JP3801865B2 - 増幅反応における核酸の汚染を除去する方法 - Google Patents

増幅反応における核酸の汚染を除去する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、核酸の増幅反応における偽の正(ポジティブ)の結果を防止する方法、特にDNアーゼを使用した防止方法に関する。本発明はまた、かかる方法に使用するのに適した熱不安定性(thermolabile)DNアーゼに関する。
【0002】
【従来の技術】
複製連鎖反応(PCR’s)のような核酸増幅技術は生体技術に利用可能な最も強力な手段の一つであり、少量の核酸しか含んでいないサンプルから標的配列の多くのコピー(複製物)を調製することができる。PCRの場合、二本鎖標的配列のそれぞれの鎖に相補的なオリゴヌクレオチドプライマーを、標的配列および遊離のヌクレオチドを含む反応混合物に添加する。DNAポリメラーゼの存在下での熱的環化は、プライマーの間に配列の増幅を生じる結果となる。PCR過程により生じた増幅フラグメントが、PCR環の鋳型として作用する能力を有するため、かなりの量の標的配列が急速に生成する。標的配列の単一のコピーでさえも、例えば標識したプルーブとのハイブリダイゼーション(ハイブリッド形成)又は32P標識デオキシヌクレオチド三リン酸の増幅セグメントへの汚染(混入)により、検出するのに充分な核酸を生じる。
【0003】
リガーゼ連鎖反応としても知られるリガーゼ増幅反応(LAR)は、PCRと同様に、反復サイクルと交番温度とを使用して、標的配列の多くのコピーを指数的に増加させる。この方法において、DNAリガーゼは、標的DNA鎖の一方の隣接領域に相補的な二つのオリゴヌクレオチドを結合する触媒作用をする。他方の鎖に相補的な他方の二つのオリゴヌクレオチドもまた連結することができる。変性の後、元の鋳型鎖および二つの連結された対は、さらなるハイブリダイゼーションおよび連結のための鋳型として作用することができる。
【0004】
逆転写PCR(RT−PCR)は、一本鎖RNA(ssRNA)鋳型が、相補的な一本鎖DNAに逆転写される増幅方法であり、この相補的な一本鎖DNAは二本鎖DNA(dsDNA)を形成するのに使用され、次にこのdsDNAは引き続き通常の方法でDNA PCR生産物として増幅される。いくつかの酵素は、第1のDNA鎖を生成しそして第2の鎖を合成して、dsDNAを形成することができ、そして他の酵素はこの二ステップの丁度一つだけに特異的である。
【0005】
微量の標的配列を増幅するためのこれらの技術の能力は、試薬、ピペット装置、実験室の表面、手袋又はエーロゾル化における前の増幅反応から持ち越される(キャリーオーバーされる)標的配列の混入(汚染)に対して非常に感じ易くする。エーロゾルは、溶液を流す時のような溶液の撹乱により、又は容器の表面上の少量の材料、例えばプラスチック管のキャップの内側表面上の残渣を撹乱しても、該管を開けた時に生じ得る。サンプルの核酸が医学的診断又は裁判上の理由で検査される場合、標的配列を含み得る核酸の反応混合物への偶然の導入(キャリーオーバーとして知られている)により引き起こされる偽の正の結果の影響は、広範囲にわたる。
【0006】
キャリーオーバーの影響を防止又は制限するための多くの技術が開発された。これらには、ネスト化(nested)プライマー、即ち、PCRを開始するのに使用される二つのプライマーのアニーリング境界の内側で標的配列にアニールするプライマー、が含まれる(K.B.Mullis外。Cold Spring Harbour Symposia、第LI巻、263−273頁、1986年)。ネスト化プライマーの短いPCR増幅生産物は出発プライマーとアニールすることができないので、キャリーオーバーされる(持ち越される)のがこの生産物であれば、出発プライマーの使用はこのキャリーオーバーを増幅しないであろう。しかしながら、このキャリーオーバーは取り除かれてなく、そして同じネスト化プライマーが引き続くPCRに使用されるならば、ネスト化プライマーの以前に増幅された生産物は増幅されるであろう。
【0007】
最近、チミジン三リン酸(TTP)の代わりにヌクレオチドデオキシウリジン三リン酸(dUTP)を、増幅された核酸配列に導入することを含む方法が開発された。デオキシウリジン(dU)は通常、天然のDNAに見いだされないので、このヌクレオチドは新たな標的配列から前に生産されたアンプリコン(amplicon)から識別される。さらなる増幅反応を開始する前に、増幅反応混合物は、酵素ウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)を用いて処理することができる。該酵素はウラシル塩基を除去して糖−ホスホジエステル(リン酸ジエステル)骨格を残し、一本鎖(ss)および二本鎖(ds)DNA中のアバシック(abasic)部位を完全に生成する(US−A−5,418,149)。増幅反応混合物の温度を上昇させてDNAをアバシック部位で引き裂くと、キャリーオーバーを分解する結果となる。増幅生産物中でのdUTPの導入は引き続く該生産物の分析、例えば制限酵素開裂による分析、を妨害し得るので、この方法も問題がないわけでない。また、UDGは高温で不可逆的に不活性化されない。増幅反応に用いられる温度ステップは54℃より高くしそして反応容器は高温に保持するか凍結直前に保持して、ウラシルをも含むであろう新たに生じる増幅物が分解するのを防止しなければならない。
