JP2011505845A - 核酸増幅に伴う汚染物質の排除 - Google Patents

核酸増幅に伴う汚染物質の排除 Download PDF

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Abstract

【課題】核酸増幅における、キャリーオーバー汚染の排除に関する。
【解決手段】増幅反応においてキャリーオーバー汚染物質を排除するための、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素を伴う非天然塩基の増幅反応における使用。
【選択図】なし

Description

本発明は、増幅反応におけるアンプリコンでのキャリーオーバー汚染の可能性を克服する戦略に関する。
1985年前後に開発されたポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Saiko,R.K.、Scharf,S.、Faloona,F.、Mullis,K.B.、Horn,G.T.、Erlich,H.A.、Arnheim,N.(1985). Science. 230: 1350-1354)は、事実上いかなる標的生物に由来するものでも、DNAであれRNAであれ、ほんのわずかな量の核酸の検出および指数関数的増幅を可能にすることによって、生物システムの研究に革命をもたらした。通常のPCR反応は、Taq DNAポリメラーゼなどの好熱性酵素、マグネシウムイオン(Mg2+)および4種のデオキシ−ヌクレオシド三リン酸(dNTP)、デオキシアデニン三リン酸(dATP)、デオキシグアニン(dGTP)、デオキシチミン(dTTP)およびデオキシシトシン(dCTP)の混合物を含む。理論上は、1コピーの核酸分子が、指数関数的に増幅され得、産物が、アガロースゲル電気泳動によって簡単に可視化され得るよう、十分に増幅された材料が得られる。したがって、40サイクルの増幅を実施した場合には、単一の反応で、およそ2×1012コピーの標的核酸が生じる(nが、使用されるPCRサイクルの数である場合、およそ2コピー)。
増幅産物(本明細書においてアンプリコンと呼ばれる)の偶然の遊離を管理する戦略が実行されない場合は、PCRにおいて生成された多数のアンプリコンによる、キャリーオーバー汚染が問題となる。PCRの誕生以来、この方法の派生物、ならびに新規核酸増幅法(例えば、逆転写PCR(RT-PCR)、リガーゼ連鎖反応、等温増幅、ローリングサークル型増幅)が開発されてきたが、それらのすべてがキャリーオーバー汚染の影響を受けやすい。キャリーオーバー汚染物質の存在は、偽陽性結果の1つの理由である。研究室状況では、特に、キャリーオーバー汚染物質の結果としての偽陽性結果は、データを無価値にする。したがって、実験は、相当に増大した経費および労力をかけて反復されなければならない。臨床状況では、キャリーオーバー汚染と関連している場合もそうでない場合も偽陽性結果は、特に、結果が、患者管理のための正しい投薬計画の決定に使用される場合には、深刻な結果を有し得る。
キャリーオーバー汚染は、以前増幅された標的DNAがアッセイに偶然に、または気づかずに入ることの結果として起こる。汚染物質は、質の悪い研究室業務の結果として、または汚染された実験機器、使い捨ておよび使い捨てではないガラス製品、プラスチック製品および試薬、ならびに試験とその他の環境汚染物質間のキャリーオーバー汚染の結果としてアッセイに入ってしまう可能性がある。
必要な場合には、汚染物質を含まない結果を達成するための2つの態様−(a)「防衛の最前線」としての汚染の防止および(b)汚染物質の破壊がある。
PCR汚染物質を破壊するために使用できる方法として、(i)UV照射、(ii)次亜塩素酸ナトリウム、塩酸またはヒドロキシルアミン塩酸塩を用いる化学的排除、または(iii)1種または複数の酵素(単数または複数)を用いる処理が挙げられる。PCRプレミックス、実験室の表面、消耗品および機器からDNA/RNAを排除するのに効率的であるUV照射は、ヌクレオチドの酸化を誘導し、その結果、一本鎖および二本鎖が破壊され、隣接するピリミジン間にシクロブタン環が形成される。形成されたピリミジン二量体は、Taqポリメラーゼによる産物の伸長を阻害する。次亜塩素酸ナトリウムは、強力な酸化剤であり、これもまた、核酸中の一本鎖および二本鎖の破壊を誘導する。還元剤であるヒドロキシルアミン塩酸塩は、正常な塩基対形成を破壊し、効率的なPCR後汚染防止であるが、変異原性である。しかし、これらの方法は、主に表面および容器の汚染除去に限定され、PCR反応プレミックスの実際の準備とは適合しない。
核酸標的の酵素的処理は、汚染物質を排除するための第3の方法であり、核酸増幅反応と適合するとわかっている。汚染物質を破壊するために使用される酵素として、DNアーゼ、RNアーゼまたはエンドヌクレアーゼ/特定のヌクレオチドまたはヌクレオシドを標的とするDNA修復酵素、例えば、ウラシルDNAグリコシラーゼを挙げることができる。DNアーゼおよびRNアーゼは、核酸およびその増幅産物を除去するのに効率的であるが、サブクローニングなど下流適用に干渉するであろう、不活性化後に残存する酵素活性がある場合がある。より重要なことには、このような酵素の使用もまた、標的分子ならびに可能性ある汚染を両方とも破壊するので、PCR反応混合物の準備と適合しない。
ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)/ウラシル−N−グリコシラーゼ(UNG)は、おそらく、キャリーオーバー汚染物質を排除するために使用される、最もよく知られているエンドヌクレアーゼである。増幅反応では、dTTPは、dUTPで置換され、これがUDG/UNG消化の標的である。この酵素は、一本鎖および二本鎖DNAの糖骨格からウラシルを除去して脱塩基部位を作製し、サーマス・アクアチウス(Thermus aquatius)由来DNAポリメラーゼ(Taq DNAポリメラーゼ)などの熱安定性酵素がこれを迂回して非効率的になり、ひいては、核酸増幅を阻害する。このUDG/UNG−dUTP汚染管理戦略は、単一試験管核酸増幅と適合しており、それによって、試験管を開けることに起因するさらなる汚染の機会が最小になる。具体的に言えば、この酵素を、dTTPの代わりにdUTPを含有するPCR反応プレミックス中に含めてもよい。UDG/UNGは、増幅前にPCR反応混合物中に入ってしまったdUTPを含有する任意の増幅汚染物質を特異的に分解する。次いで、この酵素を、PCRの最初の変性工程の間に不活化して、新規標的アンプリコンの分解を防ぐ。この系は、PCRにおけるキャリーオーバー汚染を防ぐよう適応させられており、種々の増幅キットにおいて商業的に販売されている。しかし、この戦略は、重亜硫酸ナトリウム処理された核酸とは適合しない。これは、この修飾の工程が、シトシン残基を、ウラシルスルホニル中間体を介してウラシルに脱アミノ化するからである。
重亜硫酸ナトリウム修飾は、重亜硫酸塩(bisulphite)反応によってシトシン残基が変換されるが、5メチル−シトシンは、この化学修飾に対して耐性であるので、DNAのメチル化状態を調べるために広く用いられている技術である。ヒトゲノムにおけるシトシン残基のメチル化は、発生および胚発生における遺伝子発現の調節および制御において極めて重要であることがわかっている。腫瘍抑制遺伝子および癌遺伝子のシトシン−グアニン(CG)リッチプロモーター中のシトシンの低メチル化および過剰メチル化は、発癌の過程に関係するとされている。DNAの重亜硫酸ナトリウム修飾は、5−メチル−シトシンが、発癌、発生および胚発生において役割を果たすという役割の研究を大きく促進した。しかし、重亜硫酸塩法自体は、重亜硫酸塩修飾工程の際に生じたウラシル残基が、任意のクロスオーバー汚染物質とともに分解されるので、理論的に言えば、現実的には、UDG/UNG−dUTP汚染戦略とは不適合である。
しかし、最近開発された方法は、重亜硫酸ナトリウム処理された標的DNAを含有するPCR反応物におけるキャリーオーバー汚染の排除におけるUDGの使用を可能にした。重亜硫酸ナトリウム修飾における重要な工程は、6−スルホニルウラシル中間体からのスルホン酸基の除去である。一般に、この除去は、DNAポリメラーゼが、かさ高い付加物を含有するDNAの増幅で極めて非効率であるので、増幅またはさらに処理の前に、処理されたDNAを、高温のアルカリ環境に付すことによって起こる。この方法では、6−スルホニルウラシル(Epigenomics AGによって「SafeBis DNA」と呼ばれる)は、修飾および脱塩後、直ちに脱スルホン化されるわけではない。SafeBis DNA中のスルホニル基は、UDG消化に対して保護を与えるようであり、従って、上記のUDG/UNG−dUTP汚染管理戦略を、標的DNAを分解することなくPCRと合わせることができる。UDG/UNG処理後、反応物を約95℃に20〜30分間加熱すると、その結果、UDG/UNGが不活化され、同時に、Taq DNAポリメラーゼを活性化し、6−スルホニルウラシル残基を脱スルホン化することができる。
