JP3369792B2 - 脱穀機における排藁搬送装置 - Google Patents

脱穀機における排藁搬送装置

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JP3369792B2 JP14388595A JP14388595A JP3369792B2 JP 3369792 B2 JP3369792 B2 JP 3369792B2 JP 14388595 A JP14388595 A JP 14388595A JP 14388595 A JP14388595 A JP 14388595A JP 3369792 B2 JP3369792 B2 JP 3369792B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバイン及びハーベ
ス等に搭載可能な脱穀機における排藁搬送装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、コンバイン等に搭載される脱穀機
は、例えば特開平6ー22630号公報に開示されてい
るように、扱胴を回転可能に内装軸支した扱室ケースを
脱穀機体の支点軸に枢支させて、上下揺動回動可能とな
るように構成したものが公知である。上記公報の構造に
よれば、脱穀処理された排藁を既刈り地側に向けて後方
斜め方向に搬送する排藁搬送体を、その搬送終端側が前
記扱室ケースの支点軸よりも前位に設置した状態で、そ
の始端部側を伝動機構に支持すると共に、中間部を扱室
ケースから後方へ延設した支持フレームに一体的に固定
支持し、扱室ケースを上方に回動したときに排藁搬送体
を共に一体的に上動させて、扱室内及び排藁搬送体の下
方を開放させることにより、この部の清掃及び保守点検
等のメンテナンス作業を行うように構成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来構
造のものは、扱室ケースを上方へ回動することで排藁搬
送体を共に上動させて、扱室内及び排藁搬送体部の脱穀
夾雑物や排藁の詰まりの除去等のメンテナンスを行い易
くするものであるが、排藁搬送体は扱室ケースと一体的
に固定支持されているため、その搬送終端側を前記扱室
ケースの回動支点軸より後方に長く延出することができ
ない欠点がある。即ち、排藁搬送体の搬送終端側を回動
支点軸よりも後方に長くすると、排藁搬送体が扱室ケー
スと共に上動する際に、該搬送終端側は上記回動支点軸
を中心に下方に下降回動することになり、脱穀機の後部
天板或いは排藁カッター等の排稈処理装置に接当し、扱
室ケースの上動に制約を与えると共に接当各部の損傷を
生ずる等の問題がある。
【0004】そのため、排藁搬送体は公報のもののよう
に短く構成されるから、排藁を既刈り地側に向けて充分
に搬送することができず、例えば排稈処理装置で切断さ
れる切り藁等を未刈り地側に的確に落下排出することが
不十分となり、円滑な刈取脱穀作業を困難にする等の問
題を有している。そこで本発明は、排藁を既刈り地側適
正位置に排出可能とする充分な長さの排藁搬送体にする
と共に、該排藁搬送体の搬送終端側を融通規制可能に支
持することにより、良好なメンテナンス作業を行うこと
ができる脱穀機における排藁搬送装置を提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明による脱穀機における排藁搬送装置は、入口側
板と出口側板間を上部カバー体で覆い扱胴を回転可能に
内装した扱室から、脱穀済の排藁を搬送する排藁搬送体
を後方穂側に向けて斜設すると共に、上部カバー体と排
藁搬送体とをそれぞれ穂側寄りを回動支点として株側を
上方に回動可能に設け、前記上部カバー体の回動支点と
排藁搬送体の回動支点とを異ならした脱穀機において、
前記上部カバー体の支点軸を扱室の穂側に設け、上記排
藁搬送体の搬送始端側を該上部カバー体の株側で支持す
ると共に、搬送終端側を上部カバー体の支点軸の延長線
上を穂側に通過させた延出部位で融通支持機構によって
本体フレームに支持することにより、上部カバー体の上
動回動と共に排藁搬送体が上動回動するとき、該排藁搬
送体搬送終端側を前記融通支持機構により下降を規制
した状態で融通移動可能に支持しながら、排藁搬送体を