【0008】
個々の反応混合物を、標的DNAおよびTagDNAポリメラーゼの添加前に、増幅プライマーの対を内部で切断するDNアーゼI又は制限エンドヌクレアーゼで処理することも示唆された(Furrer外、Nature、346巻、324頁、1990年)。この方法は30分の脱汚染時間を必要とし、DNアーゼI又は制限エンドヌクレアーゼを脱汚染の後に不活性化するために、反応混合物を煮沸する。この煮沸工程のために、脱汚染の後にTag DNAポリメラーゼを添加することが必要であり、これは予備増幅混合物にキャリーオーバーを導入するという別の危険を呈する。1μMのプライマー濃度がこの方法で用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、核酸増幅反応におけるキャリーオーバーによる偽の正の反応結果を簡単に且つ効率的に防止すことができる方法がまだ要請される。
【0010】
【課題を解決するための手段】
新しいDNアーゼ、即ちDNA分解酵素、が単離されそして精製された。この新しいDNアーゼは本発明者等によって発見され、キャリーオーバーの除去又は低減に使用するのに適した特性を示す。特に、該DNアーゼは、高温で不可逆的に不活性化されて、熱的に不安定である。全てのDNアーゼと同じように、本発明の熱不安定性のDNアーゼは、糖リン酸核酸骨格のホスホジエステル結合を裂くことによりdsDNAを消化(digest)する。
【0011】
従って本発明によって、熱不安定性のDNアーゼを使用することを特徴とする、増幅反応における核酸汚染(混入)を除去する方法が提供される。
【0012】
このように、熱不安定性DNアーゼは、増幅反応混合物に存在する二本鎖の非標的DNAを分解するのに使用される。これにより、非特異的増幅が減少又は回避され得る。
【0013】
特に上記方法は、増幅反応混合物を熱不安定性のDNアーゼと、該混合物中のあらゆる二本鎖DNAを消化させる条件下で接触させ;該反応混合物を加熱して該DNアーゼを不活性化し、その後、該混合物を、増幅しようとする上記標的核酸と接触させることを含む。標的核酸(即ち、増幅用の鋳型)は単に該混合物に、又は取り出された増幅反応の残部から該鋳型を分離するバリヤーに、添加すればよい。
【0014】
あるいは、本発明のこの側面は、熱不安定性DNアーゼの、増幅反応混合物中の核酸汚染を除くための使用を提供する。
【0015】
上記のように、本発明は、キャリーオーバーを防止又は制限するのに特に有用であり、そして特にキャリーオーバーによる偽の正反応を防止又は減少させるのに有用である。
【0016】
本発明の別の側面において、核酸増幅反応におけるキャリーオーバーによる偽の正反応を防止又は減少させる方法が提供され、該方法は、熱不安定性のDNアーゼを、増幅反応混合物中に存在するキャリーオーバーされた非標的二本鎖DNAを分解するのに使用することを特徴とする。
【0017】
“増幅反応”の用語は、核酸の標的配列のコピー(複製物)の数を増加させるためのあらゆるイン ビトロ(in vitro)手段を云う。好ましくは該方法は、高温環化を含めた“熱的環化”を含むであろう。該方法はPCRおよびそれへの修飾、LAR又はLCRおよびRT−PCRを含むが、それらに限定されない。該方法は、標的配列のコピーの数を直線的に又は指数的に増加させ得る。 標的核酸は、選択した増幅方法に依存して、DNA又はRNAであり得る。例えば、PCRについては、標的RNAをまず、逆転写酵素(RT−PCR)を使用してDNAに転写し得る。
【0018】
“増幅反応混合物”の用語は、標的核酸を増幅するのに使用されるいろいろな試薬を含むあらゆる溶液、一般には水性溶液、を云う。これらには、酵素、水性緩衝液(バッファ)、塩およびヌクレオシド三リン酸が含まれる。該用語は、首尾よく増幅反応を実施するのに必要な全ての成分を含む混合物、および不完全であり、それゆえに必要な成分の幾つかだけしか含まない混合物を云う。
【0019】
“DNアーゼ”の用語は、DNA骨格中のホスホジエステル結合を加水分解する酵素を云い、特定のヌクレオチド配列ではない。
【0020】
“核酸汚染の除去”とは、核酸汚染(又は混入)(contamination)の防止および低減の両方を含むことを意図する。
【0021】
“キャリーオーバー”の用語は、偶然に又は意図的でなく反応混合物に導入されたあらゆる核酸、特に前の増幅反応から持ち越された標的配列、を記述するのに使用される。
【0022】
“偽の正反応”の用語は、検査中の核酸サンプルが標的配列を含むことを示すように見える結果を示すが、ここで増幅された生産物がキャリーオーバーから誘導されたものである結果を云う。明確には、本発明が提供する偽の正反応の低減は、裁判上および診断の分野で特に有益である。本発明の方法は、核酸増幅の特異性を増大させることができる。
