性細胞であり、好ましく
はウラシル−DNAグリコシラーゼ、またはウラシル−DNA
グリコシラーゼ(UNG)およびデオキシウリジントリホ
スファターゼ(dut)の両方を欠損するものである。該
方法は、増幅系において使用される蛋白質の発現および
精製のために優位であり、かかる蛋白質は、DNAポリメ
ラーゼ(例えばTaq DNAポリメラーゼ)、DNAリガー
ゼ、RNAリガーゼ、逆転写酵素、RNAレプリカーゼ、RNA
ポリメラーゼ、RNAse、またはRNAsinを含む。
特に、この組換え蛋白質の製造方法は、(a)宿主細
胞を、該組換え蛋白質の発現を指向可能としたベクター
により形質転換し、前記宿主は、特定の非慣用ヌクレオ
チドを認識する特定の非慣用ヌクレオシドグリコシラー
ゼ欠損であり;(b)該細胞を、該蛋白質の発現および
該宿主細胞核酸中への該特定の非慣用ヌクレオチドの安
定した取込みを許容する条件下で培養し;(c)該蛋白
質を宿主細胞から単離し;ならびに(d)該単離蛋白質
を、特定の非慣用ヌクレオチドを認識するヌクレオチド
グリコシラーゼと、該グリコシラーゼが該特定の非慣用
ヌクレオチドを含む核酸を分解する条件下で接触させる
ことを含む。該方法は、宿主細胞の形質転換を要さない
場合を除いて天然蛋白質の生成にも同様に適用可能であ
る。
本発明は、天然の、または組換え宿主細胞からのウラ
シルN−グリコシラーゼ(UNG)の精製方法、極めて純
粋なUNG調製物、および安定化された精製UNG調整物をも
提供するものである。
「アルカリ性試薬」なる用語は、pH感受性の増幅生成
物を含む溶液のpHを、生成物中の共有結合を分解するた
めに必要な程度(例えばpH8.0−9.0)に保つ試薬または
反応条件をさす。該アルカリ性試薬は、一実施態様にお
いて増幅反応緩衝溶液である。
「増幅」なる用語は、典型的には標的核酸の指数的増
大を意味するが、ここにおいては、核酸の選択標的配列
の数における線形および指数的増大の両者に使用され
る。
「増幅反応混合物」なる用語は、標的核酸を増幅する
ために使用される種々の試薬を含む水溶液をさす。これ
らは、酵素、水性緩衝剤、塩類、標的核酸、およびヌク
レオキド三リン酸を含む。情況に応じて、該混合物は、
完全または不完全な増幅反応混合物であり得る。
「増幅反応系」なる用語は、核酸の標的配列の複写物
を増幅するための任意のインビトロ手段をさす。このよ
うな方法は、限定されるものではないが、ポリメラーゼ
(PCR)、DNAリガーゼ(LCR)、Qβ RNAレプリカー
ゼ、およびRNA転写に基づく(TASおよび3SR)増幅系を
含む。これらは、複数の増幅試薬を含み、下記により詳
細に記述される。
「増幅反応チューブ」なる用語は、増幅反応試薬を保
持するために好適な容器を意味する。一般的に該チュー
ブは、使用される増幅系に対し阻害または干渉しないよ
うな不活性成分で構成される。系が温度サイクルまたは
反復する加熱および冷却を必要とする場合に、該チュー
ブは、サイクル工程に耐えなければならず、かつサーモ
サイクラーのウェルに正確に合うものでなければならな
い。
「増幅試薬」なる用語は、種々の緩衝剤、酵素類、プ
ライマ類、慣用および非慣用の両方のヌクレオシド三リ
ン酸、ならびに選択的増幅方法を実行するために使用さ
れるプローブ類をさす。
「慣用」なる用語は、核酸塩基、ヌクレオシドまたは
ヌクレオチドをさす場合には、ポリヌクレオチド中に天
然に生起するものを意味し、記述される(すなわちDNA
〔dA、dG、dC、dT〕またはRNA〔A、G、G、U〕)。
「欠損」なる用語は、対応する野生型細胞により通常
産生される遺伝子産物を産生することについて、細胞が
不能であることを意味する。欠損は、構造遺伝子の直接
的な遺伝子変異の結果であるか、あるいは意図する活性
を欠失し、または条件的に欠失させる遺伝的または生理
的な制御の切換えの結果のいずれかであり得る。
「分解」なる用語は、オリゴヌクレオチド中の共有結
合の加水分解を意味し、このような結合は、核酸塩基と
糖残基との間のグリコシド結合および/またはリン酸骨
格と糖残基との間のエステル結合を含む。
「宿主細胞」なる用語は、細菌、酵母および放線菌等
の単一細胞の原核および真核生物、ならびに細胞培養に
て育生されるより高等な植物または動物由来の単一細胞
の両者を意味する。
「宿主細胞核酸」なる用語は、内在的または本来的核
酸、および組換え核酸の両者を意味する。
「非特異的増幅」なる用語は、標的配列以外の配列に
ハイブリッドし、次いでプライマ伸長の基質として作用
するプライマに由来して生じる増幅生成物を意味する。
生じる生成物は、増幅工程の望まれない生成物である。
「特異的」なる用語は、特定のヌクレオシドグリコシ
ラーゼ(核酸N−グリコシラーゼ)について言えば、グ
リコシラーゼとそれらの対応する基質との関係を意味す
る。従って、「特異的ヌクレオシドN−グリコシラー
ゼ」なる句は、すべてのグリコシラーゼを包含し、また
「特異的修飾ヌクレオシド」なる句は、対応するグリコ
シラーゼにより認識される基質を意味する。
「無効化」または「制限」なる用語は、先行する増幅
反応に由来するか、または増幅系試薬によって導入され
る副次的な核酸に由来する持越しまたは汚染核酸の除去
を意味する。該持越し核酸の無効化(制限)は、ある種
の塩基の除去、およびポリヌクレオチド骨格の切断によ
って達成される。無効化は、標的核酸を増幅反応チュー
ブに入れる前、または増幅に対応できる種々の試薬を標
的核酸に導入した後に起こり得る。
「熱安定性」なる用語は、典型的には、二重ヘリカル
核酸の2つの鎖を分離するために必要な温度に曝した後
も活性を維持する酵素をさす。
「非慣用」または「修飾」なる用語は、核酸塩基、ヌ
クレオシド、またはヌクレオチドに関しては、特にポリ
ヌクレオチド(例えばDNA〔dA、dG、dC、dT〕またはRNA
〔A、G、G、U〕)中に天然に生じる慣用の塩基、ヌ
クレオシドまたはヌクレオチドの修飾物、誘導物または
類似物を含む。ウラシルは、DNAにおいては非慣用また
は修飾塩基であるが、RNAにおいては、慣用の塩基であ
る。
「ベクター」なる用語は、宿主細胞により認識され得
るプロモーターに適切に連結され、該蛋白質をコードす
るDNA配列によって該蛋白質の発現を指向可能としたク
ローニングプラスミドおよびプラスミドまたはDNA断片
の両者をさす。
この発明は、一般的には、非特異的増幅および/また
は持越し汚染が問題となる増幅反応の改良に関する。こ
の発明は、増幅の特異性を改善し、持越し汚染を阻止す
る手段、汚染する宿主核酸を実質的に含まない組換え蛋
白質の製造手段、好適なグリコシラーゼの製造および精
製手段、ならびにグリコシラーゼの安定化調整物を提供
するものである。
I.持越し汚染 数種類の核酸増幅系が知られている。これらの増幅系
は、核酸断片のコピー数を増加させるための極めて高感
度な系である。幾何的速度で増幅が進行する場合には、
非特異的増幅および極めて低い水準の反応容器の汚染で
さえも実質的な問題となり得る。
特に、プライスまたはオリゴマーに好適な特異的ハイ
ブリダイゼーション温度より低い温度でインキュベート
される増幅反応混合物中で起こる非特異的増幅は、深刻
な問題である。ほとんどの増幅反応混合物は、室温にて
完全に構成され、次いで好適なハイブリダイゼーション
温度まで、またはそれ以上に加熱されるため、非特異的
増幅の問題にしばしば直面する。本発明は、ポリメラー
ゼ−媒介プライマ伸長を使用する増幅反応系の非特異的
増幅を低減する方法を提供する。
加うるに、先の増幅反応により生成した生成物による
引続く増幅反応のエアロゾル汚染も有意な問題である。
従って、汚染は偽陽性を生じ得るので、すべての試薬お
よび反応容器が、先の増幅反応に由来する汚染を含まな
いことを確認するために細心の注意が必要とされる。こ
の発明は、持越し汚染を除去し、従って核酸増幅反応に
依存する診断および他のアッセイの結果において増大し
た信頼性を与える。
この発明の実施は、複数の工程を必要とし、それぞれ
は、種々の方法により実行され得る。いくつかの工程
は、方法の条件に依存し、またいくつかは便宜性および
経済性に依存する非臨界的な変形である。以下に示す詳
細は、過度の実験を必要とせずに本発明を実施するため
に充分な情報を当業者に提供する。特定の目的のための
本発明の最適化は、好適な条件を決定するための定型的
実験を必要とするであろう。
要するに、開示された発明のこの側面は、試料または
標的核酸の単離、標的の増幅、増幅生成物の検出、およ
び所望により増幅を受ける反応物中の持越しテンプレー
トの除去を必要とする。
A.標的核酸の単離 PCR等の増幅系は、標的の増幅に使用される酵素と両
立し得る緩衝剤中の標的核酸を必要とする。該標的核酸
は、組織、体液、便、唾、唾液、植物細胞、細菌培養物
等を含む種々の生物学的材料から単離され得る。
一般的に、試料中の核酸はDNA配列、最も普通にはゲ
ノムDNAであろう。しかしながら、本発明は、メッセン
ジャーRNA、リボソームRNA、ウイルスRNAまたはクロー
ンDNA等の他の核酸を用いても実施できる。適当な核酸
試料は、単鎖または二重鎖DNAまたはRNAを含む。当業者
は、核酸の性質がどうであろうとも該核酸を、使用され
る方法に適当な良く認識された修飾を行なうことにより
増幅し得ることを認識している。
試料中の標的核酸配列の増幅のために、該配列は増幅
系の成分が接近可能でなければならない。一般的には、
この接近可能性は、該核酸を粗製の生物学的試料から単
離することにより保証される。生物学的試料から核酸を
抽出する種々の技術が、この分野で知られている。例え
ば、Maniatisら、Molecular Cloning:A Laboratory Man
ual(New York、Cold Spring Harbor Laboratory、198
2);Arrand、Nucleic Acid Hydridization:A Practical
Approach、pp 18−30の核酸プローブの調製(Ed Hame
s and Higgins、IRL Press、1985);またはPCR Proto
colsの18−20章(Innisら編、Academic Press、1990)
等の記述を参照。
全細胞核酸の抽出方法は、典型的にはフェノール、フ
ェノール/クロロホルム、またはグアニジニウム塩によ
る最初の崩壊、および引続くアルコール沈殿を含む。プ
ロティナーゼKおよび非イオン性洗浄剤を使用する抽出
の別法を使用してもよい。ゲノムDNAは、全細胞核酸抽
出物からアルコール沈殿の前にRNaseを使用することに
より得ることもできる。試料の迅速処理が必要な場合、
核酸を増幅前に精製する必要がなく、すなわち、試が細
胞、特に末梢血白血球または羊水細胞を含む場合、溶解
および細胞内成分の分散を、高張緩衝溶液中に細胞を懸
濁するか、あるいは細胞を煮沸することにより行なって
もよい。
増幅系がPCR、TAS、3SR、またはLARである場合、標的
は核酸であり。上述のようにして単離される。LARの場
合、オリゴヌクレオチドが結合され(例えば連結さ
れ);LARのための緩衝剤条件の制限は、リガーゼ酵素の
酵素活性を維持するために必要なもののみである。バク
テリオファージQβの複写系による増幅系の場合には、
該系は標的配列より、むしろRNAプローブ配列を複写す
る。標的は、上述したように核酸であってよく、あるい
はそれらはリガンド/抗リガンド系が適用される蛋白質
または他の生物材料であり得る。次いで、「プローブ」
が結合対の一方に結合し、Qβポリメラーゼにより複写
される。非核酸標的の単離は、標的によって異なり、当
業者に理解されるように本発明の臨界的側面ではない。
B.増幅系 下記の系は、関連技術の当業者により定型的に実施さ
れ、他者により詳細な記述がなされており、従って下記
に要約のみを記す。この発明は、特定の増幅系に限定さ
れるものではない。他の系が開発されれば、それらの系
は、この発明の実施により利益をもたらし得る。核酸ポ
リメラーゼ、核酸リガーゼ、または「レプリカーゼ核酸
伸長」に基づく任意の増幅系は、開示された発明により
利益をもたらすであろう。増幅系の最近の調査は、ここ
に参考として取込れるBio/Technology :290−293、1
990年4月に刊行されている。以下の4つの系は、増幅
系を熟知していない者の便宜のため、および本発明の範
囲の理解のために記述される。
ポリメラーゼ連鎖反応方法 PCR法は、この分野で周知であり(それぞれここに参
考として取入れる米国特許4,683,195;4,683,202;および
4,965,188参照)、成分は、PCR試薬および装置を販売し
ているPerkin−Elmer/Cetus Instruments(PEC1)、Nor
walk、connecticutを通じて商業的に入手可能である。P
CRは、標的核酸の単鎖を、標的配列の両端を決めるプラ
イマ類とハイブリダイズさせることを含む。次いで、プ
ライマは、標的鎖の相補的複写物を形成するように伸長
され、変性、ハイブリダイゼーションおよび伸長のサイ
クルが、所望の量の増幅核酸を得るために必要な回数反
復される。
PCR試料中の標的核酸は、増幅工程を開始するため
に、最初に変性される(標的核酸が二重鎖であると仮定
して)。単に試料を加熱することは細胞の崩壊を生じる
ため、試料からの核酸の単離は、ある場合には鎖の分離
と共に行なわれ得る。鎖の分離は、鎖分離活性を示し得
る酵素であるヘリカーゼによっても誘導され得る。例え
ば、Rec A遺伝子の酵素生成物は、ATPの存在下でヘリカ
ーゼ活性を有する。ヘリカーゼによる鎖分離のための好
適な反応条件は、この分野で知られている(Kuhn Hoffm
an−Berling、1978、CSH−Quantitative Biology 43:6
3およびRadding、1982 Ann.Rev.Genetics 16:405−43
6参照)。
上記のように、鎖分離は、試料核酸の単離と共に、ま
たは別の工程として行なわれてよい。当業者は、鎖分離