SafeBis DNAを包含するこの方法に関しては、いくつかの制限パラメータが存在する。第1に、SafeBis DNAは、溶出され、低温の中性pHの溶液中に保存されなければならない。8〜9を超えるアルカリpHおよび/または高い保存温度が、SafeBis DNAの脱スルホン化を誘導する。SafeBis法では、修飾されたDNAは、滅菌水で溶出されることになっている。DNAは、酸性加水分解に対して弱く、従って、水中で保存された場合には、分解に対して感受性が高いので、DNAは、長期間の保存のためには、TEバッファーに再懸濁されるべきであると推奨されている。
この技術の別の制限は、高い汚染物質濃度は、この系によって破壊されない場合があるということである。UDG/UNGのキャリーオーバー汚染物質の除去は、高濃度の汚染物質の存在下では最適ではない場合がある。50℃未満のPCRアニーリング温度では、UDGは再活性化された状態とならず、従って、標的核酸とPCRの際に生じたアンプリコンの両方を消化する場合がある。重要なことに、SafeBis法は、最大10,000コピーまでのアンプリコンを成功裏に除去するとしか評価されていない。しかし、標準の40サイクルPCRは、約240または2×1012コピーの核酸標的を増幅できる。UDG/UNG−dUTPキャリーオーバー汚染管理戦略は、SafeBis DNAにとって妥当である(ある程度)ことが確認されている一方、重亜硫酸ナトリウム変換のウラシル中間体ならびにウラシル−D−およびウラシル−N−グリコリアーゼ(glycolyase)活性を利用しない別の効率的な方法が、これらの制限を克服し得る。
一般的な意味では、従来法のその他の制限は、UDG/UNG酵素の特性と関連している。UDGは、PCRの最初の変性工程の際に不活化されるといわれており、酵素を不活化するのに95℃で10分間の変性が必要とされる。hot−start Taqポリメラーゼ酵素を利用しない標準PCRは、通常、95度で3〜5分の最初の変性を有し、これは、UDGまたはUNGを不活化するのに十分ではない場合がある。さらに、熱安定性UNGが、75℃〜90℃の温度で何らかの残存活性を保持する可能性もあり、55℃未満の温度ではUDG活性が部分的にしか再活性化され得ない。実際、酵素が、不活性のままであることを確実にするために、PCRの完了に、72℃浸漬/保存工程を含めるべきであると推奨されてきた。設計されるプライマー/オリゴヌクレオチドのうち相当な割合が、55℃未満または約55℃の最適アニーリング温度を有し、従って、新規に増幅されたDNA鎖が、PCRの際に切断される可能性がある。これらの問題の一部またはすべてが、HK(商標)UNG熱不安定性ウラシル−N−グリコシラーゼなどの熱不安定性UDGまたはUNGを使用することによって克服され得る。
本発明者は、増幅反応におけるキャリーオーバー汚染排除におけるUDG/UNGの必要性を撤廃する手順を開発した。
本発明は、核酸増幅の不要な産物であるキャリーオーバー汚染物質を排除するための戦略に関する。概して、本発明は、汚染物質アンプリコンへの非天然塩基の組み込みおよび非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素の使用に関する。
第1の態様では、本発明は、キャリーオーバー汚染物質を排除するための、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素を伴う非天然塩基の増幅反応における使用を提供する。
非天然塩基は、エンドヌクレアーゼ基質、好ましくは、エンドヌクレアーゼV基質である、核酸中に組み込まれ得る化合物と定義される。適した非天然塩基の例として、イノシン、キサントシン、オキサノシン、デオキシヌクレオチドまたはそのデオキシ−三リン酸類似体がある。その他の非天然塩基も、適したエンドヌクレアーゼの選択的分解特徴を使用する本発明に適したものであり得ると理解されたい。
好ましくは、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素として、エンドヌクレアーゼVがある。
本発明は、in vitroでDNAおよびRNAなどの正常な核酸および重亜硫酸塩処理された核酸の線形または指数関数的複製とともに使用できる。増幅/複製プロトコールにおいて使用される正常な反応条件に加え、反応条件を調整することができる。
第2の態様では、本発明は、
(a)デオキシイノシン三リン酸(dITP)またはデオキシキサントシン三リン酸(dXTP)またはデオキシオキサノシン(dOTP)またはそれらの組合せ、
(b)デオキシグアニン三リン酸(dGTP)デオキシアデニン三リン酸(dATP)、デオキシシトシン三リン酸(dCTP)、デオキシチミン三リン酸(dTTP)を包含するデオキシヌクレオチド(dNTP)、
(c)非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素、および
(d)熱安定性ポリメラーゼ
を含む増幅反応混合物を提供する。
増幅反応混合物は、使用されているdITPまたはdXTPまたはdOTPまたはそれらの組合せの濃度と比較して、制限濃度の1種または複数のdNTPを含むことが好ましい。
非天然塩基dITPが使用される場合には、増幅反応混合物は、制限濃度のdGTPを含むことが好ましい。
非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素は、エンドヌクレアーゼVなどのエンドヌクレアーゼであることが好ましい。エンドヌクレアーゼVはまた、デオキシイノシン3’−エンドヌクレアーゼとしても知られ、標準dNTPのバックグラウンドから、デオキシイノシンが組み込まれた一本鎖および二本鎖核酸を優先的に認識できる、大腸菌(Escherichia coli)細菌に由来するDNA修復酵素である。より最近、サルモネラ菌属およびサーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)(TMA)などの生物からその他のエンドヌクレアーゼV酵素が単離され、これらはオリジナルの大腸菌酵素と同様の基質認識を有することがわかった。この酵素は、イノシンを含有する核酸鎖を優先的に切断するが、キサントシンおよびオキサノシン残基を含有する核酸も、損傷の3’側の2番目のホスホジエステル結合で切断し、3’ヒドロキシル基および5’ホスホリル基とともにニックを残す。修復タンパク質の存在下では、ヌクレオチド類似体が、次いで、切除され、修復される。エンドヌクレアーゼVはまた、デオキシウリジン残基、脱塩基部位または尿素、塩基ミスマッチ、挿入/欠失ミスマッチ、ヘアピンおよび不対ループ、フラップおよび偽Y構造(pseudo-Y structures)を含むDNAを、相当に低率ではあるが認識する。
すべての核酸の増幅とともに使用するのに適した熱安定性ポリメラーゼとして、それだけには限らないが、好熱性および中温性DNAポリメラーゼ(例えば、Taq、Pfu、Tth、Tfl、Pfx、Pfx50(商標)、Tko、Bst、Vent(登録商標)、Deep Vent(商標)、Phusion(商標)、ABV、UlTima、DyNAzyme EXT(商標)、Therminator、polκ、pol IV、Dbh、Dpo4およびDpo4様酵素、DNA I、DNA I ポリメラーゼのクレノウ断片、Phi29、T4およびT7 DNAポリメラーゼ)、逆転写酵素(例えば、AMV RT、M-MuLV RT、ThermoX RT(商標)、Thermoscript RT(商標)、スーパースクリプト III)およびエンドヌクレアーゼ(例えば、エンドヌクレアーゼIII、IV、V、VIII、T7エンドヌクレアーゼ I)およびそれらの突然変異体またはキメラが挙げられる。dNTP、主にdCTPを(dITPと反対に)挿入することに適合していることがわかっている酵素として、Taq、Pfu、Tthおよびサーモコッカス・コダカラエンシス(Thermococcus kodakaraensis)KOD1由来のKODならびに標準Taqポリメラーゼよりもイノシン残基を効率的にを組み込むことがわかっている5D4と呼ばれるTaqポリメラーゼの修飾変異体がある。
本発明において使用するための可能性ある候補であるか、または増幅活性を起こすかまたは増強するためにさらに改変される、いくつかの改変ポリメラーゼが、EP18012113に開示されている。EP18012113において定義される酵素5D4は、イノシン含有核酸を増幅するのに特に適していることが本発明者によって見出されている。
増幅反応混合物は、増幅のためのプライマーまたはプライマーセットをさらに含有し得る。
第3の態様では、本発明は、核酸増幅の間に起こり得るキャリーオーバー汚染を排除する方法であって、
(a)増幅される核酸鋳型を含有する試料を提供する工程と、
(b)増幅反応のための、プライマー、プローブまたはオリゴヌクレオチドを提供する工程と、
(c)本発明の第2の態様の増幅混合物を提供する工程と、
(d)反応混合物中の、非天然塩基を含有する任意のアンプリコンが、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素によって分解されるよう、インキュベーション反応を実施する工程と、
