JPH1080280A - 核酸合成法 - Google Patents

核酸合成法

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JPH1080280A
JPH1080280A JP8238113A JP23811396A JPH1080280A JP H1080280 A JPH1080280 A JP H1080280A JP 8238113 A JP8238113 A JP 8238113A JP 23811396 A JP23811396 A JP 23811396A JP H1080280 A JPH1080280 A JP H1080280A
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JP
Japan
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pcr
saliva
nucleic acid
reaction solution
dna
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JP8238113A
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Naoyuki Nishimura
直行 西村
Reiko Tanaka
玲子 田中
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Shimadzu Corp
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Shimadzu Corp
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Publication date
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6806Preparing nucleic acids for analysis, e.g. for polymerase chain reaction [PCR] assay

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、唾液試料中の目的とする遺伝子を
前処理なしで直接増幅出来る核酸合成法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 本発明は、唾液試料そのものと遺伝子増
幅反応液を混合し反応させる核酸合成法において、反応
前に唾液試料を加温処理或いは糖分解酵素で処理する。
例えば、唾液試料を0〜40℃で1時間加温した後に直
接PCR反応液に添加し、PCRを行った結果。図3の
電気泳動図に示す如く、加温の温度が上昇するにしたが
い、生成されるPCR産物の量が増大し、特に30℃以
上において、すべての唾液添加量で、電気泳動で検出す
るのに充分な量のPCR産物が生成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は核酸合成法、特に、
ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction :
以下PCRと略す)法による核酸合成法に関する。
【0002】
【従来の技術】PCR法は、DNA鎖の中の特定の領域
をはさんで、プライマーを結合させ、DNAポリメラー
ゼを作用させて、DNA合成反応を繰り返すことによっ
て、目的のDNA断片を数十万倍にも増幅できる方法で
ある。PCR法は、マリス氏らの発明である特開昭61
−274697号に述べられている。
【0003】PCR法は、種々の試料中の核酸の高感度
分析法として使用可能で、特に動物体液由来の試料中の
核酸の分析法に使用できる。従って、PCR法は、感染
症や遺伝病やガンの診断等に利用される。さらに、PC
Rは移植や親子鑑定の際のDNAタイピングの検査にも
適した方法である。これらの場合末梢血液が検査対象に
選ばれる場合が多い。
【0004】PCR法の1つの欠点は色素、たんぱく、
糖類あるいは未知の夾雑物が反応を阻害することであ
る。すなわち、代表的な耐熱性DNAポリメラーゼであ