【0023】
“熱不安定性のDNアーゼ”の用語は、増幅反応に適した高温で少なくとも実質的に不可逆的に不活性化されるDNアーゼを示す。従って、該DNアーゼは94℃で5分後に、好ましくは94℃で2分後に、効果的に実質的に不可逆的に不活性化される。
【0024】
“実質的に不活性化される”とは、加熱により、酵素が少なくとも95%、好ましくは98%、不活性化されることを意味する。好ましくは、酵素は3分の加熱により100%不活性化される。反応混合物の温度が室温に戻っても、DNアーゼはその活性を回復せず、実質的に残留活性がない。詳しくは、活性が5%未満、好ましくは2%未満であり、最も好ましくは検出可能なDNアーゼ活性が残っていない。かかる熱不安定性のDNアーゼ酵素自体は、本発明の別の側面を構成する。
【0025】
本発明のこの側面は、二本鎖DNAに実質的に特異性でありそして94℃で5分間の加熱により実質的に不可逆的に不活性化される熱的不安定性のDNアーゼ酵素を提供する。
【0026】
本発明による熱不安定性のDNアーゼは、高温DNAポリメラーゼが活性でない温度(例えば室温)で活性であるので、低温に適すると考えられる。線状二本鎖DNAおよび超螺旋状(スーパーコイルド)環状DNAの両者は本発明による酵素の基質である。該酵素は、増幅プライマーのような一本鎖DNAに対して僅かしか又は全く活性がない。詳しくは、酵素(0.1U/μl(酵素調製物))を一本鎖生産物と室温で30分間培養した後、一本鎖DNAに対する検出可能な活性は観察されなかった。
【0027】
上記の酵素は、増幅範囲における通常の環化に使用されるような高温で実質的に不可逆的に不活性化される。これらの特性により、プライマー、ヌクレオチド、DNAポリメラーゼおよび緩衝液を含む反応混合物に上記DNアーゼを含ませることができ、そして室温で全てのキャリーオーバー物質を急速に分解することができる。有利なことには、本発明による熱不安定性のDNアーゼは全増幅反応混合物中で充分に機能性であり、標準的なイン ビトロ増幅反応体および条件と両立性である。好ましくは、該DNアーゼは室温で5分以内、最も好ましくは2.5分以内で全てのキャリーオーバーを分解することができる。
【0028】
反応混合物の温度を次に短時間、有利には94℃に1−2分間上昇させることができ、それにより熱不安定性のDNアーゼを不可逆的に不活性化させる。増幅しそして分析すべき核酸サンプル(即ち標的核酸)を次に加えそして増幅を開始させることができる。反応混合物の温度が熱環化中におよび増幅後に下がっても、標的配列のコピー(複製物)は分解しないであろう。何故なら、DNアーゼは不可逆的に不活性化されたからである。DNAポリメラーゼを反応混合物に含ませることができ、一方脱汚染および引き続き不活性化段階を行うことができることとは、本発明の特別の利点である。これは、DNアーゼを不活性化させる条件がかなり穏やかな条件(例えば94℃で1−2分)である結果であり、従ってさらに可能な汚染源が除去される。
【0029】
上述した特性を有するあらゆる熱的不安定性DNアーゼは本発明による方法に使用するのに適当であろうことは明瞭であるが、小えび(shrimp)(Pandalus borealis)から誘導された特定のDNアーゼは本発明の別の側面を形成し、その単離方法は実施例1に記載される。
【0030】
さらに本発明の範囲に含まれるのは、ネイティブ(生の)熱不安定性DNアーゼと機能的に同等であるが遺伝子操作又は化学的操作によって修飾された酵素変形体である。活性フラグメントもまた使用できる。例えば、Pandalusborealis酵素の配列修飾は本発明内に含まれる。ポリペプチド又はヌクレオチド配列の修飾の技術は当業界でよく知られそして標準的であり、そして例えばかかる修飾された変形体を、アミノ酸置換、付加又は除去により得ることが知られている。
【0031】
本願で記載された脱汚染法にPandalus borealisからのDNアーゼを使用することは、本発明の特に好ましい態様を表す。
【0032】
脱汚染法に使用するのに適した酵素は、意図する増幅を著しく阻止したり、目的の増幅生産物の性質に、例えばその後の分析を妨害することにより、影響を及ぼすものであってはならない。本発明の特定の熱不安定性DNアーゼは意図する増幅を阻止しない。何故なら、該DNアーゼは増幅反応における高温で不活性化されるか、又は増幅の開始前に別個の工程で不活性化することができるからである。また、該DNアーゼは修飾ヌクレオチドを必要としないので、増幅生産物は慣用の増幅生産物と同じであり、同じようにして分析できる。言い換えると、本発明の方法では、UDG脱汚染方法と違って、脱汚染酵素は目的の増幅生産物の性質に影響を及ぼさない。
【0033】
(上記の)Furrer外により記述された脱汚染システムと違って、本発明による方法は、低濃度のプライマー、典型的には0.05−0.2μM、の使用が可能であるというさらなる利点がある。