(e)インキュベートされた反応混合物を、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素を不活化する温度で加熱する工程と、
(f)核酸鋳型から所望の産物を増幅するために増幅反応を実施する工程と
を含む方法を提供する。
上記方法は、
(g)増幅産物をさらに処理または分析する工程
をさらに含み得る。
処理または分析する工程は、増幅産物のゲル電気泳動、ハイブリダイゼーション、消化、リアルタイム増幅、アレイベースのアプローチ、RFLP分析および変法などの任意の適した手段によって、増幅産物の配列、メチル化状態、大きさ、長さを決定することを含み得る。
試料は、天然および重亜硫酸塩修飾されたDNA、RNAおよびcDNAまたはそれらの核酸のいずれかの組合せを含み得る。
インキュベート工程(d)は、約0℃〜約70℃であることが好ましい。加熱は、約37℃であることがより好ましい。
インキュベート工程(d)は、通常、1秒間〜約90分間実施すればよい。本発明者は、約37℃で約15分間インキュベートする工程が、ほとんどのPCR反応にとってよく働くことを見出した。
加熱工程(e)は、約70℃〜約95℃であることが好ましい。加熱は、イノシンを含有する核酸を分解できる酵素の完全不活性化を確実にするよう、約95℃であることがより好ましい。
増幅反応(f)は、熱安定性ポリメラーゼが、プライマー、プローブまたはオリゴヌクレオチドを使用して核酸鋳型をコピーするような通常の方法で実施することが好ましい。
本発明は、増幅反応のキャリーオーバー汚染を排除するために、重亜硫酸塩処理核酸に特に適している。
本発明の方法は、先行技術とは異なり、適した酵素の、核酸逆転写および/または増幅工程の間にdITPを組み込む能力を利用する戦略を提供する。最初に、本発明は、核酸増幅の工程の間の新生合成核酸鎖へのdITPの組み込みを可能にする。その後の逆転写および/または増幅反応では、本方法は、逆転写および/または増幅そのものの開始に先立って、反応容器中のdITPを含有する任意のキャリーオーバー汚染物質を認識し、切断するエンドヌクレアーゼV酵素またはその他の適した酵素の能力を利用する。本方法は、重亜硫酸ナトリウム処理核酸に使用するのに特に適しているが、本方法は、天然核酸を鋳型として使用するすべての逆転写および増幅反応におけるキャリーオーバー汚染物質排除に適用でき、そのことが示されている。このキャリーオーバー汚染防止手段は、単一または複数の反応容器中で実施される、核酸を、線形または指数関数的に、逆転写および/または増幅する工程に関与するすべての技法(例えば、PCR、RT-PCRおよび/またはその他のDNA複製法)に適用できる。
本明細書を通じて、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、単語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」または「含んでいる(comprising)」などの変形は、記載された要素、整数もしくは工程または要素、整数もしくは工程の群を含むことを意味するが、任意のその他の要素、整数もしくは工程または要素、整数もしくは工程の群を含まないことを意味するものではないと理解されよう。
文書、作用、物質、装置、品目または本明細書に含まれている同様のものについての任意の議論は、単に、本発明に状況を提供することを目的とするものである。これらの問題のいずれかまたはすべてが、先行技術の基礎の一部を形成するか、本明細書の各請求項の優先権主張日より前にオーストラリアにおいて存在したような、本発明が関連する技術分野における共通の一般知識であったということの承認ととられるべきではない。
本発明がより明確に理解され得るよう、好ましい実施形態を、以下の図面および実施例を参照して記載する。
種々の濃度のデオキシイノシン三リン酸(dITP)およびデオキシグアニン三リン酸(dGTP)を補充したPCR反応混合物を使用したPCR増幅の結果を示す図である。 図1からのPCR産物の、エンドヌクレアーゼV酵素消化を使用するPCR増幅の結果を示す図である。 「汚染物質」のエンドヌクレアーゼV処理後のPCR増幅の結果を示す図である。 「汚染物質」のエンドヌクレアーゼV処理後の20および25サイクルのPCR増幅の結果を示す図である。 「汚染物質」の排除に対する、可変エンドヌクレアーゼV濃度の効果を示す、PCR増幅の結果を示す図である。
本発明者は、キャリーオーバー汚染排除におけるUDG/UNGの必要性を撤廃する手順を開発した。代わりに、エンドヌクレアーゼVの特性およびその好ましい基質dITPまたはキサントシンおよびオキサノシンまたはそれらの組合せなどのその他の好ましい基質を利用して、重亜硫酸塩処理されたDNAを用いて研究することに伴う種々の制限を克服する。実際、本発明は、すべての種類の核酸(DNA、RNA、cDNA)に適用でき、重亜硫酸塩処理された核酸試料と処理されていない核酸試料の両方に適用できる。
本発明は、重亜硫酸塩修飾された核酸における優れたキャリーオーバー汚染防止を提供する。本発明は、キャリーオーバー汚染物質の完全な、特異的な排除を可能にする。本発明は、SafeBis法とは異なり、脱スルホン化の工程を促進するだけでなく、核酸を保存の間の分解から保護する適したアルカリバッファー中での、修飾された核酸の溶出、部分または完全脱スルホン化および安定な保存を可能にする。この強力な汚染排除戦略とロバストな重亜硫酸ナトリウム処理法(US7288373)との組合せによって、メチル化状態の信頼できる正確な評価または微生物の特異的な高感度の検出が可能になる。
本発明は、修飾されていない核酸鋳型のその他の線形および指数関数的増幅、例えば、それだけには限らないが、PCR、RT−PCR、等温増幅、ローリングサークル型増幅、全ゲノム増幅ならびに核酸の線形または指数関数的逆転写および/または増幅を含むすべての方法に適用できる。さらに、本発明は、それらの基質がRNAまたはDNA中の天然に存在するヌクレオチドまたはヌクレオシドではない2種のその他のエンドヌクレアーゼである、FpgおよびhOGG1の使用を提供する。両酵素は、切断のための損傷の5’および3’の最初のホスホジエステル結合を標的とすることによって、プリン、好ましくは、8−オキソグアニンを酸化すると報告されている。8−オキソグアニンは、酸化反応の変異原性塩基副産物である。本来、存在する見込みのないものなので、ヌクレオシド類似体の使用は、本発明と同様に働くはずである。さらに、キサントシンおよびオキサノシンは両方とも、グアニンの自然発生的脱アミノ化産物であり、これらはまた、異なる細菌供給源に由来するエンドヌクレアーゼV酵素によって認識される。したがって、これらの非天然塩基もまた、PCR産物に組み込み、不要なPCRクロスオーバー汚染を排除するのに有用であり得る。
本発明に使用される要素は、すべての種類の核酸の逆転写および/または増幅を含むすべての技法においてキャリーオーバー汚染を排除するためのキットの形態で提供され得ると理解される。
非天然塩基
非天然塩基は、本明細書において、核酸に組み込まれることができ、かつエンドヌクレアーゼ基質、好ましくは、エンドヌクレアーゼV基質である化合物として定義される。適した非天然塩基の例として、イノシン、キサントシン、オキサノシン、デオキシヌクレオチドまたはそれらのデオキシ三リン酸類似体がある。その他の非天然塩基も、適したエンドヌクレアーゼの選択的分解特徴を使用する本発明に適したものであり得ると理解されたい。
酵素
非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素(ezyme)として、エンドヌクレアーゼVなどのエンドヌクレアーゼがある。エンドヌクレアーゼVはまた、デオキシイノシン3’−エンドヌクレアーゼとしても知られ、標準dNTPのバックグラウンドから、デオキシイノシンが組み込まれた一本鎖および二本鎖核酸を優先的に認識できる、大腸菌(Escherichia coli)細菌に由来するDNA修復酵素である。より最近、サルモネラ菌属およびサーモトガ・マリティマ(Thermotoga maritima)(TMA)などの生物からその他のエンドヌクレアーゼV酵素が単離され、これらはオリジナルの大腸菌酵素と同様の基質認識を有することがわかった。この酵素は、イノシンを含有する核酸鎖を優先的に切断するが、キサントシンおよびオキサノシン残基を含有する核酸も、損傷の3’側の2番目のホスホジエステル結合で切断し、3’ヒドロキシル基および5’ホスホリル基とともにニックを残す。修復タンパク質の存在下では、ヌクレオチド類似体が、次いで、切除され、修復される。エンドヌクレアーゼVはまた、デオキシウリジン残基、脱塩基部位または尿素、塩基ミスマッチ、挿入/欠失ミスマッチ、ヘアピンおよび不対ループ、フラップおよび偽Y構造(pseudo-Y structures)を含むDNAを、相当に低率ではあるが認識する。