上動回動させる構成としている。
【0006】また、排藁搬送体の搬送終端側を支持する
融通支持機構を、排藁搬送体の延出方向への移動を許容
る屈折可能な支持リンクと、排藁搬送体の上動回動
同時にその傾倒を許容する自在接手とにより構成するこ
とを特徴としている。
【0007】さらに、搬送終端側を融通支持機構で支持
された排藁搬送体に穂側搬送体を取着し、上記排藁搬送
体と穂側搬送体の搬送始端側を共に上動させることを特
徴としている。
【0008】
【作用】以上の構成により、上部カバー体17が支点軸
22を中心に上動すると、排藁部カバー9は融通係合機
構Kを介し、該上部カバー体17の上動に連繋し取付軸
9aを支点に上動回動すると共に、排藁搬送体14は搬
送始端側14cを上部カバー体17側で支持され、搬送
終端側14aを支点とし融通支持機構50により、その
下降を規制された状態で融通移動されながら円滑に上動
回動し、扱室3及び排藁部の上方を開放することができ
る。また、排藁搬送体14はその上動回動時に搬送終端
側14aが脱穀機体や排稈処理装置Cに接当することを
防止されるので、前記支点軸22よりも穂側後方に向け
て所望に延出構成することができて、排藁を既刈り地側
に的確に排出させることができる。
【0009】
【実施例】本発明の実施例を図面に基づき説明する。図
1〜図2において、コンバイン等の走行機体に搭載可能
な脱穀機1は、機体前方に設けた刈取部(不図示)の後
方に配設されるものであり、刈取られた穀稈を脱穀機1
に形成した穀稈供給口1aに供給し扱室2内の扱胴2a
で脱穀処理する。そして、受網2bを介して揺動選別部
3内に漏下した穀粒及び夾雑物のうち、穀粒は揺動選別
体7のクリンプ網7aを介して選別回収され、夾雑物は
送風ファン8及び副送風ファン8aの選別風で後方のス
トローラック7bに送られ、該ストローラック7b上の
夾雑物を吸引ファン10の吸引作用によって、排塵口1
0aから機外後方へ放出するようにしている。
【0010】また、上記揺動選別部の上方でかつ脱穀
機1の後方には、機体の一側前方から他側後方に臨ませ
て、排稈チェーン14dを巻回した排藁搬送体14が穂
側搬送体4と共に平面視で後方穂側に向けて斜設されて
おり、機体前方から刈取搬送される穀稈の穂先側を脱穀
機1内に介入させたまま、その株元側をフィードチェン
15と挟持レール16で後送し、上記排藁搬送体14,
穂側搬送体4に継送して搬送終端側14aからそのまま
既刈り地側aへ排出するか、或いは脱穀機1の後部に装
着される排稈カッタ(排稈処理装置)Cに供給し、切断
された切藁を機体の既刈り地側aに的確に放出するよう
にしている。
【0011】図4に示すように上記穂側搬送体4は、排
藁搬送体14の搬送フレーム14bに平行状に取着する
と共に、その駆動軸スプロケット4aを前記排稈チェー
ン14dに噛合させることにより、同方向に回動される
ラグ付の搬送帯4bの始端部を、4番口1f内に臨ませ
て排藁の穂側を掻き上げ搬送するようにしている。そし
て、上記排藁搬送体14,穂側搬送体4等からなる排藁
部の上方には、上部カバー体17とカッタCとの間で、
排藁搬送体14,穂側搬送体4等と共に連動し一体的
に、上動開動可能な排藁部カバー9を後述する構成を以
て覆っている。(図3)
【0012】上記扱室2は図2〜図4に示す如く、該扱
室2の上部を覆う上部カバー体17の両側面に入口側板
18a、出口側板18bを所定間隔を存して固着してな
る扱室ケース19と、扱胴2aの下部側に位置する下部
枠体20とから形成されており、上記扱室ケース19内
には両側板18a、18bを貫通する回動軸21を介し
て扱胴2aが回転自在に軸支されていると共に、上記下
部枠体20の上部一側には、扱室ケース19の穂側寄り
で回動基端側を軸支する支点軸22が軸架されており、
図8,図9の点線及び二点鎖線で示すように、上記支点
軸22を中心として扱室ケース19を、扱胴2a及び排
藁搬送体14と共に上下揺動回動可能に支持する構成と
している。
【0013】また前記支点軸22は、出口側板18bの
背面から後方の排藁搬送体14に至る間で延設されてお
り、かつその先端部には本体フレームbが接続され、該
本体フレームbの中間部には該搬送フレーム14bの搬