【0034】
上記酵素は反応混合物からのキャリーオーバーのかなりの量を除去できなければならず、通常fg−又はpg−レベルの量、しかし好ましくは1ngまでの量を除去できなければならない。本発明のDNアーゼの1単位(U)は、507bp dsDNAを1ng、即ちTagポリメラーゼの1xPCR緩衝液中で室温にて2.5分間に2×109 個の分子を除去できる(例えば、実施例に記載したクニッツ(Kunitz)アッセイによる)。このように、本発明による方法で使用される酵素は、理想的には酵素1単位当たり少なくとも1×109 個の分子、好ましくは酵素1単位当たり少なくとも2×109 個の分子の脱汚染効率を有し得る。キャリーオーバーの除去は核酸の全体的分解である必要はない。(上記の)Furrer外により記述された脱汚染システムは、2×103 分子/Uの脱汚染効率を有するにすぎない。実際のPCR反応混合物中での両方の脱汚染システムの効率は、上記の最適値よりも幾分低いようである。
【0035】
102 個の標的分子は首尾よくPCR増幅を行うのに充分である。例えば実施例2を参照されたい。そして2×109 個の分子が本発明のDNアーゼによって増幅が防止された。従って、本発明による方法に使用される酵素は、少なくとも2×107 のファクターで増幅される可能性があるキャリーオーバーの量を減少させ得る。
【0036】
Pandalus borealisからの熱不安定性DNアーゼの単離および精製する方法は、本発明の別の側面を表す。この側面で、本発明は、DNアーゼを含むPandalus borealisからの抽出物を得、引き続きDNアーゼを該抽出物から分離することを含む上記の方法を提供する。
【0037】
DNアーゼは抽出物から、当業界で知られそして文献で広く記載された、タンパク質の精製技術、又はそれらの組み合わせを用いて分離又は単離し得る。かかる技術には、例えば、沈殿、限外濾過、透析、いろいろなクロマトグラフィー技術、例えばゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、EPLC、アフィニティクロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離等が含まれる。
【0038】
同様にしてPandalus borealisの抽出物は、当業界で良く知られた技術、例えば均質化、凍結−解凍等を用いて調製できる。Pandalus borealisのDNアーゼは、小えびの消化腺(肝膵臓)に見られ、これは所望により分離/抽出して、精製用の酵素源として使用し得る。低温環境で生存する他の類も適当な熱不安定性DNアーゼの源となり得る。
【0039】
イオン交換クロマトグラフィーおよびレッドーセファロースカラム(ファーマシア ビオテク、スエーデン)のクロマトグラフィーの組み合わせに基づく精製プロトコルが、該酵素を容易に単離するのに使用し得ることが見いだされた。
【0040】
更に詳しくは、抽出物はイオン交換クロマトグラフィーに付しそしてタンパク質はNaCl勾配で溶出し得る。DNアーゼを含むフラクションを透析し、そして次にNaClで最終的に溶出する前にアフィニティカラムに適用することができる。
【0041】
Pandalus borealisDNアーゼの特に便利な源は、いわゆる“小えび加工水”である。小えび加工水は、小えびの殻をはがしそして食するための大規模な小えびの加工の“副生物”として生じる。小えび捕獲物をまず冷凍し、次に引き続く加工のために低温の新たな水を加えて解凍する。冷凍小えびが解凍されたとき冷凍した消化腺は破裂し、そしてその酵素含有物を解凍工程中に使用した水に放出する。この解凍水は便利に再循環できそしてその同じ水を多量の小えびの解凍に使用できるので、放出された酵素を蓄積しそして濃縮することができることになる。従って、この小えび加工水は熱不安定性DNアーゼおよび放出された酵素を含み、便利な抽出物を与え、それは精製してDNアーゼを与えることができる。
【0042】
理想的には、反応容器は増幅の開始前にできるだけ短時間しか開けないようにして、汚染の機会を少なくしなければならない。増幅すべき核酸サンプルが脱汚染工程中に反応容器内に存在し、従ってDNアーゼの不活性化の後に添加する必要がなければ、非常に有利であろう。慣例的な増幅プロトコルを下記のように変更すること、即ち核酸サンプルをDNアーゼの不活性化の後に添加する必要がないことは、本発明の別の側面を構成する。例えば二本鎖DNAサンプルを、DNアーゼ含有反応混合物に添加する前に、例えば煮沸して一本鎖にし、従ってDNアーゼで分解されないようにすることにより、変性することができる。一本鎖DNAサンプルは反応混合物に添加する前に、氷の上に保存するのが好ましい。
【0043】
別の態様において、標的核酸、例えば二本鎖DNAサンプルは、主反応混合物から、DNアーゼが不活性化する高温で融解するワックスのような材料(Perkin Elmer)によって分離される。一旦ワックス部分が融解すると、DNAサンプルは反応混合物の残余と接触するようになり、標的配列の増幅が始まる。かかる方法は“ホットースタート(熱開始)”として知られ、多くの“ホットースタート”工程が当業界で知られている。