るThermus aquaticus 由来のTaqDNAポリメラーゼ
をはじめ、多くのDNAポリメラーゼは、微量の体液由
来の夾雑物がPCR反応液中に混在しても、PCRが強
く阻害されることが良く知られている。
【0005】そこで、PCR法によるDNA増幅に先立
つて被験物から細胞、細菌、ウィルス等(以下、遺伝子
包含体と称する)を分離し、そして、その遺伝子包含体
からの核酸の抽出が必要である。阻害を除去するため
に、酵素、界面活性剤、カオトロピック剤等により遺伝
子包含体を分解し、その後、フェノールあるいはフェノ
ール・クロロホルム等を用いて、遺伝子包含体の分解物
からDNAを抽出する方法が従来より使用されている。
最近では核酸精製法として、イオン交換樹脂、ガラスフ
ィルターあるいはタンパク凝集作用を有する試薬が使用
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
を用いて試料中の核酸の精製を行っても、不純物の完全
な除去は困難であり、かつ、試料中の核酸の回収量が一
定しない場合も多く、このため引き続く核酸合成が、と
りわけ試料中の目的とする核酸の含量が少ない場合に
は、うまくできない場合もある。また、これら精製法は
操作が煩雑で時間を要し、また操作中のコンタミネーシ
ョンの機会が高い。従って、これらの問題点を解決する
ためには、より簡便で、かつ効果的な試料前処理法が望
まれる。
【0007】遺伝子検査のための検査材料としては、末
梢血液が用いられる場合が多い。しかし、口腔粘膜細胞
は、その採取の容易さ、感染性の低さにおいて、末梢血
液よりも検査材料としてすぐれている。通常、口腔粘膜
細胞からDNAを抽出する方法として、ブラシ等で剥離
した口腔粘膜細胞を蛋白分解酵素で処理した後、先に示
したいずれかの精製法でDNAを精製する方法が用いら
れている。しかし、この方法を用いた場合には、先に述
べたように不純物除去の不完全さ、DNA回収のばらつ
き等の回収されたDNAの質および量の問題のみなら
ず、操作の繁雑さに由来する多検体処理の困難さ、処理
に要する時間が長い事、操作中のコンタミネーションの
機会が高い事等の多くの問題点を包含している。
【0008】そこで、本発明は、唾液中の目的とする遺
伝子を直接増幅できる核酸合成法を提供することを目的
とする。言い換えれば、唾液よりDNAを精製すること
なしに、核酸合成反応に用いる方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、先ずPC
Rによる増幅効率が悪い唾液試料を長時間低温、例えば
5℃中で保存する事により増幅効率が上昇する事を見出
だし、次に唾液試料をPCR反応液に添加する前に種々
の温度で処理したところ、処理温度が上昇するに従い、
かつ処理時間が長くなるに従い、増幅効率が上昇する事
を見出だした。一方、糖の一種であるヘパリンで処理し
た血液から精製したDNAは高率にPCRを抑制する事
は良く知られている。我々は、これら2つの事実より、
唾液中のPCR抑制物質の主たるものは、何らかの糖で
あり、唾液保存中に唾液中の分解酵素がPCR抑制の原
因となっている糖を分解したためにPCRの効率が上昇
したのではないかと推測した。
【0010】そこで、更に唾液を糖分解酵素の一種であ
るアミラーゼで処理した後、PCRに用いたところ、ア
ミラーゼを添加しない場合に比べ、低温、短時間処理で
唾液由来のPCR抑制物質が分解されることを見出だ
し、本発明をなすに至った。
【0011】すなわち、本発明は、唾液よりDNAを精
製することなしに、核酸合成反応に用いるものである。
そのため本発明は、唾液中のPCR抑制の原因となって
いる糖を分解する方法を提供する。唾液中のPCR抑制
の原因となっている糖を分解する方法の一つとしては、
加温処理する方法が挙げられる。したがって、第1の発
明は、唾液試料そのものと遺伝子増幅反応液を混合し反
応させる核酸合成法において、反応前に唾液試料を加温
処理することを特徴とする。唾液試料とは、唾液そのも
の、又は唾液希釈液をいう。また反応前とは、唾液試料
とPCR反応液を添加する前、後のいずれも指すが、P
CR反応液添加前に唾液試料のみを加温処理することが
好ましい。PCR反応液添加後に加温処理すれば、プラ