送終端側を融通移動可能に支持する融通支持機構50を
装着し、後述するように扱室ケース19が前記支点軸2
2を中心に上動回動され、搬送フレーム14bの搬送始
端側14cが連動して融通支持機構50を支点として上
動するとき、搬送終端側14aが下方に大きく変位移動
しないように規制すると共に、後方或いは側方への作動
を許容させるように融通移動可能に支持している。
【0014】即ち、上記融通支持機構50は図6に示す
ように、搬送フレーム14bの延出方向への移動を許容
する方向に屈折可能で且つ搬送フレーム14bの上下方
向の移動を規制支持する支持リンク51と、搬送フレー
ム14bの上動回動及び側方への傾倒を許容するピロボ
ールジョイント或いはユニバーサルジョイント等からな
る自在接手52で構成している。そして、上記支持リン
ク51の基部を前記本体フレームb側に枢着すると共
に、該支持リンク51の他端部に取着した自在接手52
のボール53に突出形成した取付具54を、搬送フレー
ム14bの搬送終端側面に固定した、後述する係止杆3
1の先端部の取付ブラケット55に着脱可能に取着して
いる。
【0015】これにより、扱室ケース19が前記支点軸
22を中心に上動回動され、搬送フレーム14bが搬送
終端側14aを回動中心として上動するとき、その搬送
終端側14aが大きく下降移動することを規制しながら
融通支持することができ、該搬送終端側14aを脱穀機
1の後部天板1t或いは排稈処理装置cに接当させるこ
となく円滑な回動操作を可能にすることができる。従っ
て、搬送終端側14aを前記支点軸22よりも後方に向
けて所望に延出することができて、排藁を既刈り地側に
良好に排出することを可能とし、コンバイン作業を能率
よく行うことができる。
【0016】一方、前記出口側板18bの後面と排藁搬
送体14との中間部には、中空パイプからなる補強フレ
ーム24が排藁搬送体14と平行して回動自在に設けら
れており、前出の図4に示すように、上記補強フレーム
24の基端側は支点軸22の延設部位にブラケット22
aを介して軸装されていると共に、その先端は固定ブラ
ケット25を介して上記出口側板18bに固着されてお
り、上記支点軸22を回動中心として扱室ケース19が
上下揺動する際に、補強フレーム24により出口側板1
8bを側面から支持するように構成している。
【0017】また、上記固定ブラケット25の下面に
は、搬送フレーム14bの搬送始端側14cに軸支した
駆動スプロケット26を回転駆動する排藁ギヤケース2
7が付設されており、上記出口側板18bの回動軸21
に軸支した駆動プーリ28と排藁ギヤケース27の入力
プーリ29に伝動ベルト30を張架し、扱胴2aの回転
駆動力を上記排藁ギヤケース27に伝達し排藁搬送体1
4を駆動するようにしている。また、上記搬送フレーム
14bにはその搬送始端側14cを貫通する回動支点軸
27aが排藁ギヤケース27の側部に固着されており、
図7に示す如く、上記回動支点軸27a部で回動させな
がら、排藁搬送体14の搬送始端側14cを扱室ケース
19の上下揺動に伴って上下回動させるようになってい
る。
【0018】更に、図5に示すように、前出の係止杆3
1は前記搬送フレーム14bの中間部位に屈成して固着
されており、該係止杆31の先端側に下辺32a,32
aを拡開してなる係合固定具32,32を所定間隔を存
して配設すると共に、延設された支点軸22の先端側に
は、上記係合固定具32,32間で係止杆31の杆部3
1aを支承すべく凹部33a,33aを形成してなる係
合受具33,33が固着されてストッパ機構Sを構成し
ている。
【0019】また、上記凹部33a,33aに支承され
た杆部31aに係合するフック34が、回動操作軸35
を介して各係合受具33,33間に装着されており、開
閉レバー17aの上下操作力を正逆転回動力として回動
操作軸35に伝達し、係止杆31に対するフック34の
係止側への回動と、解除側への回動とを行うように構成
されている。尚、37は前記伝動ベルト30のテンショ
ン機構であり、38は搬送フレーム14bの搬送終端側
14aに軸支された従動スプロケット、39は排藁搬送
チエン14dの下面との間で排藁を挟持する挟持レール
である。
【0020】そして、既述排藁部の上方を覆う排藁部カ