すべての核酸の増幅とともに使用するのに適した熱安定性ポリメラーゼとして、それだけには限らないが、好熱性および中温性DNAポリメラーゼ(例えば、Taq、Pfu、Tth、Tfl、Pfx、Pfx50(商標)、Tko、Bst、Vent(登録商標)、Deep Vent(商標)、Phusion(商標)、ABV、UlTima、DyNAzyme EXT(商標)、Therminator、polκ、pol IV、Dbh、Dpo4およびDpo4様酵素、DNA I、DNA I ポリメラーゼのクレノウ断片、Phi29、T4およびT7 DNAポリメラーゼ)、逆転写酵素(例えば、AMV RT、M-MuLV RT、ThermoX RT(商標)、Thermoscript RT(商標)、スーパースクリプト III)ならびにエンドヌクレアーゼ(例えば、エンドヌクレアーゼIII、IV、V、VIII、T7エンドヌクレアーゼ I)およびそれらの突然変異体またはキメラならびに標準Taqポリメラーゼよりもイノシン残基を効率的にを組み込むことがわかっている5D4と呼ばれるTaqポリメラーゼの修飾変異体が挙げられる。
本発明において使用するのに適していると思われるその他のポリメラーゼ酵素の例は、WO99/02671、WO00/40712、WO02/22869、WO03/044187、WO05/045およびEP18012113(Medical Research Council)に開示される改変法を使用して得られる。
本発明において使用するための可能性ある候補であるか、または非天然塩基を含有する核酸に対する活性を起こすかまたは増強するためにさらに修飾される、いくつかの修飾された酵素が、EP18012113に開示されている。例として、2F3、1A10、1A9、2F12、1C2、2G6、1A8、2F11、2H4、2H9、1B12、2H2、1C8、2H10X、3A10、3B5、3B6、3B8、3B10、3C12、3D1、4D1および5D4と表される酵素が挙げられる。酵素5D4が、イノシンを核酸に組み込むのに特に適していると本発明者によって見出された。
試料調製
試料は、組織、細胞から調製してよく、または血液、尿、糞便、精液、脳脊髄液、洗浄などの任意の生体試料、脳、結腸、泌尿生殖器、肺、腎臓、造血、乳房、胸腺、精巣、卵巣、子宮などの供給源から得た細胞または組織、胚または胚以外の系統から得た組織、環境試料、植物、細菌、細胞内寄生生物、ウイルス、真菌、原虫およびウイロイドなどをはじめとする微生物であり得る。本発明による処理に適した、哺乳類細胞種は、B.Albertsら、1989年、The Molecular Biology of the Cell、第2版、Garland Publishing Inc New York and London、995−997に要約されている。
ヒト、動物、植物、細菌、真菌およびウイルス起源の試料から得た天然および重亜硫酸塩修飾された標的配列の転写および/または増幅とは、受精から死後48時間までのすべての細胞、組織および臓器における、すべての生活環ステージ、ならびに、顕微鏡スライドなどの組織学的供給源に由来し得る試料、ブロックに包埋された試料、または合成もしくは天然表面から、もしくは液体から抽出された試料にも及ぶものとする。
分析は、健常な個人(WHOによって定義される健康)の細胞、組織および臓器間での、ならびに罹患個人から得た細胞、組織および臓器間での、天然に起こる変動を含む。この意味で罹患は、Harrison’s Principles of Internal Medicine、第12版、Jean D Wilsonら編、McGraw Hill Incおよび続くその後の版に記載されるか、参照される、すべてのヒト疾患、苦痛、不快および異常な状態;ならびにOMIM(Online Mendelian Inheritance in Man、www.ncbi.gov)に記載されるすべての疾患、苦痛、不快および異常な状態を含むが、主な死因、すなわち、悪性腫瘍、(癌)、虚血性心疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、肺炎およびインフルエンザ、動脈の疾患、(アテローム性動脈硬化症および大動脈瘤を含む)、真性糖尿病、ならびに不安神経症、ストレス関連精神神経状態および肥満症などの社会的に衰弱する状態と一緒の中枢神経系疾患ならびに異常な染色体数または染色体再編に起因するすべての状態、(常染色体ならびに性染色体が関与する異数性、重複、欠乏、転座および挿入)、ならびにミトコンドリアゲノムの同様の異常に重点を置く。
正常な個体または罹患個体は、(i)多様な民族性および進化的系統の集団、(ii)種族および地理的隔離集団、(iii)亜種、(iv)同一または異なる性別の双子または高次の多胎児、(v)正常な接合方法、人工授精、胚幹細胞法による、または核移植(体細胞または生殖系列核から得た)によるクローニングから、またはミトコンドリアもしくはその他の細胞小器官のインプットもしくは修飾から生じる個体、(vi)トランスジェニックノックアウト、ノックインまたはノックダウン法(in vivo、ex vivo、または遺伝子活性が一時的にまたは永久に改変される任意の方法、例えば、RNAi、リボザイム、トランスポゾン活性化、薬物または小分子法、ペプチド核酸(PNA)、インターカレーティング核酸(INA)、アルトリトール(Altritol)核酸(ANA)、ヘキシトール核酸(HNA)、ロックド核酸(LNA)、シクロヘキサニル核酸(CNA)など、または限定されるものではないが、Trojanペプチドなどの核酸ベースのコンジュゲートによるのいずれかの方法によって得られる個体、あるいは正常または異所性の妊娠の任意の段階の個体からのものであり得る。
分析はまた、以下のパラメータの変化および根底にある機序を、正常に変動する系および罹患系の両方で、診断および疾患状態モニタリングまたは決定および治療的変更を目的として、細胞外様式または細胞内様式でヒト疾患と関連している、原核生物または真核生物およびウイルス(またはそれらの組合せ)由来の、天然および修飾されたDNA、cDNAまたはRNAも含む。
(i)遺伝病、
(ii)生物起源であろうと非生物起源であろうと、環境によって誘発される因子によって引き起こされる非遺伝的疾患またはエピジェネティックな疾患(この意味での環境は、妊娠のすべての段階の間、または受精および不妊処置の条件下の生物自体の内の環境も含むととられる)、
(iii)遺伝病または非遺伝病の素因、例えば、「プリオン」クラスの因子によって、圧力変化および無重力に対する曝露によって、または放射線の影響によって引き起こされる作用、
(iv)すべての細胞種、組織、臓器系および生体ネットワークにおける加齢の過程における(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、例えば、年齢関連鬱病、疼痛、精神神経および神経変性状態および閉経前および閉経後状態、(例えば、男女ともの受精能の低下)、
(v)癌における(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、(例えば、DNA増幅、欠失、再編、転座および挿入事象から生じる異常な核型を有する細胞における変化)、および種々の細胞周期現象におけるそれらの変動または変化(例えば、日周リズム、光周期、睡眠、記憶、および「時差ぼけ」に対する細胞周期の効果)、
(vi)接合子から、胚発生、胎児発達、誕生、青年期、成人期および老齢期までの最も広義に定義される代謝ネットワークにおける(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化(例えば、低酸素症、無酸素症、任意の種類の照射(イオン化であろうと、非イオン化であろうと、または化学療法薬治療、近距離の岩などの自然源から、または軍もしくは政府支援の活動からの「放射性降下物」からの高高度曝露照射から生じるものであろうと)、ストレスによって、またはミトコンドリア、核またはオルガネラゲノム間の不均衡によって引き起こされる代謝効果、
(vii)タンパク質、ポリペプチド、ペプチドおよびDNA、RNA、PNA、INA、ANA、HNA、LNA、CNAなど、またはペプチドアプタマー(例えば、翻訳後付加物、翻訳後切断産物、翻訳後修飾(例えば、インテインおよびエキセイン、ユビキネーション(ubiquination)および分解産物)を含む任意のもの;複数の稀な天然アミノ酸ならびに単一の稀なアミノ酸(例えば、学習、脳成長および細胞死に関与するD−セリン)を含有するタンパク質、ポリペプチドおよびペプチド;薬物、生物薬剤、化学物質(化学物質および生物薬剤の定義は、G.Ashton、2001、Nature Biotechnology 19、307-3111のものである))、既存の化合物の代謝産物、新規塩、プロドラッグ、エステル、ワクチン、抗原、ポリケチド、非リボソームペプチド、ビタミン、および任意の自然源に由来する分子(例えば、植物由来シクロパミン)に対する分子、細胞、組織、臓器および生物全体レベルでの応答による(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、