がプライマのアニーリングおよびプライマ伸長生成物の
合成に先立って行なわれることを認識するであろう。該
プライマは、標的配列の反対の鎖に結合し、両側に置か
れるように設計される。プライマは、DNAを用いて伸長
されるため、伸長生成物は元の標的配列の複写物を与
え、次いで標的配列として作用し得る。
PCRにおけるプライマのテンプレート−依存的伸長
は、適当な塩、金属陽イオン、およびpH緩衝系を含む反
応媒体中で、4種のデオキシリボヌクレオシド三リン酸
(dATP、dGTP、dCTP、dTTPおよび修飾塩基)の適当量の
存在下、ポリマー化酵素により触媒作用を受ける。適当
なポリメラーゼは、テンプレートおよびプライマ依存的
DNA合成に触媒作用することが知られている酵素であ
る。例えば、テンプレートがRNAである場合、RNAを相補
的DNA(cDNA)配列に変換するために好適なポリメラー
ゼは、トリ骨髄芽球症ウイルスまたはモロニーのネズミ
白血病ウイルスRT等の逆転写酵素(RT)である。加え
て、Thermus aquaticusおよびThermus thermophilus由
来のDNAポリメラーゼは、逆転写活性を有し、本発明に
有用である(例えば、ここに参考として加える1989年12
月22日出願の米国特許出願番号455,611および455,967、
ならびに1990年9月20日出願の出願番号585,471、なら
びに1990年12月21日出願のPCT出願番号US90/07641参
照)。
増幅のための標的がDNAである場合、適当なポリメラ
ーゼは、例えばE.coli DNAポリメラーゼIまたはその
クレナウ断片、T4DNAポリメラーゼ、ならびにThermus a
quaticus由来でPECIから商業的に入手可能な熱安定性DN
AポリメラーゼであるTaq DNAポリメラーゼを含む。ここ
に参考として組入れる米国特許4,889,818参照)。後者
の酵素は、核酸の増幅および配列決定に広く使用されて
いる。DNAポリメラーゼを使用する反応条件は、この分
野で知られており、また、例えばヨーロッパ特許公開25
8,017およびManiatisら、Molecular Cloning:A Laborat
ory Manualの前出文献中に記述されている。ここに参考
として組入れる米国特許4,965,188も参照。
PCR法は、各工程の後に新たな試薬が添加される段階
的様式、または多数の工程が行なわれる前にすべての試
薬が加えられるバッチ様式で行なうことができる。例え
ば、鎖分離を加熱により誘導し、ポリメラーゼが熱感受
性である場合は、ポリメラーゼが鎖分離の各回後に添加
されなければならないであろう。しかしながら、変性の
ためにヘリカーゼが使用されるか、あるいは伸長のため
に熱安定性ポリメラーゼが使用される場合、すべての試
薬を最初に添加してもよい。別法として、試薬のモル比
が反応の結果である場合には、試薬が合成反応により枯
渇するに従って、それらを周期的に補充することができ
る。
PCR法の間、温度は鎖分離ならびにプライマのアニー
リングおよび伸長が最適に起こるように制御されなけれ
ばならない。PCRの伸長工程は、好ましくは熱安定性ポ
リメラーゼにより触媒作用を受け、昇温下に行なわれ
る。変性温度は、標的核酸鎖が分離され、または初期に
は単鎖となる温度である。次いで反応温度は、プライマ
がテンプレートにアニール化することを許容する温度ま
で低下され、熱安定性ポリメラーゼにより妥当な速度で
ポリマー化を許容する温度にされる。鎖分離は、通常は
反応物を二重鎖の変性を生じるが熱安定性ポリメラーゼ
の不可逆的変性を生じないような充分な高温度および有
効な時間をもって行なわれる(ヨーロッパ特許公開258,
017参照)。
当業者は、PCR法が最も普通には熱安定性酵素を用い
た自動化法にて行なわれることを知るであろう。この方
法において、反応混合物は、変性温度範囲、プライマア
ニール化温度範囲、およびプライマ伸長温度範囲を通し
て周期的に変化される。熱安定性酵素と共に使用するた
めに特に適用される装置は、ヨーロッパ特許公開236,06
9により完全に開示されており、またPECIから商業的に
入手可能である。
リガーゼ増幅(または連鎖)反応(LARまたはLCR) リガーゼ増幅反応(LAR)は、PCRと同様に、所望の標
的領域における指数的増幅を達成するために、温度を変
化させる反復的周期を使用する。テンプレートDNA二重
ヘリックスの変性に続いて、該方法は、1つの鎖上の隣
接する領域に相補的な2個の合成オリゴヌクレオチドの
DNAリガーゼに触媒される連結で開始される。加えて、
他方の鎖に相補的な2個の別のオリゴヌクレオチドも連
結され得る。他の変性工程の後、元々のテンプレート鎖
および2つの新たに連結した生成物は、連結のためのテ
ンプレートとして作用する。標的とされた領域が各サイ
クルで2倍化した場合、指数的増幅が生じる。
研究者らは、PCRのためのE.coliからT.aquaticus DNA
ポリメラーゼへの切換えと同様に、LARの触媒のために
熱安定性酵素の使の探究を開始した。二重または単鎖DN
Aは、LARのテンプレートとして作用し得る。RNAのリガ
ーゼも知られているが、通常はテンプレート依存性では
ない。リガーゼは、RNAテンプレート上のDNAオリゴヌク
レオチドを連結し、これによってLARにおけるcDNA合成
工程の必要性を回避できる。別法として、逆転写工程の
後に、単鎖または二重鎖RNAは、DNAリガーゼを使用する
増幅のためのテンプレートとして作用し得る。Genomics
4:560−569、1989参照。
LAR法は、標的配列の多数の複写物を生成する可能性
を有する。連結生成物は、それら自体でテンプレートと
して作用し得るため、誤って連結した分子は、これらの
配列を欠く反応で増幅を生じ得る。非慣用塩基の性質に
よって新たな合成生成物を区別し、またPCR生成物の特
異な不安定性を与えるための非慣用塩基の取込みを使用
するPCRについて記述された「制限」方策は、LARにも使
用され得る。しかしながら、LARについては非慣用塩基
は合成オリゴヌクレオチド中に存在する。合成オリゴヌ
クレオチドは、数個の非慣用塩基を含んで調製され得
る。例として、デオキシウラシル(デオキシウリジレー
ト)を結合しようとするオリゴヌクレオチド中でチミン
(デオキシチミジレート)に置換することができる。
誤ったLAR生成物の制限は、少なくとも2つの方法で
行ない得る。第1には、合成オリゴヌクレオチドを除く
すべての反応成分が、ウラシル−DNAグリコシラーゼに
より処理される。グリコシラーゼは上昇された温度にて
不活性化され、増幅しようとする合成オリゴヌクレオチ
ドがLAR開始に先立って添加される。第2の方策におい
ては、合成オリゴヌクレオチドが3′末端ウラシル塩基
を含む。ウラシル−DNAグリコシラーゼは、オリゴヌク
レオチドの3′末端部分に位置するウラシルを除去する
能力を有意に欠失しているため、結合しようとするオリ
ゴヌクレオチドを含めてすべてのLAR反応の成分を、グ
リコシラーゼ酵素の不活性化、および標的配列の増幅を
達成するためのサイクル反応に先立って、グリコシラー
ゼを用いて処理する。結合後、末端は内部残基であり、
適当なグリコシラーゼの基質となる。数個の非慣用塩基
がPCR制限反応に対して作用するのと同様に、複数の非
慣用塩基はLARについてもこの能力において作用し得
る。
Qβ複写系 他の増幅スキームは、RNAバクテリオファージQβ由
来のレプリカーゼの使用を活用する。この増幅スキーム
では、標的配列に対して特異的な配列を有する修飾組換
えバクテリオファージゲノムが、最初に試験されるべき
核酸とハイブリッドされる。バクテリオファージプロー
ブと試料中の核酸との間で形成される二重鎖が豊富にな
った後、Qβレプリカーゼが添加され、これが保持され
た組換えゲノムを認識すると多類の複写物を作り始め
る。
Qβ系は、PCRおよびLAR増幅系のようなプライマ配列
および熱変性を必要としない。反応は、ひとつの温度、
典型的には37℃にて起こる。好適なテンプレートは、Q
βレプリカーゼに対する基質、中間変異体−1RNAであ
る。テンプレートの極めて大きい増大が、この系を使用
して達成される。
プローブは、分析対象物が結合相手となるリガンドま
たは抗−リガンドであり得る。該RNAは、この分野で周
知の技術を用いてプローブに結合される。ウリジンは、
この系では好ましいヌクレオシドではない。好ましい修
飾塩基は、7−メチルGTPであり、得られるRNA含有修飾
ヌクレオチドは、加熱およびイミダゾール環の開環処理
により分解され得る。それぞれここに参考として組込れ
るJ.Biol.Chem.245(3):447−482、1970およびBioche
mistry 20:5201−5207、1981参照。
Qβレプリカーゼが、制限/無効化方法に対して過度
に感受性である場合には、単に無効化後にレプリカーゼ
を増幅系に添加することができる。加えて、組換え技術
の使用は、核酸分析対象物またはプローブのいずれかに
相補的結合を介して特異的にハイブリダイズするヌクレ
オチド配列を取込むように、複写RNAの修飾を可能とす
る。この増幅系の総説は、国際特許出願公開WO87/06270
およびLizardiら、1988、Bio/Technology 6:1197−120
2に見出される。
自己保持配列複写(3SR) 3SR系は、インビトロ転写に基づく増幅系の変法であ
る。転写に基づく増幅系(TAS)は、標的鎖のDNA複写物
を生成するためのプロモータをコードするプライマの使
用、およびRNAポリメラーゼを用いたDNA複写物からのRN
A複写物の生成を含む。例えば、米国特許4,683,202およ
びヨーロッパ特許公開310,229の例9B参照。3SR系は、標
的核酸の等温的複写を行なうために3種類の酵素を使用
する系である。
該系は、プロモータ(すなわち、例えばT7 RNAポリ
メラーゼに対するもの)をコードするDNAプライマが結
合される単鎖RNAの標的から開始される。逆転写酵素に
よるプライマの伸長によってcDNAが形成され、RNAse H
処理でcDNAが異種二重鎖から遊離される。第2のプライ
マは、該cDNAに結合し、DNAポリメラーゼ(すなわち逆
転写酵素)処理によって二重鎖cDNAが形成される。一方
(または両方)のプライマは、プロモータをコードして
おり、従って二重鎖cDNAはRNAポリメラーゼの転写テン
プレートである。
転写能力のあるcDNAは、元の標的のアンチセンスRNA
複写物を生じる。次いで、転写物は、逆転写酵素によっ
て、場合により両端に反転した反復配向をもって二重鎖
プロモータを含む二重鎖cDNAに変換される。これらのcD
NAは、再度サイクル中に入り得るRNAを生じる。3SR系の
より完全な記述は、ここに参考として組込れるGuatelli
ら、1990、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874−1878お
よびヨーロッパ特許公開329,822参照。
C.増幅生成物への修飾ヌクレオチドの取込み ポリメラーゼ活性が増幅法の一部である基本的なPCR
法またはQβレプリカーゼ系等の増幅系について、一般
的には4種の慣用(天然)のヌクレオチド三リン酸、dN
TP(例えばdATP、dCTP、dTTPおよびdGTPをDNAポリメラ
ーゼに対して;ならびにATP、CTP、UTPおよびGTPをRNA
ポリメラーゼに対して)が使用される。非慣用のヌクレ
オチドの取込みによって、増幅生物は、非特異的増幅を
低減し、および/または持越し問題を除去するために活
用され得る性質をもつ。
「非慣用ヌクレオシド」なる用語は、増幅工程に関与
し得る、すなわち増幅生成物中にテンプレート依存的方
法でポリマー化され得る非慣用の、または類似型ヌクレ
オシド三リン酸を意味する。得られる新たに合成された
ポリヌクレオチド自体、一般に更なる増幅のテンプレー
トとして作用する。修飾ヌクレオチドの非慣用形態は、
アルキル化ヌクレオチドおよびアルキルヒドロキシル化
により修飾されたヌクレオチドを含む。修飾ヌクレオチ
ドの特定の例は、限定されるものではないが、N−7メ
チルグアニン、デオキシウリジン、デオキシイノシン、
デオキシ5,6−ジヒドロキシチミン(OsO4処理DNA由
来)、5′,6′−ジヒドロキシジヒドロチミン、および
3′−メチルアデノシンを含む。
非慣用ヌクレオシドは、ヌクレオシドの天然型も含
む。最も一般的な天然デオキシリボース塩基は、アデニ
ン、シトシン、グアニンおよびチミンである。ウラシル
およびハイポキサンチンは、天然の塩基であるが、本発
明の目的に対しては、それらの対応するヌクレオシドは
DNAに取込れられた場合に非慣用のヌクレオシドであ
る。
PCR、TASまたは3SRについては、場合により修飾塩基
をプライマ中に取入れることもできる。これは、増幅生
成物の完全な分解を保証する。PCR、TASまたは3SRを無
効化するためにウラシルN−グリコシラーゼ(UNG)を
使用する場合には、使用されるプライマは3′末端近傍
にdAヌクレオシドを含むべきであり、これにより反応で
生成されたいずれのプライマ2量体がdU含有PCR生成物
と同様に、UNGにより効率的に分解される。更に、dAヌ
クレオチドは、プライマの3′末端に由来し、部分的に
分解されたプライマ2量体分子は、引続くPCR増幅のた
めのテンプレートとして作用してもよい。プライマ2量
体の生成は、所望の標的の増幅と妥協し得る。別法とし
て、あるいはプライマが3′末端近傍のdA残基を用いて
選択され得ない場合は、3′末端または内部にdUヌクレ
オチドを有するプライマを使用すべきである。末端dUヌ
クレオチドは、UNGの基質ではなく、従って3′dU末端
を有する非伸長プライマは、UNGによって分解されな
い。内部に修飾ヌクレオチドを含んだプライマが、当然
であるが最初の無効化工程後に添加されなければならな
い。ビオチン−dUMP誘導体は、UNGの基質ではない。
従って、PCRおよびLARのために好適な修飾ヌクレオシ
ドは、デオキシウリジレート(2′−デオキシウリジン