【0044】
本発明はまた、少なくとも本発明による熱不安定性DNアーゼを含むキットを提供する。該キットは核酸増幅反応を実施するのに必要な試薬、緩衝液、酵素等の全てを含み得る。更に詳しくは、該キットはヌクレオチド三リン酸、オリゴヌクレオチドプライマー、DNAポリメラーゼ、好ましくは熱安定性ポリメラーゼ、例えばTagポリメラーゼ、又はLARの場合はDNAリガーゼ、を含み得る。DNアーゼは、DNAポリメラーゼ又はLCRリガーゼと一緒に一つの区画に与えることができる。
【0045】
本発明はまた、標的核酸のイン ビトロ増幅方法を提供し、該方法は、反応混合物又はその個々の成分を、実際の増幅反応の開始前に熱不安定性DNアーゼで処理する段階を含むことを特徴とする。
【0046】
かかる方法はPCRを含むか、又はPCRに基づくのが便利であろう。PCR法は勿論、当業界において現在標準的であり、公知の又は標準的な試薬および技術を用いて実施し得る。
【0047】
典型的PCR反応プロトコルにおいて、脱汚染段階は単に、DNアーゼを含む増幅反応混合物を室温で短時間、例えば1ないし10分間、便利には2ないし5分間培養することを含む。この培養時間は厳密でなく、使用した正確なDNアーゼおよび量、および反応系のその他の成分によって変化し得る。温度は酵素が活性である温度、即ち不活性化温度より低い温度、であるが、室温が便利である。 かかる反応混合物は、上記の通り、鋳型、即ち増幅すべき標的核酸、のほかに、増幅反応に必要な全ての反応体を含み得る。
【0048】
典型的な代表的PCR増幅反応混合物は例えば下記を含み得る:
Figure 0003801865
上記の代表的例において、反応体(緩衝液、dNTPs、プライマー、酵素およびMgCl2 溶液を含む)が50−100μlに等しい限り、殺菌蒸留水容量および実験用鋳型容量のあらゆる組み合わせが使用できる。しかしながら、別の最終容量を好みにより使用して、例えば類似の又は他の所望の最終反応体濃度を達成してもよい。あらゆる便利な又は市販のPCR緩衝液を使用できる。適した10X PCR緩衝液は100mMのトリス(Tris)−HCl、pH8.3、および500mMのKClであろう。PCR緩衝液はペルキンーエルマーセタス(Perkin−Elmer Cetus)から購買できる。
【0049】
潜在的汚染のレベルに依存して、必要なDNアーゼの量は変わるであろう。短い培養時間で(室温で0−10分)、50μlの反応混合物当たり0.1単位は一般に十分である。0.05から0.2単位/50μl(反応混合物)が適当であり、約0.1単位/50μl(反応混合物)の活性、例えば0.08から0.12単位/50μl(反応混合物)が好ましい。1単位/50μl(反応混合物)の濃度で、いくらかのssDNアーゼ活性が観察され、従って上記に掲げた活性が好ましく、特に汚染物が二本鎖核酸および標的一本鎖核酸である場合、好ましい。酵素の1単位はクニッツアッセイ(Kunitz M.、1950年、Crystalline Deoxyribonuclease II.Digestion of Thymus NucleicAcid.The Kinetics of Reaction:J.Gen.Physiol.,33 363−377頁)において、260nmでの吸収が0.001/分だけ増加する量として定義される。
実施例1
小エビ(Pandalus borealis)NAアーゼの単離
熱不安定性DNアーゼを、小エビ漁業工業の副生物である小エビ(Pandalus borealis)加工水から得る。捕獲物の殆どは漁船の船上で冷凍する。陸上の工場で加工する場合、冷凍ブロックを、温度を調整した新たな水(15℃未満)を振りかけながらコンベヤー上を通過させることにより解凍する。小エビ(Pandalus borealis)の冷凍消化腺は破裂し、そしていろいろな酵素を水中に放出する。この水を再循環させて、その同じ水を約10−12トン/日の小えびの解凍に使用できる;水中の酵素の濃度はその日中に増大するであろう。この加工水が小エビDNアーゼの源である。
【0050】
小エビ加工水を4℃にて20分間、10,000×gの遠心分離を2回行って透明にし、次いで公称分子量カットオフ膜10kDaを用いた超濃縮に付した。濃縮物を次に、5mMのMgCl2 を含むpH8.0の0.05Mの酢酸ナトリウム緩衝液に平衡させたQ−セファロースイオン交換クロマトグラフィーカラムを通した。該カラムを0.3MのNaClで洗い、タンパク質を0.3−1.5MのNaCl勾配で溶出した。DNアーゼ活性を有するフラクションを0.7−1.1MのNaClを用いて集めた。溜められたDNアーゼ活性を有するフラクションを、5mMのMgCl2 を含む0.01M酢酸ナトリウム、pH8.0、で透析した。透析した材料にレッドーセファロースカラム(ファーマシア ビオテク、スエーデン)を適用し、次いで0.3MのNaClで広範囲に洗浄した。最後に、結合されたDNアーゼを1.5M NaClで溶出した。