(viii)外部供給源に由来する、または内因性トランスポゾンまたはレトロトランスポゾンにおいてのように(SINESおよびLINES)内部で活性化された、RNAおよびDNAウイルス(一本鎖であろうと二本鎖であろうと)に対する、分子、細胞、組織、臓器および生物全体レベルでの応答による(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、
(ix)遺伝子起源であろうと非遺伝子起源であろうと(またはイントロンを含有してもしなくても)、RNA転写物の逆転写されたコピーに対する、分子、細胞、組織、臓器および生物全体レベルでの応答による(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、
(x)(a)血液および脳脊髄液ならびに妊娠の前、妊娠中および妊娠後の母体の液体をはじめとするすべての液体中で循環する、DNA、RNA、PNA(ペプチド核酸)、INA(インターカレーティング核酸)、ANA、HNA、LNA(ロックド核酸)、CNA(HNAとは、例えば、Van Aetschotら、1995によって記載される核酸を意味し;MNAとは、Hossainら、1998によって記載される核酸を意味する。ANAとは、Allertら、1999によって記載される核酸を指す。LNAは、WO99/14226(Exiqon)に記載される任意のLNA分子であり得、LNAは、WO99/14226の要約に表される分子から選択されることが好ましい。LNAは、Singhら、1998、Koshkinら、1998またはObikaら、1997に記載される核酸であることがより好ましい。PNAとは、例えば、Nielsenら、1991によって記載されるペプチド核酸を指す)など(またはすべての組合せ中のいずれかのDNA、RNA、PNA、INA、ANA、HNA、LNA、CNA、アプタマー);例えば、DNA、RNA、PNA、INA、ANA、HNA、LNA、CNAなどの分子、(b)ペプチドと核酸のキメラである、またはコレステロール部分、ホルモンなどの天然分子と核酸のキメラであるコンジュゲートしている生体分子の組合せに対する、分子、細胞、組織、臓器および生物全体レベルでの応答による(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化、
(xi)上記の(i)から(x)に記載される任意の摂動に対する、ヒトおよび動物起源の幹細胞の応答による(例えば5−メチルシトシンの)遺伝的変化およびエピジェネティックな変化(in vivo、ex vivoまたは新規環境または天然および合成基質(またはそれらの組合せ)と関連してのいずれか。
核酸の重亜硫酸塩処理
核酸物質を得るための任意の適した方法を使用してよい。例として、それだけには限らないが、市販のDNA、RNAキットまたは試薬、ワークステーション、プロテアーゼ試薬を含有する標準細胞溶解バッファーおよび有機抽出手順が挙げられ、これらは当業者に周知である。
本方法は、反応容器中で実施してよい。反応容器は、任意の適した容器、例えば、試験管、プレート、毛細管、ウェル、遠心分離管、マイクロチューブ、スライド、カバースリップ、ビーズ、メンブレンまたは任意の適した表面であり得る。
通常、試料には、NaOHなどのアルカリを添加することによってアルカリ環境が提供される。核酸物質がRNAである場合には、アルカリの代わりに熱を使用して、二次構造を持たない一本鎖物質を生じさせることが好ましい。分子が重亜硫酸塩試薬と容易に反応する状態へと二本鎖核酸分子を変性するために、アルカリ環境が提供される。しかし、当然のことながら、任意のその他の変性法、例えば、熱処理またはその他の適したアルカリもしくは変性剤、例えば、KOHおよび任意のその他のアルカリを添加または使用してもよい。
通常、重亜硫酸塩試薬は、メタ重亜硫酸ナトリウムである。重亜硫酸塩試薬は、シトシン塩基の、スルホン酸シトシンへのスルホン化と、それに続く、スルホン酸シトシンの、スルホン酸ウラシルへの加水分解脱アミノ化を引き起こすために使用される。しかし、当然のことながら、任意のその他の適した重亜硫酸塩試薬、例えば、亜硫酸塩または酢酸イオンを使用してよい(Shapiro,R.、DiFate,V.、およびWelcher,M、(1974) J. Am. Chem. Soc 96: 906-912を参照のこと)。
スルホン化試薬とのインキュベーションは、7より低いpHで、スルホン酸ウラシル基の形成に有利に働く温度で実施してよい。7より低いpHは、シトシン塩基を、スルホン酸シトシンに、続いて、スルホン酸ウラシルに変換するスルホン化反応を実施するのに最適である。しかし、本方法は、必要に応じて、pH7を上回るスルホン化反応を用いて実施してもよい。
スルホン化反応は、重亜硫酸塩反応を増強できる添加剤の存在下で実施してもよい。適した添加剤の例として、それだけには限らないが、キノール、尿素、DTTおよびメトキシアミンが挙げられる。これらの試薬のうち、キノールは還元剤である。尿素およびメチオキシアミン(methyoxyamine)は、重亜硫酸塩反応の効率を改良するために加えられる薬剤である。さらに、DTTを、反応において、内因性RNアーゼによるRNAの分解を防ぐために使用してもよい。当然のことではあるが、その他の添加剤または薬剤も重亜硫酸塩反応に役立つよう提供され得る。スルホン化反応の結果、核酸試料中のメチル化シトシンは変化されないままであり、メチル化されていないシトシンはウラシルに変換される。
よく働くとわかった反応条件は、以下のとおりである。処理されるDNA、またはその他の核酸は、最大20μlの容積に作製し、新しく調製した3M水酸化ナトリウム(BDH AnalaR番号10252.4X)溶液2.2□lとともに、37℃で15分間インキュベートすることによって変性させる。水酸化ナトリウムの濃度およびインキュベーション時間は、鋳型核酸の変性を確実に完了させるのに必要なように調整してよい。3Mメタ重亜硫酸ナトリウム(BDH AnalaR番号10356.4D)220μlの新しく調製した溶液pH5.0(pHは、10M水酸化ナトリウム(BDH AnalaR番号10252.4X)の添加によって調整する)および100mMキノール溶液(BDH AnalaR番号103122E)12μlを加える。添加されるキノールの濃度は、実験的に決定される、約10〜500mMの範囲中いずれであってもよい。次いで、溶液をボルテックス処理し、鉱油(Sigma分子生物学等級M−5904)208μlで覆う。次いで、試料を、適した温度で、十分な重亜硫酸塩変換を見越した十分な時間、例えば、80℃で、45分間インキュベートする。当業者には、上記の容積、濃度およびインキュベーション時間および温度は、反応条件が、核酸のスルホン化に適している限り、変更してもよいということはということは理解される。
次いで、変換された核酸を、Zymo−Spin Iカラムなどの脱塩カラムを、製造業者の使用説明書に従って使用することによって、または沈殿によってのいずれかで脱塩する。沈殿のためには、その後の反応にとって阻害的である塩が、スルホン化核酸とともに共沈されないよう試料を希釈する。塩濃度は、約1M未満に希釈する。通常、希釈工程は、水またはバッファーを使用して、塩濃度を約0.5M未満に低下させるよう実施する。例えば、塩濃度は、通常、約1mM〜約1M未満、特に、約0.5M未満、約0.4M未満、約0.3M未満、約0.2M未満、約0.1M未満、約50mM未満、約20mM未満、約10mM未満に、または必要に応じて、約1mM未満にさえ希釈する。当業者ならば、核酸との塩析を減少させて、その結果、その後の工程を、核酸試料の最小のさらなる精製または操作しか伴わずに実施できる適した希釈を容易に決定できる。希釈は、通常、水中で実施するが、バッファーが相当に沈殿しない限り、または塩を核酸とともに相当に沈殿させて、その後の反応を阻害しない限り、任意の適したバッファー、例えば、Tris/EDTAまたはその他の生物学的バッファー中で実施してよい。通常、沈殿は、アルコールなどの沈殿剤を使用して実施する。核酸の沈殿のための例示的アルコールは、イソプロパノール、エタノールまたは任意のその他の適したアルコールから選択できる。
脱スルホン化工程は、沈殿した処理核酸のpHを、最大約12.5に調整することによって実施してよい。アルカリ環境への曝露は、酸性pHに対する事前の曝露によって誘導されたDNA中の脱プリン塩基部位において鎖の破壊を促進する傾向がある。したがって、鎖の破壊が避けられるべきである場合には、アルカリpH処理は、最小にする。この工程は、適したバッファーまたはアルカリ試薬を用いて約pH10.5〜11.5で効率的に実施できる。適したバッファーまたはアルカリ試薬の例として、pH7.0〜12.5を有するバッファーが挙げられる。当業者には当然のことながら、適したバッファーまたはアルカリ試薬は、利用可能な、広範囲の既知バッファーおよびアルカリ試薬から選択してよい。