5′−三リン酸)である。このヌクレオシドは、PCR混
合物にdUTPとして直接に添加され得、あるいはこの残基
を含むオリゴヌクレオチドが、LAR混合物中に使用され
得る。当然のことながら、dUTP(または他のいずれかの
修飾ヌクレオシド)の使用は、増幅されるべき核酸が増
幅のためにdUTP(または反応物中に存在する修飾ヌクレ
オシド)を必要とすることを仮定している。多くのPCR
系は、標準PCR混合物中に等モル(他のdNTPと相対的)
の濃度のdUTP(dTTPに代えて)が存在する場合にも効率
的に増幅されるが、ある種のPCR系は、最適の増幅効率
のために2−5倍(例えば400−1,000μM)に増大した
dUTP濃度を必要とする。本方法の増幅工程において、dU
TPとdTTPとの混合物(または任意の修飾され対応する慣
用のヌクレオシドの混合物)を使用することもできる。
増大されたdUTPが必要な場合には、等モル量に基づく場
合はMgCl2を増大させなければならない。例えば、1mM
dUTPおよび2.5mM MgCl2を含むPCR緩衝溶液は、良好な
増幅効率を提供する。あるPCR系では、1000μM dUTP
を用いて得られる増幅の水準でさえ、200μM dTTPを
用いて得られる水準より低いこともある。しかしなが
ら、dUTPが非慣用ヌクレオシドとして使用される場合、
伸長工程を延長し、および/またはポリメラーゼ酵素の
量を増大させてPCR増幅の効率を増大させることができ
る。
上記したように、塩基マグネシウムの最適濃度は、反
応中に使用される全dNTP濃度、およびプライマ、テンプ
レート、およびポリメラーゼに依存し、PCRにおいて変
化する。ほとんどの場合は、反応混合物中、1.0−5.0mM
の範囲のMgCl2の最終濃度は、充分良く役立つ。UNGの添
加は、PCR増幅の最適MgCl2に影響を与えず、UNG活性の
最適化のためにはマグネシウムイオンは要求されない。
本方法で、非慣用ヌクレオシドまたはヌクレオチドの
選択において考慮するための基準は、ヌクレオチドの、
ポリメラーゼ工程において関与し、天然ヌクレオチドと
特異的に対を形成し、および核酸鎖中に取込まれた場合
には増幅のためのテンプレートとして効果的に作用する
能力である。非慣用のヌクレオシドが増幅生成物中に取
込まれた場合には、定型の力価測定実験は、反応条件の
最適化を必要とするであろう。変化されるパラメータ
は、限定されるものではないが、2価陽イオンの濃度、
pH範囲、酵素(ポリメラーゼ)濃度、非慣用ヌクレオシ
ド濃度、非慣用ヌクレオシドが挿入される天然ヌクレオ
シドの添加、各サイクルの時間および温度を含む。E.co
li DNAポリメラーゼIを使用して種々の非慣用ヌクレオ
シドをDNAに組入れるための反応条件は知られており、A
rthur KornbergによるDNA Replication、1980(W.H.Fr
eeman and Co.,San Fransisco,California)の119頁の
表4.4に要約されている。これらの類似体は、蛋白質−
核酸相互作用において慣用ヌクレオチドと同様な様式で
機能し得る。Wardら、J.Biol.Chem.258(24):15206−1
5213参照。
LARの7おうに増幅系がポリメラーゼ活性による核酸
のインビトロ合成を要しない場合は、非慣用ヌクレオシ
ドは、ヌクレオチドの化学合成の間に基質オリゴヌクレ
オチド中に直接に導入されるか、あるいは合成後の化学
修飾により導入される。LARにおいて本方法を適用する
ために重要な考察は、リガーゼ基質オリゴヌクレオチド
のその結合標的テンプレートへの相補的結合において修
飾ヌクレオチドが関与する能力である。非慣用ヌクレオ
チドがリガーゼ活性に干渉するであろう場合には、連結
部位から許容される距離をもって修飾ヌクレオチドを連
結されるべきオリゴヌクレオチド中に組入れなければな
らない。
D.分析および検出系 増幅生成物の分析は、必要な情報に依存して種々の手
段により達成されてよい。増幅生成物のヌクレオチド配
列は、Innisらの1988、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:94
36−9440に記述されたプロトコール等の標準的手法を要
いて得ることができる。PCR生成物は、直接的に(Saiki
ら、1988、Science 239:487−491)、または生成物を
クローニングし、それらを適当な細胞内で複写すること
により間接的に配列決定することができる。
配列データが必要でない診断的場合については、増幅
生成物の存在または不在が充分な情報であろう。分子の
大きさ決定技術、最も好ましくはゲル電気泳動が、この
目的のために使用され得る。特に、アガロースおよび/
またはアクリルアミドゲル電気泳動は、増幅生成物を分
析し、検出するために好適な手段である(Scharfら、19
86、Science 233:1076−1078)。
増幅生成物の検出は、ゲルの直接的視認化により、ま
たは核酸ハイブリダイゼーション信号プローブを使用し
て達成され得る。ハイブリダイゼーションアッセイの例
は、サザン法、ドットブロット、ならびに標的および信
号オリゴヌクレオチドの両者が溶液中に遊離している均
質系ハイブリダイゼーションアッセイ等を含む。ここに
参考として取入れる1990年3月9日出願の米国特許出願
491,210、1989年5月4日出願の347,495、1990年8月6
日出願の563,758参照。
信号プローブは、この分野で知られているいずれの方
法によっても標識され得る。放射能、リガンドおよび酵
素標識が好ましい。最も好ましくは、西洋ワサビパーオ
キシダーゼおよびアルカリホスファターゼ等の着色生成
物の産生を最終的に許容する標識である。発色は、種々
の公知の基質を使用する種々の手段により行なわれ得
る。西洋ワサビパーオキシダーゼについて好ましい方法
は、Clin.Chem.33/8:1368−1371(1987)に記述されて
いるようなテトラメチルベンジジンを使用することを含
む。別法としての検出系は、Amersham(arlington Heig
hts.Illinois)から商業的に入手可能な増強化学発光
(Enhanced Chemiluminescent)検出キット〔ECL〕であ
る。該キットは、製造者の指示書に従って使用される。
E.非特異的増幅の低減 本発明の重要な側面は、改良されたプライマ伸長に基
づく増幅系に関する。このような系は、増幅反応混合物
への修飾ヌクレオシド三リン酸および対応するグリコシ
ラーゼの組込みによって劇的に改善され得る。改良点
は、このような系で起こる非特異的増幅、または非特異
的プライマ伸長を、修飾ヌクレオチドおよびこのヌクレ
オチドに特異的なグリコシラーゼを含まない系に比べて
低減することである。
非特異的プライマ伸長は、プライマが意図する標的配
列以外の配列に結合し、次いで伸長される場合に起こ
る。典型的には、この別の配列は、プライマが正確に相
補的ではないが、ある程度有意に相補的な配列である。
任意のプライマについて、一般的に正確に相補的な配列
に対するプライマの結合が、非相補的配列に対するプラ
イマの結合に対して圧倒的に好ましいハイブリダイゼー
ション温度がある。しかしながら、この温度より低い
と、与えられたプライマは、特にゲノムDNA試料等の複
雑な核酸混合物中において多くの比較的に非相補的な配
列に対し、更に標的配列を排除してさえハイブリダイズ
する。
増幅反応混合物は、典型的には室温にて組立てられ、
また、そのような混合物は、通常室温にてポリメラーゼ
活性を保持しているため、またプライマの標的配列に対
する特異的ハイブリダイゼーションの至適温度は、一般
的法則として室温より有意に高いため、非特異適増幅
は、プライマに基づく増幅系において共通の問題であ
る。ある系においてある種の試料を用いると、非特異的
生成物は、増幅反応の優勢な生成物である。
本発明は、非特異的増幅の低減方法を提供するもの
で、修飾ヌクレオシド三リン酸および該修飾ヌクレオシ
ド三リン酸に対して特異的なグリコシラーゼを反応混合
物中に取入れ、該混合物を、プライマアニール化に設定
された温度より低く、かつグリコシラーゼの変性温度よ
り低い温度にて、グリコシラーゼが非特異的増幅生成物
を分解するために充分な時間インキュベートし、グリコ
シラーゼを不活性化し、次いで増幅法の工程を実施する
ことを含んでなる。プライマに基づく増幅系は、二重鎖
核酸を変性させる温度でのインキュベーションを典型的
には含み、あるいはそれに耐え得るので、またそのよう
な温度は、グリコシラーゼを(少なくとも一時的に)変
性させるため、この方法の不活性化工程は全く容易に実
施される。
修飾ヌクレオシド三リン酸としてdUTPを使用し、対応
するグリコシラーゼとしてUNGを使用するプライマに基
づく増幅系については、非特異的増幅生成物を分解する
ためのインキュベーションの時間および温度は、45−60
℃にて2−5分間である。非特異的増幅を低減するこの
方法は、例中により詳細に記述される。
F.持越し汚染の除去 本発明の別の目的は、先行する増幅に由来する持越し
汚染の問題を解消することである。典型的な状況におい
て、先行する増幅からの増幅生成物は、いずれの増幅反
応においても少量存在し得る。これらの生成物は、テン
プレートとして利用可能であり、また引続く増幅アッセ
イの精度、または結果に影響を与えるであろう。
増幅生成物の持越しを除去するために、C節に記述し
たような修飾塩基の導入の結果としての増幅生成物にお
いて固有な性質を利用する。典型的には、これは無効化
(制限)試薬、または修飾塩基とヌクレオチド残分との
間の共有結合を直接または間接的に加水分解し、もしく
は加水分解を誘導することができる物理条件を導入する
ことを含む。加水分解は、無塩基部位を生じる塩基と糖
との間のグリコシド結合に向けられるか、または元の増
幅生成物のオリゴヌクレオチド断片を生じる糖リン酸骨
格の間の3′−5′ホスホジエステル結合に向けられる
か、あるいは両者であってもよい。これらの加水分解さ
れた増幅生成物は、もはや引続く増幅のためのテンプレ
ートとして機能することができない。
加えて、本発明の別の優位点は、記述された増幅系に
おいて、分解(断片化)された増幅生成物は、増幅に対
して不能なプライマ(PCR)またはプローブ基質(LAR)
であることである。分解された断片は、ブロックされた
3′末端を有し、引続く増幅の重合または連結工程のい
ずれかへの関与を阻止する。従って、本発明は、持越し
生成物が引続く増幅において、反応成分と競合すること
を、異なる手段により阻止する。
無効化(制限)試薬は、酵素試薬、化学薬品、放射
(熱的、X−線または紫外線)、または試薬の組合せで
あり得る。化学試薬は、アルカリ性または酸性条件を含
み、それは、グリコシド結合が引続く減成に対して感受
性となるように天然塩基を修飾するか、または更なる類
似塩基を変更することが知られている。例えば、7−メ
チルグアニンは、グリコシルアミンにおいて加水分解さ
れる。前出のJ.Biol.Chem.245(3):447−482およびBi
ochem.20:5201−5207参照。
PCRおよびLARのための好ましい無効化試薬は、酵素、
および最も好ましくはDNAグリコシラーゼである。グリ
コシラーゼは、種々の生物体内に見出されるDNA修復酵
素である。該酵素は、Lindahl,1982,Ann.Rev.Biochem.5
1:61−87、およびSancarとSancar,1988,Ann.Rev.Bioche
m.57:29−67に総説が与えられている。グリコシラーゼ
遺伝子は、同定され、クローン化されている(J.Biol.C
hem.,1984,259:13723−13729〔E.coli〕およびJ.Biol.C
hem.,1989,264:9911−9914〔ヒト〕)。本発明で使用す
るために利用可能な数種のグリコシラーゼがある。これ
らは、ウラシル−DNAグリコシラーゼ(ウラシルN−グ
リコシラーゼまたはUNGとしても知られている)、ハイ
ポキサンチン−DNAグリコシラーゼ、2−メチルアデニ
ン−DNAグリコシラーゼI、3−メチルアデニン−DNAグ
リコシラーゼII、ヒドロキシメチルウラシル−DNAグリ
コシラーゼおよびホルムアミド−ピリミジンDNAグリコ
シラーゼを含む。例示的グリコシラーゼおよび対応する
基質を下記の表に示す。
本発明の目的に最も好適なDNAグリコシラーゼは、ウ
ラシルN−グリコシラーゼである。好ましいUNG酵素
は、超純粋であり、ヌクレアーゼ非含有の、E.coliウラ
シルN−グリコシラーゼ遺伝子によりコードされ、組換
え宿主細胞内で産生される25kDaの酵素(EC3.2.2)であ
る。UNG酵素は、多くの供給源から単離され得るが、下
記の表に示される。
E.coli UNGは、55℃より低温で活性を有するため、PC
R増幅に使用されるアニール化温度は、55℃またはそれ
以上でなければならない。このように、残留UNG活性に
よる新たに合成されたdU−含有PCR生成物の分解は、UNG
の変性に加熱変性が使用される場合に回避され得る。同
様にして、E.coli UNGは、加熱変性後に再生する能力を
有するため、最終のPCRサイクルの後、UNGが存在するPC
R混合物は、サーマルサイクラから取出すまで72℃に保
持されなければならない。このような反応混合物は、−
20℃にて保存されるか、残留する再生UNGによるdU−含
有PCR生成物の分解を阻止するために、等容量のクロロ
ホルム(またはフェノール抽出)が添加される。
別法として、本方法において温度感受性のUNGを使用
することができる。組換え手段により発現され得るその
ようなUNG誘導体は、ここに参考として取入れるDuncan
ら、June 1978,J.Bacteriology 134:1039−1047に記
述されている。この参考文献の表2に、数種の温度感受
性UNG酵素が記述され、これは最も温度感受性が高いと
思われるが、不安定であろうUNG−6を含む。UNG−7