バー9は図2,図9に示すように、その穂側を扱室ケー
ス19(上部カバー体17)の支点軸22よりも穂側寄
りで、前記排藁搬送体14の搬送終端側14aの上方近
傍に位置する、カバーフレーム9bに設けた取付軸9a
に回動可能に枢支すると共に、株側を扱室ケース19の
固定ブラケット25から後方に向けて延設した支持杆9
0に、以下に記すような融通係合機構Kを介してスライ
ド係合可能に取付け支持するようにしている。
【0021】上記融通係合機構Kは、排藁部カバー9の
裏面に適当間隔を設け補強枠を兼ねて立設したガイド枠
91,91の株側に、後面視コ字状のガイド板92,9
2を対設することによりガイド溝93を形成し、各ガイ
ド溝93に前記支持杆90に回転可能に軸支したローラ
(作動部材)95を嵌合させることにより構成してお
り、これにより図9の実線に示すように、扱室ケース1
9を下動閉鎖した脱穀作業状態では、排藁部カバー9は
上部カバー体17に連なる閉鎖姿勢に維持され、また同
図に点線で示す、扱室ケース19を上動開動させるメン
テナンス作業状態では、該扱室ケース19の上動に伴い
前記閉鎖姿勢を解除し、作動部材95がガイド溝93内
を転動スライドして、取付軸9aを中心に排藁部カバー
9を持ち上げ連動することができ上動回動姿勢に切換支
持することができる。
【0022】叙上の如き構成において、脱穀機1の穀稈
供給口1aから扱室2内に供給された刈取穀稈は、その
株元側をフィードチェン15により挟持搬送されて扱胴
2aで脱穀処理され、漏下した穀粒及び夾雑物は受網2
を漏下して揺動選別部3で選別処理を施されると共
に、脱穀済の排藁はフィードチェン15から排藁搬送体
14及び穂側搬送体4の始端部に継送されて、その搬送
終端側から既刈り地側へそのまま放出搬送される状態
と、排藁カッタCへ送給されて切断排出される状態とに
選択されて排藁後処理される。
【0023】このような脱穀作業において、扱胴2aに
排藁屑が絡み付いたり扱室2下方に張設した受網2bに
目詰まり等を生じた場合には、図1に示す通常の脱穀作
業位置にある扱室ケース19を、図9に示すように開閉
レバー17aを上動側に解除操作してフィードチェン1
5側(株側)から扱室2を開放するように開動操作す
る。このとき、ストッパ機構Sが操作され回動操作軸3
5が図5の矢印A方向に回動しフック34が同方向に回
動するため、該フック34と係止杆31との係止が解除
され、排藁搬送体14を自由状態に切り換えることがで
き、該排藁搬送体14を扱室ケース19及び排藁部カバ
ー9等と共に速やかに上動させることができる。
【0024】上記操作により扱室ケース19が支点軸2
2を中心に上動されると、排藁搬送体14は回動支点軸
27aを回動作用点として、搬送終端側14aを融通支
持機構50により融通支持した状態で同時に上動され、
受網2b及び後部天板1t並びに挟持レール39等の上
方を開放することができるから、扱室2内と排藁搬送体
14等の点検、清掃等のメンテナンス作業を容易に行う
ことができる。この排藁搬送体14の上動回動に基づく
とき、搬送終端側14aは融通支持機構50に支持され
ているので、その延出方向の変位移動は屈折リンク51
で許容して行い、また回動及び内向きの変位は自在接手
52で許容されて、搬送終端側14aが大きく下降変位
することを規制した状態で、また回動支点軸27a並び
に本体フレームb等の接続部のこじれ等を伴うことな
く、排藁搬送体14の上動回動を円滑に行うと共に、機
体走行時の振動等に対し安定よく支持させて円滑な排藁
搬送を行うことができる特徴を有する。
【0025】従って、排藁搬送体14はその上動回動時
に搬送終端側14aが脱穀機体や排稈処理装置Cに接当
することがないので、前記支点軸22よりも後方に所望
に延出構成することができて、排藁を既刈り地側に良好
に排出させることが容易にできることとなり高性能なコ
ンバイン作業を可能とする。上記のようにしてメンテナ
ンス作業を終えた後は、開閉レバー17aを引下げ操作
することにより、扱室ケース19の可動と共に、排藁搬
送体14が通常の排藁搬送位置まで下降して、フック3
4も前述とは逆方向の矢印Bに復帰回動し係止杆31に
係合し、該排藁搬送体14を元の安定支持状態に固定し
