JP3377581B2 - 通電加工食品の製造方法 - Google Patents

通電加工食品の製造方法

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  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電率が比較的高く、
しかも生産原価が安い海水を有効的に使用して通電加工
食品を適確に量産することができる通電加工食品の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、絶縁性容器内に導電液とともに収
容した食品材料を、導電液を介して施された通電作用に
より通電加熱処理した通電加工食品の製造方法は、さき
に本発明者が開発した特開昭63−296672号公報
に記載されて公知である。また、地表近くにある水の総
量のうち、約94%を海にたたえている海水は一般に塩
分を33〜38‰含んで導電性が比較的高い許りか、海
水(35‰)中には下表に示すような有効的な成分が多
く含まれていることもよく知られている。
【表1】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従前のこの
種製造方法においては、絶縁性容器内に収容した食品材
料を通電作用により通電加熱処理するための導電液は、
一般に水に適正量の塩を添加して所定の導電率となるよ
うに製造したものが使用されていた。したがって、食品
材料を冠水状態のもとに導電液とともに絶縁性容器内に
収容して通電加工処理するこの種製造方法においては、
導電液の使用量も必然的に多くなる許りか、導電液の製
造に際し多くの手間と時間を要するので、その分、生産
原価が高くなるという問題点があった。
【0004】本発明は、多くの天然有効成分を有し、か
つ比較的高い導電率を有し、しかも大量であっても安価
に得られる海水を導電液として使用することで、栄養価
に富んだ食味良好な通電加工食品をより安価に量産する
ことができるとともに海水を予め導電率と水温とを所定
の適正数値になるよう調整して常に安定した適確な通電
加工作業を達成させることができる通電加工食品の製造
方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の通電加工食品の製造方法においては、第1
項の方法を、絶縁性容器内に予め導電率と水温とを所定
の適正数値になるよう調整した海水とともに収容した食
品材料を、海水を介して施された通電作用により通電加
熱処理したものである。
【0006】第2項の方法を、海水は、その水温を通電
加工直前の食品材料の材料温度と略同等温度に調節した
ものである。
【0007】
【作用】両側に一対の電極を対設した絶縁性容器内に食
品材料、例えばハム、ソーセージ、食肉、擂潰肉、水産
動物、擂身、植物性材料、その他の混合材料等を透水性
あるいは透湿性包装材(例えば布、ネット、ファイブラ
スケーシング、セルロースケーシング、多孔フィルム
等)で包装した食品材料、あるいは未包装の食品材料を
前記食品材料と略同等温度に予め調整し、かつ導電率を
予め所定の適正数値となるよう調整した海水とともに収
容した後、一対の電極間に亘り通電を施せば、電流は海
水を導電液として食品材料中を均一に流通し、発生した
ジュール熱で速やかに通電加熱処理され、所定の通電加
工食品を適確に量産することができる。そして、得られ
た通電加工食品中には通電加工時に、海水中に多く含ま
れた有効成分が浸透されるため、栄養価に富んだ食味良
好な食品に仕上げられるものである。
【0008】
【実施例】実施例について図面を参照して説明する。図
1に示されたものは、食品材料Aを透水性あるいは透湿
性の包装材6で包装した包装品を通電作用により通電加
熱処理して通電加工食品を速やかに量産することができ
る本発明の方法を実施させるための製造装置であって、
1は、上面を開放した有底筺状に塑成された絶縁性容器
であって、該絶縁性容器1の対向面2,3には一対の電
極4,5がそれぞれ配設されており、必要に応じて蓋体
(図示せず)を被蓋してもよく、あるいは全体を密封で
きる絶縁性容器としてもよい。そして、前記絶縁性容器
1内には、導電率と水温とを所定の適正数値になるよう
調整装置9で調整した海水Bとともに食品材料Aが冠水
状態のもとに収容されている。前記食品材料Aは、通電
性を有するハム、ソーセージ、食肉、擂潰肉、水産動
物、擂身材料、植物性材料、その他の混合材料等を透水
性あるいは透湿性の包装材6(例えば布、ネット、ファ
イブラスケーシング、セルロースケーシング、多孔フィ
ルム等)内に充填し、両側端を締縛して締縛部7,8と
した包装した食品材料、または未包装状態の食品材料の
何れであってもよい。前述した調整装置9は、図3に示
すように海から採取した導電率例えば47mS/cmの
海水B′を貯留しておくための海水貯留タンク10と、
前記海水B′を水で稀釈混合し、食品材料A例えば導電