は、該文献中に示される最も温度感受性の低いUNG酵素
である。PCR系に適用されるように、本方法における温
度感受性UNGの使用は、天然UNG酵素が伴うような55℃ま
での活性および熱変性後の再生等の問題を回避可能とす
る。
天然UNG酵素の化学修飾は、PCRの前に添加され、温度
サイクルの間の不活性化にも残存するUNGの存在下で、
デオキシウリジン−含有PCR生成物の分解を阻止するた
めに使用され得る。UNGのPCR後の残存を阻止するため
に、2種類の主要な様式が存在する:(a)温度サイク
ル完了後に添加される試薬による酵素の特異的な化学的
不活性化;および(b)PCR前に、同様な触媒活性を有
し、非修飾酵素より大きい熱不安定性を有する酵素を創
製するためのUNGの化学修飾である。
UNG分子上の2種類のアミノ酸側鎖は、これらの機能
的目標のいずれかを達成する化学修飾の好ましい標的で
ある。該酵素は、p−クロロマーキュリベンゾエート等
の有機水銀化合物、N−エチルマレイミド等のマレイミ
ド、ヨードアセテートおよびヨードアセタミド等の有機
ハロゲン化物アルキル化剤、ならびにジチオジニトロ安
息香酸等のジスルフィド等と高度に反応性である1個の
チオール(システイン側鎖)を含む。該UNG酵素は、無
水の酢酸、コハク酸、マレイン酸、およびS−アセチル
メルカプトコハク酸等のカルボン酸無水物、エチルアセ
チミデート等のイミデートエステル、2−イミノチオレ
ーン(IT)等のイミデートチオエステル、N−スクシン
イミジル 3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート
(SPDP)等のN−ヒドロキシスクシンイミドエステル、
ならびに広範囲のアルデヒドおよびケトンと高度に反応
性である10個の脂肪族第1アミン(9個のリジン側鎖お
よび1個のアミノ末端)を含んでいる。これらの試薬に
より蛋白質のチオールおよびアミノ基を修飾する方法
は、修飾試薬のより大きい表が与えられる生化学分野で
は、周知である。
1つの態様において、UNGのPCR後の触媒活性は、該反
応混合物に増幅完了後直ちに、温度サイクルで残存する
UNG酵素を不活性化するために、チオール−またはアミ
ン−修飾試薬のひとつの充分な量を添加することによっ
てブロックされる。UNGは、反応混合物中にチオール含
有溶媒が存在しない限り、Taq−媒介PCR混合物または他
のTaqポリメラーゼ緩衝溶液中に通常存在する唯一のチ
オール含有材料であるから、アミン修飾よりチオール修
飾の方が好ましい。増幅は、溶媒中のチオールの存在な
しに完全に起こる。脂肪族アミンより反応性が低いが、
核酸塩基はアミン修飾試薬を消費する可能性をもった芳
香族アミンを含んでいる。
残留UNG活性がPCR生成物を分解するであろうPCR後の
期間を簡単に最小化するために、最も迅速に反応する修
飾試薬が、より遅いものより好ましい。例えば、マレイ
ミドは、一般に有機ハロゲン化物アルキル化試薬より迅
速にチオールと反応する。UNGの不活性化に要求される
時間よりそれほど長くはない時間尺度で自発的に加水分
解する修飾試薬も好ましく、しかして、それらは配列決
定等のPCR後の処理を妨害しないであろう。例えば、有
機ハロゲン化物およびマレイミドは、加水分解可能であ
り(前者は後者より速い)、他方、有機水銀化合物はし
ない。類似した反応性の修飾薬のどの種類においても、
単に、体積が大きく(通常、疎水水と関連する)、また
荷電が増大するほど、より酵素活性を阻害すると思われ
るので、よりかさばる試薬は、小さい分子容積の試薬よ
り好ましく、また荷電の多い試薬は中性のものより好ま
しい。
PCR後の酵素不活性化は、すべての反応チューブを開
き、調節された体積の修飾試薬で増量させ、混合し、そ
して封止するという別の工程を要する点で不便である。
この工程は、別のチューブからの反応混合物の交差汚染
の機会を増加させる。従って、PCR前、最も便利には製
造時において、数年にわたる保存期間でも0−50℃の温
度範囲では酵素活性を低下させず、温度サイクルの60−
100℃の温度範囲の加熱時には迅速かつ永久的な不活性
化を生じるように、UNGを修飾することが好ましい。標
準的な生化学的手段によって、特定の化学修飾が低い温
度範囲で酵素を不活性化し、あるいはより高い範囲で熱
不安定性を増大させるか決定することができる。
酵素の熱不安定性を増大させるために特に好ましいも
のは、SPDP、ITおよびS−アセチルメルカプトコハク酸
無水物等のチオール化試薬であり、これらは脂肪族チオ
ールをアミン反応性基に付加する。いくつかの共有的に
結合された反応性チオールを有する酵素分子は、60−10
0℃に加熱した場合に、不活性構造へ広がり、続いてチ
オールが開かれたポリペプチド鎖の種々の部分と交差結
合するジスルフィドに酸化される。これらの交差結合
は、増幅完了後の冷却で触媒的に活性な構造に再度たた
き込まれることを阻止するために役立つ。
IT修飾は、脂肪族アミンを完全に反応性の脂肪族チオ
ールで置換する。SPDP修飾は、脂肪族アミンをジスルフ
ィド−保護脂肪族チオールで置換し、これは、メルカプ
トエタノールまたは(好ましくは)ジチオスレイトール
等の低分子量チオールを低濃度で添加することにより迅
速に活性化される。SAMSA修飾は、脂肪族アミンをチオ
エステル−保護脂肪族チオールで置換し、これはヒドロ
キシルアミン等の強親核性試薬を低濃度で加えることに
より迅速に活性化される。これら3種の共通するチオー
ル化態様の間の実際的な特性は、チオール化酵素の保存
安定性および別のチオール活性化工程を要することであ
る。
IT修飾酵素は、製造から使用までの長い保存期間には
不活性化する酸化を受けるであろうが、他方SPDP−また
はSAMSA−修飾酵素は、活性化された場合にのみ酸化的
に不安定となり、化学的活性化は使用直前の保存最後の
ときに行なわれるであろう。分子の構造的柔軟性および
UNG中の単一のシステイン残基とSPDP−修飾アミノ基の
正確な位置に依存して、遊離のチオールがSPDP−生成ジ
スルフィドと反応するであろうから、SPDP−修飾UNG
は、保存の間に不活性化する交差結合を生じるであろ
う。他方、このような交差結合が保存期間中に起こらな
い場合には、それが温度サイクルの間に起こるであろ
う。従って、酵素が高温度で開かれた際にUNGの単一シ
ステイン側鎖がブロックされたチオールと直接に反応し
得るため、温度サイクル前にSPDP−修飾UNGのブロック
されたチオールを活性化する必要がある。
ITにより付加されたような遊離のチオールの保存中の
酸化的不安定性を低減するためにはいくつかの方法があ
る。ひとつには、該酵素を実際的に最も低いpH、通常5
と6との間で保存することであり、ここで「実際的」と
は酸−促進的開放がチオール交差結合より速く酵素を不
活性化しないことである。他は、酸化還元−活性な遷移
金属、原理的にはFe、CrおよびCU等の痕跡量の汚染金属
により触媒作用される反応である溶解酸素によりチオー
ル酸化を遅らせるために特に有効なキレート剤を、好適
には10-5−10-3Mの間の低濃度で添加することである。
キレート剤とチオール構造とは、相互依存的にキレート
剤の保護的効率を調節するため、好ましくは、どのキレ
ート剤が最も効果的であるか数種類がスクリーニングさ
れて決定される。エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)
が、この機能のために普通使用されるが、ジエチレント
リアミンペンタ酢酸(DTPA)およびシクロヘキサンジア
ミンテトラ酢酸(CDTA)が、しばしばより効果的であ
る。
チオール化UNGの保存中のチオールのキレート剤保護
は、温度サイクルの間における遷移金属のUNGチオール
酸化の触媒作用を妨害してはならない。これを促進する
いくつかの方法がある。ひとつには、チオール化UNG
を、使用濃度より高濃度で、また最低限の有効キレート
濃度で保存し、しかして使用時の希釈がキレート剤を妨
害しないほどに希釈することである。他は、Mg2+に充分
よく結合するキレート剤を使用し、PCRに必要なMg2+
添加が、キレート剤がすべての酸化還元活性の遷移金属
イオンを不活性化することを防止するために充分となる
ことである。EDTA、CDTA、およびDTPAのすべてがこの基
準を満足しなければならない。PCR前に、Cu2+等の触媒
性金属イオンの極めて低濃度を計画的に添加すること
は、試料間の遷移金属イオン汚染の程度の変化による効
果をブロックするために必要であろう。最後に、保存中
のチオール化UNG保護のために使用されるキレート剤
は、不溶性キレート樹脂の形態で添加され、これはUNG
保存容器からPCRチューブへ容易には移せない。商業的
に入手可能なキレート樹脂はChelex(Bio−Rad Laborat
ories)を含む。
UNGは、熱不安定性を増大させるアミノ基の特異的修
飾のための特異的な機会を与え得る。UNGが高レベルで
発現されるE.coliから精製される際に、該酵素は、陰イ
オン交換担体から上昇する塩勾配により溶出され、また
疎水性相互作用担体から下降する塩勾配により2つのピ
ークとして溶出され、後のピーク(先ではない)のもの
は、それぞれの場合に、15位の残基のリジンにある種の
化学的ブロックを有する(ゲノム配列によりコードされ
るN−末端メチオニンから;単離された蛋白質はこのメ
チオニンを欠いている)。リジンの原核性翻訳後修飾の
前例は、ほとんどないが、このような選択的ブロックに
対する最も簡単な説明は、酵素の触媒機構が、基質から
リジン活性部位への基の移送を含み、次いで遊離の活性
部位リジンを再生成すべく加水分解される触媒的中間体
を形成することである。2番目のクロマトグラフィピー
クは、細菌溶解物中のUNG蛋白質の約1/3を構成し、従っ
て触媒的中間体を提示するであろう。
2つのクロマトグラフィピークが同等な触媒活性を有
する事実は、リジン15が活性部位残基である場合に、そ
の修飾が触媒作用の間、可逆的であることを要求する。
この条件は、第2のクロマトグラフィピークが触媒的中
間体であるという仮定と矛盾しない。この仮定が正しい
場合には、第2のクロマトグラフィピークは、触媒活性
を破壊することなくアミン反応性試薬により修飾され得
る。すなわち、熱不安定性を増すための修飾は、触媒活
性を低減することなく0−50℃の範囲で実施され得る。
更に、第1ではなく第2のクロマトグラフィピークが、
触媒的不活性化を伴わずにアミン修飾され得る場合に
は、生化学分野で周知のようにリジン15と特異的に反応
する可逆的アミン修飾剤をスクリーニングすることは有
益であろう。好ましい可逆的アミン修飾剤は、アルデヒ
ドおよびケトンであり;ピリドキサルホスフェートは、
ある種の酵素に対しては活性部位−特異的アミン修飾剤
として機能する。第1のUNGクロマトグラフィピークを
第2のピークの性質を持つように修飾し得る試薬は、熱
不安定性を増大すべく修飾されるUNGの調製の経済性を
改善するであろう。
E.coli UNG酵素を特に参照して上述された化学的およ
び他の修飾は、上昇させた温度において、またはそれに
曝した後に有意な活性を有する任意のDNAグリコシラー
ゼに広く適用可能である。上記のDNAグリコシラーゼの
それぞれは、各修飾塩基に対して特異的である。それぞ
れは、塩基を切取って、二重鎖または単鎖DNAに無塩基
部位を残す。グリコシラーゼは、典型的には低分子量
(約18,000−31,000ダルトン)であって、二価金属イオ
ン等の補体を必要としない。更に、グリコシラーゼは、
ヌクレオシド三リン酸を基質として効率的には認識しな
い。作用の態様は、塩基と糖との間のグリコシル結合の
加水分解的切断である。
グリコシラーゼについて高活性を達成する反応条件
は、使用されるグリコシラーゼによって変化する。上述
した各酵素について、活性を維持するためのインビトロ
の条件は開示されている。例えば、3−メチルアデニン
−DNAグリコシラーゼIIについては、70mMのHepes−KOH
(pH7.8)、1mMジチオスレイトール、5mM EDTAの緩衝
剤系(J.Biol.Chem.259(22):13723−13729)が受入れ
られる。ウラシル−DNAグリコシラーゼについては、10m
Mトリス−HCl(pH8.0)、および1mM EDTAの緩衝系(Pr
pc.Natl.Acad.Sci.USA,82:488−492、1985)を使用して
もよい。
PCRについては、グリコシラーゼがポリメラーゼ、典
型的には熱安定性のものが機能する緩衝系と同じ系で機
能することが好まれる。これらの2種類の酵素は、広い
範囲の重複する反応条件で相対的に安定かつ活性であ
る。先に説明したように、定法の力価測定実験は、所望
の増幅を達成すべく両酵素の活性を至適化する条件を容
易に与える。グリコシラーゼが増幅緩衝剤と両立しない
場合には、標的核酸を含む試料を両立する緩衝剤中でグ
リコシラーゼにより処理し、次いで標的核酸を沈殿さ
せ、標的を適当な緩衝剤中に懸濁するか、あるいは単に
緩衝剤を適当な試薬の添加により調節することができ
る。
PCRにおいては、ポリメラーゼは、無塩基部位を有す
るテンプレートを効率的に複写することができない。持
越し生成物を無効にするために更に処理を必要としな
い。しかしながら、グリコシラーゼ処理された生成物
は、無塩基部位を含む核酸に特異的な分解手段によって
更に処理されてもよい。これらは、酵素的および化学的
手段を含む。
酵素的手段の例として、アピリミジン性およびアプリ
ン性エンドヌクレアーゼ(APエンドヌクレアーゼ)を、
グリコシラーゼ処理されたDNAを更に分解するために使
用してもよい。APエンドヌクレアーゼは、DNA中のホス
ホジエステル結合5′または3′を、無塩基デオキシリ
ボースに加水分解する。本発明のこの側面において有用
な多くのAPエンドヌクレアーゼが存在する。特定の例
は:E.coliエンドヌクレアーゼIV(J.Biol.Chem.252:280
2−2807、1977)およびエンドヌクレアーゼV(J.Biol.