て、再び良好な排藁搬送作業を行うことができる。
【0026】また、上記扱室ケース19が支点軸22を
中心に上動開動するとき、該扱室ケース19と融通係合
機構Kを介して連繋される排藁部カバー9は、作動部材
95がガイド溝93で案内されてスライド移動すること
により、その株側の相対移動を許容された状態で持ち上
げられるので、上記支点軸22から穂側に偏心離間した
取付軸9aを中心に大きく上動開動することができ、排
藁部を簡単な操作によって広く解放し上記のような一連
のメンテナンス作業を容易に能率よく行うことができ
る。
【0027】尚、叙上の実施例において、本体フレーム
bと搬送フレーム14bとの接合支持は、融通支持機構
50を介し取付具54により係脱可能に取着しているの
で、この接合を解除することにより図10に示すよう
に、排藁搬送体14は回動支点軸27aを回動支点とし
て搬送終端側14aを上方へ回動することが可能であ
り、この部におけるメンテナンス作業をより便利に行う
ことができる利点がある。また、実施例では排藁搬送体
14の通常搬送状態における支持をストッパ機構Sを備
えた係止杆31により行うようにしたが、既述融通支持
機構50に充分な剛性を持たせることにより、これを搬
送フレーム14bに直接的に接合し支持するように係止
杆31を廃止した構成にしてもよく、この場合には該融
通支持機構50に搬送フレーム14bの回動状態と非回
動状態とに切り換え可能な適宜構成のストッパ機構を設
置するとよい。
【0028】次に本発明の第2実施例を図11,図12
を参照し説明する。この実施例における脱穀機1の扱室
2は、扱胴2aを支架する前後の側板18a,18bは
下部枠体20に一体的に形成すると共に、該両側板18
a,18b間で扱胴2aの上方を覆う上部カバー体17
を、支点軸22を中心に上方に向けて開動可能に取付け
構成している。この場合、排藁部カバー9は第1実施例
と同様に融通係合機構Kを介し上部カバー体17と連繋
するように構成している。そして、上部カバー体17及
び排藁部カバー9を上動するときは、上部カバー体17
側に設けた排藁ギヤケース27の受動プーリ29から伝
動ベルト30を離脱させることにより行う。
【0029】また、排藁搬送体14の搬送終端側14a
側に設ける融通支持機構50は、搬送フレーム14bに
軸支した滑車55を、図11(B),(C)に示すよう
に、本体フレームbから湾曲状に曲成して突設したガイ
ドレール56に滑動案内支持させるように構成してい
る。これにより、上記上部カバー体17の上動回動と共
に排藁部カバー9が上動回動され排藁搬送体14の始端
部14c側が上動するとき、その搬送終端側14aは上
記ガイドレール56に沿って滑車55を滑動案内させる
ので、後方及び側方への移動を許容されながら下方への
移動変位を規制された状態で融通移動可能に支持され、
排藁搬送体14の開動を円滑に行うことができ、前述実
施例と同様にメンテナンス作業を良好に行うことができ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。請求項
1により、上部カバー体がその支点軸を中心とする上下
回動に伴い、排藁搬送体をその搬送終端側の融通支持機
構を支点に上下回動させて、扱室及び排藁搬送体下方を
広く開放することができるので、この部の点検、保守等
のメンテナンス作業性を向上させることができる。ま
た、排藁搬送体が上動される際に搬送終端側は融通支持
機構により、その延出方向の変位移動及び回動等の変位
を許容しながら、搬送終端側を大きく下降させることを
防止した状態で、排藁搬送体の上動回動を円滑に行うと
共に、排藁搬送体を既刈り地側適正位置に排藁を排出可
能とする充分な長さに形成することができ、高性能なコ
ンバイン作業を行う脱穀機における排藁搬送装置を提供
することができる。
【0031】請求項2により、排藁搬送体が上動する際
にその搬送終端側は、融通支持機構の支持リンクにより
排藁搬送体の延出方向への側方移動を許容されると共
に、自在接手により搬送終端側の上動回動及び側方への
傾倒を許容された状態で下方への移動を抑制し、排藁搬
送体の上下回動を良好に行うことができる。
【0032】請求項3により、穂側搬送体を融通支持機
構で支持された排藁搬送体に取着することにより、両搬