使用される条件に応じて、脱スルホン化工程のための温度範囲は、室温から約96℃までであり、時間は、2分から96時間以上まで変わり得る。当業者ならば、脱スルホン化反応を実施するのに適した時間および温度を容易に決定できる。十分な脱スルホン化を可能にするようインキュベーション時間を増大する限り、室温より低い温度も使用してよい。したがって、インキュベーション工程は、約10℃、約20℃、約22℃、約25℃、約30℃、約35℃、約37℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃、および約90℃で実施することができる。脱スルホン化反応を実施するのに特に有用な温度は、75〜90℃の温度範囲内にある。
増幅
本発明は、in vitroでDNAおよびRNAなどの正常な核酸および重亜硫酸塩処理核酸の線形または指数関数的複製とともに使用される方法を提供する。増幅/複製プロトコールにおいて使用される正常な反応条件に加え、反応条件を調整することができる。好ましい一形態では、本発明によって、増幅反応物中に、(i)種々の濃度のデオキシイノシン三リン酸(dITP)、(ii)反応混合物中における、残りのデオキシヌクレオチド(dNTP)濃度(すなわち、dATP、dCTP、dTTP)を変更する必要なく、制限濃度のデオキシグアニン三リン酸(dGTP)および(iii)エンドヌクレアーゼVを含めることが可能になる。
イノシンは、アデニンから、アデノシンまたはイノシン一リン酸(IMP)中間体を介して誘導され、リボース環(リボフラノース)がヒポキサンチン分子と結合されると形成される。tRNA中でよく見られ、ゆらぎ塩基対の遺伝子翻訳に関与する必須の要素である。そのリボおよびデオキシリボヌクレオシド誘導体、ITPおよびdITPは、DNAおよびRNAと天然塩基ペアを形成できるが、形成される塩基ペアは、ワトソン−クリック塩基ペアよりも弱い。dITP−DNAがPCRの鋳型として作用する場合には、dCTPが、dITPの反対側の唯一の置換基と報告されているが、デオキシイノシンは、以下の順:dI:dC>dI:dA>dI:dG〜dI:dTでdNTPにおいて親和性を有するとわかった。反対に、直接配列決定の前のPCRにおけるdITPのdGTPとの置換は、配列決定された断片の積み重ねによって引き起こされる圧縮アーチファクトを成功裏に克服することができ、ならびに、安定的なヘアピン構造を核酸増幅にとって利用しやすいものにできると報告された。反対に、標準配列決定反応におけるdITPの付加は、二次構造が多い領域の付近での中途での終結を促進すると思われるが、これは、配列決定反応の開始温度を90℃から70℃に下げることによって克服され得る。おそらく、これは、dITPの置換は、高温に耐容性を示すTaqポリメラーゼの能力にもかかわらず、鎖分離温度およびプライマーアニーリング温度を下げるという事実と関連している。直接配列決定の際に、dITPの配列決定反応の組み込みが、配列決定反応を中途で終結させることが観察され、直接配列決定には推奨されないが、中途終結率は反応温度を低下させることによって低減され得る。
デオキシイノシン3’−エンドヌクレアーゼとしても知られるエンドヌクレアーゼV(NEBカタログ番号M0305)は、標準dNTPのバックグラウンドから、デオキシイノシンが組み込まれた一本鎖および二本鎖核酸を優先的に認識できる、大腸菌細菌に由来するDNA修復酵素である。さらに、T.マリティマ(T. maritima)に由来するエンドヌクレアーゼV(Fermentasカタログ番号EN0141)またはサルモネラ菌属エンドヌクレアーゼVなどの任意のその他の適したエンドヌクレアーゼV酵素も反応において使用してよい。この酵素は、イノシンなどの非天然塩基、またキサントシンおよびオキサノシン残基を含有する核酸鎖を損傷の3’側の2番目のホスホジエステル結合で切断し、3’ヒドロキシル基および5’ホスホリル基とともにニックを残す。修復タンパク質の存在下では、次いで、DNAが、切除され、修復される。エンドヌクレアーゼVはまた、脱塩基部位または尿素、塩基ミスマッチ、挿入/欠失ミスマッチ、ヘアピンおよび不対ループ、フラップおよび偽Y構造(pseudo-Y structures)を含むDNAを、相当に低率ではあるが認識する。
すべての核酸の増幅とともに使用するための注目する酵素として、それだけには限らないが、好熱性および中温性DNAポリメラーゼ(例えば、Taq、Pfu、Tth、Tfl、Pfx、Pfx50□、Tko、Bst、VentR(登録商標)、Deep Vent□、Phusion□、ABV、UlTima、DyNAzyme EXT□、Therminator、pol□、pol IV、Dbh、Dpo4およびDpo4様酵素、DNA I、DNA Iポリメラーゼのクレノウ断片、Phi29、T4およびT7 DNAポリメラーゼ)、逆転写酵素(例えば、AMV RT、M-MuLV RT、ThermoX RT□、Thermoscript RT□、スーパースクリプトIII)、およびエンドヌクレアーゼ(例えば、エンドヌクレアーゼIII、IV、V、VIII、T7エンドヌクレアーゼI)およびそれらの突然変異体またはキメラが挙げられる。dNTP、主にdCTPを(dITPの反対に)挿入することに適合していることがわかっている酵素として、Taq、Pfu、Tthおよびサーモコッカス・コダカラエンシス(Thermococcus kodakaraensis)KOD1から得られるKODおよび標準Taqポリメラーゼよりもイノシン残基を効率的にを組み込むことがわかっている、5D4と呼ばれるTaqポリメラーゼの修飾変異体がある。
本発明を実証するために、イノシンを、本発明に適した代表的な非天然塩基として使用した。
方法および試薬
化学薬品は、以下のとおりに入手した:Aldrich製エタノール(St. Louis MO;200プルーフ:E702−3);Sigma製イソプロパノール(St. Louis MO;99%+Sigma I−9516);Sigma製鉱油(M-5904);BDH製キノール(AnalaR番号103122E);Sigma製3M酢酸ナトリウム溶液(S-7899);Sigma製塩化ナトリウム(ACS試薬S9888);およびBDH製水酸化ナトリウム(AnalaR番号10252.4X);BDH製メタ重亜硫酸ナトリウム(AnalaR番号10356);Sigma製ジエチルエーテル(St.Louis MO;309958);Sigma製ヘキサン(St. Louis MO;650420);Oxoid製Luria培養液(Liverpool;CM0996B);Sigma製塩化マグネシウム(St.Louis MO;63069);Sigma製鉱油(M-5904);Sigma製塩化カリウム(St. Louis MO;60142);Fluka製Span80(Buchs CH;85548);Sigma製塩酸テトラサイクリン(St. Louis MO;T8032);Sigma製Triton X−100(St. Louis MO;93426);Sigma製トリズマ塩酸塩(St. Louis MO;T5941);Sigma製Tween 80(St. Louis MO;P8074)。
酵素/試薬は、以下のとおりに入手した:Promega製dNTP(Madison WI;C1145);Roche製グリコーゲン(Indianapolis IN;番号10 901 393 001);およびSigma製DNAマーカー(Direct load PCRローラダー100〜1000bp、Sigma D-3687および100〜10Kb、Sigma D-7058);Promega製PCRマスターミックス(Madison WI;番号M7505);New England Biolabs製のエンドヌクレアーゼV(Beverly MA;番号M0305)、Fermentas製のdITP(カタログ番号R1191)、
溶液は、以下のとおりであった:(1)10mM Tris/0.1M EDTA、pH7.0〜12.5;(2)3M NaOH(水50ml中、6g;BDH AnalaR番号10252.4X);(3)3Mメタ重亜硫酸塩(10N NaOH(BDH AnalaR番号10356.4D)416□lを含む、水20ml中、7.6g);(4)100mMキノール(水50ml中、0.55g;BDH AnalaR番号103122E);(5)50×TAEゲル電気泳動バッファー(Trizma塩基242g、氷酢酸57.1ml、EDTA 37.2gおよび全量1lまでの水);(6)5×アガロースゲルローディングバッファー(1%ブロモフェノールブルー(Sigma B6131)1ml、キシレンシアノール(Sigma X−4126)1ml、グリセロール(Sigma G6279)3.2ml、0.5M EDTA pH8.0 8μl、50×TAEバッファー200μlおよび全量10mlまでの水);および(7)1×Taqバッファー(50mM KCl、10mM Tris−HCl、pH9.0、0.1% Triton X−100、1.5mM MgCl)。
鋳型DNAの重亜硫酸塩処理
核酸の重亜硫酸塩処理のための例示的プロトコールを以下に示し、これを使用して、新規な酵素によって増幅またはコピーするための鋳型核酸を作製した。このプロトコールによって、実質的にすべての処理されたDNAを保持することが成功裏にもたらされる。当然のことではあるが、試料または試薬の容積または量は変更してもよい。