【0051】
塩化ナトリウムを検定前にDNアーゼから除去した。DNアーゼ活性を、クニッツの手順(Kunitz M.、1950年、Crystalline Deoxyribonuclease II.Digestion of Thymus NucleicAcid.The Kinetics of Reaction:J.Gen.Physiol.,33 363−377頁)に従って検定する。50μlの酵素調製物を、5mMのMgCl2 を含むpH5.0の100mM酢酸ナトリウム中の200μgの子牛胸腺DNAに加えて、最終容量を1mlにする。混合物を37℃で培養する。20分の培養の後に、0.5mlの氷冷12%HClO4 を加え、十分に混合し、そして氷上で20分間放置する。チューブをエッペンドルフ遠心分離器でフルスピードで5分間遠心分離する。260nmでの吸収を測定し、それからクニッツ単位を計算する。1U=0.001 OD260 増加/分。
実施例2
Aeromonas salmonicida GCATのPCR増幅
遺伝子:GCAT(グリセローホスフォリピドーコレステロールアセチルトランスフェラーゼ)、1176bp
遺伝子銀行加入番号X70686
前進プライマーGCAT−1:5’−TTGGGGTTGATCGCGCTGA−3’、遺伝子位置65−83と同じ
逆プライマーGCAT−2:5’−CCCAGATCCGGCAGGTTGA−3’、位置552−571と逆相補的
鋳型:A.salmonicidaゲノムDNA
Figure 0003801865
実施例3
PCR DNA生産物に対する小エビDNアーゼ活性
この実施例および次の実施例で使用される材料:
Pandalus borealisからの小エビDNアーゼ(50μlの反応混合物当たり約0.1単位)、実施例1参照、
Tag緩衝液およびTag−ポリメラーゼ(Perkin−Elmer Cetus)123bpMWマーカー(Gibco)
GCAT1および2プライマーを使用して生成したA.salmonicidaからのGCATのPCR生産物、実施例2参照、
熱サイクル(2400 Perkin−Elmer Cetus)。
【0052】
300ngのGCATの PCR−生産物(507bp)を小エビから濃縮し、部分的に精製したDNアーゼ2μlと、2mMのMgCl2 、1xTag−緩衝液中で混合して最終容量を50μlにした。サンプルを直ちに37℃で熱サイクル機械に入れた。15μlのサンプルを2分、7分および15分後に取り出し、1.3%アガロースゲル上に充填した。
【0053】
濃縮し、部分的に精製した小エビDNアーゼ1μlを、合計15μlの2mMのMgCl2 、1xTag−緩衝液中で混合した。サンプルを94℃に2分間付し、引き続き熱サイクル機械を用いて37℃に移した。15μlのサンプルを15分後に取り出し、1.3%アガロースゲル上に充填した。
【0054】
サンプルを、UV−トランスイルミネータ上で写真をとる前に、EtBrの存在下で1xTBE中で30分間操作した。図1参照。図1で、
レーン:
1−A.salmonicida からのGCAT PCR生産物
2−123bp MWマーカー
3−37℃で2分間、DNアーゼを用いて培養したGCAT PCR生産物
4−37℃で7分間、DNアーゼを用いて培養したGCAT PCR生産物
5−37℃で15分間、DNアーゼを用いて培養したGCAT PCR生産物
6−DNアーゼの熱処理後、37℃で15分間DNアーゼを用いて培養したGCAT PCR生産物
DNアーゼの特異性PCR生産物(GCAT、507bpが約100ng)に対する活性をテストし、そして、2mM MgCl2 を含む1xTagーポリメラーゼ検定緩衝液中で、即ち全ての実施例で使用した緩衝液系中で、37℃で15分後、二本鎖(ds)DNAをかなり分解する能力を有することが示された。94℃で2分間の予備培養はDNアーゼを不活性化することが示された。
実施例4
PCR反応のキャリーオーバー生成物の脱汚染における熱不安定性小エビDNアーゼのテスト
A.salmonicidaからのGCAT PCR生産物
Tagーポリメラーゼ
濃縮し、部分的に精製した小エビからのDNアーゼ
プライマー(オリゴヌクレオチド GCAT1および2)、dNTPミックス、MgCl2 、Tag−緩衝液およびTag−ポリメラーゼ(これらの濃度は前と同じ)を、全容量218μlにして混合し、そして6本のPCRチューブに分配した。H2 Oを加えて、最終容量を1本のチューブ当たり50μlとした。1ngのGCAT PCR生成物をチューブ3、4および6に加えて、キャリーオーバーをまねた。2μlのDNアーゼをチューブ2、4、5および6に加えた。これらのチューブを熱サイクル器に37℃で15分間入れた。熱サイクル器を下記のPCRプログラムに従って活性化した;
Figure 0003801865
94℃での初期の加熱段階の2分後に、1ngのGCAT PCR生成物鋳型をチューブ1、5および6に加えた。PCRサイクルの完了後に、各チューブからの15μlのサンプルを1.3%アガロースゲル(1xTBE)中で電気泳動に付し、そしてEtBrで染色した。図2参照。図2において、