率28mS/cmのハムを通電加工する場合、該ハムの
導電率28mS/cmと略同等の導電率となるよう調整
したり、また、海水B′の温度を通電加工直前の食品材
料A(例えばハム)の材料温度(例えば10℃)と同等
温度に予め調節できる調整タンク11とにより構成され
ており、海水貯留タンク10と調整タンク11とはコッ
ク付きの供給管12を介して接続されている。そして、
調整タンク11には適当量の水を供給するための給水管
13をのぞませるとともに、調整タンク11内には熱交
換器14を配設して、海水貯留タンク10より調整タン
ク11に供給された海水B′を給水管13より給水され
た水により稀釈混合して食品材料Aの通電に適した導電
率の海水Bとなるように随時調整せしめるとともに、そ
の海水温度も熱交換器14との熱交換により材料温度に
適合した適正温度に調整せしめることができる。なお、
海水B′の導電率を調整する手段としては、海水を加熱
して一旦濃縮してから用いたり、あるいはイオン交換膜
(図示せず)を利用して海水を濃縮または塩分除去をし
て用いてもよい。また、水深200m以下の海水、すな
わち、海洋深層水(世界の総海水量の95%を占めてい
る)を用いれば、海洋の表層水と比べて水温が年間を通
して約10℃前後と低温で安定していることから、塩分
濃度も安定し、かつ太陽光が届かぬことで細菌の生菌数
も少ないので、水温調節の手間も僅かで、衛生的にも好
ましい海水として利用できる。15は、調整タンク11
内の海水B′の導電率を検出するための導電率センサで
ある。16は、調整タンク11内の海水B′の温度を検
出するための温度センサである。
【0009】対向面に一対の電極を対設した絶縁性容器
内に包装した材料温度10℃のハムを、導電率28mS
/cm、温度10℃に予め調整、調節した海水とともに
収容した後、一対の電極間に亘り通電したところ、ハム
は通電により発生したジュール熱で短時間のうちに材料
温度が70℃に加熱昇温された通電加工食品が得られ
た。
【0010】対向面に一対の電極を対設した絶縁性容器
内に未包装の材料温度10℃のハムを、導電率28mS
/cm、温度10℃に予め調整、調節した海水とともに
収容した後、一対の電極間に亘り通電したところ、ハム
は通電により発生したジュール熱で短時間のうちに材料
温度が70℃に加熱昇温された通電加工食品が得られ
た。
【0011】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような方法を有
するので、以下に記載された効果を奏する。多くの天然
有効成分を有し、かつ比較的高い導電率を有し、しかも
大量であっても安価に得られる海水(好ましくは海洋深
層水)を導電液として使用し、前記海水の導電率を予め
調整した後、食品材料とともに絶縁性容器内に収容した
後、海水を介して施された通電作用により食品材料を通
電加熱処理し、速やかに通電加工食品を量産することが
できるとともに、量産された通電加工食品には海水に多
く含まれた有効的な天然成分を浸透せしめて、従来の食
塩液からなる導電液により量産された通電加工食品とは
異なる風味豊かな通電加工食品を提供できる許りか、導
電液となる塩水を別途製造する工程も必要としないの
で、製造工程が非常に簡単となり、安価な製品を提供で
きるは勿論のこと、海水の温度を通電加工直前の食品材
料の材料温度と略同等温度に予め調整し、かつ導電率を
予め所定の適正数値となるよう調整して常に安定した適
確な通電加工作業を達成させることができる。また、本
発明の海水を使用した通電加工食品の製造方法を採用す
れば、海水を導電液の用途以外に、食品材料の塩漬工
程、あるいは食品材料の塩分調味材として添加する用途
にも利用できる効果も併せて得られ、製造原価の改善に
も大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】包装した食品材料を通電加熱処理する装置の縦
断正面図である。
【図2】未包装状態の食品材料を通電加熱処理する装置
の縦断正面図である。
【図3】一部を切欠した調整装置の縦断正面図である。
【符号の説明】
1 絶縁性容器 4,5 一対の電極 6 包装材 9 調整装置 A 食品材料 B 海水

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性容器内に予め導電率と水温とを所
    定の適正数値になるよう調整した海水とともに収容した
    食品材料を、海水を介して施された通電作用により通電
    加熱処理したことを特徴とする通電加工食品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 海水は、その水温を通電加工直前の食品
    材料の材料温度と略同等温度に調節したことを特徴とす
    る請求項1記載の通電加工食品の製造方法。
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