Chem.252:1647−1653、1977)およびMethods in Enzymo
logy,65:224−231、1980)を含む。APエンドヌクレアー
ゼは、昆虫(J.Biol.Chem.264:9911−9914、1989)、ラ
ット(Eur.J.Biochem.118:195−201、1981)、HELA細胞
(J.Biol.Chem.256:3405−3414、1981)、およびヒト胎
盤(J.Biol.Chem.257:13455−13458、1982)を含む種の
型の真核細胞から得られている。哺乳動物APエンドヌク
レアーゼは、E.coliエンドヌクレアーゼIVに似ており、
クラスIIエンドヌクレアーゼとして記述されている。
別法として、無塩基部位は、昇温下で加速される化学
的分解に感受性である。グリコシラーゼ処理核酸の、約
8.0のpHを有するアルカリ性試薬(緩衝剤)を用いた処
理、および上記核酸の37℃またはそれ以上での緩和な加
熱による処理は、該無塩基部位を切断する。典型的PCR
緩衝剤のアルカリ性pHおよびPCRの最初の変性工程の昇
温(>94℃)は、無塩基ポリヌクレオチド鎖の切断を生
じるために充分以上のものである。
従って、本発明をPCR増幅に適用してPCR生成物を選択
的に切断に感受性とする場合、PCR反応混合物中でdTTP
をdUTPに置換することがら開始される。UNGをPCR反応混
合に添加し、PCR開始前に短時間の室温でインキュベー
ション工程が必要とされる。これは、反応物中に持越し
dU−含有PCR生成物が存在すれば、そのウラシルをUNGが
切断する時間を許容する。切断されたdUを含むPCR生成
物は、無塩基部位におけるDNAポリメラーゼの頻繁な立
往生、および/または生じた無塩基結合の固有のアルカ
リおよび熱不安定性による無塩基ポリヌクレオチドの切
断のために、更なるPCR増幅に反抗する。UNGは、単鎖お
よび二重鎖DNAに対して活性であるから、該方法は、標
準的、変性的、または反対称的PCR増幅に由来するdU−
含有PCR生成物で作用する。RNAおよびdUTPのリボウラシ
ル残基は、UNGの基質ではない。
PCR法ではぼう大な増幅が可能であるため、先行するP
CR増幅反応に由来する低水準のDNA汚染、高いDNA水準の
試料、および正の対照テンプレートは、合目的に添加さ
れたテンプレートDNAが存在しない場合にも生成物を生
じる。本発明は、多数のPCR生成物持越し複写物を分解
する、または除去することができるが、非−dU−汚染PC
R生成物または他の試料に由来する交差汚染を最小化す
るために優良実験室実務も使用しなければならない。簡
単には、専用のピペット(好ましくはポジティブディス
プレイスメントピペット)、容器、ならびにDNA調製、
反応物混合および試料分析の溶液の使用が推奨される。
加えて、全ての反応は、PCR生成物分析から隔離された
領域に設置されるべきである。
全ての試料のための試薬(水、緩衝剤、dNTP〔dATP、
dCTP、dGTPおよびdUTP〕、プライマ、Ampli Taq DNAポ
リメラーゼ、およびUNG)のマスタミクスが最初に調製
され、次いで各々のチューブに分別される。次いで塩化
マグネシウムおよびテンプレートDNAが添加される。こ
のようなミクスの使用は、ピペット損失を最小化し、精
度を向上し、また試薬移送回数を減少させる。
増幅は、典型的には栓付の0.5mLポリプロピレン微量
遠心チューブ内の100μLの反応混合物中で行なわれ
る。Perkin−Elmer Cetusの0.5mL Gene AmpTM反応チュ
ーブは、Perkin−Elmer Cetus DNAサーマルサイクラを
使用する場合には、ウェル内に均一に合致するため、最
も良好な熱伝達を与える。DNAはプラスチックに付着
し、またヌクレアーゼが表面にしばしば見出されるた
め、滅菌、シリコン処理したチューブおよびピペットチ
ップを使用することが好ましいであろう。
本方法による典型的PCR増幅は、下記の表に示される
ように調製される。
滅菌蒸留水および実験用テンプレートの体積の任意の組
合せが、反応物の全体積(緩衝剤、dNTP、プライマ、酵
素、およびMgCl2を含む)が100μLに等しい限り使用さ
れ得る。10×PCR緩衝剤IIは、100mMトリス、pH8.3およ
び500mM KClである。
潜在的dU−含有PCR生成物の交差汚染の程度に依存し
て、必要とされるUNGの量は変化する。短いインキュベ
ーション工程(室温にて0−10分間)と共に、1単位/1
00μLの反応は、一般的にdU−含有PCR生成物の高水準
(1×106コピー)の再増幅を不可能とするために充分
である。UNG濃度を更に至適化する必要がある場合に
は、1.0−2.0単位/100μLの範囲の濃度が有効であるこ
とが示された。
酵素の1単位は、最終体積50μL中の10mMトリス−HC
l、pH8.3(室温);50mM KCl、および100pmoleのdUMP基
質(dU−含有ラムダPCR生成物、非標識および3H−ウラ
シル−標識の混合物)の反応混合物中において、37℃に
て60分間あたりに1nmoleのウラシルを、dU−含有DNAテ
ンプレートから酸可溶材料中に放出する量として定義さ
れる。10分間の反応時間が使用される。dU−含有の500b
pラムダPCR生成物は、dUTPおよび3H−ウラシル−dUTPの
混合物でdTTPを置換することを除き、Gene Amp PCR試
薬キット(Perkin−Elmer Cetus)により提供される対
照テンプレートを増幅する方法に従って調製される。
MgCl2および実験テンプレートDNAの添加後、室温(18
℃−22℃)にて1−10分間のインキュベーションを行な
って、UNGが先行する増幅に由来する汚染dU−含有PCR生
成物からウラシルを切断することを許容する。しかしな
がら、より好ましくは持越し汚染を除去するのみなら
ず、非特異的増幅を低減するために、45−65℃にて2−
5分間インキュベートされる。このインキュベーション
時間は、使用されるUNGの水準、およびPCR系におけるプ
ライマ2量体形成の可能性に依存する。室温のインキュ
ベーションは、PCR工程開始前に、少なくとも10分間の9
5℃におけるインキュベーションに引継がれる。95℃に
おける少なくとも10分間のインキュベーションは、室温
でのインキュベーションで生じた無塩基なdU−含有PCR
生成物の切断、UNGの不活性化、および実験試料中の天
然DNAの変性のために必要である。95℃にてより短時間
のインキュベーションを行なった場合、UNGが完全に不
活性化されず、PCR工程の間に新たに合成されるdU−含
有生成物の分解を導く。
UNG反応に使用する時間は、引続くPCR増幅効率に影響
を与えるであろう。1単位/100μLのUNGを使用した場
合、室温での10分間のインキュベーションは、交差汚染
dU−含有PCR生成物の百万個の複写物を分解するために
充分であろう。汚染dU−含有PCR生成物の増幅を阻止す
るために必要なUNG濃度およびインキュベーション時間
は、特定のDNA配列を増幅するために必要なPCR条件、お
よび予想される汚染の程度に依存する。ほとんどの場
合、1単位/100μLのUNGを使用する室温での10分間の
反応およびインキュベーションの一般的推奨は、受け入
れられるであろう。PCR系がプライマ2量体を形成する
傾向がある場合には、室温での10分間のインキュベーシ
ョンは、所望の標的配列の代わりに優先的なプライマ2
量体配列の増幅が生じるであろう。プライマ2量体増幅
がPCRを支配する場合には、UNG濃度を2単位/100μL反
応物に増大させるか、またはさせずに、室温でのインキ
ュベーション時間を短縮すべきである。
PCR工程の最適な実施は、温度、その温度での時間、
サイクル中の各工程についての温度の間にある時間の選
択に影響を受ける。新たに添加される天然のDNA実験テ
ンプレートのPCR増幅に先立って、先行する増幅に由来
する汚染dU−含有PCR生成物を分解させるための、UNGを
使用する典型的サイクル様式は、次のとおりである:
(a)室温での0−10分間のUNGインキュベーション;
(b)95℃における10分間のUNG不活性化;(c)95℃
における1分間のDNA溶融;(d)55−65℃における1
分間のプライマアニーリング;(e)72℃における1分
間のプライマ伸長;(f)95℃における1分間のDNA溶
融;および、工程(c)−(f)は、所望の水準の増幅
を得るために必要な回数だけ反復される。ウラシルを含
有するポリヌクレオチドは、チミジンを有するものより
低い溶融温度を示すため、初期の変性工程の後、より低
い変性温度でPCRを実施でき、これによって後のサイク
ルで存在する活性ポリメラーゼの量が増大する。
PCRにおけるdTTPについてのdUTPによる置換は、dTに
代えてdUを含むPCR生成物を生じる。これは、dU−含有P
CR生成物をUNGによる分解につい感受性とするが、dT−
含有PCR生成物と相対的なdU−含有PCR生成物の他のほと
んどの性質は、大きく影響を受けることはない。従っ
て、dU−含有PCR生成物は、ハイブリダイゼーション標
的としてdT−含有PCR生成物と同等な様式で機能するで
あろうし;ジデオキシ−末端配列決定反応のテンプレー
トとして機能するであろうし;かつUNG−細菌宿主中に
形質転換された場合には直接にクローン化され得る。
制限エンドヌクレアーゼによるdU−含有DNAの認識に
ついても研究されている。特定のエンドヌクレアーゼに
依存して、dTのdUによる置換の酵素活性に対する影響は
ない(例えばEcoR IおよびBamH I)、あるいはdU−含有
DNAは、dT−含有DNAより遅く切断される(例えばHpa
I、Hind IIおよびHind III)。他のエンドヌクレアーゼ
については、dTのdUによる置換の酵素活性に対する影響
は、各々の酵素に基づいて経験的に試験する必要がある
であろう。
排他的にウラシルを含むPCR生成物の使用は、蛋白質
結合または部位特異的認識の研究(例えば、オペレータ
およびプロモータ、制限エンドヌクレアーゼ、またはメ
チラーゼ)のためには推奨されない。主要な溝内のチミ
ンのC5メチル基の欠如、蛋白質−核酸相互作用に最も頻
繁に関与するヘリックスの面、および/またはdA:dU
(および隣接する)塩基対のグリコシド結合のねじれ
は、蛋白質による認識を弱めるであろう。蛋白質の認識
が重要な場合、この問題を軽減するためにdTTPおよびdU
TPの混合物を使用することができ、なおも本発明の利点
を維持できる。
F.キット 上記のいずれの増幅方法も、キットの形態で調製され
得る。このようなキットは、アッセイを遂行するために
用いられる種々の成分および試薬の種々の区画、バイア
ルまたは容器を含む。一般的に、ポリメラーゼ、リカー
ゼ、またはレプリカーゼおよび核酸プライマ、テンプレ
ートまたはヌクレオシド三リン酸を含む増幅緩衝剤は、
安定した混合物中に合せ得る。好ましい実施態様におい
て、最終使用者は、増幅を開始するために標的を添加す
ることのみを必要とする。しかしながら、多くの場合に
標的核酸は細菌または真核細胞内にあり、増幅開始前に
溶解工程および引続く精製工程を必要とする。
Taq DNAポリメラーゼを用いるPCR用キットにおいて、
Taq、グリコシラーゼおよびプライマを含んでなる増幅
緩衝剤は、至適安定性を維持するためにマグネシウム非
含有として作成される。ここに参考として取入れる1990
年2月16日出願の米国特許出願481,501号参照。マグネ
シウムはポリメラーゼ活性のために必要とされ、PCR増
幅開始前に添加されなければならない。ウラシル−DNA
グリコシラーゼ活性を許容し、かつTaq DNAポリメラー
ゼ活性を保持する(マグネシウム添加まで)ひとつの緩
衝剤は、10mMトリス−HCl、pH8.0、50mM KCl、2mM EDT
Aおよび200μMの各dNTPである。
本発明の他の好ましいキットは、精製ウラシルN−グ
リコシラーゼのバイアルおよびdUTPのバイアルを含む。
UNGは、500μLのチューブ内に、5%グリセロール(w/
v)、150mM NaCl、30mMトリス−HCl、pH7.5(室温)、
1.0mM EDTA(エチレンジアミン−テトラ酢酸)、1mM
DTT(ジチオスレイトール)、および0.05%Tween20
含む保存用緩衝剤中の、1単位/μLの濃度のUNG100μ
Lを収容して提供され得る。dUTPは、500μLのチュー
ブ内に、NaOHでpH7.0に滴定されたガラス−蒸留水中の2
0mMの濃度のdUTP320μLを収容して提供される。該キッ
トは、性能を維持するために定温冷凍機内で−20℃にて
保存されなければならない。
当業者は、本発明のキットが、いずれの増幅系の種々
の成分を、グリコシラーゼおよび/または修飾ヌクレオ
シド三リン酸と共に含み得ることを理解する。各成分
は、任意の適当な緩衝剤または調製物中にて提供され得
る。
II.グリコシラーゼ欠損宿主細胞内での組換え蛋白質の
産生 この開示のI部にて先に詳細に説明したように、増幅
系は汚染に対して極めて鋭敏である。記述される増幅法
は、典型的には組換え細菌内の過剰産生により誘導され
る酵素に依存している。増幅試薬中の核酸汚染の一つの
源は、これらの宿主細胞に由来するものである。このこ
とは、増幅される標的が、属または科を越えて保存され
るrRNAまたは構造遺伝子の部分配列等、保存配列である
場合に特に問題である。このような汚染は、標的テンプ
レートの濃度が、内部的汚染に対して大過剰である場
合、または宿主細胞から誘導される核酸が、標的テンプ
レートに対して何らの配列相同性も持たない場合には、
有意な問題とはならない。しかしながら、テンプレート
が保存配列であり、少数のコピー数で存在する場合に
は、増幅試薬と共に精製される内在性核酸は、有意な問
題となり得る。
この発明は、第1に増幅試薬をグリコシラーゼ欠損変
異細菌株または他の宿主株内で発現させることにより、
核酸汚染を除去している。精製の間、典型的には蛋白質
または糖蛋白質である増幅試薬は、適当なグリコシラー
ゼに暴露され、試薬と共に精製されるであろう元の状態
の核酸を加水分解する。好適な変異株は、ウラシル−DN
Aグリコシラーゼ欠損のE.coliである。このような変異
株は、修飾ヌクレオシドを有する核酸をその内部に保持
することを許容する。
生存可能な場合、変異宿主細胞は、修飾ヌクレオチド
を取入れた核酸を有意な割合で含有する。該細胞は、な
お組換え蛋白質を複写し、発現することができる。該蛋
白質は、下記のように慣用方法を用いて発現される。該
蛋白質は、それと共に精製されるであろういずれの宿主
核酸を切断するための適当なグリコシラーゼ処理の付加
的工程と共に、この分野で周知の標準的蛋白質精製法を
用いて精製される。
好ましい実施態様において、宿主細胞は、デオキシリ
ボウラシルトリホスファターゼ(dut-)およびウラシル
−DNAグリコシラーゼ(UNG-)の両者を欠損する。dUTPa
se(dutにおいて)の欠損は、宿主核酸への取込みてつ
いてチミジン三リン酸と競合するデオキシウリジン(デ
オキシリボウラシル)三リン酸(dUTP)の貯留について
増大を許容する。第2の欠損(UNGにおいて)は、宿主
細胞の取込んだデオキシウラシル塩基の除去を不可能に
する。
UNGまたはUNGとdutとを欠損するE.coliの変異株が知
られている。ここに参考として取入れる米国特許4,873,
192;Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75;233−237(1975)お
よび82:488−492(1985)参照。E.coli BW313株は、UNG
-およびdut-である。
関連するグリコシラーゼを欠損する細胞は、慣用の組
換え遺伝子技術を使用して、増幅試薬をコードする組換
えベクターにより形質転換される。例えば、3−メチル
アデニンDNAグリコシラーゼIIを過剰発現するためのE.c
oliの形質転換方法は、J.Biol.Chem.256(22):13723−
13729に記述され、また熱安定性DNAポリメラーゼを過剰
発現するための方法は、ヨーロッパ特許公開258,017に
記述されており、それそれをここに参考として取入れ
る。
核酸を含有しないグリコシラーゼの製造を追求する場
合は、導入が効果的に宿主を野生型に回復しているであ
ろうから、導入されるグリコシラーゼ遺伝子を欠損する
宿主を避ける必要がある。換言すれば、導入され、発現
されるグリコシラーゼ以外にグリコシラーゼを欠損する
グリコシラーゼ欠損宿主を選択する必要がある。適当な
グリコシラーゼ欠損の宿主が入手不可能な場合は、グリ
コシラーゼ産生が調節された制御下に置かれる。対数相
の後期に過剰発現を誘発することにより、宿主細胞がそ
れらの核酸中に豊富な非慣用塩基を有することが確認さ
れる。
別法として、誘発された特異的グリコシラーゼ(例え
ばUNG)の活性は、特異的阻害活性の共発現により阻害
され得る(例えば、バクテリオファージPBS2ウラシルN
−グリコシラーゼ阻害蛋白質:WangおよびMosbaugh、198
9、J.Biol.Chem.264:1163−1171参照)。組換えグリコ
シラーゼが、持越し中に存在する非慣用塩基を加水分解
することを許容することによって、任意の持越し核酸