イマーダイマー等の非特異的増幅産物が増大する可能性
があるので、適切なプライマーの選択が必要である。こ
の際、あらかじめDNA合成酵素の活性をDNA合成酵
素に対する抗体等で抑制しておけば、非特異的増幅産物
の増大が抑えられる。また、非特異的増幅産物の増大を
抑える他の方法として、PCR反応液を構成する成分の
一部(例えば、DNA合成酵素又はプライマー)を除い
た反応液に唾液試料を直接添加したものを加温処理した
後、除いておいた成分を混合する方法が考えられる。
【0012】加温処理の温度としては、30℃以上がよ
い。また、加温処理時間としては、10分以上、好まし
くは30分以上、更に好ましくは60分〜120分がよ
い。例えば、我々の実験では、唾液を40℃で10分程
度処理する事によりPCR抑制が解除されたが、5℃で
処理すると、PCR抑制解除まで数日を要した。
【0013】また、唾液中のPCR抑制の原因となって
いる糖を分解する方法の一つとしては、唾液を糖分解酵
素により処理する方法が挙げられる。したがって、第2
の発明は、唾液試料そのものと遺伝子増幅反応液を混合
し反応させる核酸合成法において、反応前に唾液試料を
糖分解酵素で処理することを特徴とする。糖分解酵素と
しては、例えばアミラーゼが挙げられるが、これに限定
されるものではない。糖分解酵素の添加量としては、唾
液試料1μl当たり、0.01〜0.1ユニットが好ま
しい。例えば、我々の実験では、1%NaClを口に含
んで採取したヒト唾液5μlを0.5ユニットのヒト由
来アミラーゼで10℃以上で10分間処理することによ
り、PCR抑制が解除された。一方、同じ唾液をアミラ
ーゼ無添加で10分間温度処理した場合には、同程度の
効果を出すのに40℃での処理が必要であった。
【0014】なお、本発明において、PCR反応液は、
通常、pH緩衝液並びにMgCl2、KCl等の塩類、
プライマー、デオキシリボヌクレオチド類及びDNA合
成酵素を含むものである。また、上記の塩類は適宜他の
塩類に変更して使用されている。また、ノニデットP−
40,ポリオキシエチレンソルビタン類等の界面活性
剤、ゼラチン、アルブミン等の蛋白、ジメチルスルホキ
シド等種々の物質が添加される場合がある。
【0015】本発明に使用することが望ましいpH緩衝
液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩
酸、硝酸、硫酸等の鉱酸の組合せであり、鉱酸の中で望
ましいものは塩酸である。また、トリシン、CAPSO
(3-N-Cyclohexylamino-2-hydroxypropanesulfonic aci
d) あるいはCHES(2-(Cyclohexylamino)ethanesulfo
nic acid)と苛性ソーダ、苛性カリとの組み合せによる
pH緩衝液等種々のpH緩衝液が使用され得る。pH調
整された緩衝液は、PCR反応液の中で10mMから1
00mMの間の濃度で使用される。
【0016】本明細書中でプライマーは、DNAと重合
用試薬等の存在下に合成の開始点として働くオリゴヌク
レオチドをいう。プライマーは一本鎖であることが望ま
しいが、二本鎖も使用できる。もし、プライマーが二本
鎖の場合には、増幅反応に先立って一本鎖状にすること
が望ましい。プライマーは、公知の方法により合成する
ことができるし、また、生物界から単離することもでき
る。また、“合成酵素”は、プライマー付加による核酸
を合成する酵素あるいは、かような化学合成系を意味す
る。適切な合成酵素としては、E.coliのDNAポリメ
ラーゼI、E.coliのDNAポリメラーゼのクレノーフ
ラグメント、T4DNAポリメラーゼ、TaqDNAポ
リメラーゼ、T.litoralis DNAポリメラーゼ、Tt
hDNAポリメラーゼ、PfuDNAポリメラーゼなど
があるが、これらにのみ限定されるものではない。
【0017】
【実施例】
[実験例1]本例は、直接添加によるPCRの効率が悪
い唾液試料を5℃、 -20℃または -80℃で12日間保存
した後、直接添加PCRを行った実験である。試料は10
mlの1%NaCl液で口をゆすいで採取したヒト唾液を
用いた。種々の量の試料を直接PCR反応液に添加し
(全50μl)、PCRを行った。PCR反応液は、pH9.