20□lの容積中、核酸2□gに、3M NaOH(新しく作製された、水50ml中、6g)2.2□lを加えた。重亜硫酸塩試薬は、一本鎖分子と反応することが好ましいので、この工程によって、二本鎖核酸分子を一本鎖の形態に変性する。混合物を37℃で15分間インキュベートする。室温を上回る温度でのインキュベーションを使用して、変性効率を改善することができる。
インキュベーション後、3Mメタ重亜硫酸ナトリウム220□l(新しく作製した、10N NaOH 320□lを含む、水4.68ml中3.35g;BDH AnalaR番号10356.4D)および100mMキノール(新しく作製した、水50ml中、0.55g、BDH AnalaR番号103122E)12□lを連続して加える。キノールは、還元剤であり、試薬の酸化を低減するのに役立つ。その他の還元剤、例えば、ジチオトレイトール(DTT)、メルカプトエタノール、キノン(ヒドロキノン)、またはその他の適した還元剤も使用できる。同様に、反応を増強する添加剤、例えば、メトキシアミンまたは尿素も組み込んでよい。試料を、鉱油200□lで覆い、これによって、試薬の蒸発および酸化を防いだが、必須ではない。次いで、試料を80℃で45分間インキュベートした。25℃〜90℃のその他の温度も使用してよく、インキュベーションの長さは、5分から8時間以上まで変動する。
メタ重亜硫酸ナトリウムを用いて処理した後、オイルを除去し、核酸濃度が低かった場合は、グリコーゲン2□l(20mg/ml;Roche番号10 901 393 001)またはtRNA(Roche番号10 109 495 001)を加えた。これらの添加剤は任意選択であり、特に、核酸が低濃度で存在した場合には、これらを使用して、標的核酸と共沈させることによって、得られる核酸の収率を改善できる。通常、グリコーゲンは、DNAの沈殿において使用され、RNAとの共沈剤としてはtRNAが使用されたが、その他の共沈剤も使用してよい。
次いで、重亜硫酸塩修飾された核酸を、脱塩スピンカラム、例えば、Zymo−spinカラム(Zymo番号C1003)を、製造業者の使用説明書に従って使用することによって脱塩した。あるいは、試料は、以下のとおりにイソプロパノール沈殿させてもよい。試料に水800μlを加え、混合し、次いで、イソプロパノール1mlを加える。水またはバッファーが、反応容器中の重亜硫酸塩塩の濃度を、塩が注目する標的核酸とともに沈殿しないレベルに下げる。試料を再度混合し、4℃に60分間静置するが、効果的に核酸の沈殿をもたらす限り、その他の温度および長さのインキュベーションを使用してもよい。試料を、15,000×g、4℃で10〜15分間遠心分離し、ペレットを70% EtOHで洗浄する。この洗浄処理によって、核酸とともに沈殿した任意の残存する塩を除去する。
ペレットを乾燥させ、次いで、下流の適用に応じて、適した容積のバッファーまたは水に再懸濁する。脱スルホン化が望まれる場合には、TEバッファー(10mM Tris、0.1mM EDTA)pH10.5への再懸濁および95℃で20分間のインキュベーションが、DNA試料の脱スルホン化に特に効率的であるとわかった。pH7.0〜12.5のバッファーも使用でき、試料を、ユーザーによって許容されるレベルへの核酸の脱スルホン化を促進するよう、必要に応じて、37℃〜95℃で、1分から96時間までインキュベートしてよい。
上記の方法は、1種または複数の制限酵素を用いる消化によって進めてもよい。以下に記載される同一のDNA試料の2種の独立した制限酵素消化が設定されている。消化のために選択される酵素は、通常、増幅されようとする配列に応じて変わる。例えば、20μlの容積でEcoRIを用いて、ゲノムDNA2μgを、37℃で1時間消化する。この工程を使用して、ゲノムDNAを、ゲノムDNAよりも重亜硫酸塩変換に受け入れられる、より小さい断片に消化する。また、超音波処理または物理的力を使用して、DNAをより小さい大きさの断片に剪断してもよい。超音波処理の強度および超音波処理の長さは、所望のDNA断片の大きさに基づいて選択される。個別の消化反応を、例えば、上記のようにHindIIIを用いてゲノムDNA2μgを消化することによって実施した。これらまたはその他の適した制限酵素を、前処理消化のために選択してもよい。消化されたDNAを、上記のようにメタ重亜硫酸塩で処理する。
結果
キャリーオーバー汚染物質の排除およびPCR増幅
図1は、種々の濃度のデオキシイノシン三リン酸(dITP)およびデオキシグアニン三リン酸(dGTP)を補充したPCR反応混合物を使用したPCR増幅の結果を示す。
ヒトゲノムDNA1マイクロリットル(Promega、20ng/□l)を、1×PCRバッファー、Taq DNAポリメラーゼならびにミトコンドリア遺伝子、MARSに特異的であるフォワードおよびリバースプライマー、MT−1FおよびMT−4R、それぞれ各50ngからなる最終25□lの反応容積で増幅した。PCRでは、200マイクロモルのdATP、dTTP、dCTPを使用し、また、反応物に、以下の限定量のdITPおよびdGTPを補充した。
レーン1:200□MのdGTPおよび0□MのdITP、対照反応
レーン2:180□MのdGTPおよび20□MのdITP
レーン3:160□MのdGTPおよび40□MのdITP
レーン4:120□MのdGTPおよび80□MのdITP
レーン5:80□MのdGTPおよび120□MのdITP
レーン6:40□MのdGTPおよび160□MのdITP
レーン7:20□MのdGTPおよび180□MのdITP
レーン8:0□MのdGTPおよび200□MのdITP
レーン9:200□MのdGTPおよび0□MのdITP、鋳型なし
反応物を95℃で20秒間、50℃で30秒間および65℃で30秒間の30サイクル間、PCR増幅し、産物をアガロースゲル電気泳動によって可視化した。結果は、dGTPが、dITPで完全に補われている場合には(レーン8)、増幅産物が検出されなかったということを示す。このことは、増幅反応では、dITPが、dGTPを全く置換できないことを示す。
図2は、図1から得られたPCR産物のエンドヌクレアーゼV酵素消化の結果を示す。
MT−1FおよびMT−4Rプライマーを用いて事前に増幅された9マイクロリットルのアンプリコン(図1参照のこと)を、1□lのエンドヌクレアーゼV(10U/□l)を用いて消化した。試料を、37℃で30分間インキュベートし、次いで、95℃で5分間不活化し、5□lの産物をアガロースゲル電気泳動によって可視化した。
消化に使用した試料は、以下とした:
レーン1:200□MのdGTPおよび0□MのdITP(対照反応)
レーン2:80□MのdGTPおよび120□MのdITP
レーン3:40□MのdGTPおよび160□MのdITP
レーン4:20□MのdGTPおよび180□MのdITP
10ユニットのエンドヌクレアーゼVは、限定量のdGTPおよびdITPを使用して作製したアンプリコンを部分的にまたは完全に消化するとわかった。対照的に、200□MのdGTPのみを使用した対照反応物は消化されないままであった。
図3は、「汚染物質」のエンドヌクレアーゼV処理後のPCR増幅の結果を示す。
図2から得られた、エンドヌクレアーゼV処理されたPCR産物または「汚染物質」を段階希釈した。ニートまたは段階希釈「汚染物質」1マイクロリットルを、1×PCRマスターミックス(Promegaカタログ番号M7505)、フォワードおよびリバースプライマー、MT−1FおよびMT−4R、それぞれ50ngを含むPCR反応において増幅した。
反応物を、95℃で20秒間、50℃で30秒間および65℃で30秒間の5、10、15および20サイクル間、増幅し、産物をアガロースゲル電気泳動によって可視化した。5、10、15および20サイクルのPCRの完了時に、反応を中止し、試料の1セットが除去され得るよう、試料を15℃で浸漬した。試料の1セットが除去された時点でPCRプロトコールを再開し、アガロースゲルで可視化した。
増幅される汚染物質の量は、以下とした:
レーン1:ニート汚染物質、未希釈
レーン2:1:10希釈の汚染物質
レーン3:1:100希釈の汚染物質
レーン4:1:1000希釈の汚染物質
レーン5:1:10000希釈の汚染物質
レーン6:鋳型なし対照
図4は、「汚染物質」のエンドヌクレアーゼV処理後の20および25サイクルのPCR増幅の結果を示す。
図2から得られたエンドヌクレアーゼV処理されたPCR産物または「汚染物質」を段階希釈した。ニートまたは段階希釈「汚染物質」1マイクロリットルを、1×PCRマスターミックス(Promega)、フォワードおよびリバースプライマー、MT−1FおよびMT−4R、それぞれ50ngからなるPCR反応において増幅した。反応物を、95℃で20秒間、50℃で30秒間および65℃で30秒間の20または25サイクル間、増幅し、産物をアガロースゲル電気泳動によって可視化した。図3とは異なり、PCR反応は中断しなかった。
増幅される汚染物質の量は以下とした:
レーン1:ニート汚染物質、未希釈
レーン2:1:10希釈の汚染物質