は、引続く増幅のためのテンプレートとして容易に除去
される。別法として、グリコシラーゼ遺伝子は、発現後
に不活性な蛋白質をコードするように修飾され得る。そ
のような不活性蛋白質は、精製工程の間または後に、化
学的に回復して生物学的活性を得る。このような方法
は、この分野で知られており、典型的にはそうしない限
り宿主細胞に対して毒性である蛋白質の発現に使用され
る。
この方法により製造される蛋白質調製物は、本来の核
酸を実質的に含有しない。「実質的に含有しない」とい
う用語は、組成物中の宿主細胞核酸(典型的にはDNA)
の量が、存在する全蛋白質に対して約.01%(w/w)未
満、好ましくは存在する全蛋白質に対して約.001%(w/
w)未満であることを意味する。換言すれば、宿主細胞
核酸の量が、10ngの蛋白質あたり約4pg未満の核酸、好
ましくは10ngの蛋白質あたり約0.4pg未満の核酸であ
る。ヒトの医薬として使用される治療用蛋白質について
言えば、本来の核酸の量は、投与蛋白質あたり、約1.0p
g未満、好ましくは約0.4pg未満である。
「本来」という用語は、核酸が、複製、転写または翻
訳のテンプレートとして機能し得ることを意味する。
III.精製ウラシルN−グリコシラーゼの製造 下記の例は、UNGの組換え発現、天然および組換え宿
主細胞からのUNGの精製方法を記述するものである。本
発明は、UNGの精製方法を提供するもので、該方法は:
(a)UNGを含む細胞抽出物を陰イオン交換クロマトグ
ラフィに付し;および(b)工程(a)のUNG含有画分
を大きさ排除クロマトグラフィに付すことを含んでな
る。別の好適な方法において、工程(b)は、疎水性相
互作用工程に置換される。
典型的には、工程(a)は、塩勾配陰イオン交換抽出
およびHPLC工程の2つの工程において実施される。別法
として、工程(a)は、塩勾配陰イオン交換法を使用し
た場合に使用される透析を省略するpH−勾配陰イオン交
換を用いて実施される。本発明は、E.coli由来のUNGの
クロマトグラフィ精製の際に典型的に観察される2つの
UNGピークの基線分解を許容する精製方法も提供する。
この分解能は、陰イオン交換および疎水性相互作用クロ
マトグラフィ工程について浅い溶出勾配を使用すること
により与えられる。当業者は、下記の例では高速液体ク
ロマトグラフィの使用を示しているが、該方法が低圧液
体クロマトグラフィにも同様に適用可能であることを認
識するであろう。
精製UNGへの非イオン性界面活性剤または非イオン性
洗浄剤の添加は、安定性の増大を与え、希釈においてUN
G活性を維持する。「非イオン性ポリマー洗浄剤」なる
用語は、イオン性の電荷を有さず、本発明の目的に対し
て一般に約100−250,000ダルトン、好ましくは約4,000
−200,000ダルトンの範囲の分子量および約3.5−9.5、
好ましくは約4−8.5のpHにて酵素を安定化する能力を
有することで特徴付けられる界面活性剤をさす。このよ
うな洗浄剤の例は、ここにその全体の開示を参考として
取入れるMcCutcheon Division of MC Publishing Co.,
175Rock Road、Glen Rock、NJ、(USA)発行のMcCutche
on's Emulsifier and detergents、北米版の295−298頁
に特定されているものを含む。
好ましくは、該洗浄剤は、エトキシル化脂肪族アルコ
ールエーテル、およびラウリルエーテル、エトキシル化
アルキルフェノール、オクチルフェノキシポリエトキシ
エタノール化合物、修飾オキシエチル化および/または
オキシプロピル化直鎖アルコール、ポリエチレングリコ
ールモノオレエート化合物、ポリソルベート化合物、フ
ェノール性脂肪族アルコールエーテルを含む群から選択
される。更に特に好ましくは、ポリオキシエチル化(2
0)ソルビタンモノラウレートであるICI Americas In
c.,Wilmington,DelのTween 20TM、およびエトキシル化
アルキルフェノール(ノニル)であるBASF Wyandotte C
orp.Parsippany、NJのIconolTMNP−40である。
当業者には、本発明の範囲および精神を離れることな
く、ここに開示される本発明について種々の置換および
修飾を行なってもよいことは明らかであろう。以下の例
は、例示の目的で与えられるものであり、本発明を限定
すると解釈されるべきものではない。
例 1 増幅生成物にウラシルを取込みUNGで処理するPCR増幅 PCR増幅は、典型的には100μlの50mM KCl、10mMト
リス−HCl、pH8.3および増幅で採用されるPCRプライマ
に依存して変化する量のMgCl2において行なわれる。至
適MgCl2濃度は、一般に0.65−5.0mMの間で2倍に増大さ
せて試験されるMgCl2を用いた力価試験を要する定法の
経験的決定法により決定される。Taq DNAポリメラーゼ
も至適化されなければならない。ポリメラーゼの量は、
反応物あたり1.25−5.0単位の間で変化するであろう。
プライマの濃度は、各プライマについて一般に0.1μM
から1.0μMまで変化するであろう。ヌクレオシド三リ
ン酸(dNTP)の濃度は、各各50−200μMである(各々1
0mMの保存溶液dATP、dCTP、dGTPおよびdUTPの0.5−2μ
l反応混合物)。UNGは、30mMトリス−HCl pH7.5、1.0m
M EDTA、1.0mMジチオスレイトール、10%w/vグリセロ
ール、および0.05%Tween 20である保存溶液からの溶液
に添加される。
上述したように、少量のトライトンX−100、Tween 2
0またはNP40等の非イオン性洗浄剤は、UNG活性の至適化
に有用である。UNGの総量は、反応混合物100μLあたり
約0.5−約100ngの範囲であり、更に典型的には反応混合
物100μLあたり約1.0−約10.00g、最も典型的には反応
混合物100μLあたり約1−約2ngである。
すべての試薬のマスターミクス(緩衝剤、プライマ、
dATP、dCTP、dGTP、dUTP、Taq DNAポリメラーゼおよびU
NG)が、最初に微量遠心チューブ内に、50μlの体積で
所望の最終濃度の2倍の濃度で合せられる。約50μlの
鉱油が、チューブ中に分配される。次いで、50μlの液
体の標的DNAがチューブ中に加えられ、そしてチューブ
が封止される。グリコシラーゼ活性は、ウリジン含有ポ
リデオキシボヌクレオチドの完全は加水分解を確実にす
るために、1−10分間持続させられる。しかしながら実
際的には、完全な加水分解は、反応混合物の調製中およ
び初期の加熱処理の間に起こり、別のインキュベーショ
ン工程は必要ではない。該チューブは、微量遠心機で若
干遠心され、水溶液の混合および油の浮上が計られる。
サーモサイクラは、UNGを不活性化するための10分間の9
5℃での浸漬と、引続く典型的PCR温度プロフィールを与
えるようにプログラムされ得、またチューブはブロック
内に置かれる。高温への浸漬は、UNGを効果的に変性さ
せ、引続くPCR増幅が、UNG活性から生じる増幅生成物中
の無塩基部位からの有害の効果なしに進行することを可
能にする。次いで、該チューブは、プライマ対に対して
選択される特定のPCRプロフィールに従って処理され
る。
以下の例が基づくところの第1のプロトコールでは、
UNGは非イオン性洗浄剤を含む緩衝溶液中に保存される
ものではない。この例においては、HTLVのpol領域の186
bp領域が、SK432/SK111として下記のように表わされる
プライマSK432およびSK111を用いて増幅された。HTLVプ
ライマ対SK432/SK111および標的としてのHTLV DNA含有
プラスミドに対する適当な増幅条件は、2.5単位のTaq D
NAポリメラーゼ、1.25mM MgCl2、0.5μM(50p mol)の
各プライマ、ならびに、95℃で30秒間、50℃で25秒間、
72℃で1分間の30サイクルと引続く10分間の72℃での伸
長からなるPCRプロフィールを有する上述のような条件
を含む。
HIV−1ゲノムの150bp分節の増幅生成物にウラシルを
取り込むために、プライマ対SK145/SK431が使用され
た。標的は、HIV−1の完全なgag遺伝子を含むプラスミ
ドである。PCR混合物は、100μlの体積に50μlの軽い
鉱油を加えた。該反応混合物は、25mM MgCl2、2.5単位
のTaqポリメラーゼ、10mMトリス−HCl(pH8.3)、50mM
KCl、0.92ng UNG、各々200μMのdATP、dCTP、dGTP
およびdUTP(対照中ではdUTPに代えてdTTPを使用し
た)、ならびに1,000コピーの標的DNAを含んでいた。
該チューブを、油を浮上させるために回転させた。UN
Gが持越し生成物を不活性化するためのインキュベーシ
ョン時間は設定しなかった。該試料を、95℃にて10分間
浸漬し、UNGを不活性化した。PCRプロフィールは次のと
おりである:95℃にて30秒間、55℃にて30秒間、72℃に
て1分間の30サイクル、および引続く72℃での10分間。
チューブは、各温度間で、過度の遅れなしに(1秒間に
プログラムされたが、実際の遷移にはより長時間かか
る)切換えられた。
これらの増幅において使用したプライマは、下記に示
される。
HIV配列の増幅に使用し得る本方法で有用な別のPCRプ
ライマは、PCRプライマ対CG22/CG21およびSK462/SK431
を含む。これらのプライマ(上記SK431を除いて)は、
以下に示される。
上記のように、本発明のプライマは、3′dU残基の存
在または内部dU残基の存在あるいは両者により特徴付け
られる。増幅されたSK145/SK431、CG22/CG21またはSK46
2/SK431生成物の存在を検出するための有用なプローブ
は、下記のSK102である。
例 2 増幅生成物にイノシンを取込むPCR増幅 例1に記述された基本的方法を使用し、デオキシイノ
シンをPCR生成物に取込むことができる。dITP取込み
は、0.5−1mMのdITP、ならびに、各200μMのdCTP、dAT
PおよびdTTPを有する上昇されたdNTP濃度の利益を受け
る。Taq DNAポリメラーゼ濃度は、100μlの反応混合物
あたり約10単位まで増大されなければならない。dITP
は、本発明の目的のための修飾ヌクレオシドである。イ
ノシン含有核酸のハイポキサンチンN−グリコシダーゼ
による処理は、イノシンヌクレオチドからの塩基の除去
を生じる。
例 3 PCRクローニングおよびE.coliにおけるUNGの高水準発現 合成オリゴデオキシリボヌクレオチドプライマDG205
およびDG206を、E.coli UNG遺伝子の修飾形態を含むDN
A断片の増幅のために使用した。上流プライマDG205は、
3′−末端の22個のヌクレオチドがE.coli UNGコード
(+)鎖配列に対応する28量体である。DG205の5′末
端は、(修飾)UNG開始コドンの部分としてNde I制限部
位(CATATG)をコードしている。下流プライマDG206
は、3′末端の22個のヌクレオチドが、E.coli UNG非
コード(−)鎖配列の3′末端に相補的な31量体であ
る。DG206は、天然TAA(オーカー〔Ocher〕)停止コド
ンをTGA(オパール〔Opal〕)停止コドンに修飾し、Bgl
II制限部位(AGATCT)を翻訳停止コドンの直後に一部
重複して導入するために設計された。
プライマDG205およびDG206(各1μM)は、他は標準
PCRアッセイにおいて、E.coliゲノムDNA(E.coli K12
株MM294由来の5ng)、50μMの各dNTP、2mM MgCl2と共
に使用された。該プライマの配列は、下に示されてい
る。サイクルのパラメータは:96℃にて1分間、50℃へ
移行させ30秒間保持;1.5分間での72℃への立上げおよび
1分間保持;および96℃への移行である。このサイクル
を4回反復し、次いで60℃(50℃ではない)のアニール
温度で25回反復した。
703bpの増幅生成物をフェノール/クロロホルムによ
り抽出し、2M酢酸アンモニウムから等容量のイソアミル
アルコールで沈殿させた。該DNA断片をNde IおよびBgl
IIで消化し、生じた〜690bp断片を精製した。
該UNG遺伝子断片を、Nde IおよびBam H Iで消化され
たプラスミドpDG164と連結し、次いで子ウシ大腸ホスフ
ァターゼで処理した。プラスミドベクターpDG164は、Co
l E I−誘導、アンピシリン耐性付与の、5.48kb発現ベ
クターであり、所望の挿入カセットの転写がラムダPLプ
ロモータにて開始される。翻訳は、バクテリオファージ
T7遺伝子10シャイン−ダルガルノ配列にて開始され、転
写はB.thuringiensis PREにて停止される。加えて、DNA
複写のCol E I開始のためのプライマRNA(RNA II)は、
2個のcis−使用変異を有し、これはCol E I DNA複写
を、Col E I RNA Iによる調節に対して昇温下で非感受
性にする。プラスミドpDG164および誘導体は、E.coli宿
主株DG116内で保持される。DG116は、PLプロモータに対
する熱不安定性リプレッサをコードする欠損ラムダファ
ージ(c Iおよびrexについてのみ溶原性である)を含ん
でいる。DG116は、1987年4月7日に、Bathesda、Maryl
and、USAのAmerican Type Culture Collectionに受託
番号53606のもとに寄託されている。
E.coli K12株DG116は、連結されたDNAにより形質転
換され、アンピシリン耐性コロニーを、所望のプラスミ
ド(6.15kb)の存在についてスクリーニングされる。候
補のコロニーを、期待される約26.5kDaの誘発蛋白質の
誘発(30℃−37℃)についてSDS−PAGEによりスクリー
ニングした。更に候補のコロニーを、DNA配列分析(San
ger)に付し、期待されるDNA配列を含むクローンのひと
つをpFC101と命名した。
DG116中のプラスミドpFC101は、American Type Cultu
re Collection、Bethesda、Marylandに、ブダペスト条
約のもとに1990年3月21日に寄託され、受託番号68265
を有している。形質転換株116/pFC101は、41℃において
更にE.coli UNG蛋白質の誘発について試験された。糸状
細胞内に、屈折体形成の証拠は無かった。UNGは、41℃
での4時間のインキュベーションに続いて、全細胞蛋白
質の10%以上まで蓄積された。誘発蛋白質は可溶性であ
り、12,000×Gペレット画分には見出されない。UNG遺
伝子コード配列は、J.Biol.Chem.263(16):7776−7784
(1988)に記述されている。
UNGは、最初に細胞を破壊することによりE.coliから
精製された。約1−5gmの冷凍細胞ペレットを解凍さ
せ、5×体積/重量の0.05Mトリス−HCl、1mM EDTA、
0.1mM DTT、pH8.0に懸濁した。該細胞を、1/2″ホーン
およびテーパしたマイクロチップを有するBranson Soni
cator 350を使用して、50%に設定された効率サイクル
および出力7.0にて超音波をあてた。細胞懸濁物容器を
氷上に置き、発振プローブを懸濁物中に入れた。該懸濁
物に少なくとも30秒間の間合をおいて4×60秒間の超音
波照射を行なった。該懸濁物を少なくとも5分間冷却せ
しめ、次いで30秒間の間合をおいて60秒間の超音波照射
を3回行なった。
約50μLの超音波照射物を保存し、残部を10,000×g
にて10分間遠心分離にかけ、次いで上清をデカントし
た。ペレットを、上清体積と等量の溶菌用緩衝液に懸濁
させた。上清を、0.45μm Acrodiscフィルタカートリ
ッジ(Gilman Sciences、Acrodisc Disposable Filter
Assembly、製品番号4184、0.45μm)を使用したシリン
ジにて濾過した。粗製のUNGは、15℃にて保存され得
る。
回収率を監視するために、同体積の分画されていない
超音波照射物、濾過上清および再懸濁ペレットをSDS−P
AGEにより分析しなければならない。例えば、Laemmliの
SDS−PAGE系(8−25% SDS−PAGE Phast Gel、Pharm
acia Phast Gel System)を使用することができる。ク
ーマシィ染色による染色後、ペレットおよび上清の間の
蛋白質の概略の分布を、目視により測定することができ
る。蛋白質の有意な画分が、なおも細胞ペレット中にあ
る場合には、該ペレットを上述した超音波工程に送り返
してもよい。
精製のUNGは、次のDEAEセファロースカラムを通され
る。該カラムは、約6mLのDEAE Sepharose Fast Flow(P
harmacia、#17−0709−09)の床体積で調製される。該
カラムは、少なくとも10倍の床体積の50mMトリス−HCl
(これはヒドロキシメチルアミノメタンである)、1mM
EDTA、1.0M NaCl、pH8.0により、次いで少なくとも1
0倍の床面積の50mMトリス−HCl、1mM EDTA、pH8.0によ
り流速約50cm/時にて平衡化される。約2mLの濾過細胞上
清をゲルに負荷し、50mMトリス−HCl、1mM EDTA、pH8.