2 に調節した10mM Tris-HCl,50mM KCl, 1.5mM MgCl2 ,2
00μM のdATP,dCTP,dGTP及びdTTP,1.0μM のprimer,2.5
units/100 μl のTaq DNA ポリメラーゼ(TaKaRa Taq:
Takara shuzo,Kyoto,Japan) を用いた。
【0018】なお、PCRのプライマーはヒトbeta-glo
bin coding region 内に位置するplus鎖の塩基配列を持
つオリゴヌクレオチド(P1)及び minus鎖の塩基配列
を持つオリゴヌクレオチド(P2)であり、PCRによ
り 408bpの増幅産物を得ることができる(Saiki,R.K.,G
elfand,D.H.,Stoffel,S.,Scharf,S.J.,Higuchi,R.,Hor
n,G.T.,Mullis,K.B. and Erlich,H.A.(1988) Science 2
39,487-491.) 。
【0019】 P1:5′GAAGAGCCAAGGACAGGTAC3′ P2:5′GGAAAATAGACCAATAGGCAG3′ PCRは、94℃、2分のプレヒーティングの後、94
℃ 1分間、55℃1分間、72℃ 1分間の条件で4
0サイクル、最後に72℃ 7分間のポリメライゼーシ
ョンを行った。PCR終了後、反応液5μlを用いて、
3%アガロースを含む、0.5μg/ml臭化エチジウ
ム添加TAE(40mM Tris-acetate,1mM EDTA,pH8.0) 液
中で電気泳動を行い検出した。
【0020】保存前または後の唾液試料を直接PCR反
応液に添加し、PCRを行った時のPCR産物の電気泳
動図を図1に示す。図中Aは保存前、B,C,Dはそれ
ぞれ5℃、 -20℃、 -80℃、12日間保存後の唾液試料
を直接PCR反応に添加し、PCRを行ったときのPC
R産物の電気泳動図を示している。さらに図中、1〜5
は唾液試料の添加量を示し、それぞれ1:4μl、2:
2μl、3:1μl、4:0.5μl、5:0μlの添
加量を示している。また、Mは分子量マーカー(制限酵
素 HinC IIで切断したφ×174 RF DNA)を示している。
【0021】Aの結果からわかるように、本唾液試料を
採取直後に直接PCRに用いた場合には、レーン4で痕
跡程度のPCR産物が検出されるのみで、本唾液試料が
強いPCR抑制を持っている事が示されている。次に本
唾液試料を5℃、 -20℃、 -80℃で12日間保存後に直
接PCRに用いた結果が、それぞれB、C、Dに示され
ている。 -20℃保存のCにおいては、レーン3で多量の
PCR産物が検出されるが、レーン2で痕跡程度、レー
ン1、4ではPCR産物は検出されなかった。また、 -
80℃保存のDにおいても、レーン4で少量のPCR産物
が検出されるのみであった。それに対して、5℃保存の
Bにおいては、唾液試料のいずれの添加量においても、
多量のPCR産物が検出された。
【0022】[実験例2]本例は、37℃で0分〜12
0分間加温した後の唾液試料を用いて直接添加PCRを
行った実験である。試料は実験例1と同じ方法で採取し
た唾液を用いた。また、用いたPCR反応液の組成およ
びPCRの条件、PCR後の電気泳動の条件は実験例1
と同様である。
【0023】加温後の唾液を直接PCR反応液に添加
し、PCRを行ったときのPCR産物の電気泳動図を図
2に示した。図中A〜Eは、唾液試料の加温時間を示し
ており、それぞれA:0分間、B:15分間、C:30
分間、D:1時間、E:2時間の処理を示している。さ
らに図中1〜4は唾液試料の添加量を示しており、1:
4μl、2:2μl、3:1μl、4:0μl添加時の
PCR産物の電気泳動の結果を示している。また、Mは
実験例1と同じものを使用した。結果、時間の経過に伴
って生成されるPCR産物の量が増大していることが示
されている。
【0024】[実験例3]本例は、0〜40℃で1時間
加温した後の唾液試料を用いて直接添加PCRを行った
実験である。試料は実験例1と同じ方法で採取した唾液
を用いた。また、用いたPCR反応液の組成およびPC
Rの条件、PCR後の電気泳動の条件は実験例1と同様
である。
【0025】加温後の唾液を直接PCR反応液に添加
し、PCRを行ったときのPCR産物の電気泳動図を図
3に示した。図中A〜Eは、唾液試料の加温温度を示し
ており、それぞれA:0℃、B:10℃、C:20℃、
D:30℃、E:40℃の処理を示している。さらに図
中1〜4は唾液試料の添加量を示しており、1:4μ
l、2:2μl、3:1μl、4:0μl添加時のPC
R産物の電気泳動の結果を示している。また、Mは実験