送体の搬送始端側を共に上動回動することができるの
で、排藁部を広く解放しメンテナンス作業を能率よく行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる脱穀機の斜視図。
【図2】図1の脱穀機の側断面図。
【図3】図2の平面図。
【図4】図3の要部を示す平断面図。
【図5】(A)は搬送フレームと係止杆とを示す要部斜
視図。(B)は係合受具、フック及び支点軸の構成を示
す要部斜視図。(C)は係止杆と支点軸の構成を示す要
部斜視図。
【図6】(A)は排藁搬送体の融通支持機構を示す平面
図。(B)は同図(A)の融通支持機構の構成を示す側
面図。(C)は同図(B)の融通支持機構の側断面図。
【図7】扱室ケースの開放状態要部を示す後方斜視図。
【図8】扱室ケースの開放状態を示す正面図。
【図9】上部カバー体と排藁部カバー及び排藁搬送装置
の作用を示す脱穀機の後面図。
【図10】排藁搬送体の搬送始端側を回動中心として搬
送終端側を上動した場合を示す作用説明図。
【図11】(A)は第2実施例に係わる排藁搬送装置の
平面図。(B)は同図(A)の融通支持機構の構成を示
す斜視図。(C)は同図(B)の融通支持機構の背面
図。
【図12】第2実施例に係わる脱穀機の作用を示す後面
図。
【符号の説明】
4 穂側搬送体 9 排藁部カバー 9a 取付軸 14 排藁搬送体 14a 搬送終端側 14b 搬送フレーム 14c 搬送始端部 17 上部カバー体 18a 入口側板 18b 出口側板 19 扱室ケース 20 下部枠体 22 支点軸 31 係止杆 50 融通支持機構 51 支持リンク 52 自在接手 91 ガイド枠 93 ガイド溝 95 作動部材(ローラ) b 本体フレーム K 融通係合機構
フロントページの続き (72)発明者 園山 栄 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番 地1 三菱農機株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−53816(JP,A) 特開 平5−308843(JP,A) 特開 昭60−118119(JP,A) 特開 平6−22630(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01F 17/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口側板と出口側板間を上部カバー体で
    覆い扱胴を回転可能に内装した扱室から、脱穀済の排藁
    を搬送する排藁搬送体を後方穂側に向けて斜設すると共
    に、上部カバー体と排藁搬送体とをそれぞれ穂側寄りを
    回動支点として株側を上方に回動可能に設け、前記上部
    カバー体の回動支点と排藁搬送体の回動支点とを異なら
    した脱穀機において、前記上部カバー体の支点軸を扱室
    の穂側に設け、上記排藁搬送体の搬送始端側を該上部カ
    バー体の株側で支持すると共に、搬送終端側を上部カバ
    ー体の支点軸の延長線上を穂側に通過させた延出部位で
    融通支持機構によって本体フレームに支持することによ
    り、上部カバー体の上動回動と共に排藁搬送体が上動回
    動するとき、該排藁搬送体搬送終端側を前記融通支持
    機構により下降を規制した状態で融通移動可能に支持し
    ながら、排藁搬送体を上動回動させる構成としたことを
    特徴とする脱穀機における排藁搬送装置。
  2. 【請求項2】 排藁搬送体の搬送終端側を支持する融通
    支持機構を、排藁搬送体の延出方向への移動を許容す
    折可能な支持リンクと、排藁搬送体の上動回動と同時
    にその傾倒を許容する自在接手とにより構成する請求項
    1記載の脱穀機における排藁搬送装置。
  3. 【請求項3】 搬送終端側を融通支持機構で支持された
    排藁搬送体に穂側搬送体を取着し、上記排藁搬送体と穂
    側搬送体の搬送始端側を共に上動させる請求項1又は2
    記載の脱穀機における排藁搬送装置。
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