0により溶出し、約0.5mLの画分を集めた。該フラクショ
ンを、280nmの吸光度について分析した。A280のピーク
が溶出し、吸光度が下降した際に溶出緩衝溶液を50mM、
1mM EDTA、0.2M NaCl、pH8.0に切換えた。第2のA280
のピークが溶出した際に、溶出緩衝溶液を50mMトリス−
HCl、1.0mM EDTA、1.0M NaCl、pH8.0に切換え、溶出
を第3のピークが溶出し、溶出液の吸収が基線に戻るま
で継続した。
第2のピークの分画(0.2M NaClにより溶出されたも
の)画分を貯留し、貯留体積を密度1.0として重量によ
り計算し、A280を測定した。貯留画分を、少なくとも10
0倍容の20mMトリス−HCl、1mM EDTA、pH8.0中で4時間
透析した。透析された貯留物は、−15℃にて保存でき
る。
次いで、この準精製物を、陰イオン交換HPLCにかけ
た。次のHPLC緩衝溶液を調製した:緩衝液A=20mMトリ
ス−SO4、pH8.0および緩衝液B=20mMトリス−SO4、0.5
M Na2SO4、pH8.0(分光学級のNa2SO4、例えばFluka #
71969を使用)。Bio−Gel DEAE−5−PW HPLCカラム
(Bio−Rad Laboratories)を、少なくとも3倍の床体
積の緩衝液Bにより洗浄し、次いで少なくとも10倍の床
体積の緩衝液Aを用いて流速0.5mL/分にて平衡化した。
0.5mL未満の透析でDEAEセファロース貯留物を、該カラ
ムに負荷し、溶出を緩衝液Aにて10分間継続し、次いで
緩衝液Bの0−40%の勾配を60分間で走らせた。溶出液
を280nmにて監視した。2個の大きいUNG−含有ピーク
が、35分と45分との間(注入からの全経過時間)に溶出
する。ピークを集めた。低い塩濃度で溶出する第1のピ
ークをピーク1とする。該画分は、4℃にて保存され得
る。
該陰イオン交換HPLCを、略50μLの透析DEAEセファロ
ース試料の全量を処理するまで反復した。ピーク1画分
とピーク2画分とを別々に貯留した。貯留物の体積を
(重量により)測定し、また各貯留物のA280を測定し
た。
最終精製工程は、大きさ排除HPLCカラムの使用に関す
る。Toso Hass TSK−GEL G2000−SWXL、30cm×7.8mmID
カラムを、0.2Mトリス−SO4、0.2M Na2SO4にて1mL/分
で平衡化した。400μl未満のDEAE HPLCピーク1貯留
物を該カラムに負荷し、溶出液を280nmにて監視した。
注入から約10分後に溶出される大きいピークを集めた。
吸光度は、収集開示前に基線から有意に上昇することを
許容した。体積を(重量により)測定し、またピーク画
分のA280を測定した。0.25M、pH8.0の保存液からEDTA
(エチレンジアミン(ジニトロ)テトラ酢酸)を、ピー
ク画分に最終濃度1mMとなるように添加し、またジチオ
スレイトール〔DTT〕を(100mMの保存液から)最終濃度
0.1mMまで添加した。精製UNGは、4℃にて保存され得
る。
生成物を、標準的方法で評価した。精製UNG試料の濃
度を280nmにおける吸光度にて測定した。UNGのアミノ酸
組成(Analytic.Biochem.182:319−323、1989)から計
算された吸光係数は、1.6A280、0.1%、cmである。最終
生成物の純度は、Pharmacia Phastゲル(上記参照)上
のSDS−PAGE分析により、銀染色法を適用したPhastゲル
系(HeukeshovenおよびDernick、1988、Electrophoresi
s :28−32)を用いて測定した。精製の別法は例5に
示されている。
例 4 UNGおよびdUTPase欠損宿主におけるTaq DNAポリメラー
ゼの過剰発現 核酸非含有Taq DNAポリメラーゼが、細胞宿主がdut-
かつung-である点を除き、ヨーロッパ特許公開0258,017
および1988年1月12日出願のU.S.S.N.143,441(両者を
ここに参考として取入れる)に基本的には記述されてい
るようにして過剰発現された。
代表的なE.coli K12dut-およびUNG-株は、BW313、BD
896(Gene28:211−219,1986)およびBio−Rad Laborato
ries(Richmond、California)からMuta−gene in vitr
o Mutagenesisキットの一部として入手可能なCJ236/pCJ
195である。E.coli K12株BW313は、プラスミドpLSG10
(U.S.S.N.143,441に記述されているように)によって
アンピシリン耐性へと形質転換されている。
E.coli K12 BW313/pLSG10は、低濃度のトリプトフ
ァンの存在下に32℃にて生育する(米国特許4,499,188
参照)。利用可能なトリプトファンが制限される場合、
培養は37℃に移行される。培地中のトリプトファンの枯
渇、およびpLSG10によりもたらされる温度依存的なコピ
ー数の増大は、trpプロモータ(オペレータ)の抑制お
よびTaq DNAポリメラーゼの合成を生じる。
Taq DNAポリメラーゼは、U.S.S.N.143,441に記述され
た方法の修飾によって精製される。フェニルセファロー
ス溶出貯留物は、25mMトリス−HCl、pH8.3、50mM KC
l、および20mM EDTAに対して透析され、ウラシルN−
グリコシラーゼ(102−103単位ミリグラムの蛋白質で37
℃にて15分間)により処理される。次いで、該試料を75
℃にて15分間加熱し、4℃に冷却し、0.1M KClに調節
してヘパリンセファロースカラムにかけられる。
該カラムは、50mMトリス−HCl、pH7.5、0.1mM EDT
A、および0.15M KClを含有する0.2%Tween 20(緩衝液
B)により洗浄される。グリコシラーゼ処理Taq DNAポ
リメラーゼは、緩衝液B中の0.15−0.65M KClの線形勾
配を用いて溶出される。Taq DNAポリメラーゼは、約0.2
9M KClにおいて単一ピークとして溶出される。該精製D
NA非含有Taq DNAポリメラーゼは、滅菌50mMトリス−HC
l、pH8.0、250mM KCl、0.25mM EDTA、0.5%Tween−20
(Pierce、Surfact−AMPS)、および2.5mMジチオスレイ
トール(グリセロールを含まない2.5×保存緩衝液)中
に透析濾過された。該透析DNA非含有Taq DNAポリメラー
ゼは、1.5体積の滅菌(オートクレーブ)80%(w/v)グ
リセロールにより希釈され、−20℃にて保存される。
上記の発現/精製スキームは、他の熱安定性核酸ポリ
メラーゼを含む任意の蛋白質に対しても一般に適用可能
であり、定法の修飾のみによってそのように使用されて
もよい。
例 5 ウラシルN−グリコシラーゼの精製 E.coli DG116/pFC101細胞の誘発された10Lバッチ
は、約500−1,000gの細胞ペレットを産生する。1グラ
ムの細胞ペレットは、約9mgのUNGを生じ、1mgのUNGは、
約2.2×106単位のUNGである。1グラムの細胞ペレット
は、大量のUNG酵素を生じるが、該細胞は、少量の細胞
の溶解のために選択される方法である超音波照射に対し
て抵抗性である。
しかしながら、該細胞は、微量液化装置(Microfluid
izer)を使用して、より効率的に溶解される。この装置
は、長期間の商業的目的においてさえ必要とされるより
以上のUNGを含む50gの材料を必要とする。すべての細胞
溶解物が処理される必要はないが、過剰な材料の長期的
保存を許容する種々の時点で精製を停止することができ
る。
従って、約50gの細胞ペレットを加熱処理ガラスビー
カに入れ、1グラムの細胞ペレットあたり5mLのUNG溶解
緩衝液を加えた。UNG溶解緩衝液は、0.05Mトリス−HC
l、pH8.0、および1.0mM EDTAである。DTTを(0.1mM
で)加えることができるが、必要ではない。該細胞ペレ
ットは、ブレンダまたは低く設定された動力攪拌装置を
用いて再懸濁される。
該細胞は、該混合物を10,000psiにて微量液化装置を
通すことによって溶解され、該溶解物は適当な数の加熱
処理した15mL Corex遠心分離チューブに分けられる。
次いで、該チューブを、2−8℃にて10,000×gで30分
間遠心分離する。上澄をデカントし、保持し、そして使
い捨てシリンジを使用して0.45ミクロンフィルタを通し
て濾過する。該方法に習熟するまでは、分別量または精
製工程の各試料を保持し、各工程が所望の結果を与える
ことを検査すべきである。SDS−PAGEゲル上の所望のバ
ンドの存在または不在の監視は、各工程の成功を検査す
るために容易な方法である。
精製UNG調製物は、次いでDEAEセファロースカラムに
通される。該カラムは、約6mLの床体積のDEAEセファロ
ースFast Flow(Pharmacia、#17−0709−09)によって
調製される。該カラムは、最初に少なくとも10倍の床体
積の50mMトリス−HCl(トリスはヒドロキシメチルアミ
ノメタンである)、1mM EDTA、1.0M NaCl、pH8.0によ
り洗浄され、次いで少なくとも10倍の床体積の50mMトリ
ス−HCl、1mM EDTA、pH8.0により、流速約60cm/時で平
衡化される。約6mLの濾過細胞上澄をゲルに負荷し、50m
Mトリス−HCl、1mM EDTA、pH8.0により溶出させ、約0.