例1と同じものを使用した。結果、加温の温度が上昇す
るにしたがい、生成されるPCR産物の量が増大し、特
に30℃以上において、すべての唾液添加量で、電気泳
動で検出するのに充分な量のPCR産物が生成されてい
ることが示されている。
【0026】[実験例4]本例は、唾液直接添加PCR
に用いる唾液試料をあらかじめ、アミラーゼ処理した時
のPCR効率に及ぼす影響を検討した実験である。試料
は実験例1と同じ方法で採取した唾液5μlを用いた。
アミラーゼはヒト由来のα−アミラーゼを用い、唾液試
料5μl当たり0.5 units添加した。なお、用いたP
CR反応液の組成およびPCRの条件、PCR後の電気
泳動の条件は実験例1と同様である。 処理後の唾液を
直接PCR反応液に添加し、PCRを行ったときのPC
R産物の電気泳動図を図4に示した。図中A〜Eは、唾
液試料の処理温度を示しており、それぞれA:0℃、
B:10℃、C:20℃、D:30℃、E:40℃で1
0分間の処理を示している。さらに図中1〜4は、実験
に使用した試料の種類を示しており、1は無添加群、2
はアミラーゼ添加群、3は唾液添加群、4は唾液および
アミラーゼ添加群を示している。また、Mは実験例1と
同じものを使用した。 結果、A〜Eの3レーンで示さ
れるように、アミラーゼ無添加群では、40℃加温した
時にはじめて、電気泳動で検出するのに充分なPCR産
物が得られたのに対し、A〜Eの4レーンで示されるよ
うに、アミラーゼ添加群においては10℃以上で加温し
たすべての場合において、検出するのに充分なPCR産
物が得られた。さらにA〜Eの2のレーンで示されるよ
うにアミラーゼ添加によるPCR産物の出現は、用いた
ヒト由来α−アミラーゼからのDNAの持ち込みによる
ものではないことが確認された。
【0027】
【発明の効果】本発明により、唾液試料を核酸合成用反
応液系に直接添加しても、効率良く、目的の遺伝子を合
成することが可能となる。従って、核酸合成の際の核酸
を含む試料の前処理が簡便、迅速におこなえるようにな
る。
【0028】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: GAAGAGCCAAGGACAGGTAC
【0029】配列番号:2 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: GGAAAATAGACCAATAGGCAG
【図面の簡単な説明】
【図1】唾液試料を保存前および種々の温度で保存後
に、直接PCR反応液に添加し、PCRを行った時のP
CR産物のゲル電気泳動の泳動図である。
【図2】唾液試料を37℃で0〜120分間加温した後
に直接PCR反応液に添加し、PCRを行った後のPC
R産物のゲル電気泳動の泳動図である。
【図3】唾液試料を0〜40℃で1時間加温した後に直
接PCR反応液に添加し、PCRを行った後のPCR産
物のゲル電気泳動の泳動図である。
【図4】唾液試料をヒト由来α−アミラーゼ添加もしく
は無添加の状態で、0〜40℃で10分間加温した後に
直接PCR反応液に添加し、PCRを行った後のPCR
産物のゲル電気泳動の泳動図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 唾液試料そのものと遺伝子増幅反応液を
    混合し反応させる核酸合成法において、反応前に唾液試
    料を加温処理することを特徴とする核酸合成法。
  2. 【請求項2】 唾液試料そのものと遺伝子増幅反応液を
    混合し反応させる核酸合成法において、反応前に唾液試
    料を糖分解酵素で処理することを特徴とする核酸合成
    法。
JP8238113A 1996-09-09 1996-09-09 核酸合成法 Pending JPH1080280A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8238113A JPH1080280A (ja) 1996-09-09 1996-09-09 核酸合成法
US08/911,735 US5912146A (en) 1996-09-09 1997-08-15 Method for synthesis of nucleic acids
EP97114937A EP0854195A1 (en) 1996-09-09 1997-08-28 Method for the amplification of nucleic acids in a salivary sample

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