Figure 0003801865
1ngのPCR生成物およびDNアーゼを含む混合物のPCR反応は、DNアーゼ処理が汚染(混入)したPCR生成物の増幅を阻止したことを示した。初期の加熱段階の2分後にPCR生成物を加えると、増幅を生じる結果となり、下記を例証する:a)DNアーゼは一本鎖オリゴヌクレオチドPCRプライマーを分解しなかった;b)DNアーゼ処理はキャリーオーバー生成物の増幅を首尾よく阻止した;およびc)DNアーゼ活性は、94℃で2分間の加熱により十分に破壊されて、その後に添加されるDNA(1ngのPCR生産物)の増幅を阻止しない。
実施例5
PCRキャリーオーバー対温度についての小エビDNアーゼ活性のテスト
1ngのGCAT PCR生産物を含むPCR反応混合物を前の実施例に記載したように設定し、4本のチューブに分配した。2μlの精製DNアーゼ(実施例3および4のDNアーゼを、50mMのTris−HCl、pH8.1、5mMのMgCl2 および150mMのNaClを用いて平衡させたサイズ除外クロマトグラフィーカラム(Superose;Pharmacia)を使用して、更に精製したもの)を、チューブ2、3および4に加えた。これらのチューブを12℃で(熱サイクル器)、22℃(室温)および37℃(水浴)でそれぞれ15分間培養した。4本の全てのチューブを熱サイクル器のホットースタートに移し、そしてPCR反応を前のように実施した。最終PCR反応物からの10μlのサンプルを1.3%アガロースゲル上で操作し、そして目に見えるようにした。図3参照。図3において:
Figure 0003801865
分解テストは、DNアーゼが12℃では活性でないこと、およびDNアーゼ活性は22℃においての方が37℃よりも高いことを示した。
実施例6
PCRキャリーオーバー対時間についての小エビDNアーゼ活性のテスト
6ngのGCAT PCR生産物を含むPCR反応混合物を設定し、6本のチューブに分配した。2μlのDNアーゼを、チューブ2、3、4および5に加え、これらのチューブを22℃で培養した。該チューブを熱サイクル器のホットースタートのために、2.5分、5分、7.5分、10分および15分後(それぞれチューブ2、3、4、5および6)に移した。PCR反応を前の実施例のように実施した。各チューブからの10μlのPCR生産物サンプルをアガロースゲル電気泳動に付した。図4参照。図4において:
Figure 0003801865
機能的PCR反応についての時間対活性テストは、22℃で2.5分の処理が、DNアーゼの存在下で培養した1ngのPCR生産物の増幅を阻止するのに十分であることを示す。
実施例7
PCR反応の開始中の小エビDNアーゼ不活性化のテスト
1ngのGCAT PCR生産物を含むPCR反応混合物を設定し、5本のチューブに分配した。2μlの部分的に精製したDNアーゼを、4本のチューブ(チューブ2−5)のそれぞれに加え、該チューブを22℃で5分間培養した。該チューブを熱サイクル器に移し、PCRサイクルプロフィールを開始させた。3本のチューブに、初期の加熱段階で温度が70℃に達した時(チューブ3)、94℃に達した時(チューブ4)、又は94℃に達してから1分後(チューブ5)に、1ngのGCAT PCR生産物を加えた。PCRサイクルの完了後、10μlのサンプルをアガロースゲル上で分析した。図5参照。図5において:
Figure 0003801865
脱汚染テストは、DNアーゼを含むPCRミックスを、PCR増幅を実質的に回避するために、鋳型DNA(1ngのPCR生産物)の添加前に94℃に少なくとも1分間おかなければならないことを示した。
実施例8
PCR反応におけるキャリーオーバーの脱汚染に対する、Mg2+および小エビDNアーゼの酵素濃度の要件についてのテスト
8ngのGCAT PCR生産物を含む元になるPCRミックスを8本のチューブ(それぞれ100μl)に分配した。各チューブ中のMg2+を調整した(0mM;チューブ1および2、1mM;チューブ3、2mM;チューブ4、5および6、5mM;チューブ7および8)。2μlの部分的に精製したDNアーゼを、チューブ(2、3、6および8)に加え、そして0.5μlをチューブ4および5に加えた。これらのチューブを、熱サイクル器に入れる前に、室温(ほぼ22℃)で5分間培養し、そしてPCRサイクリング段階に付した。10μlのサンプルをアガロースゲル上で分析した。図6参照。図6において:
Figure 0003801865
1ngのキャリーオーバーPCR生産物を含む100μlの最終溶液中の2μlのDNアーゼの脱汚染活性に対して、1mMのMg2+は5mMのMg2+と同じように十分である。0.1μl又は0.5μlのDNアーゼ(10倍に希釈した酵素を1μlおよび5μl)は活性が十分でない;これは不安定性によるであろう。
実施例9
ss−およびdsDNAに対する熱不安定性小エビDNアーゼ活性