5mLの画分を集めた。濾過細胞上澄の残部を凍結保存し
た。画分は、280nmの吸光度について分析が行なわれ
た。A280のピークが溶出し、吸光度が下降し始めて、必
要ない物質がカラムから流し出されたことが示された際
に、溶出緩衝溶液を50mMトリス、1mM EDTA、0.3M NaC
l、pH8.0に切換えた。溶出する第2のA280ピークは、UN
G活性ピークである。該UNG活性ピークを集めた後にカラ
ムを再生するために、溶出緩衝溶液を50mMトリス−HC
l、1.0mM EDTA、1.0M NaCl、pH8.0に切換え、第3の
ピークが溶出し、溶出液の吸光度が基線に戻るまで溶出
を継続した(カラム体積の約3倍)。
第2のピークの画分(0.3M NaClで溶出されたもの)
を貯留し、密度を1.0として体積を重量により計算し、
貯留物のA280を測定した。第2のピークの溶出中(カラ
ム体積の約4倍)、カラム体積の0.1倍量の分画を集め
た。貯留された第2ピーグの画分を、少なくとも100倍
の体積の20mMトリス−HCl、1mM EDTA、pH8.0中に4時
間透析した。透析チューブは、12,000−14,000の分子量
遮断を有し、満量の2/3とし、2重の結び目または安全
クリップで封止されなければならない。透析後、該透析
物質を遠心分離し、または0.22ミクロン真空濾過ユニッ
トを通して濾過し、残渣を除去した。透析貯留物は−15
℃にて保存してよい。
次いで、該準精製調製物を陰イオン交換HPLCにかけ
る。以下のHPLC緩衝液を調製する:緩衝液A=20mMトリ
ス−SO4、pH8.0、および緩衝液B=20mMトリス−SO4
0.5M Na2SO4、pH8.0(特級のNa2SO4、例えばFluka #7
1969を使用した)。Bio−Gel DEAE−5−PW HPLCカラ
ム(Bio−Rad Laboratories)を、床体積の少なくとも
3−10倍、典型的には5倍の緩衝液Bで洗浄し、次いで
床体積の少なくとも5倍の5%緩衝液B/95%緩衝液Aに
より、流速1.0mL/分で平衡化した。ポンプおよび配管
を、緩衝液Aまたは緩衝液Bを適当に用いて初期化し、
かつ洗浄した。
A280において約5O.D.単位、典型的には約1.0mLの透析
DEAEセファロース貯留物をカラムに負荷し、溶出を5%
緩衝液B/95%緩衝液Aの混合物を用いて5分間継続し、
次いで緩衝液Bの5−13%(緩衝液Aに対して)の勾配
を15分間走らせた。次いで、緩衝液Bの13−100%の勾
配を5分間にわたって走らせた。次いで、100%緩衝液
Bを5分間走らせ、引続き緩衝液Bの100%−5%勾配
を5分間にわたって走らせ、更に5%緩衝液Bを5分間
流し、この時点でカラムは再使用の準備ができている。
溶出液は、280nmにて監視される。2個の大きいUNG含
有ピークは、15および25分(注入後の全経過時間)の間
に溶出するであろう。ピークは別個に収集される。低い
塩濃度で溶出する第1のピークをピータ1とする。画分
は、4℃にて保存されてもよい。陰イオン交換HPLCは、
所望の量のUNGが得られるまで、必要に応じて反復され
る。ピーク1およびピーク2の画分は別々に貯留され、
また貯留物の体積が(重量により)測定され、各貯留物
のA280が測定される。
陰イオン交換クロマトグラフィからの2個のUNGピー
クは、両者ともにUNG活性を有し、また両者ともに本発
明の目的に使用され得る。第2のピークは、多分、15位
のリジン残基の誘導によって、より負に荷電した酵素を
含む。しかしながら、この精製工程において、2つのピ
ークを分離することができる。下記の疎水性相互作用ク
ロマトグラフィ(HIC)のために、陰イオン交換クロマ
トグラフィからの第1のピークのみが使用された。
ピーク1貯留物の各mLについて、0.5mLのHIC試料緩衝
液(0.3Mリン酸ナトリウム、pH6、および3M硫酸アンモ
ニウム)を加え、混合した。得られた溶液の体積を計算
し、そして0.18mLのHIC緩衝液B(0.Mリン酸ナトリウ
ム、pH6、および30%v/vポリエチレングリコール)を溶
液mLあたりに添加した。各HICHPLC操作は、陰イオン交
換クロマトグラフィ工程後に収集されたピーク1貯留物
からの1.5O.D.(A280)単位を含む体積の溶液を用いて
行なわれる。
HIC HPLC工程は、Bio−Gel Phenyl−5−PWカラム
(Bio−Rad)にて行なわれる。HPLCポンプおよび配管
は、HIC緩衝液BまたはHIC緩衝液A(0.1Mリン酸ナトリ
ウム、pH6、および1M硫酸アンモニウム)を適切に使用
して初期化および洗浄された。HPLCを15%緩衝液B(85
%緩衝液Aに対して)を用いて(カラム体積の少なくと
も5倍を用い、1.0mL/分の流速で)平衡化し、以下に示
すようにプログラムした。
時 間 動 作 0.00 流速=1.0mL/分、%B=15.00 1.00 注入、積分開始(選択的) 5.00 流速=1.0mL/分、%B=15.00 18.00 流速=1.0mL/分、%B=40.00 23.00 流速=1.0mL/分、%B=100.00 30.00 流速=1.0mL/分、%B=100.00 35.00 流速=1.0mL/分、%B=15.00 50.00 流速=1.0mL/分、%B=15.00 第1の主UNG含有ピークは、注入後10−18分で溶出す
る。溶出液を、第1の主ピークのO.D.280(A280)が基
線から約0.2AU立上った際に、滅菌した12×75mmプロピ
レンチューブに集めた。収集を、ピークの下降が停止
し、上方に再度屈折し始めた時点で停止した。保存のた
めに、約4mLの保存用緩衝液(30mMトリス−HCl、pH7.5;
150mM NaCl;1mM EDTA;1mM DTT;5% v/vグリセロー
ル;および0.05%Tween 20)を、収集した溶出液の1mL
あたりに添加した。
上記の方法は、極めて純粋なUNGを製造するもので、
先行技術の調製物より純粋であって銀染色ゲル分析によ
り測定されるように99%の純度を越えている。更に、5
単位のUNGを1.2μgの環状M13DNAまたは600ngのスーパ
ーコイルpBR322(d cm-,d am-)と共に最終体積50μL
で、それぞれ37℃にて1時間インキュベートした場合
に、何らの単鎖または二重鎖エンドヌクレアーゼ活性も
検出されず;5単位のUNGを1p moleの〔3H〕−dT標識500b
pラムダPCR生成物と共に、最終体積50μLで、37℃にて
30分間インキュベートした場合に、何らの二重鎖エキソ
ヌクレアーゼ活性も検出されず;5単位のUNGを0.3p mole
の5′−〔32P〕−標識オリゴヌクレオチド(41量体)
と共に、最終体積50μLで、37℃にて30分間インキュベ
ートした場合に、何らの5′−単鎖エキソヌクレアーゼ
活性も検出されず;ならびに、5単位のUNGを、3′末
端がα−〔32P〕−コルジセピンにより標識されたオリ
ゴヌクレオチド(40量体)と共に、最終体積50μLで、
37℃にて30分間インキュベートした場合に、何らの3′
−単鎖エキソヌクレアーゼ活性も示さない。
例 6 非特異的増幅の低減 非特異的増幅は、PCRの設定および引続く伸長の間の
プライマの非特異的アニーリングが原因である。dUTPお
よびUNGの両者の取込みで、UNG不活性化(60℃以上)の
前に起こる持越dU−生成物およびdU−伸長物が、該酵素
により切断される。
dUTP/UNG増幅において、UNGを用いる25−37℃での0
−10分間のプレインキュベーションが、持越し汚染を除
去するために推奨される。しかしながら、UNGは40と50
℃との間で最大の活性を有し、これらの温度にてUNGを
用いた短いプレインキュベーション工程を組込むこと
は、非特異的増幅の最良の低減をもたらす。Taqポリメ
ラーゼは、これらの温度で相対的に最小の活性を有する
ため、UNG制限は、圧倒するTaq伸長の危険にさらされる
ことはない。
HIVまたはHILVプラスミドDNAを、臨床的に陰性の溶菌
物に打ち込み、2単位のUNGを用い、あるいは用いない
で、37、45、50、55、60、または65℃にて1−5分間の
プレインキュベーションを行い、あるいはインキュベー
ションなしで処理した。HIV試料は、SK462−431、HTLV
−1はSK432−111を用いて増幅された。すべての試料
は、以下のパラメータを用いて典型的には40サイクルに
て増幅された:1'95℃、30"55℃、1'72℃。UNGの再度の
活性化を防止するために、反応物をクロロホルム抽出前
に72℃にて一夜保持するか、あるいはクロロホルムにて
直ちに抽出してゲル電気泳動にて分析した。
非特異的増幅の量は、プライマ対に依存的であった。
HTLVプライマSK432−111は、HIVプライマSK462−431よ
り特異性が低いため、UNGの効果は劇的である。UNGを含
まない場合には、プレインキュベーションが行なわれた
場合も行なわれない場合にも、両方の系において実質的
な量の非特異的生成物が増幅される。UNGを取込むこと
により、非特異的増幅が劇的に低減される。HTLV系にお
いては、UNGの取込みのみによって、30サイクルの増幅
後に観察される非特異的バンドを減少させる。しかしな
がら、40サイクル後には、非特異的バンドは非処理試料
と同程度に現れ、UNGのみではこれらの生成物が標的と
して機能することを防止するために充分ではないことが
示唆される。
プレインキュベーション工程を組込むことにより、こ
れらの非特異的増幅が更に低減される。プレインキュベ
ーションが有用な広い温度範囲が存在する。サイクリン
グの前に室温にてプレインキュベートされた反応物は、
37−60℃にて2分間プレインキュベートされたものより
多くの背景を有していた。この温度範囲のすべてのプレ
インキュベーションは役立つものであったが、45−60゜
の間のプレインキュベーションは、矛盾なくより低い背
景を与えた。65℃におけるプレインキュベーションは背
景を低減しなかった。
HTLV系においては、背景低減の程度が実験ごとに変化
したが、真の生成物のバンドはUNGプレインキュベーシ
ョンを伴う増幅にて形成された主な分子種の一つである
ことに変化はなかった。プレインキュベーションなしで
UNGのみの場合には、主要バンドは非特異的生成物であ
った。前述したようにHIVプライマはより特異的であ
り、HIV増幅における真の生成物は、主要バンドであっ
た。40サイクルの増幅の後、両方の系で実質的な量のプ
ライマ2量体が形成された。
より短時間ではより多くの非特異的バンドが導かれる
ため少なくとも2分間のインキュベーションが推奨され
る。2〜5分間のプレインキュベーションには有意な差
異は存在せず、より長時間の前処理は無用である。
dUTP/UNG PCR法への2分間のプレインキュベーショ
ンの組込みは、ゲル電気泳動および引続く臭化エチジウ
ム染色により可視化され得るSK462−431を用いたHIV−
1の低コピー数の増幅を可能とする。HTLV−1では、20
コピーが臭化エチジウムで可視化され得るが、このレベ
ルより低いと、真の生成物と共に移動する非特異的バン
ドの存在により、またプライマ2量体の存在により妨害
される。
配列表 (2)配列番号(SEQ ID NO):1 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:28塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:1: (2)配列番号(SEQ ID NO):2 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:24塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:2: (2)配列番号(SEQ ID NO):3 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:30塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:3: (2)配列番号(SEQ ID NO):4 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:4: (2)配列番号(SEQ ID NO):5 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:30塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:5: (2)配列番号(SEQ ID NO):6 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:27塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:6: (2)配列番号(SEQ ID NO):7 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:29塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:7: (2)配列番号(SEQ ID NO):8 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:33塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:8: (2)配列番号(SEQ ID NO):9 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:28塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:9: (2)配列番号(SEQ ID NO):10 (i)配列の特徴: (A)配列の長さ:31塩基 (B)配列の型:核酸 (C)ストランドネス:一本鎖 (D)トポロジー:直線状 (ii)分子タイプ:他の核酸 (xi)配列:SEQ ID NO:10:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クウォク,シャーリー,ワイ. アメリカ合衆国94583 カリフォルニア 州サン ラモン,ロモンド サークル 611 (56)参考文献 特開 平3−91484(JP,A) 特開 平3−58785(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/68 C12N 15/00 - 15/90 BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プライマを基にした増幅反応において: (a)修飾されたヌクレオシド三リン酸dUTP、およびヌ
    クレオシド三リン酸に特異的なグリコシラーゼUNGを増
    幅反応物中に混合し; (b)工程(a)の反応物を、前記グリコシラーゼの変
    性温度以下、かつ該プライマの特異的ハイブリダイゼー
    ションのための温度以下の温度45℃〜60℃で、非特異的
    増幅生成物に取込まれた該修飾されたヌクレオチドを無
    塩基化するために充分な時間インキュベートし; (c)前記グリコシラーゼを不活性化し;そして (d)工程(c)の反応物を、前記プライマの特異的ハ
    イブリダイゼーションのための温度にてインキュベート
    する; 工程を含んでなる増幅反応における非特異的増幅の低減
    方法。
  2. 【請求項2】前記増幅反応がポリメラーゼ連鎖反応であ
    り、かつ前記反応混合物が熱安定性DNAポリメラーゼを
    含む請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】工程(b)のインキュベーションが、2−
    5分間行われる請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記熱安定性ポリメラーゼがTaqポリメラ
    ーゼである請求の範囲第2項に記載の方法。
  5. 【請求項5】慣用および非慣用のヌクレオシド三リン酸
    を増幅反応混合物中に混合し、慣用および非慣用のヌク
    レオチドが取込まれた増幅生成物を生成させることによ
    り生じる、先行する増幅から生成した核酸により汚染さ
    れた核酸増幅反応系の無効化方法であって、該非慣用ヌ
    クレオチドの共有結合を加水分解することにより汚染増
    幅生成物を分解することを含んでなり、ここで、前記非
    慣用ヌクレオチドがアルキル化された塩基を含んで成
    り、又は前記非慣用ヌクレオチドがデオキシイノシン−
    5'三リン酸である方法。
  6. 【請求項6】増幅生成物の分解が、非慣用ヌクレオチド
    に対して特異的なDNAグリコシラーゼを用いた処理によ
    り行なわれる請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記塩基が、N−7メチルグアニンまたは
    3−メチルアデノシンのいずれかである請求の範囲第6
    項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記グリコシラーゼが、ハイポキサンチン
    −DNAグリコシラーゼ、3−メチルアデニン−DNAグリコ
    シラーゼI、および3−メチルアデニン−DNAグリコシ
    ラーゼIIよりなる群から選択される請求の範囲第6項に
    記載の方法。
  9. 【請求項9】前記増幅生成物が、グリコシラーゼ処理に
    より生成された無塩基部位において、加熱またはAPエン
    ドヌクレアーゼを用いた処理によって切断された請求の
    範囲第6項に記載の方法。
  10. 【請求項10】増幅不能にされ得る増幅された核酸を生
    成し、これにより引続く増幅反応を汚染する増幅された
    核酸の有害な効果を阻止する手段を提供することによる
    改良がなされるQベータレプリカーゼ増幅反応による核
    酸増幅の改良方法であって、前記反応はQベータレプリ
    カーゼによるプローブ配列の複写を含み、前記改良は非
    慣用ヌクレオシド三リン酸をQベータレプリカーゼ増幅
    反応混合物に取入れて該増幅された核酸が非慣用ヌクレ
    オチドを含有するようにしたこと、および前記増幅され
    た核酸を前記非慣用ヌクレオチドに対するDNAグリコシ
    ラーゼにより処理することを含む、Qベータレプリカー
    ゼ増幅反応により改良された核酸増幅方法。
  11. 【請求項11】増幅不能にされ得る増幅された核酸を生
    成し、これにより引続く増幅反応を汚染する増幅核酸の
    有害な効果を阻止する手段を提供することによる改良が
    なされるリガーゼ増幅反応による核酸増幅の改良方法で
    あって、前記反応はオリゴマーの連結を含み、前記改良
    は非慣用ヌクレオシド三リン酸を反応混合物に取入れて
    該増幅された核酸が非慣用ヌクレオチドを含有するよう
    にしたこと、および前記増幅された核酸を前記非慣用ヌ
    クレオチドに対するDNAグリコシラーゼにより処理する
    ことを含む、リガーゼ増幅反応による改良された核酸増
    幅方法。
  12. 【請求項12】前記オリゴマーがデオキシリボポリヌク
    レオチドであり、前記非慣用ヌクレオチドがデオキシウ
    リジン−5'−一リン酸である請求の範囲第10項または第
    11項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記非慣用ヌクレオチドが、前記オリゴ
    マーの3'−末端に位置する請求の範囲第12項に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】前記改良が、更に前記増幅された核酸を
    ウラシルDNAグリコシラーゼおよび加熱により処理する
    ことを含む請求の範囲第12項に記載の方法。
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