レーン3:1:100希釈の汚染物質
レーン4:1:1000希釈の汚染物質
レーン5:1:10000希釈の汚染物質
レーン6:1:100000希釈の汚染物質
図5は、「汚染物質」の排除に対する可変エンドヌクレアーゼV濃度の効果を示す。
ヒトゲノムDNA1マイクロリットル(Promega、20ng/□l)を、1×PCRバッファー、Taq DNAポリメラーゼならびにミトコンドリア遺伝子、MARSに特異的であるフォワードおよびリバースプライマー、MT−1FおよびMT−3R、それぞれ50ngからなる最終25□lの反応容積で増幅した。PCRでは、200マイクロモルのdATP、dTTP、dCTPを使用し、また、反応物に、以下の限定量のdITPおよびdGTPを補充した。
PCR産物を、10ユニット(1)、5ユニット(2)、2.5ユニット(3)および1.25ユニット(4)のエンドヌクレアーゼVを用いて37℃で15分間処理した。ニートまたは段階希釈「汚染物質」1マイクロリットルを、1×PCRマスターミックス(Promega)、フォワードおよびリバースプライマー、MT−1FおよびMT−4R、50ngを含むPCR反応において増幅した。反応物は、95℃で20秒間、50℃で30秒間および65℃で30秒間の5サイクル間、増幅し、産物をアガロースゲル電気泳動によって可視化した。
結果は、dITPは、ヌクレオチドミックス中にいくらかの残存するdGTPが、依然としてある限り、PCR増幅の間に効率的に組み込まれ得ることおよびdITPを含有するPCR産物の完全消化は、エンドヌクレアーゼVの使用によって達成できること(図1および2参照のこと)を示す。さらに、図2に示されるように、アンプリコンが希釈されず、続いて、再増幅された場合でさえ、消化された産物の再増幅が、20サイクルの増幅後にPCR産物をもたらさないので、図3および図4に示されるように、反応混合物に、180μM/20μMの濃度のdITP/dGTPを補充することは、PCR産物の完全分解をもたらす(図3参照のこと)。図5は、増幅反応におけるエンドヌクレアーゼVの濃度を低下させ、1.25ユニットのみの酵素が使用される場合でさえ、依然として、増幅の大幅な低減を達成することが可能であることを示す。
PCR増幅
プライマー、酵素、バッファー、dNTP、Mg2+および鋳型DNAなど、必要な要素すべてを含有するPCRプレミックスを準備する。標準PCR試薬に加え、反応物にdITPおよびエンドヌクレアーゼVを補充する。準備反応の間に、ミックスが、事前の反応に由来するアンプリコン(dITPを含む)で汚染された場合には、この汚染物質は、反応物を37℃で約15分間加熱することによって、PCRの開始に先立って除去できる。このプレインキュベーション工程は、鋳型DNAまたはPCRプライマーに影響を及ぼさないが、これはこれらの要素のどちらも、dITPを含まないからである。dITPは、増幅された物質中にのみ組み込まれる。次の工程は、増幅間近の試料を分解しないようエンドヌクレアーゼVを不活化することであった。不活性化は、最初の95℃で3分間の変性工程の間に実施された。変性後、やはりdITPを含有する新規アンプリコンを産生するPCR反応を、標準法で実施し、次いで、これを任意の適した手段によって逐次分析すればよい。
当業者には当然のことながら、特定の実施形態において示される本発明に、広く記載される本発明の趣旨または範囲から逸脱することなく、多数の変法および/または改変を行うことができる。したがって、本実施形態は、あらゆる点で、例示的と考えられるべきであって、制限的と考えられるべきではない。

Claims (25)

  1. 増幅反応においてキャリーオーバー汚染物質を排除するための、非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素を伴う非天然塩基の増幅反応における使用。
  2. 非天然塩基が、イノシン、キサントシン、オキサノシン、デオキシヌクレオチドまたはそれらのデオキシ三リン酸類似体である、請求項1に記載の使用。
  3. 非天然塩基が、デオキシイノシン三リン酸(dITP)、デオキシキサントシン三リン酸(dXTP)またはデオキシオキサノシン(dOTP)である、請求項2に記載の使用。
  4. 非天然塩基が、イノシンまたはデオキシイノシン三リン酸(dITP)である、請求項2に記載の使用。
  5. 酵素が、エンドヌクレアーゼである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. エンドヌクレアーゼが、中温性または熱安定性細菌由来のエンドヌクレアーゼVである、請求項5に記載の使用。
  7. 増幅反応が、正常核酸または重亜硫酸塩処理核酸の線形または指数関数的複製である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 核酸が、DNAまたはRNAである、請求項7に記載の使用。
  9. (a)デオキシイノシン三リン酸(dITP)、デオキシキサントシン三リン酸(dXTP)またはデオキシオキサノシン(dOTP)、またはそれらの組合せ、
    (b)デオキシグアニン三リン酸(dGTP)デオキシアデニン三リン酸(dATP)、デオキシシトシン三リン酸(dCTP)およびデオキシチミン三リン酸(dTTP)を包含するデオキシヌクレオチド(dNTP)、
    (c)イノシン、キサントシンまたはオキサノシンを含有する核酸を分解できる酵素、および
    (d)熱安定性ポリメラーゼ
    を含む増幅反応混合物。
  10. デオキシイノシン三リン酸(dITP)を含む、請求項9に記載の増幅反応混合物。
  11. dITP、dXTPまたはdOTPの濃度と比較して、制限濃度の1種または複数のdNTPを含有する、請求項9または10に記載の反応混合物。
  12. 非天然塩基を含有する核酸を分解できる酵素が、エンドヌクレアーゼである、請求項9〜11のいずれか一項に記載の反応混合物。
  13. 酵素が、エンドヌクレアーゼVである、請求項12に記載の反応混合物。
  14. 熱安定性ポリメラーゼが、好熱性および中温性DNAポリメラーゼ逆転写酵素、エンドヌクレアーゼ、それらの突然変異体およびキメラからなる群から選択される、請求項9〜13のいずれか一項に記載の反応混合物。
  15. 熱安定性ポリメラーゼが、Taq、Pfu、Tth、5D4およびサーモコッカス・コダカラエンシス(Thermococcus kodakaraensis)KOD1由来のKODから選択される、請求項14に記載の反応混合物。
  16. 増幅のためのプライマーまたはプライマーセットをさらに含有する、請求項9〜15のいずれか一項に記載の反応混合物。
  17. 核酸増幅の間に起こり得るキャリーオーバー汚染を排除する方法であって、
    増幅される核酸鋳型を含有する試料を提供する工程と、
    増幅反応のための、プライマー、プローブまたはオリゴヌクレオチドを提供する工程と、
    請求項9から15のいずれか一項に記載の増幅混合物を提供する工程と、
    反応混合物中の、イノシン、キサントシンまたはオキサノシンを含有する任意のアンプリコンが、イノシン、キサントシンまたはオキサノシンを含有する核酸を分解できる酵素によって分解されるよう、インキュベーション反応を実施する工程と、
    インキュベートされた反応混合物を、イノシン、キサントシンまたはオキサノシンを含有する核酸を分解できる酵素を不活化する温度で加熱する工程と、
    核酸鋳型から所望の産物を増幅するために増幅反応を実施する工程と
    を含む方法。
  18. 増幅産物を処理または分析する工程をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 処理または分析する工程が、増幅産物の、配列、メチル化状態、大きさ、長さを決定する工程を含む、請求項18に記載の方法。
  20. 処理または分析する工程が、増幅産物の、ゲル電気泳動、ハイブリダイゼーション、消化、リアルタイム増幅、アレイベースのアプローチ、RFLP分析を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 試料が、天然および重亜硫酸塩修飾されたDNA、RNAおよびcDNAまたはそれらの組合せを含む、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. インキュベーション反応を、0℃〜70℃の温度で1秒〜90分間実施する、請求項17から21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 温度が約37℃で、約15分間である、請求項22に記載の方法。
  24. 加熱工程が、70℃〜95℃である、請求項17〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 核酸鋳型が、重亜硫酸塩で処理される、請求項17〜24のいずれか一項に記載の方法。
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