600ngのPCR生産物、2mMのMg2+、および1xTag緩衝液からマスター(元になる)ミックスを作って最終容量を90μlにし、そして3本のチューブに分配した。チューブ2および3を6分間煮沸した。チューブ2を60℃で5分間、そして次に25℃で5分間置いた。チューブ3は煮沸後に直接氷の上に10分間置いた。3本のチューブ全てから10μlを取り出し、氷上に保持した。チューブ2および3中の残りの20μl(ほぼ200ngのDNA)に、2μlの部分的に精製したDNアーゼを加え、該チューブを室温で30分間培養し、その間、5分後に各サンプルから10μlを取り出した(それらは氷の上に保持した)。10μlのサンプルを氷の上に保持し、次にアガロースゲル上で分析した。図7参照。図7において:
Figure 0003801865
PCR生産物のss−(熱変性)およびds−DNAを用いたテストは、DNアーゼが使用した検定系−PCR緩衝液条件−にてdsDNAに優先的であること、そしてssDNAに対して活性があったとしても低いことを示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱不安定性DNアーゼのPCR DNA生産物に対する活性を示すアガロースゲルの写真である。
【図2】 DNアーゼがキャリーオーバー混入物(汚染)の増幅を阻止すること、およびDNアーゼの高温での不活性化を示す写真である。
【図3】 いろいろな温度でのDNアーゼ活性をアガロースゲルの写真である。
【図4】 DNアーゼがPCR生産物キャリーオーバーを、引き続くPCRで分解するのに必要な時間を示す写真である。
【図5】 DNアーゼを不活性化するのに必要な温度および時間を示すアガロースゲルの写真である。
【図6】 キャリーオーバーの脱汚染に必要なDNアーゼの濃度および反応混合物中のMg2+への依存性を示す、アガロースゲルの写真である。
【図7】 DNアーゼのdsDNA特異性を示す、アガロースゲルの写真である。

Claims (13)

  1. 二本鎖DNAに特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性のDNアーゼを使用することを特徴とする、増幅反応における核酸混入を除去する方法。
  2. 二本鎖DNAに実質的に特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性のDNアーゼの、増幅反応混合物における核酸混入の除去への使用。
  3. 上記の核酸混入が二本鎖DNAである、請求項1又は2に記載の方法又は使用。
  4. 上記増幅反応混合物が熱不安定性のDNアーゼと、該混合物中のあらゆる二本鎖DNAを消化させる条件下で接触させ、該反応混合物を加熱して該DNアーゼを不活性化し、そしてその後、該混合物を、増幅しようとする標的核酸と接触させることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法又は使用。
  5. 核酸増幅反応におけるキャリーオーバーによる偽の正反応結果を防止又は減少させる方法であって、二本鎖DNAに特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性のDNアーゼを、増幅反応混合物中に存在するキャリーオーバーされた非標的二本鎖DNAを分解するのに使用することを特徴とする、上記の方法。
  6. 反応混合物50μl当たり約0.1単位の熱不安定性DNアーゼを使用する、請求項3又は4に記載の方法又は使用。
  7. 上記の増幅反応が複製連鎖反応(PCR)である、前記請求項のいずれか1項に記載の方法又は使用。
  8. 上記の核酸サンプルが、DNアーゼの不活性化前に反応混合物中に存在する、請求項2又は3に記載の方法又は使用。
  9. 二本鎖DNAに特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性のDNアーゼ。
  10. DNアーゼを含むPandalus borealisからの抽出物を得、引き続き該DNアーゼを分離することを特徴とする、請求項9に記載のDNアーゼの単離および精製方法。
  11. 上記抽出物源が小えび加工水である、請求項10に記載の方法。
  12. 標的核酸のイン ビトロ増幅方法において、反応混合物又はその個々の成分を、実際の増幅反応の開始前に、二本鎖 DNA に特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性DNアーゼで処理する段階を含むことを特徴とする、上記方法。
  13. 二本鎖 DNA に特異性でありそして94℃で2分後に不可逆的に不活性化される、Pandalus borealisから誘導されたネイティブ酵素である熱不安定性DNアーゼ、および任意に、ヌクレオチド三リン酸、オリゴヌクレオチドプライマー、DNAポリメラーゼ又はDNAリガーゼおよび核酸増幅反応を実施するのに必要な緩衝液を含む、上記請求項記載の方法のいずれか一つを実施するためのキット。
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